[4657] 腕時計ステンレス部品の研磨◇はじめてのもくもく会◇映画「PATERSON」

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《この静けさに耐えられない(^^;)》

■腕時計百科事典[65]
 ステンレス部品の研磨
 吉田貴之

■クリエイター手抜きプロジェクト[557]イベント編
 はじめてのもくもく会
 古籏一浩

■映画ザビエル[63]
 A-Ha?
 カンクロー



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■腕時計百科事典[65]
ステンレス部品の研磨

吉田貴之
https://bn.dgcr.com/archives/20181015110300.html

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ステンレスは非常に優れた特徴を持つ金属です。丈夫で美しく、金属アレルギーも比較的起こりにくいため、腕時計のように身につける道具にも最適な素材といえるでしょう。

近年ではアクセサリーや、スマホのケースなどにも採用されています。腕時計の素材として注目したときに、もっとも優れた特性は「研磨できる」ということかもしれません。

▽不可避なスレやキズ

腕時計を使う人にとって、腕時計は四六時中身につけておくものでした。ちょうど、現代人のスマホやウェアラブルデバイスと同じであると考えても良いでしょう。

もちろん、現在でも腕時計は身につけて使うものですので、使用する際にスレやキズがついてしまうことは避けられません。

▽研磨でキズを消す

冒頭に紹介したように、ステンレスはキズがつきにくい特性がありますが、相手の素材や角度、力によっては思いもよらないキズがついてしまうことがあります。

しかし、すりキズひっかきキズ程度であれば、簡単な研磨でキズを消すことができます。ここで気をつけなければいけないのは、腕時計の研磨はヘアラインなどの表面加工がされていないことが前提となります。まためっきやコーティングで表面を保護してあるものも対象外です。

▽研磨剤

表面のクモリやうすくついたキズ程度であれば、ペースト状の研磨剤で対応できます。ペースト状の研磨剤は歯磨き粉と似たようなもので、細かく砕いた研磨剤が練り込まれており、布などに塗布してこすることで表面のキズを落とします。金属の鏡面仕上げなどでも用います。

▽紙やすり

ペースト状の研磨剤では落ちないほどのキズであれば、紙やすりなどを使って研磨しましょう。紙やすりにはその目の細かさに応じて番号が着けられており、番号が大きいほど粒子が小さくなっています。

紙やすりでの研磨は、少なくとも3種類以上のやすりを使って行いましょう。たとえば、600番、1000番、2000番の紙やすりでキズを落として、最後にペースト状の研磨剤で仕上げる、という感じです。

▽研磨の方向

紙やすりを使う際、キズの方向と同じ方向に研磨してしまうと、キズがなかなか消えません。一方で、キズと垂直な方向に研磨するとキズは早く消えますが、一旦新たなキズをつけた状態になりますので、研磨のやりすぎは禁物です。

▽電動工具

グラインダーやルーターなどの電動工具を使うとより早く、きれいに研磨することができます。ただし、これらの機械を使うとあっというまに研磨が進み、ケースが痩せてしまうこともありますので注意が必要です。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
https://www.idia.jp/

腕時計ポータルサイト:腕時計新聞
https://www.watchjournal.net/


兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。


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■クリエイター手抜きプロジェクト[557]イベント編
はじめてのもくもく会

古籏一浩
https://bn.dgcr.com/archives/20181015110200.html

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今回は、先月の30日に塩尻市で行われたマッシュアップアワードについて書きます、といきたいところですが、参加人数が少なく中止になってしまいました。そこで、急遽イベント内容が変更され、もくもく会になりました。

もくもく会というのは、日頃禁煙に悩むヘビースモーカーのプログラマが集まって煙の中で何かを作るイベント。と、ずっと長い間思ってました(汗)。

タバコの煙とか駄目なので、もくもく会は絶対に参加しないと決めてましたが全然違ってました…。もくもく会は黙ってもくもくと何かを作るというイベントだそうです。

しかし、黙ってプログラムが組めるものなのか、という問題があります。ペラペラひとりごとをつぶやきながら、プログラムを作る人の方が多いんじゃないかと思ってましたが、予想に反して静か。

しかし、この静けさに耐えられない(^^;)

静かすぎて何か不安。でも、一人でペラペラしゃべりながら作るわけにもいかないので、黙って作ることにしました。

今回はInDesign本の原稿をさっさと書いて、マイクロビットかobnizを使った何かを作ろうかと考えてました。結果的には原稿を書いて終わってしまいましたが、時間があればゲームでも作りたかったところ。

マイクロビットやobnizでゲームを作るのではなくて、InDesignでゲームを作っても良かったかも。神経衰弱や数当てゲームくらいならInDesignでも作れます。シンプルな数あてゲームなら、こんな感じになります。


// 数あてゲーム(InDesign)
(function(){
var n,num=(Math.random()*9+1)|0; // 1〜9
while(n!==num){
var n=parseInt(prompt("1〜9の数値を入れてください",""));
if(n==null){
return; // キャンセルされた
}
}
alert("当たり!");
})();

まあ、このプログラムはInDesignでなくても、PhotoshopやIllustratorなどでも動きます。当たった場合は、InDesignで新規にドキュメントを開いて文字を表示するようにすると以下のような感じになります。

// 数あてゲーム(InDesign)
(function(){
var n,num=(Math.random()*9+1)|0; // 1〜9
while(n!==num){
var n=parseInt(prompt("1〜9の数値を入れてください",""));
if(n==null){
return; // キャンセルされた
}
}
var dp=app.documentPresets.add({
facingPages:true,pagesPerDocument:1,
pageWidth:100,pageHeight:100
});
var doc=app.documents.add(true,dp);
var tf=doc.textFrames.add(undefined,undefined,doc,{
geometricBounds:[30,0,100,100]
});
tf.contents="当たり!";
tf.paragraphs[0].pointSize="70pt";
tf.paragraphs[0].justification=Justification.CENTER_ALIGN;
})();


さて、話を戻しましょう。沈黙の中、優先順位の高いInDesignの原稿を書いていきました。さっさと終わらせて何か作ろうと思ったのですが、何とこの日は台風24号が接近していました。

このためイベントも早々に終わらせるという事態に。まあ、自然には勝てないので妥当な判断です。鉄道でも計画運休があったくらいですし。

ちなみに塩尻市は、正午あたりは晴れてきていたりして結構のどかな日でした。昼食を済ませ、InDesignの原稿を書き始めたところで、Twitterから通知が。誰だ? と思ったら福野泰介さんからでした。こどもパソコンIchigoJamの開発者です。

https://ichigojam.net/

http://fukuno.jig.jp/


台風の影響で電車が止まってしまい、お手上げになってしまったとのことでした。塩尻でイベントやっていたなあ、ということで連絡してみたというような流れでした。

何だか分からないけど、塩尻市に開発者が来ることは滅多にない(Ruby言語の作者は、以前塩尻市に来たことがあります)ので大歓迎。早速、自己紹介とかIchigoJamのついた帽子の説明とかしてもらいました。

そうこうしているうちに時間になってしまったため、各自途中まで作ったものをプレゼンして終了となりました。中にはマッシュアップアワードに出した方がいいものもありました。

私はobnizについてざっと説明しました。その後、なぜかInDesignの説明をするということになりました。InDesignを使えばマニュアル製作とか説明書作ったりするのが簡単になりますよ、とかそんな感じで説明しました。

見渡せば印刷絡みの人は誰もおらず、デザイン関係者も0人。場所が違えば、InDesignも珍しいアプリケーションなのかもしれません。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp

http://www.openspc2.org/


右手親指は治らず。腱鞘炎でもなく、結局なんなのか分からないまま現在に至ってます。が、いかんせん鉛筆持ったりするのが駄目(痛み止めを飲んでも痛い)で、納品書に数字を書いたりするのも難しい状態。お絵かきの練習も線がまともに描けないので一時中断。

右手親指を使わなくてもいいのは、通常業務とコンピューターの入力作業くらい。キーボードは右手親指使わなくてもいいけど、マウスを握るときに親指を使うので、そこらへんが難関……。

ドライバーもうまく回せないので、電子工作絡みも一時中断。原因が分かれば治るんでしょうけど。治らなかったらお手上げ〜


・創って学ぼうプログラミング
https://news.mynavi.jp/series/makeprogram


・みんなのIchigoLatte入門 JavaScriptで楽しむゲーム作りと電子工作
https://www.amazon.co.jp/dp/4865940936

[正誤表]
http://www.openspc2.org/book/error/ichigoLatte/


・After Effects自動化サンプルプログラム 上巻、下巻
https://www.amazon.co.jp/dp/4844397591

https://www.amazon.co.jp/dp/4844397605


・IchigoLatteでIoT体験
https://www.amazon.co.jp/dp/B06X3X1CHP

http://digiconcart.com/dccartstore/cart/info/2561/218591


・みんなのIchigoJam入門 BASICで楽しむゲーム作りと電子工作
http://www.amazon.co.jp/dp/4865940332/


・Photoshop自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/


・Illustrator自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA/


・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/


・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/



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■映画ザビエル[63]
A-Ha?

カンクロー
https://bn.dgcr.com/archives/20181015110100.html

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◎パターソン

英題:PATERSON
公開年度:2016年
制作国・地域:アメリカ
上映時間:118分
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:アダム・ドライバー、ゴルシフテ・ファラハニ、ネリー、永瀬正敏


●だいたいこんな話(作品概要)

アメリカ、ニュージャージー州の街パターソンに暮らす、パターソンという名の男の物語。在来線のバスの運転手で、美しい妻と愛犬と共に規則正しい日々を過ごしている。

パターソンは、街も彼自身も経済的物質的に格別豊かとは言えないが、彼に不満はない。日常の美しさに目を向け、詩を綴る彼の7日間を切りとった作品。第69回カンヌ国際映画祭において、主人公の愛犬マーヴィンを演じたネリーが、パルム・ドッグ賞を受賞。


●わたくし的見解/毎日がBrand New Day

最近、白菜を切る夢をみた。

週末なのをいい事に、明るいうちから白ワインを頂き、ほろ酔いで洗濯ものを片付けてから午睡を貪っていたら、どういう訳だか白菜の夢である。

とくに好物でもないし、実家が白菜農家でもない。村上春樹のように「それは、しるしのようなものだ」とか言ってもいいけれど、正直そんな風には全く思えない。

夢占いや、夢による現在の精神状態の分析みたいなものを持ち出されても、つい私は眉に唾を塗ってしまうような人間なのである。つくづく可愛げがない。

私にとって夢は、得た情報を脳が処理(整理)する時の副産物だと信じている。

記憶の、どのステージに情報を配置するか、寝ている間に脳がせっせと作業している。すぐに取り出さなければいけないような情報は、記憶の浅いステージに。とくに重要ではなかったり緊急性の低い情報は、めったに思い出すことのない、記憶の深ぁーいステージに。


時々あるいは、ほとんどの夢が支離滅裂だったり極端に飛躍した展開になったりするのは、一体いつ得たのかさえ分からないような、些細な情報まで処理していくため、作業段階で複数の情報がザッピングしたようになっているに違いない。

白菜。

少しもそんな事は覚えていないけれど、どうせ私のことだから「涼しくなったし、そろそろ鍋も悪くないかな」とか思ったのだろう。

夢で見た白菜は、今までの人生で私の知る、どの白菜よりも美しかった。ちょうど半分に切ったところから覚えている。虫食いはおろか、しみのようなものも一切なく、繊維はきめ細やかで、切り口はとても瑞々しかった。

雪の下でしばらく保存していたような、ちょっとしたブランド白菜だろうか。こんなに白菜自身のポテンシャルがあるなら、雑多に鍋に放り込むよりも、豚バラ肉を一枚ずつ挟んでミルフィーユ仕立てにするべきではないのか。

とっさに夢だとは気づかなかった私は、半分から四分の一に、さらに切り分けていく間、とてもワクワクしていた。たかだか白菜で。


パターソンという名の街で暮らす、パターソンという名の主人公。彼の人生のうちの、それほどドラマティックでもない7日間を、まるで風景を眺めるように鑑賞する映画である。

パターソンは、運行前のバスの運転席や、滝を背景に臨む鉄橋が見えるお気に入りの場所や、あるいは自宅の地下室兼書斎で毎日熱心に詩をしたためる。

妻や職場の同僚に、創作活動を遮られても意に介さず、そこに苛立ちみたいなものは全くない。かと言って、詩に対するスタンスが冷めている感じでもない。とても純粋に真摯に詩と向き合っていて、その上で完全に生活の一部となっている。

彼には詩を書くことが、好きなコーヒーや煙草で一服するような、いたって日常的なことなのだ。

バスの運転手であることも象徴的で、毎日ほぼ同じ時間に同じルートを走る。決して大きな都市ではないので、乗客も通勤や通学で見慣れた顔ぶれがほとんどだろう。車窓の景色も変わり映えはしない。

しかし、ささやかながら日々、季節は移ろい天気も変わる。耳にする乗客のたわいもない会話も毎日違う。目覚めた時に横にいる妻、悩み多き同僚の愚痴、一日の締めくくりに出かける愛犬との散歩と小さなジョッキのビール。

たとえ大きな変化がなくても、一日たりとも同じ日はないのだ。パターソンはそれらを慈しみ詩に綴る。

暮らしている街や、あるいは自分の人生について、特筆すべきことは何もないと感じるのは、見方が違うだけなのかも知れない。視点を変えれば、パターソンの街や彼のように、本当は何かがあるのかも。

そして、映画としてはあまりにも牧歌的に思えた7日間も、もしかしたらパターソンにとって、人生で最も劇的な一週間だったのではないか、とも思うのだ。

作品の後半で、パターソンと同様に秘密のノートにポエムを書き綴っている女の子が登場する。彼女は、自らの詩を誇らしそうに披露してくれるが、しきりに「でも韻は踏んでいないの」と繰り返す。

そんな彼女にパターソンは「韻を踏めているところもあったし、中間韻もあったよ」と励まし褒めてあげる場面が、とても印象的だった。実は映画全体も、詩のような構造をとっているようだ。

ウィリアム・カーソル・ウィリアムズという現代アメリカの詩人の名が、映画の中で何度か出てくる。パターソンが最も敬愛する詩人なので、妻がわざと名前を間違えて言ったりするのだ。


彼の作品にそれこそ「パターソン」という長編詩がある。当然、この映画の元になっている作品だが、興味深いのは小説からの映画化のように、ストーリーを中心に下敷きにするのではなく、構造を映像作品にしている点だと思う。

さらに重要なのは、映画の中に散りばめられた韻とかリフレインとか擬人化だとかを、全く気にしなくても、十分に楽しめる作品だと言うこと。登場するキャラクターは犬にいたるまでチャーミングだし、実に穏やかな物語なのに退屈させない。

しかも、今までの人生で私の知る、どの映画よりも美しかったと言っても良い。まるで夢で見た白菜のように。ほんの束の間の、とても幸せな午睡のように。


【カンクロー】info@eigaxavier.com

映画ザビエル http://www.eigaxavier.com/


映画については好みが固定化されてきており、こういったコラムを書く者としては年間の鑑賞本数は少ないと思います。その分、だいぶ鼻が利くようになっていて、劇場まで足を運んでハズレにあたることは、まずありません。

時間とお金を費やした以上は、元を取るまで楽しまないと、というケチな思考からくる結果かも知れませんが。

私の文章と比べれば、必ず時間を費やす価値のある映画をご紹介します。読んで下さった方が「映画を楽しむ」時に、ほんの少しでもお役に立てれば嬉しく思います。


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編集後記(10/15)

●「サラリーマン・バトル・ロワイアル」を見た。いかにも日本的なタイトルだと思ったら、原題は「The Belko Experiment(ベルコ社の実験)」である。最後のひとりになるまで殺し合いをさせる残酷なサバイバルゲーム。元ネタは深作欽二の「バトル・ロワイアル」だろう。そっちも再見したくなった。

妙に入念なのは、全員が後頭部に追跡装置を埋め込む手術済みというところだ。この国コロンビアでは誘拐が多いが、装置の追跡で社員の居場所を特定できるからだというが、明らかにやり過ぎだろう。しかし、ベルコ社入社の条件なのだ。会社の建物は町から離れていて、全体を要塞化できる仕様になっている。

ある日、兵士が入り口で検問しており、地元の人はみな帰された。上層部の命令で、保安上の問題だという。いつもの通り業務が開始された。社内放送が告げる。「作業を中止せよ。現在ビル内には80名いるが、8時間後にはほぼ全員が死ぬ。最初の課題は、今から30分以内に同僚2人を殺すこと。誰をどう殺すかは問題ではない。30分以内に死体を用意できなければその余波を受ける」

ビル全体の窓をシャッターが覆い、出入り口も閉鎖される。電話は通じない。誰も行動を起こさない。誰かの悪ふざけだ、心理テストだ、という声が上がる。しかし、この課題は本物だった。男女一人ずつ後頭部が爆発して死ぬ。追跡装置は爆発装置だった。トイレで後頭部にナイフを入れて、装置を取り外そうとする。「マイケル・ミルチ、ナイフを捨てないと爆発させる」と放送が告げる。

この男が主人公である(不死身のw)。「2時間後、2時47分までに30人を殺せ。30人が死ななければ60人を殺す」。ということで、マジ殺し合いが確定する。マイケルらは屋上から垂れ幕を下ろす作戦をたてるも失敗。なぜか一見普通の会社に武器庫があり(物語の都合上)、なぜかそれを知る奴らが奪いに行き、その後、社内の主導権を握り、勝手に選別した社員たちを次々と殺戮する。

凄惨な一方的殺人。「パージ」かよ。埋め込まれた爆弾も作動。放送はさらにエスカレートし、殺しあいを煽る。主人公、その恋人、新入社員らの動きも丁寧に見せる。同僚を文房具やオフィス機器で攻撃する奴もいる。グロテスク、容赦ない殺し合いが丁寧に描かれる。しかし、主人公は生き残るのがお約束だ。単独行動をとって、生き延びるかもな? と思わせた新入社員は、残念でした。

お約束通り、ただ一人生き残ったマイケルは、会社の建物から離れた物置きみたいな建物に一直線(よく知ってるな、コントロールセンターを)。この作戦の責任者ら数人がいる。彼らは国際的な組織に属し、いつかよりよい世界を作るため、科学的データを集めていると、とか何とか物凄くお粗末なことを言う。

あきれたことに頭に埋め込んだ爆弾の操作はアナログ、80人分のON-OFFスイッチと手書きの名前が並ぶ。マイケルはその装置に飛びつき、死んだ社員の頭部から取り出した爆弾を起動させる。このへんの描写は何度も見てようやく理解できた。全員を殺す。外に出た彼を上空からカメラが捉え、引いてくとものすごく沢山のモニタで、世界各国で行われているこの作戦の模様が見える。第一ステージ終了、第二ステージ開始とアナウンス。シリーズとして続くのかい……。(柴田)

「サラリーマン・バトル・ロワイアル」2017 アメリカ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B077N3TFM6/dgcrcom-22/



●私はひとりごと派。/白菜か〜。

/「平成30年台風第21号」の話。折れたクレーンのある建築現場のまわりは、10〜15m四方に立ち入り禁止テープが貼られていて近寄れなかった。

通りすがりに皆が事故現場を見上げている。テープの外には警備員がいて、迂回誘導。テープの中には作業服を着た人たちと、スーツ姿の年配の人たちが話し合っている様子が見えた。

翌日には隣のビルに刺さっていたクレーンの先部分は撤去されていたので、夜中のうちに作業されたのだと思う。

木が折れたり倒れたりした場所場所は、まだ風が少し残っている頃から、車が来て作業をしていた。対応が早い。

こちらは台風が過ぎてほっとしているのに、この人たちは復旧に努められていて、大変なお仕事をされているのだなと感謝するしかなかった。 (hammer.mule)