[0425] 中央線に学ぶヒトとモノの使い方

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0425   1999/09/24.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 14102部
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 <勉強の秋ですよ>

●デジクリトーク
 中央線に学ぶヒトとモノの使い方
 須貝 弦

●デジクリレポート『デジカメ~買ったから書いちゃうぞ!!』
 その6 ついに買った! オリンパスCAMEDIA C-900 ZOOM
 服部幸平

●柴田のWeb案内
「ウェブアートとネットワークコンテンツの未来」で
 紹介されたWebサイトに行ってみよう

●デジクリWeb案内
 CG-ARTS協会がCG検定のための役立ちサイトを紹介している



■デジクリトーク
中央線に学ぶヒトとモノの使い方

須貝 弦
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いま東京で暮らす人、とくに都心に仕事に出ていく人の日常における最大の関
心事はなにかといったら、「今日の中央線と総武線は止まらないか」だろう。
「ジャイアンツの今日のレフトは誰だ?」(大阪で言うと「今日の遠山はどこ
で出るか?」)なんてコトの比ではない、人々の暮らしにとってとても大きな
問題なのだ。

オレンジ色の快速、イエローの総武線直通の各駅停車(以下「総武線」、両方
ともよくトラブルを起こす。聞いた話によると、最近の中央線や総武線は、あ
らゆる面で「システム悪い」というのだ。それは設備の話でもあり、人間のワ
ークフローの話でもあるらしい。

たとえば、最近つまらない車両故障(ドアが閉まらない、ブレーキが抜けない
etc )を連発している総武線は、古い車輌が多いという問題がある。試しに御
茶ノ水駅で電車を何本か眺めると多種多様な種類の電車がやってくるが、半分
以上は真っ黄色の古い電車で、山手線のようなステンレスの電車が少ないのが
わかる。

いまJRは、総武線のボロ電車を駆逐するために相当な努力をしているらしい。
そのボロは30年以上前の設計で、機械として考えればまだ余命がないワケでも
ないが、技術革新のスピードの早い現代においてはあまりに時代遅れな構造だ
という。そしてそれをあまりにたくさん投入してしまったので、取り替えるの
もたいへんなのだ。

近年JRは反省して、新しく作る通勤電車の寿命をわざと短くしているという。
一度作ったモノを30年も保持するとなると、なかなか新しい技術を導入できな
い。そこで寿命を10年くらいと短くすることで、いつまでも古いシステムを維
持しなくてもいいようにしているという。いま東京の京浜東北線で走っている
電車がそれで、新聞で「使い捨て電車」と報道されていた。

「使い捨て」というと聞こえが悪いが、車両はリサイクルできる。電車全体と
してはガタがきて寿命でも、解体して個々のパーツを素材としてリサイクルす
ることはできるワケだ。

しかし、電車を新しくするだけではまだダメだ。たとえば総武線の電車が荻窪
駅で故障を起こしただけで、なぜいつまでも三鷹~千葉の全区間で運転がスト
ップするのか? という疑問がある。これは路線の構造や運行管理のシステム
に、どこまで柔軟性があるかがカギとなるらしい。しかし、いまの東京の人の
数と、それをさばいていく電車の本数を考えると難しい問題だ。

ならばやっぱり、事故をなんとか減らすことはできないか? と考えた結果、
人身事故防止のために中央線では警備員を雇いはじめた。人の多い時間に、ホ
ームに並んでいる(駅員ではなくて)警備員を見たことがある人もいるだろう。
国鉄の末期に大胆な合理化によって駅員の数はかなり減ったのだが、やっぱり
駅員は減らしてはいけなかったのかもしれない。適材適所を忘れた合理化は、
無意味だったのだろう。しかし増員したのは駅員ではなく、警備員というのも
ポイント。アウトソーシングなんだな。

さて、なぜ私がこんな眠たい話を真剣に人から聞いたり、わざわさ自分で調べ
たりしたかと言うと、たとえば印刷会社などはここから学ぶものがあるのでは
ないかと思ったからだ。印刷会社やDTP やCGなどの制作会社など、多くのヒト
とモノを抱えて仕事をしている会社に中央線の話をあてはめてみると、たいへ
ん興味深い。たとえば、イメージセッターや輪転機の稼働率に悩む印刷会社と
か、毎週誰かひとり倒れているDTP 制作会社や出版社とか、いつも納期に間に
合わないCGプロダクションとか――。

仮に、Mac が50台ある制作会社があるとする。でも、50 台全部が全部、Power
Mac 8100/80AVだったら…(涙)。PSプリンタはEPSONのLP9200 PSなんだけど、
Mac がLokal Talk でしかつながってなかったら…。Ethernetを導入したけど、
10Baseの"2"と"5"と"T"がごちゃまぜだったら…。

いちばん忙しい時期に備えて、50台のMac のために50人のオペレーターを雇っ
ていて、でも全員が必要なのは月に3~5日くらいだったら…。でもその3~
5日のあいだはプリンタが混んでなかなかプリントアウトできない、とか…。

いままで、印刷会社や制作プロダクションは、設備産業でしかなかった。どん
な問題でも、設備と人の数で解決することで満足してきたフシがある。それで
「ウチの会社もデッカクなったなぁ」と考えるのは間違いだ。仕事のピークに
備えていろんなモノ買って人雇って、ところが大きなクライアントの仕事をい
くつか切られただけで資金繰りに苦労してしまうような会社、あるはずだ。

人から話を聞く限り、板橋のほうにあるわりとデカイ(といっても巨大でもな
いところがミソ)印刷会社が、最近この傾向にあるのが他人事ながら心配だ。

【すがい・げん】mailto:gsugai@hh.iij4u.or.jp
しかし,ジャイアンツのレフトも大きな問題だ。だいたい、マルちゃんをファ
ーストに戻しつつ高橋の抜けた打力を補うというのなら、川相や元木ではなく
石井でよかったのではないか。しかし、こういうときのためにいるはずの広沢
が肩の故障で外野を守れないのが辛いところ(もともと下手だけどな)。私は
阪神ファンだが、今のジャイアンツのゴタゴタした起用法は「野球ファン」と
しても心配なのだ。

・浦和市民としてはレッズの2部落ちが心配なのだ。(柴田)

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■デジクリレポート『デジカメ~買ったから書いちゃうぞ!!』
その6 ついに買った! オリンパスCAMEDIA C-900 ZOOM

服部幸平
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なんで? なんでなの? デジカメ買いたいだけなのに............。
このハードル&障害物の多さは何??????

デジカメ買いたい~~~~~~。買ったっす。写したっす。転送っす。
プリントっす。出来ました~~~~~~~。最高!デジカメェエエエ!!
そうなるハズだったのに、、、。

マックだから? 俺のマシンがマックだからぁ???やっぱマイナー。しょせ
ん、シェア5%のマシン&オーエスウッッゥ???

そうこうしている内に、一週間が過ぎる。当初の「燃えるような思い」も、B
型人間特有の「熱しやすく冷めやすい」性格が頭を冷静にし始めました。

ここらへんから、文章もマジメになります。

まず、機種の再選択から。

当初は前にも書いたとおり、第一候補は200 万画素のデジカメが欲しかった。
しかし、メインでの使用は、あくまで「資料写真」を撮影するということ。僕
は別に写真を趣味にしている訳ではない。正直「そこそこ」写っていればOKな
のだ。

しかも、それは所有のプリンター「エプソンPM-700C」でプリントアウトする。
プリントサイズは、せいぜいA5程度まで。プリント写真の『サービス版』より
少し大きく出力できればいい。

画素数が効いてくるのは、大きくプリントする時ぐらいなもの。A5程度の大き
さなら100万画素クラスのデジカメでも充分じゃあないのか? ただ「ズーム」
はやはりあった方がいい。

そんな『現実的』な選択から、ついにあるデジカメを買った。
それは、、、、、オリンパス『CAMEDIA C-900 ZOOM』!!!!!!

初めの頃、その選択肢にも登らなかった機種。

なのに、何で?

いや~~~~~、安いんッスヨ。コレ。店頭で。

定価は89800円。それが店頭価格で49800円。ほぼ半額!これはC-2000の前期モ
デル。発売はちょうど1年くらい前の秋。

でもしっかり「ズーム」もある。画素数は131万画素。レンズもF2.8~4.4と明
るめのレンズ。重量は235g(電池など含まず)。軽量&コンパクト。レンズフ
ードはスライド式で、フードが完全に開放状態で電源が入る。しかも通常はレ
ンズはカバーで密閉されているので、レンズに傷が付く心配もない。

これならば常にカバンの中に入れておけるし、機動性も高い。メーカーは名門
「オリンパス」。性能&信頼性も文句なし。

オオ、これは「お買得」機種かも?

これとニッケル水素電池、そして専用充電気のセットで購入しました。あとは
「転送」できるかどうか、、、、、、。

そして、結論から言えば出来ました! ちゃんと。ただ、USB は起動後でもポ
ートに差せばすぐ使えるはずですが、なぜかそれでは機械がウンともスンとも
言わなかった。結局、僕は常にポートにカードリーダーを差したままにしてい
ます(OSは8.1)。そして「転送スピード」も文句なし!!!!。大満足です。

次回は最終回。実際の製品インプレッション&サンプル画像をお見せします。
(あれ? コレがメインテーマなんだったっっけ???)

【はっとり・こうへい】イラストレーター。ディジタル・イメージ会員。
http://www.asahi-net.or.jp/~pg9k-httr/
pg9k-httr@asahi-net.or.jp

・最終回は427号(来週月曜日)までとっておきます。(柴田)

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■柴田のWeb案内
「ウェブアートとネットワークコンテンツの未来」で
紹介されたWebサイトに行ってみよう
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9月10日に幕張メッセで行われたWorld PC EXPO サテライトセミナー「ウェブ
アートとネットワークコンテンツの未来」は、定員130 名の席が埋まる盛況だ
ったという。コーディネーターは若林尚樹、パネラーに片岡信一、伊藤幸治、
木村卓の各氏。

そのときの報告がascii24(09-10)とCG-ARTS協会のwebサイトで公開されてい
る。CG-ARTS協会の報告Webには、片岡氏、伊藤氏のプレゼンテーションで紹介
されたサイトのURL が掲載されている(おまけに、当日は時間の都合で紹介で
きなかったアート性の高い海外サイトも)ので、たどってみるのもいいだろう。

ASCII24 1999-09-10
http://www.ascii.co.jp/ascii24/call.cgi?file=issue/1999/0909/topi05.html

CG-ARTS協会World PC EXPOセミナー報告
<http://www.cgarts.or.jp/CGseminar/main.html>

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■デジクリWeb案内
CG-ARTS協会がCG検定のための役立ちサイトを紹介している
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A.傾向と対策(株式会社ユーミックス)
http://www.u-mix.co.jp/99keyword/open.html
各検定の過去問題を独自に分析し、最近の出題傾向を“ポイント”としてまと
め、特に重要だと思われる専門用語を“キーワード”として厳選しています。
効率良く要点を学ぶには最適な情報です。

B.JavaによるCGの体験学習(東京大学 西田教授)
http://nis-lab.is.s.u-tokyo.ac.jp/
CGの基礎から応用までをJava Appletを使って体験学習出来るサイトです。

C.専門用語を調べるのに便利なサイト
「IMAGICA World Wide Web Council」
http://www.imagica.com/search/

D.実習しながら学べるCG検定3級対策講座(書籍)(株式会社ユーミックス)
http://www.u-mix.co.jp/CGkentei/index.html
SOFT IMAGE 3DやShadeなど、あなたが使っているCGソフトで実習しながらCG検
定の内容を学ぶことの出来る書籍です。

E.CG検定3級用インターネットを活用したCD-ROM学習教材「天才つきっきり君」
(日本情報通信コンサルティング株式会社)
http://www.ntciis.ne.jp/
過去5年間の検定試験の出題問題を徹底研究し、出題傾向に沿った精度の高い
問題を厳選。《じっくり熟成コース》と《さらっと速成コース》からレベルに
応じて学習コースを選択可能

F.3Dアトリエ2.0CG検定3級対応パッケージ(株式会社マイクロネット)
http://www.micronetclub.co.jp/new_homepage/3da/3da2_index.htm
アウトライン、スキン、メタボール、回転体、曲線補間などのCG検定サンプル
プログラム集に加え、CG検定3級チャレンジガイドブック,CDマルチメディア
事典等の教材を従来の3Dアトリエ Ver.2.0Sに同梱。
Ver2.5への無料アップグレードカードも可能。

また、過去問題を実際に解いてみるのも重要な勉強法である。
99年度前期試験の掲載URL (PDFファイル形式)
  
CG検定 http://www.cgarts.or.jp/H11-1/CGindex.html
画像処理検定 http://www.cgarts.or.jp/H11-1/IPindex.html
マルチメディア検定 http://www.cgarts.or.jp/H11-1/MMindex.html

CG-ARTS協会の教材も各種発行されている。
各書籍の詳細内容は下記のURLをご覧ください。
http://www.cgarts.or.jp/CGbooks/CGbooks.html

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■編集後記(9/24)
・春分の日と秋分の日は実家に行く。母がつくったおはぎ(かつてはぼたもち
と呼んでいたが)をもらいに行く習慣がもう20年以上続いている。結婚して外
に出たわたしや妹のために、年に2回かかさずおはぎを何10個と作っている。
そのうまさは絶品で、普段あんの入った和菓子など絶対に食べないわが家の子
供らでさえ2個や3個食べてしまうし、おすそ分けしている妻の友人家族も毎
回楽しみにしている。伝統の味は兄嫁に受け継がれ、いまはその娘がもっとも
筋がいいらしい。体が動く限りこの習慣は続けるという母は、シラガ頭のわた
しを今だに子供扱いだ(確かに子供ではあるが)。親はありがたい、トこの歳
になって実感するが、自転車でわずか10分の距離に住んでいながら、おはぎの
日を含めて年に数回しか訪ねない親不孝である。反省、、、(柴田)

・弟が広島から帰ってきている。数ヶ月ぶりなのに、いることに違和感がない
のは不思議だ。ブランクなど感じずに、まるで昨日の続きのように会話をして
いる。 今日の月も綺麗。雨上がりは空気が綺麗で、迫力のある月が見られる。
雨ばかりだけどこういういいこともあるね。(hammer.mule)

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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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