crossroads[90]新型コロナウイルスが変える社会・育
── 若林健一 ──

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こんにちは、若林です。

今回は「新型コロナウイルスが変える社会」について、「育(教育)」をテーマに自分の考えを述べていきたいと思います。

過去4回の記事については、こちらをご覧ください。

新型コロナウイルスが変える社会
http://bn.dgcr.com/archives/20200519110100.html

新型コロナウイルスが変える社会・衣
http://bn.dgcr.com/archives/20200602110100.html

新型コロナウイルスが変える社会・食
http://bn.dgcr.com/archives/20200616110100.html

新型コロナウイルスが変える社会・住
http://bn.dgcr.com/archives/20200630110100.html





■「育」に関する短期の変化

3月の初めに突然始まった休校期間の中で、一部の学校では「オンライン登校・授業」などの取り組みが行われました。

学校再開直後は、多くの学校でオンラインので取り組みはなくなり、感染症対策以外は元の登校スタイルになっているようです。

とはいえ、またいつ休校措置があるかわからない現在の状況では、引き続きオンライン登校・授業に積極的に取り組んでいくべきです。

学校に来られるからオンラインは終了としてしまうと、せっかく身についたオンラインツールに対する知識がまた元に戻ってしまい、もう一度オンラインでの授業実施となった時に、同じ混乱やトラブルを経験することになるでしょう。

6月から私も専門学校で授業を持っていて、授業は学校でやっていますが、授業の中でクラウドツールを積極的に使っています。

専門学校なので学生は全員高校卒業以上ですが、それでもパスワードがわからない、パスワードの再設定をしたけれどうまくいかない、といったトラブルが続出しています。

最近、ようやく安定的に運用できるようになりましたが、それでもまだ一部ログインできないというケースがなくなっていません。

休校期間分も含めた従来通りの授業時間の確保が指示されていると聞いていますので、そんな中でオンライン授業の継続的実施はかなり難しいと思います。この状況を解決するためには、学校現場の先生方にはオンライン授業を含めた授業スタイルの確立していただき、授業時間(履修項目)については国レベルで再考するという役割分担が必要です。

■「育」に関する長期の変化

長期的には、上にも書いた履修項目や履修方法の見直しが必要だと考えます。今回、全国的な休校措置が取られたことで、どのように授業時間を確保するのかが注目されていますが、別に今回が初めてのケースではないのです。

今までも豪雨や地震などの災害により、学校での授業ができなくなったケースはたくさんありました。しかし、それらは局所的な問題だったため、全国レベルで考えられることがなかっただけ。

感染症による影響だけでなく、今後も計画通りの授業ができないケースがたくさんある中で、現在の余裕のない履修スケジュールでは無理があると認識し、履修項目と履修方法を見直すが必要があります。

履修項目については現在の全単元を必須とするのではなく、必須のものと任意ものにわけ、それぞれにどれだけ時間をかけるのかを各個人が選べるようにします。

必須項目を絞ることで、時間的な余裕が生まれ休校期間が発生しても最低限必要な項目の履修がしやすくなります。

履修方法については、大きく以下の三つです。

・小学校と中学校をわけずにひとつにする。

・履修管理は単位制とし、どの年齢の時にどの授業を受けても良い、必要な単位が揃ったら卒業できるものとする。

・年齢別に学年で分けることもやめ、異なる年齢の子供たちが同じ授業を受けることができる。

現行の授業のように、決まった順序でみんなが一斉に授業を受けなければならないシステムに対して、学習の順序やペースを状況によって組み替えられるので、今できることに取り組む形で休校期間を有効に使うことができます。

この方法には、別の観点でのメリットもあります。

同じ年齢だからという理由で、同じ教室で同じ授業を同じペースで受けなければならない現状の教育システムの問題を解決し、本当の意味で子どもたちの能力やモチベーションに応じた学習の進め方が可能になります。年齢を問わず、同じ興味・関心を持った仲間を見つけることができます。

今、不登校や発達障害と呼ばれ苦しんでいる子たちにとって、良い環境ができるでしょう。

一方で、従来の学校のシステムに馴染んでいた子どもや保護者、特に保護者にとっては、とまどいが大きくなるというデメリットもあります。きっとそういう方のほうが多いでしょう。

そういった方のケアをどうするかという課題は生まれますが、でも本当に必要なことなのであれば(私はそう思ってますが)、その変化に対応できなければ生きていけない時代背景になっている今、そこに目を背けてはまた同じことの繰り返しになるでしょう。

私の希望的観測も含んでいますが、今回のことをきっかけに学校の仕組みは大きく変わる必要があると考えています。


【若林健一 / kwaka1208】
https://crssrds.jp/aboutus/