[5047] ショート・ストーリー「今日の予想最高男」◇ローマでコロナ その10

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《やっぱり少数精鋭でいいのだ》

■ショート・ストーリーのKUNI[260]
 今日の予想最高男
 ヤマシタクニコ
 
■ローマでMANGA[162]
 ローマでコロナ/その10
 マスクと消毒剤が普通になった
 Midori
 



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■ショート・ストーリーのKUNI[260]
今日の予想最高男

ヤマシタクニコ
https://bn.dgcr.com/archives/20200709110200.html

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ある朝のこと。マリコはいつものようになんとなくトーストをかじり、なんとなくコーヒーを飲みながら、テレビの画面にときどき目をやっておりました。

「今日は晴れたり曇ったりのお天気でしょう」

外ではもう団地の草刈りの業者が仕事を始めています。草刈り機のウイーンという音が離れたところから近づいてきます。

ウイーン。ウイーン。

「波の高さは1メートルくらいでしょう」

ウイーン。ウイーン。

するとその時、画面のお天気お姉さんがマリコに向かって言いました。

「マリコさん、よく聞いてください」

え? とマリコは思いました。

「あなたの今日の予想最高男は」

その時、草刈りの業者は窓のすぐそばまでやってきていました。

ウイーン! ウイーン!

「そして予想最低男は」

ウイーン!

肝心のところが全然きこえません。むかっ。

マリコは窓から身を乗り出し、外を見ました。ヘルメットに手袋、それと迷彩柄のマスクで完全装備した業者の男がウイーン、ウイーンと一心不乱に草を刈っています。

「あいつのおかげで私の予想最高男も予想最低男もわからないままだなんて!」

まあ仕方ないのでマリコは出勤しました。それにしても、予想最高気温とか予想最低気温ならわかりますが、予想最高男や予想最低男など聞いたことがありません。耳がおかしくなったのでしょうか。

通勤の電車の中でも、マリコはぼんやりと考えておりました。今日の予想最高男。今日の予想最低男。誰なんだろう。ていうか、どんなやつなんだろう。

ふと、迷彩柄のマスクの草刈り男が浮かびました。ひょっとしてあれこそが予想最低男かも?! そうかも! すでにけっこう迷惑だし! あいつさえいなかったら!

会社に着いてしばらくしたとき、課長に呼ばれました。

「◯◯マリコくん。今日は出張に行ってほしいんだ」
「出張? 私が?」

マリコはこの会社に勤め始めて30年になりますが、出張をしたことがありません。マリコの仕事は会社の中にいて、日々のこまかなデスクワークをこなすことです。

「ああ、そうだよ。**市にある###事務所まで書類を届け、ハンコをもらってきてほしいんだ」
「**市にある###事務所。というと電車で3回乗り換え、さらにバスで1時間ほどですね」
「そうそう。一日がかりになるかもしれないなあ」
「書類を届けて、ハンコをもらうんですね」
「そうだ。ああ、言いたいことはわかる。デジタル化のいまどき、どうしてもハンコは必要なのかと。一日がかりで出張してまで必要なのかとね」

課長はにっこりと笑った。

「ハンコ自体はそれほど必要じゃないかもしれないよ。でも、行くことに意味があるんだ」
「はあ」
「君の体はすっかり左に傾いているね」
「えっ」
「気づかなかったかね? 君はこの会社で30年、ずっと同じ部屋の右隅の位置でデスクワークをしてきた。僕やその前の課長、前の前の課長、いやもっと前の上司たちにいつも左から指示され、何かと君を頼りにする同僚たちも左からあれこれと頼んできた。それで君の体はすっかり左45度に傾いてきた」

知らなかった。そんなこと。

「たまには外に出て、ふだんと違う空気の中を歩いてみたりしてもいいんじゃないかな。幸い###事務所の所長はとてもいい人だ。君は有意義な一日を過ごせると思うよ」

なんだか腑に落ちない感じではありましたが、マリコはそんなわけで出張することになりました。予想最低男はこの課長ではないだろうか。それとも###事務所の所長。いや、所長さんが男かどうかもわからないけど。そんなことを思いながら。

電車を乗り継ぎ、バスに乗り換える間もマリコはついきょろきょろしてしまいました。どこで予想最高男や予想最低男に出会うのかわかりません。今、こうしている間にも私の、今日の、予想最高男は私に近づき、私を退屈な毎日から救ってくれようとしているのかもしれない。一方で予想最低男も私に近づき、私の毎日の生活の基盤をおびやかし、不幸のただ中に陥れようとしているのかもしれない。そんなことを思うとマリコの心は落ち着かないのです。

電車の中でマリコはスマートフォンを出し、検索してみました。もちろん、予想最高男と予想最低男についてです。

「予想最高男とか予想最低男ってどういうものですか?」という質問とそれに関する回答のページが見つかりました。やはり同じような経験をした人はいるのです。

「──なんですか、それは? 天気予報で聞いた? あなたは疲れているのです。単なる聞き間違いでしょう」
「──病院に行くことをおすすめしますよ」
「──冗談にしてもあまり面白くないですね」
「──釣りですか?」

ばかにしたような回答が並ぶなかで一つだけ、「おやっ」と思う回答がありました。

「──私も聞いたことがあります。人間は一生に一回だけ、そのような予報を聞くことがあるのだと、ある人から聞いたことがあります。そして、私も聞いたのです! 私の場合には」

その回答は途中で終わっていて「続きは会員のみ読むことができます」となっていました。会員になるページにジャンプすると、何やらあやしげな商品の広告。マリコはがっかりしました。ちっ。なーんだ、こりゃ。

すると、通路を隔てた左のほうに座っていた中年の男が立ち上がり、マリコのほうに向かってやってきました。

「おれに何か不満でもあるのかよ」

マリコはどきっとしました。

「いえ、あの、なにも」

「じゃあおれの顔を見ながらいやそうな顔したり舌打ちしたりするなよ!」

「そ、そんなことは、何も!」

言いながらマリコははっとしました。思い出しました。

──君の体はすっかり左に傾いているね

つまり…自分はこの男のほうに向かって、舌打ちしたり顔を思い切りゆがめたりしていたのです。

「誤解ですから!」

**市の中心部からはずれた寂しい一角にある###事務所では、マリコはていねいにもてなされました。所長さんは血色の良いほほと、笑うとなくなってしまう細い目をした、だれがどう見てもいい人でした。マリコが持ってきた書類をうやうやしく受け取り、それはそれは丁寧にハンコを押してくれました。従業員も愛想よく、マリコにおいしいお茶とお菓子をすすめてくれました。

でもなんとなくさびしいとマリコは思いました。街も、事務所も。どうしてそう感じるのかはわかりませんでしたが。

帰りの電車でふと見ると左の窓に退屈そうな自分が映っていました。右を向こうとして無理矢理体をねじると、腰に痛みが走りました。自分の体は課長のいう通り、長い年月の間にすっかり傾いてしまって、もう治らないのだと思いました。

左の列にはまだ若い、髪を短くカットしたさわやかな印象の男性も座っていましたが、ずっとパソコンを使って仕事をしており、マリコと目が合うことはありませんでした。ターミナル駅が近づくとパソコンをしまい、リュックに詰め込んでそのままさっさと下車してしまいました。

マリコの今日の予想最高男はどこにいるのでしょう。あのあやしげなサイトによれば、それは一生に一度であるらしいのに、すでに午後の陽も傾き、今日という日は終わりに近づきつつあるのです。

夕方になって帰社したマリコはすぐに課長に報告に行きました。

「お疲れさまだったね。うん、うん、所長さんはいい人だったろう」
「はい、みなさんとてもいい人たちでした」

課長は何度も頷きました。そして、急にまじめな顔でマリコを見つめました。

「ところで」
「はい?」
「君にはほんとうに長い間、勤めてもらった。仕事ぶりも申し分ない。女子社員の模範となってくれた」
「いえ…」
「このへんで気分を変えて、あの事務所に勤める気はないかい?」
「えっ」
「言いにくいことだけど、君の年齢的なこととか、将来のこととか…そのほかいろいろ考慮したうえでのことなんだが。君は一人暮らしで、引っ越しなども身軽にできるよね」

マリコは課長の声がまともに聞こえなくなってきました。いったい何を言ってるんだろう、課長は。

「いや、別に今のままここにいてくれてもいいんだけど…その場合は…週3日のパートとして…」

何か言おうとしたマリコは自分の唇がぶるぶるとふるえ、それどころか膝も手もふるえてまともに立ってられないことに気づきました。課長になんと答えたのか覚えていません。まだ5時まで少し間がありましたが、机周りだけを片付けると会社を出て、1時間後には自宅の最寄りの駅の改札を通っていました。涙をぼろぼろこぼしながら。

家の近くのコンビニの前まで来たとき、マリコはついふらっと入りました。お客が来店したことを知らせる陽気なメロディが鳴り響き、店員たちが「いらっしゃいませ!」と声をかけました。マリコはほほに涙が伝うまま、店内を歩きました。色とりどりのケーキやクッキー、サラダやお弁当、日用品たちがマリコを慰めるかのように無言でなにかをささやきかけました。

おいしそうな三角のおにぎりが並ぶ棚を見ていたときでした。右のほうからそっと何かが差し出された気配がありました。それは真っ白で清潔そうなハンカチでした。まだ若い男性が、ハンカチをマリコに向けて差し出していたのです。

「あの。よかったら。これ」

マリコは自分の右に立っている男を見ました。まっすぐに自分を見ている目を、マリコも見ました。それから、男性の胸ポケットに無造作に差し込まれた迷彩柄のマスクに気がつき、あっと思いました。よく見ると男はヘルメットをかぶり、作業服姿でした。今日の草刈りが終わったばかりでしょうか。

「ありがとう」

マリコはハンカチを受け取り、遠慮なく涙をふきましたが、涙はふいてもふいても止まることがありませんでした。草刈り男は何も言わず、そんなマリコを見守っていました。


【ヤマシタクニコ】
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ポケモンgoからもしばらく遠ざかっていた私だが、また復活した。何か月ぶりだったかな。去年の秋ごろはうちの近所ではレイドバトルがけっこう盛んで、駅前のジムにシニアのグループが集まるのをよく見たものだった。

それが、私が中断していた期間は世間でもコロナのおかげで外出自粛が叫ばれていた期間だったし、やはりポケモンにも影響が出ていた模様。6月から「リモートレイドバトル」ができるようになったのは、当然、外に出てバトルをする人が減少したせいだろう。

そして、以前はシニア男性でいつもいっぱいだった、近所の図書館の新聞閲覧コーナー。図書館は5月から開館となったが、まだ滞在時間が限定されているし、前のようにじっくり新聞を読む(あるいは読んでいるふりをしている…)シニア男性の姿はまだ見られないままだ。

となると、質量保存の法則的に、みんなどこにいったのであろうか。ポケモンのレイドバトルからも、図書館からも、去っていったじいさんたち。どこかにいるはずなのだが、それはいったい…どこなのだ?!


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■ローマでMANGA[162]
ローマでコロナ/その10
マスクと消毒剤が普通になった

Midori
https://bn.dgcr.com/archives/20200709110100.html

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ローマ在、マンガ学校で講師をしているMidoriです。私の周辺のマンガ事情を通して、特にmangaとの融合、イタリア人のmangaとの関わりなどを柱におしゃべりして行くのが普段ですが、この時期、周りのコロナ情報もお伝えします。

●ステップ3を過ぎて

イタリア生活の軸ともいえるBARが営業を再開、レストランも再開。教会での葬式も可。映画館も再オープン。各種店舗も営業再開。久々に郊外の我が家から街へ出ると、空気が排気ガス臭い。生活が元に戻ってる実感がする。

しかしながら、すっかり元の姿に戻ったわけではない。様相の変化はまずマスクだ。日本以外で、冬場の感冒流行時にマスクをする習慣のある国はほぼ無い。マスクは医療関係者のものだった。それが街中で5割以上の人がマスクをして歩いている。マスクを顔につけていなくても、ポケットやバッグに入っている。

日に何度となく入る習慣のBARに入りたかったら、マスクが必要。飲むときは外すにしても。他の販売店舗も同様。スーパーマーケットも、入場にはマスクの着用が義務。だから外出時にマスクは絶対に持っていないと、コーヒーを飲めないし、店に入れない。

医療用不織布使い捨てマスクは一時の品不足が解消して、買うのに問題がなくなったのはイタリアでも日本同様。手作り、あるいはネットや洋装店で様々な柄の布製マスクを手に入れて、気合が入っている人も多々見かける。

老眼鏡をあちこちに置いてあり、一つはバッグに入っている。同じようにマスクもバッグに一つ、車に一つ置きっ放しにして、マスクがなくてコーヒーを飲めないとか、買い物ができないという事態が起きないように、準備万端にしている。

もう一つは消毒剤。どの店舗にも入り口には手の消毒剤が置いてある。熱を測る設備を設置したところも多々。マスク同様、品不足だった消毒剤も普通に買えるようになった。マスクと消毒剤が普通、という状態がしばらく続くんだろうな。

●開店状態

BARも店舗も、入口と出口を分けているところが多い。店舗の規模によるけど。マスクをつけて入店してください、とのお知らせと、消毒剤。床には入店方向を示すテープ。BARは普通、カウンターなのだけど、カウンターの端から1mのところにテープで印があり、背伸びするようにしてコーヒーカップを受け取る。

久々に学校へ顔を出した。友人の校長の娘と、しばらくぶりに食事を共にしようということで。学校もコロナ仕様。マスクを着用のこと、の表示があり、地下のメイン階へ続く階段は中央に仕切りがあって、足跡シールで下りと上りを分けている。

階段の横にデジタルの検温計があって、挨拶をしようと近づいた秘書課のエリーザに「ミドリ、すぐに検温して!」と、まず言われた。36.5度。入場許可が出た。そして、手の消毒剤、と手順は他の店舗と同じ。受付&秘書のカウンターには透明アクリルの仕切りがあるのも、店舗と同じ。

コロナ対策があちこちで整備され、普通の状態になりつつあるということか。町行く人のマスク顔にも慣れてきたし、テレビのコマーシャルでもマスク顔が見られるようになった。トーク番組では、ゲストのリモート参加か、1m以上離れた椅子に座ってのマスク姿が普通になった。

●空港もオープン

以下のビデオは、ADR(Aeroporti Di Roma・ローマの空港)社のもの。
ADR: Ripartiamo insieme.


再出発に向けて、対コロナ対策を完璧にしましたよー、という宣伝動画だ。

6月18日にヨーロッパ内の移動が可能になった。元教え子の一人が、母が住むブリュッセルへ遊びに行って、コロナ規制に遭って3か月母と暮らすことを余儀なくされていた。お母さんは喜んでいたみたいだけど。彼もやっと戻ってこられる。

短期間契約でADRで仕事をする息子も、3月にまた契約が更新されるはずだったのが強制待機となっていた。7月に大陸横断便もいくつか再開となる見込みで、やっと仕事に戻れそうだ。

息子の場合、短期契約を繰り返しつつも労働規約で年功は蓄積している。6か月契約がされない場合には、年功がゼロに戻るというのが規約なのだが、コロナ禍での強制待機で6か月を過ぎてしまった者(息子が最後に仕事をしたのが12月)に関してはこの規定に縛られない。

つまり、年功はそのままになるそうだ。年功は年金の計算に反映されるし、正規雇用への段階を上がる規定にも反映される。

●リモート授業で今期を締める

6月最後の金曜日で、わがユーロマンガコースの授業が終了した。交通事故で大怪我をした一人と、理由がわからないけど来なくなった一人を除いた精鋭8人は、リモート授業で欠席することなく全員参加を貫いた。

仕事があるからと、遅刻と早退を繰り返したマルティーノ君も全授業を参加した。仕事はフィットネス講師なので、仕事へ行けなかったしね。

私はこのリモート授業を大いに気に入った。一人一人、対で接しているように感じるのか、生徒側の集中力が上がっていたように感じる。私は通勤時間と駐車場所探しのストレスを感じないで済んだ。

ただ、卒業試験(講評)が9月になったため、製作時間が例年より多くなり、結果、生徒の気が緩んで、製作スピードが猛烈に遅くなり、プログラム通りに仕上げたのは一人だけだ。

ネーム制作の状態で放り出すわけにいかず、7月いっぱいは面倒を見る、ということにした。学校から残業代は出ないけど。

10月から始まる新学期では、これまでの3時間授業から4時間授業にすると学校からお達しがあった。その上で、ウィルスの状態がどうなるかわからないので、半分対面で、半分リモートで、とミックスで授業構成をすることにしたそうだ。

自粛の影響で、経済的な問題が大きくなった家庭が増えたのは想像に難くない。義務ではない専門学校では、「お客さん」が減ってしまう可能性が大いにあるわけだ。学校では、リモートで誰でも参加できるワークショップを盛んに開催して宣伝に努めている。

先日、2年生を対象に、3年の専門コースを選ぶためのコース案内をリモートで行った。予め、生徒は説明に参加したいコースを選んで申し込み、参加希望者の名前とメールアドレスが秘書課から担当講師に送られる。

我がユーロマンガの説明参加希望者は11人だった。そしていざ蓋を開けてみると、実際に参加してきたのは8人。

来期からイタリアマンガコースを外すから、希望者が増えると思うよ、と学校側から言われていてちょっと期待したのだけど、思惑からはずれた。

コースに参加する生徒が多くなると、クラスを一つでは足らずに二つに分ける必要が出てきて、すると講義時間が増えて、報酬も増える、という皮算用を一瞬したわけだ。でも、増えると、ストーリーボードを見直す量が増えて、時間外労働が増えるから、やっぱり少数精鋭でいいのだ、と思い直したり。

自主企画作品にかかる時間を増やしたいしね。

●目に見える過渡期

新コロナで生活がちょっとづつ変わって来ているのは、最初に書いた通り。これは移動にも及んでいる。政府が自転車、電動自転車、電動スケーター(キックボードっていうのかな?)の購入に補助金を出すことにした。イタリアでは電動スケーターやセグウェイで、公道を走ることができる。

排気ガスを増やさず、公共交通機関の密を少しでも緩和しようという作戦とお見受けした。これを受けて、多分、各市で○○%の道路に自転車専用レーンを作れというお達しが政府から出たものと思われる。我が、ローマ郊外の市でも盛んに道路整備をして、自転車専用レーンを作っている。

いつだって様々な分野で過渡期なんだけど、コロナで目に見える過渡期を体験してる気がする。意識してその見える部分を気にして行くと、変化がどう起こるのか、どのように浸透して行くのかがわかって面白いかも。


【Midori/マンガ家/MANGA構築法講師】
https://www.facebook.com/midori.yamane

https://www.instagram.com/midoriyamane


○九州地方の豪雨で被災した方、お気の毒です。お見舞い申し上げます。人ごとと思わずに、ぜひ皆さんも事前に対策を。日本は河川の多い国ですから。気象予報士・防災士の資格を持つ弟のブログで、7月4日にアップした「自宅の災害危険度の事前確認:気象災害編」が参考になるかもです。
http://web.sugiyama-u.ac.jp/~yamane/


○ソーシャルネットで知り合った若者から、作品の批評を頼まれることが多くなってきた。時間が取られるわ、消費した時間に対する対価は出ないわ、と思う反面、mangaが広まってくれるのは嬉しいので、ちゃんと応えるようにしている。ちゃんと答えて、その若者がちゃんとわかってくれて、別の人に伝えていってくれればいいなーと思いつつ。
 
 
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編集後記(07/09)

●廣田信子さんのメルマガ「まんしょんオタクのマンションこぼれ話」1373号に「逗子斜面崩落事故のその後、刑事も民事も動き出す」という記事があった。2月5日、逗子市の市道脇にある斜面が崩落。歩いていた高校3年の女子生徒が巻き込まれ、亡くなるという痛ましい事故の、その後をレポートしている。

崩落した斜面の所有者は、その上に経つマンションの管理組合(区分所有者)だから、その責任が追及された。その前に、市が安全確保のために斜面の応急工事を施した。今後の本格工事を含めた費用分担はどうなるのか、市と区分所有者が協議することになる。遺族側はマンション管理会社、区分所有者を刑事告訴し受理され、区分所有者に対する損害賠償請求を行った。

この事故の崩落原因について、現地調査を行った国土交通省国土技術政策総合研究所が3月に最終報告を発表。「水による流動・崩壊ではない」と指摘し、直接的な引き金は不明としつつ「地表面の低温、凍結、強風の複合的な作用で風化が促進された」などと結論付けている。事故前日、マンションの管理人が、斜面に数メートルのひび割れがあるのを発見し、管理会社に伝えていた。

遺族側は、管理会社には適切な措置を講じなかった責任があり、住民らも安全管理を怠ったとして、マンション管理会社の代表を業務上過失致死の疑いで、県警逗子署に刑事告訴。マンションの区分所有者の住民を過失致死の疑いで刑事告訴。告訴は6月23日付で提出され、受理された。住民が過失致死だと〜!

遺族側は、国土交通省国土技術政策総合研究所の調査結果を踏まえ、崩落が発生しないように安全性を確保するための斜面の管理がなかった結果、事故が起きたなどと訴え、亡くなった女子生徒が将来就労することを想定した逸失利益や慰謝料などとして、総額約1億1800万円の損害賠償を請求し受理された。

いうまでもなく、最大の災難は、この事故で亡くなった女子生徒とその家族である。一方で、約40戸のマンション(2004年建設、地上5F/地下1F)住人に降りかかった思いも寄らぬ刑事告訴である。同じマンション民として、なんと申し上げたらいいんでしょう。いやほんと、裁判の行方が気になる。(柴田)

高田宏臣コラム 神奈川県逗子市の斜面崩落事故現場より 緊急提言
https://chikyumori.org/2020/02/21/



●マイナンバーカードを作ることにした、の続き。

マイナンバーカードの作り方は簡単。通知カードには、マイナンバーカードの交付申請書がついていた。そこにあるQRコードをスマホで読み取って、画面に従って入力するだけ。簡単。

自撮り写真が使えるといっても、証明写真のように基準はある。背景はなし、加工しない、撮影半年以内、脱帽しサングラスをかけない、影がかからない、正面、表情なし、など。白黒はOK。

申請は数分で終わり、あとは役所からの取りに来なさい通知郵便を待つだけ。

作るタイミング的には、給付金やマイナポイント絡みで最悪ではあるが、気長に待つことにする。あー、カードを取りに、また区役所に行く必要があるのか。面倒だなぁ……。(hammer.mule)

マイナンバーカード交付申請
https://www.kojinbango-card.go.jp/kofushinse/


顔写真のチェックポイント
https://www.kojinbango-card.go.jp/kofushinse-checkpoint/