[0571] ドットコムCFの威力

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0571   2000/04/03.Mon発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 15824部
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 <ip2000はメディアや国境を越境していく"ノマドな博覧会"だ!>

■デジクリトーク
 ドットコムCFの威力
 神田敏晶

■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 0050(4/3)
 サクラを見るのはあと何回か?
 ------世界一周出航まで残り49日-------
 川井拓也

■展覧会案内
 もも展4月1日より開催中
 「オフラインもも展」も4月20日~22日に開催! 
 すべての参加作品をデジタルアートの祭典で展示 

■新刊案内
 「和文フォントガイド for Macintosh」発売!
 鹿野一則



■デジクリトーク
ドットコムCFの威力

神田敏晶
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KNN神田です。シリコンバレー駐在モードです。

今回、アメリカで特に感じたことのひとつが、ドットコム企業のコマーシャル
の急速な増加(!)です。たった1年前から比較しても、非常に増えているよ
うに感じます。昨年でも、ラジオや新聞、雑誌というのはドットコム企業がす
ごく多かったのですが、TVまでにはおよびませんでした。しかし今年はTVコマ
ーシャルだけでも、数秒おきに必ず「ドット・コム」です。

新興企業のドット・コムだけではなく、既存の老舗企業のドット・コム化も目
立ってきました。日本のように、一気になんでも流行しないアメリカでさえも
ドット・コム化の流行だけには、さすがに敏感なようです。

今までは1-800というフリーダイヤルが主だったのですが、それがもうwwwドッ
ト・コムのあとにフリーダイヤルが並記されるという状況になりました。当然、
覚えやすいURLが必要ということでもあります。ドットコム、ドットネットぐ
らいでしょう。

TVからWebというのは非常に相性がいいと思います。しかし、WebからTVという
のは?です。TVで気になるドットコムCFがあると、そのままTVから離れてしま
うことがしばしばです。

例えば、レンタカーのアラモ
http://www.alamo.com/
のCFでは、Webのチョイスでエコノミーカーにするかラグジャリーカーにする
か、また、荷物の多さでのチョイスを海岸前で車が刻々と変化していき、どの
車が自分たちにぴったりとフィットするかがわかるようにできています。また
時間と日程を決めていくと料金も変化し、自分の計画どおりのレンタカーを手
に入れられることがアピールされます。実際にwebでは、イメージ通りのサー
ビスとまではいかないまでもいい線いってます。

投資情報の
http://www.smartmoney.com
では、SFチックなリビングに2001年のHAL仕様のコンピュータが投資形態につ
いていろいろと、あの声でアドバイスします。しかし、smartmoneyのサイトに
アクセスした瞬間から、情報が整理されて飛び出し、うるさいHALのスイッチ
を切ってしまって、静かに快適な投資を選べるという状況になります。

また、投資関係の多さを物語るサイトでは、ネイルサロンで客のケアをしてい
ても、株価が変化すると客をそっちのけで、自分の株価のゆくえをチェックす
るというものもあります。誰もが「株」をやっている、アメリカの構図をあら
わしています。ストックオプション制度のおかげで、自分のポートフォリオが
いつでも見られる状況にしていることが多いからかもしれませんね。

音楽サイトの
http://www.sonicnet.com/
では、スティングやジェームズ・ブラウンらが単に「me me me」 という意味
不明な言葉を連呼するばかり。思わず気になってWebサイトを見にいってしま
いました(笑)。結局、なんてことはないのですが、いかにTVから離れさせる
かに各社工夫をしています。

これは面白い傾向と思いませんか? ライバル企業よりもできるだけインパク
トのある広告で、Webへ案内しなければなりません。しかし、テレビの30秒ス
ポットの表現力と比較して、Webの場合の表現力は情報がたくさんあり過ぎて
困ってしまう場合がしばしば。30秒CFのような一方通行で、そのサイトの全貌
が理解できるようなしかけが必要でしょう。

日用品宅配品の
http://www.webvan.com/
では、Webで注文すればWebvanのトラックが、親切そうなドライバーが各戸へ、
配達ボックスを運び、また次の配達地へトラックが向かうというCFになってい
ます。街角にあらわれるマウスのポインタマークのトラックを見つけると、親
切そうなドライバーが運転してそうな気がして、ついついのぞきこむと、やは
りそうではない人が運転していたりします:-)。サンフランシスコ近郊ではポ
インタマークのバンを本当によく見かけるので、それだけ利用している人が多
いのでしょう。

25MBの無料スペースが手に入れられる
http://www.driveway.com
では、宇宙人が何やら、やってきて地球人と交渉するのですが、宇宙人の目的
は、drivewayのそのスペースを借りたかったことがわかるCFで、その便利さを
宇宙の果てからでも借りにくるほどのサービスでひきつけています。このサイ
トはおすすめですよ。とりあえず25MBのフリースペースが与えられるのですか
ら。基本的に20GBのハードディスクを300ドルと換算しましょう。

すると1人あたりが37.5セントですから、十分に広告代金でまかなえますね。
今後はこの無料ディスクスペースはさらに増加し、高速ネット化していくと、
200メガまで無料などというのもありえるでしょう。DNS代行サービスを利用し、
HTMLをさして無料のCGIまで搭載してくると、すでに個人的にプロバイダーに
ホスティングしている人は、その意味を考えなおさなければなりませんね。

やはりyahoo!は秀逸で、隕石が落ちてくるというyahoo!ニュースで聞きつけ、
オークションでクッションを買いあさり、yahoo!マップで探して現地で隕石を
見事にクッションでキャッチするというものなのですが、これは、yahoo!のポ
ータルとしての使い方を提案しているいいCFだと思いました。サイト検索以外
のyahoo!の世界感を提案しています。

しかし、yahoo!の知名度は非インターネットユーザー間でもどこかの調査で90
%以上あるといわれています。なのに、あれだけシンプルなyahoo!でさえ、サ
ービスの告知をしなければわからないほど、検索以外の使用方法があまり知ら
れていないことを物語っているようですね。

15秒のスポット全盛の日本とちがって、すべてこちらではスポットは30秒。CF
の中でも随時、起承転結がちりばめられています。静的なWebで伝達できない
情報をTVでどれだけ表現できるかが、ドットコムCFの特徴のようです。日本で
もまもなく、株式会社という標記がドットコムに替わる日が近いでしょう。
toyota.com やらseiko.com (世界のセイコーらしい立派な必見ページです)

それと「co.jp」の方は「.com」をとりあえずでも押さえておいた方がいいで
すよ。もうなくても、「-」や「e」を追加するとか…なぜならば、フランスの
会社も中国の会社もマレーシアの会社も、自国のドメイン以外に「ドットコム」
をとられています。

インターネット時代で世界に道が開かれていながらも、日本語とco.jpで我々
は再度鎖国の状況におかれようとしているのですから…。

The smallest digital TV station in the world
KandaNewsNetwork http://www.knn.com
Toshi Kanda mailto:knn@rr.iij4u.or.jp

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■連載「ip2000」プロジェクト奮闘記 0050(4/3)
サクラを見るのはあと何回か?
------世界一周出航まで残り49日-------

川井拓也
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葬式というものについて友人が言いました。「死んだモノを送ると同時に残っ
ているモノが生をわかちあって、また日常に戻って行くものなんだよ」と。世
界の民族でも、例えばバリ島のように葬式を祭りとしてとらえる場合がありま
す。そう考えると子供のころ不自然に思えた「葬式で寿司食いながら親戚と飲
む」という図式も理解できるようになります。

私はひとりっこであり、母もひとりっこ、父は6人兄弟という極端な家庭です。
つまり、親戚といえばほとんどが父方の人間なわけです。土曜の通夜では7年
ぶりくらいに親戚が集まり、ひとときを共にしました。こうして一同が食事を
することが「生きているものたちの生きていることの再確認なんだな」としみ
じみ思いました。

そして、それぞれはバラバラな方向に帰り、また自分の「生」と向きあうので
す。私もつかの間の「死」と「生」を実感して、「自分の生」と向い合う週末
が訪れました。

街には桜が咲いてきました。桜は1年に1回。もちろんクリスマスや正月も年
に1回ですが、「桜」という自然現象に左右されるのはこのイベントの特徴。
花見の回数だけ我々は生きられるわけです。今年の「花見」は、自分にとって
いろいろな意味を持つことになりそうです。もちろん「花見」に物理的に行っ
ている時間がない可能性が大きいのですが、「どんな気持で今年の桜を見てい
るか?」が重要です。今年に入って自分の「夢」の実現のために動いてきたこ
とが大輪の花を咲かせるのか? はたまた無残にも散っていくのか? そうい
えば連載も今回で50回になったのですね。残り出航まで49日ということは、う
まくいけば100回目が船上からの連載第1回ということになります。

アメリカでデジクリを読み、応援してくれるイルカさん(私が精神的に悩むと
助言のメールをどこからともなくくれるので、まるで海で道案内をしてくれる
イルカのようですねと命名したんです)がステキな情報をくれました。田口ラ
ンディさんのコラムにおけるバウさんの話と、「ほぼ日刊イトイ新聞」の堺屋
太一経済企画庁長官との対談です。

田口さんのコラムには、バウさんのこんな言葉が引用されていました。「そう
いうときはね、まず、思いついたことをなんでも実行してみたらいいんですよ。
人間ってこうした方がいいのになあと思っても、それを先伸ばしにすることた
くさんあるでしょう? 先延ばしにしないんです。すぐ実行するんです。それ
を続けていくと、だんだん自分のやりたいことがわかってくるんです」

この文章を読んだ時に、自分がはじめてプロデューサーになったTOMATOのイン
タビュー番組の現場を思い出しました。(そういえばTOMATO、今日本に来てい
ますね)「日本のファンになにかひとこと」と質問したときに、マイケルが話
したフレーズ。

「大切なのははじめることだよ。はじめること・・。誰でもはじめない言訳は
いくらでもできるからね」

堺屋さんとイトイさんの対談には、万博の企画を立ち上げるにあたってもエピ
ソードが書かれていました。28歳のときに一身発起して日本で万国博覧会をや
ろうと思いついた堺屋さんが、回りが本気にしないのでまず最初の1年間は、
通産省などの運転手を口説いたというんです。そしてそのうち通産省の局長に
会って話をすると「運転手も知っておったあの話か」となりましてね、という
ような話でした。

私がこのプロジェクトをはじめるときに、堺屋さんが70年に1カ月で万博の企
画を数人で作ったということ。その当時のインフラであれだけのことをやれる
こと。それなら万博の年に生まれた自分にもできないはずがないと、個人から
動き始め企業を回り始めたことを思い出しました。

そして、その万博の時に埋めたタイムカプセルが引出されるというニュースを
友人に送ってレスをもらったのが、コラム末に引用したフレーズ。そして最近
あるアーティストの映像の手伝いをして、その打上げで彼が見せてくれた写真
がなんとそのタイムカプセルの写真。わざわざそのために大阪に行ったという
彼。私が光学姉妹として手伝ったそのパフォーマンスは「東海村原発事故」が
テーマで、かつ長崎の「柿の木プロジェクト」という被爆した苗木にインスパ
イアされたアーティストのイベントの告知も兼ねていたという事実。そして私
が今船に乗せようとしているのが「広島の原爆の火」。

多くのシンクロニシティを感じながら、それを「金」に変えることができない
自分があまりに無力で歯がゆくなりました。

「アマチュアな企画だ」「金にならない」「協賛企業のメリットがない」「回
る国が地味だ」「過程はおもしろくとも最終作品がおもしくなければ意味がな
い」「タレントを乗せないとね」

デジクリの連載の裏には、辛辣かつ当然な意見も多く私に寄せられていました。
ふたりのコラムを読んで、自分が進めているip2000のことを桜を見ながらもう
一度ゆっくりかんがえました。

「移動せずになんでもデスクトップでことが済む(であろう)21世紀、もう一
度自分から出かけて体験して目から鱗を落そう! あらゆる人間はその場に行
かなければ動かない細胞をいっぱい持っている! その細胞を動かさなければ
桜を見ても何も感じない人間になっちまう。モノを作る人間こそ世界に飛出し
てみるべきだ。それも先進国ばかりでなく、本当の地球の現実を見に! クリ
エイター同士で行けばいい? 居心地がいいコミュニティと一緒に移動してな
んの意味がある? 人間は自分に都合のいいコミュニティに属していれば安心
なだけだ。

だから、船で600人の「他人」と共に移動することに意味がある。見て感じて、
それを表現できる時間とツールがある船だから意味がある。2000年の東京にい
ることを90日間捨てられるクリエイターこそ、21世紀に本当のクリエイティブ
を勝ち取ることができるはずだ。正直に言おう、これは参加するものにこそメ
リットがあり、その人間が90日後に下船してから世間で起すであろう活動にこ
そ意味がある。船は母体でありそこで行う活動はまだ見ぬ21世紀への"胎動"
なのだ!」

勢いだけの稚拙な文章になりました。友人が3月13日に私宛てのメールに書い
てくれた、もっとスマートなフレーズを引用したいと思います。自分自身の最
後の奮闘のために・・・。

「建築と土着の70年代型"呼び込み博覧会"に対して、ip2000はメディアや国境
を越境していく"ノマドな博覧会"だ!」

プロジェクトwebページ
http://www.taiyonet.or.jp/kawai/ip2000/
プロジェクト会議室
http://www67.tcup.com/6708/ip2000.html

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■展覧会案内
もも展4月1日より開催中
「オフラインもも展」も4月20日~22日に開催! 
すべての参加作品をデジタルアートの祭典で展示 
http://www.agosto.com/digart/digart.html
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4月20日~22日の3日間、有楽町・東京国際フォーラムにおいて「Digital Art
2000 Tokyo」が開催される。これは、海外・国内の一流デジタルクリエイター
が一堂に介するはじめてのコンファレンス&展示会である。 日本全国からア
マチュア・SOHO・プロのデジタルクリエイションに関心のある参加者1万人の
来場をめざす、21世紀の都市型イベント。ディストーム、ワコム、アップル、
MacFan、ベネッセ、ミスミなどが参加する、デジタルグラフィックの本格的な
展示会となる。
http://www.agosto.com/digart/digart.html

このイベントの中で「オフラインもも展」が開催される。これは「もも本」の
版元アゴストが主催するもので、会場内に「もも展」展示スペースが設けられ
る。「オフラインもも展」は、オンラインのもも展と同じくコンクールではな
く、『みなさんの展覧会』である。規定サイズ(A4)にプリントし、パネルに
張った状態で出品すれば、審査なしですべてが展示される。今回は動画、音楽
はなく、静止画のみの展示となる。

応募規定
A4サイズ(縦横自由)にプリントし(どんなプリンタでも可)、7ミリの厚さ
のハレパネに貼る。フレームは不要。裏面に、タイトル、氏名、メールアドレ
ス、ジャンルを書いた紙を貼る。ひとり4点まで出品できる(参加者が多い場
合は展示希望の上位を展示するので、希望順も明記のこと)。公序良俗に反す
ると主催者が判断したものは展示できない。もちろん参加無料。

ジャンルは、人間、美少女、動物、SF、メカ、建築、ファンタジー、クリーチ
ャー、自然、風景、キャラクター、その他。応募作品は原則として返却しない。

締切り:4月14日(金)郵便か宅配便で以下に送る
送り先/問い合わせ先:東京都千代田区六番町1番地 恩田ビル4F 
(株)アゴスト もも展係 電話03-3262-4595

■第11回もも展は現在開催中。
受付期間3/28~4/14の23時59分まで
展示期間4/1~4/30を予定。
http://www.3dcg.ne.jp/~momo/menu.html

▼デジクリの読者のみなさん、これは気軽に参加できるデジタルアート展です。
A4というサイズはお手元のプリンタで充分出力できます。もちろん参加無料。
会場は超一等地。これは参加しないと~。デジクリも大支援です。

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■新刊案内
「和文フォントガイド for Macintosh」発売!

鹿野一則 玄光社 企画編集部 kikaku@genkosha.co.jp
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今日は腕が痛いです。おととい、きのうと、1冊1Kgを越えるできたての本を
5冊、6冊ずつかかえて、お世話になったひとなどのところに配本して回ったの
ですから…。ザックに入れて背負うのと、手で持つのとでは感じる重さが違い
ます。あー、全部郵送にすればよかったと悔やんでも後の祭りです。

3月31日に、この「和文フォントガイド for Macintosh」が書店店頭に並びま
した。フォントに関する基礎知識、フォントの選び方・使い方といった実用記
事と共に、明朝体による本文組み見本集や、Mac用和文PSフォントの書体見本
集、各社の外字キャラクター対照表など満載。重くなるのも道理です。

本の内容を二つ三つ、エピソードを含めて紹介すると

★「本文組み見本集」は、数多い和文書体の中から明朝体にスポットを当てた
ものです。ある書体で文章を組んでも、縦組みか横組みか、文字の大きさ、字
間・行間のアキ具合、さらには文章中の漢字とかなの割合などによって、見え
方は変わってくるものです。そこで、明朝体25書体と明朝+仮名専用書体の組
み合わせを選び、それぞれに組み方向と文字サイズを変えて、ある程度ボリュ
ームのある文章を組んでみました。
☆書体は変えても、「同じテキストを組むのだから、校正は1書体分だけしっ
かりやればいいから簡単だ」と思っていたのに、テキストに欧文が含まれてい
るせいなどもあって、改行位置が一定にはならない。結局、組みのチェックも
必要で、同じ文章を何度読んだことかわかりません。

ついでに言えば、この本の本文ページ自体、15種類の明朝体を使って組んでい
ます。つまり、本文も一種の組み見本として利用できる仕掛けです。

★「和文書体見本集」は、本文「書体の分類と特徴」で小宮山博史さんが行な
った書体分類に合わせ、明朝体、角ゴシック体、丸ゴシック体…というように
分類して見本を配置しました。ふつう使用書体を選ぶ時は、最初にフォントベ
ンダーを決めるのではなく、明朝体にするかゴシック体にするかを決め、次に
明朝ならどこのどの書体にするかを決める、という流れになることが多いから
です。

☆書体分類はスタンダードがあるだろうと思っていたのに、日本ではないそう
です。最初は各分類ごとに、細い書体から太い書体へ順番に並べようという気
もありましたが、これは断念。縦線と横線のどちらを基準に細い太いとするか
など、難しい問題にぶち当たったのです。

★「外字キャラクター対照表」は、各社の外字製品に収録されているキャラク
ターを一覧表の形にまとめ、相互に比較・対照できるようにしたものです。こ
うすれば外字パッケージを選ぶ人には便利だろうと、読者の立場に立った取り
組み。

☆表を作るのに、最初はコード入力でしたが、途中からアウトラインデータに
したため、文字の移動があると切り貼りするような感じでした。文字校正も大
変で、読める字は少ないし、読めても字形が違ってはだめですから、読み合わ
せ校正なんかはやれません。一字ずつ、文字としてではなく「形」のチェック
をせざるを得ませんでした。この校正の最中には、何度、目の前に白い霞がで
きたことか…。

この本は、「クリエイターのための印刷ガイドブック」シリーズの別冊のよう
な位置づけです。写植全盛の頃から構想があったものが、今ようやく実現しま
した。読んで役立つ本文があり、組み見本や書体見本があり、外字キャラクタ
ー対照表、さらにCID字体切り換え表やJIS X 0208 異体字関係漢字一覧など、
ちょっとマニアックな感じがするものも含めて、中身は濃いですよ。

主な内容を最後に列挙します。また、玄光社のホームページにも掲載していま
すのでご覧下さい。もちろん、書店で手にとってご覧いただき、そのまま買っ
ていただくのが一番ありがたいです(笑)。

「和文フォントガイド for Macintosh」(A4判/288頁/本体定価3,048円)
■フォントに関する基礎知識
・フォントの種類と呼び方
・文字コードと文字セット
・文字の入力と出力の仕組み
■書体デザインと本文書体
・書体の分類と特徴
・書体デザインのポイント
・本文用書体の系譜
・明朝体26書体による本文組み見本集
■フォントの選び方・使い方
・用途に合わせたフォントの選び方
・フォントの安心・快適利用術
・外字を作る・外字を使う
■・和文フォント選択ガイド
・Mac用和文PSフォント書体見本集
 基本書体(明朝体/角ゴシック体/丸ゴシック体/ミックスタイプ)
 伝統書体(教科書体/楷書体/行書体/草書体/隷書体/その他の一般書体/古筆
 体/江戸文字)
 デザイン書体
 かな専用書体
 学参フォント
・外字キャラクター対照表
・JIS X 0208 異体字関係漢字一覧
・CID字体切り換え表 「Adobe Illustrator」版
・メーカー別製品ガイド
■付録CD-ROM
・ビットマップデータ集/各フォントベンダーの書体見本/外字作成ソフトの体
験版など

・玄光社
http://www.genkosha.co.jp/

▼とんでもな念入り本です。文字好きにはたまりません。

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■編集後記(4/03)
・コブシの白い花にも若葉が加わって、さくらも咲き始めていい季節になった。
あいかわらずハニー号は律儀に決まった散歩コースを進んでいく。まあ、わた
しが設定したコースだからいちおう景色はいいのだ。鋭い声でホーホケキョも
鳴いている。だが、家の付近は不粋な看板や横断幕が。わたしが書いた横断幕
が人気(?)で、近所の家でも張ってほしいと注文が来て、いま6枚もの白地
が待機中である。今日は仕事が忙しい。いつ書けばいいんだ!?(柴田)

・朝日新新聞。どこが変わったっちゅーねん!! 文化欄が朝刊にも、とかそ
ういうのって何になるっちゅーねん! そんなん内部のことちゃうんか~。読
者にはさほど関係ないやん。あんなに宣伝していたし、話題になっているから、
めっちゃ期待してたっちゅーねん! 起きてすぐ新聞を手にとったっちゅーね
ん! ぷんぷん。あれで新聞離れ防止になるっていうのん? (hammer.mule)

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■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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発行   デジタルクリエイターズ
     <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
 担当:濱村和恵
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 お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
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許可なく転載することを禁じます。
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