[0346] ゲラへのコダワリ

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【日刊・デジタルクリエイターズ】 No.0346  1999/06/11.Fri発行
http://www.dgcr.com/      1998/04/13創刊
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前号の発行部数 12819部
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●デジクリSPECIALコラム
 ゲラへのコダワリ
 金曜日担当:須貝 弦

●Webサイト情報
 Dantz Products Page
 Web特別セミナー「プリフライト講座」
 Desi工房「CyerかおりのGoGoWeb! 3J編」その4
 
●イベント案内
 マルチメディア教育懇談会vol.11開催
 「高校での情報教科開始にともなう今後の情報教育を考える」



■デジクリSPECIALコラム
ゲラへのコダワリ

金曜日担当:須貝 弦
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「デザインの現場」に、新雑誌「サイゾー」の制作の現場レポートが載ってい
て、とても興味深く読んだ。会社員だった頃は、よく出版社や印刷会社に行っ
てワークフローやら苦労話やらを聞き出して記事にしていたので、読んでいて
ちょっとだけ血が騒いだ(病気か?)。

読んでいて考えさせられたのは、デザイナーや編集者のコダワリについてだ。
その記事によれば、デザイナーと編集者は同じ建物の中で仕事をしていて、ギ
リギリまで顔をつきあわせて作業しているようだ。

デザイナーと編集者が近くにいれば、企画の段階からコミュニケーションをと
ることができるし、実作業に入ってからも、編集者とデザイナーが校正紙やモ
ニターを見ながら、ああでもないこうでもない言いながらもイメージをカタチ
にしていくことができワケだ。思いついたアイディアを、その場で反映できる
DTPならではというところだろうか。

しかし、それがメリットばかりかどうか。編集者にとって、デザイナーがすぐ
近くにいると、何もかも際限がなくなってしまうような気がしてしまう。デジ
クリ編集長の柴田さんがよく「バカ編集者」の話をするが、私も会社員時代は
その例に漏れずしっかりバカであった(今でもか? 最近あんまり編集の仕事
はしてないが)。

自分の真後ろにデザイナーがいるときは、つい「何かあればいつでも直せる」
という気持ちになってしまい、無意識のうちに校正が甘くなってしまった。デ
ザイナーも同じように考え出すと後は泥沼で、7校8校あたりまえ~ってな感
じになってしまうのだ。

外部のデザイナーに仕事をお願いしていたときのほうが、その点についてはメ
リハリがついていたと思う。確かに、社内にデザイナーがいるときと比べれば
コミュニケーションはとりにくくなる。しかし、だからこそ入稿前のデザイナ
ーとの打ち合わせは綿密に行ったし、ラフもしっかり書いていたように思う。
校正も、初校→再校→念校(色校)でなるべく終わらせていた。

僕は「出張校正なんて編集者の恥だ!」と強く思っていたから、下版前日にデ
ザイン事務所にお邪魔してゲラとニラメッコなんていうのは大嫌いだったのだ
けど、それでも「今日で絶対に終わらせるぜ~!」という意識をみんな持てい
たから、出張校正で完全校了した後の焼肉はうまかった。

でも。確かに校了後の焼肉はうまくても、どこかで妥協しているのではないだ
ろうかという思いもあった。「ゲラ3回しか見られないからシッカリやろう」
と「ゲラ3回しか見られないからコレでいいや」が同居していたという気も、
今となってはするわけだ。

その点をどう判断するかは編集者の問題だが、進行担当者の力が必要な部分で
もあると思う。もっとも、進行管理というのは印刷会社、デザイナー、編集者
の全員を敵にまわすこともしばしばで、身内の編集者から「チミは誰の味方な
んだい?」なんて応接室で言われた日にゃぁ、バイクにありったけの荷物をく
くりつけて北海道にでも行ってしまおうか……って感じである。

僕の個人的な意見としては、やっぱり初校→再校→色校の3回でキレイに終わ
らせたいと思っている。それは、デザイナーが中にいようが外にいようが、ど
ちらの場合でもだ。

「こだわりたい」という気持ちはある。でも最終的には「はやく手離れさせた
い」という気持ちとのせめぎ合いになり、どこかでカタをつける必要が出てく
る。一律的な答えはない。ゲラで埋まった机の上で、その都度考えることにな
るのだろう。

そんなことを考えているところへ届いた、Acrobat 4.0Jβ版。デザイナーとの
コミュニケーションを取るにはいいツールだな、と思った。デザインのラフな
んかも、フォントをエンベットしたPDF でやり取りすれば、モニタ上で最終イ
メージに近いモノを確認できる。

やがて文字が流し込まれて初校になって、再校になって…とやっているうちに
(その都度PDF にしておけば)PSエラーの要因だってことごとくつぶすことが
できる。そして、PDF のまま印刷会社に渡すことができるようになれば、ああ
なんてスマートなんだろう! 某初台の出版社なんか真剣に検討した方がいい
んじゃないか? 某Mac雑誌なんか大日本で刷ってるワケだし。

ただ、悲しいかな、いくらAcrobat がいいアプリケーションでも、実際に働く
僕のような編集者の意識が変わらんことには、校正地獄も変わらないのだなぁ。

【須貝 弦】すがい・げん
書店で「スーパーデザイニング」のバックナンバーを見つけて、買おうと思っ
たけど財布に600円くらいしかない。ちょっと前のアエラに「家計のリストラ」
って記事があって、その中に「本を買うのを控えて立ち読みする」というのが
あったのを思い出し、実行した。「スーパーデザイニング」を「スーデザ」と
略して怒られた人を知ってる、1975年型の成年男子。
mailto:gsugai@hh.iij4u.or.jp

・色校チェックがものすごく早いと自慢のわたしであるが(見ないもん)本が
上がってから、あちこちに問題が発覚してちょっとだけ反省している。(柴田)

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■Webサイト情報
Dantz Products Page
Web特別セミナー「プリフライト講座」
Desi工房「CyerかおりのGoGoWeb! 3J編」その4
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<提供>株式会社ソフトウェア・トゥー広報宣伝室
mailto:pressinfo@sw2.co.jp
http://www.swtoo.com/

・Dantz Products Page
http://www.swtoo.com/dantz/

数々の賞に輝くバックアップソフトの定番ソフト「Retrospect4.1 日本語版」
とコンシューマー向けの「Retrospect Express日本語版」を中心にご紹介をし
ております上記Web サイトをリニューアルいたしました。ご使用になる方の環
境に応じたDantz バックアップソフトのご紹介をさせていただくとともに、多
彩なメディアに対応するRetrospectのバックアップ対応デバイスを更新してお
ります。また、Retrospect4.1 あるいはRetrospect Expressを使って実際にバ
ックアップするための手順を分かりやすくご紹介しております。

・Web特別セミナー「プリフライト講座」
http://www.swtoo.com/products/prefright_sem/Preflight1.html

一般の方には聞きなれない言葉でしょうが、デザイン・印刷業界に携わる方々
には、その重要さが徐々に浸透しつつある「プリフライト」。今回は、「プリ
フライト講座」と題して、3回にわたって、「プリフライト」という概念の説
明から、どんな点に注意するかなど、時間とコストを削減し安全で安定した出
力環境が構築できる手段をご紹介していきます。
第1回:プリフライトとは?(6月3日公開)
第2回:作業工程での「プリフライト」項目(6月8日公開予定)
第3回:「プリフライト」作業の効率化(6月11日公開予定)

・Desi工房「CyerかおりのGoGoWeb! 3J編」その4
http://www.desi.ne.jp/workshop/cstutorial/3j/cs3_04.html

Webサイトデザインツールのスタンダード・GoLiveCyberStudio3Jのチュートリ
アルをご紹介している「CyerかおりのGoGoWeb! 3J編」。今回はその4回目「ミ
ニ・チップス集」です。GoLiveCyberStudio3J を使う上でのちょっとした、で
もとても役立つ小技の数々をご紹介しています。

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■イベント案内
マルチメディア教育懇談会vol.11開催
「高校での情報教科開始にともなう今後の情報教育を考える」
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<以下は主催者情報>

2003年から高等学校でも「情報」というマルチメディアを非常に意識したコン
ピュータ教育が必修科目として始まります。大学や専門学校でのコンピュータ
教育も当然変わっていく必要があります。大学における情報教育の先端事例を
ご紹介し、CG-ARTSの考える「マルチメディア標準カリキュラム」のご提案等
をおこないます。参加は無料です。

会場:札幌6/18(金)、東京6/23(水)、名古屋6/23(水)、大阪6/21(月)、岡山
6/24(木)、福岡6/21(月)
開催時間:いずれの会場も15:00~17:30
申込方法、詳細は
http://www.cgarts.or.jp/mmvol11/

問合せ先:CG-ARTS協会 教育事業部
e-mail:
TEL:03-3535-3501 FAX:03-3562-4840

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■現在募集中
http://www.dgcr.com/etc/invite.html

読者プロフィール(投稿大歓迎!)
ホームページリニューアルインフォメーション(見て見て更新したよ!)
新刊情報(編集者が著者が宣伝しちゃう!)
デジクリClassifieds(売ります買います)など、
クリエイターに有益なもの全般!!

■編集後記(6/11)
・昨日は柏崎市立図書館ソフィアセンターでディジタル・イメージ展の設営。
200 点を超える展示はさすがに大変だ。この会場は県下の教育機関にきめこま
かい案内を出しており、学童の参観も多いようだ。こどもたちになにか役立つ
内容になったと思う。「エロイ~!」と男の子を喜ばせる絵もある。(柴田)

・人の言葉で感動したり泣いたりする。母親の胎内からやっと生まれ出た、と
いう女性がいた。かっこいい。私も数年前までそうだったし、今ももがいてい
るので、彼女の気持ちがよくわかる。がんばろ。(ハマムラ)
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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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