[1088] まずは「サイズ」から決める

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1088    2002/05/23.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 20696部
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【デジクリは言論出版の自由を脅かす「メディア規制三法案」に反対します】

■Powerbook Publishing Project ~ (14) 
 まずは「サイズ」から決める
 8月サンタ

■デジクリトーク
 我を讃えよ
 永吉克之

■デジクリトーク
 何に対して安全なのもの……か、ということ [2/3]
 なゆみ かすい



■Powerbook Publishing Project ~ (14) 
まずは「サイズ」から決める

8月サンタ
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●まずは「サイズ」から決めてみる

新しい出版社をつくるというのなら、商品となる出版物がなくてはならない。
このPowerbook Publishing Projectでは、まず、その内容ではなく、かたち、
サイズから宣言していくことにする。

★その書物のサイズを「A4」と定める。

210mm×297mm、A4という用紙のサイズは、アメリカ合衆国(とその周辺)を除
く全世界のプリンタで通用する、標準的な用紙のかたち、サイズである。(グ
ローバルなようでいて、アメリカには謎の独自規格が多い。用紙の場合、A4よ
り少し長辺が短く、幅が広いUSレター・サイズと、更に大きなリーガル・サイ
ズというのが流通している。容量のガロンしかり、距離のマイルしかり、なん
とかならないものか)

★A4の紙にプリントされた、新聞のような出版物を考えている。

私のお客さんには、きれいなフォントで、大きな文字や細かい文字で、じっく
りと中身を読んで欲しい。全体を眺めつつ、一部を読んだり、下から読んだり、
たまには図やグラフィックをのんびり見たり、一貫性のない読み方でも楽しん
でもらいたい。となれば、ディスプレイはあまりに解像力がなさすぎる。6ポ
イントの小さな文字が、キャプションに使えるような、表示品質が欲しい。

一度読んで終わり、というものにしたくないので、持ち運んだり、保存が容易
なかたちでディストリビュートしたい。時々はユーザが自分で「余白に書き込
んだり」もしてもらいたいので、最終的なメディアはやはり、「紙」がいい。

★「捨てられない紙」のような製品を目指す。

誰しも「捨てられない紙」がある。コンサートのチケットの半券、映画のチラ
シ、不動産の広告、大事件が一面に載った新聞、カタログ、雑誌の切り抜き…

紙や、インクや、糊、といったものを消費することを思えば、基本的に「印刷
すること」は最小限に留めたい。紙ゴミを増やすことは最早、犯罪的行為であ
る。あえて印刷してもらう、となれば、それ相応の理由・内容・魅力がなくて
はならない。

だから「捨てられない紙」「取って置きたい紙」のような存在を目標としたい。

★1回にA4の紙一枚、表裏に収まるコンテンツ

紙は小さな文字も打つことが出来るけれど、スクロールが許されるパソコンの
ディスプレイほどには、文字容量が大きくはない。A4片面で、この連載を収め
ようとすると、豆粒のような6ポイントの文字で、写真もイラストもなしで全
面にびっしりと打たなくてはならない。(それでも入りきらない回がある)
A4片面では、デジクリの一回分すらも収まらないのである。

でも、出来ればせいぜい、A4一枚の表裏に収まる量のコンテンツにしたい。収
まらなければ、A4一枚・片面で一つの記事が完結するという、ページ単位で独
立した編集をして、さらにそれらを束ねても、連続して読めるというかたちに
したい。短くても、小さくても、編集的工夫を凝縮した、読み応えのある、爆
発力のあるドキュメントを目指したい。

●「A4・紙」という着地点

この連載ももうすぐ半年になるが、実は最初から「A4・紙」の出版物でスター
トすると決めていた。具体的には、1993年に登場した、下記の2冊の情報整理
の本が、基本的な方向を決めた。どちらも記念碑的な名著である。

・「A4革命」   山根一眞著 日本経済新聞社 2300円
 山根一眞氏略歴 http://www.hokuriku.ne.jp/w-yume/prof_ky.htm

・「超」整理法 野口悠紀雄著    中公新書  699円
 野口氏のサイト(充実!) http://www.noguchi.co.jp/

野口悠紀雄氏の「整理法」の方は非常に有名なので、「A4革命」の方を解説し
たい。これは残念ながら絶版になっているが、タイトル通りA4サイズの、やや
大きい本である。古書店でまだ見かける。私の考える山根氏の、山根氏以外に
書くことの出来ない、最高傑作であると思う。(他はあんまり…)

文書における「規格統一」の重要性、「A4」というサイズの歴史と意味と現状
と展望、今まさに大流行している「A4の仕事術」、一時代を築いたファイリン
グシステム「山根式袋ファイル」の解説など、「A4ドキュメント」について、
この一冊で語り尽くされている感がある。

※上記の二冊は「山根式袋ファイル」と「野口式超整理法」という、有名な二
大書類整理法の聖典というべきものだが、その両整理法はこの数年で、根底か
ら時代遅れになろうとしている。皆さんご存じのIT技術の進歩のためだが、そ
の辺は次回か次々回、「データベースの新時代」で取り上げたい。

特に山根氏の著書からは、「A4書類の美と快感」という価値観をいただいた。
この延長線上で "PowerBook Publishing" をスタートさせたい。

★A4は出力のハードルが低い。

A4サイズがプリント出来ないプリンタはほとんどない。つまり、新たな投資を
せずとも、高価な機械を買わずとも、数多くの場所で出力可能ということだ。
前回も書いたが、パソコンとブロードバンドと高性能なプリンタが今まさに、
日本の隅々まで浸透中だ。ADSLの加入者は200万人を超えた。家庭用のインク
ジェットプリンタは年間600万台売れている。その両方には、必ずパソコンが
つながっている。私はこの三つを、日本の家庭の「箱モノ投資」と考えている。

ならば、次は「使いこなし」だろう。A4サイズの出力出来る、小さな小さな印
刷所が、日本中に普及した、と考えて、そして次は、その印刷設備を有効に生
かすサービスが、面白いと思う。家庭にあるパソコンは、まだ潜在能力の1%
も使いこなされていないと見る。

★PowerBook G4は「A4サイズの実寸編集」が出来る!

視点を変えて今度は制作側だ。PowerBookG4は、PowerBookシリーズの中で初め
て、A4横・フルサイズが完全実物大で編集可能なディスプレイを備えている。
Adobeのソフトなら、210mm×297mmのA4横ドキュメントを、画面上で125.4%で
表示すると、ほぼ完全な実物大フルサイズ表示が可能になる。(下のステイタ
スバーに、数値を直接入力すると表示出来ます)

つまり製品の仕上がりイメージを、PowerBook上で、相当部分まで追求出来る
ことになる。制作時にもなるべく「テスト印刷」などという紙の無駄は避けた
いから、解像度では及ばないものの、実寸大で編集可能というのはとても大事
なことだ。"What You See Is What You Get"には、可能な限りこだわりたい。

★「ワンサイズ・マルチソース」の予感

また、紙というのはディスプレイと違い、サイズが不可変である。実はこの融
通の効かない「枠組み」こそが、ドキュメントに長期的な価値を付与している
と考えている。パソコンのディスプレイのサイズの融通性が、今の「情報の使
い捨て」「陳腐化」を加速しているのではないかという予感だ。

だからワンソース・マルチユースという昨今の流れは、実は危険だし、ワンサ
イズ・マルチソースというスタイルの方が、長持ちするバリューを生み出すの
ではないかと思う。その実験としても、まずはサイズをはっきりさせたかった。

●サイズを決めたら、次は「物流」

小泉内閣の目玉のひとつである、郵便事業への民間参入の規制緩和に対し、ク
ロネコヤマトのヤマト運輸の創業者、小倉昌男氏が「A4メール便」という前代
未聞の構想を考えていたそうだ。「信書」というものの定義が曖昧な状態を逆
手にとって、A4ドキュメントの配送から、なしくずしに参入していこうという
のである。現実には規制緩和どころか、ヤマト運輸現社長の言う「郵便事業へ
の民間参入ではなく、民業の官業化」というロクでもない話になって来ている
が…。

幸いにもインターネット上でA4のドキュメントを流すことに規制はない。次は
「どう届けるか」である。この辺は次週やりたい。キー・ワードは「PDF」、
「P2P」、「ASP」、そして「価格破壊」である。

・最後にヤマト運輸の小倉氏の参加したセミナー。面白いよ! こういう人に、
出版界を改革してもらいたい…
http://www.toyokeizai.co.jp/mag/hitotsubashi/yamato_1.html

【8月サンタ】ロンドンとル・カレを愛する33歳 santa@londontown.to
・最近キャベツの味噌汁に凝っている。豚コマとニンニクをひとかけ、ゴマ油
で炒めて水を入れて沸騰したら刻みキャベツ大量・味噌・隠し味で甜面醤を少
し入れて出来上がりである。新キャベツでも古キャベツでも、出来たてでも、
冷えていてもウマイ。仕上がりに一味をふってもラー油を垂らしてもウマイ。
生卵を割り落として胡椒を振ってもウマイです。豚コマの選び方は結構難しい。
・あんまり天気が良くないので、音楽で気分を変える。今週は「人生の喜び」、
名曲中の名曲"Groovin"。カヴァー5連発、いってみよう!
→オリジナルは The Young Rascals。もちろん凄くイイです。
→山下達郎師も"Artisan"でカヴァーしてます。毎週日曜日、午後二時のテーマ。
→Manhattan Transferのカヴァーは今ひとつ。
→絶品なのがMarvin GayeのGroovin。こんな声に歌えたらなあ。
→更に素晴らしいのが大穴、BookerT & The MG'sの"Groovin"。最高。おすすめ。
→しかし誰に言わせても最高のGroovinは、勿論Kenny Rankin。今はCDあるかな?
では今週もあなたに♪Groovin' on the Sunday afternoon.がありますように!

▼「MacWIRE Express」でも「PowerBook Publishing Project」の連載を開始
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0205/14/nj00_kenkyusitu.htm

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■デジクリトーク
我を讃えよ

永吉克之
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いやしくも表現者ならば、自分の作品が賞賛の対象になれば嬉しいはずだ。私
なんか、先日行われた「ディジタル・イメージ」大阪展で、来場者に書いてい
ただいたアンケートの、気に入った作品の欄に私の作品名を見つけた時は、あ
まりの嬉しさに、そこらあたりをころげまわり腸捻転になったほどだ。

私は褒められるのが大好きだ。読者の中で私を褒めたい方は、心ゆくまで褒め
るがいい。どんな賛辞でも受け入れる覚悟はできている。何を褒めればいいの
かわからなくても、とにかく褒めていただきたい。メールをお待ちしている。

                 ●

ひとくちに作品に対する賛辞といっても、いろいろある。「美しい」「上手い」
「迫力がある」「魅力的だ」といった、誰でもいいそうな社交辞令から、「独
創的だ」「革新的だ」「誰にも真似ができない」のような、作家の資質を評価
するもの、また「形而上学的だ」「人間の実存に迫る」「これまでの悟性的思
考法を超越し、アウフヘーベンに到達している」といった哲学的な評価。また
それとは対照的に、「コクがある」とか「まったりしている」といった極端に
個人的な感性に基づいた賛辞など、さまざまだ。

私としては「他に類を見ない」、つまり独創性を評価されるようなことをいわ
れるのが、いちばん嬉しい。また、かつて現代美術的作品を作っていた関係上
「難解だ」「破壊的だ」「ナンセンスだ」「犬だ」という評価も私は賛辞とし
て受け入れることができる。

                 ●

「上手い」といわれるのも悪くないが、これは相手による。まだ油絵を描いて
いたころだが、神戸市北区の山奥の町の河原でイーゼルを立ててキャンバスに
風景を描いていると、近くで遊んでいた小学生らしいのが3~4人「あ、絵描い
てんで」といいながら寄ってきて、暫く私の絵を眺めてから「おっちゃん、絵
うまいなあ」というと、その友だちも「ほんまや、うまいわー」と絶賛してく
れた。しかし私はかれらが構図や実在感といったものを正しく理解して「うま
いなあ」と言っているとはどうしても思えなかったので、ちーとも光栄に感じ
なかった。おそらく彼らは、誰が描いていても同じことを言っただろう。

もし私がルチアーノ・パヴァロッティに「あなた歌が上手いですね」といった
ら、跳ね回って喜ぶだろうか? ヘタすると怒らせるかもしれない。また、マ
イケル・ジョーダンに「運動神経があるねー」なんていったら、どんな目に会
わされるかわからない。それと同じようなものである。

また「上手い」という褒め言葉は、技巧に走って内容が空疎な作品を評する場
合に、皮肉を込めて使われることがある。残念ながら、デジタル・アートと呼
ばれるもののなかには「上手い」作品がまだ多い。

                 ●

絵画や写真や陶芸のアマチュア同好会の作品展の案内をたまにもらうが、いつ
も観に行くのをためらってしまう。もちろんキャリアが長く、秀作ぞろいの同
好会もあるが、初心者まるだしの作品が混ざっている同好会もある。雑誌のグ
ラビアに載っている水着の女性をただ描き写しただけような絵や、自分の子供
が可愛いのはわかるが、こっちにしてみれば単なる赤ん坊のスナップ写真にし
か見えない親バカな写真などがひしめいているのだ。

しかし私が観に行くのをためらうのはそれが原因ではなく、会場で出品者から
感想を求められるのが恐ろしいからだ。赤ん坊のスナップ写真を見せられて、
「どうですか」と意見を聞かれて何を言えというのだ。トウフを前にして「ど
う思いますか」と聞かれるのとほとんど同じである。それでも子供が可愛けれ
ば「可愛いですね」とでもいえるが、可愛くなかったら絶句するしかないでは
ないか。「不細工なガキですね」と真実を口にできるほど私は勇敢ではない。

しかし、彼らはあくまで趣味でやってるわけだから、辛らつな批判よりも、褒
めてあげたいので、褒めどころの見つからない作品に対しては「ほおー、がん
ばってますねえ」と言うことにしている。あるいは「んー、なるほどねえ、そ
ういうことかー」とか「ははあ、これねえ。やはりアレですねえ、なんという
かそのー、絵を描くのは楽しいですねえ」とかなんとかいいながら、出口の方
にジワジワと移動して「じゃ、そういうことで」とお暇することにしている。

                 ●

それでは、誰に褒められるのが最もうれしいものなのだろうか?
それはやはり、作品を理解してくれている人だろう。あるいは、自分の感性と
波長の合うひとだろう。というよりも、理解されたという事実が褒め言葉と同
じ価値を持つのである。

【永吉克之/アーティスト】katz@mvc.biglobe.ne.jp
専門学校の講師の仕事と作品制作で完全にエネルギーを使ってしまい、コンピ
ュータ関係の雑誌やサイトをじっくり見て情報を集める気力がない。だから、
現在Mac G4はどこまで進化しているのか分らない。現在のG4の最高機種は何て
やつなのさ。例の鏡餅みたいな本体に液晶ディスプレイをつけたやつは、何種
類かあんのかい?
URL / http://www2u.biglobe.ne.jp/~work/

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■デジクリトーク
何に対して安全なのもの……か、ということ [2/3]

なゆみ かすい
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(続きです。今回はいくらか掘り下げていきます)

●16bit色環境は無神論者!?

結果から先にいうと――残念。“The Reallysafe Palette”の22色に関しては
視認では全く問題ないように思えましたが、拡大したり、数値的に比較してみ
ると、背景色と画像の色の表現が異なるものがかなりの割合で紛れ込んでいる
ことを確認しました。どうやら、16bit色環境で現行のブラウザーを使用する
限り安全といえる色はほとんど存在しないようです。

これについては理論的にきちんと説明することもできます。[page 3]でも述べ
られていることなので詳細は省かせていただきますが、16bitで表現された色
と24bitで表現された色の割合がキレイに一致するのは“00(0.0%)”と“FF
(100.0%)”以外にはあり得ないのです。

その“00”と“FF”の組合せで構成される色だけが正確に表現されます。それ
は、2×2×2 = 8色(red、blue、green、cyan、magenta、yellow、white、
black)だけであって、それ以外の208色は環境や処理方法によって異なります
が、ディザで表現されたり、他の似た色に変えられてしまいます。

ちなみに、ここで厳密な話をするのは、視覚的に同じという理由だけではどん
な環境でも安全と保証することはできないからです。あまつさえ、「安全」と
いう言葉はディザ(*3)のかからないことを含めた24bit色環境との互換性を
意味しています。

それゆえ、16bit色環境では216色はもちろん、22色でさえ安全とはいえないの
です。なお、NN4.0、NN4.7については、22色中14色、あるいは216色中66色が
不完全ながらも(誤差の関係から)相対的に安全といえるようです。

*3 ... ディザの説明は[page 4]にありますが、厳密には「2色(two colors)を
組み合わせて~」よりも「いくつかの色(several colors)を組み合わ
せて~」の方が適切と思われます。

●色化け、ときどき、正常

16bit色環境というのは、いわば32,768個ないし65,536個のパレットへのイン
デックスと考えた方が賢明です。更に、中間値を24bit色で正確に表現するこ
とはできませんから、そのインデックスというのは近い色を指しているらしい
ということしか分かりません。もし、RGBの各要素の分量を直接的に表わして
いるものと誤解してしまうと火傷することでしょう。

そのようなインデックスからもっともらしい値を得るためには、一般に、RGB
の各要素について循環小数のように元の値を繰り返しながら不足している桁を
補う操作を行います。例えば、3bitから8bitにしたい時、“011(2進数)”は
“011”+“011”+“01”=“01101101”というようになるわけです。

逆変換は余分なビットを切り捨てるだけでよく、可逆性も代表色に限れば保た
れます。Macintoshなんかの16bit色環境でも、どうやら、これと同様の変換が
なされているようです。

ただ、強いて欠点を挙げるとするなら、やはり、16bitから24bitへの拡張には
若干のばらつきが生じてしまうし、24bitから16bitへと間引く際には均整が欠
けてしまいます。これを噛み砕いて書くと、明るい色はより明るく、暗い色は
より暗くなるような偏りがほんのわずかではあるものの生じてしまうのです。

その一方、「X bit」と「Y bit」(X<Y)の間での変換したい時、YがXの整数
倍だとしたらキレイに拡張することができ、すべての値は均等になります。

この良い例がスタイル・シートの16進数3桁のRGB表記(“#fff”など)による
色指定です。例えば、“#123”(RGB各4bit)なら“#112233”(同8bit)に変
換されます。また、これは明文化されていることなので、この変換処理自体は
どのブラウザーも的確に処理しているようです。

6.3 Color Units (Cascading Style Sheets, level 1)
http://www.w3.org/TR/REC-CSS1

4.3.6 Colors (Cascading Style Sheets, level 2)
http://www.w3.org/TR/REC-CSS2

※ この文章↓は草案なので、将来、見出しが変更になる可能性があります。
4.2.1. RGB color values (CSS3 module: Color)
http://www.w3.org/TR/css3-color

●じゃあ、実際はどう描画されてる?

古いブラウザーは[page 5]で挙げられているテスト・ページがうまく表示でき
ないこともありました(それらについては個別に対応しました)が、主なブラ
ウザーについて細かく見ていくことにします。
 
NN2.0、NN3.0では背景色と画像の色に相対的な違いは見られませんし、ディザ
もかかりません。これはIE2.0、IE3.0も同様です。そして、NN4.0、NN4.7では
多くの色に問題があるものの、前述の通り、8色を超える数の色が相対的には
問題ありませんでした。これらにもディザはかかりません。

また、IE4.0、Mozilla 0.9.9、NN6.2、Opera 5、Opera 6では背景色に限って
ディザがかかるようで、問題のない色は例の8色だけでした。ところが、IE5.0
IE5.5では背景色、画像ともに、あたかもフラットのように見えました。驚い
たことに、どうやら画像にもディザがかかっているようです。

そのため、IE5系で背景色と画像の色を相対的に比較すれば、なるほど好成績
なのですが、ディザに対する耐性も考慮しようとすると(その他のブラウザー
と同じく)最悪の成績、つまり、8色だけとなってしまいました。

加えて、この結果がイレギュラー・ケースでしかないということに気が付くの
にそう時間はかかりませんでした。不可解なことに……画像にディザがかかる
のは全ての画素が同じ色の場合だけ(例外的に図形とみなされる?)のようで、
わずかでも違う色が混入している画像にディザはかからないようなのです。全
ての画素が同じ色の画像を使うケースは非常に稀なわけですから、改めてここ
でIE5系に最悪の成績をつけることになります。

そういうわけで、このテスト・ページというのはIE5系に対して意味を成しま
せん。そして、症状の異同こそあれ、どのブラウザーも現行のバージョンには
もれなく何等かの問題が付いてくるということになります。最初から、16bit
色環境に神話のようなものは存在していなかったのです。

【なゆみ かすい】mailto:kasui@flux.gr.jp
「!広告!」とだけ書けば、特定商取引に関する法律の施行規則の条件を満た
していると思い込みつつ、嘯いているspamがやたら多い。でも、逆に考えると、
すごい罠。どうぞ摘発してください、と自分で云ってるようなものだし……。
それと併せて、改めて報道は目に付くことしか伝えないんだなぁ、と再認識。
あっ、この件に限っては故意とか!?

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■編集後記(5/23)
・さいきん見た録画ビデオは、珍SFの2本。「バトルフィールド・アース」は
サイテー映画として名誉ある賞を受賞したらしいが、それも仕方のないお粗末
な話だ。地球文明を崩壊させたサイクロ人というのが薄汚い造形で、どこに高
度な知性があるのかと疑わしいくらい。「レッドプラネット」これはかなりリ
アルな造形だが、やはりご都合主義というか、ええ加減な話。同行した犬型?
探査ロボットが殺人マシンと化してクルーを襲うってところは非常にリアルで
面白かった。せっかく火星にいっても、出てくるモンスターはゴキブリみたい
な昆虫だけだ。ろくでもない部類に属する映画だが、ビデオでのんきに見てい
るぶんには腹も立たない。無料だし。ではないな、高いWOWOW料金払っていた
のであった。映画館行ってたら頭来るだろうなあ。久しぶりに映画館に行って
もいいなあという作品があらわれた。「少林サッカー」笑える。  (柴田)
「少林サッカー」オフィシャルサイト
http://www.shorin-soccer.com/top.html

・「少林サッカー」は、キャプテン翼を実写でやったらどうなるか、というの
が発想の元らしいです。そんなん無理やって、というようなものが見られるわ
けですね。キャプテン翼好きの島田氏はそれを聞き、爆笑後そわそわしている。
ま、私はビデオでいいや。/偶然手にいれた香水が気に入ってしまい、10年近
く使い続けている香水から変えようと思った。名前も好きだし。香水は名前の
力が強いな。毎日その名前を見ながらつけ、自分の求めるものや考えを確認し
ている気がする。いくら好きな香りでも、その香りのコンセプトや名前、意味
が嫌いだと、つけないもんね。イギリスでホームステイをした時、同じくステ
イしていたブラジル人の女の子は、オピウム(阿片)を自分へのお土産に買っ
てきて、私に「うーん、いい香りだわ。最高だと思わない?」と言った(ちょ
っと翻訳ちっく)。私はせいぜいプワゾン(毒)までだったので、ちょっと彼
女をかっこいいと思った。強くて個性的な香りをつけるのって勇気いるもんな。
変えようと思っている香りは、癖のない、リラックスできるもの。なんだか幸
せな気分になる。ただ入手困難。誰か海外に行きませんか~?(hammer.mule)
http://www5a.biglobe.ne.jp/~flirt/name.htm  主な香りの名前一覧

http://www.dgcr.com/fps2001/cgi-bin/video/enq.cgi?id=dgcr  アンケート
「デジタルイメージギャラリー2002」が今なら当たります。詳細は1081号を。
http://www.dgcr.com/present/index5.html

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