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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0272 1999/03/10.Wed発行
http://www.dgcr.com/ 1998/04/13創刊
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前号の発行部数 11120部
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●入力デバイスのお話
水曜日担当:笠居トシヒロ
●編集部から生コメント 「Mac Fan internet」4月号
特集「寝過ごし注意! プロバイダ乗換案内」
●読者限定「激安」キャンペーンのお知らせ
●現在募集中
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●入力デバイスのお話
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●現在募集中
入力デバイスのお話
水曜日担当:笠居トシヒロ
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さてと、以前のコラムでNew_G3に付属のマウスについて、かなり愚痴を書いた
のだが、実はあんなもんではぜーんぜん言い足らないのである。だからもっと
どんどん書いちゃおうと思って続きを書くことにした。
こんなコラムはたぶん商業誌では絶対書けないと思う。結構辛口のレビュー記
事なんかが載ってるという評判の雑誌であっても、広告で収入の大半を得てい
る以上はホントにその製品の駄目なところなんかは書けないもんなんである。
だって評価してる製品は現広告主様、もしくはこれから広告主様になろうとし
ている会社の製品であることがほとんどなんだからアタリマエであろう。
実は、雑誌の記事を書き始めた頃のこと、ボクはある製品のレビュー記事を依
頼された折、よいところも悪いところも正直に記事にした。
ところが運命というのはオソロシイもので、後になってその製品を使ったTips
などを紹介するセミナーの講師を引き受ける羽目になった。打ち合わせのため
に東京まで出向き、メーカーの担当者と顔を合わせたとたん「お手柔らかにお
願いします」とやんわりくぎを刺されてしまった。そうなんである。製品担当
者というのはちゃーんと全ての雑誌に目を通し、誰がどんなことを書いている
のかチェックしているのである。
それがわかってからは「マヌケ」なぞとは決して書かず(いや、それまでだっ
てマヌケなんてもろには書いてませんけど)、欠点を指摘する場合でも使う言
葉はオブラートで何重にも包み、書いた後で「評価するがゆえに」とか「今後
に期待したい」などというフォローも忘れずに入れるようになったのはいうま
でもない。
で話を戻すが、あの丸マウスの話だけでコラムを埋めるのもなかなか至難のワ
ザであろうと思われるので、入力デバイス機器全般の話にふろしきを広げて書
くことにしてみたい。
にゅうりょくでばいす、なんて書くと何だかわからなくなっちゃう読者もいる
と思うので説明すると、ようするにマウスやキーボードを筆頭とする入力用機
器のことですね。タブレットなんかももちろんこの仲間である(スキャナなん
かも入力デバイスだけど、今回は手で持って扱う機器に限ったお話ね(^^; )。
そんなことわかってらい、と思われる向きもあるだろうが最近ではコンピュー
ターを使う世界にどんどんと新人さんが流入してきているから、きちんと説明
してあげるにこしたことはないのだ。最近学校で教えている関係で、そのあた
りのことはよーくわかっているのだ。
入力という言葉どおり、こいつらは人間と機械のあいだの情報伝達を代替わり
してくれる機器だ。つまりは人間が直接手でもって(手以外で操作するものも
ありますけどね)作業する機器なのである。
ライターにとってのキーボードは万年筆であり、イラストレーターにとっての
タブレットは筆やペンであり、3Dモデラーにとってのマウスはノミや粘土ベ
ラでもある。おわかりか? こういうものは専門的に使おうとすればするほど
「手に馴染む」ものでなければイカンのである。形状や大きさ重さが大切なの
はいうまでもなく、実際に手に伝わってくる感じ、キータッチとかボタンのク
リック感とかペンの滑り具合なんかで、創作意欲まで違ってくるもんなのだ。
こういう話を始めると必ず「弘法筆を選ばず」という諺を引き合いに出して混
ぜっ返す輩がいるが、あれは初心者が己の未熟さを顧みず道具に固執・責任転
嫁することを戒めるためのものであって、プロが道具に拘ってはいけないとい
う意味では決してない。 弘法大師だってここ一番の書をしたためるときには
お気に入りの筆を使ったに違いない。(まあまれに、そういうことにはいっさ
い頓着しないという豪快な方もいらっしゃいますが(^^;)
以前、Illustratorを仕事のメインアプリとして使っていた頃、ボクはApple純
正の拡張キーボードと旧角型マウス(白玉)を愛用していた。拡張キーボード
というのは Winでいうところのフルキーボードってやつでファンクションキー
(Fキー)を装備しカーソルキーがちゃんと縦横にならんでいて Commandキー
とOptionキーがスペースバーの両側に2個づつ付いているというものだ。
#つい最近までAppleの標準キーボードにはFキーが付いていなかった。
以前からIllustrator を使ってこられた方はよくわかると思うが、このソフト
は初期の頃からほとんど全ての文字キーにショートカット・コマンドが割り振
られていた。 つまり使いこなすほどにCommandやOptionキーと一緒に押す文字
キーが増えていくのである。ボクは成人男子としては手が小さいほうなので、
左側にしかCommandやOptionキーが付いていない標準キーボードで"Command+]"
なんてショートカットは押せないのだ。無理に押そうとすると手がツルか指の
股が裂けてしまう(ウソだけど)、拡張キーボードを使っていたのはまあ必然
といえる。
旧型角マウスというのは最近のユーザーは見たこともないだろうが、ちょっと
真ん中より後のあたりが盛り上がっているだけのまっ四角なマウスだ。しかし、
見た目のそっけなさとはウラハラに実は人間工学バキバキで、ボールの位置と
いい重さといい持ったときのバランスといいクリック感といい、手に馴染む感
じという観点から見た場合、ボクは今のところこれ以上のマウスを知らない。
現在は、KENSINGTONの4ボタンマウスを使っているが、これはコンテクストメ
ニューを使うために1ボタンでは不便を感じるようになったためだ。こいつも
しっかりした作りの良いマウスだが、手に馴染むという意味では旧角形マウス
にはわずかに及ばない。
実は旧角型マウスには黒玉タイプと白玉タイプがあって、玉ってのはマウスに
入っているボールのことだけど、黒玉の方は玉自体が小さい上に軽い材質でで
きていたので若干バランスが悪く人気もなかった。しかし、白玉タイプの方は
先に書いたとおりの逸品で、熟練したグラフィック・ユーザーには愛用者が多
かった(逆もまた真なり、ではないけどね)。
ちょっと前まで秋葉や日本橋では、新古品や再生品の「白玉角マウス」が売ら
れているのを目にすることがあったが、新古品なら1万4~5千円、再生品で
も5~8千円はするこの品物は、次に訪れたときにはたいていの場合もう売り
きれていた。如何にこのマウスが優れていて、愛用者が多かったかという証拠
であろう。
こんな時代を知っているだけに、今回の丸マウスは残念でならない。少なくと
もNew_G3はグラフィックのプロユーザー向けの製品であったはずだ。プロが使
う道具としてのクオリティをとうてい充たしているとは言えないマウスを付属
させてワシらにどうせえと言うのだ。
プロなら自分の好きなマウスを買い足せというご意見もあろうが(もちろんみ
んなそうすると思うが) 作っているAppleだって道具を作るという立場のプロ
であるはずだ。職人が使うための刺身包丁に量産品と同じプラスチックの握り
を付けて売っている刃物メーカーがあるか? ないない。
Windowsのほうでも、GUI(グラフィック・ユーザー・インターフェイス)を本
格的に採用してから約3年、マウス操作の重要性が増してきたと見えて、最近
のドライバでは加速度の設定(マウスをゆっくり動かしたときは小さく、速く
動かしたときは大きくカーソルが動く。 Macでは初期の頃からOS自体がこの機
能をサポートしている)もできるようになり Macにはないホイール機能(マウ
スボタンの間に付いているホイールを廻すことで、ウィンドウやメニューをス
クロールさせることができる。)までサポートしているものも多く見られるよ
うになってきた。Microsoft 純正の新型ホイールマウスなどは大きさといいバ
ランスといい表面の材質といい、なかなか秀逸な出来栄えだと思う。
今回のExpoでも数社で展示があったが、そろそろ Mac用にも2ボタン・ホイー
ルマウスがお目見えするようで楽しみである(Logitechからはすでに発売され
ているのを確認した)。サードパーティ製の Mac用入力デバイスは、これから
どんどん売れるんじゃないだろうか。
....は!、今回の丸マウス付属ってひょっとしてサードパーティの需要拡大の
ためのAppleの市場戦略の一環か?......ってそんなわきゃないか(笑)。
【プロフィール】
かさい・としひろ(グラフィックデザイナー)
京都市立芸術大学油画科卒業後、某特殊印刷会社でMacintoshによるDTPPシステ
ムの構築を手がける。在職中に書いた本がきっかけで独立。現在はWebを中心と
したグラフィックデザイン全般を手がけながら、後進の指導にもあたっている。
Macromedia Flash - Mailing List 主宰 NIFTY-SERVE FGRAPHIC Sub-SysOp
デジタルクリエイターカレッジ WAO! 大阪校 Webコース講師
共著書:みんなのFlash2・デザイナーが遊ぶWebデザイン等
<http://www.mad-c.com/>
まつむらまきお氏との共著書「Flash3J Professional Technique」
定価:2800円+税 D-ART刊(ISBN4-88648-523-5)が好評発売中!
この本の作例を元にしたWebセミナーを、Macromediaのサイトで展開中!!
<http://www.macromedia.com/jp/software/flash/training/>
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■編集部から生コメント
「Mac Fan internet」4月号
特集 「寝過ごし注意! プロバイダ乗換案内」
http://www.pc.mycom.co.jp/mfi/
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初めまして。「Mac Fan internet」編集部の山本と申します。
弊誌の「ホームページの道具箱」という連載コーナーでは、森川さんに苛酷な
原稿量と非情な〆切でいつもいつもご迷惑をおかけしているのですが、このた
び「デジクリ」で次号のMFiの予告を掲載して頂けるとのことで、こうしていそ
いそと原稿を書いている次第です。でも、いつもとポジションが逆転しちゃっ
ているので、何だか妙な気分ですね。
まず巻頭特集は、「寝過ごし注意! プロバイダ乗換案内」です。インター
ネット利用に欠かせないプロバイダですが、それだけにちゃんとサービスを選
ばないと後で泣きを見ることになります。そこで今回は、最新情報とMFi直伝の
プロバイダ選びのコツを元にしながら、MFiオリジナルの「タイプ診断表&プロ
バイダ採点表」を使った実践的なプロバイダ選びをご紹介。きっと、あなたに
相性ピッタリのベストなプロバイダ探しの手助けになることでしょう。
第2特集は弊誌編集長の入魂企画「MacでLinuxでインターネット」です。最近巷
で話題のLinuxに、MFiならではのアプローチで迫ります。ダイアルアップ設定
から、電子メールやNetscapeも自由自在に操るコツやTIPSを詳細解説。なお、
付属CD-ROMには「Linux for PPC」を収録! 興味のある方は、ぜひ一度お試し
下さい。
その時もっとも旬な話題をいち早くお届けしているNET TRENDは、「iMacと新
G3でインターネットを始めたい!」と「ここがすごい! Internet Exproler
4.5 & Outl ook Express 4.5」の豪華2本立て。また、大盛況のうちに幕を閉じ
た「MACWORLD Exp o/Tokyo '99」の詳細報告も見のがせません。そういえば森
川さんも、神田さんと一緒にバリバリ働いてらっしゃいましたね(笑)。
連載コーナーも好調です。「ホームページの道具箱」では、森川さん直伝の
ホームページの背景テクスチャ作成テクニックを徹底解説。また「アプリケー
ション使いこなし術」では、使いやすさピカイチのポピュラーなHTMLエディタ
「Adobe PageMill 3.0J」を紹介しています。
そして何と! 今話題騒然のMac用ブラウザ「iCab」の速報レビューも‥‥お届
けしてしまうんです。これはもう必見ですね。
まだまだお知らせしたいことはたくさんあるのですが、ここで重要なお知らせ
です。実は、翌々月の5月号から「Mac Fan internet」は大リニューアルを敢行
します。「ええっ、あの人が?」というような超強力新連載もスタンバイ。表
紙のデザインも、それに、ね、値段も‥‥!? ではまた、乞うご期待!
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■読者限定「激安」キャンペーン
http://www.agosto.com/dp_special/
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254号でもお知らせしましたが、「読者限定」キャンペーン実施中です。マクロ
メディア製品を買うとおまけや割引までしてくれるというもの。詳細は254号
と、上記アゴストさんのサイトへゴー。今月の「アート&デザイン」や吉井宏
さんのペインター本、柴田編集長編の美少女本もよろしく。
アゴストさんのサイトでは、アンケートプレゼントも実施中。
http://www.agosto.com/dp/pre.html
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■現在募集中
http://www.dgcr.com/etc/invite.html
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●読者プロフィール
●ホームページリニューアルインフォメーション
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発行 デジタルクリエイターズ
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編集長 森川眞行
柴田忠男
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情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
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お友達にも是非お奨め下さい (^_^)
★日刊デジクリは、まぐまぐ<http://rap.tegami.com/mag2/>、
Macky!<http://macky.nifty.ne.jp/>で配信しています。
Copyright(C), 1998-1999 デジタルクリエイターズ
許可無く転載することを禁じます。
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水曜日担当:笠居トシヒロ
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さてと、以前のコラムでNew_G3に付属のマウスについて、かなり愚痴を書いた
のだが、実はあんなもんではぜーんぜん言い足らないのである。だからもっと
どんどん書いちゃおうと思って続きを書くことにした。
こんなコラムはたぶん商業誌では絶対書けないと思う。結構辛口のレビュー記
事なんかが載ってるという評判の雑誌であっても、広告で収入の大半を得てい
る以上はホントにその製品の駄目なところなんかは書けないもんなんである。
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ている会社の製品であることがほとんどなんだからアタリマエであろう。
実は、雑誌の記事を書き始めた頃のこと、ボクはある製品のレビュー記事を依
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願いします」とやんわりくぎを刺されてしまった。そうなんである。製品担当
者というのはちゃーんと全ての雑誌に目を通し、誰がどんなことを書いている
のかチェックしているのである。
それがわかってからは「マヌケ」なぞとは決して書かず(いや、それまでだっ
てマヌケなんてもろには書いてませんけど)、欠点を指摘する場合でも使う言
葉はオブラートで何重にも包み、書いた後で「評価するがゆえに」とか「今後
に期待したい」などというフォローも忘れずに入れるようになったのはいうま
でもない。
で話を戻すが、あの丸マウスの話だけでコラムを埋めるのもなかなか至難のワ
ザであろうと思われるので、入力デバイス機器全般の話にふろしきを広げて書
くことにしてみたい。
にゅうりょくでばいす、なんて書くと何だかわからなくなっちゃう読者もいる
と思うので説明すると、ようするにマウスやキーボードを筆頭とする入力用機
器のことですね。タブレットなんかももちろんこの仲間である(スキャナなん
かも入力デバイスだけど、今回は手で持って扱う機器に限ったお話ね(^^; )。
そんなことわかってらい、と思われる向きもあるだろうが最近ではコンピュー
ターを使う世界にどんどんと新人さんが流入してきているから、きちんと説明
してあげるにこしたことはないのだ。最近学校で教えている関係で、そのあた
りのことはよーくわかっているのだ。
入力という言葉どおり、こいつらは人間と機械のあいだの情報伝達を代替わり
してくれる機器だ。つまりは人間が直接手でもって(手以外で操作するものも
ありますけどね)作業する機器なのである。
ライターにとってのキーボードは万年筆であり、イラストレーターにとっての
タブレットは筆やペンであり、3Dモデラーにとってのマウスはノミや粘土ベ
ラでもある。おわかりか? こういうものは専門的に使おうとすればするほど
「手に馴染む」ものでなければイカンのである。形状や大きさ重さが大切なの
はいうまでもなく、実際に手に伝わってくる感じ、キータッチとかボタンのク
リック感とかペンの滑り具合なんかで、創作意欲まで違ってくるもんなのだ。
こういう話を始めると必ず「弘法筆を選ばず」という諺を引き合いに出して混
ぜっ返す輩がいるが、あれは初心者が己の未熟さを顧みず道具に固執・責任転
嫁することを戒めるためのものであって、プロが道具に拘ってはいけないとい
う意味では決してない。 弘法大師だってここ一番の書をしたためるときには
お気に入りの筆を使ったに違いない。(まあまれに、そういうことにはいっさ
い頓着しないという豪快な方もいらっしゃいますが(^^;)
以前、Illustratorを仕事のメインアプリとして使っていた頃、ボクはApple純
正の拡張キーボードと旧角型マウス(白玉)を愛用していた。拡張キーボード
というのは Winでいうところのフルキーボードってやつでファンクションキー
(Fキー)を装備しカーソルキーがちゃんと縦横にならんでいて Commandキー
とOptionキーがスペースバーの両側に2個づつ付いているというものだ。
#つい最近までAppleの標準キーボードにはFキーが付いていなかった。
以前からIllustrator を使ってこられた方はよくわかると思うが、このソフト
は初期の頃からほとんど全ての文字キーにショートカット・コマンドが割り振
られていた。 つまり使いこなすほどにCommandやOptionキーと一緒に押す文字
キーが増えていくのである。ボクは成人男子としては手が小さいほうなので、
左側にしかCommandやOptionキーが付いていない標準キーボードで"Command+]"
なんてショートカットは押せないのだ。無理に押そうとすると手がツルか指の
股が裂けてしまう(ウソだけど)、拡張キーボードを使っていたのはまあ必然
といえる。
旧型角マウスというのは最近のユーザーは見たこともないだろうが、ちょっと
真ん中より後のあたりが盛り上がっているだけのまっ四角なマウスだ。しかし、
見た目のそっけなさとはウラハラに実は人間工学バキバキで、ボールの位置と
いい重さといい持ったときのバランスといいクリック感といい、手に馴染む感
じという観点から見た場合、ボクは今のところこれ以上のマウスを知らない。
現在は、KENSINGTONの4ボタンマウスを使っているが、これはコンテクストメ
ニューを使うために1ボタンでは不便を感じるようになったためだ。こいつも
しっかりした作りの良いマウスだが、手に馴染むという意味では旧角形マウス
にはわずかに及ばない。
実は旧角型マウスには黒玉タイプと白玉タイプがあって、玉ってのはマウスに
入っているボールのことだけど、黒玉の方は玉自体が小さい上に軽い材質でで
きていたので若干バランスが悪く人気もなかった。しかし、白玉タイプの方は
先に書いたとおりの逸品で、熟練したグラフィック・ユーザーには愛用者が多
かった(逆もまた真なり、ではないけどね)。
ちょっと前まで秋葉や日本橋では、新古品や再生品の「白玉角マウス」が売ら
れているのを目にすることがあったが、新古品なら1万4~5千円、再生品で
も5~8千円はするこの品物は、次に訪れたときにはたいていの場合もう売り
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であろう。
こんな時代を知っているだけに、今回の丸マウスは残念でならない。少なくと
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う道具としてのクオリティをとうてい充たしているとは言えないマウスを付属
させてワシらにどうせえと言うのだ。
プロなら自分の好きなマウスを買い足せというご意見もあろうが(もちろんみ
んなそうすると思うが) 作っているAppleだって道具を作るという立場のプロ
であるはずだ。職人が使うための刺身包丁に量産品と同じプラスチックの握り
を付けて売っている刃物メーカーがあるか? ないない。
Windowsのほうでも、GUI(グラフィック・ユーザー・インターフェイス)を本
格的に採用してから約3年、マウス操作の重要性が増してきたと見えて、最近
のドライバでは加速度の設定(マウスをゆっくり動かしたときは小さく、速く
動かしたときは大きくカーソルが動く。 Macでは初期の頃からOS自体がこの機
能をサポートしている)もできるようになり Macにはないホイール機能(マウ
スボタンの間に付いているホイールを廻すことで、ウィンドウやメニューをス
クロールさせることができる。)までサポートしているものも多く見られるよ
うになってきた。Microsoft 純正の新型ホイールマウスなどは大きさといいバ
ランスといい表面の材質といい、なかなか秀逸な出来栄えだと思う。
今回のExpoでも数社で展示があったが、そろそろ Mac用にも2ボタン・ホイー
ルマウスがお目見えするようで楽しみである(Logitechからはすでに発売され
ているのを確認した)。サードパーティ製の Mac用入力デバイスは、これから
どんどん売れるんじゃないだろうか。
....は!、今回の丸マウス付属ってひょっとしてサードパーティの需要拡大の
ためのAppleの市場戦略の一環か?......ってそんなわきゃないか(笑)。
【プロフィール】
かさい・としひろ(グラフィックデザイナー)
京都市立芸術大学油画科卒業後、某特殊印刷会社でMacintoshによるDTPPシステ
ムの構築を手がける。在職中に書いた本がきっかけで独立。現在はWebを中心と
したグラフィックデザイン全般を手がけながら、後進の指導にもあたっている。
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弊誌の「ホームページの道具箱」という連載コーナーでは、森川さんに苛酷な
原稿量と非情な〆切でいつもいつもご迷惑をおかけしているのですが、このた
び「デジクリ」で次号のMFiの予告を掲載して頂けるとのことで、こうしていそ
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ているので、何だか妙な気分ですね。
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ばないと後で泣きを見ることになります。そこで今回は、最新情報とMFi直伝の
プロバイダ選びのコツを元にしながら、MFiオリジナルの「タイプ診断表&プロ
バイダ採点表」を使った実践的なプロバイダ選びをご紹介。きっと、あなたに
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その時もっとも旬な話題をいち早くお届けしているNET TRENDは、「iMacと新
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川さんも、神田さんと一緒にバリバリ働いてらっしゃいましたね(笑)。
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ション使いこなし術」では、使いやすさピカイチのポピュラーなHTMLエディタ
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けしてしまうんです。これはもう必見ですね。
まだまだお知らせしたいことはたくさんあるのですが、ここで重要なお知らせ
です。実は、翌々月の5月号から「Mac Fan internet」は大リニューアルを敢行
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紙のデザインも、それに、ね、値段も‥‥!? ではまた、乞うご期待!
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と、上記アゴストさんのサイトへゴー。今月の「アート&デザイン」や吉井宏
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