[0605] 人間が一番恐い?

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0605   2000/05/20.Sat発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 16250部
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 <この冷血漢たちめ!>

■デジクリトーク
 人間が一番恐い?
 十河 進

■デジクリトーク
 関西人は、なぜロシアに向ったか?(その1)
 東 知世子



■デジクリトーク
人間が一番恐い?

十河 進
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●妬みや僻み?

僕はへそ曲がりであるらしい。長年連れ添った妻がことあるたびにそう言うか
ら間違いないのだろう。彼女は16の歳の僕から知っているのだが、昔から僕は
へそ曲がりだったと主張する。

へそ曲がりではない、と僕は反論する。安易に権威や権力にひれ伏さないだけ
である。人々が群がるもの、強いものや売れているもの、恵まれたものや流行
のもの、そういうものに無批判になびかないだけである、と僕は言う。

自民党が嫌いである。前衛政党の代表のような顔をして、権威になってしまっ
た日本共産党が嫌いである。だいたい政治家が嫌いである。加えて、組織が嫌
いである。巨人が嫌いである。大ヒットした「タイタニック」(1997)が嫌い
である。

逆に、マイナーなもの、不遇なもの、恵まれないもの、弱いもの、挫折したも
の、そうしたものに肩入れする傾向はある。ソニーから発売になり消えてしま
ったLカセットには、未だに懐かしさを感じる。志半ばに殪れた休刊誌には、
心から共感する。

「単なる妬みよ。僻み根性が強いだけ。多くの人がいいと言うものは、やはり、
それだけの魅力があるのよ」と妻は言う。本質を衝かれた気がしないでもない
が、それだけではない、と心中深く反論する。しかし、言葉に出すと泥沼状態
になるので、じっと我慢する。

ジャズ・ミュージシャンにも不遇な人がいる。リーダーアルバムを3枚しか出
せずに死んだ人、売れなくてイエローキャブの運転手をしながら糊口をしのい
でいた人もいる。CD紹介でそんなことが載っていると、まあ必ず買ってしまう。

しかし、音楽の場合、多くの人がいいと言うミュージシャンは、やはり魅力的
だ。ビル・エバンスがいい。キース・ジャレットがいい。ジョン・コルトレー
ンがいい。マイルス・デイビスも…やっぱりいい。

ほら、僕はいいものはいい、と言う度量は持っているでしょう。やみくもにヒ
ットした映画や音楽を否定しているのではない。何も妬みや僻みで言っている
わけではない(と、ひとり虚しく反論する)。

「タイタニック」は、大ヒットしたから嫌いなのではなく、映画として評価で
きないからであるし、「もののけ姫」(1997)は同じテーマを扱った「風の谷
のナウシカ」(1984)の方がずっと優れており、焼き直しに過ぎないから誉め
ないのであって、決して大ヒットしたことが理由ではない。

そんな、へそ曲がりの僕が「グリーンマイル」(1999年)を見て、泣いてしま
った。

「タイタニック」のラストで泣かないばかりか「ひとりだけ100歳以上も生き
て勝手に懐かしみ、今更ネックレスを海に捨てるなんて、いい気なモンだな」
と憎まれ口を叩き、妻と娘から「冷血漢!」と叫ばれた身としては、そこここ
ですすり泣きが始まった時には、やれやれ、と強がったが、いつの間にか涙が
僕の頬を伝っていた。

だが、世の中には僕以上にへそ曲がりな人間がいると、その1週間後に思い知
らされた。

●誰も「グリーンマイル」を誉めない!

「出版人の映画の会」という集まりに出席していることは以前にも書いた。こ
の会は、13、4年続いているのだが、一人のメンバーが課題映画を決め、2カ月
に1回集まって、酒を呑みながらその映画について、ああでもないこうでもな
いと言い合うだけのもので、たわいのない趣味の会である。

僕は年に2、3回顔を出しているのだが、前回出席したら「今度の課題映画はあ
んたが選べ」と言われて「グリーンマイル」を指定した。同じ原作者・監督で
作った「ショーシャンクの空に」(1994年)がとても好きなので、期待してい
たのだ。

さて、例会当日、僕は唖然とした。僕以外、誰も「グリーンマイル」を誉めな
い。挙げ句の果ては「泣いたなんて、冗談でしょ。どこで泣くの」とトドメを
刺された。

まず、Aさん。数年前に小学館を定年退職すると同時に自宅を新築して映写室
を作り、ビデオコレクションを数千本保有する元・出版労連委員長である。退
職後は、映画三昧・海外旅行三昧という羨ましい日々を送っている。

Aさんは「あんなファンタジーみたいな、非現実的な、超能力みたいな話は好
かん」と言う。「もっと現実を描いた映画じゃないと」ときた。さすが元・出
版労連委員長である。超現実的な設定が駄目なら、キングとの接点はどこにも
ない、この映画を見たのが間違いです、と僕は心中深くつぶやいた。

続いてIさん。児童書の出版社に勤め、絵本などを編集しているわりには、意
外な趣味で、以前に黒沢清の「キュア」(1997)を課題映画に指定し、多くの
出席者から非難を浴びながらも「いや、なかなかいい映画だ」と頑張った実績
を持つ人である。

Iさんは「何だか、底の浅い映画ですね」と言う。えーっ、「キュア」が不評
だった時に、僕だけが「現代の日本の病巣を描いた映画だ」とフォローしたの
を忘れたんですか、恩知らず、と心中深くつぶやいた。

さらにFさん。僕よりずっと若い女性であるが、なかなか良い趣味をしていて、
「マトリックス」で有名になったウォーショースキー兄弟の犯罪映画「バウン
ド」をベストに挙げたりする。

去年、僕は課題映画に「ライフ・イズ・ビューティフル」(1998)を選び、例
会では選んだ本人が最もその映画を否定していたのだが、他の出席者はヒュー
マニストが多いのか「あんたが、あんないい映画を選ぶなんて見直したよ」な
どと言う。

しかし、Fさんだけが吐き捨てるように「何なの、あの映画、バッカみたい」
という感じだったのだ。僕は「ライフ・イズ・ビューティフル」は、うるさい
だけのロベルト・ベニーニにうんざりし、「いい気なもんだ」ストーリーに途
中で出ようかと思ったくらいだから我が意を得たのだが、今回は、同じ反応を
「グリーンマイル」にされてしまった。

僕とは割に意見が合う小学館の現役編集長Iさんは今回は欠席だったが、ファ
ックスで「奥の深い映画です。ジョン・コーフィーの涙目が忘れられません」
と書き送ってくれた。それを出席者に回覧したのだが完全に無視されて、僕と
しては孤立無援の状態になってしまった。

ひょっとして、みんなの方が多数派・主流派で、やっぱり僕がへそ曲がりのひ
ねくれ者なのかもしれない、と改めて僕は思った。過去の課題映画で最も不評
だったのはマーチン・スコセッシ監督の「ケープフィアー」(1991)だったの
だが、それを選んだのは僕である。あの時も孤立無援だった。

あの時の映画が「ケープフィアー」ではなく、同じスコセッシとデ・ニーロの
「タクシードライバー」(1976)だったとしても、きっと不評だったんだろう
なあ。

●僕の言葉に説得される僕

しかし、僕は敢然と立ち上がった。「グリーンマイル」がいかに奥の深い映画
であるか、そのことだけは反論しておかなければならない。僕は、以下のよう
なことをワインを呷りながら喋った。

……世の中は、理由のない悪意に充ちている。世の中には絶対悪というものが
存在するのではないか。救済不可の悪が存在するのではないか。最近の救いよ
うのない事件を聞くたびに、そんなことを考えさせられる。

ホラー作家と言われるキングだが、本当に恐いのは吸血鬼やホテルの悪霊など
ではなく、人間の持つ絶対悪を描いた時である。それは、「シャイニング」か
らすでに強烈に描かれている。ホテルの悪霊に取り憑かれる主人公は、最初か
らその中に悪の芽を秘めていて、あの小説はその主人公が持つ悪の芽が育って
いく話なのだ。

スティーブン・キングは、悪と善の戦いを描いてきた作家である。そういう意
味では、キリスト教圏の作家なのだろう。神と悪魔の戦い、と言い換えてもい
い。彼が描く悪は「絶対悪」である。

キングが登場させる悪役は、改心のしようのない存在である。生まれながらの
悪。「グリーンマイル」には、ふたりの絶対悪の体現者が登場する。ひとりは
凶悪な犯罪者として、ひとりはサディストの看守としてである。

唾棄すべき人間が出ているにしても、「グリーンマイル」を見た時は涙を流し
た。絶対悪に対して、究極の「善」を体現する存在が登場するからである。大
男の黒人ジョン・コーフィーは、常に泣いているような涙目だ。

彼が泣き、この世に絶望しているのは、世の中に充ちている悪意と、その結果、
生み出される悲しみと苦しみに鋭敏に感応するからだ。彼は少女二人をレイプ
して殺した罪で死刑を待つ身である。そのことについての弁明は、いっさいせ
ずに、彼は電気椅子に座る。

少女たちは姉妹。姉には「妹を殺す」と脅し、妹には「姉を殺す」と脅して意
に従わせた犯人は「愛情を利用して殺した」のだ。姉妹の互いの愛を利用して
殺した、そのことがこの映画のキーになる。最も卑劣な行為。

人間が最も美しく見えるのは、自分のことを顧みず人のために尽くす姿だ。人
を思いやる心こそが最も美しい。無償の行為、自己犠牲が人を感動させる。愛
する存在のために命をかける、自らを犠牲にしても悔やまない、その生き方が
感動を呼ぶ。

そんな人間の最も良質の部分を利用する絶対悪が存在することを、あの映画は
描き出している。しかし、それでもジョン・コーフィーと彼の良き理解者にな
る人々の存在に、ある種の希望を託しているのだ。

卑劣な悪は、常に身近にある。人間たちの本質として「悪」が存在する。だが、
人間たちは人を愛する、愛する人のために自ら犠牲になることも厭わない、そ
んな美しい心も持っているのだ。そのことを、あの映画は描いた……

今、こう書いているだけで僕は僕の言葉に説得される(されませんか?)。だ
が、映画好きの出版人たちは誰一人、僕の言葉に説得されず、「何であんなに
長いのよ。あれだけのストーリーに3時間も使わないでよ」ってなもんである。

僕は心中深く叫んだ。「この冷血漢たちめ!」

まあ、人間なんてみんな感性が違うから、面白いんですけどね。
しかし、やっぱりへそ曲がりでひねくれ者なのかなあ、僕は。

【そごう・すすむ】DG@genkosha.co.jp http://www.genkosha.co.jp/dg/
玄光社勤務。小型映画編集部、フォトテクニック編集部、ビバビデオ編集長、
コマーシャルフォト副編集長を経て現在は季刊DG/デジタルグラフィ編集長。

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■デジクリトーク
関西人は、なぜロシアに向ったか?(その1)

未来派批評家 東 知世子
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●相当ズレた一家に育つ

モスクワに虫食う関西人、ついに第2弾登場!! なんでまた、生粋の関西人が
「なんでまた『ロシア』に行き当たったか?」話せば長い物語なのであります。
大体、関西と一口に申しておりますが、京都・大阪・神戸という都市を中心と
したそれぞれ個性の強い三都市。私の故郷はこの第三の神戸なのですが、こっ
からがまたややこしいんですわ。ま、聞いとくなはれ。

父は北河内という大阪でも最もアクの強い大阪弁(河内弁)を話し、奈良と京
都に挟まれた、あの弘法大師の通ったという道に沿った村育ちの田舎者。しか
し、がむしゃらに林檎箱で勉強して、親孝行にも公立の大学に入学。が、この
大学というのが、大学紛争時代は最後の最後、消防車に放水されるまで、断固
戦った大阪市立大学・法学部。

父はこんな時代にもかかわらず、不思議と孤独にも中道を保っていた当時の変
人。図書館の関係書物読破を趣味にし、氷運びアルバイトの真面目苦学生でし
てん(この通称「市大」は、北朝鮮に渡った連中のうち一人を輩出、しかも京
大を追われた法学関係の教授一団の受け入れ口となっていたくらいディープな
左翼大学だったため、この時代の学生運動に参加してないのは、例外中の例外
的存在というわけですねん。ちなみに私は子供の頃から、なぜかそのテの熱い
ものに傾倒し、社会主義運動に一生を捧げている父の同級生を<今はどこにい
るのやら?>わざわざ家に呼んでもらって、語り合ったりする極めて生意気な
子だった)。

そして、母方は古く辿れば播磨の出身(この播州もすごいところで「播州人間
の通った後に草木も生えない」というくらいの勢いのよさで知られている)。
しかし、明治以降は神戸なので、母は三代目の正真証明の神戸っこ。プライド
が高く、金使いの荒さでは誰にも負けないであろう。

家にある家具もほとんど注文の神戸家具、牛肉といえばぜったい「神戸牛」魚
は「明石の昼網」の鮮魚、ハムはトーアロードのデリカテッセン、子供服はフ
ァミリア……と、夫の収入が「いくらか」考えない暮らしをする人でして、貧
乏公務員にして、御影の山の手に居を構え(言っときまっけど、一戸建てとち
ゃいまっせ)万国博のベルギー館以降も、永遠に続く欧風文化圏の空気を漂わ
せ、年がら年中、家にはシューベルトの「冬の旅」、あるいは60年代シャンソ
ン(ここにまた例のカリンカメロディーで知られるジルベルト・べコーのモス
クワの金髪ガイドを歌った「ナタリー」がしっかり入っていた)万国博ソ連館
にて購入のロシア民謡などのジャケットの破れたようなレコードの音が、学校
から帰ってくると、いつも家の外まで聞こえているような環境で育ちましてん。

この母も母でして、子供のことより自分の絵のことや過去の回想(なぜか、こ
こでまたパリのモンマルトルを詠んだ、アポリネールの半分忘れかけの詩が絶
対に登場してくるのでありますが……)要するに、公務員にしては「相当ズレ
た一家」に育ったわけです。

こういう私は、子供の頃からよく言えば「個性的」悪く言えば「変わり者」と
いうええ加減「迷惑なレッテル」を貼られ、うっとうしい思いをしておりまし
た。家庭科・体育の先生などに必ず睨まれるタイプの上、同級生とも喧嘩が絶
えず、クラブでは嫌な役ばっかり押し付けられ、なにかと悪役をさせられてば
っかりの日々。

が、「先生は、字で書いたとおり、先に生まれただけや」という父の教えもあ
り、公立中学の『給料目当て』の職業教師の悪影響も受けず、途中、多々の屈
折はしつつもなんとか曲りなりにも、まともな人間になろうとして努力してま
してん。

そういうわけで、周囲からの無理解な好奇の視線の中、常に自分の好奇心を最
優先に生きてると、誤解も多かったでんなあ。大体、知らない人にまでよく説
教されて、でも「へこたれない」とこが、もっと腹を立たせるみたいで。要す
るに、周りは私のように「好きなようにしてる奴」は『害虫』だったんとちゃ
いまっか? そうこうするうちに、その人らとは別の人生に進んでしもたので、
今はさっぱりしてまっけど。

●仏教学部密教学科を卒業

「ロシアとの最初の出会い」は、自分の心の中に残っている漠然としたイメー
ジ、神戸に戦前、革命を逃れてきた亡命ロシア人に対する不思議な郷愁。祖母
によく聞かされていた話に始まった気がしますねん。

夕方になるとスカーフを頭に巻いて、高いヒールで市場に向う坂道を、数人の
ロシア人のおばあさんが下っていたという様子。そんな実像は、見たこともな
いのに心象風景のように心に焼き付き、なぜか深い郷愁をそそられてしまって。
もちろん、そういう亡命ロシア人なんて、ほとんどもう存在しませんでして、
例外的に事業で成功した、センター街にあるコスモポリタンという御菓子屋で、
たまに見かけるブルーのコートを着たオリガさんという、古き良きロシアを思
わせる老婦人以外は、亡命してきた世代のロシア人は残念ながら、見たことが
ありません。 

それから、内面的な反抗精神の燃え盛っていた中学生のときに出会ったロシア
といえば、父のくれた岩波「一日一善」の中の、マヤコフスキーの詩「ハラシ
ョー」。「この国とならば、もろともだ」と言って、ロシアンルーレット(一
発弾丸をこめて、引き金を引くというやつ)で自殺した詩人のハンチング帽の
ニヒルな白黒写真に完全に参ってしもたわけです。

今になって思い出してみると、「あの時の不思議な熱っぽさは、なんだったん
だろう?」という感じもします。多分、彼の情熱や生き方の熱さが、日本の自
分の周りの人々に完全に欠落していることに漠然と気付いて、焦ってたのか?
とにかく、あの一発は強烈に私の心の中に残りました。

それでは、なんで大学ではチベット語で経典を読み、「仏教学部密教学科」卒
業なん? そういう突っ込みが入ってきそうなもんでんなあ。

待っとくなはれ。「そこ」が、関西の奥深さでっせ。どっかの効率一筋の首都
とちがいまんねん。「人生の寄り道」の大切さは同じ関西人の森毅さんから学
びましてん。

てなわけでして、この遠回りが、後になると効いてくるんでっさ。そう多分、
梅原氏の「地獄の思想」を読んでなかったら、この選択はなかったなあ。しか
し、よくも『地下室の倉庫』でこんな本読んでたりする、この時代信じられん
ような『浪人生』もおったもんや! と思いまっしゃろ!!

この書にて、「日本文化の源泉は、仏教にあり」と開眼した私は、まったく素
直に、実行してしまったわけでして。他にも、ダライ・ラマやチベットに不思
議に惹かれてみたり、高校時代に行った、フランスからの里帰り展覧会で見た
ギュメ博物館が所蔵する「立体曼荼羅」の威力にも魅せられたり、多感という
のか、変わり者というのか。

もちろん、京都の知り合いには散々「お寺に永久就職」のような言い方をされ
ましたし、実際、教授にもその話を勧められたものの、そんな『やわな話』に
乗るはずもなく(というより、まったくそういう素質なし!)仏像を各地に見
に行ったり、寺社参りに明け暮れているうちに卒業。

またしても、試験や面接の要領が悪く(横柄な第一印象も悪いのか?)一切の
マニュアルを信じない意固地な私は(同世代にこういう人は少ない)やはり当
然のことながら、厳しい時代のせいか就職も落ちまくって、失意の日々を送る
ことになります。(つづく)

●これを機会に『ロシア演劇』に「わいもはまったろ!」と思った方、
ご登録よろしくお願いします。

週刊メールマガジン「ロシア・天井桟敷」
http://melma.com/mag/24/m00010124/

▼ますます怪しい関西人はこれからどうなるのか?

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■編集後記(5/20)
・先日永田町に行った。参議院議員の部屋に件のマンション建設事業者を呼ん
で、この間の事情説明をさせたのだ。その効果はあって、本格的な工事着工は
また一週間のびた。だいたい一ヵ月は工期がずれこんでいる。行政や立法に助
けてもらう、まっとうな活動は成果をあげている。なにもしていなかったら、
今頃は巨大工事で周辺がとんでもない迷惑を被っているはず。住民集会や世話
人会や相手の説明会への出席など、しんどいことだらけだが、どうにかいい方
向にむかっている。来週は工事協定書の中身で相手とやりあうのだ。(柴田)

・「タイタニック」私はあのシーンが一番好きなんだよな。映画の中で一番泣
かされた場所だった。ひとにはびっくりされたけど。凄いロマンがあろうと、
どんな苦労があろうと、最終的にはこだわらず、ひょいっ、だ。逆に、涙なが
らに海に投げ入れる、なんて嘘臭い感じじゃなくて、あの軽さが彼女の性格を
物語っていて大好きだ。あれだけ歳をとり、生きているが故の苦労を経た後だ
と、思い出でしかないし持っていても仕方ない。売りに出すようなせこさもな
い。やっと過去の話を人に伝えられ、精算されたような安堵もあるだろう。あ
れを大事に手元に置いて、くどくどと毎回美しい思い出として語るようなひと
じゃないところが好きだなぁ。決して冷たいわけじゃないと思うなぁ。戦後を
生きているおばあさんたちって、皆タフなんだも~ん。あのシーンゆえに、単
なるお涙ちょうだいドラマとは思えなくて、タイタニックを評価している私で
あった。わはは。私が冷たいんかなぁ~。         (hammer.mule)


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