[0384] モニター「で」プリントアウト「を」シミュレーション

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0384     1999/07/27.Tue発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 13570部
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 <月末の大阪は忙しい>

●カラーマネージメントQアンドA
 モニター「で」プリントアウト「を」シミュレーション
 浮島恵子 笠井 享

●使用感レポート「DigiOn Sound」
 DigiOn Soundでお手軽ながらもしっかりサウンドエディット
 沢江堅治

●Webサイト更新インフォメーション
 ディジタル・イメージ

●展覧会情報
 第6回クリエイターズ・サマーフェスティバル
 小さな小さな大展覧会 

●オフ&交流会情報
 日刊デジクリ初オフ会「デジクリ、パワーパーティー」
 ~自己PRコーナーを設けます。皆に作品を見てもらおう!~



■カラーマネージメントQアンドA
モニター「で」プリントアウト「を」シミュレーション

○浮島恵子 ●笠井 享
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○デジクリ誌上での笠井様の、CMS の記事を参考に設定を実行した結果、やっ
と両目を見開いて色が見えた、思いです。

●おぉ、うまく行きましたか! デジクリに感想文など送ってくださいな。

○CMYKのカラーチャート、およびスポットカラーの一部をai・photo にてプリ
ンター(エプソン PM2000C)出力致しました。結果は全く同色でした。又、エ
プソンはマゼンタ色が、やや青みに欠けることがはっきりわかりました。

●鋭いですね。エプソンのマゼンタは青みが不足というのは、ご自分の取引先
のオフセット印刷に比べてという意味ですか? だとすると、CMYK 設定に設定
しているマゼンタのインキカラーの色を、やや青の反対の黄色に転ばせてあげ
ればいいかと思います(By カスタムインキ設定コマンド:CMYK 設定ダイアロ
グのインキの色特性ポップアップ配下)。

それとも、青みが少ないのは、モニター表示と比べてという意味ですか? だ
とすれば、AdobeガンマコンパネのRGB色度座標(トリニトロンとかを選択する
ところで)のBのx/yの値をプラマイ0.05くらい数回にわたり微調整してみてく
ださい。トライアンドエラーが必要ですが…。このxyの値の調整はマニアック
モードです…そこまでやるか!とよくバカにされます…。

○パッケージはカンプダミーを重視いたしますので、プリンターの出力結果に
は、気を使います。photoshopでのCMYK設定に、プリンタのICCプロファイルを
使用する方法を試してみたいと思います(ソフトでのプロファイル設定がわか
りませんでした)。

●これはエプソンのプリンタのICCプロファイルを、PhotoshopでのCMYK設定に
設定したいという意味ですか? それはできません。

理由は、PhotoshopがCMYK 設定で読み込むプロファイルに制限をかけているか
らです。つまり、オフセット印刷用のプロファイルしか、あのポップアップメ
ニューには出てこないようになっています。EPSON プリンタのクイックドロー
ドライバのプロファイルは、実は「RGB/Lab 形」プロファイルと言って、オフ
セット印刷のプロファイル=「CMYK/Lab形」とは違うからです。

もし、モニター上でエプソンプリンタからの出力結果をシミュレーションして
みたい場合は次のようにします。

1)RGB画像の場合

イメージ/モード/プロファイル変換のダイアログにて、「変換前」=「RGB カ
ラー」、「変換後」=プリンタのプロファイルを選択。同時に「変換方式」を
「内蔵」、「マッチング方法」を「相対的な色域を維持」に、「黒点の補正」
はオフで、いったん変換します。

これで、変な色の第二次RGB 画像が出来上がります。実はこのカラーこそプリ
ンタのまるはだかのRGB カラーで、ドライバの中でこういう処理が行われてい
るのです。ためしに、この変なカラーのまま、プリンタドライバで「色補正な
し」を選んで出力してみて下さい。きれいに出力されるはずです。

もう一度、今度は「変換前」=プリンタのプロファイル「変換後」=「RGB カ
ラー」を選択。同時に、「変換方式」を「内蔵」、「マッチング方法」を「相
対的…」に、「黒点の補正」はオフで、変換します。

つまり、あたかも、プリンタで出力されたような状態をシミュレーションする
ように、まったく別の第三次RGB画像を作り直します。このRGB画像は、モニタ
ー「で」プリントアウト「を」シミュレーションしたことになります。ふだん
はプリンタ「で」モニタ「に」合わせるのですが、逆をやっているわけです。

2)CMYK画像の場合
上記と同じような原理です。すなわち…

イメージ/モード/プロファイル変換のダイアログにて、「変換前」=CMYKカラ
ー、「変換後」=プリンタのプロファイルを選択。同時に「変換方式」を「内
蔵」、「マッチング方法」を「相対的…」に、「黒点の補正」はオフで、いっ
たん変換します。

これで、先と同様に、変な色の出力用RGB画像が出来上がります(プリンタから
「色補正なし」モードで出力してもいいですよ)。

そこでもう一度、今度は「変換前」=プリンタのプロファイル、「変換後」=
「RGBカラー」(CMYKではない)を選択。同時に、「変換方式」を「内蔵」、
「マッチング方法」を「相対的…」に、「黒点の補正」はオフで、変換します。

つまり、あたかも、プリンタでオフセット印刷を真似て出力されたような状態
をシミュレーションするように第二次RGB画像を作り直します。このRGB画像は、
モニター「で」プリントアウト「を」シミュレーションしたことになります。

両者ともに、自分のプリンタでどんな色がでるかな? というのをちょっと確
かめたいときに使いますが、必ずしも精度の高い変換とはなりません。理由?

第一にモニタでは出せない色をプリンタで出せるので、そういう色はモニタで
は近似して見えない。
第二に、モニタのプロファイル設定が厳密に正しいとは限らない。
第三に、EPSONがバンドルしているプロファイルは、EPSONの工場の中で基準に
なるマシンでカラーチャートを印刷・測定して作ったけれども、自分が持って
いるプリンタが必ずしもその基準とピッタシ同じではない(量産個体差です)。
第四に、幾度も変換するうちに変換誤差が生じてしまう。特に「相対的」とい
う選択でズレが発生している(どんなずれかは非常に複雑でわからない)。

そして、これら誤差が誤差を呼んでピッタシ一致とまでは望めないのです。

誤差を最少にすべく、徹底的に測定器を駆使して環境を整えれば結構一致しま
すが、まぁ高望みできるまで測定器やモニタや、その他もろもろの道具が普及
していませんから妥協しましょう。

なお、こうして変換した画像は棄てて下さい。そのまま出力したり、オフセッ
ト印刷しても、誤差の誤差の誤差の誤差が出て、カラーだけでなく、トーンジ
ャンプなんかが出てうまく行きません。あくまでも、ちょいと出力状態を観察
したいという時にだけ使うTIPsです。

また、プリンタからの出力結果は、湿度が高い(紙が湿気を吸っている)場合、
出力直後の1~3時間くらいは安定しません。徐々に徐々に色が落ち着いていき
ます(3日連続の土砂降りの雨の日にたっぷり湿気を吸わせて出力してみまし
たが、3日くらいはカラーが徐々に変換します)。梅雨時はペーパーを乾燥さ
せておいて必要な都度、紙を装着して出力しましょう。

○ありがとうございました。

・カラーマネージメントの関する疑問は以下まで。(デジ栗)
cms@infoarts.co.jp

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■使用感レポート「DigiOn Sound」
DigiOn Soundでお手軽ながらもしっかりサウンドエディット

沢江堅治(テクニカルシステムリサーチ)
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デジタルビデオのサウンドトラック部分をもっと効率よく作業したいとおもっ
たら、やはり「Sound Foge」のような高価なツールを入手するほかなかったの
ですが、ホビーユーザーにとっては高嶺のハナ。編集ツールについている機能
を「最大限」に活かす「努力」でシノイデまいりましたが、「DigiOn Sound」
なるサウンド編集ツールの登場で、「根性」は不要になる模様です。

「DigiOn Sound」は九州、福岡の新興ソフトメーカー「デジオン」さんのプロ
ダクト。武田鉄矢(爆)からノリピー(核爆)まで、プロミュージシャン、コ
ンポーザーを多く輩出し、インディーズシーンの盛り上がりは全国に知れ渡っ
ている福岡というお国柄、音にうるさい「博多もん」がつくったサウンドツー
ルはやはり一味違っていました。

「DigiOn Sound」のメインは音。サウンドファイル自体の加工はモチロン、各
種のエフェクターを用意し(DirectX Sound Pluginも使用可能)、生録音源の調
整も軽くこなせちゃいます。リサンプリングの調子は相当イイ感じで、異なる
サンプルレートのファイルも満足いく状態で作業可能。メモリあるだけトラッ
クが作れるから、デジタルMTRとしても便利です。

AVI、QuickTimeという2種類のビデオファイルも読みこんでフレームごとに表
示できるので、フレームに合わせた音の同期も目で見ながら確認することがで
きます。さらにフレームの尺に合わせてフェードイン、アウトの調整をしたり、
サウンドファイル自体の尺を調整できたりなど、波形をフレキシブルにいじく
れるのでムチャクチャ便利です。

ただ、現時点でビデオフォーマットがINDEOやMPEGに対応してなかったりして、
ちょっと不満ですが、その辺はまぁサウンドがメインのツールだけに許すっ。
サウンドファイルは、WAVE、AU、AIFF、CD-DA に対応していて、今後、登り調
子のMP3に対応する予定らしいです。MP3対応になると、CDからのデータコンバ
ートがとりあえずこのツール1本でできるわけで、サンプルしてバックトラッ
ク作ってエンドレスデータを作るなんてことは朝メシ前に。

これだけ高機能だとお値段は..."36,000(学生さんには "14,800のアカデミー
版がある。うらやましい限りで)。高いか安いかは使い方しだいですな。

【沢江堅治】福岡県在住のテクニカルライター

デジオン
http://www.digion.com/

デジオン ニュースリリース
6月24日 Windows対応・高品位サウンド編集ソフト「DigiOnSound」7月発売
http://www.digion.com/news/19990620_1.htm

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■Webサイト更新インフォメーション
ディジタル・イメージ
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遅ればせながら1999東京展報告書をHTML化しましたので、ホームページでご覧
になれます。<ディジタル・イメージ事務局>

http://www.digitalimage.org/activities/report.html

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■展覧会情報
第6回クリエイターズ・サマーフェスティバル
小さな小さな大展覧会 7月31日(土)から
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夏の関西名物展覧会、スプーン主催の「小さな小さな大展覧会」が今週土曜日
から8月15日まで開催される。出展者は450 名を超えるスーパー展覧会。ただ
い作品は各A4サイズ内とコンパクト。それでも圧倒的なボリューム、バラエテ
ィだ。今回は使って楽しめるCD-ROMメモリアルコレクションを限定制作し販売
の予定。関西のデジクリさん必見の大展覧会。

会期:7月31日(土)~8月15日(日)11時~19時(最終日17時)
会場:毎日放送本社1階ロビー 大阪市北区茶屋町17-1
7月31日(土)18時より毎日放送1階STAR SHIPでオープニングパーティ

株式会社スプーン
540-0035大阪市中央区釣鐘町2-3-17 06-6943-1166
http://www.spoon.co.jp/

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■オフ&交流会情報
日刊デジクリ初オフ会「デジクリ、パワーパーティー」
~自己PRコーナーを設けます。皆に作品を見てもらおう!~
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VHS ビデオを用意しました。作品上映可能です。きわきわになってます。映像
系の方もPRよろしくお願いします。服装についての問い合わせがあったのです
が、ラフな恰好で全然かまいません。ほんと気楽にきてください。

それから、取材も入るかもしれません。まだ予定なのですが。PRのチャンスか
もしれません。この機会を逃さないでくださいねっ!

デジクリのオフ会ですが、これはネット人、クリエイターさんたちと広く交流
できたらな、と思っているものなので、ぜひお友達も連れてきてください。追
加募集中です。沢山の方にお会いしたいな。

ということで、以下は転載可能です。↓

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日刊デジタルクリエイターズ初のオフ会を開催します!!
日刊ペースで発行して1周年、日刊デジタルクリエイターズはひとつの節目を
迎え、その記念としてソフト産業プラザiMedio 主催「iMedio WEB LIVE '99」
とジョイントする形で今回実現しました。

会場での特典は盛りだくさんです。

●特典その1
「有名人に会える!・名刺がもらえる??」

本メールマガジンライターの
笠居トシヒロ氏
まつむらまきお氏
森川眞行氏
に直に会える。話ができるかも??
その他の有名人も?
もちろん柴田編集長も。

●特典その2
デジタルクリエイター「プレゼンバトルロイヤルなにわの陣」

今回参加される方、是非プレゼン大会にご参加ください。
「これはみてもらいたい」「驚かせたい」「自分をPRして度胸をつけたい」
みなさん内に秘めた闘志を奮い立たせてください。
※時間の都合がありなるべく Flash等のできるだけ軽いデータをお願いします。
●作品名 ●意図すること ●自己ピーアールなど
まとめておいてください。
※事前にメールにて送付いただいたデータは優先的に披露します。申込と同じ
メールアドレスで必要事項を記入の上7/29の18:00までに送信してください。

●特典その3
旧ソフトウエア投げ売り大会

1,000円均一のグラフィックソフトがわんさか!
使ってみたかったソフトが安価で手に入るチャンス。

iMedioさん主催の「iMedio WEB LIVE '99」終演後、同じ建物の48Fで行います。
http://www.imedio.or.jp/weblive99/ (iMedio WEB LIVE '99詳細ページ)
ぜひお会いしましょう!!

日時:1999年7月30日金曜日 18:30~20:30
会場:WTCコスモホール
   大阪市住之江区南港北1丁目14番16号 WTCコスモタワー48F
交通:ニュートラムテクノポート線 トレードセンター前駅下車徒歩5分
会費:5,000円(税込)
協力:財団法人大阪市都市型産業振興センターソフト産業プラザiMedio

参加ご希望の方は、
info@dgcr.comまで以下のフォーマット、
subject「パワーパーティー」でご連絡くださいませ。

締め切り:追加募集ですので埋まり次第締め切ります。

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【氏名】
【郵便番号】
【住所】
【TEL】
【メールアドレス】
【URL】
【ひとこと】
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■編集後記(7/26)
・暑い。でもわたしは暑いのには強いのだ。冷房は苦手である。仕事部屋は1
階で風通しもよく比較的涼しい(冬は寒い)。2階のリビングは暑い(冬は暖
房いらずのサンルーム)。今日は暑がりの妻の悲鳴でたまらず冷房がはいった
が、わたしは部屋で時々扇風機を使う程度。だが、ハニー号の散歩のときはま
だ猛暑で、あっさり逃げ帰る軟弱犬であった。リビングも5時前には冷房を切
って開け放った。その理由は暑い部屋ほどビールがうまいからだ。(柴田)

・オフ会の用意でわたわた。仕事でわたわた。眠い~。今日って何日だっけ?
上にも書きましたが、服装は自由です。ジーンズオッケーです。ビデオデッキ
を用意しました。ビデオでの作品上映も可能です。それから、当日東京から取
材のあるような話を小耳に入れました。売り込みのチャーンス。 それにして
も「アンパンマンたいそう」はやっぱりいいな。(hammer.mule)

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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http://www.shohyo.co.jp/nagesen/ <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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