[3295] インタビュー:武盾一郎作品解剖(途中)

投稿:  著者:  読了時間:30分(本文:約14,700文字)


《「第1回クリエイターEXPO」に出展しています》

■武&山根の展覧会レビュー 特別編
 インタビュー:武盾一郎作品解剖(途中)
 武 盾一郎&山根康弘

■グラフィック薄氷大魔王[308]
 クラウドに保存、ブログの黄金時代、消しゴム
 吉井 宏




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■武&山根の展覧会レビュー 特別編
インタビュー:武盾一郎作品解剖(途中)

武 盾一郎&山根康弘
< http://bn.dgcr.com/archives/20120704140200.html >
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みなさま、こんにちは。武&山根の展覧会レビューの、山根康弘です。さて、今回はいつもと趣向を変えてお送りしたいと思います。

どういうことかと申しますと......数日前のことなのですが、とあるアーティストと酒食を共にする機会を頂き、おいしい料理とお酒、お話に酔い、僕も上機嫌で「あなたの作品についてインタビューさせてください!」と、ついつい泥酔で口走ってしまったところ、「面白いじゃないか、山根クン!」と仰られまして......。

僕もその場が楽しければいいやーぐらいに思って、フラフラしながら家路についたのでした。そんなこともすっかり忘れて、いつものように仕事に精を出していた昨日、突然僕の携帯が鳴り響きました。

「早速だが山根クン、あの企画、やってくれないか。」

○インタビュー開始

山:こんばんはー!
武:ほいな、こんばんわです! 準備に手間取ったw
山:何を準備してるんですか。
武:ちょっとした食べ物。大根を切って、じゃがいもを揚げた。
山:先にやっといてくださいよ。

武:お待たせ致しました! って、これは一体誰の企画なんじゃいw
山:とあるアーティスト、です。今回は僕は真面目に行かせて頂きます!
武:ふむ。
山:さて、まあみなさん分かっていたのかもしれませんが、アーティストの武盾一郎さんです。宜しくお願い致します!

武:いや、とあるアーティストてだれじゃい?w アノニマスか?
山:だからあなたです! はい、では、とっとと進めていきたいと思います。デジクリ読者の皆様はもう読み飽きたかもしれませんが、一応武盾一郎氏のプロフィールでも挙げておきましょう。どうぞ。
武:なんだこのコント仕立てはw .........こんな感じです。

< http://www.facebook.com/photo.php?fbid=404198909625002&set=a.404115942966632.96850.206228169422078&type=3&theater >

山:なるほど。さてですね、今日は武盾一郎氏の困った性格や風貌などはちょっと横に置いときまして、純粋に氏の作品に焦点を絞って、話してみようと。そういうチャットです。
武:誰が困った性格なんじゃい! 困ってるのは俺本人だわい!

山:いや、困っているのは本人だけではな...まあ、いいでしょう。まずはプロフィールにある、「線譜」を見せて頂きましょう。
武:ボールペンで描いた線譜です。右下は反転プリントさせたiPhone4/4s用カバーです。
< http://24.media.tumblr.com/tumblr_m02b5mVmJb1qzx4gpo1_1280.jpg >

山:これはいつ頃の作品?
武:2010〜2011年にかけて描かれた作品です。震災直前ですね。
山:その後の絵はありますか?

武:震災直後は例えば
< http://www.flickr.com/photos/take-junichiro/5676156726/in/set-72157626048414200 >
  2012年、ボールペンより太めのサインペン「ポスカ」で描いた絵
< http://a2.sphotos.ak.fbcdn.net/hphotos-ak-snc7/480555_416334075078152_94527784_n.jpg >
< http://a2.sphotos.ak.fbcdn.net/hphotos-ak-snc7/599109_416601565051403_2055703919_n.jpg >
  ポスカ < http://www.mpuni.co.jp/product/category/sign_pen/gokuboso_posca/index.html >

山:写真が悪いですね。
武:俺が撮ったw 前のボールペンの絵の写真はカメラマンさんなんだよね。
山:最後の2枚の絵は角が丸いですが、何に描いているのですか?
武:木製パネルです。角を削って丸くしてから描いてます。

山:ほう。それは何故?
武:ていうのは、平面としてのタブローという概念が俺にはあんまりないんです。最初に描いた段ボールハウスにしても、何かの表面を覆うようにして、描いた。パネルの角を削ることによって、パネルが平面というよりなんらかの物体に近くなるので、そこを包むように描いた、という訳です。平面をしっかり構成するというより、物質に対してそれを包むように描いて行く、という指向があるんだなあって。

山:なるほど。パネルという既製品の角をあえて削ることによって、なんでもない物体に変える、と。
武:アールにすると横面まで同じ世界が続いて行く感じするからね。
山:ここには何かあると思うので、後で考察することにします。
武:後でかいw

山:しないかもしれませんが。さて、ほんの数点ではありますが、武氏の現在の作品を見せて頂いたことで、どのような制作をなさっているか、ということがなんとなくお分かり頂けたのではないでしょうか。ではここから、細かく絵を観ていきたいと思います。
武:ほい。呑んじゃダメ?

山:どうぞ。あ、僕はすでにティオペペを空けようとする勢いです。
武:なんすか! そのティオペペって?
山:シェリー酒です。普通こんな飲み方しないんでしょうけど。
武:呑んだことない!

山:近所に売ってるのでちょくちょく買うんです。今度持っていきますよ。
武:ぜひぜひ! じゃあ俺はビール。
山:ビール珍しいじゃないですか。
武:いただきましたw

○「線譜」の世界観

山:そうですか、ってそんなことより進めていきたいと思います。まずは一枚目の絵から観てみましょう。震災直前に描かれたという。ちなみに一枚一枚にタイトルはあるんですか?
武:これは珍しくあるんです。『天戸』です。
山:ほう。神話の天岩戸が関係している?
武:関係してます。

山:どのように?
武:古事記に出て来るモチーフは特に冒頭の「神世七代」をいつか描きたいと思っていて、ずっと思いの中にあるんだけど、霊的な何かを感じさせる世界観を描くのは、自分の手法では難しい、とずっと格闘してた。けど、この作品を描き上げた時に、「ようやく(霊的な)世界観の内側に入れた」と、まさに、天への戸を開く気がしたんですわ。

山:と言いいますと、古事記に対して霊的な何かをすごく感じていた、ってことですよね。
武:特に冒頭の姿の見えない神々の登場から、おのころ嶋(地球)が出来て、イザナミとイザナギがヒルコを産むまでが霊的だと思ってるんです。その後は、神さまが登場するんだけどそれは霊的というより人間の象徴的な物語りとして続く訳ですよね。お話しとしてはスサノオ好きだけど。

山:じゃあ霊的な何か、ってなんなんでしょう?
武:宇宙創世ってことか。
山:そこを強く感じた、と。
武:それを感じさせる絵を描きたいんだなw それ以上の神秘ってないと思わない?

山:この絵を観た時に、僕がまず感じる印象は─
武:もう少し大きい画像。
< http://www.flickr.com/photos/take-junichiro/5410332202/sizes/l/in/set-72157622548658193/ >
山:縦横が違いますが、同じ絵ですね。で、印象なんですけど、単純に「奇麗だな」と。

武:天地はないんですよw 綺麗に見えるてのは重要だよね。「救われる感じ」と「綺麗」ってのがどこかで繋がってたんだよね。
山:疎密がはっきりしているというのと、細部に描かれている植物的、生物的な(ある意味野暮ったくもある)部分、そういったものが全体として調和している。

武:そうですね、そのように描きたかった。最終的に調和してる。
山:疎の部分はするどい、密の部分がまるっこい、ようにも見えますね。
武:「つたない線」てのになぜかこだわりがあって、近くでみるとラクガキ、遠くで見ると美しく成立してるという世界観。それでいてフラクタル、と。

山:線としてはつたない線であっても、疎密があって、疎の部分が直線的ですよね。そうすると全体としてはキリッと見えてくる。フラクタルはあまり感じませんが、僕は。
武:きっと構図は考えてるんだね。けど、構図から入らないようにしたいと思ってる。

山:構図を考える、というのは、実際には何を考えてる?
武:最終的に調和がとれてる、てことかな。その頼りは感覚に依拠するんだけど、自分の感覚が「うん」と言うように持ってく。それと、どこかに隠れてる法則律、なのかな。

○「線譜」の変化

山:その後の作品を見ると、明らかに違いますよね。
武:服に描くようになって、布ペンを使うんだけど、ちょうどポスカの極細くらいなんですよ。なもんだからポスカを使って線が太くなった。
< http://www.screentweet.com/heSTZgr/20110805 >

山:画材が変わったから変化したってこと?
武:服にペンで描くと線と形はもっと簡単になる。ボールペンで描く線って、細かく見るとビヨビヨって震えてたりする線なんですよ。けど、ペン(ポスカ)だとそのゆらぎが出ないので、ポップになる。
山:ボールペンは細いですからね。

武:そうそう、意図してない動きが出る。
山:ポスカではそれがでない?
武:描きにくいので意図しない形になるんだけどね。むしろそこが頼りw けど、線そのものにアプローチできなくなる。形になってくるので、どうしてもデザイン的になる。曖昧な線よりも、キャラクターが浮き出て来る。

山:そこは描く上で、苦痛にはならなかったんですか?
武:布には描きづらいし苦痛ですw で、音楽に例えるとですね、バッハ的なものとパンク的なものが好きなんですわ、俺。バッハてのは宇宙の理よね、そして霊的世界と関係してる。パンクって破壊的で「状態」なんですよね、で、音楽自体はポップなんですよ。

山:ポップっていうものをどういう風に捉えてるんでしょう。
武:単純化された図とか音ってことなのかな。パンクのポップさにはつたなさも混じってるから俺の好みと合ったってことなのだろうかね。バッハは奥に行く深い森や海や闇に入って行く感じだけど、ポップはどこか陽気な感じ。前に出て来る感じか。

山:ほう。
武:奥行きがある感じと、表層的な感じ、でもあるんだよな。
山:なんとなく分かりますが。

武:そして、震災後精神的に一旦落ちるけど、もう前向きに、元気に生きていこう、と。深いところには潜りたいけど、気持ちが沈んだり暗くならないように、絵にポップさを出したい、と。
山:なるほど。ポップ=前向き、ですか。
武:基本的にはね。陽気になりたい気持ち。

山:絵の話に戻りますが、ここ最近の絵を見ると、以前より非常に丸くなってますね。それは画材の違いもあるのでしょうけれど、絵としては一見、ポップ(かわいく?)なってるようにも思わなくはない。だけど、実はどっちにも行ってないようにも思うんですね。全体的にのっぺりとした印象で、ポップにもなりきってない、と言うのか。そういう印象を持ったんですが、どうでしょう。

武:完全にキャラクターを登場させるという方向には行かないからね。ポピュラーミュージックにはなりきれない。中途半端と思われてしまいそうな「どっちにも行かない感」。
山:絵の印象として弱くなってしまうようにも思うんです。以前の絵の方が、あるインパクトを感じる。

武:ああね。ボールペンはずっと描いて来たからね。ペン(ポスカ)はまだキャリアが短いてのがあるのかな。ペン(ポスカ)でちゃんと平面絵としてボールペンのインパクトにまで持って行けるようにして、また物体を覆うようにして描きたい。
山:まだ過程である、と。

武:一生過程だなw そしてポップな方向はひとつ独立させてシリーズにする。こういう感じ。
< http://www.facebook.com/photo.php?fbid=419572951420931&set=a.419572901420936.99817.206228169422078&type=1 >
  あとこれとか
< http://www.facebook.com/photo.php?fbid=420072931370933&set=a.420072891370937.99914.206228169422078&type=1 >

山:これはまた少し、印象が違いますね。
武:広げて行きたい方向ってのがひとつこれで、生活と同居してる、特別じゃなくて何気なさにちゃんと一緒にいるアート。俺が考えて来た「藝術とは何か?」の、ひとつのかたち。これは一見、地味でドメスティックな感じでダサくてアートとは違く見えるかも知らんが、俺からしたら、これは長年考えて来た藝術に対する自分なりの答えかなあ、と。この方向は続けて行きたい。「心地良い柄模様」になって行きそうで「ひっかかりを表現する」と。

山:なるほどー。ま、そんな話は実はどうでもいいので、次にいきたいと思います。
武:えー!!! ここ、まじで力説してたのに!!ww
山:冗談です。でも次に行きます。

○スクワッティングと絵画

山:プロフィールを見ると、スクワッティングにある重点が置かれているように思うのですが、それってどういうことなんでしょうか。
武:ズバリいうと「与えられた国家ではなく、こちら側で形成した国家」ということです。

山:それはそれで意味は分からなくもないんですが、絵画の制作とはどのように関係があるの? という話です。
武:うん。これは「自律世界を作りたい」という欲望、願望、夢、ロマンなんです。

山:ほう。つまり、現実ではない、と?
武:それを現実社会に求めつつ、それも絵画作品の一部であると。当時は本当にそのように思ってた。

山:当時は思っていた、と言うことは、今は違うってことでしょうか。
武:うん。
山:ではどうなんでしょう、今は。

武:例えば、新宿西口段ボール村の場合、あの村が、そして新宿という街そのものが俺にとって絵だったんだよね。巨大な絵の中の一部に俺たちの身体自身も入ってたんです。だけれども、絵ってのは自分の「手作業の領域内」のことを言うんだなあと思うようになってきて、描かれる絵に集中して行く過程が、2000〜2009年なんですよ。2009年からは「描かれた絵が絵なんだ」と引き蘢って絵を描くことになる。そこで画家に成れたんじゃないかな、て俺は思ったりもするんだ。

山:画家としての武さんと、以前の武さんは違う訳ですね。
武:分断されてる訳ではないけどね、俺の存在すべてが作品というライフ・イズ・アートから、作品を作る人は俺で作られた作品がアート、に変遷した、と。けれど、服に描いたりバッグに描いたりしてるのは、それを身に付けて街に出る訳で、原点である「街も絵のうち」というところに回帰はしてるんです。結局、指向してる所は変わってない。

山:変わったけど変わってない?
武:変わったのはね、今までは他(社会とか)を変えようとしてたんだけど、自分が変わればいいと思った、とか、イリーガルな部分に興味がアクセスしなくなったとか。あとは、アルチストからアルチザンへの移行(でもないかw)、パフォーマンスから手作業へ、てのは、ある。

山:イリーガルな部分に興味がアクセスしなくなった、んですか? プロフィールを読む限りではそうも感じられないのですが。
武:イリーガルに惹かれた自分をカミングアウトしておきたい。そして、ちゃんと技術を身に付けたら、イリーガルに再度アタックしたい欲望はあるw昔は情熱だけでアタックしてたからね、顔面から倒れただけだった。

山:やっぱり興味あるんじゃないですかw
武:まあねw むかしの欲望ってのはつまり、自由を求めた場合、作品世界の中だけにそれを籠めることから始まらなかった、もっと回りの環境とか社会とか、そういうことを取り込んで、自由世界の作品を作りたい、という絵画観があった。絵というと、平面の上に絵具を乗せればよいってことじゃなくて、無形への指向ていうか、そういうのがあったなあ。それの態度としてスクワットっていうのが、俺の中で、なんだか合点がいったんですよ。

山:それは今の制作にも関係している、と。
武:そこの気持ちから始まったことを留めてるんだな、今でも俺は。

○運動と絵画

山:では何故、「描かれる絵に集中していく」ようになったのですか?

武:現実社会に理想を押し付けるも挫折する体感していくうちに、「作品の中にその世界を現し切りたい!」、「作品内に理想を封じ込めたい!」という気持ちが湧いて来たんです。挫折して実現しなかったその先の理想世界を描こうとしたんだよね。

  新宿西口地下道の段ボールハウス絵画はレジスタンス運動と描くことが未分化のカオス状態でしょ、そこからスタートしたので、気持ちの中で運動することと絵を描くことが繋がっちゃってたんですよ。で、長い時間をかけて少しづつ、運動を切り離して行ったんですね、けどそれは意識的ではないんだよ。意識では運動と描くことを共存させたかったんす。

山:ではさらに突っ込んで聞きますが、何故、運動と絵なんでしょう?
武:ああ、なるほど! ...なんでだ?
山:聞いてるんですw

武:運動と絵は一緒に決まってるじゃん! みたいなのが俺にはあったんだ。例えばシュールレアリスムも運動じゃないですか。あと、日本の詩のムーブメントが起るよね、近代、白樺派だっけ?
   白樺派 - Wikipedia < http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E6%A8%BA%E6%B4%BE >
  あれも運動なんだよね。そういうところで「藝術って運動ってことなんだ!」みたいな思い込みが強かったんです。なんだろな近代思想に憧れてた? ということか。。

山:それしか知らなかった、ってことなのでは?
武:いえるww それだwww だからまあ、真面目に勉強しちゃったんだなあ。
山:でも当時の運動が行なわれていた状況とは、全然変わってきてた、っていうことはあるでしょうね。
武:そうすね。なので、「今の俺の(藝術=運動)解釈はこうだ!」みたいなのを打ち出したかった。

山:なるほど。
武:だけど、まあ、それが段ボールハウス絵画だとはまったく思ってもみなくて、それこそ、それが偶然当たっちゃったんですよw 出会い頭のまぐれ当たり。
山:考えてやっていたわけじゃなかった、と。

武:最近はランニングとかしてても、絵のイメージをよく考えるんだよね。昔はこんな社会になればいいのに、ってよく考えてたんす。
山:なるほど。
武:だから、立脚点が変わったってのは、ある。
山:それに対して自分が違和感を感じる、とかは?

武:違和感ってのはさほどなくて、「こんな社会になればいいのに」てもの考えるし、「どんな料理がいいかなあ」てのも考えるし、いろいろ満遍なく中途半端に考えるようになった。けどそのおかげで大分、気持ちは安定するんですよ。

【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/稼ぐ。名を売る。嫁を貰う。子を授か
る。家庭を築く。】
アトリエ「世界征服研究所」
< http://www.facebook.com/open.atelier >
Twitter < http://twitter.com/Take_J >
take.junichiro@gmail.com

【山根康弘(やまね やすひろ)/インタビューって難しい】
yamane.yasuhiro@gmail.com

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■グラフィック薄氷大魔王[308]
クラウドに保存、ブログの黄金時代、消しゴム

吉井 宏
< http://bn.dgcr.com/archives/20120704140100.html >
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●クラウドに保存

MobileMeが終了。いちおう入れてあった全部のファイルをチェック・削除して消滅に備えたけど、7月3日の時点ではまだ消えてないですね。iDiskは重要ファイルのバックアップなどに使ってましたが、現在はリコーがやってるクオンプに移行しました。ファイル受け渡しのサーバーにもなって便利。
< http://www.quanp.com/ >

ところで、Photoshopの保存ダイアログを「Mac標準とAdobe式のどちらを使うか?」を以前は選べたような気がするけど、CS4にもないですね。勘違いかな?ひょっとしてAdobe式ダイアログからAdobeCloudに保存できるかなと思ったんだけど。AutodeskのSketchBook ProはMacからもiPadからもiCloudに直接保存・読み込みできるのになあ。CCではWeb上のストレージが使えるって話だったけど、どこにあるんだ?

ちょっと調べたらわかった。WebブラウザでCCにサインインするとファイルをアップできるところが出てくる。Adobe製品のファイルでなくてもアップできますね。容量は20GBかー。Dropboxの50GBの補助的には使えそう。

しかし、Photoshopとかから直接Cloudに保存できるんじゃなきゃ、ぜんぜんクラウドっぽくないじゃんね。どうやらCreative Cloud Connectionってソフトでデスクトップからアクセスできるらしいが、、、、、「まもなくリリース」だって。遅い! iDisk終了の空白期間の大チャンスに何やってるんだ?

●実はブログの黄金時代?

ふと思ったんだけど、ブログの時代は終わってるとか言うけど、Twitterやfacebookで引用されたり、リンクされたりしてネタにされるのってほとんどがブログじゃんね。SNSは消費するだけだがブログは創造する。まあ、ブログも何かの記事をネタに書かれることが多いわけだけどね。

2ちゃんねる引用サイトの件もそうだけど、自分で作ったものじゃないものを引っぱってきてたくさん集めて「面白いだろ!」ってのは編集とかキュレーター的なものかもしれないけど、Webが薄まるばっかし!

●Photoshop CS6のイマイチな点、続々

deleteを押すと「何で塗りつぶすか」いちいち聞かれる。command/controlやoption/altキーを押しながらdeleteしないといけない。レイヤーと背景で挙動がちがうし、ショートカットがなぜかどうしても効かないこともある。普通に画像の作業してて「コンテンツに応じて塗りつぶす」と「背景色で塗りつぶす」を使う頻度は1:1000くらいじゃないの? これのせいで生産性かなり落ちた。

●MONO dust CATCHっていう消しゴム

先日テレビでやってた「MONO dust CATCH」っていう消しゴムを買ってきた。ケシカスが出ない性能は「NON DUST」<「もっとあつまる消しゴム」<「dust CATCH」ですね。ケシカスはほぼ一個にまとまっちゃう。すごいです。「ドローイングやラクガキ用には練り消し一択」がちょっと揺らぐ。

練り消しは押しつけると形が変わってしまうので実は力が入らず、細かい部分が消しにくいことがある。硬い消しゴムは手の力がちゃんと紙に伝わるのがイイ。あと、なぜdust CATCHは黒いのか? 使ってみるとよくわかります。ケシカスが消しゴムにくっつくのです。以前のNON DUSTとかは白なので、くっついたケシカスが汚らしく見えるのです。
< http://bit.ly/roK00b >

●クリアーブックに入ってる黒い紙

クリアファイル、クリアフォルダ、クリアホルダー、どれが何かはっきりわからん。ちゃんと定義してくれー! 検索したら一応解説が。ポートフォリオとかに使うアレは「クリアーブック」というのが正しいらしい。
< http://www.kashiwa-hs.jp/faq/q24.html >

クリアーブックに入ってる黒い紙って、普通出しちゃって使わないよね。もったいないなあ。明るいグレーとかだと絵を描く紙にちょうどいいので使ったりすることあるけど、黒じゃあねえ。捨てるしかないか。

そういえば思い出した! 以前、本棚などを整理しててきれいな新品っぽい黒や茶色の紙の束が大量に出てきて、「こんな紙を買った記憶はないのだが」と思ったけど、クリアーブックに入ってた紙をとっておいたんだ〜。

●ストップウォッチ

仕事強制切り替えマルチスレッド方式ってのときどきやってて、タイマーを15分とかにしてその間は必死で集中して数分休んでまた15分とかやってましたが、最近、タイマーじゃなくストップウォッチで「集中し始めてから何分たった。まだがんばれる!」ってほうが合ってるかも。

Loftで白くてテンキーがついててストラップ付属でストップウォッチにもなるキッチンタイマーを発見! 他社の製品といろいろ見くらべてみても、僕には理想のタイマー。値段も安い。レジに持って行く前に仕様を細かく確認すると、「メロディー:It's a Small World」。ん? どうも「ピピピピ」ではなく「ちいさーなーせかいー」のメロディーが流れる仕様らしい。えー! 却下。毎回あのメロディーが流れて耳に焼き付いてしまうのはヤダ。

「イッツ・ア・スモールワールド」、東京ディズニーランドに行くと必ず入るくらい好きなのです。キャラクターデザインの仕事に関わってる僕からすると、あそこだけが「オラオラ! キャラクタービジネスだぞ、オラ!」って感じがしない、ホッとする空間なのですよ。

●サブカルで食う

ちょっと前に読んだ本、大槻ケンヂ「サブカルで食う」(白夜書房)。朝ご飯食べてるときに読み始めて一気に読んじゃった。彼の自伝みたいなものですが、めちゃくちゃおもしろい! っていうか、「サブカルで食う」的に僕の人生は間違ったことはしてなかった! という確認!

帯のコピー「普通のことができない全てのボンクラへ」。「大槻ケンヂのオールナイトニッポン」大好きでずっと聞いてたけど、ブレイク前の彼が本当にそこまでボンクラだったとは知らなかった! いちいち引用してたら半分以上引用したくなっちゃうくらい、「僕みたいなヤツの感覚に密着した」内容。心当たりのある人限定ですが、おすすめです。

あ、もちろん僕はサブカルで食ってないですし。20数年前にSF関連でそういうの夢見てたこともありましたが、上京してから現実の数字や状況を知って、「ダメだコリャ、そんなの暮らせるわけないじゃん!」と、比較的現実路線で来ましたから。

正確には、ロックやバンドブームとかアングラ文化には僕はほとんど興味なかったし関わってないので、本当のところが理解できてるか確信持てないですが、オーケンや対談のライムスター宇多丸氏の言ってることは、僕的関心の何かに置き換えれば100%わかる!

これ、20年前に読んでたら! 何やってても「これでいいのだ!」で自信を持ってやれたかもね。なので、まだ若いボンクラ諸君にはぜひこれを読んで自信を持ってほしいみたいな。あ、でも妙に自信持っちゃうと始末に負えないので読まないほうがいいかな......。

あ、「間違ってなかった!」ってのは「サブカルで食う」的にであって、真っ当な人間として正しいかどうかは「?」なので念のため。この本に書いてあることを実践して「食える」可能性はほぼないと思います。「ダメ人間でぜんぜんいいから堂々と自分の好きなことを追求して生きていこうじゃないの!」なので。

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

「第1回クリエイターEXPO」に出展しています。今日7月4日(水)から6日(金)まで、東京ビッグサイトで開催。ブース番号「D-12」、イラストレーター・画家ゾーンです。
< http://www.creator-expo.jp/ >

●iPhone/iPadアプリ「REAL STEELPAN」ver.2.0がリリースされました。
「長押しロール」のオン・オフ切り替えスイッチを追加しました。
「オフ」ではレスポンスが速くなるので、素早い演奏が可能になりました。
REAL STEELPAN < http://bit.ly/9aC0XV >
●「ヤンス!ガンス!」DVD発売中
amazonのDVD詳細 < http://amzn.to/bsTAcb >

●僕のインタビューが載った香港のオンラインマガジン、「NewWebPick」39号のLite版が出てます。Lite版のインタビューは2見開きだけですが、有料版は6見開きあります。
< http://newwebpick.com/_issue/ >

●メキシコのPDFデザインマガジン「inkult」15号にも9見開き分載ってます。無料です。
< http://www.inkultmagazine.com/ >

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編集後記(07/04)

●「オンラインでの少額決済が電子出版のビジネス化を実現する」とピンボケなこと言っていたのは、ほかならぬわたしだった。時は1998年10月31日の朝日新聞朝刊、朝日新聞広告局の広告特集「デジタルのいまを考える」のページ上である。資料棚を整理していたら、すっかり色あせたその新聞が発掘された。髪の毛にまだ黒い部分が多いわたしの写真が大きく掲載されている。13年半も前だもの(デジクリ創刊の年だ)。なつかしいけど恥ずかしい。どんな記事だったのか読んでみた。

会社員をやめて2年と少し、この記事では「デジタル部活に大忙しのSOHO者」を気取っている。「デジタル部活」の後に〈お金にはならない趣味の仕事〉と翻訳付き。それはいまも変わらないではないか。「SOHO者」という自称はおおいに気に入っていたが、年賀状でKさん(デジクリの筆者)から「ソーホーって、ソー○ーでホー○イの男のことだよ、と注意されいつの間にか使わなくなった。SOHOでは月額38,000円もするOCNエコノミーという専用線を導入した。常時ネットにつながりっぱなし環境、っていまは当たり前だけどその頃はまだ個人ユーザーでは多くなかったのだ。そしてSOHO生活の充実ぶりを得意げに語っているが、いま考えるとお気楽に過ぎる。その後大変だったもの。

「紙は有限のものだ。それを考えると出版社もデジタル上で読む・見ることをもっと研究していかなくてはならないという。」と、電子出版をちゃんと考えているからまともである。その前の年に創刊し、4号しか発行できなかった月刊PDFマガジンは、現在の電子出版としても通用する出来だったんだがなあ。早すぎたのだ(ソー○ーだもん)。結びの「これからの編集者の仕事は、正しい情報の検索とその整理、再編成、求める人への提供にあるのではないか」なんて、ブログの素人編集者みたいでちょっと甘いな。「オンラインでの少額決済が電子出版のビジネス化を実現する」はまあ完全なハズレではない。少額決済だけでなく、タブレットや電子書籍フォーマットの姿かたちがなかった時代の予想だ。少額決済は実現したが、わたしは成功しなかった。(柴田)

●「線譜」が好き。仕事でオーダーしたことがある。個人でもオーダーしようとしたが、使い続けるものが思いつかなかった。/iPhoneアプリの「aTimeLogger」を、思い出しては使っている。集中力が切れて遊びたくなった時に経過時間が25分だと、小学校の授業時間未満かいと突っ込んだり、Pomodoroが向いているのかもと思ったり。

オール電化割引の廃止要請があるらしい。関電でも実施されたりする? うちはオール電化。マンションだから、ガスはひけないだろう。割引がなければ普通に考えて、今の3〜4倍の電気料金になるのではないかと。契約時には割引があるとプッシュされまくったのに、なくなる可能性が? そんなのアリ? 記事にあるようにすべての家庭で夜間割引が実施されるのは歓迎。どうか割引率は下げないでくだされ。(hammer.mule)

< http://itunes.apple.com/jp/app/atimelogger/id358979305?mt=8 >
aTimeLogger
< http://stack3.com/old/pomodoro_technique.html >
Pomodoroテクニックについて
< http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0203R_S2A700C1PP8000/ >
オール電化割引、東電に廃止要請 経産省専門委

< http://www.pbweb.jp/news/2012/07/04/120704_1030.html >
Markdown記法でhtmlが書ける「Markdown Pro」が、期間限定85円
< http://www.publickey1.jp/blog/12/webwebmatrix_2iphoneipadnodejscoffeescript.html >
無償のWebサイト構築ツール「WebMatrix 2」、新版はiPhone/iPadエミュレー
タ、Node.js、CoffeeScriptなど対応
< http://www.nikkei.com/article/DGXBZO43333390T00C12A7000000/ >
世界4500万の和製アプリ「LINE」、課金サービスへ急進
< http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD030HL_T00C12A7TJ0000/ >
凸版、秋に電子書籍端末 7000円前後で
< http://www.pbweb.jp/news/2012/07/03/120703_1854.html >
iPadのソフトウェアキーボード上でタイピングを実現するシリコンカバー
< http://www.macotakara.jp/blog/index.php?ID=17054 >
収納した書類をデジタル化できるファイルシリーズ「ショットドックス」
< http://sonisoku.blog.fc2.com/blog-entry-2102.html >
韓国製のテレビのリモコンが先進的過ぎる
< http://www.asobuoiphone.com/archives/4078637.html >
ホームボタンの効きが悪いのでiPhone分解する
< http://reynotch.blog.fc2.com/blog-entry-206.html >
スタバの無料Wi-Fiサービスは「暗号化してない」ので面倒な設定不要!
< http://blog.livedoor.jp/iyakiti/archives/10664298.html >
血税で外国人留学生10万人超を支援、月額25万円支給。知らなかった。
< http://diamond.jp/articles/-/20949 >
サンデル教授が教えてくれた「コンプガチャ問題」の本質
< http://www.gogocurry.com/news.html#20120701_1 >
石川県出身の2大コラボ! 永井豪×ゴーゴーカレー! 「デビルカレー」