[0475] JPCパブリッシング調査(前編)

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0475   1999/11/25.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 14468部
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 <細々と即物的にやっていくつもりです>

●デジクリトーク
 JPCパブリッシング調査(前編)
 水無月 実

●デジクリトーク
 「どうしてデジタル始めたんですか?」の答えに代えて。その3
 "Yume"(竹久マサオ)

●Webサイト案内
 COOLPIX 950 のオーナーのためのページ「CLUB E950 」
  


■デジクリトーク
JPCパブリッシング調査(前編)

水無月 実
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今回と次回で紹介するのは、先日、幕張で開催されたCOMDEX+Seybold セミナ
ーからの話題です。

このセミナーの最終日、JPC(Japan Publishing Consorium)は「JPCパ
ブリッシング調査」の報告を行いました。JPCは印刷会社、出版社、デザイ
ナー、出力センターなどの法人会員、印刷関連業界で働く個人会員、団体会員
からなる団体です。

今回の「JPCパブリッシング調査」は第2回目、第1回目は1995年に行
われています。調査対象は出版社、デザイン会社、出力ショップです。今回は
その調査の結果を、次回は結果の分析をお話しします。

1995年~1999年の4年間で印刷業界にいろいろな変革がありました。
まず、日本語DTPが定着しました。DTPシステムでの制作、フィルム出力
というパターンが一般的になりました。CTP(Computer To Plate )、オン
デマンド・カラー・プリンティングが導入され、最近ではフィルム出力の必要
さえなくなりました。

このように変化の激しい1990年代の後半期を経て、印刷関連業界はどう変
わったのでしょうか。このように変化の激しかった1990年代後半ですが、
第2回「JPCパブリッシング調査」から興味ある結果が得られました。まず,
出版・編集のデジタル化率は低いままです。出版・編集の制作にはデジタル化
の進捗があまり見られません。

しかし、1995年当初からデジタル化をスタートさせていたデザインでは、
デジタル化が随分進みました。制作過程が100%デジタル化されたという会
社は、1995年当時の倍近くにもなっています。さらに、写真撮影にはデジ
タルカメラの導入も進んでいる。また、デザイン事務所にも高解像度、高機能
のフラットベット・カラースキャナ、カラーコピー機が導入されています。カ
ラーコピー機をデジタルカラー出力機として活用しているデザイン会社も多く
見られます。

出力ショップはこの数年、業績が上がらない状況が続いています。もちろん、
不況が続いていることが主たる原因でしょうが、この4年間、出力ショップの
業績はずっと低迷しています。ここに至って、出力ショップには新しいソリュ
ーションが必要になってきました。

さらに、不況の影響でしょうか。ちょっと前、ソフトウェアにはバグ情報がい
くつも流れた次期がありました。これも影響したのでしょうか。主要ソフトウ
ェアのバージョンアップ率が低いことが分かりました。古いバージョンのソフ
トウェアで制作を続けている会社が多いようです。

ソフトウェアの利用率が高くなり、生産の最前線でソフトウェアが使われるよ
うになった結果、ソフトウェアのバグが重要視されています。バグがあるので
はという情報が流れると、ユーザーは危険を避けるために、バージョンアップ
を避けているでしょう。さらに、バージョンアップが頻繁であったことも、そ
の度のバージョンアップを見送るという傾向を生んだように思います。数種類
のソフトウェアを組み合わせて使い、それぞれのソフトウェアが数本ずつ導入
されていれば、そのバージョンアップ料金も大変な金額になるからです。

「JPCパブリッシング調査」には、中、小の制作会社、印刷会社が多く含ま
れています。そのため、印刷関連業界全体を完全に把握しているとは言えませ
んが、ここには興味深い結果が現れています。この結果を見る限り、1990
年代後半のこの時期、新しい技術開発とともに、生産システムの技術的な進歩
は大きく、生産体制も変わりつつあります。しかし、それら新技術が業界全体
に均等に浸透しているわけではありません。さまざまな理由で、進捗状況の著
しい部門、それほどでもない部門があります。次回はその理由を考えてみます。

JPC
http://www.jpc.gr.jp/

【みなつき・みのり】MMinatsuki@aol.com
関西出身のライター。1990年初め頃からDTPの世界に入り、現在は電子
出版、DTP、インターネット、マルチメディアと何でもあり状態。

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■デジクリトーク 夢賣新聞
「どうしてデジタル始めたんですか?」の答えに代えて。その3

"Yume"(竹久マサオ)
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学生さんのこの質問に対して、前回までにMac を導入する経緯を書いてきた。
かつてうまく出来なかった写真の処理が、MacのPhotoshop上で簡単に出来る事
を知り、1年後に導入した。

92年秋9月。WORKSHOP YUMEにMac 一式が来た。山のように集めたMac一式の
見積もり書の中から価格やメンテの条件などを検討し、神戸で出力センターも
兼ね備えているショップに発注した。

待つことひと月。やっとある日、夜遅ーくに営業マンが車に積んで走って来た。
まるで当時はやりの「夜逃げ屋本舗」みたいだと思ったら、その会社はそれか
ら1年も経たずに本当に社長が夜逃げしてしまった。主従揃って夜行性を旨と
する企業だったらしい。

さてその夜の訪問者。箱から機材を出し、手際良くぴゅっ、ぴゅっとケーブル
を接続。Photoshop が起動するのを確認するやいなや「日本語で使えるように
なってますし、必要なものはインストールして、ぜーんぶチェックしてありま
すから大丈夫です」「何かあったら電話して下さい。アッ!それともし機械が
止まったらココ押すとリスタート出来ますから」とだけ言い残してピューッと
夜道を帰ってしまった。

「おいおい、それだけ…?」「設置のときにしっかりと説明しますからって言
ってただろぅーに」「それにQuadraってまだ日本語しゃべれないんじゃないの
?(漢字トーク7はまだ出ていないから)」。Mac と一緒に数々の疑問と不満
と不安が残った。ブツブツブツ!

でもやっぱり嬉しい! 机の上に所狭しと並ぶ機器をじっくりと眺める間もな
く画面に向かう。「さぁ、これでバンバン仕事するぞぉー」というよりも「お
もちゃ箱みーつけたぁ」って感じが否めない。欲しかったオモチャをやっと手
に入れた子供のように大はしゃぎ。

なるほど英語のシステム7なのに、何故か画面は日本語をしゃべっている。シ
ステムに日本語のバッチ処理ソフトをかましてあった(当然、あとで知ったこ
とだけど)。「日本語使えて結構便利じゃん」とか言いながら触り始める。と
ころがどうもこいつがクセ者。おもしろがって遊んでいるとフリーズの嵐。リ
スタートを連発していたらそのうち見事に文字化け。あげくの果て、とうとう
リスタートも利かない状態に…。

今だからこういったトラブルの経過を客観的にも書けるが、モノが着いた日に
一人取り残されたビギナーの前でこれが起こってしまってはびっくり仰天。文
字はグチャグチャになるは、唯一伝授された伝家の宝刀「リスタート」も効か
ない。

「ヤバイッ! 初日にしてもう壊してしまったんか?」気は動転、汗はダラダ
ラのまさにパニック。時刻は既に深夜を越え、買ったショップにも聞けない。
「夜遅くにゴメーン」と長崎の師匠に聞いても環境が違うのでよく判らない。
結局コンセントをぬいてMac を落とす方法を教えてもらい、「ヒューン」とい
うHDが落ちる音で初日が終わった。

そんなスッタもんだを連日くり返しながら、結局システムは英語のまま使うの
がベストという結論に至る。もともとPhotoshop も英語版なので支障はない。
それからは写真をスキャンしてはコラージュに明け暮れた。

以前は暗室で二重露光したりネガを2枚重ねて焼いたり、印画紙を直接切り抜
いて貼り付けたりと結構苦労しながら試していた作業が、画面上で簡単に出来
るのだからたまらない。おまけに指先ひとつで何度でもやり直しOK。まさに
手当りしだいのコピー&ペースト、コピー&ペーストのくり返し。面白くてま
さに寝食を忘れた。あげくの果てある日には、とうとう本業の撮影に遅刻して
しまう始末(ゴメンで済むか? とりあえず済ませたが)。

今では、この最初のひと月にコラージュした膨大なデータはわずかしか残って
いない。しっかりと保存出来ているのは残念ながらそれ以降のものだ。理由は
簡単。MOが高くてなかなか全部を保存出来なかったから。

その頃の私のPhotoshop データといえば1枚12MB程度だから知れたもの。
ところが面白がって1日に何枚も作るものだから、当然400MBのハードデ
ィスクは連日一杯になる。かといってまだ高価だった128MBのMOにとて
も全部は残してはおけない。

当時、128MBのMOに50円/1MB以上かかっていた計算になる。現在
のように1枚100~200円程度のCD-Rに600MBを超えるデータを
焼きつけられる環境など想像もつぬ夢のまた夢。まるでハードディスクの「お
もし」か画面右下のゴミ箱をふくらませるために作られたようなデータの何と
多かったこと。

運よく永久保存されたのは、スタートからひと月ほど経ってからの、今見ると
ちょっと目先の変わった、一見格好の良さそうなものばかり。少し色気を出し
てフィルターをかけたり、色調やバックの調子を変えたりしている。「私の初
期作品です」と言って見せるにはチョッとはばかられるものばかり。シンプル
なフォトコラージュを目ざした初心を忘れ、ソフトの機能に安易にすがる自分
の制作姿勢の何と軟弱であることか。

でも、そんなのは長くは続かない。何となく格好の良いものが出来るようにな
ると、調子にのって柳の下のドジョウを何匹も探し始める。ところがさして時
間もかからないうちに「ホントにこれでいいのー? 本当にこんな事がしたか
ったんか?」というささやきが聞こえ始める。果たしてそれが悪魔か女神だっ
たかは知らないが、とにかくドジョウが捕れなくなってしまった。

いわゆる最初のスランプって奴。これがまだ始めて2カ月という時期に来てし
まったのにはまいった! (つづく)

【Yume/たけひさ・まさお】YUMEWORK@aol.com
http://members.aol.com/yumework
Digital Iconography 【WORKSHOP YUME】主宰
写真家/フォラストレーター/ディジタルイメージ会員

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■Webサイト案内
COOLPIX 950 のオーナーの為のページ「CLUB E950 」
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/1272/
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どういうルートをたどってたどりついたか忘れたが、なんという濃い内容のサ
イトだ! と感動したのが「CLUB E950 」である。ニコンのデジカメ、クール
ピックス950専門のサイトだ。トップページにこう書いてある。

「Nikon のデジカメ COOLPIX 950 のオーナーの為のページです。E950 をこれ
から買おうかなと迷っている人に、購入の際のちょっとしたアドバイスを、ま
た、オーナーのかたには、フィルターやケース・ストラップ、充電池といった
E950向けの小物や、テレコン・ワイコン・魚眼レンズ・増灯ブラケットなどの
純正オプションを紹介しています」

で、本体(記事)のほうに行くと、こういう構成。
Page 1 E950を買おう(E950購入ガイド。フィルター、充電池)
Page 2 E950に使えるアイテムを探そう(ケースやストラップなど)
Page 3 E950のオプションを揃えよう(コンバーター、増設ブラケット)
Page 4 画像DATAを管理しよう
Page 5 E950覚え書き
Page 6 リンク

これから買う人、買いたい人は、ぜひごらんになるといいでしょう。なんとい
うお役立ち満点の内容なんだ! そこで、CLUB E950を主宰するmonさんからコ
メントをもらった。

「CLUB E950 」というホームページは、E950のオーナーのための情報交換
の場になればいいかも、という気持ちで始めたサイトで、趣味でやっています。
E950専門のHPとなってから半年が経ちましたが、これからもデジカメ一
般の話題を取り扱わない、自分の写真を作品として展示しない、写真論に踏み
込まない、をモットーにして、細々と即物的にやっていくつもりです(笑)。

この3つのモットーは最高のコンセプトですね! とにかく直球、豪球!

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■編集後記(11/25)
・配偶者が、いいもの買って来た、ト自慢気に見せるのは「愛犬用ベット」!
長円形のお子様プールがあたたかい布でできたようなもの。ハニー号はいちお
う気にいったらしく丸まって寝ている。このごろは朝も起きるのが遅い。次に
買おうというのが、チョッキ、背負いバッグ、レインコート、これすべて犬用
なのだ。そんなかっこうした犬を連れて散歩するほどバカ父ではない、断じて
購入を禁止したのだが……。バカ母はいくら言っても直らない。 (柴田)

・叔母からメールが来た。ジェーンバーキンもいいよ、と。いいだろうな~。
今度遊びに行ったら聞かせてね。なかなかまとまった時間がとれずに遊びに行
けないのだが。iMACでネットダイブな日々を送っている叔母。買った当初
画面上に出てきた文章「右向きの矢印をクリックしてください」を見て、右向
きの矢印なんてない、と電話してきた。よくよく聞くとマックのヘルプ画面に
ある右向きの三角をクリックする指示だったようだ。パソコンが苦手だという
人に出会うと、あまりにも言葉の捉え方が厳密で驚くことがある。パソコン用
語をきちんと勉強しすぎている人もいて、ドラッグで移動、と言うと移動した
場所でず~っと次の指示を待っていたりする。手を離していいねんで、と言っ
たら「それはドラッグ&ドロップ」と返されてショーック!(hammer.mule)

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■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.shohyo.co.jp/nagesen/ <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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