[0652] 新雑誌「ISIZE PC相談室」がスゴイ!?

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0652   2000/07/14.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 16463部
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 <「Creation 2000 [coexistence]」の取材者を募集>

■デジクリトーク
 新雑誌「ISIZE PC相談室」がスゴイ!?
 須貝 弦

■デジクリトーク
 きみの胸の先の音。
 北澤浩一

■リレー連載 泥縄式☆展覧会開催法
 P-Nuts展ができるまで<阿鼻叫喚篇>
 成田憲一

■イベント情報
 Creation 2000 [coexistence] チケット3名様プレゼント



■デジクリトーク
新雑誌「ISIZE PC相談室」がスゴイ!?

須貝 弦
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リクルートから、ようやくパソコン雑誌が出た。その名も「ISIZE PC相談室」
だ。以前からインターネット雑誌の「あちゃら」は出していたが、一般向けパ
ソコン雑誌ははじめてである(「パッケージソフト」を覚えている人はマニア)。
7月7日に発売だったので、すぐに購入して電車の中で開いてみた。

結論から言えば、ガッカリである。「PC相談室」という名称の通り、読者から
の疑問・質問に誌面で答えるというコンセプトなのだが、創刊号ゆえなのか、
疑問・質問の設定自体がメチャクチャで、「かなり無理して作っただろ、その
質問」って感じのオンパレードだった。もちろん、回答だって(決して間違っ
てはいないが)メチャクチャな印象を受ける。

この雑誌のWebサイトはまだ工事中だが、まもなくオープンする予定。オープ
ンすると、そこから疑問・質問が投げ込めるようになるらしい。また、サイト
に登録をすると、他の登録者が質問に答えてくれたり、自分が他の人からの質
問に答えたり…というコミュニケーションが可能になるそうだ。

ということは、メインはWebサイトで、月刊というスローなペースで出される
紙媒体は「媒体広告」みたいなものなのだろうか? もしくはWebに寄せられ
た質問の中からネタ的に使えそうなものを選んで誌面で回答すれば「FAQ」と
しても成立するか?

確かにそういう性格の雑誌があってもいいとは思う。Webがメインで紙が補佐。
それはそれでいいよね。でも、だからってあんな雑な作りの紙媒体を掴まされ
ると、私はやたらと腹が立つ。「誌面全体が"From A"の記事ページのテイスト」
なのだ。読み捨てされるアルバイト情報誌の記事ページと同じような構成/デ
ザイン/文体/オチ――おかしい! と思い奥付やら記名原稿の名前やらチェ
ックしたら、元From A編集者やFrom Aと同じ編集プロダクション/ライターが
!!(どうして自分がソレに気がつくのかも疑問だが…)

内容の90%が情報ページの「From A」の、オマケでついている記事ページと同
じテイストが最初っから最後まで続くパソコン雑誌…ある意味スゴイです。同
じ特集の中でもプロダクションやデザイン事務所が別れると、タイトル周りな
ど以外はぜんぜん作り方が違っちゃってるのもスゴイ。

別に、お金も人もいないような出版社からいかにも素人臭い紙媒体が出ても何
とも思わないけど、リクルートみたいな大きい会社にこういうコトやられると、
まいっちゃうんだよね私は。まぁ皆さんも、コンビニとかで見つけたら手にと
ってみてくだされ。

【すがい・げん】gsugai@hh.iij4u.or.jp
胃が痛くて能率上がらない25歳。偏頭痛も。

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■デジクリトーク
きみの胸の先の音。

北澤浩一
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THE WAY
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LOOKS.

きみの胸の先の音。




■ 夕方から雲が出て、西の空が暗くなった。
 雷が近づき、空気が少しずつ震える。
 そうこうしていると、雨の音がきこえはじめた。
 空の中では、重く黒い風が吹いているのだろう。



■ 今月の「MAGPRESS」カタログ表紙作品はモノクロームの海である。
 岩場に波がかぶさり、かたちを変えてくりかえす。
 潮花が舞うような季節、堤防の上に身を乗り出して撮った。三脚を立てる
足場はない。カメラもレンズも潮だらけになり、タオルやシャワーキャップ
で包んでいても、湿ることは免れなかった。
 運転席に戻り、エアコンを強くして髪を拭いている。すこし腹も減った。



■ 時間を経て、フィルムから作品化をはかる。
 その時、自分のなかに少年がいることを意識する。あるいは、背中の肉の
まだ少ない、顔の見えない少女の姿である。
 彼らは何をみているのか。知る由もないが、海鳴りは少女の胸の先からき
こえてきたりもする。

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【きたざわ・こういち】lane2526@yominet.ne.jp
コピーライター/デザイナー
http://www.yominet.ne.jp/forum/lane/
「緑色の坂の道」(id/pass: guest で閲覧可)

「MAGPRESS」セイコーエプソン株式会社メディア推進グループ
TEL: 0263-39-2281 FAX: 0263-39-2285 FREE: 0120-17-2283
http://www.magpress.ne.jp
 新作のダウンロードが可能。

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■リレー連載 泥縄式☆展覧会開催法
P-Nuts展ができるまで<阿鼻叫喚篇>

成田憲一
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それはWindowsがいまだ95で、MacにはG3のカゲがちらつき始めた頃のコトです。
私は高田馬場の墓場の裏にあったMacのスクールを卒業し、デザイン事務所で
アルバイトをしながら自堕落な生活をしていましたが、そんな平穏な日々も長
くはつづきませんでした。

赤紙ともいえる一通のメールが届いたのです。そこにはこう書かれていました。
「P-Nuts展の会場担当やってくれない?」

割とヒマだったコトもあり、あまり深く考えもせず「いいっすよー、おいらで
よければ。綿菓子機借りてもいいですか?」などと脳天気に返信していました。
そして、天手古舞の日々が始まったのです。

まずは会場の下見に行きました。場所は、渋谷のフォーラム8という所です。
「そんなギャラリーあったかな?」と思っていたら母親が知っていました。趣
味の健康食品のセミナーで何度か行ったとのコト。

なんで? うちらが展覧会やる会場で健康食品?????

?を6個も並べつつ現地に飛んでみると、そこはまさに会議場! 展覧会での
使用は初めてだそうで、まわりを見渡すとやっているのは会社説明会やらア○
ウェイの集会だのでした。

「ここでどうやってやるんだ?」途方にくれていると10年前の記憶が蘇ってき
ました。当時インチキ美術部員だった私は高校の文化祭で、教室に角材をおっ
立て暗幕を張り巡らし、ガラクタをブチマケてはインスタレーションだもんね
ーなどとまわりを煙にまき悦に入っていました。

「久しぶりに暗幕張っちゃえー」

こうして、手作りチックでチープな文化祭ノリの会場作りが始まったのです。
しかし、さすがに角材というワケにもいきません。

「どしたらよかんべ?」と思っていると、照明の会社に頼めば専用のポールを
立てて暗幕張ってくれるとの情報がもたらされました。これで準備万端と思い
きや、日頃の行いが悪かったせいで搬入当日に年に一度あるかないかの大雪が
降ってしまったのです。

展示用にスクールから貸してもらったMacと21インチモニタを抱え、降りしき
る雪の中を右往左往していると、滑る滑る!! ついにはコケて道玄坂を転が
り落ち、ハチ公倒すは車ははねるわ、阿鼻叫喚の生き地獄! ついには自A隊
までやってくる始末。

後は暴走の一途です。

皆が冗談だと思っていた綿菓子機もホントに借りました。

10袋分の落花生の殻を崩れないように割り、アルミホイルで包み中にビー玉を
仕込んで床にブチまけ、針金の人形をLC502に括り付け、チューブで作った檻
に閉じ込めたり、ヤリタイ放題です。

その上、表彰状をTシャツにアイロンプリントにして受賞者に着るよう強要し
てイヤがられたりしました。(ノリノリの人もいましたが...)

こんなムチャクチャな展覧会に2日間で約700名のもの人が訪れてくれて、親
戚縁者ってホントにありがたいなと思いました。

さてさて、第1回P-Nuts展についてはこれくらいにして、次回は現P-Nuts代
表の一人である鈴木さんの「虎視眈々篇」で、第2回P-Nuts展の話に突入し
てもらいましょう。

【成田憲一/P-Nuts代表】narita@fd.catv.ne.jp
第1回P-Nuts展会場担当。何とかホントに開催までこぎつけました。
(ココまできてコケなければですが...)
さすがに金魚すくいは却下されてしまいました。(涙)

【Creator's Network P-Nuts】
第2回P-Nuts展まであと15日!果してどんな作品がとびだすのか?
<http://www.p-nuts.net/>


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■イベント情報
Creation 2000 [coexistence] チケット3名様プレゼント
http://www.cr-2.com/
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<主催者情報より>

第二回目に当たる「ものづくり」を考える為のクリエイターズイベント
【Creation 2000 [coexistence]】が7月21日にTFT Hall-Ariakeで開催される。

広く日本国内外のクリエイターや企業・団体に参加を呼びかけ、その出会いの
中から、次世代の「ものづくり」のコンセプトや才能を見つけだし世界に送り
出すと同時に、あたらしい「人と人、人と社会、人と宇宙」の関係を「かたち
づくる」ことを目標としている。今回も最先端の映像と音のコラボレーション
が注目とのことだ。

映像は、あのビジュアルユニットSlyk 100。Silicon Studio。X-Rayらがパフ
ォーマンス。Slyk 100は、BDAアワードを受賞し凱旋帰国のKENや河原達也、
BONG、Paolo、モンテカルロチェリーズのSony Picturesクリエーターズとスカ
パラSPEED KINGのメンバーochichy、映像芸術家の北岡一哉が参加する超黒帯
多国籍映像作家軍団に、最先端テクノロジーを駆使した凄腕エンジニアの映像
チームSilicon Studio。世界中の映像音楽シーンを飛び回るX-Rayらが参加。

音楽は、UKよりParisテクノパレード、UKホームランズを震撼させたLayo &
Bushwacka! と「テックハウス」を生み出しKiss FM Londonでもメイン番組を
務めるカリスマDJ、Mr Cが率いる [ the End SoundSystem ]のスーパーレジデ
ンス 「Subterrain」が日本初上陸。さらに、Future Dance Fusion では鬼才
Ian O'Brien。West Londonの新星、ModajiもCreation 2000の為に来日。
日本の実力派DJも多数参加し、あたらしい「ものづくり」を感じ合う。

当日の会場からは、WebCastによる音楽映像配信を予定しているそうで、これ
にも注目。

日時 7月21日(金)18時オープン、22時スタート、翌6時終了
場所:TFT Hall東京ファッションタウン
   江東区有明3-1 http://www.tft.co.jp/
詳細、問い合わせ、予約:http://www.cr-2.com/

 ▼「Creation 2000 [coexistence]のチケット」をCreation実行委員会事務局
から読者3名にプレゼント。希望者はinfo@dgcr.com宛にメール下さい。サブジ
ェクトは「Creation 2000」。郵便番号、住所、氏名、緊急用電話番号、デジ
クリに関するコメントを書いてください。締切は17日(月)正午。

▼この「Creation 2000 [coexistence]」の取材をしてくれる方を同時募集。
デジカム、デジカメのいずれかを持っており、このイベントの趣旨を理解し、
熱意を持って取材してくださる方。デジクリ本誌とサイト上に、文章と画像ま
たは映像を、プロフィール入りで掲載させていただきます。サブジェクト
「Creation 2000取材」、メールにて16日までにご連絡ください。お名前、
url(あれば)、緊急用電話番号、プロフィール、デジカム・デジカメの有無
をお書きください。ご連絡の上、当日取材用チケットをお送りします。

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【ip2000プロジェクト】
http://www.ip2000.net/
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■編集後記(7/14)
・デジクリのメーリングリストが復活してよかった。じつはMLは編集者にとっ
て宝の山なのだ。コラムの書き手が労せずして見つかる。早くも数人をゲット、
原稿依頼のメール出しますからね~。わたしはいくつかのMLに参加している。
当初は面白がってたくさん参加していたが、たちまち処理能力を超えたため整
理した。possiblebookは電子出版事情を知りたくて入ったが、ここはなかなか
燃えている。福富忠和さん運営のMediaは情報源として有効。PDFはどんどん難
解になっていき、ROMどころか最近は読まない事も多い。DigitaiImage、JPCは
運営側として参加している。みなさん、デジクリMLで発言して! (柴田)

・そのデジクリML、メンバーリストは書き換えたものの、アクティブリストの
書き換えを忘れておりました。fmlってそうだったのか。ご指摘いただいた、
なゆみさんありがとうございます。/それから本文にあるとおりCreation 2000
を取材してくださる方募集中です。ぜひお願いします!/ほんと他にも水面下
で動いている企画がいっぱいあるんですが、時間がかかるんですよね。今日も
リサーチに行ってきま~す!「読者のために」なデジクリでやんす。松下幸之
助さんっぽいっすね。うさんくさ?マジだから笑っちゃうね。(hammer.mule)

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■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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発行   デジタルクリエイターズ
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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 担当:濱村和恵
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