[0635] プレッシャーは期待度に比例する?

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0635   2000/06/24.Sat発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 16281部
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 <「一度もディスコで踊ったことがない」僕>

■デジクリトーク
 プレッシャーは期待度に比例する?
 十河 進

■デジクリトーク
 我が家は3人と1匹家族-2(SOHO引越し事情)
 飯田HAL
 


■デジクリトーク
プレッシャーは期待度に比例する?

十河 進
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●焼き肉屋だと思ったらクルクル寿司?

昨年の夏休み明けからデジクリ編集長の柴田さんに依頼されて、土曜日のこの
コーナーに駄文を書かせてもらっている。最初、2000字~3000字くらいだった
のだが、いつの間にか1回分が4000~5000字くらいに増えてしまった。

実は、本日で40回めだ。年末年始とゴールデンウィークに休みがあったから45
週近く続いていることになる。仕事が写真家やデザイナーの人を読者対象にし
ているので、「デジタルともクリエイトとも関係のない話なら」ということで
始めさせてもらったのだが、内容がこのメールマガジンに合っているのかどう
かはわからない。

もしかしたら「デジタルクリエイターズなんて名乗っているのに、何だ、これ
は。俺は映画の話やアル中の話なんか読みたくない!」と毎週、土曜日に苦虫
を噛みつぶしている人がいるんじゃないか、と小心者の僕は想像することがあ
る。焼き肉屋に入ったら、寿司がクルクル回っていたようなものだもの。

いやいや、こう考えればいいかもしれない。「うちは焼き肉屋という名前のク
ルクル寿司の店なんです」と。でも、やっぱりシャレの通じない人は「馬鹿に
するな!」と怒るよね。

僕だって「今日は、焼き肉を食べるぞ」と決意し、なぜか町中を歩き回ってよ
うやく見付けた「焼き肉屋」の看板を見て入ったのに、目の前を炭火と網じゃ
なく、寿司を載せた皿が通り過ぎていったら腹が立つと思う。そのくせ、時々
カルビを載せた寿司も回っていたりして……。

デジタルクリエイターとして向上心に燃える人が「うん、これは役立ちそうだ」
と思ってメールマガジンの配信を申し込んだところ、運悪く最初に土曜日にぶ
つかってしまった。彼は怒り、すぐに配信を取り消してしまう。今まで、何人
の読者をそうやって逃してしまったことか、そう考えると申し訳なくて、もう
少し役立ちそうなことを書こうかと考えることもある。

でも、僕のところに一通だけ、「もうそろそろ止めようかと思っていたのだけ
ど、あんたのコラムが面白いので、もう少し継続することにした」というメー
ルが届いたことがある。読者をつなぎ止めることに貢献したと、その時にはす
ぐに柴田さんにメールを転送したのだが、よく考えると失った読者の方が多い
かも知れない。

雑誌を作っているとつくづく思うのだが、去っていく読者は何も言ってくれな
い。ただ、パラパラとめくっていた雑誌を黙って書店の棚に戻すだけだ。次の
時には表紙を見るだけである。その次の号には目もくれず、やがて、昔、自分
がそんな雑誌を毎号買っていたことなど忘れてしまう。(何だか、実感がこも
っているなあ)

幸い、「日刊デジタルクリエイターズ」は毎号表記される発行部数の推移を見
ていると、僕が書き始めてからも部数は延びているようだ。とうとう16000部
を越えたみたいで、専門誌の編集で育った僕は、この部数がどれだけ凄いもの
か、身に染みてわかる。(柴田さん、20000部を越えたらお祝いしましょう)

●「どーでもいいこと」にこだわる

編集長の柴田さんとしては、土曜日だから気楽にという考えがあって、僕に勝
手なことを書かせているのだと思う。「日刊デジタルクリエイターズ」には頼
まれて創刊メッセージも出したのだが、その時はけっこう硬めの文章を書いて
しまった。読み返すと恥ずかしい。

創刊後しばらくして一度、「コンピュータ、この不確かなもの」というタイト
ルで、コンピュータの不具合ぶりを少し大げさに面白おかしく書いたら、凄い
反論をもらって、この世界でコンピュータやデジタルクリエイトに関して迂闊
なことを書くと、とんでもない目に遭うことを思い知らされた。

東京ドームの一塁側内野席で巨人vs阪神戦の最中に「長嶋のバカヤロー」と怒
鳴り、阪神の選手がホームランを打った時に飛び上がって拍手するような命知
らずの人はいないと思うが、僕はもしかしたら知らずにそんな地雷を踏んでし
まったのか、とあの時には思った。まったく、冗談が通じないんだから。

その後、2回ほど突然の依頼で(きっと、誰かが原稿を落としたのだと思う。
自慢じゃないが、僕は内容は別にして早書きだから、そんな時でもすぐに原稿
を上げてしまう)書かせてもらったが、昨年の春頃だったか、柴田さんの依頼
で「ムトゥ 踊るマハラジャ」について書けと言われて、久しぶりに映画につ
いて書いた。

今までに僕は、一度も映画館で映画を見たことがない人と「映画や小説などと
いう作り話は好かん」という人に、それぞれひとりだけ会ったことがある。世
の中にはいろいろな人がいるから、別に人の主義主張や趣味や性生活について
とやかく言うつもりはないが、やはりちょっと驚いた。

人は、当然、自分の価値観で物事を判断する。僕は、なるべく人の価値観を認
めようと心がけているつもりなのだが、やはり自分を基準にして人を判断して
しまう。だから、ちょっと驚いたのだが、一度も映画館に行ったことがない人
(増えているらしい)に言わせると「一度もフーゾクに行ったことがない」あ
るいは「一度もディスコで踊ったことがない」僕の方が、信じられな~い存在
なのかも知れない。

ものごころついた頃には「物語」を読んでいた。文字が読めるようになる前に
マンガを読んでいた。父親に連れていってもらう東映や日活の映画に夢中にな
った。本が離せない子供だった。小学校の図書館には大して本がなかったので、
片っ端から読んでいった。偉人伝を読み、ホームズものを読み、怪人二十面相
シリーズを読み、歴史や地理の本も読み尽くした。

世の中にはどーでもいいことがある。生きていくうえで絶対に必要なものだけ
に絞れ、と言われたらそこらへん中に不要品の山が築かれるだろう。しかし、
人はどーでもいいことにこだわるのだ。人間であることとは、生存に必要ない
「どーでもいいこと」にこだわる性質を保有することなのではあるまいか。

だから、僕の場合は、どーでもいいことの代表のような本や映画や音楽をネタ
に駄文を綴っている。「ネット株はこうしたら儲かる」とか「面接の達人にな
る」とか、そんな実用的な話は間違っても書けないし、書きたくもない。そん
な本を書いている人にも、特に会いたくない。(だいたい人に教えられるくら
いなら自分でやっているし、面接の達人ならもっといい会社に入っている)

以上のような信念(?)に基づいて、本や映画や音楽や、それから派生するど
ーでもいいことを書いているわけだが、デジクリ番外のエンタテインメントを、
というつもりも多少はある。「楽しんでいただけましたか」と自虐的に言う稲
川淳二が僕は割に好きだが、最初はあんな感じだった。

●メールマガジンの反応の早さに驚く

クスッと笑ってもらえたら、と思って始めたのだが、人を笑わせるのはむずか
しい。2回目の時に「珍しがられる名前」について書いたのだが、初めて数人
の方からメールをもらった。僕としては笑ってすませてほしかったのだが、皆
さん、真面目な反応で「これは迂闊には書けないぞ」と姿勢を正した。

永年、雑誌を作ってきたが、メールでの反応の早さには驚かされる。雑誌の場
合は発行してから読者ハガキが戻ってくるまでに、早くても3、4日はかかる。
それに比べると文章が出た日か翌日にメールが集中する。

多い時には数万人の読者に向かって本を出してきたので、読者の怖さはよくわ
かっているつもりだった。特にカメラ雑誌の編集部時代には体験取材をやって、
自ら被写体になった写真で構成し署名原稿を書き8ページも毎号作っていたか
ら、読者ハガキでも名指しで反応がくることがあった。

本作りには誤植はつきものだが、それを駆逐するために何度も校正する。しか
し、本音を言えば誤植が完全になくなることはないと思っている。それより怖
いのは内容的な誤記である。情報ページの問い合わせ先の電話番号が間違った
とか、機材のスペックが間違ったとか、記事の内容が違うなどが一番怖い。

メールマガジンは、その点でも容赦なく誤りを指摘するメールをもらってしま
う。調べようがなくて、「もしかしたら間違っているかもしれませんが」と書
くと、親切な人が必ずメールで教えてくれる。ネットの情報は凄いと思う。

パソコン通信の時代から会議室などにも参加したことがないし、メーリングリ
ストとも縁のないネット生活を送っているので、こういうネットワークの情報
網の凄さに、今更ながら驚いているのだ。

メールをいただいた方には、必ず返信メールを出してきた。いきなり問い詰め
るようなメールを送ってきた人がひとりいたが、その人にだけは出していない。
反論や異論をもらうのは仕方がないが、いきなりの喧嘩腰はやめてほしい。

少し極端なことを書いたかな、と思った時には、予想通り(?)反論や抗議の
メールをもらってしまう。誤解があるかなと思う時には、自分なりに誤解を解
こうと思って返信を書く。納得してもらって、改めてメールをもらうこともあ
る。何となく、うれしい。

独特のイラストで人気のあるラジカル鈴木さんには、ていねいなお手紙と一緒
に「最強のミステリービデオ」という本(扶桑社文庫)を送っていただいた。
カバー・デザインとイラストを担当された本である。別の方からは展覧会のチ
ケットを送っていただいたこともある。

そんな風にお会いしたこともない方から親切にしていただくと、「ああ、俺は
このコラムを引き受けてよかったなあ」としみじみ思う。柴田さんに乗せられ
た振りをしてはいるが、もともと書くのが好きなのだ。休日が充実したのは確
かである。

今までに延べにするとずいぶんな数のメールをいただいたが、皆さん、真面目
で丁寧なメールばかりだった。簡単な返信しか出せず、申し訳ないと思ってい
る。文意が至らず、誤解されそうなメールを出したかな、と反省もしている。
根が粗忽者で顰蹙ばかり買っている。ご勘弁いただきたい。

●顰蹙を買うほどの面白さ?

何年か前、仕事でつきあいの長かった女性が結婚をした。結婚式での挨拶を頼
まれたのだが、司会の人に「新婦○○さんの先輩で、彼女のコメントによると
『大変面白い人』だそうです」と紹介され、面白いことを言わねば、とプレッ
シャーがかかり口を滑らせ顰蹙を買ったことがある。

最後に退場する時、新婦の両親に挨拶をしたのだが、ご両親はそっぽを向いた
ままだった。今、思い出しても冷や汗が出る。もっとも、結婚した本人は面白
がってくれたらしくて(本音はわからない。本当は首を絞めたいと思っている
のかも知れない)何とか救われている。

僕が密かに愛する映画に「アニマル・ハウス」(1978)がある。なぜ密かに愛
しているかというと、公言すると軽蔑されそうなおバカ映画だからだ。当時ま
だ27歳だった若き映画小僧ジョン・ランディスが「ケンタッキー・フライド・
ムービー」(1977)に続いて作った映画である。(赤塚不二夫やタモリが作っ
た山本晋也監督の「下落合焼き鳥ムービー」というのもありましたね)

ジョン・ランディスはこの後、「アニマル・ハウス」で怪優ぶりを発揮したジ
ョン・ベルーシを主演にダン・エイクロイドを相棒に配して「ブルース・ブラ
ザース」(1980)を作る。こちらはテレビでも何度か放映され、ブルース・ブ
ラザース自体がパロディに使われたりして有名だが、「アニマル・ハウス」も
公開当時はアメリカでは大ヒットした。(日本ではあまり当たらなかった)

「アニマル・ハウス」の落ちこぼれ学生たちは、もうホントに無茶苦茶である。
ふざけまくる主人公たちのコントめいたシークェンスが続き、ギャグが散りば
められている。大学当局とその手下として体制側に媚びを売る権力主義のスク
エアな学生たちと、落ちこぼれ寮に巣くう学生たちとの対立というメインスト
ーリーはあるのだが、徹底的に権威や権力をバカにして笑わせてくれる。

特にジョン・ベルーシは小太りの怪しいキャラクターで、視線の動きと表情を
見ているだけでも笑ってしまう。顰蹙を買うことばかりやっていたが、ひとつ
ひとつが大笑いしてしまうエピソードだった。ペルーシは、天才的なコメディ
アンだと思う。クスリのやりすぎで死んでしまうとは、あの映画を見た頃には
思いもしなかった。

10年ほど前から、僕の体型はジョン・ベルーシに似てきた。そればかりか顰蹙
を買うことが多いのも似てきた気がする。「面白い人よ」と言われたプレッシ
ャーで、ついついサービスしようと顰蹙を買うほど羽目を外してしまう。舌禍
事件もよく起こす(こちらは、つい本音を言うくせがあるのも重なって)。僕
の性格としては、そんなことの連続で生きてきた気がしないでもない。

何だか、最近、このコラムもそんな風になっている気がする。読者の皆さんの
ご期待には添いたいが、プレッシャーがかかるのも事実である。近々一周年を
迎えるに当たって、また姿勢を正したいと思う。

何だか姿勢を正してばかりいるなあ。

【そごう・すすむ】sogo@genkosha.co.jp  http://www.genkosha.co.jp/
玄光社勤務。現在は季刊DG/デジタルグラフィ編集長。昔書いた文章をまとめ
たものがまだ出ていました。よかったら覗いてみてください。400字で150枚く
らいあります。
http://www.nagesen.gr.jp/hiroba/

がんばれ! ジョン・ランディス!!
http://www3.freeweb.ne.jp/cinema/nfuka/eiga6-14.html

ペルーシと仲間たち
http://www3.freeweb.ne.jp/cinema/nfuka/eiga3.html

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■デジクリトーク
我が家は3人と1匹家族(SOHO引越し事情)

飯田HAL
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●ネットでの不動産検索はアナログ?

前回、引越しにインターネットを使って物件を探したと書いたが、ネットでの
物件探しはそうたやすくはない。インターネットは便利なようでそんなに情報
満載ではない。不動産のように流動的な物件情報検索ではまだまだの所が多い
ようだ。

しかし、システムとしては地域を絞ったり、価格で絞ったり、間取りで絞った
り、鉄道沿線で絞ったり、出来るサイトがほとんどだが、実際に絞り込んでみ
るとあまりにも情報が少ない。私も検索してはみたが、結果は惨憺たる物で間
取りで絞ると毎月捻出できる家賃の1.5倍はくだらなかった。

では、どうやって決めたのかというと、ある程度のサイトの絞込みが出来たら、
まずmailする。そして、こちらの必要取る情報を流しFAX番号を添付しておく、
これが一番だ。

何故mailでの返事を待たないのかというと、これは簡単。不動産屋はインター
ネットに弱いからなのだ。我が家の担当の方に伺ったらほとんどが制作会社に
任せてしまって、彼女は自分の会社のページを見てもいないということだった。

先にも言ったが、不動産物件は水物で常に流動している。最新情報をWebに乗
せるためには、それにかかりきりの担当でもいない限り無理だということだ。
一日中パソコンの前に座ってデータベースを構築して行く為の人間を抱え込む
ほど大きな不動産屋ならともかく、実際に動いているのは町の小さな不動産屋
なのでこれはまったく無理ということだ。もちろんアナログネットで繋がって
いる不動産屋の業界ではあることで、不可能ということもないだろうが。

そんなわけでFAXを待ち、条件に合った物件が見つかれば、取り合えず外観を
見に行く。そこで気に入れば不動産屋に連絡をつけて内部を見せてもらうとい
うスタイルを持ったほうが、現状はよさそうだ。

●連帯保証人

今までは前置きでこれからが本題なのだ、SOHO者は不動産屋によってはかなり
苦労する。

さて、物件は気に入って不動産屋に契約を行うための書類を用意しなければな
らない。通常契約の前にそろえる書類は住人全員の住民票、もちろん愛犬の住
民票もそろえて、、、、、と言うのは冗談だが。給与明細書もしくは源泉徴収
票、それに、連帯保証人が必要だ。犬を飼う上での確約書等もあるのだがそれ
は契約時にということになる。

私の場合にはこの連帯保証人が問題になった。我が家が取引したのは町の小不
動産屋なのだが、その上に中不動産屋がついている、ここが契約の核となる所。
さらにその上に実際の管理会社である大不動産屋が控えていて、この大不動産
屋がなかなか五月蝿かった。

一応ある程度の収入のある隣人であれば誰でも良いのだろう。会社勤めをして
いれば会社の上司等に保証人としてお願いしたり、会社自体に保証をしてもら
うという形が取れるのかもしれない。しかしSOHO者にはそんなものはない。幸
い私には優秀な義兄が複数おり、そのうちの一人を連帯保証人に当てる事は考
えていた。

連帯保証人には実印を押捺した連帯保証確約書と、その印の印鑑証明をいただ
くことになる。それともう一つ「収入証明書」が必要だというのだ。収入証明
は「前年度これだけの収入があったよ」というお墨付きをお国にいただくもの
だと思うが、これは非常に個人的なことで、これにより個人は丸裸にされてし
まうような印象がある。

特に私が保証人としてお願いしたい義兄は2部上場企業の取締役をしており、
そのような人間を丸裸にしてしまうのはどんなものか。不動産屋には少し駄々
をこねてみたが、なにしろ小不動産屋では決めることが出来ない。で、駄々を
効き入れていただいた結果の連絡を待つことにした。

●信用は単なる紙切れ一枚で得られる

その間、女房に義兄と連絡を取ってもらいその旨を話したところ、「保証人に
なることはかまわないが収入証明を出すなどという話は聞いたことがない、そ
れは出せない」と、言いきられてしまった。次に義姉が過去に不動産を取り扱
っていたことがあるので、そちらへも電話連絡を取り情報を得たが、やはりそ
のような話はないということだった。その後、義兄からは「給与証明」なら出
してもかまわないと言う連絡を頂いたのはありがたい事であった。

さて、不動産屋からの返事を待つ間、「収入証明」なるものは出す必要はまっ
たくないと確信した私は、次の電話で一気にまくしたてた。そこで再度上部階
層の不動産屋と連絡を取りあって出た回答が「会社登録」を取ってくれれば良
いということになった。これは法務局へ行けば1000円の印紙で誰でもが簡単に
取れることは知っていたので、即座に了解した。

考えてみれば、書店に行って企業案内でも見れば取締役の名前などはすぐに見
ることが出来るのに、わざわざ交通費と貴重な時間ををかけて法務局に行って
印紙を購入し発行してもらう「会社登録」にはどのような効力があるものなの
か? 結局の所個人の信用というものは単なる紙切れ一枚で成り立つものなの
だなぁと妙な感触を味わって、87.5平米の空間を我が物として使用することが
出来るようになった。

大不動産屋とは積水ハウス系の積和不動産株式会社の事で、大きくなればなる
ほど自由が利かないものだなぁと感じた限りである。

※「文中には「会社登録」と書いたが「企業登録」であったかもしれない、と
にかく会社を証明するための法務局が発行する書類です。

【いいだ・はる】hal_@yk.rim.or.jp
金属素材によるオブジェ作りから、一転してデジタルアートの世界にはまる。
各種アプリケーションのハウツー本を手がけ、デジタル雑誌に初心者向けの
3D講座を連載。2000年3Dワーカーのためのテクスチャーブック出版。その他、
コマーシャルアートを手がける。

http://kobanzame.co.jp/HAL/
http://www.digitalimage.org/artists/IIDA/index.html


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【ip2000プロジェクト】6/24
エジプトへ向かうオリビア号の甲板から衛星経由で
60枚のエリトリア画像到着!
http://www.ip2000.net/
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■編集後記(6/24)
・ここ数日、3DCG美少女のサイトばかり見ている。ある美少女企画が持ち上が
ったからである(まだ秘密)。わたしはすでにアゴスト「バーチャル・ビュー
ティシリーズ」で40人近い作家を紹介してきたが、世の中には3DCG美少女作家
は数え切れないほど存在する。約250のサイトを訪れ、いまのところ約100作家
をリストアップした。こんな作業をしているのを娘に見つかり、しみじみ「あ
んたオタクだねえ」とあきれられた。3DCG美少女と平行して、今日からはオン
ラインの出版事情についてサイト探検を始める。連日の雨もさいわいしてそん
なデスクワークも苦にならずはかどる。工事の方は、もっとも近い建物の解体
が半分以上終わった。今晩は業者側の8回目の説明会である。   (柴田)

・ハッカーやクラッカーなひとたちと話したい。その知識が欲しい。どなたか
ご存知ありませんか。あ、そうそう。私も転送サービスの餌食となりました。
もうサービスの存在しない転送サービスが不法に利用されている模様。ひとつ
のアドレスの転送先として、いろんなアドレスが登録されていて、そのうちの
ひとつに私のアドレスが登録されているんですね。知らない人たちと簡易メー
リングリスト状態。わはは。これも何かの縁だから仲良くなれたらいいな。ま、
笑っている場合じゃないんですけどね。なんていうかトラブル多くて退屈しな
いなぁ、と。仕事は進まないけどさ。           (hammer.mule)


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http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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