[3717] 少子化問題に効く「ロボットのいる暮らし」

投稿:  著者:  読了時間:26分(本文:約12,700文字)


《赤信号の待ち時間で原稿を書けるかと》

■データ・デザインの地平[42]
 少子化問題に効く「ロボットのいる暮らし」
 薬師寺 聖

■クリエイター手抜きプロジェクト[393]番外編
 本の執筆2
 古籏一浩

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■データ・デザインの地平[42]
少子化問題に効く「ロボットのいる暮らし」

薬師寺 聖
< http://bn.dgcr.com/archives/20140623140200.html >
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●ロボットの優位性

今月初旬、ソフトバンクモバイルが発表した「PEPPER」。いよいよ一家に一台ロボット時代の幕開けです。

本稿では、ロボット制御の背景にあるクラウドやビッグデータではなく、ロボット普及による社会的な影響に着目してみます。なぜなら、それこそが、少子高齢化問題解決の突破口となる可能性があるからです。

まず、ロボットがヒトよりも優れている点をリストアップしてみましょう。

(1)正確に記憶・出力する

ロボットは情報をフィルタリングすることなくそのまま蓄積し、処理結果を出力します(★1)。情報が経年劣化することもありません。

(2)教育しやすい

初期状態のロボットには、ヒトと違って適性や性格などの個体差がないため、教育方法の標準化が容易です(★2)。また、職業別に学習内容をカスタマイズしたり、学習結果を複数のロボットで共有することもできるでしょう。方言を含む日本語の習得についても、個々のロボットに一から教える必要がありません。

(3)精神を消耗しない

相手からの手に余る要求に対して、感情のおもむくまま反応する、感情と切り離した冷静な言葉を返す、完全スルーする、という3種類のアクションをリアルタイムで切り替え続けることは、ヒトにとっては難しいものです。

その点、ロボットなら、淡々と条件分岐処理を実行します。何度も耳にする同じ話への相槌も、ロボットにとっては繰り返し処理にすぎません(★3)。さらに、睡眠状況が、判断や作業結果に影響を及ぼすこともありません(★4)。

●少子高齢化問題には、ロボットが有効

前述のような、ロボットの優位性は、少子高齢化問題に、どのような効果をもたらすでしょうか? 原因を洗い出して、ロボットを適用できる局面について考えてみます。

(1)晩婚化、非婚化

・非正規雇用の増加:収入や社会的な立場が安定せず、家庭を持つための生活基盤を作りにくいケースがあります。

・機能不全家族:精神的な自立のできていない親が、子に依存して自立を阻み、結婚を妨害するケースがあります。

・ミスマッチング:生き方の選択肢が増え、出張・赴任エリアが拡大したため、共働き希望者と家庭内労働専従希望者の組み合わせ、というミスマッチングが増えています。

(2)少子化

・医療や保育システムの不備:産科医療や保育所が充実していない地域では、出産育児に不安をかかえるケースがあります。

・万全でない障碍者支援:親亡き後の子への支援体制(予算、人員、設備)に対する不安が、親になる決意を鈍らせるケースがあります。

・DVやモラルハラスメント:ハラッサーの子を持たない選択をしたり、離婚に時間がかかるために第二子以降の出産可能性が低くなるケースがあります。

(3)税収減、費用増

・若年無業者の生活保障:人口の多い団塊世代が、次世代の自立を促さなければ、将来的な社会保障費増につながるかもしれません。

・介護(看護)離職や退学:店舗や工場など「その場にいる必要がある」職場でキャリアを積んだ者は、在宅勤務への切り替えが難しく、収入が激減する可能性があります。また、介護保険の対象年齢外の家族が、事故、災害、事件などで要介護状態になると、若年者が退学したり、進学を諦める可能性もあります。就活エリアも実家近辺に限られるでしょう。

・低いGEM(ジェンダー・エンパワメント指数):中高年女性たちには、家庭内労働に従事する者が多く、税収をあげる仕事に就く者は限られています。

・報酬系の短期化:経営者が目先の利益にとらわれると、長期的な利益が出にくくなります。個人が目先の出費を重視すると、社会保険料の未納につながります。

これらのうち、(1)は、社会システムの問題である側面が大きく、ロボット導入だけでは解決しにくいでしょう。ただし、ロボットが機能不全家族に介入することにより、家庭内の閉塞状況に風穴をあける可能性はあります。

(2)については、不足する労働力をロボットで補ったり、ロボットにハラスメントの状況を記録させることにより、解決に向かう可能性があります。

(3)については、ロボットは非常に有効でしょう。

看護や介護については、睡眠と感情労働という、ふたつの難題を軽減します。ロボットが深夜労働を代行すれば、介護者は睡眠時間を確保できます。要介護者の身体状況をモニタリングする機能を持てば、ナンセンスコールも抑制できます。これにより、介護者は、退職を避けられる可能性があり、起業した場合でも納期と責任のある仕事を受注することができます。

介護や看護そのものについても、(意欲あるプロではない)情報収集を怠るヒトと比べるなら、集合知を備えたロボットのほうが、適切な判断や処置をする可能性があります。

また、家事労働をロボットが代行することにより、アラフィフ以上の年齢の女性たちが、成人の家族の世話に明け暮れることなく、賃金労働に従事できるようになります(★5)。

これには福次的な効果もあります。アラフィフ・クライシスが回避されたり、ロボットが家族のダイエット状況を監視することにより、医療費の抑制効果を期待できるでしょう。

さらに、イエスマンのみを傍に置く経営者に対して、助言を行うロボットも考えられます。解雇の不安がなければ、ヒトには難しい「耳の痛い言葉」も述べられるでしょう。

脳科学の発展により「忍耐は必ずしも良い結果をもたらさない」ことが分かってきました。人間的成長を促す苦難もあれば、脳にダメージを与えるだけの苦難もあることを知る人が増えてきました。

いたずらに耐えるのではなく、ロボットを上手に活用することがもとめられるようになるでしょう。

●ロボット活用のデメリットと問題点

前述のように期待の持てるロボットですが、もちろん良いことづくめではありません。次に、デメリットと問題点について考えてみましょう。

(1)ヒトが怠惰になる

少子高齢化問題とは、「税収減」と「費用増」のバランスの問題であり、人口比だけの問題ではありません。

なぜなら、出生数が増えても、健康でありながら自立できない若年者の比率が高ければ、税収は上がらず社会保障費は増大しますし、高齢者人口が増えたとしても健康で働き続ける者が多ければ、税収は確保でき、社会保障費も頭打ちになるからです。

人間がラクをするためにロボットを導入すると、筋力や能力やコミュニケーション・スキルは衰え、子は自立せず、高齢者はロコモティブ・シンドロームになりかねません。ロボットは、長期的に見てヒトが幸福になるような作業に従事させるべきでしょう(★6)。

(2)ヒトと組成が異なる

ロボットには体温がなく、細胞の入れ替わりがありません。「ヒトは食べたものに成る」ので、それ相応の体臭を持ちますが、ロボットにはそれがなく、原始的な感覚である嗅覚を刺激しません。現在の素材では、ヒトの完全な代用にはなりません。

(3)かけがえのなさがない

足の悪い高齢者が外出への付き添いを希望するとき、「付き添う」行為が重要なのではなく、「特定の子供が外出時に自分の傍にいる」ことが重要なのです。ロボットには、行為の代行はできますが、存在の代行はできません。

死なないロボットは、思いやりや奉仕の心は学習しえても、愛を持つことはできないでしょう。愛とは、限られた自分の人生の時間を、相手に提供する行為ではないでしょうか。

(4)個人情報が蓄積される

ロボット本体(あるいはロボットが接続するクラウド・サービス)には、オーナーの家庭内の情報が蓄積されていきます。ロボットが記録した情報の公開範囲とプライバシーの問題についての取り決めが必要でしょう。また、老老介護でロボットだけが取り残された場合の情報の扱いかたについても同様です。

(5)悪用される可能性がある

ロボットの誤動作を偽った、幼児や高齢者への虐待が起こる可能性があります。また、技術的な心得のある者が、ロボットを遠隔操作する可能性があるかどうかについても考えてみなければならないでしょう。

●「心を持つ」ロボットとの共存へ

皆さんは、ロボットがどのような言動をとれば、「心を持った」と見なすでしょうか?

筆者は、ロボットの感情理解の到達点とは、相反する感情の処理ではないかと考えます。それは、複数の感情を天秤にかけて、優先順位をつけなければならないことの「苦しみ」の理解です。

育児をする夫婦が、苦痛からの解放を願う時、それは「子の成長」を意味します。解放も成長もともに喜ばしいことです。

一方、介護や終点のある看護をする者にとって、その苦難からの解放は「個体の終わり」です。解放は喜ばしいことですが「個体の終わり」は、多くの場合、悲しいことです。

ロボットが、自分の苦難からの解放と、他者の生命の継続を天秤にかけて、後者を選択することの苦しみを理解するようになったとき、ヒトは、ロボットの中に、心を見るようになるのではないでしょうか(★7)。

そして、オーナーや家族が、そのとき何をしていたか、何を話したか、ではなく、「何を考えていたか」をセンシングして記録できるようになったとき、ロボットは、SNSを超えるでしょう。

科学技術が進化しているにもかかわらず、我々はますます忙しくなり、仕事量は増え、自分の首を絞めているのではと思えるほどです。

余裕をとりもどすには、作業量を減らすか、作業の代行者を作るしかありません。前者は社会システムの絡む難しい問題ですが、後者にはロボットを利用するという手段があります。

ロボットを「ヒトが心をとりもどす」ための協力者として、共存していけるかどうかは、それを使いこなす我々の姿勢にかかっています。

★1 一例をあげると、介護認定において、ヒトにはプライドから心身の状態を事実よりも軽く伝える者がいるのに対し、ロボットは事実しか出力しません。

★2 適性のない作業の強制は、本人と教育担当者の心身を疲弊させます。ロボットが普及すれば、すべての成人が収入を得る職に就く必要はなくなるかもしれません。すべての成人は心身を壊さない程度に働くべきではあっても、「働くこと=収入を得る仕事に就くこと」ではない、という声が強まるかもしれません。

★3 認知症患者の見守りなどの、ヒトにとって厳しい作業は、GPS搭載のロボットに協力をもとめることができるでしょう。また、ロボットは医療機関でのホワイトモンスターへの対応にも有効かもしれません。ホワイトモンスターとは、要求は正当であるが、対応によってはクレーマー化する患者です(日経メディカル 2014年6月18日号 参照)。

★4 老老介護やブラック企業での悲しい事件の背景には、睡眠妨害という重大なハラスメントがあると考えます。介護担当者は、不十分な介護制度によって「眠らせてもらえない」被害者であり、同時にそういった社会を構成している一人でもあります。

★5 中高年女性たちの中には、学力に応じた大学を受験しなかったり、お茶くみコピーとりに数年間従事して専業主婦となった者が多数います。潜在能力は高いのですから、多少の職業訓練により、家庭の外でも戦力になるでしょう。

★6 ロボットの効果的な使い方のハウツー本を、図解の多いムックの形で出版すればヒットします。この問題に興味のあるライターさんは、今から取材を始めておきましょう。

★7 そのとき、哲学的ゾンビ問題は社会的に着地し、ロボットとヒトの心の問題を考えるのは、「脳の意識を引き起こす物理的活動はシミュレートできない(ペンローズ)」とする立場の、一部の物理学者、哲学者、在野の思索家たちだけとなるでしょう。

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子を失った人々、子を遺せなかった人々に捧げる頌歌。

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【薬師寺聖/個人事業所 セイザインデザイン】
個人事業所 < http://www.seindesign.net/ >
< infosei@seindesign.net >

絵・音・詩・文・コードを扱うフリーのクリエーター、思索家。
重厚長大系のエンジニアリング会社を経て、デザイン事務所に勤務、XML1.0勧告翌月に退職して開業。
科学論文や電子カルテを扱うXML案件を手がける傍ら、XMLやRIAに関する書籍や連載を多数執筆(主にPROJECT KySS名義)。
現在は、受託業務から独自開発にシフト中。
Microsoft MVP for Client Development (Oct 2003-Sep 2014)


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■クリエイター手抜きプロジェクト[393]番外編
本の執筆2

古籏一浩
< http://bn.dgcr.com/archives/20140623140100.html >
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前々回は、以下の本(D3.js本)の宣伝用に書いたようなものでした。その続きで、本の執筆に関して書きます。

・データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門 Webで魅せるグラフ&チャートの作り方
< http://www.amazon.co.jp/dp/4797368861 >

おかげさまで増刷されて、印税でウハウハ! 老後も安心! ということには、なってません。まあ、一般的な書籍が増刷されず終わってしまうわけで、先週6月19日の編集後記にあるような「重版出来(じゅうはんしゅったい)」という言葉を聞くこともなくて当然です。

今回出版した本は、統計的に難しいことが分かっているので紙版は増刷されず、紙版がなくなったら電子書籍でのみ購入できる、というパターンになります。こうなると紙版が一種のプレミアムになるのかもしれません。紙版の一番よいところは、購入しさえすれば手元にずっと残しておけることです。

とりあえず、Kindle版は出ることになったので、宣伝がてら書いておきます。ただ、都合により「Kindle版が出る」ということ以外、アナウンスできません。単に大人の諸事情によるものです。

今のところ電子書籍は、思った以上に紙よりも自由度が低い感じがします。紙からWeb(HTML)になった時は、紙よりも高い自由度を感じたのですが、なぜか書籍の場合は自由度がかなり低いように思います。

さて、今回はD3.js本がどのようにして作成されていったのかについて。本の執筆には「自分で企画を立てて書く」パターンと「出版社から依頼されて書く」パターン、そして両方の折衷パターンがあります。D3.js本は折衷パターンで作成された本です。

自分で企画書を作成して、原稿を出版社に持ち込むというパターンだったのは、実は最初の本だけで、以後はすべて出版社からの依頼パターン、または折衷パターンです。自分の企画で原稿を書いて持ち込む、というのが一番自由度が高く楽なのですが、出版社側から断られることもあります(最初の本は一番先に持ち込んだ出版社では断られています)。

企画持ち込みで原稿もできているならば、執筆者としては校正待ちになります。校正後は出版されるのを待ち、印税が入るのを待つだけです。シンプルで楽なパターンです。

しかし、今回のD3.js本は大変でした。まず、対象となるD3.jsについてよく知らない上に、執筆期間が約一か月しかありません。学習時間は約一か月ほどあったので、実質的には二か月です。

IT/Web関係専門のライターならば、二か月もあれば十分なのかもしれません。しかし、私の場合、日中は他の仕事で車を運転していますから、原稿を書く時間がありません。

以前、赤信号の待ち時間で原稿を書けるかと思い、何度か挑戦したことがあるのですが、かなり難しくてやめました。

昼間の仕事が終えた夜に原稿を書けばよいのでは、と思う人もいるかもしれませんが困った事に夜も仕事で、これもまた車を運転しているわけで、原稿書く時間がありません。

夜といっても深夜なので、夕方から深夜前までは時間があります。ただ、この時間帯は地域の会議などが入ってきたりして、いつでも使える時間ではありません。土日も何かの用事が入っていたり(特に3月でしたから)時間不足になるのは明かでした。

編集者もこちらの事情を知っているので、「少しでも書いたら送ってください」とのこと。結局、ひとつの章よりも細かい節(セクション)ごとに原稿を書いて送るという状態に。

細かく書いた場合、文章の言い回しや用語が不統一になってしまいます。ちゃんと用語を統一して書ける人の方が多いと思うのですが、私は駄目なのでそこらへんは編集側で処理してもらうことにしました。

細切れで原稿を送ること一か月。締め切り10日ほど前に編集部から電話がかかってきました(笑)「期限までに大丈夫ですか?」。この場合は当然「大丈夫です、もちろん」と答えるしかありません。締め切りに追われる漫画家と似たようなものです。

このような事が繰り返されるうちに、文章よりも言い訳の方が上手になります。ちなみに、企画が通ってもいつの間にか話自体が消滅してしまうこともあります。過去には二〜三冊はありました。タイミングを外してしまったり、他社から競合書がたくさん出てしまった場合は、企画自体がなくなってしまいます。書きたくない場合は、言い訳をしているうちに企画を流すことができます(?)

D3.js本は何とか締め切りまでに間に合いましたが、途中にゴールデンウィークがあったために、さらにスケジュールが過酷なものになりました。年末進行も大変ですが、ゴールデンウィークの進行も大変です。おかげで編集者は、ほぼ休めない状態に。

編集者「ゴールデンウィークをまたいでやるもんじゃないですね......」
  私「そうですね......」

無事に出版できたのでよかったのですが、あまり急いで作るのは編集者も執筆者も大変です。どうして、こうなったのかと言えば、D3.jsに関する本が多数出版されることが判明したからです。このチャンスを逃してはならぬ、という出版社の意向があるわけです。タイミングを逃すと、売れる本も売れなくなります。

そして、今回はもうひとつ、編集者が途中で交代するというオチがありました。3月は異動の時期ということで、編集者が違う部署に行ってしまい途中から別の編集者に交代しました。

途中で編集者が交代すると、あまりよい結果になりません。本のテイストが変わってしまったり、趣向が変わってしまったりすることがあるためです(私が書いた本ではありませんが、当初の企画とは全然別の本になってしまったのもあります)。幸いにして今回は、うまく引き継ぎが行われたので、大きなトラブルもなく進行することができました。

いつもは原稿をテキストエディタで書いて、PDFで校正という流れなのですが、今回は「テキスト原稿」>「ワードで校正」>「PDFで校正」という流れでした。ワードを使うのは、最初の段階で文章の校正を行う場合に便利だからです。というのは、ワードには誰がどのように文章を変更したのかを記録できる機能があるからです。一般的なテキストエディタではできない芸当です。

レイアウトした後は、PDFで校正するのが便利です。ちなみに今までワードを使って校正したのは、SoftBankとMdN/インプレスだけです。

SoftBankは今回初めてワードで処理したくらいで、あまりワードで処理することはありません。まあ、プレーンテキストならどの出版社でも99%問題ありません。残りの1%は、場合によっては特定の文字が違う文字になってしまうことがあるためです。

異体字が問題になることがありますが、プログラムの場合 \(半角バックスラッシュ)が ¥(半角円記号)になってしまうことがあります。文字コードが同じなので書体によって変わってしまうことがあり、さらにテキストファイルのエンコード(Shift JISかUTF-8か)によっても変わります。

UTF-8にしておけば基本的に大丈夫です。基本的にと書いたのは、電子書籍になる場合は問題になることがあるからです。特にKindleでは、これらの文字がトラブルになることがあります(このせいで遅れた本がありました)。テキストファイルの文字コードは注意した方がよいでしょう。

ということで、長くなったので今回はここまで。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/ >

OS X Yosemite(ver 10.10 pr2)をインストールしてみました。アイコンがフラットで可愛い感じに。でも実際に使うメインマシンはSnow Leopard(10.6)のOSが入ったものです。Illustratorなどの関係で古いアプリを動かす必要があるためです。

いっそのこと、クラウド側にOS持ってもらって、こっちはリモート操作するだけにしてもらった方が楽でいいような気がします。この原稿もOS X Yosemiteから、Snow Leopardのマシンをリモート接続して書いてます。

さすがに、遠隔地にあるサーバーをリモートで接続し原稿を書くのは、ちょっと辛いのですがローカルエリアなら、あまり速度は気になりません。

OS X Yosemiteまだ、ちょっと最適化されていないのか、Safariとか遅い気がします。

Illustrator CCの次のバージョンはIllustrator CC 2014......。う〜ん、西暦年数を付ける事になったんでしょうか。ずっとCCかと思ってましたが、まあこれでバージョン区別するなら、それはそれで助かります。

・D3.js例文辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/D3.js/ >

・Chromecast (クロムキャスト) 使い方辞典
http://www.openspc2.org/reibun/Chromecast/

・Swift例文辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Swift/1.0/ >

・データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門
< http://www.amazon.co.jp/dp/4797368861 >

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00JUBQKKY/ >

・4K/ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/ >

・JavaScript逆引きハンドブック
< http://www.amazon.co.jp/dp/4863541082 >

・Adobe JavaScriptリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844395955 >

・Nexus 7(アンドロイドタブレット)使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Android/Nexus7/ >

・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/ >

・本の訂正ページ
< http://www.openspc2.org/book/error/ >

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< https://www.ddc.co.jp/estore/cgi/item/start.cgi?m=DetailViewer&record_id=243 >
吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。


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編集後記(06/23)

●やっぱり我慢できないので書いちゃいます。よくもぬけぬけ、どの面下げての朝日新聞社説「慰安婦検証─問題解決の原点に返れ」(6/21付け)について。まずはっきりさせておくが、朝日新聞がなんといおうが、「慰安婦問題は朝日新聞が火をつけあおりたてた結果がいま」であることに変わりはない。

【もう談話に疑義をはさむのはやめるべきだ。】 【 】内は朝日社説 以下同

疑義をはさまれると都合が悪いのは、朝日と韓国と捏造に加担した人達(愉快犯ともいうべき弁護士ども、福島瑞穂ら)だろう。なにごとにも疑義を質すのが報道の使命ではないか。これ以上つっこまないでくれという朝日の悲鳴か。

【韓国にすれば、日本側から秘密にしようと持ちかけられていたことである。それなのに了承もなく、一方的に公表されるのは信義に反することになる。】

談話を出すことと引き換えに、今後は問題としないというのが日韓の「大人の約束」だったはずだ。それをあっさり反古にして何度も蒸し返して、謝罪と賠償を要求し続け、「20万人以上を強制連行して性奴隷にした」という大ウソを世界中に撒き散らした。そのことは信義に反していないのか。朝日は自社と韓国に「不都合な真実」は隠し、一方的に日本が悪いかのように書いている。

【慰安婦問題が日韓の大きな懸案に浮上して、四半世紀がたとうとしている。】

まるで他人事の書き方をしているが、大きな懸案に浮上させた原点は、朝日の捏造報道にある。日本国内の激しい批判を受けながら、反省するどころかさらに煽り立てての四半世紀だったではないか。

【この間、両政府関係者やNGOなど多くの人々が関わってきた。だが、もっとも大切なのは元慰安婦たちの救済であることは論をまたない。】

大朝日新聞の得意中の得意が「論点のすり替え」だ。河野談話がテーマなのに、元慰安婦たちの救済が最も大切だという。こういう議論の進め方では何も解決しないことは論をまたない。なお、元慰安婦たちの救済は韓国の責任だ。

【日韓両政府に、互いをなじり合う余裕はない。河野談話をめぐって「負の連鎖」を繰り返すことなく、今度こそ問題解決の原点に返るべきだ。】

朝日の好きな用語の一つが「負の連鎖」だ。「問題解決の原点に返るべきだ」という主張はじつに正しい。その原点とは朝日新聞の捏造記事にある。はい、返りました。で、どうなさいます? 御社の一連の捏造報道の徹底検証こそ、いま必要なのではありませんか。(柴田)

・慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯 〜河野談話作成からアジア女性基金まで〜[首相官邸]
< http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2014/__icsFiles/afieldfile/2014/06/20/20140620houkokusho_2.pdf >

・慰安婦問題の正しい理解のために「5つの基本的事実」
< http://hassin.org/01/wp-content/uploads/Guide.pdf >


●Adobe Illustrator CC 2014。CCでのバグ2つが取れているのを確認。
1. かな入力での拗音・促音入力ができなかったこと
2. Web書き出し時に、画面の一部を表示中のスライスが選択できない、別のス
ライスが選択されてしまうこと

1.は、いまだFirefoxでのEvernoteクリッパーでも似たようなバグがあるんだけど、かな入力で「失敗」と打とうとすると、「しっ」の時点で変換モードが自動的に終わってしまう。続けて打つ「ぱい」のみ変換できる。シフトキーを押すと確定してしまうようだ。

なのでテキストエディタで別途打ち込んでコピペしていた。ローマ字入力すると、別の頭使わないといけないからエディタ経由する方が早かったりする。

2.は縦長のページ(たとえばA4で3枚分ぐらいあるとして)を、見出しやら何やらを細かくスライス。Web用保存時、保存形式を選択しようとしてスライスをクリックしても、スライスオプションのためにダブルクリックしても別のが選択されてしまう。

縮小して全体表示してからなら選択できることに気づいたのだが、縦長のページの一部なんて見た目縦1mmとかになってしまい、クリックできへんわ! と。なのでCS6を使用。

2014が出て一番最初に試したのがこの二つのバグ。早速新しいバージョンで作業したぜ。(hammer.mule)

< http://helpx.adobe.com/jp/illustrator/kb/cq03110112.html >
1.については、今見たら追加情報があがってた。

< https://forums.adobe.com/thread/1386315 >
2.についてもForumに報告があった(これは比較的新しいポストだが、探せばきっと古いものがあるだろう)。知らなかった。バグかどうかわからないから、検証するのに時間かかっちゃうのに。全体表示という解決策を見つけるのに苦労していたのにな。もしかしたらAdobeからのメールにバグ報告あったのかも。