[3060] 御茶ノ水フィルムライカ倶楽部撮影会の巻

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《この際だから「男」を「バカ」と同意義に使おうではないか》

■わが逃走[86]
 御茶ノ水フィルムライカ倶楽部撮影会の巻
 齋藤 浩

■私症説[28]
 いったい何を根拠に男はバカだと言うのか
 永吉克之



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■わが逃走[86]
御茶ノ水フィルムライカ倶楽部撮影会の巻

齋藤 浩
< http://bn.dgcr.com/archives/20110609140200.html >
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以前ひょんなことから憧れのカメラ『ライカM3』を手に入れたのをきっかけに私の周りの"趣味のひとたち"が集い、『御茶ノ水フィルムライカ倶楽部』が結成された。

毎月一回都内某所に集まって、ビールを飲みながら狭く深い話題で盛り上がってた訳だが、この度4回目にして初めて撮影会! が開催されることとなった。

という訳で、当日の模様を大ざっぱにほどほどにご報告いたす所存。ちなみに何故「ぎっちり詳しく」ではなく「大ざっぱにほどほどに」であるかというと、突然仕事が忙しくなってしまい、睡眠時間が激減しているからです。

このご時世に仕事が忙しいってのはとてもシアワセであるともいえますが、仕事が来ないときはまったく来ないので、平均してみれば"ややヒマ"ってことですね。

こんなに忙しいのに"ややヒマ"とはひとをおちょくるのもいい加減にしろ!と言いたくなります。ほんと、なんなんだろうね、『平均』て。オレは高校生のときに平均点が80点の数学のテストで20点取ったことがあるのだが、たとえば5人のクラスでオレ以外のヤツが95点なら平均80点ということになる。でも逆に4人が20点なら平均点は35点だ。なるほど、そう考えると心強いな。

などと思考が訳わかんない方向に向かってしまう前に、ご報告を始めましょう。

6月5日(日)10:00、都電荒川線早稲田電停前集合。
まずはプロダクトデザイナーのI氏とグラフィックデザイナーのgちゃん、そしてオレ、及び極親しい間柄の年上の女性Aさんの4名で散歩開始。

当然のことながら、全員ライカのフィルムカメラを持参。ちなみに会の規則では、ライカであれば借り物だろうがプラスチック製であろうがなんでもアリってことになっている。

周囲にはイイ感じの坂道多数。絶妙なS字を描く豊坂をはじめ、昭和な雰囲気の建築を堪能。しかし、このあたりで撮った写真は軒並み露出オーバーでした。露出計を信用しすぎたかなあ。

その後、日無坂をのぼり
< http://bn.dgcr.com/archives/2011/06/09/images/01.jpg >

富士見坂との合流地点で撮影。
< http://bn.dgcr.com/archives/2011/06/09/images/02.jpg >

相変わらずいい景色である。一度晴れた正月に来てみたいなあ。その後鬼子母神周辺を散歩した後、
< http://bn.dgcr.com/archives/2011/06/09/images/03.jpg >

都電に乗って庚申塚で下車。

おばあちゃんの原宿・地蔵通り商店街を歩きながらテキトーなところで昼食。それにしても赤パンツやら虎の刺繍のシャツ等、一体何故? と思われるような商品が所狭しと並び片っ端から売れていくのは、実にインパクトのある光景であった。せっかくライカ持ってるのに、圧倒されてシャッター押せず。アホですな。

そうこうしてるうちに、元写真家で建築事務所代表のK氏が合流。再び都電に乗り飛鳥山で下車、路面区間の都電を鑑賞。やはり路面電車は路面が似合うぜ。とくに歩道橋から眺める電車と自動車の動きの対比には、独特の構造美を感じてしまう。
< http://bn.dgcr.com/archives/2011/06/09/images/04.jpg >

その後、アールデコっぽい音無橋を下から眺めていると屹立する奇妙な突起物を発見。
< http://bn.dgcr.com/archives/2011/06/09/images/05.jpg >

珍妙な角度、絶妙な形状。近くに『子供が盗撮される被害が増えています。ご注意を。』という張り紙があった。

飛鳥山公園をぶらぶら散策した後、再び都電に乗車。梶原にて銘菓『都電もなか』を購入。都電をかたどったパッケージが実にキュート! それにしても東京の西と東とでは景色も空気もぜんぜん違うなー。ものすごい近所なのにものすごい観光気分を味わえる。

さらに隣の荒川車庫でも下車。車庫にて待機する車両を門の外から眺める。ふと足下を見ると道路に埋め込まれた線路が!
< http://bn.dgcr.com/archives/2011/06/09/images/06.jpg >

路面電車の車庫なんだから当たり前といえば当たり前なのだが、アスファルトと金属の対比といい、クロスするレールの構造といい、絶妙なのだ。

すると、今まで鉄には興味ないと思われたI氏とK氏も鋭く反応し、「これはかっこいい!」と歓喜の声をあげながらシャッターを切りはじめた。はたから見ると実にアヤシイ。ちなみにこちらはgちゃんが撮ったアヤシイ大人3人。
< http://bn.dgcr.com/archives/2011/06/09/images/07.jpg >

こりゃ、通報されるレベルの怪しさですな。

そうこうしているうち陽も傾いてきた。終点三ノ輪橋まで一気に移動し、商店街を眺めつつ飲み屋を探す。
< http://bn.dgcr.com/archives/2011/06/09/images/08.jpg >

ちょこっと路地を入ったところにいい感じのもんじゃ屋を発見、そのまま酒盛りという流れで今回の遠足はめでたく終了しました。それにしてもよく歩いたもんだ。もんじゃもビールも旨かった。そんでもって楽しかったー。

さて、今回の移動には都電一日乗車券が大活躍しました。丸一日乗り降り自由で400円。渋い昭和な旅を味わうにはもってこいのアイテムです。みなさんも是非。というところで今回はこれにて。

明日までに提出しなければならん広告のラフをこれから作ります。ではみなさん、ごきげんよう!!

【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
< http://tongpoographics.jp/ >

1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。

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■私症説[28]
いったい何を根拠に男はバカだと言うのか

永吉克之
< http://bn.dgcr.com/archives/20110609140100.html >
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近年、女性にとって「男はバカだ」と言いやすい空気がかなり醸成されてきたように思う(地域格差はあるようだが)。その反面、男性が「女はバカだ」と言える空気はどんどん萎んで、今ではそんなことを言う命知らずがいたら、男たちは、俺はこいつとは何の関係もないからね、という顔をしながら、女性たちに聞こえないようにミュートした拍手を送るのが精一杯だろう。

男性のなかでも特に年輩者が、酒の席などで「これだから女って奴ぁ単純だって言うんだよ」とかなんとか赤ら顔でわめき散らすような時代がしばらく続いたので、これからは女性が「種付け以外で男のできることは、みんな女の方がうまくやるわ」と、何世代にも渡る遺恨を晴らす時代が続くであろう。

ちなみに蜂の世界では、働き蜂はみなメスで、オスは女王蜂と交尾をするためだけに一時的に生まれてくるらしい。ふむ、それを考えると確かに、男は精子を提供していればいいような気もする。

いや、それならそれで結構。蜂と同じように人間界の管理運営はすべて女性に任せて、男はヤるだけヤったら潔く死ぬる。ん? てぇことは、女を獲得するために争わなくてもいいし、妻子を守るために体を張らなくてもいいわけか。それいいね。それで行こうよ。

ともかく男性にとっては、雌伏の時代が始まるのだ。......あ、いやいや、これからは「雄伏」と言おう。だから他の慣用句も、「こんな簡単なこと、男子供でもできるぞ」「いつまでもメソメソするな。男々しい奴だ」「どうせ男の浅知恵だ」と言い換えよう。

この際だから、「男」を「バカ」と同意義に使おうではないか。「男野郎」「男正直」「四月男」「火事場の男力」「正直者が男を見る」「男とハサミは使いよう」「男につける薬はない」「男のひとつ覚え」「男貝」「イワンの男」「恋の男ンス」(ザ・ピーナッツ・昭和38年)

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嗚呼、しかしなんと云ふ悲劇であらうか。男女がいてこその人類なのに、その地位や権利の問題になるととたんに憎悪をむき出しにする。できることなら私は女性たちとは憎み合いたくはない。それどころか、もしそんな夢みたいなことが可能なら、女性と仲よくしたいくらいだ。

外国人に「日本人はバカだ」と言われたら、日本人ならたいていは怒ると思うのだが、もしも「日本の男はバカだ」と言われたら、日本の女性は怒ってくれるのだろうか。私はその辺りが不安なのだ。「ほんと、バカなのよ。世界に対して恥ずかしいわ」と喜々として同意するような気がしてならないのである。

私なら「日本の女はバカだ」なんてぬかす害国人がいたら、はっきり言って殴るね。それが金正恩でも殴るよ。ピョンヤンまで行って殴る。それがバスコ・ダ・ガマでも殴る。墓を暴いて殴る。それだけの覚悟を私は持っているのだ。だから日本の女性たちも「日本の男はバカだ」と言う奴を見つけたら遠慮なく殴っていただきたい。訴えられたら「永吉さんの許可がある」と言えばいい。

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私は望んで男に生まれてきたわけではない。だから私には男という性を擁護する義務はない。しかし50年以上も男をやっていると、男に愛着が生まれるのだ。男は私の故郷(ふるさと)。ウサギ美味しいかの山。コブナも美味しいかの川。過疎地でも僻地でも荒れ地でも故郷は故郷。数々の悪党も育ててきたが、やはり故郷。故郷を悪し様に言われたら誰だっていい気分はしない。

われわれ日本人は望んで日本人として生まれてきたわけではないのに、某国とか某国、あるいは某国が、尖閣諸島や竹島や北方四島の領有権を主張するのを聞くと血圧が上る。ま、それと似たようなものだ。

昨年のアジア大会。日本対センターカントリーのサッカーの試合のセレモニーで日本の国歌が流れている間じゅうセンターカントリー側の観客がブーイングを浴びせるシーンがあったが、それを見ればどんなに日の丸と君が代が嫌いな人間でも、日本人ならまさか爽快な気分にはならないだろう。ま、それと似たようなものだ。

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あたかも「男」「女」という名前の個人が存在するかのように、ひとまとめに「男は(女は)バカだ」と言うから、両者の間に憎しみの連鎖状球菌が発生する。「◯山×雄という男はバカだ」「△田□子という女はバカだ」と言えば、個人対個人の闘いになるのだから対岸の火事ではないか。掴み合いでも殺し合いでも勝手にさせておけばいい。自分の周辺に累が及ばなければ他人がどうなろうが知ったことではない、というのが世界の常識である。

あったりめえのこったが、地上には男性と女性しかいない。両者を調停することのできる中立的な性がない。これは天の配剤である。利害を超え、智慧を尽くして対立を乗り越えよということなのだ。それが実現するまでは、われわれ人類の魂は、六道輪廻の苦しみから脱することはできないであろう。

この対立を克服することができた時、おお、私には見える。満天の黒雲が割れて、幾条もの光の柱が地上に降り立ち、そのなかを全ての人類の魂が、昇ってゆくのを。昇りついた世界では、男も女もいつでも好きな時に、異性に変態することができるのだ。何度も変っているうちにどちらが居心地がいいか分ってくる。かくして最後には諸人こぞりて女になり、男女の対立は永遠に終息するのである。おお、私には見える。

【ながよしかつゆき】thereisaship@yahoo.co.jp
このテキストは、私のブログにも、ほぼ同時掲載しています。
・無名芸人< http://blog.goo.ne.jp/nagayoshi_katz >

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■編集後記(6/9)

・若宮健「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」は、あきれるほど文章がヘタで構成がマズいのがマイナスだが、画期的なレポートであることは確かだ。マスコミが追随しない理由は広告収入があるからだし、警察が厳しく取り締まれないのは官僚がパチンコ業界に天下りしているからである。どんなにパチンコ被害が増えても、国会議員は何も言わず、逆に業界の擁護に回る。献金に目がくらんで魂を売っている。これが、「日本は、パチンコを全廃できない」最大の理由だ。「民主党娯楽産業健全育成研究会」「民主党新時代娯楽産業健全育成プロジェクト」なんてパチンコ業界応援組織があり、信じ難い目標を掲げる。パチンコ店内での換金を認めることを法律上明記する。パチンコホールを経営する企業の株式上場を実現させる。ギャンブルではなく遊技であると明確に位置づけ、依存症対策等の社会的使命を免除する。遊技場の賭博性に関する法律上の規制を緩和し細目を撤廃する。遊技場の検査機関から警察庁の影響力を排除し、賭場性の高い機種の検定通過を容易にする。などなど、どう考えてもまともな頭ではない。国民を違法な博打であるパチンコ漬けにしようとしている政党が、政権を担っているのだから恐ろしい。民主党に政権をとらせたのは間違いだったと猛省しろよ。民主党に投票した人は。なおこの本は、中央公論2011年3月号の「新書大賞2010」で第9位にランクインした。(柴田)

・続き。講演会の後は3班に分かれて、講師の先生方とまさかの記念写真。そしてフェルティングの体験セミナー。いまはなき「おしゃれ工房」で、たまに見ていた羊毛フェルトによる手芸。簡単そうだな、でもまぁ時間ないしとスルーしていたもの。手芸は子供の頃から下手の横好き。親の影響だと思う。うちは布バッグやカーテン、服は手作りが多く、こたつカバーはかぎ針のものだったりした。家庭科の授業は大好きで、手縫いの浴衣なんかも作った。たとえばアラン編みのセーターだと、没頭できてナチュラルハイになれる。子供の頃のフェルトから作るマスコットの延長なのか、あまり布や古着から作るテディベアも楽しい。作って自分のものとして利用したいんじゃなくて、作る行為が好きなので下手でもいいし、趣味なので人に評価されずに済むところがほっとする。講習会では、市販キットと道具一式が配られ、モンジュ・ネモ先生自らが指導。桝谷公子氏、能勢詔子氏、高木葉子氏の3人組ユニット。先生どこかで見たことが......と思っていたら「おしゃれ工房」にも出演されたことがあるそうだ。初心者向け「ゆず」のストラップ。黄色の羊毛フェルトを丸めて、ニードルでぐさぐさ刺しているうちに固まってくる。難しいものは難しいのだろうが、丸めるだけならあまり考えずに済む。楽しい。こんな風に手芸をするなんて、何年ぶりだろうと懐かしい幸せな気持ちに。羊毛の手触りもいいのよね。時間もあまりかからないし(ゆずは正味30分程度)、道具は持ち歩けるし、待ち時間なんかにもできそう。キットもいいし、キャラものやロゴマークなんかも作りたいな〜。(hammer.mule)
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ほぐして丸めて、ぐさぐさ。先生の作り方はもっと繊細
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0037W5AKI/dgcrcom-22/ >
これのゆずを作った。次はトマトを作ってみる
< http://www.maane-moon.com/ >  モーネ工房
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「塊魂のキャラ 王子編」先にやられてた......。
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スライムもいいな〜
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ゲームは知らないものの。大神アマテラス
< http://www.capcom.co.jp/o-kami/wii/ >
Wiiのゲームなんだ。面白そう、ってか賞もらいまくり。知らなかった......
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この先生の出演回は見た