[#4974] さらばモスクワ愚連隊◇Photoshop/新規ウインドウ◇エッセイ/超短編

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《水を得た魚のように引きこもって制作》

■日々の泡[029]
 併映作品に胸撃ち抜かれる
 【さらばモスクワ愚連隊/五木寛之】
 十河 進

■グラフィック薄氷大魔王[648]
 「Photoshop、○○の新規ウインドウ」他、小ネタ集
 吉井 宏

■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[44]
 それは小さな流れかもしれないけれども◇仮面をつけた透明人間
 超短編ナンバーズ たなかなつみ




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■日々の泡[029]
併映作品に胸撃ち抜かれる
【さらばモスクワ愚連隊/五木寛之】

十河 進
https://bn.dgcr.com/archives/20200318110300.html

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1967年秋、注目の新人作家・五木寛之の作品集4冊「さらばモスクワ愚連隊」「蒼ざめた馬を見よ」「海を見ていたジョニー」「青年は荒野をめざす」を新聞部のTから譲り受けた僕は、すっかり五木ワールドにはまっていた。Tが言った「五木の話は、どれも徒労に終わるものばかりだ」という意味も、何となくニュアンスを理解できるようになった。

つまり、五木寛之が書くものはハッピーエンドではなく、物語の中で主人公は何かを目的に動いているのだが、結局は裏切られるか、予期せぬことによって挫折してしまうか、主人公の努力は無意味だったという終わり方が多かったのだ。「海を見ていたジョニー」のように悲劇的な結末を迎えるものもあった。

多少、明るい終わり方は「青年は荒野をめざす」だった。ジャズ・トランペット奏者をめざす若き主人公は、ナホトカ航路に乗ってソ連に渡り、シベリア鉄道で北欧へ抜ける。その間に様々なエピソードがあり、女性との出会いと別れがある。ラストは、主人公が新しい世界に向かって羽ばたく印象があった。

週刊誌「平凡パンチ」に連載された「青年は荒野をめざす」は、若者たちの支持を集め、人気グループだったフォーク・クルセダーズが歌う「青年は荒野をめざす」がレコード発売された。僕は、今でも「ひとりでゆくんだ。幸せに背を向けて」と始まる、その歌が歌える。

年が明け、1968年の3月、僕は「さらばモスクワ愚連隊」が加山雄三主演で映画化され、東宝系で公開されることを知った。加山雄三と言えば、若大将である。その年の正月に公開された「ゴー!ゴー!若大将」を、僕は友人と一緒に見たばかりだった。

僕は高校1年で16歳、春休みが終わると2年に進級する予定だった。翌年の1969年になると、東大闘争における学生たちと機動隊員たちの安田講堂攻防戦をテレビ中継で見た高校生たちは刺激を受け、全国で高校紛争が巻き起こるのだけれど、その年の春休みはまだ平和な時代だった。

「さらばモスクワ愚連隊」は「めぐりあい」という映画との二本立てで、田町商店街にあった高松東宝で公開された。僕は期待感を抱いて映画館に入った。「さらばモスクワ愚連隊」が先の上映だった。五木寛之の小説を読んで僕はジャズに興味を持っていたが、ちゃんとしたジャズを聴いたことはなかった。

ジャズの熱心なリスナーになった今から思うと残念なことに、当時の日本のトップジャズメンが「さらばモスクワ愚連隊」で演奏していたのに僕は何も憶えていないのだ。伝説の富樫雅彦のプレイシーンだってあった。なのに、僕にはまったく記憶がないのである。

主人公は元ジャズ・ピアニストのプロモーターだから、ジャズ・セッションのシーンがあったのは憶えている。しかし、おぼろげな印象しか残っていない。それは、「さらばモスクワ愚連隊」の後に見た「めぐりあい」が僕に強い印象を残したからだ。

その後何度も見たからではなく、「めぐりあい」についてはどのシーンもよく記憶していた。最初の出会い、再会、初めてのデート、トラックに乗って海へのドライブ、土砂降りの雨の中、トラックの荷台でのくちづけ、すべてが僕の脳裏に刻み込まれた。

「めぐりあい」は、酒井和歌子初主演作品だった。それまで、テレビの風邪薬のCMで見て「かわいいな」とは思っていたが、「めぐりあい」で僕は胸を撃ち抜かれてしまったのだった。相手役の黒沢年男は何となく毛深いイメージであまり好きではなかったが、酒井和歌子の魅力で僕にとって「めぐりあい」は名作になった。

監督は恩地日出男。タイトルが始まると、川崎の工場地帯が映し出され、荒木一郎が「めぐりあえる その日までは」と歌い始める。満員電車、駅を降りる人々。足早に歩く酒井和歌子。人々の群を縫って走る黒沢年男。タイトルクレジットが終わると、すぐにふたりの出会いがある。

江藤努と今井典子。再会したふたりは定期券を見せ合い、互いに相手の名前を「平凡だ」と言う。努は典子を「テンコ」と読み、ずっとその呼び方を通す。努は自動車工場の工員、典子はベアリング卸商の店員である。60年代半ばの青春。貧しいけれど、漠然とした希望はあった。

「めぐりあい」の中では、大学進学がひとつのテーマになっていた。努の家は父親が定年を迎え、高校三年の弟と中学生くらいの妹がいる。弟のヒロシ(黒沢年男の実弟の博がこの映画でデビュー)は、強く大学進学を望んでいる。

努は父親が定年になると一家の生活がすべて自分にかかってくると怖れていて、ヒロシには「弟が大学行くからといって月給上げてくれねぇんだ」と言い喧嘩になるが、「俺も『大学いかせてくれ』って泣いたんだ」と口にする。

典子の家は父親が死んで長いが、笑いが絶えない明るい家庭だ。母(森光子)は保険の外交員で、野球をやっている高校生の弟(池田秀一)も新聞配達をしている。だが、父の弟(有島一郎)が母に結婚を申し込んだことから、典子は母と叔父に対して蟠りを抱く。

そんなふたりが海にドライブするシーンが印象に残る。自動車修理工場で働く友人に車を借りにいく努。カッコいいスポーツカーに身を寄せるが、「それは今日納車だ」という友人。次のシーンは運転する努と助手席で笑う典子。カメラが引くと4トントラックである。

この後、真っ白のワンピースの水着に着替えた酒井和歌子が登場するというサービスシーンがあり、あることで仲違いしたふたりの帰途シーンになる。土砂降りなのに、典子はトラックの荷台に乗っている。努が「前へこいよ」と言ってもきかない。

努はトラックを止め荷台を上げる。斜めになった荷台から降りられない典子を残し、努は去ろうとするが駆け戻る。斜めになった荷台を登ろうとしても、土砂降りの雨で滑ってしまう。ようやく典子を荷台の下までおろしたとき、ふたりは初めてくちづけをする。

この映画を見たとき、僕はまだ女性の手にも触れたことがなく、ましてくちづけなどしたこともなかったから、「めぐりあい」のくちづけシーンは自分自身の初めてのくちづけのような気がする。あれから52年、今もテレビで酒井和歌子を見かけると胸がときめいてしまうのだ。


【そごう・すすむ】
ブログ「映画がなければ----」
http://sogo1951.cocolog-nifty.com/


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■グラフィック薄氷大魔王[648]
「Photoshop、○○の新規ウインドウ」他、小ネタ集

吉井 宏
https://bn.dgcr.com/archives/20200318110200.html

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●Photoshop、○○の新規ウインドウ

Photoshopメニューの「ウインドウ→アレンジ→○○の新規ウインドウ」。全体を表示しながら別ウインドウで細部を描ける(というか、全体が見渡せないほどドアップにして描かないと、ペンタブで思い通りに描けないw)。以前はよく使ってたけどすっかり忘れてた。

さっき、使ってみたらやっぱいいなこれ。特に、以前にはなかった「液タブやiPadを使わず板タブのみでなんとかする!」の決意のもとでは、ストレスなく描ける唯一の方法って感じ。
http://www.yoshii.com/dgcr/photoshop-newwindow

さらにウインドウを増やして大中小で表示もできる。両方のウインドウにカーソルが出て、リアルタイム描画されたらさらにいいんだけどな〜。
http://www.yoshii.com/dgcr/photoshop-newwindow2

●突然つぶ貝

3〜4か月前か、なぜか突然「つぶ貝」の缶詰が食べたくなり、スーパーに行くたびに探してたのに見つからない。Amazonでは6缶セットだったりして買いにくい。

たまたまどこかの特産品ショップで、袋入りのつぶ貝を見つけて買って食べたものの、なんとなくスッキリしなかった。まあ、いっしょうけんめい食べたかったわけではないけど。

そしたら、近所のコンビニに「つぶ貝」の缶詰があった〜! なんだコンビニにあったのか。灯台下暗し。同じくホテイの似たような「つぼ焼」もあったので二つとも買った。

http://www.yoshii.com/dgcr/tubugai-IMG_2512

「つぶ貝」の貝はアヤボラ、「つぼ焼」の貝はトップシェル、とある。どんな貝だ? 検索してみると、ツブ貝という種類の貝があるわけではなく、食用の小さい巻貝の通称らしい。トップシェルはアカニシ貝の別名。「つぶ」も「つぼ」も厳密な呼び名じゃないらしい。

食べてみた。「つぶ貝」は予想通りの「貝の缶詰」って味でけっこう甘い。「つぼ焼」はサザエのような苦味があって、こちらは非常にイイ。

●謎だった音楽教室の歌

50年以上前の大昔、近所の民家か納屋みたいな大きな木造の建物の一階に、子供たちが日曜の午前中に集まる音楽教室があった(同世代かちょっと下の子供たち。僕は通ってない)。

教室の始めか終わりに、子供たちが大声張り上げて歌ってた歌がある。伴奏のリズムや「おんがくきょ〜〜しつ!」って歌詞は覚えてたのだが、全体をどうしても思い出せなかった。なぜかカワイの音楽教室だと思い込んでて、何度か検索したけど見つからなかった。

……さっき奥さんが「ヤマハ、ヤマハのおんがくきょ〜〜しつ!」って歌ってて、「あ〜〜〜!それ!!」ってw ヤマハの音楽教室だったんだ。とはいえ、検索して出てくる音源はニコ動のボーカロイドバージョンひとつきり。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm8015364


「ヤマハおんがくきょうしつのうた」、作詞サトウハチロー、作曲中田喜直。検索すると歌詞など出ます。

同様に、一部しか思い出せない歌がいくつもあって、ときたま検索してるんだけどなかなか出てこないんだよなあ。

●ウォーキングアプリ「STEP ISLAND」

ミクシィのゲーム感覚のウォーキングアプリ、「STEP ISLAND」がリリースされました(現時点でiPhoneのみ対応)。歩き回るキャラクターを数十匹提供してます。

App Store
https://apps.apple.com/jp/app/id1456350500


公式サイト
https://stepisland.jp


以下は紹介文。

STEP ISLAND - ゲーム感覚のウォーキングアプリ

すきま時間に歩数で島づくり・みんなと気軽にエキデン

当たり前に毎日歩いていることを知ることができて、それ自体が楽しく感じられたらいいな……。そんな想いにお応えするために、STEP ISLANDに歩くことを楽しく感じられる要素を盛り込みました!


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com

Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/


水を得た魚のように引きこもって制作。日課のTDWキャラを、年末分まで一気に作っちゃおうと。置くスペースが空いたので、3Dプリントフィギュア制作もやりたい。あと、平時に戻った際に打って出るための仕込みとか、いろいろ。とりあえず、やれることをやるしかない。

○吉井宏デザインのスワロフスキー

・三猿 Three Wise Monkeys
https://bit.ly/2LYOX8X


・幸運の象 LUCKY ELEPHANTS
https://bit.ly/30RQrqV


・SCS ペンギンの赤ちゃん PICCO
https://bit.ly/2JStbC4



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■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[44]
それは小さな流れかもしれないけれども◇仮面をつけた透明人間

超短編ナンバーズ たなかなつみ
https://bn.dgcr.com/archives/20200318110100.html

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◎エッセイ

「それは小さな流れかもしれないけれども」

わたしはものぐさな書きもの修行中の超短編屋の身なので、時折書きたいものを思いついては、短い作品をちょこちょこと書いています。書きムラがあるので、次から次へと新作を紡げる時期と、長いあいだ創作ファイルを開かない時期とが混在していますが、無駄に長いあいだ創作に携わっているので、書いたものはそれなりにたまっていたりもします。

創作歴の割には作品数は少ないほうだと思いますが、noteやwebサイトでちまちまと一覧をまとめて、発表作へのリンクや作品を公開したりしています。

そして、ありがたいことに、作品は発表した時点ですべてが終わるわけでもありません。幸いにも、わたしの作品に目を通してくださった方がたが、それを別のかたちで公開することについて打診してくださることもあります。

豆本などの物理的な本のかたちにしてくださったり、アンソロジーに拾ってくださったり、朗読をしてくださったり。新たに作品を発表する場を提供していただいたり、電子書籍をつくっていただいたりもしました。最近は英訳のかたちで発表していただいたりもしています。

わたし以外の方々の手を通してできあがった新たな作品群は、確かにもとはわたしの書いたものですが、すでにわたしだけの作品というわけではなく、新たな形状をもち新たな魅力をもった新たな作品群です。

わたしはそれらの前では、単なる作り手ではおさまらず、むしろ鑑賞者になります。不思議な感覚をともなう経験ですが、とても贅沢な立ち位置だと思います。隅から隅まで自身の意図どおりにデザインする楽しみというものも当然あるけれども、別の誰かの手がそこに入ってくることで、作品に複層性という厚みが出てくるのもまた面白い。

また、作品を読む/観る/聴く方がた自身それぞれの目や耳も個別のものであり、そこにはそれぞれの手でつくり続けてこられたいくつもの層がすでにできあがっているはずです。鑑賞者はどの位置から、どの層をいくつ通して観るかを選ぶことができます。それは、作り手であるわたし自身が観るときでも同じです。

そうして、作品はいろいろなかたちでいくつもの層を通って「わたし」から「あなた」にやっと辿り着くわけで、それはとても贅沢で楽しさに満ちた奇跡的な流れだと思うのです。そうして「あなた」に届いた「わたし」の作品は、いったいどんなかたちでどんな色をもつのでしょうか。それを想像するのも「わたし」の楽しみのひとつです。


◎超短編

「仮面をつけた透明人間」

わたしは透明人間なので、仮面をつけないと誰にもその存在に気づいてもらえない。わたしはそのことをよくよく知っているので、人の目に触れる仮面のデザインには隅から隅まで神経を尖らせ、自分の手で端から端までこまやかな細工を施している。

そうしてその仮面のおかげでやっと人前に立てるようになったのに、あなたはその大事な仮面を簡単に取り上げて複製してしまう。同じものだよと言って返してくれたけど、それはわたしが作った仮面とまったく同じものではないよねぇ。でもそれは確かにわたしの仮面なのだ。

あなたが作ってくれた新しい仮面をつけて、ちょっと跳んでみる。今までとは違う人たちがわたしを見つけてくれる。でもちょっと待って。あなたたちが見つけてくれたそれは、まったく同じわたしではないよねぇ。でもそれは確かにわたしなのだ。

わたしは今ではたくさんの仮面を持っている。出かける前には天気予報を確認して空を見上げる。そうして今日の仮面をどれにするかを選んで決めて。

ちょっと飛んでみる。


【たなかなつみ】
tanakanatm@gmail.com

作品集:『夢見る人形の王国:いつかどこかのものがたり(超短編集)』
(kindle版)
website:たなかのおと
note:https://note.com/tanakan



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編集後記(03/18)

●偏屈BOOK案内:エドワード・ルトワック「ルトワックの日本改造論」2

ルトワック曰く「韓国は自分で自分を守る気がない」。……どういうことだ? どこが攻めてくるのか。北朝鮮だ。ソウルはあまりに国境に近く、朝鮮戦争以後ずっと脆弱だった。だが韓国政府は首都移転、あるいは政府機能を部分的に移転させるなどの措置を、全くとらないまま今日に至る。ソウル有事の際の備えは何もしていない。国防を真剣に考えていない。市民防衛すら怠っている。

ルトワックは1979年に、アメリカの軍事アドバイザーの一員として韓国に派遣された。ベトナム戦争の真っ最中で、半島では北朝鮮がいつ韓国に侵攻するかわからないという危機的状況だった。彼らの仕事は韓国軍の国防作戦における軍事的能力を高めることで、72項目の提案を行なった。特に重要なのは3点。

1)政府はすべての省庁を首都圏から南に移転させること
2)企業を韓国の中央部や南部、たとえば光州に移転させるよう仕向けること
3)北朝鮮が進撃してくる3つの主要ルートに戦車を集中配備すること
西独が放出する中古のM-47パットン戦車を大量に輸入、アメリカが新しい砲身をつけて輸送、1台あたり僅か5ドルの経費で、半年で1000台を入手できる。

朴大統領はじめ、国家安全保障アドバイザーや閣僚、将軍、KCIAの人々は大喜びでこの提案を受け入れた。ところがその後、このアドバイスは活かされた気配はない。40年以上の月日が経ったが、ソウルの脆弱性を克服するために韓国自身は何をしたか。アメリカから資金を受け取っただけ、何もしていない。移転どころか、未だにまともな防衛努力さえしない。首都に核シェルターがない。

数年前に韓国国防担当者が、迎撃成功率95%を誇るイスラエルの防空システム・アイアンドームを視察した。何度もブリーフィングを受けた挙げ句、システムを購入するのではなく、自分たちでコピー(模倣)することにした。かつてアメリカから受け取った資金は、国産戦車を開発するための研究プロジェクトに使ったという。その戦車を輸出して稼ごうというのだ。首都防衛よりカネ儲け。

「独立国であれば、どんな国でも安全保障を最優先に考えて行動する。だが韓国は何もしていない。韓国は本気で自国を守る気がないとみなすほかない」安全保障に責任を持つ気もないし、米軍が持つ韓国軍の戦時作戦指揮権を本気で取り戻したいとも思わない。韓国には文化的にどこかに従属するという伝統があり、これは歴史的にも、両班たちが中国に叩頭していたことから分かる。

韓国は「小中華」として生きてきたのだ。伝統の従属欲である。これでは独立国ではない、属国になってしまう、といった批判は国民からは出て来ない。だからこそ、2017年の選挙でも安保問題は二の次で、北朝鮮と対話してカネを与えるという文在寅が大統領になってしまうのだ。では日本はどうやって北朝鮮に対峙すればいいのか。「日本も核を持つ」という核武装論には反対である。

核武装より先制攻撃のできる通常兵器を、というのがルトワックの主張である。核武装が抑止力になるのは、相手がまとも(分別のある者)な場合だけだ。北朝鮮はそんな相手ではない。日本に必要なのは核抑止力ではなく、通常兵器による先制攻撃能力を持つことである。防衛手段としての先制攻撃か、金正恩に従属して生きるか。どちらかを選ばざるを得ない岐路に立つ日本。(柴田)

エドワード・ルトワック「ルトワックの日本改造論」2019 飛鳥新社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4864107289/dgcrcom-22/



●STEP ISLAND、ダウンロードした! キャラはアナコにした。

/無印良品の「発酵ぬかどこ」を買った。チャック式の袋に、ぬかどこが入っていて、そこに直接つけ込むことができる。冷蔵庫に保管し、一週間に一度かき混ぜるだけでよく、ネットの情報では「手軽に漬けられる」「美味しい」「手間いらず」と大絶賛。

かき混ぜるのを忘れて悲しいことになるのが目に見えて、普通のぬか漬けをしたことはないのだが、簡単に漬けられるのならと試してみたくなった。

ネットの一推しは「きゅうり」なのだが、私は生のきゅうりはあまり好きではなく、どころか、栄養ほとんどないのに食べる必要はないだろうとまで思っているのでパス。あ、「きゅうりのキューちゃん」は嫌いではない。(hammer.mule)

無印良品 発酵ぬかどこ
https://www.muji.com/jp/ja/store/cmdty/detail/4550002787738


みたけ 発酵ぬかどこ
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B003STECK4/dgcrcom-22/

レビューによると、無印のはこの会社が作っているらしい