MKチャット対談 立体映画に未来はあるか/笠居トシヒロ&まつむらまきお

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かさい: まいど〜 笠居です。 だんだん暖かくなってきましたねー。それはそうと、津波の被害に遭われた方、大丈夫でしょうか?

まきお: どもども、どうやら花粉症になってしまったらしいまつむらです。いやぁ、人的被害はなかったろうけど、経済的にはいろいろあったみたいで

かさい: 我々、瀬戸内の住民は、全然危機感なかったんですが、道路とか水浸しになってる映像見ると、けっこう被害に遭われた方もいるのだと

まきお: 一日かけて太平洋わたって押しよせてきたっていうと、ものすごくゆっくりな気がしてたけど、考えたらジェット機並みの速度なんだねぇ


かさい: そういわれりゃそうだなぁ... あ、唐突に話変わりますけど、iPhoneアプリ作ったんですよ、オレ
< http://itunes.apple.com/jp/app/id357418541 >

まきお: おお、iPhoneもってないくせに

かさい: iPodTouchは持ってるわい

まきお: iPhoneではないではないか(笑)素直に「iPodTouchアプリ」とお言いっ


かさい: だってiPhoneアプリって総称してるんだからしょうがないだろw 実は、Flash CS5に新機能として搭載される「Packager for iPhone(R)」で書き出したんですよ

まきお: またそんな、どこのものやらわからんもので...(笑)

かさい: 中身はFlashで作ってるんですねー(笑) 森さんも作ってるよ
< http://itunes.apple.com/jp/app/id357370558 >




まきお: そちらは知ってますが...うーん、なんてくだらないものを作っているんだ、きみわ(笑)

かさい: 自分でもクソくっだらないと思ってますw でもFlashで作れるから、けっこう簡単にアプリ開発できちゃうんだ。そこはすげいおもしろい

まきお: たしかに、Flashに慣れている開発者にはいいかもしれんが...

かさい: 他にもいろいろ作ってる人がいますよ。40くらいあるんじゃないかな今の時点で
< http://corleonis.net/blog/?p=301 >
< http://dev.gyrodesign.jp/?p=101 >
iPhoneアプリだけじゃなくて、AIRの形でAndroidとかのアプリも作れるらしいです。で、作ってて知ったんだけど、iPhoneの加速度センサーって、XYだけじゃなくてZ軸もあったのねー


まきお: ああ、あるねぇ、それは知ってる

かさい: 3Dのアプリ作れるねえ

まきお: ??

かさい: 奥行きのある映像でもいいし、視度差で立体視なんてのもできるかなぁ。3Dっぽい物もできるかも、くらいの話ですよ

まきお: 絵ヅラとしての3Dの話ね〜。センサーとか言うから、リアルタイム3Dができるのかと思ったやんかー

かさい: っぽいものですw DSiのゲームにも、「っぽいもの」が出るそうです
    < >


まきお: うわぁ、Googleチャットにいきなりビデオが(笑)

かさい: ほんまやw(Google Buzz の影響か、チャットにYouTubeのURL張るとその場にプレイヤーが現れます。お試しあれ)

まきお: 3Dっていうより、VRやね、これは

かさい: うんうん、そうそう

まきお: 本体傾けるとグラフィックの見え方も傾いて見えるという。なんでも3Dゆーから混乱するやないか。用語はちゃんと使いなさい(^_^;

かさい: VRっつっても知らん人多いだろ、いまや


まきお: デジクリ読者でしらんひとはおらんやろ(笑)って、死語?( ・_・;)

かさい: いまARは有名だけどなぁ。VRは死語に近いんじゃ。。

まきお: ARが有名ってのも相当、偏った世界だと思うが(笑)だいたい、3D3Dって、一昔前、なんでもCGって言ってたようなもんで、アバウトに使いすぎよぉ。3Dオブジェクトでグラフィックを作っているのと、立体視画像とでは全然意味が違うのに


かさい: もっとポピュラーなものになったら、ちゃんと細分化された名称も一般的になっていくでしょ。で、だいぶ旬を過ぎてしまったけど、3Dといえば、「アバター」見ましたよ

まきお: いまごろー(笑)わたしは公開翌日に見ました〜

かさい: 今頃ではない。もっと前に見てたんだけど、iPadの話題に押されて、話そびれてただけです。公開日じゃないけどね

コララインとボタンの魔女 (角川文庫)まきお: わたしは最近、「コララインとボタンの魔女」を見ましたよー。

かさい: それも3D映像なのね?


まきお: えーと、人形アニメを3D撮影&上映で、一部CGも使っている。ああややこしい(笑)ナイトメアのヘンリー・セレックの最新作です

かさい: それはよかったのかね?

まきお: 映画としては、ものすごくよかった、はず...

かさい: はずって...観たんでしょ?

まきお: いやね、アバターもそうだったんだけど、立体視上映じゃなくて、普通に見たらもっとよかっただろうなぁと。コララインは立体視しか上映してなかったのでやむをえずなんだけどね


かさい: オレはアバターの3Dよかったと思ったけど。ストーリーだけなら逆によくある話だし。コララインは知らんけど

まきお: どうも、映画の立体視上映は馴染めないんだよ〜。笠居さん、アバター3Dは何方式で見たの?

かさい: IMAX3Dデジタル。箕面まで行って観た。近所のTOHOでもやってたけどあえて箕面w

まきお: IMAXかぁ。ぼくはRealD方式だったんだけど、どうも画面が暗いのと、奥行きの違和感があってねぇ。方式が悪いのかと、コララインは箕面でXpanDで見たんだけど、これも全然だめで。IMAX3Dは昔キャメロンの「タイタニックを探せ」を天保山まで見に行ったんだけど、これも全然だめだった


かさい: 天保山のIMAXは、ずいぶん昔だよね。今日本には純正のIMAXはなくてIMAX3Dデジタルが4つだけらしい。実際見比べた人(A.e.Suckさんとか、某ひげのほんぶちょとか)の話を聞くと、他の方式とは雲泥の差だそうで。で、こちらは奇特にも全部の方式を見比べた人のBlog
< http://itsa.blog.so-net.ne.jp/2010-01-15 >

まきお: ユニバーサルスタジオのバックトゥーザフューチャーもIMAXだが、あれは3Dではないか。デジタルとアナログでは違うのかねぇ

かさい: アバターは、周りに漂ってる虫まで見えて、虫嫌いのオレとしては、森のシーンはちょっとイヤだったw

まきお: スクリーンの輝度は、メガネかけてるのとかけてないのでは、変化ないの?


かさい: 先にTOHOに見に行ったヨメとムスメが、眼鏡外したらすごく明るくて綺麗だった、といってたので、試しに、途中で眼鏡外してみたんだけど、多少は暗くなるが、眼鏡かけたからすごく暗い、って感じじゃなかった。

まきお: でもやっぱり暗くなるんだ

かさい: そらしょうがないでしょ、片目分の光カットしないと立体にならないんだから

まきお: そこですよー、結局ね。このところの3D上映ブームで4本ほど見たけど、ディズニーのボルトがそこそこよかったくらいで、3D立体視としてはどれも不満不満で...あたしゃ普通に両目で見たい(笑)


かさい: DVDを家のTVで観たら普通に両目で見れるよw

まきお: うん、DVDの方がずっとましだと思う。それくらい印象悪いんですよ、3D上映

かさい: これからの技術だからね。そのうち、メガネなしでも見れるようになるだろう

まきお: いやぁもう、3Dは見なくていいんじゃないかと(笑)古くは任天堂の3Dシステムから、あたしゃ幾度、失望してきたか(笑)

かさい: 任天堂のは見たことないから知らん。オレは見たいけどねー>3D映画まぁ、観たくない人に無理強いする気はないけどw


まきお: いや、それが今回のコララインみたいに、無理強いされてるから、この際、言っておこうと(笑)もともと、裸眼立体視は大好きなので、それより品質が落ちるもんはありえないと思ってるんで...IMAXのアバターは気になってるので、行ってみたいが、これでダメだったらもうわし立ち直れない(笑)

かさい: 裸眼立体視も一時期ブームでしたけどね。15以上前か

まきお: 15年どころか、わたしらの世代だと「小学○年生」の付録に必ず付いてきたでしょう?(笑)


かさい: 作るのが流行ったんだよ、その頃。オレの周りだけかもしれないけど

まきお: それは、HALさんとかがやってたころの話でしょう?「CG ステレオグラム」2冊ほど持ってるよ。あのときは、パターンテクスチャのやつが新しかったね
< http://www.amazon.co.jp/dp/4093855110/ >

かさい: そうそう、それそれ

まきお: 小学校の時も、付録のビュアーにあわせて、自分で描いたよね、3D

かさい: それは知らないなー。実は「小学○年生」は、買ってもらえなかったのだ。漫画ダメな家庭だったんで

まきお: うちは学習雑誌はOKだったので(笑)で、それと時を同じくして、まつむらに3D立体視のトラウマを与えたのがこれ、View-Masterっす
< http://members.ytv.home.ne.jp/minoxfan/Camera/C-ViewMaster.html >

かさい: あー、なんか近所に持ってる子がいたなあ、これ


まきお: これの70年万博会場風景セットってのがうちにあってね。もう、どんだけ見たおしたか...(笑)

かさい: 金持ちw

まきお: いやぁ、ぼくが買ってもらったわけではないんだけどね、オヤジが建築関係なので、その方面(起工式とか)でもらってきたものだと思う

かさい: 観光地の土産とかでもあったなあ、これ。万博やディズニーならいいけど、奈良の大仏とか金閣寺とか東京タワーとか、そういうのの方が多かったんじゃないかな

まきお: そういうのは高くて買ってもらえなかった憶えがあるので、やっぱもらいもんだったんだろうなぁ(笑)で、さっきも出た、任天堂のヴァーチャルボーイは店頭で見て、がっかりしたんだけど、今ネットしらべてたら、VHDでも立体視システムが出てたんだねぇ。80年代
< http://ja.wikipedia.org/wiki/VHD >


かさい: へぇ

まきお: VHDこそ死語ですが(笑)レーザーディスクと同時期に出た、ビデオメディアで、ビクターと松下というVHS陣営がこれでした。このころから液晶シャッター方式だったんだ

かさい: 自分で立体写真を撮るなら、こういうのがあります。49mmのフィルター径ならメーカー選ばずに取り付け可能なんで、オレも持ってる
< http://dc.watch.impress.co.jp/cda/item/2006/03/28/3437.html >

まきお: 撮影は簡単だもん。難しいのは上映方法だからね、立体視。偏光メガネの方式も、博覧会やらテーマパークではよくあったし。要は昨今のブームはデジタル化して、劇場での上映機器の導入が楽になった、ってことだけで。そう考えると、全然進歩してないのに腹が立つわけです、はい(笑)


かさい: 結局のところ、何らかの方法で脳みそを騙さなきゃいけないわけだから、目から入力するなら、仕組み的にはあんまり変わらんということだろーね

まきお: そうなんだよー。で、さっき笠居さんが指摘してたように、所詮、片目片目での上映には限界があるんじゃないかと

トータル・リコール [DVD]かさい: 目からじゃなきゃ「トータルリコール」みたいに脳みそに直接って話になるw

まきお: いや、そこまでいかなくても(笑)バイザー式のモニタが高詳細になるのが一番じゃないかと思うんだけどね


かさい: 映画館で3Dを観るのとは違うね、それは。あ、映画館で3Dの一番の難点は、前の人の頭だな

まきお: なんで?

かさい: 実際の立体と、擬似立体の境目って、すごい鬱陶しいよ。せっかく3D映像に浸ってても、本物の立体(頭)が視界に入ると、一気に現実に引き戻される。

まきお: シネコンになってから、前の人の頭が気になったことはないが...笠居さんはいつも、アフロの人の後ろにすわってしまうとか?(笑)

かさい: そうなのよ(/_;) そもそも、IMAX3Dは、シネコンなんかよりもっと急勾配の席配置になってるんだけど

まきお: だよね。天保山なんか、ほとんど壁だった


かさい: そそ、なんで普通は前の人の頭なんか気にならないはずなんだが、前が通路に面した席だけはちょっと違う

まきお: 段差が小さいんか

かさい: 通路の分だけ前の列の席と離れるんで、視線的には、勾配が小さくなってしまうのよ。で、今回たまたま、その席だった、プラス、前の列に座高のクソ高いヤツが2名 orz

まきお: ああ、それは不幸だ(笑)でまぁ、各社3DTVやブルレイやら盛り上がってるみたいだけど、普及はせんやろなぁ...


かさい: どうやろ? 値段的には、普通の液晶より7〜8万高い程度やろ? 実売だと5万くらいの差になりそうだし、地デジ切り替えの時期だし、思ったより売れるかも、というのがオレの感想だったんだけど

まきお: どうやろー。茨木のシネコンで、3DTVのデモも見たんだけど、立体感はよかったんだが、なんかギラギラしててね〜。視野角や距離も限定されるし、お茶の間で見るもんではないと思ったな。そもそも、3D上映向きの映像と、従来の映画とは、根本的に作り方を変えるべきじゃないのかなぁと思ってるんだけど。撮影ではなく、編集も全然違うように思うんよね。


かさい: 映像畑の人ではないので、そのへん突っ込んだ考えは持ってないんですが、編集が違うってのはどういうことなん?

まきお: 従来の映画は、モンタージュ理論にのっとって編集されてる。これはたとえば、ロングでとらえた風景のすぐあとに、人物の顔のアップが出たり、二人で対面してしゃべってる様子を、二人の顔アップを交互につないだりすることで、臨場感を感じる技法なの。まったく異なる場面なのに、見ている人は画角が変わった、ということを意識せず、いわば脳内でそれら異なるアングルの映像を合成して、状況の臨場感を感じるんよね。

かさい: ふーん。で、3D映像はそれではいかんと


まきお: これを3D立体視でやると、画角がかわれば当然、奥行き感もかわるわけで、それが頻繁だと、すごく違和感があるなぁって、今回コララインを見てて思ったのよ。わかりやすくいえば、長まわしで、奥から手前に移動するようなカットは3D上映向きでいいんだけど、他のカットを頻繁につなぐと見ていて視点の移動がすごく気になる

かさい: 実際に自分の目で見てるアングルが、頻繁に変わるってことはあり得ないからなー

まきお: そうなの。脳の処理が追いつかないっていうか。だから映画作りの基盤である編集テクニックそのものが3D上映とは相性が悪いと思う。あと、奥行きを強調したいとき、3D効果だとパンフォーカスでするけど、2Dだとボカすわけじゃない?

かさい: ふむ。


まきお: ぼかした状態が3D立体視でどこまで、リアルに見えるかってーと、まだあんまりうまくいってない気がするのよ。これは、多分、人間がそういう場面になったとき、手前のものと、奥のものを同時に見るのではなく、交互に見て、認識してるから、立体感を感じるのであって、そう考えると、左右の目に視差の映像だけ映しても、本当の臨場感にはならないように思えるんだわ

かさい: 人間の目って、ピントが合ってるところの周辺しか見てないんだよねだからピントが合ってない、って意識することは普通ない

まきお: そうそう。絵と写真の関係みたいなもんでさ、写真よりも絵の方が立体感、奥行き感とも、勝る場合があるじゃないですか。絵を描く人間としては


かさい: 視点を検出する技術はあるんだから、見てるとこにピントを合わせていくような技術ができればいいんだな。映画館じゃ無理だけどバイザーディスプレイならできるかも

まきお: そこまでいかないとあかんやろねー。しかしそれ、どうやってコンテンツ作るんや(笑)実写じゃ絶対不可能やね(笑)

かさい: でなければ、もうミストとかをスクリーンにして、立体を投影する。ほんまもんの3D映像、スターウォーズでおなじみホログラム

まきお: 数億画素のマイクロ球体が宙に浮いていて、それぞれ個別に投影される(笑)

かさい: だったら芝居を見に行け、って話だなw

まきお: だったら、2Dでいいよー(笑)


かさい: いやいや、オレは否定はしないぞ>3D いつかきっと下から覗いたらすかー(rya バキッ!!☆/(x_x)

まきお: やはり(笑)業界もそれを期待してると思う。たしかに長まわしで、編集すくない方が臨場感があって、個人で楽しむコンテンツってのはそっち方面だけど(笑)他のコンテンツがついてくるかどうかだわな

かさい: 3Dが面白いものだけでいいんじゃないかね。2Dの方が面白いとか、そういう表現もあると思うし

まきお: うん、ほんとそうして欲しいわけです。コララインは2Dで見たかった

かさい: 下からのぞいて面白いかどうかを基準に考えればいいとおもうw

まきお: 左右の視差なんだから、下からみても見えないでしょ?(笑)

かさい: あw

【笠居 トシヒロ/WEBクリエイター・デザイナー、デジハリ大学院客員教授】
< http://www.mad-c.com/ > < mailto:kasai@mad-c.com >

来週末は、宮崎大学にセミナーやりにいきます〜。宮崎はヨメの故郷なので、今から「あれ買ってこい」「これ買ってきて」と土産の注文が...(笑)宮崎の方々、来週末にお会いしましょう(って読者で参加する人いるんかな?w)

【まつむら まきお/まんが家、イラストレーター・成安造形大学准教授・
TSUTAYA会員】
< http://www.makion.net/ > < mailto:makio@makion.net >

冬に財布のファスナーを壊して難儀していたのだけど、ようやく春になったので、新調しました(春=張るの験担ぎ)。再認識したのが入れておきたいカードの数が半端じゃない。特にポイントカード類。統合してくれるようなサービスがあったら飛びつくのに。