[0596] ライターは~~気楽な稼業と……ちゃうねんで~

投稿:  著者:  読了時間:28分(本文:約13,900文字)



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0596   2000/05/10.Wed発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 16122部
情報提供・投稿・広告の御相談はこちらまで mailto:info@dgcr.com
登録・解除・変更・FAQはこちら http://www.dgcr.com/regist/index.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


 <スタッフの半数がノーギャラ!>

■デジクリトーク
 MKチャット対談
 ライターは~~気楽な稼業と……ちゃうねんで~
 笠居トシヒロ&まつむらまきお

■デジクリトーク<投稿>
「我が家に猫が来たので写真を撮ろうと思ったら訴求力って何かがわかった」
 というお話
 鈴木祥生

■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 0069(5/10)
 乗船者のプロフィール航海、いや公開
 ------世界一周出航(5/22)まで残り12日-------
 ------南十字星出航(8/31)まで残り112日-------
 川井拓也

■ホームページリニューアルインフォメーション
 EVAお友達のページ





■デジクリトーク
MKチャット対談
ライターは~~気楽な稼業と……ちゃうねんで~

笠居トシヒロ&まつむらまきお
───────────────────────────────────
かさい: こんにちわー、まいどですー。
まきお: まいどですー。皆さんは連休やすめましたか? ハマムー(注1)は
    仕事だったみたいですね(笑)
かさい: あたしゃフリーになってから初めてまとまった休みをとりましたよ。
    ずーっと「ゼル伝」やってたんですけどね(^^;)
まきお: ぼくは前半風邪ひいちゃって散々だった。なんでか連休とかになると
    ぶったおれんのね
かさい: 日ごろの疲れが一気に出てくるのよ。ワシも正月とかそうだもん
まきお: そうそう。休みになったら毎日ビール呑んで、とかの綿密な計画が水
    の泡っ
かさい: それのどこが「綿密な計画」やねん!(笑)
まきお: いや、もちろん他にもね、色々とあったのよ、計画が(笑)
かさい: どうせろくでもない計画ばっかやろ(^^;)
まきお: 自分のサイトもリニューアルしようとかね。Flash-jpのバカフラだけ
    はなんとかやったけど。
かさい: あ、けっこう有意義な計画だった
まきお: ほら、普段HTMLってさわってないから、わし
かさい: おお、嫌いだもんね<WEB
まきお: 今回、ひっさしぶりにドリ使ったんだけど、えらく使いやすくて感動
    したぞ、3.0(笑)ほら、キャンペーン版の DreamweaverとFireworks
    買ったって言ってたでしょう?一応、その頃からの計画だったのだ
かさい: 使いやすくなってるやろ~~? 1のころとは比べ物にならんよね
まきお: ならんねぇ。なんせ、めったに落ちない(笑) あとFireworksの方も
    えらくわかりやすくなってて感動したよ。こっちも1しかさわってな
    かったから
かさい: Fireworksとの連携もかなりイイセン行ってると思うけど、どう?
まきお: そこまで行ってません、わしのスキルが(笑)
かさい: さよか(^^;) 連動して使うと、さらに良さがわかるんやけどね
まきお: なかなか、そこまではねぇ。ほら、自分の知識のレベルでしか使えな
    いから(^_^;)。教則本も探したんだけどね、DreamweaverだけとかFir
    -eworksだけとかはあるんだけど...
かさい: 杉山さん(注2)の本出てるよ。みた?
まきお: みてないー。どんなん
かさい: 「ウェブデザイナーのためのDreamweaver3&Fireworks3」っていう本。
    エーアイ出版から出てる
まきお: わし、ウェブデザイナーちゃうねんけどな...(^_^;)わかりやすい?
かさい: これがかなりお薦め。とくに使い始めのユーザにはばっちりだよん
まきお: ほうほう。類書を色々みてたんだけどさ、単機能の解説って、いらん
    ねん。それはマニュアル見たら出てるやん?
かさい: 付属のデータと連動したチュートリアル形式になっててね。実際に作
    業しながら機能が学習できるようになってる。要所要所でTipsとかも
    盛り込んであって…ワシもしらんかった事けっこうあった(^^;)
まきお: ほうほう。知りたいのはさ、どの機能とどの機能が連動してるか、と
    か、その機能を使うとどういう事ができるのか、なんだけど…チュー
    トリアルはどれくらいの量があるの?
かさい: ほとんど全部が付属ファイルを実際に触れるようになってるよ。2つ
    を連動して使いながら作例を作っていく形式だから、連動のとこはよ
    くわかるね。実は、来週からワシの担当してるクラスの教科書に採用
    することにしたのだ
まきお: それはいいねぇ。「おしえて」と同じだ
かさい: そうそう、でさ、ちゃんと制作途中のデータや、素材なんかも収録さ
    れてるの。親切だわ
まきお: 途中かぁ。あれってどうなんだろう、ワシはあんまりやってて好きで
    はないんだけど(^_^;)
かさい: うーん、同じ手順が重複するとこがあるじゃない? そういうとこは
    もう作ってあるファイルが入ってるわけ
まきお: ふーむ、なるほどねぇ。サイトデザインならそういうのがいいのかな
かさい: でも良い本だよ。やっぱり機能を把握するだけじゃなくて、実作業で
    使い込んだ人間が書いてるなーって感じがするもん
まきお: それは基本だよね。いくらマニュアルを噛み砕いてわかりやすいかの
    様に体裁をととのえたところで、使ってない人が書いた本ってのは役
    にたたん。マニュアルがその代表だわな(笑)
かさい: そうなんだよな。この本書くために使ってみました、じゃ役には立た
    んのだよ(^^;)
まきお: かといってさ、使い倒してる人が教え上手かというと、そうとは限ら
    ない
かさい: それも言えるよね(^^;) それに達人のワークフローが万人向きだとは
    言えないもんな
まきお: そうそう。いきなりTipsをひけらかされてもねぇ(笑)あと、その人
    の作風ってのもあるしね
かさい: 使い込みが過ぎると、自分が「便利技」と思ってることが、ある程度
    レベル行った人にしかわからなかったりするからね。そういう意味で
    ヘ「プロテク」なんてその代表みたいな本だよね(^^;)
まきお: 「プロテク」はさぁ「おしえて」があるから成立すんだよ。出版社違
    うけど(笑)
かさい: そうね、あれは2冊でセット(注3)だもんね
まきお: あとほら、自分のTipsだと思って紹介したら、実は新しいバージョン
    ではもっとカンタンにできるようになってたとか(^_^;)
かさい: わははは、あるある(^^;) 仕事で使ってるとワークフロー変えたくな
    いもんだから、新機能の追及しなかったりするからね
まきお: Flashでもそうだけど、ワシら1.0未満の頃から見てるから、つい、思
    い入れもあるしねぇ
かさい: そうだねえ、ある種愛情抱いちゃってるから
まきお: 異常な愛情(笑)たとえばおしえて4の時なんか、モーショントゥイ
    ーン機能の扱いにすっごく悩んだわけよ
かさい: 最初からそれで説明すると後がつづかんからね
まきお: アレ使うと基本すっとばすでしょう? 最初はいいけど、いつか壁に
    ぶちあたる。どこでどう使って、どう説明するかって悩んだよ
かさい: なんつーかさ、どうすれば読み手に理解してもらえるか? ってのを
    ちゃんと考えるってタイヘンってことだよね
まきお: 読み手ってのはワガママだからね。書いている方の思うようには読ん
    でくれない
かさい: わがまま、ってのかな(^^;) でもスタート地点が違うからね
    書き手としてはそのスタート地点を想定するのがタイヘン
まきお: ほんとはさ、初心者、中級者、上級者みたいにわけてあると選びやす
    いんだけど、出版社はそんな余裕ないからねぇ、いま
かさい: PhotoshopとかExcelとか、よく売れるソフトだとそういうのもアリな
    んだろうけどねー
まきお: でもそゆのはまた、本の数もものすごいからね、売れないのよ(^_^;)
かさい: だからまあ、「おしえて」と「プロテク」みたいに別の出版社から出
    すしかない。だけどこれも著者側で仕組まないと無理だしねえ(^^;)
まきお: 読者としてさ、どんな感じの本が読みたい?
かさい: そうだなあ、自分の習得してるレベルによって違うと思うけど、それ
    を使ったらどういった事が実現できるか? という実践的な解説書が
    欲しいね。機能云々はマニュアル読めばわかるからさ
まきお: やっぱそこだよね。何ていうかさぁ、こういう教則本ってある種「夢
    を売る商売」的なところもあるよね(笑)
かさい: そうそう、けっこう作例がしょぼいと買う気なくしたりするんだ(^^;
    内容がどうあれね
まきお: 作例バリバリでも、一つの作例しかなかったら、あまり役にたたんの
    だよなぁ。その作例の二番煎じしか作れない
かさい: こんなことできる、の「こんなこと」がちゃんと実践に基づいてて、
    しかも作ってみたいと思わせるクオリティが必要
まきお: 「これなら作れそう」ってのもアリだよね
かさい: あ、それはアリだね(笑) ただやっぱり見た目のクオリティは最低
    限レベルに達してないとダメだけど
まきお: それはもちろんね。しかし、よくライターになりたいって人がいるけ
    ど、やめといたほうがいいよねぇ(笑)
かさい: (笑)そだねえ… 良い本を作るってこととライターとして食ってい
    くって事は、意外と相反する要素が多いからねえ。あ、テクニカルラ
    イトの分野で、というくくりだけどね
まきお: よっぽど量産するか、ヒットを出さないと決してペイしないよね
かさい: ペイはしないねえ(^^;) 苦労した分だけ収入につながるって仕事では
    ないねえ
まきお: この際だから言わせてもらおう。雑誌はもう、完全赤字もいいところ
    ね(笑)
かさい: 記名原稿で連載にでもならないかぎり宣伝にもならないしねえ(笑)
まきお: そうそう。知り合いの人か、よっぽど変わった名前の人しか、記事の
    署名なんて記憶にのこらない
かさい: そういう意味では、このデジクリは宣伝にはなってるかもね(笑)
まきお: デジクリの場合は、悪印象もばらまいているような気もする…(^_^;)
    でもって、イラストとかが本業の場合、作例を自分で作るとそれなり
    に印象には残るけど、制作費はまず出ないしぃ(笑)
かさい: 作例の製作費欲しいよねえ(^^;) 一度だけムービーの解説で相手の注
    文通りのもの作ったから製作費請求したけど
まきお: 注文通り....(^_^;)
かさい: 雑誌社のフライングロゴ作ってくれって注文だったの
まきお: ベタベタでんなぁ(^_^;)
かさい: そう、しかもそこすぐつぶれちゃったし(笑)
まきお: 雑誌の場合は所詮1カ月の恥のかきすてだからいいけど(笑)、単行
    本でヘタなの出すとダメージも大きいよねぇ
かさい: 結局、売れた売れないより、その後でどう評価されるかだよね
かさい: やっぱりさ、自分がほれ込んでる、使いこなしてるソフトで一本書い
    たら、もう燃焼しきるくらいのものでないと、良い解説書にはならな
    いと思うなぁ
まきお: すんません、2冊やりました(^_^;)
かさい: (笑)ワシも関わったのは2冊だな、片方は監修だけだったから、燃
    焼はしてないけど
まきお: おお、まだまだ余裕があると!それは○○社の○○氏が喜びそうな話
    だな(^_^;)
かさい: ちゃうちゃう(^^;) プロテクの方で燃焼したから、超リファのほうは
    余力があまりなかったと…こんなこと書いていいのか?(^^;)
まきお: (^_^;)あれは柴田さんの本だから、柴田さんが燃焼してたということ
    で(^_^;)
かさい: そうそう(^^;) まあ、そのくらいのもんでないと宣伝にもならないっ
    て事ですよね。宣伝効果がないなら、単に「割の合わない仕事」でし
    かないもんね<ライティング
まきお: はっきり言ってですね、どこの出版社もライターは常時探してるんで
    すよ
かさい: だよね、書き手不足ではあるよね
まきお: でも、ある程度の人は忙しくて断るんですよね(^_^;)だから、ライタ
    ー志望の人はすぐに仕事はあるのよ
かさい: いやー、そうでもないよー(^^;) やっぱ出版社も「著者名で売る」っ
    て事も考えるから
まきお: もちろんね。だから紹介か、成果品持ち込みね。で、監修「笠居トシ
    ヒロ」(笑)
かさい: おいおい(^^;) でもね、柴田さんの本やってみて、書籍のプロデュー
    スは面白いと思ったな。自分で書くのはもうええけど
まきお: あ、それは面白いよね。ワシの場合、自分でクチだして、自分で自分
    のクビしめるけど(^_^;)
かさい: (笑)
まきお: これからヒットしそうなネタってあるかな? 自分では絶対書かない
    けど的な(^_^;)
かさい: そうでんなあ…だめ、思いつかない(^^;)
まきお: 結構サウンド関係なんか、盲点だよね。あまり出てない
かさい: アニメーション以上に難しそう、文章にするのが(^^;)
まきお: それをわかりやすくやればヒット間違いなしと(^_^;)。あとは Webだ
    と、HTMLじゃなくて、サイトの管理運営のノウハウみたいなのは?
かさい: どうだろう? ユーザーの絶対数が少なそうだけど…
まきお: いやー、これから増えてくるのよ(^_^;)。
かさい: それに、そういうのはホントにわかってる人は書きたくないんじゃな
    い? わざわざ商売敵にノウハウ伝授するようなもんだしねえ
まきお: だから読者は一番知りたいのだよ。あと、そいえばバナー本はどうな
    った(^_^;)? バナーデザインも最近随分向上したよなぁ
かさい: あれは立ち消えたねえ(笑)バナーは作っても儲からんからな(^^;)
まきお: あと、プリンタ使い倒しの本がほしいな。あらゆる用紙の印刷見本つ
    き。デザ現(注4)あたりがやるべきだ(^_^;)
かさい: 野上タカヒロ氏あたりをたき付けて書かせるとか(笑)<プリンタ本
まきお: とまぁ、ワシらが読みたいのって絶対読者数が少なそうだけど(^_^;)
    案外そういうのが大ヒット飛ばすんだよね
かさい: 何がどう売れるか、出版社も予想つかないって言ってたからね(^^;)
    やっぱあれでしょ、本も創作物なんだから、作り手が本当に作りたい
    と思って作ったもの、ってのが最低条件じゃないすか?
まきお: でもなに、ほら「悪のマニュアル」みたいなの?あれはやめて欲しい
かさい: 読んでないのよ<悪の
まきお: わしも読んでないけどな(^_^;) あの手の本って、著者が匿名なのが
    多いよね。ヒキョーだぞ。
かさい: あ、それって一番嫌い!
まきお: まぁ Webとかもそうだけど(^_^;) 名前を出せないような事は書かな
    いで欲しいね
かさい: 世に出す文章は責任持って書くべきだよね
まきお: てなわけで、これからライターになろうって方は、イバラの道ですが
    がんばって面白い本を書いてね、と(^_^;)
かさい: ですね(^^;) でね、やっぱりそのソフトに愛着持ってる、エバンジェ
    リズムってのは、著者として最低限必要だと思うな~

注1)ハマムー:デジクリ・デスクの濱村女史のこと
注2)杉山さん:デレクタ使いとしての方が有名か? 杉山 敦氏のこと
注3)2冊でセット:著者がそう思っているだけである(笑)
注4)デザ現:隔月刊誌「デザインの現場」のこと 美術出版社刊

【笠居 トシヒロ/グラフィックデザイナー】
いやー、やっているわけですよ<ムジュラの仮面(笑)
GW中に終らせるつもりだったのに、まだ終らない…むずいわ(^^;)
そろそろケリつけないと、仕事に支障が出そうである。
<http://www.mad-c.com/>

【まつむら まきお/まんが、イラスト、アニメーション作家】
マシンを買い換えた。OSも最新になった。ISDNもIP接続になった。
ドメインも確保した。環境だけはそろったが、中身をやってる時間
がとれない。とほほである。
<http://www.asahi-net.or.jp/~GU5M-MTMR/>


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■デジクリトーク<投稿>
「我が家に猫が来たので写真を撮ろうと思ったら訴求力って何かがわかった」
というお話

鈴木祥生
───────────────────────────────────
私はいわゆるシステム屋さんなのですが、なぜかクリエーターと呼ばれる方々
と仕事をすることが多かった中での話です。

「写真っていうのはね、訴求力よ訴求力。つまり訴える力って事。わかる?」
ピクセル数とサイズから解像度を算出する方法を説明している私にその方はい
きなりそういったのでした。その道ではかなりの実績のある方ではありまし
が、パソコンの前では赤子同然といった状況がそういうセリフを言わせたので
した。

私は誰でも使えるカメラ(バカチョンカメラといってはいけないらしい)で自
分の子供の写真を撮るのが関の山で、写真についての能書きはするつもりはあ
りませんでした。たぶん私の説明の中で写真そのものを軽視するようなところ
が見受けられたんじゃないかと思いますが、写真に関してはド素人の私が知っ
たかぶりをするよりはパソコンについてのみ話そうとしたことが誤解された原
因だったのでしょう。

私は色だとかデザインだとか、あるいは写真だとかというものが、自分の専門
外なのでわからなくていいんだとか、下手にわかるより都合がいいなんて考え
ていたのですが、プロカメラマンやデザイナーと呼ばれる方々と仕事をしてい
く内、だんだんとこれはまずいぞって思うようになりました。

たとえば音楽が分からないのに楽器を作ってるとか、釣りをしたことがないの
に釣り竿を作ってるとかと同じことで、もちろんプレーヤーとして一流である
必要はないのだけれど、最低限そのものの良さがわかっていないと、とんでも
ないものを作ってしまうということがわかってきました。

私は親父が使っていた(形見となってしまいましたが)古い一眼レフカメラが
兄貴の家(つまりは私の実家)にあったのを思い出し、もらいにいきました。
キヤノンAE-1往年の名器です。レンズは50mm標準レンズが一本だけ、安物
ながらストロボもありました。電池を新しいものに替えると立派にシャッター
が切れるようになり、ファインダーに少しだけかびが生えていましたが、撮影
に支障が出るほどではありません。私はそれをつかって写真の勉強をしてみよ
うと思いました。

フイルムの感度に絞り、シャッタースピード、被写界深度のことなど写真の理
論に関しては別段難しいとは思いませんでした。「ふんふん、なるほど。今ま
でカメラまかせにしてたところを意図的に設定するって言う事か。」なんて
すっかり調子に乗ってわかった気になっていた私が、さあ何か撮りに行こうと
いう段になって、自分に欠けている根本的なことに気づかされました。

それは私が写真に撮りたいもの、つまり「被写体を選ぶこと」だったのです。
撮りたいものがなければ写真は撮れないなんていうことは当たり前の事で、撮
りたいものがあって、さてそれをどう撮ろうというのが基本であることは、こ
れまた当たり前のことです。それでも私は意味不明の写真をたくさん撮って、
数撮るうちにわかってくるだろうなんて思っていました。

そんなある日、我が家に一匹の子猫がやってきました。生後40日、やんちゃ盛
りの子猫はいっぺんに我が家のアイドルとなり、いい大人のつもりである私で
さえ、本気で「カワイイ」と思いました。

私は当然のごとく我が家の猫を写真に撮ることにしました。ファインダーから
見える彼は全くの別物に見え、その表情の一瞬一瞬を見逃すまいと懸命に彼を
追いかけていました。無事に写真が撮れ、現像が済み、写真ができあがってき
ました。

できあがったその写真には、生き生きとする猫の表情と、その猫に対する家族
の愛情が写っていました。
写真の中で猫は訴えていました。「オレは生きてるぞ」って。また家族も訴え
ていました。「うちの猫はカワイイだろう」って。

やっと私は写真というものが何かということがわかった気がしました。

愛しているもの、こだわっているもの、これなんだって叫んでいるもの、そう
いったものがちゃんと写っているかどうかや、それが見る人に訴えているかど
うかが写真の本質だということです。

また、わかってみれば当たり前のこれらのことを、わからなかった、あるいは
わかろうとしなかった自分に気づくこともできました。

ありふれた日常の中に本質が隠されていることを、一匹の猫と古ぼけたカメラ
が私にいろいろと教えてくれました。

【すずき・よしお】suzuki@grafport.net
1962年生まれ。(資)グラフポート 代表。名古屋市中村区在住。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 0069(5/10)
乗船者のプロフィール航海、いや公開
------世界一周出航(5/22)まで残り12日-------
------南十字星出航(8/31)まで残り112日-------

川井拓也
───────────────────────────────────
【ip2000とは?】
15000t級の大型外洋客船に、ネットストリーミング放送局とデジタルポストプ
ロダクションを設置して、インマルサット64kbps衛星回線を通じて地球を回り
ながら各種のコンテンツを複数のメディアに向けて発信していく。2000年5月
から2001年明けまでの3回のクルーズを利用して、世界33カ国から発信する予
定。最初の90日クルーズで「実験と広報」を。秋の45日クルーズで「本格実施」
を。年末の90日クルーズで「発展・応用」を。
現在出航2週間前に迫り、関係各位との最終調整に48時間体制の日々。

【協賛】
SKY Perfec TV! 749ch VaioNet (ip2000連動Web+オリジナル番組制作)
http://www.vaionet.com http://www.vaionet100.com
ピースボート(乗船枠提供)
http://www.peaceboat.org/
太陽企画(人材・機材・運営資金提供)
http://www.taiyokikaku.com/

【協力】
■テレビメディア
SKY Perfec TV! 199ch Music Freek TV(「True Colors」内コーナー)
http://www.mftv.co.jp/truecolor
SKY Perfec TV! 755ch Computer Channel(「週刊デジタル通信」内コーナー)
http://www.skyperfectv.co.jp/ch/755.html

■雑誌メディア
玄光社 月刊ビデオサロン(3号連続見開き4ページ)
http://www.peaceboat.org/
宝島社 週刊ウルトラ1(8週連続半ページコラム)
http://www.takarajimasha.co.jp/ultra-1/present/

【フェーズ1乗船スタッフ紹介】
スタッフの半数がノーギャラ! 中には家ごとひきはらい実家に荷物を押し込
んでの参加や、社会保障を棒に振っての乗船者もあり。いずれも今回のプロジ
ェクトを自分のキャリアの中の「転換」と捉え、もてる力を出し切ってくれる
ことだろう。胃の中のものまで出し切るかもしれない・・。

■■川井拓也(かわいたくや)---プロジェクトプロデューサー
(東京~イタリア/45日乗船)
CF制作会社太陽企画に入社後、プロダクションマネージャーとして60本あまり
のCM制作に携わる。その後社内のCGルームに移籍、台湾のアミューズメントシ
ステム用のインタラクティブモーションライドのマッピングディレクターを務
める。さらに佐藤雅彦監督の35mm映画「KINO」のプロダクションマネージャー
を務め、現在同社Digital PLANETにてプロジェクトプロデューサーを勤める。
CS番組、BSデジタルデータ放送ユーザーインターフェイス、web site、CM企画、
そしてVJまでデジタルメディアを中心に活動を続けている。

■鈴木健介(すずきけんすけ)---テクニカルディレクター
(東京~スリランカ エジプト~イタリア/27日乗船)
太陽企画(株)にてCFプロダクション・マネージャを10年務め、現在同社Digi
talPLANETにて技術主任・プロデューサとして勤務中。CF担当作品として「花
王アタック」「サントリーモルツ(ACC受賞)」「オロナミンC」「NTTパーソ
ナル」など。技能:16mmフィルム、35mmスチルvideo、AfterEffect、Premiere、
Flash、Photoshop、煙火打上従事者資格あり。個展:「滑走路上の明滅」(モ
ノクロフォト+詩文によるインスタレーション):参加映画/TV:「BADFILM」
:園子温・「Rubber`sLover」:福井ショウジン「限界人工係数」:西村喜廣
・「configsys」:イワモトケンチ

■山本遊子(やまもとゆうこ)---番組ディレクター
(東京~東京/90日乗船)
多摩美術大学芸術学科映像コース在学中から各種の自主制作ビデオで若者の生
き様を切り取り注目を浴びる。卒業後さまざまな映像制作に携わる。SKY
Perfec TV ch749 Vaionet 番組「Digital Kids Play Ground/9903@tokyo」演
出をはじめベネッセコーポレーション英語教材ビデオやNHK大河ドラマ「葵~
徳川三代~」などの制作を担当。エディターとして明和電機製品紹介ビデオ
(神戸大丸ミュージアムにて上映)ワタリウム美術館ビデオ「le studio
d'amour」(5月発売予定)にも携わる。

■福家聖美(ふけきよみ)---フォトグラファー
(東京~東京/90日乗船)
日本写真芸術専門学校卒業後、有限会社アクトプラネット入社。スチール、デ
ジタルでの撮影、ホームページの製作を担当。同社退社後、玉川清写真事務所
入社、アシスタントとして師事ののちフリーカメラマンとして独立。豊島区長
選ポスター、ダイドーブレンドコーヒー ホームページ、厚生省パンフレット、
CSテレビ源氏物語、ミスターマッスル写真集レコードジャケット等を手掛ける。

■村上竜雄(むらかみたつお)---webディレクター
(東京~シンガポール/10日乗船)
制作会社、スタジオ イー・スペース代表取締役。株式会社GETTI.co.jp取締役。
グラフィックデザイン分野ではCDジャケットやビデオパッケージから写真集、
カタログ、会社案内等々。Webサイト制作実績として「西武ライオンズ」「オ
リックスレンタカー」等。映像分野では、映像制作集団「光楽迷彩」を立ち上
げ、クラブシーンにてVJ活動中。また「第一種情報処理技術者」の資格を持ち、
SEとして金融系基幹情報システムの構築やCGI開発にも携わる。早稲田情報ビ
ジネス専門学校、リマークラーニングメディアで非常勤講師を勤め、リマーク
ではホームページクリエイターコースのカリキュラムも執筆中。

■森幸治(もりこうじ)---webテクニカルアシスタント
(東京~東京/90日乗船)
高校卒業、浪人生活後、海上自衛隊に入隊。航海科員、スクーバー潜水員とし
て、艦艇勤務をする。一任期で満期退職。一年間ワーキングホリデーとして、
オーストラリアに滞在する。ベニエール・ジャパン株式会社入社、大手製パン
会社対象にパン製造機械を販売、据付をする。退社後、共同テクニクス株式会
社入社プログラマーアシスタント。その後、ニッポンチャレンジ・ビルディン
グチーム参加レース参加艇、阿修羅(44)韋駄天(52)を製造する。デジタル
ハリウッド横浜校にて「Webプロデューサーコース」を修了。4月まで派遣社員
にて、@niftyにてテクニカルサポートとして、勤務。ip2000のために退職。

■伊勢華子(いせはなこ)---雑誌ライター、プランナー
(東京~東京/90日乗船)
大学院修士課程でNPOを研究しながら、世界10カ国のNGO活動に参加。1996年編
集プロダクション、クレーヌ入社、企画編集及びライター、女性誌・情報誌の
国内外紀行、食文化、ファッション記事を担当する。リクルート「じゃらん」
ではエディコン賞を受賞。現在、雑誌・書籍づくりの現場だけに留まらずイベ
ントも含めたプランニングをも担当。中でも創刊立ち上げ、日本サイド企画&
記事を手掛ける韓国版「anan」は創刊号完売で話題となる。

■清水康祐(しみずこうすけ)---エディター、デザイナー
(スリランカ~エジプト/20日乗船)
大学卒業後、イメージスタジオ109ポストプロダクションに入社。数えきれな
い程アシスタントとして携わる。友人が始めた自費出版雑誌を会社に通いなが
ら手伝いはじめてそちらが本業となり退社。「Coa」発行部数一万で全国流通
を実現。昨年秋に出版した8号をもって休刊。またフジTVの番組オープニング
映像などの制作。またCTTPの制作するプロモーションビデオの制作に30本以上
に携わる。昨年VIBEステーションIDコンテストに入選。

■吉澤由香(よしざわゆか)---広報、プロジェクトマネージャー
(東京~イタリア/45日乗船)
東京出身。大学卒業後マーケティングの仕事に携わる。ネスレグループ企業に
転職、仏製ミネラルウォーター「コントレックス」のブランド・マネージャー
としてプロジェクト企画・実施、広報、代理店管理、クレーム処理etc.全般
を統括。99年退職。ip2000立上げに参加、専任スタッフとして広報、プランニ
ング、リサーチ等々を担当。

面が全員割れたところで次回は追い込み作業レポートです。私の主観的コラム
とは別に毎日プロジェクトの進行をプレスニュースとして発行していますので
支援してくださる方は是非加入してください。
http://www.freeml.com/GroupInfo.cgi?Group=ip2000project

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ホームページリニューアルインフォメーション
EVAお友達のページ http://www.d1.dion.ne.jp/~danjiro/
───────────────────────────────────
大和団次郎と申します。

団次郎くんのEVAお友達のページで連載中の
http://www.d1.dion.ne.jp/~danjiro/
月刊アニメ「快盗ハラマン(ざっくん対ハラマン)」が完結しました。
このアニメはDoGAの第12回CGAコンテストの外伝ビデオ「選外になったおもろ
い作品」に第1話が採録されました。WEB上で最終話まで見ることができます。

新シリーズ「快盗ハラマン(実体TV)」をはじめました。
今は第2話までです。
http://www.mangaseek.net/anime/danjiro/index.html

月刊快盗ハラマンの無料配信も始めました。興味のある人はどうぞ。
http://www.d1.dion.ne.jp/~danjiro/danjiro/haisin.htm

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(5/10)
・朝日新聞のマンガに、ポチとロダンという犬が出てくる。これを読むたびに
「ロダンはえらい! それにくらべてうちのハニーは」と声に出して言ってし
まう。ののちゃんちのポチはほんまに性悪である。どちらかというと、ハニー
号の性格はこちらに近い。犬は飼い主に似るって本当なのか?   (柴田)

・高校、短大と同じ学校だった友達が、漫画家にいる。彼女は高校生のときか
らずっと漫画を描いていて、進路にも迷いがない感じだった。私はといえば、
何でも頑張ればある程度にまではいくので(生意気でスマン)進路は迷いっぱ
なしだった。食べていくためには漫画家だけじゃダメかも、などという考えが
浮かぶくらい姑息だったのだ。いまはやりたいことがあるなら、やってみてダ
メだったら次の道へ行けばいいやん、とか言えるけど、前はとても欲張りだっ
たように思う。歳をとればとるほど、その漫画家になった友達って凄いよなぁ、
自分の夢をまっすぐに実現したんだから、と思う。     (hammer.mule)
http://ha.sakura.ne.jp/~cupcup/chiru2/


----------------------------------------------------------------------
■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
----------------------------------------------------------------------


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 < mailto:tdo@green.ocn.ne.jp >
デスク     濱村和恵 < mailto:zacke@days-i.com >
アソシエーツ  神田敏晶 < mailto:kanda@knn.com >
        森川眞行 < mailto:morikawa@siliconcafe.com >

情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
< mailto:info@dgcr.com > 担当:濱村和恵
登録・解除・変更・FAQはこちら http://www.dgcr.com/regist/index.html
広告の御相談はこちらまで   mailto:info@dgcr.com

★等幅フォントでご覧ください。
★【日刊デジタルクリエイターズ】は無料です。
 お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
★日刊デジクリは、まぐまぐ<http://rap.tegami.com/mag2/>、
Macky!<http://macky.nifty.com/>、カプライト<http://kapu.cplaza.ne.jp/>、
Pubzine<http://www.pubzine.com/>、E-Magazine<http://www.emaga.com/>、
のシステムを利用して配信しています。

Copyright(C), 1998-2000 デジタルクリエイターズ
許可なく転載することを禁じます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■