[0458] 作者と作品とメディアの理想的な関係

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0458   1999/11/04.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 14244部
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 <アレで金取るンだもんな~>

●デジクリトーク
 デジクリ予備軍にとってなぜ「都営新宿線」沿線が最強なのか <<外伝>>
官僚体質を揶揄する表現手段としてのガンダムちゃんの魅力についてin1999
【天之巻】
鷺義勝
 
●展覧会案内
作品展「フリーランス見本市in東京’99」

●セミナー案内
Too「デジタルソリューション99大阪」緊急特別セミナー



■デジクリトーク 
デジクリ予備軍にとってなぜ「都営新宿線」沿線が最強なのか <<外伝>>
官僚体質を揶揄する表現手段としてのガンダムちゃんの魅力についてin1999
【天之巻】作者と作品とメディアの理想的な関係

鷺義勝
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「スポンサーの玩具のための30分CM」だとか「ロボット同士のチャンバラ
活劇」と言われる分野を「官僚体質を揶揄する表現手段としてのガンダムちゃ
んの魅力についてin1999」とまで仰仰しく宣う今回は、作者と作品とメデ
ィアの理想的な関係を、自分の10~20代の経験等をディテイルに折り込み
つつ提言させていただけたらと考えております。誤解されることの多い「モノ
中心の無感情文化」を支えている人種(>me)の価値観の根底にあるものを伝
えられたら幸いです。

東京オリンピック、大阪万博には間に合わなかった60年代後半生まれの自分
にとって「物心を初期化するに十分だった3大家族向けイベント」と言えば、
それはやはり「晴海のスーパーカーショー」「船の科学館の宇宙博」「入間基
地の航空ショー」といった「チビッコたちに圧倒的な新しさを植え付けてくれ
るメカニクスの存在」を中心に据えた、世代を超えて未見の(それも純然たる
人工物から)モノの存在感を共有出来る貴重な体験群だったのではないかと思
います。

当時の「空気」「気分」の中でしか意識出来ない「フェラーリ・ポルシェ・カ
ウンタック」くん達を体験するために4時間以上並び続け、大人達の頭の隙間
から覗く930ターボのウィングやLP400の跳ね上がったドアの先からだ
けでも伝わってくる「異形」の群が発するオーラ、サターンV型クラスのメジ
ャーロケットが所狭しと軒を連ねて佇んでいる存在感を目のあたりにした時の
「絶対的な質量」それ自体の魅力、普段プラモデルでしか立体物を拝めないF
-15やT-2の現物が「実にフレンドリーに」日常空間と意識領域をシンクロ
させながら烈空していく姿が、後々アニメーション技法で表現される「実存し
ないメカニクス」にリアリティを要求するようになる種火として綿々と燃え続
けているのは言うまでもありません。

特に宇宙博で経験した各国のロケット群を現実のモノとして目の前にした時に、
この技術の延長線上にある「物体」としてTV画面でセル画を使って説明(≠
表現)されている「宇宙空間での作戦行動を目的として開発された機動兵器」
としてのガンダムちゃん(以下MS)は、玩具がスポンサーの利益に対して原
寸大であることを「約束事」として展開されてきたそれまでのロボットアニメ
とは明らかに隔絶した「これからの人間達の物語」に毎週毎週「完璧なタイミ
ング」で登場し「天才的なカメラアングル」で記録された先端技術として、メ
カフェチブロークンハート気分の礎となりその後の一大リアルロボットフィー
バーを覆う「偉大なるトラウマ」として機能しているのではないかと私は考え
ております。

あれだけのブームをスタッフの方々が「職業という範疇」で成立させてしまう
ような時代はもう訪れないのでしょうか。その頃の水割りのような「スーパー
ロボット対戦何たら」といった類で育ってしまっている現在のチビッコ諸君は
随分煮え湯を飲まされているのではなかろうかと思い、生類憐れみの令さえ感
じてしまうほど。

昨日参加させていただいたある3DCGイベント等「アレで金取るンだもんな
~」的な感想はともかく作品もトークショーも1人だけ良かったので元は取れ
たのですが、はっきりいって「エンターテインメントの分野にしか価値基準の
重きを置けない人間の作品なんて全然見る気がしない」というのは考えすぎな
のでしょうか?

「縫い子さんの就職相談会」を「東京コレクション1999」の様に謳い、「手付
けの時代は終わった、これからはモーションキャプチャーだ」なんてクリーニ
ング屋さんじゃないんだから「手洗いは大変だから、これからはドライクリー
ニングだ!」としか自分には聞こえませんでした。3DCGってそんなもんで
しょうか?

「大変じゃなさそうだからやってみる気になれるのがCGならではの表現」と
かもう少しは頭使ってもいいかもとしか思えないような状況になってしまって
いるのは、不況の所為でメーカーがオペレーターの皆様を崇め奉り過ぎなので
しょう。どこにも批評が無い。

敬愛してやまない柴田編集長がかつて「プロのあきらめが業界をこんな体たら
くにさせている」旨をどちらかのページで述べられておられましたが、自分達
の仕事が様々な他分野の業種の方々に比べて「意識が高い」とか「これからの
時代に必要」とか宣われる方が御自分で「作品」と称されておられるムービー
とかって「何度も見る気がしないし、見れば見るほど煤けて見える」ものだと
思いませんか?

画面上の作業以外での人間的な経験値やキャパシティの欠乏が、今この業界全
体を死に至る病へと向かわせているのは非常に残念ですが、ヒロスエ1人で今
後維持しなければならない日本映画界に比べたらマシかも知れません。

急に話を変えるのが売りなので変えます。

前回お約束したお勧めイベント第2弾とは、青山ブックセンター本店で行われ
た「寺田克也トークショーwith 伊藤ガビン/ゲスト:鶴田謙二」でしたが、ア
フターレポートになってしまっていつもいつも済みません。

内容は寺田さんの作品がB0サイズ(大体1m×1.5m )で16点も飾られ
ていて、とーっても見応えがありました。それぞれ限定200枚で5800円
で販売されていて、デビルマンのやつとか大猿王のやつなんかが個人的には非
常にポスター映えして良いなーなどと感じました。作品集も出版されておりま
したが、12月にポスター集とお約束のCD─ROM版が刊行予定に加わって
おりました。

トークショーは高校生の頃からの生い立ちから現在に至るまでや専門学校生の
頃の生活技術に至るまでドライヴ感溢れる雰囲気のなかで語られ、パワーブッ
ク上のペインターから「寺田克也という意識」が次々に産み出され、人と喋り
ながらそれも紙ではなくモニター上に描くという、それも相手は他ならぬ伊藤
ガビンさん(パラッパラッパー・ウンジャマラミーのプロデューサーとして、
またHOT WIRED JAPAN の「明日ゲー」も有名ですが、自分などはかつてログイ
ンでライターデビューされた頃からの大ファンでしたので、ナマガビン先生に
お会い出来ただけでも全身脱水状態)の突っ込みを浴びながらという高密度な
内容。

日曜朝8時から整理券ゲットの為に並んだ甲斐があったという実感と「これだ
ったら3000円くらいなら出しても良い!」なんてあまりにその前のイベン
トとの充実振りのギャップに、思わず沖田艦長の声で「地球か、何もかも皆懐
かしい…」などと浸ってしまいましたが。

続きは来週また「読みたくないから書くなバカ死ネ」と言われても、書きます。
まだ本題の「官僚体質を揶揄する表現手段としてのガンダムちゃんの魅力につ
いてin1999」には触れられておりませんので。では。

【さぎ・よしかつ】e-mail.dnest@gol.com
 http://www2.gol.com/users/dnest

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■展覧会案内
作品展「フリーランス見本市in東京’99」
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日本フリーランスクラブ会員の広告クリエーター14名による作品展
会期 11月3日(水)~7日(日)11時~19時 最終日17時
会場 スパンアートギャラリー(プランタンの並び・地下鉄銀座一丁目駅出口
4出てすぐ) 東京都中央区銀座2-2-18西欧ビル1階 03-5524-3060

7月の大阪で好評を博したフリーランス見本市が、東京在住メンバー中心に開
催される。宣伝会議賞、朝日広告賞、毎日広告デザイン賞、TCC広告賞など
の受賞歴を持った会員が、作品を持って集合。有能な外部スタッフが欲しい、
気の合うパートナーを探している、そんな人に絶好の5日間。来場者と会員の
投票で優秀作品を選び、金、銀、銅、ボツ・オブ・ザ・イヤーの各賞を決定。

出展者 コピーライター=大塚昇/坂口晶紀/鈴木辰美/竹島靖/松本靖/森
敬典 CMプランナー=金森直哉/佐藤広志 デザイナー=大園久子/齋藤浩
/竹田みどり/中村和樹/ハヤシチエコ イラストレーター=かとうともこ
主催 日本フリーランスクラブ
問い合わせ プロデューサー=竹島靖 東京都目黒区下目黒1-2-14 ブルー
ストーンハイム402 竹島事務所 03-3493-5105

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■セミナー案内
Too「デジタルソリューション99大阪」緊急特別セミナー
http://www.apple.co.jp/hotnews/1999/g4_seminar.html
http://www.too.com/event/ds99osaka/
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<以下は主催者情報>

(株)Too主催 緊急特別セミナーのご案内
日時 11月9日(火)10日(水)
定員 各100名
会場 梅田センタービル8階E会議室 大阪市北区中崎西2-4-12

●セミナー番号1:Power Mac G4セミナー共催**
~Power Mac G4製品紹介+関連最新情報~

11月9日午後1時~2時30分
Velocity Engine搭載のPowerPC G4 プロセッサの驚異的パフォーマンス、先進
のインタフェース、優れた拡張性、洗練されたデザインなど、パフォーマンス
・デモ(Photoshop5.5J等)を交え、Power Mac G4 の製品情報を詳細にご説明
いたします。また、Mac OS 9や各種ソフト対応状況、サードパーティなどの関
連最新情報も随時ご紹介していきます。
講師:アップルコンピュータ(株)営業本部ビジネス営業 菊地修・鈴木正也

●セミナー番号2:「バックアップの必要性と危機管理」
~コストパフォーマンスを実現する効果的なバックアップ~

11月9日午後3時30分~5時
2000年の到来を間近にして、今ほどデータのバックアップの必要性が語ら
れる時代はないことでしょう。大切なデータを突然のトラブルから確実に守る
ためのバックアップですが、単純なバックアップではコストが増大するばかり
です。日常の危機管理をどのように行い、コストパフォーマンスを確保してい
くか、バックアップ環境のプロフェッショナルから解説していただきます。
※ご受講いただいた方の中から、抽選で1名様にダンツ社バックアップソフト
ウェア「RetroSpect」を差し上げます。
講師:米ダンツ社インターナショナルセールスディレクター
ラリー・アプトン

●セミナー番号3:写真素材集はこう使う
~素材集利用のTIPS集~

11月10日午後1時~2時30分
数多く販売されている写真素材集ですが、そのまま使われている方や使いにく
いと思っていらっしゃる方も多いことと思います。本講座では写真素材集の実
践的で有効な使い方のコツを、PhotoDisc の素材を使用しながらレクチャーし
ます。仕事にすぐ使えるとっておきのTIPSを惜しみなく披露していただきます。
クリエイター必見の講座です。
講師:デザイン・ウィズ・ハート代表 杉山久仁彦

●セミナー番号4:Power Mac G4セミナー共催
~Power Mac G4によるストリーミング用コンテンツ準備講座~

11月10日午後3時30分~5時
インターネット上でのビデオや動画配信ニーズの増加に伴い、ストリーミング
用コンテンツ制作に対する関心が高まっています。以前は、高コストやインフ
ラが整備されておらず対応が難しかったストリーミング用コンテンツの制作も、
Power Mac G4とソフトウェア、そしてQuickTime Streaming Serverがあれば簡
単に実現可能です。Part2では、Power Mac G4 によるストリーミング用コンテ
ンツの準備に必要な情報をお届けします。
講師:アップルコンピュータ(株)営業本部ビジネス営業 菊地修・鈴木正也

お申し込み方法
コースによりお申し込み方法が異なります。ご注意ください。

●セミナー番号1および4
アップルコンピュータのWebサイトでお申し込みを受け付けます。
セミナーの細かい内容は
http://www.apple.co.jp/hotnews/1999/g4_seminar.html
お申し込みは
http://210.226.180.2/schedule.html

●セミナー番号2および3
必要事項をご記入の上、下記のメールアドレスまでお申し込みください。
会社名
お名前
電話番号
FAX番号
E-Mailアドレス

お申し込みアドレス
event@osk.too.co.jp

お申し込み後、受講表をお送り致します。お申し込み多数の場合は抽選となる
場合があります。あらかじめご了承ください。
なお、当日開催しておりますToo総合展示会「デジタルソリューション99大阪」
につきましては、以下でご紹介しております。
http://www.too.com/event/ds99osaka/

御招待状をご希望の方は下記までお申し込みください。
(株)Too 大阪支社 販売推進課
Tel:06-6459-4630 FAX06-6459-4639
Business Mail(Internet) : event@osk.too.co.jp
URL : http://www.too.com/

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■編集後記(11/04)
・配偶者から毎日「今夜なに食べたい?」と必ず聞かれるが、困惑する。難問
である。献立は思いつかない。それはあんたの仕事だろ、というとなぐられそ
うなので考えるふりはする。夫婦ならなにもなくても、手抜きしてもいいのだ
が、それじゃ義父の夕飯にならないってことで、必ずなにかは作らなければな
らないので主婦ってたいへんだ。私も嵐山光三郎の「素人包丁記」や魚柄仁之
助の本を読んで、簡単で意外性のある献立をたまには考えているが。(柴田)

・夜に帰宅するのが楽しみな季節になってきた。冬に近づけば近づくほど、夜
空の星が賑やかだ。人通りが少なければ、ついつい空を見上げながら帰宅して
しまう。以前、月の綺麗な日、5メートルほど先を歩いている見知らぬ男性が
同じように月を見上げながら歩いていて、なんとなく共犯者めいた感じがして
楽しかった。(hammer.mule)

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■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.shohyo.co.jp/nagesen/ <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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