[4981] ロックダウン下のシアトル生活◇孔子先生は激オコ◇変数と計算

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《完全おこもり生活にシフト》

■ゆずみそ単語帳[28]
 ロックダウン下のシアトル生活
 TOMOZO

■まにまにころころ[175]
 ふんわり中国の古典(論語・その38)
 孔子先生は激オコです
 川合和史@コロ。 Kawai Kazuhito

■クリエイター手抜きプロジェクト[612]IoT Orange pico編
 変数と計算
 古籏一浩
 



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■ゆずみそ単語帳[28]
ロックダウン下のシアトル生活
TOMOZO

http://bn.dgcr.com/archives/20200330110300.html
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わたしは2月21日から息子が住んでいるボストンを訪ね、3月2日から4日までニューヨークに滞在して、3月5日にボストンからシアトルに戻ってきた。その間にもその直後にも毎日のように急な展開があって、世界がすっかり変わってしまった。

シアトルを出た2月の後半には、COVID-19は米国ではまだ対岸の火事だった。クルーズ船での感染が大きく報道されていて、シアトルの友人にも3月の日本行きを取りやめた人が何人かいた。この頃は中国、韓国、日本が感染の中心で、「アジアの病気」と見る人が多かったと思う。

日本で学校の全国休校要請、というのをきいて、ずいぶん急に思い切ったことをするな、と思っていた。

2月28日、ボストンにいる間に、シアトル郊外のカークランドの介護施設で27人の感染が確認され、突然シアトルが「米国におけるコロナウイルスの震央」と呼ばれだした。えー、まじか、と思ったけれど、この時点でもこれほど急な展開で緊急事態になるとはまるで想像できなかった。

トランプ大統領はこの日、「コロナウイルスなんか、そのうち奇跡みたいに消えるんだ」と発言していた。たいしたことじゃないのにマスコミは過剰に騒ぎすぎだ、という認識だったのだ。不安を感じつつ、そう思っていた人が多かったのじゃないかと思う。

2月の末から3月はじめ、ボストンでもニューヨークでも、生活はごく普通だった。わたしはカフェや図書館で仕事をしたり、電車に乗って美術館に行ったりし、当たり前にレストランで食事をして、スーパーで買い物をした。

マスクをするという発想はなく(東海岸に2週間滞在していた間、マスクをしている人を見かけたのはニューヨークで3回だけだった)、唯一、普段は使わないハンドサニタイザー(除菌ローション)のミニボトルを携帯用に買った。2月27日のことだった。あとで考えると、あのときもう数本くらいは買っておけばよかった。数日後にはもうどの店からも、消毒用アルコールとサニタイザーが消えていた。

3月2日に息子と二人で、長距離バスでニューヨークに向かった。格安なのにきれいだし、運転手がものすごくアグレッシブな運転をするので、前を見ると生きた心地がしなかった以外は、きわめて快適で満足な交通機関だった。

冬の平日だったので街は観光シーズンほど混み合ってはいなかったけれど、どこも普通に人であふれ、タイムズスクエアにも観光客がいっぱいで「中国加油」という真っ赤なネオンサインが輝いていた。中国頑張れとか言ってる場合じゃなくなる……なんてことにならないといいけど、といっていたら、2週間後にそのとおりになってしまった。

3月3日、ちょうどわたしがタイムズスクエアでのんきに写真を撮っていたとき、ニューヨーク市内で最初の感染者が確認された。

ニューヨークでも地下鉄に乗り、人混みを歩き、取引先の人に会って、友人が出演したオフ・ブロードウェイの舞台を観にいき、打ち上げでけっこう混んだバーにも行った。このすべてがリスク高めだな、とうっすら気にしてはいたのだが、正直、まだ東海岸にそれほどの危険があるとは考えていなかった。

でもこの頃、もうすでに市中にウイルスは蔓延していたのだ。まったく幸運なことに、帰宅後2週間たっても症状は出なかったが、シアトルといいニューヨークといい、わたしが行く先々で、そのすぐあとから感染者数が激増して「感染の震央」化するので、心ない友人からは「あんたがばらまいてきたんじゃないの」と、いわれのない疑惑を投げかけられている。

ニューヨークで見かけたマスク着用の人物は3人ともアジア系の若い女性で、一人は乗用車でランチの宅配をしていた女性だったが、この人はマスクだけでなく肘までの手袋もしていた。たぶんこのときのニューヨークで、一番COVID-19に対する危機意識の強い人だったに違いない。

とはいえ、イタリアをはじめとするヨーロッパの感染拡大と、シアトルで感染が広がっているニュースをみんながそろそろかなり気にしだしていて、薬局からサニタイザーや消毒用のあらゆるグッズが消えたのもこの頃。ニューヨークの薬局でサニタイザーを探したが、もうなかった。

3月5日、ボストンからシアトルに帰る便は、半分以上が空席だった。空港もガラガラというほどではないけれどスッキリしていて、セキュリティもほぼ待ち時間なしだった。この頃にはほとんどの米国企業は海外出張を全面的に中止していたし、個人旅行も控える人が多くなっていた。

前の週からのイタリアでの患者爆増に世界中の人が目を疑い、ふるえあがっていた。

翌3月6日、ワシントン大学が全キャンパスを閉鎖してオンライン授業に移行。3月8日にはワシントン州の感染者は137人になっていた。同日にイタリアが全土で移動制限を発布する。

このあたりで、シアトルのスーパーからもトイレットペーパーが消えた。

11日にはワシントン州の知事から250名以上の集会禁止令が発布され、シアトル市内の公立学校も12日から閉鎖された。ホワイトハウスはヨーロッパからの渡航制限を発表した。

そんな中、11日は誕生日だったので、若干ためらいながら招待に応じて市内のレストランで食事をした。テーブルサイドでシーザーサラダを作ってくれたサーバーの人が愛想よくておしゃべりで、手早くサラダを作りながら能書きを並べるので、喋りながら作るな~、と心の中で叫んだものの口には出さず、楽しく食事をして帰宅した。

翌日にはホワイトハウスが非常事態宣言を出す。同時に、ブロードウェイの劇場がすべて閉鎖されるというニュースに衝撃を受けた。

その週末はまだシアトルの街には、普段より少ないながら人が出歩いていたし、カフェにも人がいて、アイスクリーム店にもいつもどおり行列ができていた。わたしはその週末に友人とホームパーティーの約束をしていたのだけど、話し合ってキャンセルし、完全おこもり生活にシフトしていった。

翌月曜日、16日にはふたたび知事命令が出て、バーやレストラン内での飲食が禁止になり、飲食店は大急ぎでテイクアウトのみの営業に切り替えることになった。同時に、床屋さんやネイルサロンなどの営業も禁止され、日常生活にも「ソーシャルディスタンス」(6フィート/約180センチの距離)をあけることが奨励された。

いつも行くベーカリーでは椅子がすっかり片づけられて、並んで待つあいだに「ソーシャルディスタンス」を保つために、床に1.5メートルおきにテープでマークが描かれていた。バリスタくんは一人のお客に対応したあと、いちいち手を洗って次の接客をしていた。

スーパーはこのあと、パニック買いで棚が一時期すっからかんになった店もあったが、週末にはもうずいぶん落ち着いていた。

同じ日に、米国では初めて、サンフランシスコとシリコンバレーの街がロックダウンされた。19日にはそれがカリフォルニア州全体に、そして20日にはニューヨークも後を追った。ワシントン州では23日の月曜日に、インズリー知事が「stay home, stay healthy」令を発布した。

その翌日、街に散歩に出てみると、テイクアウトの注文を受け付けるために店を開けているのはほんの数軒で、ほそぼそと営業を続けていた雑貨店、ブティック、バー、カフェなどはすべて閉店していた。まるでハリケーンが来るかのように、ガラスの上に板張りをしている店が多かった。

これは日本では見ない光景だと思う。シアトルは比較的治安の良い都市とはいえ、2週間店を閉め、しかも街がほぼゴーストタウン化するとなったら、落書き、破壊、さらに悪ければ略奪行為は想定内。板張りされた街並みはそれだけで荒んだ寒々として、ぞっとする光景だった。

ひと気のなくなってガランとした通りを、パトカーがゆっくり巡回していた。

●ロックダウンの日常

都市封鎖/ロックダウンといっても、アメリカの諸都市では、現在イタリアで実施されているような、市民の通行を完全に禁止する戒厳令的な措置にはなっていない。

呼び方もソフトだ。米国でいちばん最初にロックダウンを実施したサンフランシスコでは「shelter in place」という名称を使っていた。日本語では「屋内退避」とでもいうべきか。建物内にいないと危険、という印象を与える言葉だ。ミサイルかなにかが降ってくる気がする。

ニューヨークのクオモ州知事は、この名称に強く反対して、よりやわらかな「PAUSE」(一時停止)という名称で知事令を出した。言葉が市民の心象にあたえる影響は大きい、という判断だ。「言葉は大切だ」とクオモ知事。うんうん、よくわかっていらっしゃる。

カリフォルニア州もこれにならい、 「stay-at-home」(自宅待機、と訳されていることが多い。要は「家にいてね」ということ)と名称を変更。さらに数日遅れて知事令をだしたワシントン州では「Stay Home, Stay Healthy」(家にいよう、健康でいよう)という、さらに柔らかな、室内健康器具のCMコピーみたいな名称を使っている。

呼び方は違っても、どの州や都市も中身はほとんど同じ。

一番大きいのは「nonessential (必要不可欠ではない)」事業所の閉鎖が命
じられていることだろう。

ワシントン州で現在、何が「essential(必要不可欠)」で何がそうでないのか、というのは、長いリストで説明されている。
Essential business | Washington State Coronavirus Response
https://coronavirus.wa.gov/whats-open-and-closed/essential-business)

病院や公衆衛生、公共設備のメンテナンス、食品流通、食品製造、農業、エネルギーや水道などのインフラ関連、病院関連の用品製造、交通、電信、金融などが、市民生活を維持する上で必要不可欠な事業とされている。

面白いのは、酒屋は店内で食料品を一緒に扱っていない限り「必要不可欠」とは認められないけれど、マリファナの小売店で働く人は必要不可欠な働き手としてリストされていること。

すでにロックダウン開始前、集会が禁止されてみんなが外出を自粛しはじめてから、マリファナ店の売上はぐーんと伸び、関連会社の株価も上がっているという。自宅にこもっているならハッピーになりたいのは当然のこと。

アルコールで酔っ払ってクダを巻き凶暴化する人はいても、マリファナで凶暴化する人はまずいないので、家の中にこもった人民をハッピーにしておくには大麻店を稼働させるのは良い政策なのである。州にとって大麻は大切な税収源だし。カリフォルニアも同様らしい。

必要不可欠でない事業を行なう事業所の閉鎖については、一目瞭然なので強制力があるが「とにかく集まらないように」という部分は、いまのところ市民の良識にゆだねられている。

「必要不可欠」と認められている仕事への通勤、病院や薬局への往復、食料品の買い出し、そして「ソーシャルディスタンス」を守る限り、屋外で散歩やサイクリングをするのは認められている。

自宅から何マイル以上離れて移動してはいけない、という決まりはいまのところ出ていないので、ちょっと離れた公園や森にクルマで行って、サイクリングをしてくるというのも禁じられてはいない。

でも、ニューヨークなどでは特に若い人たちが気にせず集まってしまう例があとを絶たないので、もっと厳しい戒厳令式のロックダウンにするべきだ、という意見も出されている。この先、感染が拡大し続ければ、許可証を持っていないと外出できないなんてことになるかもしれない。

実際、28日朝の時点でトランプは(州知事にまったく相談もなく)ニューヨークと隣接する州の「強制的隔離」を検討していると発表している(そのあと、同日に「やっぱり必要ない」と打ち消した)。

シアトルでは近所を散歩していてすれ違うときも、お互いにずいぶん手前から道の反対側に移ったり、近所の人との立ち話も縄跳びができるくらいの間をあけるなど、「ソーシャルディスタンス」を保つことがあっという間に新しい日常ルーティンになった。

スーパーでも「人を見たらコロナと思え」と、お互いに警戒しつつ、距離を保って買い物をしている。近所に住む友人たちとも、今月はまだ一度も会っていない。

バスも電車も本数を減らして走っているが、乗客の姿はほとんどない。

危機感は人によってさまざまで、2月の末から一歩も家の外に出ず、買物もすべて宅配で済ませている人もいれば、ほとんど気にせず行動している人もいる。

でも大多数の人は、イタリアの惨状と、マスクが足りない最前線で従事している医療スタッフからの緊迫した切実なメッセージを深刻に受け止めて、感染防止に努めている。それほど大きな混乱はなく、いまのところは騒乱も大きな反発もなく、みんなわりあいにのんびりしているように見える。

シアトルの象徴、スペースニードルの上には「WE GOT THIS SEATTLE」というスローガンを白抜きにしたブルーの旗が掲げられた。シアトルの市長が選んだスローガンだそうで、「大丈夫、やったるでー」「みんなで乗り切るぜ」というようなニュアンス。

ワシントン州のロックダウンは当初2週間の予定だったが、「延長の可能性もある」と州知事が匂わせている。まだまだ先は長い。

いまはまだのんびりしているけれど、2週間後に市民の疲労とストレスがたまってきたら、空気が変わってくるかもしれない。

3月27日現在、ワシントン州内で確認された感染者は3,723名。死者は175名になった。ニューヨーク州では感染者5万人を超え、死者も700名を超えている。

先週1週間で、ワシントン州内で失業保険を申請した人は13万3,000人。その前週の約10倍だ。米国全体では1週間に290万人が失業保険を申請している。失業保険を申請できない人もいるはずだ。小規模な店や事業所のオーナー、契約労働者、フリーランスには何の保障もない。

わたしもフリーランスなので、もろに影響をかぶる。巨額の景気対策がきまったが、一人最高1200ドル程度の支給では絆創膏くらいにしかならないだろう。

あまりにも異常な光景に急激に慣れてしまったいま、SNSなどで日本の人がまだふつうにレストランで食事をしているのを見ると、えっ? まだそんな日常生活があったの? と思ってしまうのが、3月末時点でのシアトルの生活感覚なのだ。

【TOMOZO】yuzuwords11@gmail.com

米国シアトル在住の英日翻訳者。在米そろそろ20年。マーケティングや広告、雑誌記事などの翻訳を主にやってます。

http://livinginnw.blogspot.jp/
http://www.yuzuwords.com/


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■まにまにころころ[175]
ふんわり中国の古典(論語・その38)
孔子先生は激オコです

川合和史@コロ。 Kawai Kazuhito
http://bn.dgcr.com/archives/20200330110200.html
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コロこと川合です。新コロ騒動で肩身の狭い旧コロです。冗談はさておいて、とどまるところを知らない新コロナウィルス感染症問題。武漢にはじまって、中国、日本をはじめとしたアジアが白眼視されていたのも今や昔といった感じ。

もちろんアジアでも未だ先の見えない状況ですが、話題の中心は欧米へと移ったような今日この頃ですね。

日本では東京オリンピックもお花見も延期となりました。あと二週間くらいで私、誕生日を迎える予定なのですが、パーティも無期限延期です。まあ元からそんな予定はありませんでしたけどっ。

外出を控えるよう世界中でお達しが出ている中で、それを後押しするように、各種学習サービス、動画配信などのエンタメサービス、ポルノサイトまでもが無料や割引で提供されたりしていますが、電子書籍販売サイト「ebookjapan」では、今月いっぱい、横山光輝『三国志』全60巻のうち第59巻まで無料で公開されています。(あと2日!)

・電子書籍販売サイト「ebookjapan」
https://ebookjapan.yahoo.co.jp/free/content/103753/

吉川英治『三国志』を元にしたこの漫画、後漢末、黄巾の乱が物語のはじまりですが、黄巾党の起こりはそもそも、疫病の大流行に端を発するんですよね。

疫病の大流行を受け、張角が病を治す術を施しながら道教の一派である太平道を創始、布教したものが組織化し、反乱を起こしました。

古代中国では、政治の乱れが災害や疫病を招くといった考えがありましたから、そんな事情もあって、反乱が起きて国が滅んでいくという流れに。実際には、鶏が先か卵が先かみたいな話ですけど。

そんなこんなで大混乱が起きた後漢末期、曹操、劉備、孫権がそれぞれ数奇な運命を辿って、魏、呉、蜀という三つの国をそれぞれ建国するのが、三国志。

魏の史書のうち、いわゆる魏志倭人伝に卑弥呼が朝貢した旨が記されています。つまり、日本ではだいたい卑弥呼の時代の話です。

疫病をきっかけに、国が滅び、また興ってくる様が描かれた『三国志』、未読の方は是非この機会に読まれてはいかがでしょうか。(明日までに59巻!)

さて、三国志の時代からさらにぐぐっと遡ることおよそ700年。春秋時代が孔子先生の生きた春秋時代です。卑弥呼より700年前って、そう思うとすごいですね。

その孔子先生もまた、高弟の冉伯牛を伝染病(ハンセン病と言われています)で亡くしています。別れのシーンが雍也の十にでてきましたね。そんな時代から、いや、おそらく太古から人類は疫病と闘ってきました。今回の新コロナの件も、人類が疫病と闘う歴史の一ページとして記録されることになります。

どのように闘うのか、その間にどのようなことが起きるのか、首相が感染した英国は大丈夫か、首相夫人がレストランでタレントとお花見パーティしている日本は大丈夫か、米国の大統領選の行方はどうなるのか、そんな中で飛翔体を発射しまくる北朝鮮は大丈夫か、など、後世の歴史にどう記されるのかなんてことにも思いを馳せつつ、今日も論語を、一章だけ進めたいと思います。


◎──巻第六「先進第十一」十七

・だいたいの意味
季氏は周公より富んでいた。にもかかわらず、求(冉求・冉有)は季氏のために税を集め、季氏にさらなる利益をもたらした。孔子先生は仰った。(そのような奴は)私の仲間ではない。弟子たちよ、太鼓を打ち鳴らしこの者を攻めてもいいぞ、と。

──巻第六「先進第十一」十七について

季氏、久し振りの登場です。魯国で権力を握っていた三家、三桓氏のひとつ、季孫氏です。冉有(ぜんゆう)は季孫氏に仕えていました。

冉求・冉有・冉子と色々に呼ばれますが、姓が冉、名が求、字が子有です。

冉有、優秀なんですけど、「八いつ第三」三でも、孔子先生から季孫氏の横暴を諫められないのかと責められ、できませんって。孔子先生は激オコです。

完全に板挟み。不憫な人です……。子路も季孫氏に仕えてたんですけど。

久し振りに出てきたので、三桓氏について少し補足。魯国の王室を徳川家だとすれば、三桓氏は御三家です。本来、王を補佐する家柄です。公族ですね。

魯国の第十五代・桓公の子に始まる三家だから、三桓氏。孟孫氏(仲孫氏)・叔孫氏・季孫氏の三家です。

昔の中国では年長者から順に、字(あざな)などに、「伯(孟・元・長)」「仲」「叔」の文字がつき、末っ子に「季」がつく慣習があります。(もちろん例外も)

その文字がつく慣習というか、そう意味の漢字で。太郎・次郎みたいなもの。桓公の長男は次の王なので、次男、三男、四男が三桓氏の始まりです。

三桓氏では一番の年長ということで孟孫氏ですが、次男だからか仲孫氏とも。

三国志の曹操は字が孟徳なので、長男だろうと字からも見当がつくわけです。呉の孫権は仲謀なので、次男と。ちなみに兄の孫策は伯符です。

また日本でも両親の兄弟で、年長が伯父・伯母、年少が叔父・叔母、ですね。

三桓氏、家格は孟孫氏、叔孫氏、季孫氏の順でしょうが、孔子の時代、最も力があったのは季孫氏でした。

孔子の時代は、季孫氏の当主は季孫意如(季平子)、それが亡くなって季孫斯(季桓子)が、さらに季孫肥(季康子)が当主を継いだ頃です。当然というか季孫意如とは何かと対立した孔子先生ですが、季孫意如は子の季孫斯を孔子の弟子にしたとも言います。孟孫氏の孟懿子と、子の孟武伯も孔子先生に学んだことがあるようで、『論語』にも出てきます。

季康子が教えを請う姿は何度も何度もでてきますね。


◎──今回はここまで。

個々には大変な日々が続き、生活も破綻する人が続出すると予想されますが、病に倒れない限りはなんだかんだ言っても命はなんとかなるんじゃないかって程度にはこの国や世界を信じて良いと思います。

人類史の転機になるかもしれないような騒動を目の当たりにする機会なんて、そうそうないことですし、世界の動きを俯瞰して眺めつつ、またその一方では地に足着けた生活を送りつつ、この局面を乗り越え、生き延びましょう。


【川合和史@コロ。】koro@cap-ut.co.jp
合同会社かぷっと代表
https://www.facebook.com/korowan
https://www.facebook.com/caputllc


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■クリエイター手抜きプロジェクト[612]IoT Orange pico編
変数と計算

古籏一浩
http://bn.dgcr.com/archives/20200330110100.html
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今回は、Orange pico(Orangino)のBASIC(以後Oraneg BASIC)で計算を行ってみます。また、数値を扱う変数についても説明します。

Orange BASICは整数演算だけでなく浮動小数点演算もできます。IchigoJamでは整数計算しかできませんでしたので、温度表示で小数値を処理するような場合は工夫が必要でした。

その点、Orange BASICでは標準で浮動小数点演算ができるのは大変便利です。ただ、Orange BASICで計算を行う場合は注意が必要です。というのも、すべての計算が浮動小数点演算になるわけではないからです。小数値を含む計算結果を得たい場合には、ちょっとした約束事があります。

とりあえず簡単な計算を行ってみましょう。Orange BASICには一般的な古き良き時代のBASICと同じ、ダイレクトモードが用意されています。これは、プログラムを作らなくても命令を実行することができるモードです。前回の文字表示も、このダイレクトモードを使っています。

それでは、まずは足し算をしてみましょう。足し算は+を使います。printまたは?の後に計算式を入力し、リターンキーを押します。

?1+2+3+4

すると、以下のように1+2+3+4を合計した10が表示されます。
■はカーソルで定期的に点滅します。

10
OK


引き算は-を使います。
?10-7
3
OK


掛け算は*を使います。
?2*3*4
24
OK


割り算は/を使います。
?10/3
3
OK


割り算の余り(商)は%を使います。ここまでは、一般的なプログラム言語と同じなので、覚えやすいでしょう。

?10%3
1
OK


ところで10を3で割った時に3.3333...ではなく、3だけが表示されました。10÷3は3.3333...になって欲しいところですが、整数部分だけしか計算されていないようです。

Orange BASICで小数値計算を行う場合は、明示的に .(ピリオド)を付ける必要があります。さきほどの10÷3は、以下のようにしないと小数点以下が計算されません。

?10.0/3
3.33333
OK


以下のようにしても小数計算が行われます。

?10/3.
3.33333
OK


次に、変数に値を入れて計算させてみましょう。Orange BASICでは、変数名は英大文字小文字が区別されます。例えば、以下のふたつの変数は、異なる変数として処理されます。

A
a

さらに、変数には以下の3種類があります。単精度実数型は変数名の後ろに!を付けて区別します。文字型の場合は、変数名の後ろに$を付けて区別します。整数型の場合は、変数名のみで何も記号は付けません。

・整数型
・単精度実数型(浮動小数)
・文字型

同じAという名前の変数名でも、種類が違えば異なる変数として処理されます。以下の3つは別の変数として扱われます。

A
A!
A$

それでは、数値を変数に入れて計算させてみましょう。変数に数値を入れるには=を使います。=の左側に変数名を書きます。右側に変数に入れたい数値を書きます。以下の場合は、変数Aに12を入れます。

A=12

変数Bに3.14の浮動小数値を入れるには、以下のようになります。!を忘れると整数の値が入ってしまいますので注意してください。

B!=3.14

変数同士の足し算をしてみましょう。以下のように、足したい変数名を+を使って書くだけです。printの代わりに、省略形である?を使っても構いません。

print A+B!
15.14
OK


変数のうちどちらかが、単精度実数型なら小数計算が行われます。変数に16進数値を入れたい場合は、&hか&Hを使います。16進数値の前に、&hを付けるだけです。

A=&hFFFF

これでFFFFの値が変数Aに入ったことになります。printを使うと10進数で表示されます。

print A
65535
OK



【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/

首都封鎖とかいうことで、これはそろそろ「バイオレンスジャック」のような世界になるのかなと思ったけど、そんな事はなさそうなほど静かみたいで。

・連載再現版 バイオレンスジャック(1)
https://www.amazon.co.jp/dp/4065128978

首都圏は買いだめしなくても大丈夫らしいのですが、それは農家とか物流関係とかが、まったく止まらない正常であるという前提の話……コロナウイルスは第一次産業とかに従事してる人には感染しないのか、と思ったりもしてしまうわけで。

もっとも、感染したことを知られたら会社が潰れてしまうことがあるので、自宅待機せずに自力で治すしかない流れに。テレビから流れてくるワイドショーやNHKの情報は、第三次産業前提やセレブ向けのものばかりで、下級市民には役立たず。

こういう時には政府も銀行もあてにならないので、企業も内部保留多くするしかない。本当にピンチの時には、どこもアテにならない。それからすると、今回は人が十分に対処できることなので、ゆっくりと家でプログラムでも作るのがよさそうです。


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編集後記(03/30)

●河野防衛相は新型コロナウイルス対応で、カタカナ語の見直しを提言。「クラスター」は感染集団、「オーバーシュート」は爆発的患者増、「ロックダウンは都市封鎖とせよと。実に正しい。ヤバイ状況が一発でわかる。小池都知事はすぐ英語を使いたがる見栄っ張り。茂木外相は「アズ・スーン・アズ・ポッシブル」「アグリー」とかヘンなカタカナ語連発でアホだ。野党の発言、無知蒙昧。なんだかんだいわれても、安倍首相でよかったと思う日々。(柴田)


●「三国志」あと二日って無理! 読みたかった〜。/「コロナファイター」が気になります。コロナバスターにして!/農家や他の人たちが倒れたら……古籏さんの仰るとおりですわ。

/車間距離ならぬ人間距離を取ろうというメッセージを、企業ロゴで表現する取り組みが好き。マクドナルドやアウディなど。

/新型コロナ。イタリアの市長さんが、外で遊んでいる人たちに、自ら声を掛けていた。他の市長さんたちも、声を荒げて、危機感を持たない市民らに強い言葉で警告をしていた。死者数が減少しているのはこういう人たちのおかげだ。

北海道の緊急事態宣言は正しかった。国の休校措置も正しかった。その時は非難されようが評価は後から。国が緊急事態宣言を出さない根拠は何なのだろう。

いつだったか武漢のニュースを見た時に、大地震や自然災害時のような怖さを感じて、なるべくニュースを集めるようにしていた。まだ日本では感染者はいなかったし、クルーズ船の話題もなかったと思うから、春節の前だろう。

まだ都市封鎖はされておらず、映像が届いていた頃。病院に人が列をなしていて、看てもらうのに数時間並んでいるとか言っていたように記憶している。

ここの市場から発生したかもしれない、SARSみたい、(日本人にとっては)ゲテモノ料理の食材が原因かも、というようなレポートもあった。 (hammer.mule)

感染リスク低減へ「距離をとって」、企業各社がロゴで呼びかけ
https://www.cnn.co.jp/business/35151495.html

感染拡大止まらぬイタリア、市長が外出の住民を叱責
https://www.cnn.co.jp/world/35151275.html

「家へ帰れ!」 イタリアの市長、ロックダウン無視の人々に怒り
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200325-00010005-reutv-eurp

イタリア、移動制限延長の可能性 1日の死者は2日連続で減少
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-italy-idJPL4N2BM0M7

【調査報告】コロナウイルスはいつから報じられた? WHOはいつから対応していた? コロナウイルスに関する報道まとめ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000054369.html