[0539] モノリス各地に出現?

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0539   2000/02/24.Thu発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 15276部
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 <メーカーはおもしろいだけじゃのらねーよ>

■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 00027 (2/24)
モノリス各地に出現?
川井拓也

■デジクリレポート
 モーションキャプチャーデータ集「RIKIYA」体験レポート
 出渕亮一朗

■デジクリトーク「眠ル繭」制作楽屋落ちシリーズ 
 カメラマンとわたし-7
 梅地浩太郎

■デジクリトーク 
 やっぱり参加しなければ、マックワールド。
 小林章治




■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 00027 (2/24)
モノリス各地に出現?

川井拓也
───────────────────────────────────
「ip2000」とは5 月に出航して世界を一周するピースボートという船を移動デ
バイスとして使いそこに映像、WEB、出版、デザイン、音楽を作るデジタルツ
ールを満載して「BSデジタル放送」「CSデジタル放送」「WEB」「雑誌」「CD」
などのソフトウェアコンテンツを制作していこうという壮大なプロジェクトで
す。ソフトウェア業界の「WILL」プロジェクトと解釈していただくとより理解
しやすいかもしれませんね。

■は会社業務 ▲はその間に処理しているプロジェクトのコミュニケーション
形態を示すことにします。同時間で複数のことが多次元的に処理できるのが
「デジタル」のいいところ。マルチタスクというやつですね。

2/21
19:00-21:00------------■書類作業■
CSのVaoNet でベンダースの「都市とモードの・・」をオンエアーしているの
を横目で見ながら作業。ビデオウォークマンの映像の使い方を見つつ・・・。

▲アイデア▲
HDTVをHDカムでないカメラでコストを押えてブローアップせずに撮影する方法
を思いついた。2 カメを基本として、それぞれの絵を編集でDVE にして2 画面
並べる。つまり、最初から2 画面を前提として撮影する。2 台を1 人のカメラ
マンが操作できるように業務用カメラ(半分民生のDVCAM 機などを前提)をア
タッチメントに並べて配置。片方のカメラを広角よりFIX、もう1 台をオペレ
ートする。もちろん1920/1080 だと720/480 のDVフォーマットを並べても上下
ともに足りない。これらのためには映像を「止める勇気」も必要だ。写真との
組み合わせで動いている画面は2 つとするのだ。博覧会のマルチビジョンに近
い考え。動かせば編集の労力が二乗されていくが、写真にすることにより軽減
できる。独自にパターンを考えてみることにした。

21:00-24:00-----------■食事&のみ■
社内のCGプロデューサーとテクニカルプロデューサーと近くのBAR にて食事。
会社のこと人間のことを話す。ワイン2 本あけた。

2/22(火曜日)
24:00-1:00------------■書類作業■
たまった精算作業が終了! このまま業務の合間をぬって納得のいくプレゼン
資料を作るのは不可能とふんで、スケジュールを確認。金曜と月曜は先週の土
日の代休を申請することにした。机の回りのちらばっているプロジェクト関係
の書類を整理して、気分すっきり。すっきりしたら夜食を買いにampmに。営業
中だが改装をしていた。レジの什器を変更していた。そういえば近所のampmは
レジの前に微妙なでっぱりがあり、財布をゴソゴソするときに荷物をのせられ
て便利だと思っていたが、この店もそのタイプに変更中のようだ。むかしの自
分が、切符売場の釣りうけの構造とか、バスの集金装置とかの微妙なユーザー
への工夫に興味があったことを思い出していた。最近は、ガムによるつり銭の
いたずら防止に、釣り受けの部分にプラスチックのパイプが追加されていて、
そのいたちごっこをクスリと笑っていた。

▲アイデア▲
DIMEをコンビニで買い、時間効率を考えトイレで読む。私の部署の男子トイレ
というトイレには、すべてピンクのポストイットが常設してある。個人のポス
トイットの色を規定してあり、会社の経費で買った雑誌、書籍にはすべて回覧
用の桝目シールをはることにしている。ここには名前が書いてあり、その本に
目を通した日とサインを書くようになっている。
気になるページには、上に向ってポストイットをはり、コピーが必要と思うペ
ージには横に向ってポストイットをはる。これによりデスクに読み終った本を
回すと、その色の主にコピーが翌日置いてあるという仕組みだ。

なかなか普及しないこの規定だが、もくろみは誰がなにに注目しているかとい
うことが分ることと、それにより時間のない人間はそういったポストイットが
貼られている部分だけをダイジェスト的に読むことができるというメリットで
ある。これは、時間軸や空間軸でなかなか交わることの出来ないスタッフ間が、
何を考えて何に向おうとしているのか、理解のきっかけを残してくれる便利な
仕組みになる(はず)なのだが。なかなかものぐさなスタッフは読んでも実行
してくれない・・。

で、また話はずれたが、プレステ2 が盛り上っているわけだが「モノリス」を
模したという筐体の写真を見ながら目をひいたのが、ドラムの「ビートマニア」
だったか、いわゆる音楽デバイスである。これはもう、家がカラオケボックス
のようなエンターテインメント空間になるよなあ~と思った。

そういえば、ピースボートは「ピースボール」という企画をしており、サッカ
ーボールを集めて各地の貧しい子供たちとサッカー交流をすると言っていた。
その説明の時に、スタッフのひとりが「ボールなら野球でもいいの?」と質問
すると、ちょっと考えてその担当の子は「サッカーはふたりでもいればどこで
もはじめられるでしょ? けって遊んで。でも野球だとバットがいるとかバス
ケならゴールがいるとか・・やっぱりシンプルなサッカーだけにしようとも思
うんです」となかば考えながら答えていたのを思い出した。

DIMEの赤いプレステビートマニアを見て考えたのは、これがモノリスならいろ
いろな国の子供たちにあそばせてあげたい。先進国のおごりともとれるが、子
供は楽しいことに目がない。現地で発電機を借り、プレステ2 とビートマニア
を街の壁や布に大きく映し出し「音」を通じて遊べたら? 貧困と闘う子供た
ちには「夢」のような思いでにはならないか? それを見ている日本の子供た
ちは家で遊ぶプレステ体験とはまったく違ったものに「何か」を考えるきっか
けにはならないか?

バンダイの友人の言葉を思い出す。「メーカーはおもしろいだけじゃのらねー
よ」。ゲームというものの「体験性」をとんでもない状況で再現するのはゲー
ム会社にとっても興味わくプロジェクトになりはしないか? CMの素材にもな
りはしないか? 資金と機材を貸せば世界の子供たちに「プレステの原体験」
を与えられ「トラウマ」にすることができる。「紙芝居」「野外映画」それか
ら現在の「ゲームセンター」へ。囲まれてしまった枠をとり「遊ぶ」ことを見
つめなおすのはおもしろいことかもしれない。企画コンテンツ例に加えよう。
ちょっと「マイライフイズビューティフル」をアタマに描いていたりする。
「まやかしやウソでも子供に救いを与える素晴らしいことがある」

1:00-4:00------------■酔いがまわりダウン(仮眠)■

4:00-8:00------------■webサイトリサーチ■

8:00-9:00------------■帰宅シャワー&着替え■
映画などを作る場合に、イメージサントラなどを作る。映画といっても自主映
画などの場合だが、人間がテンションを維持するにはなんらかの工夫が必要。
出航のシーンはベタに「海の上のピアニスト」と決っているが、それ以外の曲
を何曲か選曲。来週月曜のプレゼンをどういう展開にするか頭を悩ます。プレ
ゼンをパワーポイント的ないわゆる「プレゼンテーション」にするか「音楽」
と「映像」と「声」によるVJチックな視覚体験にふったほうがよいか、まだ悩
んでいる。

9:00-12:00------------■近所のスターバックスでWEB企画書作成■
ちょうどいい位置に電源のあるカフェなので、家で睡魔に襲われる前に外出し
て企画書を書く。なんとか昼の打ちあわせには間に合いそう。合間でデジクリ
の夜中の分のレポートを再現。まだなんとかリアルタイムに間に合っている。

12:00-14:00-----------■web企画事前打合せ■
会社に戻り打合せ。明日とてもえらーい人にプレゼンするための企画書。web
ディレクターの人を呼んで、たたき台のパワポ書類を見ながら向うのオーダー
である「松竹梅」形式のプランを作る。

14:00-16:00-----------■web企画打合せ■
代理店の方と打ちあわせ。いいカタチにまとまった。宿題を分散させ明日まと
めることにした。

16:00-18:00-----------■社内スタッフ打合せ■
ちょっとアタマの痛い打合せ。組織にいるとはこんなにもつらいことなのか?

18:00-19:00-----------■メール処理&雑務■
たまったメールの処理。と、来客対応。電話で明日の夜に対代理店のプレが入
ってしまった。明日の夜19:30から大阪からのお客さんに対して。しかしピー
スボートの定例打合せが! ブッキングだ。まだ個人プロジェクトの打合せの
ために仕事のプレを断るわけにもいかない・・。今がつらいときだ。

19:00-21:00-----------■運営web社内打ちあわせ■
放送局サイトの打ちあわせ。

21:00-23:00-----------■デジクリ連載執筆■
今日は仕事で忙殺でip2000が進んでいないので慌てたが、アイデアはいくつか
出ているなと。

▲web▲
DAP のサイトを覗くとプレゼンテーションのエントリー作品が紹介されていた。
自分と同じ壇上に上がるプレゼンテーション作品の候補はひじょうに気になる。
http://www.cgarts.or.jp/kyoenkai/cgi-bin/pre.cgi

当然CGのプロジェクトが多いのだが、私が注目したのは日立さんのシュミレー
ションライドである。数年前に2 年間、CGのセクションにこもりインタラクテ
ィブモーションライドのマッピングディレクターをしたことがあったので、い
わばライバルのようなものだ。
http://www.taiyonet.or.jp/cyber/index.html

その当時は三菱とエバンス&サザーランドのマシンで、毎日マッピングに明け
暮れる修行のような日々だった・・。おかげでPCとUNIX を覚えた。

さて、今日はライバル作品のプリントアウトをじっくり見ながらプレゼンの方
向性を決めて行こう(方向性を決めようと言ってから数日たっているな)。

ちょっと締めきりに遅れているが送信! 22:14 (続く)

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■デジクリレポート
モーションキャプチャーデータ集「RIKIYA」体験レポート

出渕亮一朗
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今回は柴田編集長からのご依頼で、モーションキャプチャーデータ集「RIKIYA」
体験レポートです。

「力也」は(株)ビューワークス(http://www.viewworks.co.jp)の製品である、
3DCGアニメーションのための著作権フリーのモーションキャプチャーデーター
ベースである。

成人男性をモデルに、歩く・走るといった人間の基本動作300 モーションをCD-
ROMに収録している。次の9 のカテゴリーに分かれている。

1)歩く・はしる
2)跳躍・昇降・降下
3)立つ・座る・寝る
4)回転
5)取る・拾う・受け止める
6)投げる・寝る
7)押す・引く
8)障害物の回避・衝突
9)ゼスチャー

HTML形式のブラウザーをメニューに採用し、300モーションすべてをQuickTime
サンプルムービーで確認することができる。

製品のプラットフォームは次のものがある。

Softimage3D Ver3.7~(SGI/NT)版
Prisms Ver6.3 (Houdini対応)版
3DStudio MAX Ver2.0~(bvh/bip)版

さて、マニュアル的なことはこの辺にしておいて、私が実際に力也を使ってサ
ンプルを作ってみた過程をレポートしようと思う。

私が使ったものはSoftimage 3D 版だ。環境としてSGI Indigo2 High Impact 、
Softimage 3D v3.7sp1を使用している。

まず、キャラクターモデルであるが、これはいちから作らず、以前に製作した
ものを流用して修正することにした。

力也では、SOFTIMAGE のアニメーションデータをそのまま、アタッチさせるこ
とによりアニメーションを引き渡しているようだ。この場合注意しなければい
けないのは、モデルの階層構造が完全に一致しなければならないことだ。また、
各オブジェクトの名前も一致させなければならない。これはスケマティックビ
ューで確認する。

体の分割の仕方が一部違ったので、とりあえず簡単に自分のモデルも合わせて
分割させた。また、自分のモデルにはない肩のパーツがあったので、これも自
分のモデルに付け加えた。

アニメーションを移植するにはまず、自分のモデルにすでにアニメーションが
付いている場合は、Motion->FrcvCopy->Disassociate Anim.でアニメーション
をはずす。

次に、Motion->Get->From Library->Animation で、力也のデーターベースか
ら好きなAnimation データを読み込む。基本的にこれでOKだ。

しかし、始め腕の動きが変であった。モデルを良く確認すると、力也ではデフ
ォルトは腕を横に広げたポーズとなっているが、私のものは下に下げたポーズ
になっていた。こういったところは一致させなければならない。

力也には、デフォルトポーズを取ったモデルは入ってないようだった。まず、
私は力也のサンプルをひとつ読み込み、すべての階層で rotation=0,0,0 にセ
ットしてみた。これでもとになるモデルがわかる。

もうひとつ重要なことは、各パーツのcenter である。これは力也のモデルを
参考にして、ほぼ同じあたりにもってくる必要がある。

これで、Softimage のモデルに力也のアニメーションを移植することに成功し
た。ここまでの作業は約4 時間であった。こういう複雑なアニメーションを作
成する手間から考えると効率的であるといえよう。感情を感じさせる細かい動
きがリアルに再現されている。始めから力也に合わせてモデリングすれば、も
っと適切なものとなるだろう。

実はさらにこのデータをVRML化させてみた。興味のある方はここをご覧になれ
ば、アップしたものを見ることができます。

アニメーションとして、力也の[ゼスチャー]->[喜ぶ]->[飛び上がってバ
ンザイ]、モデルとして女性ダイバーを使った。(動きは少し遅くしてある)

http://www.atom.co.jp/vrml2/rikiya/

ご覧になるために必要なもの:
1)VRMLブラウザ(次のうちいずれか)

★CosmoPlayer 2.1.1
http://www.cai.com/cosmo/
(アクセスできない場合のミラーサイト)
http://www.karmanaut.com/cosmo/player/
★blaxxun Conatact 4.3
http://www.blaxxun.com/download/contact/
★Cortona VRML client v2.1
http://www.parallelgraphics.com/htm/en/

2)DirectX 7.0 (Windows 95/98) 3Dを高速に表示させます。
http://www.microsoft.com/downloads/release.asp?ReleaseID=12099

SOFIMAGE->VRML変換は自作のプラグインHRC2WRL SGI版を使用。
(簡易バージョンは(株)アトムのHPにて公開中。)

あとは、今後この手のデータ集に期待したいことを少し書きます。

力也では、剛体モデルのアニメーションデータであるが、スケルトンモデルの
アニメーションデータ集があれば... と思った。継ぎ目のないモデルを滑らか
に変形させることができるものだ。global envelope でスケルトンアニメーシ
ョンをアタッチできれば良いと思う。

もうひとつ、今現在重要になってきていることは、バーチャルキャラクターの
表情である。バーチャルビューティー花盛りという感じであるし(だがまだ、
アニメーションとして無表情なものばかりである)。

これは作成には非常に手間であるが、しかし人間の表情は決まりきっているは
ずだ。フェイシャルアニメーションをデータベース化できないものだろうか?

ついでに、人体モデルや人の頭・顔のモデルのテンプレートもあればいいのに
ね。と、なんでも楽したいなあ、というところで今回のレポートを終了させて
いただきます。

【でぶち・りょういちろう】E-mail debuchi@atom.co.jp
1958鳥取県生まれ。九州芸術工科大学画像設計学科卒。(株)アスキー、(株)
ハイテックラボジャパンを経て、現在(株)アトムに在籍するアーティスト。
1991,1994 SIGGRAPH Film Showに入選。1994キリンコンテンポラリーアワード
最優秀賞。1997 Prix Ars Electronica/ORF .net部門入賞。2000 Web3D/VRML
Conference:VRML-ART 2000に入賞。

「力也」は(株)ビューワークスの製品である
http://www.viewworks.co.jp

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■デジクリトーク「眠ル繭」制作楽屋落ちシリーズ 
カメラマンとわたし-7

梅地浩太郎 http://www.yk.rim.or.jp/~umeji/
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なんだかんだで合宿は順調に進行し、モンスターの様々なフォーマットも決ま
っていった。こうなると、僕らグラフィッカーの仕事はひたすらトンテンカン
テンつくるのみ! 24時間つかえる施設、おまけにその施設は陸の孤島のよう
な高原の上にある。絵を造ることくらいしかすることがないのだ。(*15)

所さんと新城さんはず~っと、ゲーム内容について熱く語り合っている。おも
しろいゲームになりそうな予感。夜になると多少のアルコールも入り、普段は
しないような話したりなんかもして合宿は進んでいった。

唯一といっていい問題は、食事であった。初日こそ高原を降りたところにある
定食屋(*16)があって、みんな気に入ったのですが、そのお店のおばちゃん
に「今日からしばらくこの辺で合宿してるので、ちょくちょく来ますね♪」と
いったら「あーらゴメンなさい。お盆で明日から休みなの」と言われてしまっ
たのです。

その辺りには他に食事ができるようなお店もなく、街まででると往復小1 時間
はかかってしまうのです。その後の食事は、所さんがかい出しにいって、施設
でパクつく、という感じでした。

話はそれますが、コンピュータ系ソフト会社って場所にあまり縛られないので、
地方にも多く存在していて、都市部から結構多くの人が働きにでて「るそうで
すが、いわゆる缶詰め状態になるので、会社側としては社員食堂や独身寮でだ
す食事には気をつかっていて、安くて美味しいものが多い、という話を聞きま
した。(*17)

でもまあ、この合宿はそれ程長くないので、そんな食事も台風避難中の体育館
みたいで結構楽しかったんですけど。

そんなこんなで合宿も無事終了。合宿最終日はたしかお盆休みの最終日で、あ
ちこちで盆踊や花火の音が聞こえてきた。そんな中シリコンのファイルサーバ
からデータをマックに落とし、念のためダブル・バックアップをして、さらに
それをもう一度シリコンに戻してきちんと読めるか確認して長野を後にした。

こうして「スタッフ間での共通認識を高めること」という目標はたぶん達成さ
れて、今度こそ加速度的にゲーム制作は進行していくのであった。

(*15)勿論それでいいのですが(笑)。
(*16)おかず特盛りのすばらしい店でした。
(*17)これは徳島の某有名会社のお話

「眠ル繭」サイト
http://www.porcu-pine.com/mayu/

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■デジクリトーク 
やっぱり参加しなければ、マックワールド。

小林章治 s-yashi@mail.ba2.so-net.ne.jp
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行って来ました、Mac world EXPO。大阪から、会社休んで、自分でお金使って、
背中に買って2 日で旧型になってしまったibook を背負って。

毎年行きたい行きたいと思っていたのですが、どうしても都合がつかずに今回
が初めてだったのです。もう期待で胸はコニシキのお腹以上に膨らんでいまし
た。金曜日と土曜日の2 日を使って、会場の隅々まで見まくるつもりでいたの
です。

会場に着いてワクワクで入場したのですが、あれ、ちょっと狭いなあ。っての
が正直なところでした。今までシーボルトで一度幕張には来たことがあったの
ですが、そのときよりもちょこっとばかり広いだけかなって感想ですね。
 
まずは当然、アップルブース。巨大スクリーンにアクアのデモ。おお、日本語
になってる。ううーん、早く出ないかな、でもibook では動くだろうけど、古
い7500では動くのかしらん。なんて考えながら見てました。

アドビ、マイクロソフト、マクロメディア。それなりに興味は尽きません。シ
ョップブースもものすごい人だかり。おお、旧型ibook がなんと定価より安く
売られてるじゃないか。これっていいの? アップルさーん。

どういう訳か、こんなところでワインを売ってるお兄ちゃんを振りきってまだ
まだ散策をつづければ、やっぱDV関係が多いことには誰でも気がつくでしょう
ね。私はその分野にはほとんど興味がないのですが、タコチュウには心が動か
されました。これがあれば、VAIO C1 も怖くない?

おお、向谷実が実演してるぞ。わー、カシオペアだー。ちょっと感激。私はプ
ロのミュージシャンは誰でも尊敬することにしてるのです。おっと、ステージ
の横に派手な赤いジャケットの人物を発見。ああっ、神田さんじゃないですか
あ。あれ、その隣には魚井先生ですよねえ。なんと一緒にオンライン中継中か
あ。無理矢理、神田さんのカメラの前を横切ったのは言うまでもありません。
 
よく見ると、こっちでは森川さんが、あっちでは笠居さんが、ステージに上っ
てるではありませんか。ううーん、デジクリはものすごく活躍してるなあ。す
ごいなあ。

一通り見終わって、やっぱり一番印象に残ったのはMac OS X。現在の使い心地
とはかなり変わってしまうようですが、とりあえず、期待大。まあ、これしか
ないかなって感じですね。
 
結局、背中のibook は一度も開くことがなく幕張を後にしたのですが、帰りの
京葉線の電車の中でどうにもこうにも気持ちが収まらないのです。Mac world
ってこんなものなのか。ひょっとしてjobs のキーノートのためだけにあった
のかなあ。なんて思いながら窓の外をボーと見ていたのですが、そこで閃いた
のはやっぱり、神田さんや、森川さんや、笠居さんのように参加しなければ面
白くない。ってことなんですね。

なあんだ。簡単じゃないの。一挙に解決かに思えたのですが、この私が、どう
やって参加するのでしょうか。何がやれるのでしょうか。今度はそれを考える
と気持ちは沈んで行くばかり。

現在、私ができることと言えば、DTP しかないのです。ってことは、そうだ、
OS Xのあのヒラギノフォント。Open Type? ええっ、なんでそんなもんが出て
くるの? いつの間にスクリーンと手を組んでたのだ。モリサワさんさよなら
って事ですか? そうだ、OS XとDTP これを追求して行こうか。vai voice で
やるDTP なんてどう?

でもなあ、これってコンシューマにはあんまり関係ないかなあ。いや、まてよ。
確かに、クオークやイラストレータで本格的に仕事に使うのは無理かもしれな
いけど、ワードや、クラリスワークス(これからはアップルワークス)を使っ
てなら出来るような気がするぞ。バザーのお知らせとか、おじいちゃん、おば
あちゃんが自分が作った俳句と、絵を組み合わしてグリーティングカードなん
かを作ってますよね。それに利用できないかな。

たとえば、文章を入力して、(もちろん、マイクに向かって喋る)変換してか
ら文字の大きさや位置、それに色、もひとつフォントの種類などを喋ればレイ
アウトができてしまう。いやいやこんなことはvai voice だけでは無理ですね。
こんな事が出来てこそ本来のコンピュータでしょうけど。

まあそれはおいといて、テンプレートがあれば、あとはキーボードを打たなく
てもマイクに向かって喋るだけでOK。それって理想的だけど、かなり無理があ
るかなあ。

ええーい、何としても来年のMac world に参加するには私には今はこれしか思
い浮かばないのです。早くOS X 発売しろー。でないと覚えられないぞー。そ
れより、発売してからだと遅いかも知れない。私たちのような末端には回って
来ないもんなあ。

はい、私は決めました。来年私はMac worldのステージに居ます。みなさん期待
していてください。

【こばやし・しょうじ】大阪でDTP の仕事をしております。

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■編集部からお知らせ
色なら「山形りんごのヘタの周り」
───────────────────────────────────
531 号にあった、

> あの企画かなりきちゃいました。すごいです。
> 音なら「50cm程の筒に耳をあてたときの音」
> 色なら「山形りんごのヘタの周り」
> って感じでしょうか(真笑)

という表現にたいしてメールが来ました。2月16日のことです。

<色なら「山形りんごのヘタの周り」って感じ>に寄せて・・・
いつも楽しく、有意義に読ませていただいております。531号に、ip2000 に寄
せての、とある詩人兼ライターさんの表現<色なら「山形りんごのヘタの周り」
って感じ>とありましたが、具体的イメージがつかみにくい読者のために、純
粋山形りんごのへたまわり画像お送りします。つまり黄金色なのでございます。
主品種ふじりんごの収穫時期は10月末から11末くらいです。朝露や雨上がりの
あとなど、収穫するときは、へたのところに水が溜まってキラキラ光ります。
りんご農家だけが味わえる? 至福の時でもあります。
これを機に地方のりんごを作りながらWeb クリエートする輩もお見知りおきを。

webの制作から管理運用まで・ティーシステムイン
武内紀義
http://www.ddw-jp.net/tsi/
tkiyoshi@ma.neweb.ne.jp 

ト、画像を提供していただいていたのを忘れておりました。
以下にセットしましたので、ご鑑賞ください。
http://www.dgcr.com/kiji/ringo/

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■編集後記(2/24)
・さいきん出会った「部分バカ野郎」。この若い男、打ち合わせの1 フレーズ
毎に「部分」という。「その金額の『部分』ではできません」「申しこまれた
日時の『部分』で契約が成立します」といった具合。果ては「女性の『部分』
におきましては~」と来た。おいおい、それはまずい表現じゃないの。ようす
るにこいつの使う「部分」はすべてなくてもいいのだ。なんでこうなるの。ま
わりくどいし、要領は悪いし、どなりつけたくなった。こっちのイライラを察
したその男の上司も苦い顔していたが、社員教育がなっとらんなあ。(柴田)

・友達がリストラされそうだ。事務職の独身女性はリストラされやすい。やる
気のないおサボリ独身男性を先にリストラしちゃってもいいと思うのだが、一
般的に腰を据えてくれるかどうかわからない女性は、まとめてリストラされて
しまう。リストラする側もそれをしないと会社の存続が危うく、身を切る思い
だとしても、切られてしまった側は途方に暮れる。家族がいない分、負担は少
ないとしても家賃が払えない状態は辛い。再就職にしても、年齢が上がってく
ると大変だ。新婚女性は妊娠の可能性があるので難しいし、離婚して子供を抱
える女性はもっと辛いだろう。再就職できたとしても、結局安い賃金で使われ
てしまう。そういう人の働く場所は作れないものか。パソコンスクールに大量
の人が流れ込み、興味も愛着もないまま、再就職のウリのひとつにするために
学ぶ。「メールくらいできないと。」息が詰まりそうだ。一方、ネット業界は
倒産した会社が出てきているものの、まだまだバブルで人材募集の広告が沢山
見られる。なんだかなぁ。               (hammer.mule)

----------------------------------------------------------------------
■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.shohyo.co.jp/nagesen/ <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
----------------------------------------------------------------------

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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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