クリエイター手抜きプロジェクト[599]イベント編 Devfest in 信州2019
── 古籏一浩 ──

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今回は、11月23日に長野県長野市で行われた、GDG信州の DevFest 2019 のようすをレポートします。

● Devfest in 信州2019(GDG信州/GDG Cloud 信州共催)
https://gdg-shinshu.connpass.com/event/151084/


まず、塩尻市から長野市に行くまでけっこう時間がかかるので、朝早くから起きて荷物を積み込みました。役割としては一応、映像撮影とガジェット展示係です。映像は三脚とiPhoneのみ。

昔のようにビデオカメラを持っていくことはなくなりました。と言っても、念のため車には、Panasonicのビデオカメラを積み込んではあります。

展示するガジェットはM5Stick/C/Vと関連パーツ、そしてレトロコンピューターとしてSHARP mz-700とmz-1500にしました。今回は個人的な事情で10月末からいろいろあって、ほとんど準備ができなかったという理由もあります。

mz-80Bとか、持って行きたかったところですが無理でした。他にもレコードとプレイヤーを持って行こうかと思いましたが、レコード針をつけてないし、確認時間もとれないのでやめました。そもそも会場が図書館なので、レコードの音楽を流せるのかどうか、分からないからでもあります。





ということで、2時間ほど一般道路(国道19号線)走って、イベント会場である県立長野図書館に到着しました。10時前でしたが、すでにほとんどの準備は終わっていました。まあ、いつもお任せで手伝わないんですが……。持ってきた展示品など、無事に搬入できました。

今回のイベントは、午前と午後の部に分かれていました。午前中はワークショップ(Google Local Home SDK or Tensorflow Lite Micro)があります。これは、Tensorflow Lite MicroとM5StickCを使って、何か作るというものです。

・TensorFlow Lite for Microcontrollers
https://www.tensorflow.org/lite/microcontrollers


プレゼンではGoogle Home miniを経由して、音声でM5Stackを制御してました。「OK Google、洗濯機を回して」というと、M5Stack画面に表示されている洗濯機の水槽がまわるというものです。

他にもM5StickCでジェスチャーによる反応を表示する、というようなものもありましたが、1時間半ですべてを終わらせるのは、なかなかシビア。さすがに2時間から2時間半くらいないと難しそうです。それでも、時間内に何とか終わらせた人はいました。

午前の部が終わると午後の部の準備です。県立長野図書館付近には食事をとれるところが少ないので、ローソンでサンドイッチを購入し昼食をすませました。ゆっくり食べてる時間もないのが、このDevFestイベント。

午後は2つのセッションとライトニングトーク、そしてパネルトークがあります。2つのセッションは技術的なものですが、現在の技術的な状況を知ることができるので、聞いているだけでも価値はあります。今回は珍しく予定時間よりも早く終わったため、余裕を持って進行することができたようです。

ガジェット品評会はmz-700、mz-1500、M5Stick/C/V、obnizと、自分が書いたobniz本、ラズパイ+タミヤのロボット、MSX(1Chip)、オリジナルキーボードなどを展示しました。

mz-700にはBluetoothカセットを入れておきました。このBluetoothカセットを使えば、古いマシンでもiPhone/AndroidなどとBluetooth経由でデータのやりとりができる、便利なシロモノです。私は発売当初に米国のアマゾンで購入しましたが、今は日本のアマゾンで並行輸入品があるようです。

・Ion Audio Cassette Adapter Bluetooth Music Receiver for Cassette
Decks by ION Audio [並行輸入品]
https://www.amazon.co.jp/dp/B019THH3Y0/


mz-1500にはQuickDisc(中身はサンダーフォースというゲーム)を入れておきましたが、すでに誰も知らないようなメディア。ついでに3.5inchフロッピーディスクとMOディスクも展示しておきました。ちなみに自宅には新品の5inch 2Dのフロッピーディスクもあります。

ラズパイとタミヤのロボットの組み合わせは、カメラで顔認識し、ロボットがその人の正面を向くようになっていました。高速に動くわけではなく、1〜2秒に一度くらいの回転、動きといったところです。

ガジェット展示会の後は、ライトニングトークです。機器の不具合により、予定した順番がどんどん変わっていき、3番目の人が最初に発表するような事態になってしまいました。それでも、無事にライトニングトークは終了しました。

今回のイベントの日は、本当は長野えびす講煙火大会(花火大会)が開催される予定でした。

・長野えびす講煙火大会
http://www.nagano-cci.or.jp/ebisukou/


しかし、台風19号による千曲川が氾濫被害により、中止となってしまいました。そして、今回のDevFestのイベントでも、テーマとして取り上げられました。テーマは「災害とITと」です。

実際に災害に遭った人が話すというのは、説得力がありました。当事者とそうではない人では、情報の差がかなりあります。3.11の震災の時にはスマートフォンが普及していなかったため、情報ハブとなった人の意見もありました。

現在では個人がスマートフォンを持つ時代です。情報ハブとなる必要はなく、個人で情報がとれる時代です。なんですが、実際には必要な情報を得ることができないのが現状。

結構批判が多かったのが、テレビの報道に対してでした(NHKに対して、というべきか)。まず、自衛隊が人を救助するような映像はいらない、ということです。テレビ局としてはドラマチックな演出をしたいのか、救助映像の方が視聴率がよいと判断したのか分かりませんが、全然意味のない映像だというのが現場(当事者)からの意見でした。

実際のところ、当事者以外の人に対してアピールするだけのもので、まったく役に立たないということでした。では、テレビ局は何を映せばよかったのか? 

それは上空のヘリからの俯瞰映像をゆっくりと流せばよい、というものでした。これは、どういうことかというと、どこが浸水しているのか(自分の実家、もしくは親族の家が浸水しているのかどうか、どこまで行くことができるのか)を把握したいからという理由によります。

次に大規模災害が発生した後、IT系などでは災害用にアプリを作ったり、新たなサービスを開発したりするが、これも実際には使われないという点です。

結局のところ、「Twitter最強」というオチ。もちろんLINEでもいいのですが、LINEは閉じた空間なので、Helpを出しても近い範囲にしか届かないという理由もあります。

実際私もLINE使ってやってましたが、結構災害時には使いにくいので、結局Twitterに。「その時、多くの人が使ってるサービス上で展開するのがベスト」というのが結論といったところです。

それから、災害時にどのようなデータが提供できるかを、あらかじめ行政は告知しておくとよいのではないか、という意見もありました。確かに行政しか持つことができないデータというのがあります。

また、役に立ったものとしては、川が映っているライブカメラという意見もありました。IoT機器なら通信が途切れたかどうかも、重要な情報になるという意見もありました。災害に関するパネルトーク/ディスカッションは、身近なものだったせいか、けっこう意見もあり、有益だったと思いました。

ということで、イベントは無事終了し懇親会へとなだれこむのでした。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/


ところが、駐車場が満車で懇親会へとなだれこめないという、ナントモなオチで終わりました。サイゼリアでピザを2切れ食べて、少々のエスカルゴ等とソフトドリンク飲んで終わり……ということで、家に帰ってからたくさん食べて、さっさと寝ました。(翌日は農作業があるので)

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[正誤表]
http://www.openspc2.org/book/error/ichigoLatte/


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・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/


・クリエイター手抜きプロジェクト
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