[0181] JPC特別セミナーでしゃべったこと

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0181 1998/11/17発行
http://www.dgcr.com/      1998/04/13創刊
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●「JPC特別セミナーでしゃべったこと」
 火曜日担当:柴田忠男

●MD-5000(ALPS)使用感

●主要サイト情報
 Apple/ Adobe/ Sun Microsystems

●イベント情報
3D Studio MAX 体験セミナー開催のお知らせ
デジクリ読者は参加費無料!



「JPC特別セミナーでしゃべったこと」
火曜日担当:柴田忠男
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今年のシーボルトセミナーズで、JPC(ジャパン・パブリシング・コンソーシア
ム)は特別セミナーを行い(10月23日)250名以上、満員立ち見の盛況だった。
第一部で、副理事長の郡司秀明さんの司会で、JPCの研究部会ディレクターを壇
上に、<バトルトークPart1 パブリッシングを問う>が行われた。わたしは<
フォント・組版>のディレクターなので、主に郡司さんの質問に答えていくつ
か話した。

私は壇上ではかなりええ加減な、脈絡のない回答をして後から悔やんだが仕方
ない。ホームページに掲載するときに、わずかに手をくわえたが、まだ支離滅
裂だ。この機会に、もう少し真面目に整理して答えてみようと思う。

■出版社のデジタル化のためには…
郡司:日本では「デジタル化が進まない」といわれながら、最近、急にデジタ
ル化が進み出した、そんな印象を私はもっている。みなさんはどうだろう? 
とくに地方が進んでいる。その中で一番進んでいないのが出版だ。柴田さん、
どうしてだろう?

柴田:私はそれに関してここ数年、テープレコーダのように同じことを言い続
けている。デジタル化が進まない理由は、編集者個人の意識の低さが問題だと
思う。それから、印刷会社がこれまで過剰にサービスしてきてくれていたので、
体質として編集者はもはや自力でDTP化はできないのではないかと考えている。

郡司:ということは、出版社でデジタル化を進めるには総リストラが必要だと
いうことだろうか?

柴田:できれば経営者が代替わりするタイミングなどで大リストラを行なって、
古い方には全部やめていただくのがよろしい(笑)。とくに、いつまでも編集
長に居座っている人というのはろくなことをしない。編集長が本当に力を発揮
できるのは、せいぜい5年が限界だと思う。デジタル化を進めるには、経営者
の大決断が必要だ。反対する者は切るという覚悟がいる。いまや、デジタル化
以外に選択肢はない。

郡司:柴田さんは社内でそれを率先して言っていた。

柴田:おかげで会社にいづらくなった(笑)。

■読者への課金は難しい
郡司:実際にオンラインマガジンに記事を供給している柴田さん、コメントは
ないか?

柴田:業界では「懲りない男」と言われている。これまで、オンラインマガジ
ンを2つ手がけたがビジネスとしてはうまくいかなかった。今かかわっている
のが「日刊・デジタルクリエーターズ」というメールマガジンである。ある会
社のビジネスだったのだが、その会社が傾いてしまったので、今はSOHO者4人で
まったくお金のない状態でやっている。

タイトルの下に広告を入れて、1日2万円。これがなかなか入ってこない。まっ
たくビジネスにはなっていない。それで、今、少額決済ができるシステムを研
究中だ。読者がいい記事だと思ったら、即刻何10円かを支払える、ということ
がオンラインでできるようになれば、という運動を進めている。これをわれわ
れは<投げ銭システム>と呼んでいる(笑)。

郡司:広告を取るよりも、読者からお金を取った方がやりやすいか?

柴田:もちろんだ。私たちの媒体は広告主におもねるようなことはしたくない。
広告よりも購読料、それも中間になにも入らない直接販売がしたい。

■組版品質の低下にどう対応するか?
郡司:柴田さんは、文字と組版に関していろいろな活動をされているが、組版
品質の空洞化についてコメントをいただきたい。

柴田:「漢字が足りないから日本の文化が危ない」というアホな論議があるが、
本当に危ないのは組版だ。組版がひどい状態になったのはDTPのためだ。外来の
組版ソフトの機能がよくないからだ。フォント、組版に関してユーザはほとん
ど諦めていると思う。もういいよ、ユーザがしっかり勉強して実行するという
感じだ。品質の劣化は、プロの人たちの自覚がなくなった点が大いに問題だ。
「あまり素人に任せるのはよくないが、安ければいいではないか」という状態
で困っている。JPCとしては、もう少ししっかりした話をしていきたい。最近、
デザイナーなどの話では、苦しいのでソフトのバージョンアップもしない、
フォントも買わない、という状態だ。この不景気の間は、「現状でしっかり出
ているなら、それでいいや」という感じになって、DTPは停滞するのではないか
と少し心配だ。

■ベンダーへの要望
郡司:最後に、Part2に引き継ぐ意見を、各ディレクターに語っていただきたい。

柴田:フォント・組版部会としては、ベンダーに対して言うことはない(笑)。
自力でしっかりやっていく。そして、使いにくいもの、高いもの、不具合のあ
るものは使わない。組版品質に関しては、しっかりした勉強会を設けたいと考
えているので、みなさんも是非ご参加いただきたい。

なお、これは私の回答の一部抜き書きである。他のディレクターもちゃんと出
ている完全版は、JPCのホームページで見てほしい。また、第2部の<バトル
トークPart2 ベンダーに問う>は、クォーク、アドビ、マクロメディア、アッ
プルが猪股理事長の突っ込みにけっこう平然と答えているのがみものだ。ベン
ダーの姿勢が正直に出ていておもしろい。少し腹もたつが。

http://www.jpc.gr.jp/streamin/1998/981023-2.html

●しばた・ただお 「This is読売」なんて雑誌は二度と買わないと思うが<ど
こへ行く漢字>なるトンデモ特集があるため、いやいや買った。いやはや情け
ない特集だった。嵐山光三郎「素人包丁記ごはんの力」いいねえ。不良おやじ
の妄想がいい。講談社文庫は組版がきたないので滅多に買わないが、このシ
リーズは全部買った。夢枕獏(恥ずかしい名前だ)文春文庫「陰陽師飛天の
巻」面白い、でもどこかで聞いた話だと思ったら、岡野玲子がすでに漫画化し
ている。最近は早々とベットにはいって岡野「陰陽師」を読むのが快楽。

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■MD-5000(ALPS)使用感
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新しいプリンターを使い始めましたので報告です。

今まで使用していたのは昇華もできるALPS MD2300Sですが、性懲りもなく、再
びALPSです。新技術 VD(バリアブルドット)がクラス最高 2400dpi相当の
画質&A4ノビ。と言う事で、まあ以前のプリンターも充分しっかり出来てい
たので、そんなに急に技術の向上はしないだろうと、さほどの期待はせずにい
たんです。が。びっくりです。

届いてから開梱してセッティング、MacだとSCSIなのでアダプターを取り付け、
インクをセット4色をセット。しかし、インクのセット部分がまえのとは違う
んです、取り付けはしやすいんですが何かふわふわしていて頼りない。変な感
じ!!

ドライバーのインストールはMMDirectorのプロジェクターから出来るように
なっていて、最近はVISEのインストーラーが多いので、これも変な感じを受け
ます。でも、オンラインマニュアルもそこから開くことが出来ますし、初心者
には優しい作りになっていると考えられます。インストールは何の手間もなく
出来ました。

一応、マニュアルに目を通しておこうと引っぱり出して読み始めたのですが、
これは、MacとWINDOWSハイブリッドマニュアルなのですが、ちゃんと区分けさ
れていて分かりやすくできていました。

しかし、読んでみて、ビックリ!!
なんとインクカセットが7本セッティング出来るんです。だから、ホルダーに
装着したときにふわふわした感じがしたんですね。マニュアルは読むべきです
買う前に調べろが本当ですが(^^;

このインクカセットですが、今までの4色にMFインクと光沢仕上げインクが
追加されています。そりゃあ、インク代がかかるだろうって。まあ、まあ、こ
こからが本題。

このMFインクは普通紙や官製葉書を使う前に、透明な皮膜を一枚作ってくれ
ます、これが効果絶大なのです。一応普通紙(コピー用紙)に4色だけで印刷
してみましたが、早い!。資料を見ると倍の速度と言うことです。ホントか?
でも、以前の機種から比べれば驚くこと早いことは確かです。面倒な時間の計
測なんかせんぞわし。

MFを使わない物でもインクリボンを使うことによる横のラインはほとんど感
じられず、この機種以前の専用紙を使った出力に近い物になっています。いや、
もしかすると上かも知れない。これは個体差もあるのでどうとも言えない感じ
です。

そして、このMFインクを使った物はこれ又比較にならないほど非常に綺麗に
印刷されます。印字面が非常に滑らかなのです、まさにオフセット印刷に近い
感じです。いや、もっと、こうインクが乗った感じで、何というか、ヌメッと
した気持ちよさがあります。

そして、その上にさらに光沢インクを乗せることで、色に深みが増してとても
同じプリンターで出力した物とは思えない美しさです。何でこうなるのかまっ
たく分からないのですが発色も非常に良くなります。インクジェットプリン
ターの紙に乗った感触とは違い、紙の上にピタッと張り付いたインクの感じは
とても心地よいです。私は表面の感触は艶の無い方が好きです。

まだ使用し始めたばかりなのですが、前のMDシリーズの時にも美しさにビッ
クリしたのですが、そのMDも色がかすんでしまうほどの、出来映えだと思い
ます。昇華の出力も出来るようなので、それも後の楽しみです。

そうそう、A4ノビが使用できるという事ですが、そんな紙何処にあるんだ(^^;
一応B4をカッターナイフでシコシコ切って作ってみました、それを使って
Illustratorからトンボ付きで出力してみました。
でも、Illustratorからの出力は張り付けたビットマップは72dpiでしか出力
されないのね。むなしく、綺麗なトンボにガチガチの絵が出力されました。
当たり前だってぇ~~。ソフトリップは高かったような(^^;
でぇも、ページメーカからは綺麗に出力されました(⌒▽⌒)

しかし、またまたALPS快挙と声を大にして言いたいですね。ほんと、ショップ
でサンプルを見てみて下さい。

ああ、ランニングコストですか、そんなん計算するの面倒やん。ALPSの資
料によると安くなっていると言うことです。

HAL IIDA : 飯田 HAL
e-mail : hal_@yk.rim.or.jp
www : http://www.kobanzame.co.jp/HAL/main.htm

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■主要サイト情報
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PageMaker(R) 6.5Jを特別価格で提供
http://www.adobe.co.jp/whatsnew/pressrelease/9811/16PM.html

▽Sun Microsystems
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Sun、定評あるワークグループ・サーバの性能とスケーラビリティをさらに拡
充。Sun Enterprise 450に400MHz UltraSPARC-II CPUを搭載、SPECWebベンチ
マークで Microsoft Windows NT機を上回る記録を達成
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#26

Sun Enterprise 10000がLINPACK BenchmarkでSGI、HP、IBMに快勝
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#25

Sun、Oracle8iのサポートを発表
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#24

Solaris Resource Manager 1.0を発表、高度なリソース・コントロールで処理
能力を増強
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#23

Sun、グラフィックス製品とモニタの価格を大幅改訂
高性能3Dグラフィックス製品を低価格で提供
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#22

容量・性能・処理速度を増強したSunの64ビット・ワークステーションが2,495
ドルからの低価格で新登場
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#21

Sun、CompactPCI市場へのコミットメントを拡大
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#18

SunとEricssonがCompactPCIプラットフォームでOEM契約を締結
Ericssonの次世代ATM交換機にSunのSPARCengine CP 1500を搭載
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#17

Sun、2,000ドルを切る初の64ビットUltraSPARCベースCompactPCIボードを発表
http://www.sun.co.jp/Press/flash/1998/flash_news_11.html#16


【▽担当 山口 壮/ えむ】 mailto:PXX06120@nifty.ne.jp
http://member.nifty.ne.jp/yamaguchi/
シリコンバレーの新興企業トランスメタ社が、複数のOSを走らせ、そのOSがサ
ポートするすべてのプログラムを稼動させられるプロセッサーを開発中とのこ
と。こんな技術が実用化されたら楽しいですね。1台のパソコンでWindows,
Mac OS,UNIX,BeOS等々、好きなだけ使い分けることが出来ますからね。
<すべてのOSを走らせるプロセッサー>
http://www.hotwired.co.jp/news/news/1634.html

当コメント欄へのご意見・ご感想・ご要望などお待ちしております---えむ

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■申込方法:事前に電話・メールでお申し込みください。
・電話/03-5281-9221(担当:デジタルハリウッド 広報室 橋口)
・Eメール/dh@dhw.co.jp
※タイトルを「MAXセミナー1117DC」としてください。
※日刊デジタルクリエイターズでお知りになった旨、ご記載ください。
※住所/氏名/年齢/職業/メールアドレス/電話番号をご記載ください。

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長  森川眞行 
     柴田忠男 
     神田敏晶 

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