デジクリトーク ナビゲーション通りでは迷子になる?/柴田忠男

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先日来、各社のサイトを巡って日本語OpenTypeフォントを調査していたのだが、アドビシステムズjpのサイトで迷子になった。ここのサイトは世界共通のデザインで、一応きれいではあるが、文字がとても小さくてとても読みにくい。しかも、わたしのマシンは非力ではないはずだが、反応が鈍い。なかなか開かないページがある(OSXで Safariを使用)。
< http://www.adobe.com/jp/ >


さて、フォントを調べるにはどこにいけばいいか。トップページの製品欄にないので、「すべての製品を見る」をクリック。「カテゴリー別製品一覧」のページが開く。Webデザイン・開発・パブリッシング製品のなかに、Type productsがある。そこから「Adobe Type Library」のページに至る。
< http://www.adobe.com/jp/products/type/ >

ここには、こういう記述がある。「この度、日本のお客様向けにAdobe Type Libraryの書体のダウンロード販売を開始いたしました。新しいType Libraryストアから、必要な書体を必要なときにすぐお買い求めいただけます。左のアイコンか、上記のナビゲーションバーの『ご購入』からアドビストアにアクセスし、左のナビゲーションバーにある『Type Library』をクリックすると、Adobe Type Libraryで販売している全てのフォントが閲覧できます。サンプル書体表示機能もぜひお試しください。」

しかし、上記のナビゲーションバーの「ご購入」なんてないので、「フォントのご購入はいますぐこちらへ Adobe Download Centre」というアイコンをクリック。世界地図が出てストアを選べと出るので、日本を選ぶ。

じつは「Adobe Type Library」のページにも、OpenTypeフォント ・小塚明朝Pro ファミリーパック・小塚ゴシック Pro ファミリーパック・平成OT Standard バリューパック・鴨野かな Standard ファミリーパックという表示があった。パックをクリックすると、ここにフォントの字体のサンプルと解説がある。「ご購入はこちらへ」をクリックすると、世界地図が出てストアを選べと出る。結局、どこを押してもストアに行くのだ。

のろのろと(久しぶりに出会う鈍さだ)Adobe Store-Japanが開く。「Adobe Type Library」のページで「左のナビゲーションバーにある『Type Library』をクリック」と言われてここまできたが、左にナビゲーションバーはないし、「Type Library」という文字などページ全体を見回してもどこにもない。

ストアのナビゲーションバーに「フォント」というのがあるので、そいつを押す。すると、またものろのろと表示され「Adobe Typeショールームに進みます。アドビのフォント製品にご関心をお寄せいただきありがとうございます。アドビストアとAdobe Typeショールームは別のWebサイトとなり、ショッピングカートが異なります。ご注文はそれぞれのサイトで行って下さい」という。たらいまわしにされている気分だ(何度かここを開いたが、数日後に行ったらこの表示が出ず、Adobe Fontsのページにつながった)

ここまでけっこう時間がかかっている。またもやのろのろと(インターネット黎明期を思い出すくらいの遅さで)Adobe Fontsという英字のサイトが開く。ここがショールームなんだろうか。右側に日本語を表示した、フォントのカテゴリ別ブラウザがある。書体様式、用途、テーマ別、書体製品の種別、Designersというカテゴリがある。

上から見ていって100番目くらいに「日本語書体」がある。こでようやく、11種類の日本語フォントに至り、この中からたとえば小塚明朝を選ぶと書体のサンプルと説明があって、パッケージ85,400円と出る。ダウンロード販売かどうかはわからない。いずれにしろ、小塚明朝は持っているので買うつもりはないから、カートに乗せてレジまで行くことはしなかった。

「必要な書体を必要なときにすぐお買い求めいただけます」といいながら、ナビゲーションが不親切なのでなかなか「日本語書体」たどりつけなかった。しかも、パッケージ販売なのか、ダウンロード販売なのか、よくわからないのでショップに電話で聞こうとしたらサポートにつながった。

「Adobe Type Library」のページには簡単に購入できると書いてあるが、全然簡単ではないですね、ページで言うとおりには出てこないので、「Adobe Type Library」のページの記述がおかしいのではないかというと、そのページはどこにあったのかと聞く。URLを伝えると、トップページからどうやってそこに行ったのかと聞く。

サポートなら、サイトの構造を知らないはずはないのだが。こっちの歩き方を説明したから、それと同じコースをたどってもらったはずだ。歩き方に間違いを指摘されなかったから、たぶん正しいのだろう。しかし、ユーザーがわかりにくいと言っていることの意味を理解してもらえなかったようだ。

「そもそもフォントを調べようと思ったら、トップページのどこから入っていくのか」と聞いたら、「買う物が決まっているならストアに行って下さい」との的はずれなお答え。途中、サポートの沈黙の時間もふくめて15分くらい話したが埒があかないので、あきらめて電話を切った。

Adobe Fontsのカテゴリ別ブラウザからは英字のフォントの購入もできる。それがダウンロード販売なのだろうか。「日本のお客様向けにAdobe Type Libraryの書体のダウンロード販売を開始いたしました」というニュアンスからはそんな気がするが、もういいや。サイトのナビゲーションの通りにはいかないので、自分の判断でサイト内をあちこち巡ることになったがえらく疲労した。ここまでわかりにくい、読みにくいサイトというのも今や珍しい。そういえばサイトマップもない。

体験したことをありのままに書いた。もしかしたら、歩き方が間違っていたかもしれない。ナビゲーションを読み違えたのかもしれない。それにしても、いろいろなルートを試して、行きつ戻りつ、何時間を無駄にしたことか。何度目にか、それまで見たこともないフォント関係のページを開いた。しかし、それから後で何度トライしてもそこには辿りつけなかった。あれは幻覚だったのだろうか(Safariの履歴を参照すればよかったと後から気がついたが、消去済みだった。いずれにしろ、もういいや)。