[4534] 特集:超短編ナンバーズ

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《別れは突然にやってくるのだ》


■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[15]
 旅するみじんこ
 もちもち焼き餃子
 タカスギシンタロ(超短編ナンバーズ)

■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[16]
 寝具の話
 ふわふわぶとん
 海音寺ジョー

■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[17]
 駕鶴帰西
 プリン船
 柴田友美(超短編ナンバーズ)




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■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[15]
旅するみじんこ
もちもち焼き餃子

タカスギシンタロ(超短編ナンバーズ)
https://bn.dgcr.com/archives/20180322110300.html

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◎旅するみじんこ

ミジンコは変身する。それもかなり禍々しいスタイルに変身する。[ミジンコ 角]で検索していただければ、さまざまな画像が出て来ると思うので、ご確認いただきたい。

捕食者の存在を感知すると、愛嬌あるちょっとユーモラスな格好のあのミジンコが、頭に角の生えたいかめしい姿へと変化するのである。それはひとつの防御形態であり、食べられる確率を少しでも減らそうという生存戦略なのである。

なぜいきなりミジンコの話から始めたかというと、東京都杉並区高円寺にあるお店と関係があるからだ。その店の名は「みじんこ洞」。

飲食店で「みじんこ」という、あまり食欲をそそらない言葉を店名に使うこと自体珍しいのに、その上「洞」である。「みじんこのほこら」なのだ。店の名前にすでに怪しさが漂ってしまっている。

実際、店主によれば、ドアを開けるのをためらい、ついに勇気が出せずに帰ってしまうお客さんも多いのだとか。

で、じっさい怪しい店かといえばそんなことはなく、店主のみじんこさんとお母さまが母娘でやっている、アットホームな家庭料理の店なのであった。

名物は里芋のコロッケ。ジャガイモのコロッケとはまた違う、ねっとりとした食感がクセになる味だ。豚肉と大根の角煮は焼酎によく合うし、チーズと野菜の肉巻フライはビールにぴったり。お財布が寂しいときは、たまご丼350円が優しく胃袋の隙間を埋めてくれることだろう。

とにかくすばらしい店なのだ。料理がおいしいだけでなく、たくさんのミニコミ誌をあつかうお店というのも魅力。自分も「コトリの宮殿」という超短編ものがたりを掲載したフリーペーパーを毎号置かせてもらっている。

また、月に一度開かれるミニコミ会がマニアックなミニコミの発行者と出会える場となっていて、自分は二、三回しか参加したことがないが、なかなか刺激的で楽しい集まりだと思う。

さらに、ギャラリーもある。三階の屋根裏が展示スペースとなっていて、その名もギャラリー「めばちこ」という。

めばちことは関西の方言で「ものもらい」を意味する言葉だが、なぜにそこまで一貫して怪しい方へと向かうネーミングなのか……。

実体は使いやすい展示スペースで、土日二日間の使用で一万円という安さもあって、いつも予約でいっぱいだ。

ミニコミの展示もあり、ギャラリーも併設され、結果としてみじんこ洞はさまざまなジャンルの作家さんが集まる場所となっている。漫画家、造形作家、声優、研究者……。

自分もお店でフリーペーパーを折っていて、気がつけば芥川賞候補にもなった有名作家に作業を手伝ってもらっていたことがある(その節はありがとうございました)。この店で知り合になった作家は数知れない。

さて、ここまで読んでいただいて、みじんこ洞へ行ってみたいと思われる方もいるだろう。そこで、大変残念なお知らせをひとつ。みじんこ洞は2018年4月15日をもって閉店してしまうのだ。

閉店の理由は経営上の問題ではなく、どうも建物に問題が生じてしまったためらしい。

大好きな店がなくなってしまうのは本当に悲しい。そして別れは突然にやってくるのだ。自分にとって大切なお店だが、しかし自分の都合とは全く関係なく、みじんこ洞はなくなってしまう。

人との別れも同じかもしれない。しかし実際のところ、人間のつきあいの方が寿命が長い。今回のことで、どんなにすばらしお店も、今この世に存在していることが一つの奇跡だと思って、行けるときには足を運ぼうと誓った。

大好きなお店には、いつかではなく、思い立ったときに、すぐ行くのだと。

さて、話は冒頭の微生物、甲殻類のミジンコに戻る。

ミジンコ(Daphnia pulex)には謎がある。じつはミジンコは外来種だというのだ。最近の研究によれば、せいぜい数百年前から数千年前に北米から侵入してきたらしい。そう、原産地は北米なのである。

ペリー来航よりずっと以前に、いったいどうやってミジンコは北米からやって来たというのか。小さな生き物の大きな謎である。

突然わたしの前に現れた素敵なお店、みじんこ洞はわたしの前から唐突に消える。しかし本家のミジンコのように、遠い世界へと旅に出て、どこかにひょっこり現れるんじゃないだろうか。そんな風に期待してしまう。

いつか思わぬ場所で、あるいは変身した姿で、またみじんこ洞に出会える。そんな気がしてならない。


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◎もちもち焼き餃子

ミジンコサンがふと窓の外を見ると、四つの目玉が並んでいた。店のドアを開けてみたが、ただ木の葉が風に舞うだけで、その時にはもう、何者の姿も見えないのだった。

「ウマソウダッタナ」

森へ帰る道すがら、たぬきはつぶやく。

「アレハ包ンデ焼ク『行者』トイウ食ベ物デアル」

きつねは物知り顔で応えた。

「知ッテライ」

二匹は森へ帰るとさっそく『行者』(餃子)を作ることにした。モクレンの花びらに食材を包んで松ヤニで閉じるのだ。きのこや山菜、どんぐりや花のつぼみ、いろんなものを包んだ。中にはもぞもぞと動いている包みもあった。

「サテ、コレヲ焼クノダガ、火ハ熱クテ怖イヨ」

「俺ニマカセトケ」

たぬきときつねは村で唯一の信号機によじ登り、赤信号に手作り餃子をぺたぺたと貼りつけた。モクレンの花びら越しに、赤信号は不思議なオレンジ色の輝きを放つ。気がつくとおんぼろトラックが一台止まっていた。ぼんやりした姿の運転手が叫ぶ。

「オレンジ色の信号! 何年このときを待ったことか。やっと出発できる。やっとここから抜け出せるんだ。君たち何が欲しい? 何でも欲しいものを言ってごらん」

「行者、焼イタノ百個!」

たぬきの願いはかなえられた。トラックの荷台から炎に包まれた白装束の行者が降りてきたのだ。二匹は一目散に逃げ出した。その後を百人の行者が追いかける。トラックは静かに発進し、どこかへと消えた。

しばらく後、赤信号に貼り付いた花びらの中からカエルが一匹這い出してきて、夜空へ向けてジャンプした。(みじんこ洞フリーペーパー収録作改稿)


【タカスギシンタロ/超短編作家/フリーペーパー「コトリの宮殿」編集長】

『コトリの宮殿』では500文字程度の短い物語を募集中です。
原稿はkotorinokyuden01@mac.comまでどうぞ。

コトリの宮殿バックナンバー
http://inkfish.txt-nifty.com/kotori/


超短編集『ピアノ』(タカスギシンタロ/Kindle版)
http://www.amazon.co.jp/dp/B01AI36HX2


みじんこ洞twitter @mijincodou


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■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[16]
寝具の話
ふわふわぶとん

海音寺ジョー
https://bn.dgcr.com/archives/20180322110200.html

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◎寝具の話

前の職場でぎっくり腰になってしまい、今でも週に一回、マッサージを受けている。

たまたまツイッターで「高級マットのエ〇ウィーブを買ってから、腰の痛みが一切なくなった」という記事が流れて来て、心がぐらついた。

長い間、煎餅布団で寝続けている自分には、睡眠中の姿勢って大事なんではないか? と、日常生活における問題点を考えさせられるきっかけになったのだった。

休みの日に、長時間横たわっていると休息が取れてるはずなのに、起き上がる時に腰がコキコキに固まっていて、普段よりも痛むのである。

薄い布団で寝続けていたのが原因なのか根拠はないのだが、寝心地のいい布団で寝ることはきっと重要、というドリームにとりつかれ、ネットやその手の広告などで、色々なマットを調べ、どれが良いのかを真剣に検討した。

子供時代に見た「アルプスの少女ハイジ」というアニメ番組で、主人公ハイジが藁をシーツでくるんだ藁布団を作り、ボヨンボヨン跳ねて寝てるシーンが脳裏によみがえった。そのような「寝」はきっと最高の「寝」にちがいなかろう。

処遇改善手当という、介護業界独特のボーナスの支給があった夏に、清水の舞台から地球にボディープレスする勢いで、5万円する高反発マットを通販で購入した。

ここ十年ほど、3時間以上の睡眠をとることができず、尿意や悪夢で目覚めてしまうという現象が続いてたのだが、高反発マットを導入した晩は朝まで寝続けることが出来た。これは良い投資だったぜ! と珍しく気分が高揚した。

そして、これも嘘くさいと思われるかもしれぬが、持病の腰痛が軽減したのである。

夏に買ったので、今で半年くらいがたつ。最初の一、二か月はマットに背中が埋まる感覚が逆に気になって来て寝づらくなっていったのだが、マットの特性に背骨が慣れてきたのか、今ではそれも気にならなくなった。

そして、シングルサイズの、厚さ5センチのマットに寝て、体を横たえながら寝しなに本を読むということがとてもしづらくなった。パームレスト的なものがないので、手で本を支えづらくなったのだ。最終的に、布団で本を読むという習慣が途絶えたのだ。

今朝ハッと思ったのだが、この寝しなに本を読む習慣というのが、腰や体全体のコンディションに悪かったのではないだろうか? マットうんぬん、というよりも、この習慣が体調不良の元凶だったのではなかろうか?

今朝気づいたので、検証は今後のことになるが……ともあれ、寝具を替えたことで良眠の大事さに気づけたので、5万円の投資は最終的に有効だった。

でも一番腰に良いのは、腰に重い負担をかけないことだと、切に思います。


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◎ふわふわぶとん

毎日のように新聞の全面広告で、高機能マットレスが宣伝されている。みんな安らかな眠りに飢えているのだ。体圧を分散させて通気を良くして汗を吸い、かつ蒸発させてくれる、理想のお布団を嘱望しているのだ。

嘗て日本の首都であったK都府長岡京で、天才科学者が反重力布団を開発した。

「な、何ですねんそれは?」

「反重力物質をハニカム構造のウレタンに織り込んだ、宇宙一寝心地の良い布
団じゃ」

水素水ブームに踊らされ、大手企業提供の低俗テレビ番組に脳を毒された国民に、反重力布団はバカ売れした。

「この売上げで、この財力をてこに、日本の首都を再び取り戻す」

天才科学者は政界に進出した。しかし対抗勢力が現れた。S賀県大津京のマッドサイエンティストが開発した葉巻型UFO布団。

空をも飛ぶような寝心地とのキャッチコピーで、反重力布団の売上を脅かした。だがさすがに総国民の熱気は冷めていき、皆木綿の布団で寝るようになった。

長岡京遷都の夢も大津京遷都の夢も潰えたが、この布団ウォーズの間羽毛布団は一切売れなくなったので、水鳥たちは元来の安寧な生活を取り戻した。文字通り羽を伸ばし、今日も餌とりに、求愛に励んでいる。


【海音寺ジョー】
kareido111@gmail.com

ツイッターアカウント
kaionjijoe@
kareido1111@


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■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[17]
駕鶴帰西
プリン船

柴田友美(超短編ナンバーズ)
https://bn.dgcr.com/archives/20180322110100.html

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◎駕鶴帰西

趣味で中国語の勉強をしてます。最近覚えた成語で「駕鶴帰西」というのがあります。

死ぬ、ということの婉曲な表現のようなのですが、このまま訳すと「鶴に乗って西に帰る」ということになるかと思います。死んだら鶴にまたがって西に飛んで行くなんて、なんかいいなぁと思います。

長崎のおばあちゃんが、昨年(2017年)の11月に亡くなりました。めちゃ悲しくて、今でも信じられません。

長崎の文化には中国が影響しています。食べ物だとちゃんぽんとか皿うどんとかハトシとか、中国の文化と日本が混ざって独自に進化してます(長崎のハトシ、サンドイッチみたいな形をしていて美味しいです。エビとかが入ってます)。

お盆の精霊流しや、秋のおくんち、冬のランタンフェスティバルなども中国の影響を受けてます(おくんちには日本の船、中国の船だけではなくて西洋の船も出ます)。他にはペーロン大会もありますね。

長崎のお墓には土神様がまつられている事か多いようで、これも中国文化の名残だそうです。もうすぐおばあちゃんが入るお墓にも、お墓のすぐ横にまつられてます。お盆になると、お墓で爆竹やロケット花火をします(中国ではお墓で爆竹はしないかもしれませんが……)。

私はおじいちゃんの初盆の時に、お墓で爆竹やロケット花火をするのに参加しました。いとこは平気で爆竹やロケット花火をするので、おそろしかったです(精霊流しでも爆竹が飛び交います。そばに行くとすごい音です。耳栓は必須です)。

中国人の家庭ではなくても、普通に中国の文化が根付いている不思議な街・長崎、ぜひ行ってみてください。今は長崎の教会群の世界遺産登録を目指しているようです。長崎は日本一島が多いらしく、島にぽつんと教会がある所があるようで、いつか行ってみたいです。

死ぬということの婉曲表現は、英語にも色々あるようで、この間知ったのに「kick the bucket」というのがあります。なぜバケツを蹴るのが死ぬという意味なのかというと、首を縛ってバケツを蹴るところから、とか……。

死ぬまでにやっておきたいこと、というのは「bucket list」と言うそうです。バケツリストで、死ぬまでにやっておきたいこと、を表すようです。

そういえば、1月の京都の文学フリマ、『チョコレートタンタン』が二冊売れました、ありがとうございます! 『群青コースター』のチラシも持っていってくださった方がいたようで、枚数が減ってました。ありがとうございます。

京都の文学フリマの時は冬でしたが、もうすぐ春ですね。また何か書きたいと思いますので見捨てないで下さい。


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◎プリン船

大阪駅の周辺に、変わったステージがある。ステージだけれども、ステージにいる人以外は、ステージ上の音は聞こえない。それは主に、何か音を出して練習したい人のために設けられている。

楽器の練習をしたい人や、スピーチの練習をしたい人が、駅周辺を歩く人に向かうようにして発表の稽古をする。

大阪駅周辺に何か所かあるので、だいたいどこかが空いている。3時間までは無料で使用できる。

僕はいつもそこで外国語の発音練習をしている。なにか本を持って行って、それを読んだり、決まったフレーズを繰り返し練習したりしている。

ある日、僕がいつものように発音練習をしていると、そこへプリンが飛んできた。よく見ると、プリンの底に操縦席が付いていて、小さい人が乗っている。その人が、僕に話しかけてきた。

「何か困ったことはないですか」。僕はびっくりして答えた。「いえ特にありません、大丈夫です。僕の発音、そんなにひどいですか」「いえいえ、そういうわけではありません。では失礼します」

そのままプリンは去っていった。

月を見るとピンク色に光っていて、僕は泣いた。


【柴田友美(しばたともみ)】

短いお話を書いています。
huochaitomomi@gmail.com

群青コースター(Kindle版)発売中!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01MF8HE57/dgcrcom-22/


私個人のホームページ
http://mrs-mayo.babyblue.jp/menu/index.html



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編集後記(03/22)

●小早川明子「ストーカー 『普通の人』がなぜ豹変するのか」を読んだ(中公新書ラクレ/2017)。筆者はNPO法人ヒューマニティ理事長。ストーカー問題、DVなどハラスメント相談に対処しており、1999年に活動を始めて以来、ストーカー被害者および加害者、それぞれ500人以上と向き合い、カウンセリングを行ってきた。その具体例を多く示すが、想像以上に深刻な事態であった。

ストーカーは五つの類型がある。いずれも怖いなー。

◇拒絶型 崩壊した関係の再構築を求め、叶わなければ復讐に向かう。圧倒的多数がこれ。

◇憎悪型 自分が他者(組織を含む)から何らかの被害を受けたと感じて復讐としてのストーカー行為。被害者を恐怖に陥れ、支配感と征服感を得られるため、その行為をやめられなくなる。

◇親しくなりたい型 勝手に恋愛感情を抱いた相手に、自分と特別な関係にあるはずだと思い込み、さらに親しくなろうとする。

◇相手にされない求愛型 見知らぬ人か知人に、会いたい、性関係を持ちたいとつきまとう。

◇略奪型 支配感と征服感を求め、男性から女性に対して行われる。

ストーカーとは法的に「正当な理由なく故意に悪意を持って繰り返し相手をつけ回し、待ち伏せや監視などによって意思を伝達しようとすることで、相手に不安や恐怖を与える行為」とされる。これでは、五つの類型のうちの拒絶型と憎悪型だけが対象になるので、筆者は「ストーカー=特定の相手に対する過剰な関心と、過剰な接近欲求により、無許可接近をする人」と定義している。

この本ではマスメディアでも報じられた凶悪事件から、筆者自身が関わった相談まで、ストーカーに関する多様な事例をとりあげる。多くは男女関係のもつれが原因だが、最近はSNSを媒介とした「新しいストーカー」が起こす事件も増加している。被害者にも加害者にもならないために、また当事者になってしまったら、問題が深刻になる前にどのような手を打てばいいか、具体的な対応策を述べる。

どんな立場にある人でも、いつ被害者から相談を受けるかも知れない。その場合、解決のゴールは何か、を決める。被害者の多くは、加害者の処罰を望む以上に自らの確たる安全を望んでいる。ストーカー対策のゴールは、加害者を無害な存在にすることだと筆者は考える。加害者が今後ストーキングしないと自分で決めることができ、その決め事を守れるようになるということである。

ただし、加害者が自分一人だけの力でそこに到達するのは至難の業。ストーカーから足抜けするための支援が必要である。ストーカーは犯罪性と疾患性の二つの側面を持つ。取り締まるだけではなく、臨床的なアプローチも必要だ。彼らには治療と管理が必要だが、相談できる機関や窓口がなかなか見つからない。

筆者がストーカーの言い分を聞き、処理をサポートするときに決して手放さない、彼らに課す鉄則がある。

1)相手は自分(ストーカー)を嫌う権利がある
2)自分の感情は自分で100%処理する
3)違法行為はしない

この三つのである。「愛や慈悲、友情の存在をストーカーに感じさせる、そんなカウンセラーでありたいと思います」という筆者のところに、相談が持ちこまれる事例の半分は、女性が加害者だ。ストーカー、される側、する側、必読の本である。(柴田)

小早川明子「ストーカー 『普通の人』がなぜ豹変するのか」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121506065/dgcrcom-22/



●修理シリーズ、冷蔵庫の製氷機能続き。で、そのブログを見ながら、製氷機のカバーやら機器やらをはずした。

この人のは製氷皿が回転しないまま水が注がれてしまい、製氷皿に氷山ができていたが、うちは製氷皿の氷が小さくなっていた。給水パイプ自体が凍って水が落ちていないか、できた氷を落下させるための製氷リミットを測る検知レバーが動かないのではと予測。

製氷皿一式の氷を落とし、念のため乾かした。レバーなどの部品に水滴がつき、凍って機能していない可能性を考えたからだ。続く。    (hammer.mule)

製氷機が壊れた
http://nikko.us/17/021.html