[0741] ネット送金に仕掛けられた罠

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.0741   2000/11/15.Wed発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 17082部
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 <間違えたら消費者にツケがまわるようなあぶないモノ運用するな!>

■デジクリトーク MKチャット対談
 ネット送金に仕掛けられた罠
 笠居トシヒロ&まつむらまきお

■連載「ip2000-phase2」 疾走記(159)11/15
 大西洋衛星さようなら、インド洋衛星こんにちは! のはずが・・
 川井拓也@スエズ運河
 
■デジクリトーク 連載・助太刀日誌 「記憶」までのカウントダウン-9
 ファッションショーの構造改革を目指す彼ら
 魚住耕司

■展覧会案内
 斎賀和彦作品展「body language」

■新刊案内&読者プレゼント
 [PREMedia-パート14]シリーズ
 出版 印刷e革命
 オンライン出版@書店 オンデマンド出版@印刷 実像と未来



■デジクリトーク MKチャット対談
ネット送金に仕掛けられた罠

笠居トシヒロ&まつむらまきお
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まきお: どもどもー、まつむらですー
かさい: まいどまいどー、笠居ですー、寒くなりましたねー
まきお: ですねぇ。ところでねぇ笠居さん、笠居さんって名前、よく「笠井」
    って間違えられるでしょ?
かさい: うん、ひじょーによく間違えられる、っていうか最初からまともに書
    いてくれる人の方が少ない。まあしょうがないよね、標準の辞書には
    絶対入ってない名前だし(^^;)
まきお: (笑)ぼくもねぇ、よく間違われる。「まきむら」「むらまつ」この
    まえなんか「まきむらもとお」(^_^;)
かさい: わははは、ぜんぶ平仮名だからまちがえやすいよね
まきお: でさ、もし間違えたらお金を取られるって規則があったらどうする?
かさい: あに? そんなことってあるの?(^^;)
まきお: あったんですよ、今日
かさい: どーこーでーじゃー、だーれがーじゃー(by かんぺー)
まきお: わしがじゃ(笑)ことの起こりは金曜日の夜中にね、まつむらが仕事
    でつかれて、ちょっと息抜きに yahooのオークションを見てたと思い
    なせぇ
かさい: って、まじめな話、ホントにあったわけ?(^^;) オークションで?
まきお: わしはいつもマジメな話しかせんぞ(ちょっとウソ)
かさい: だいぶウソだろ(笑) で? ちょと詳しく話してみそ

●手数料の中身とは?

まきお: うん、でねオークションで、ちょっとした買い物をしたのよ。で、相
    手先からすぐメールが来たんでね、あたしゃその場で住友銀行のWeb
    バンキングで振込手続きをしたのね。
かさい: はあはあ、ネットバンキングを利用してるわけね、で?

まきお: で、土日は休みだから、今日振込が実行される手はずだったのよね。
    ところが昼くらいに銀行から電話があって、「相手先の口座がみあた
    らない、宛先はあっているか?」って
かさい: ほう、まあ窓口では時々あるような話だな
まきお: うん。で、聞いてみたら、相手先の名前がホントは「ヒロトシ」なの
    を「トシヒロ」って入ってたらしいのね。あ、これは仮名よ
かさい: 仮名って、わしの名前やがな(^^;)
まきお: 借名(笑)
かさい: まあええわ、(^^;) んで?
まきお: で、あー、そうですわー、ヒロトシさんですわー、って電話を切りか
    けたら、銀行さんがね、「手数料が600円に消費税30円、630円かかり
    ます。あとハンコがいるので銀行まで来てください」って言うのよ
かさい: にゃに? そんなことで金とられるのか?
まきお: んなあほな、って思うでそ?
かさい: 思うー、ワシも以前 ATMで、自分の名前入力するところに相手の名前
    入れちゃって銀行から問い合わせあったけど金は取られなかったぞ?
まきお: 他の銀行はしらんが住友銀行はそうなんだと。でね、「じゃあ振込や
    めるからお金戻してくれ」って言ったら 「630円かかります」って言
    うねんでぇ(;_;)
かさい: なんでやねん(^^;) だって振り込んだ金は相手がわからなくて宙に浮
    いてるんだろ? どっか出しにくいところに入り込んじゃったわけじ
    ゃないんでしょ?
まきお: そうそう、タンスの裏に入っちゃって...ってなんでやねん(^_^;)。
    で、問いつめたら、ここで女性から男性に変わるのね、電話が(笑)
かさい: ぐがが(^^;) パターンやね<対苦情電話の
まきお: そうそう(笑)で、いろいろ聞いてみるとですね、ものすごいことが
    わかったんですよ 
かさい: なんなの? ネットのどこかに金を吸い込むブラックホールでもある
    のか?(^^;)
まきお: あるかも(笑)いやね、わたしら、振込手数料ってーのは、いわば送
    料や運賃みたいなもんだと思ってるでしょ? 相手に届いてはじめて
    その対価を支払う価値があると
かさい: うん、違うの?
まきお: 違うんですよ、これが。住友銀行M支店のYさん曰く「相手先の銀行
    に送金業務は行った」それが手数料の中身らしい。相手に届くかどう
    かは別の話なんだと
かさい: ちょっと待たんかい、届かなくてもはらわなあかんの? その金は誰
    がもらうのん?
まきお: そう。届かなくても払わなくちゃいけないんだって。手数料はもちろ
    ん住友銀行ですよ。振込の金額はだから宙に浮いてるのよ。管理は住
    友銀行がしとるらしいが、少なくともボクの手の届かないところ~
    (;_;)
かさい: それはあいての銀行に送るための手数料な訳ね?
まきお: そうらしい。よーわからんけどさ。そういう理屈らしい。だから、振
    込やめて、返してもらう場合でも、最初に払った手数料も返ってこな
    いのよ
かさい: つーことは、名前間違ってたら、銀行ってのはその手数料はとるわ、
    相手には届けんでええわ、マルモウケかい?(^^;) なんか腑に落ちん
    なあ…
まきお: おかしいでしょ、どう考えてもさ。でね、最近 ATMだと、他行宛でも
    口座番号いれると名義も出てくるのね
かさい: うん ATMだとデータベースから相手先の口座と名前ひっぱってくるか
    ら、こういう間違いってないね
まきお: で Webバンキングでも、同じ銀行であれば、口座だけでも名前でてく
    んのね
かさい: ちゃう銀行やとDBつながってないってわけか
まきお: そのあたりのことは知らん。知る必要もないよな、ユーザーは。でね
    Webバンキングで名義を最初漢字でコピペで入れたのね。 そしたらハ
    ネられるのよ
かさい: カタカナしか通らないとか?
まきお: そうみたい。それもなんか奥の方にあるヘルプに書いてあるらしいん
    だけど、表には書いてないんよね。で、カタカナいれてみたら、通っ
    た、よしよし、確認ボタンおしたら、このザマよ~
かさい: どひー(^^;;;;;;)

●間違いを誘発して手数料ぼったくる?

まきお: 一度ハネられて、治して通ったから、チェックされてると思うやん?
    事件の後でもっかいよくみてみたら、「振込先項目に口座名相違等の
    誤りがございますと、来店もしくは郵送による手続きが必要となりま
    すので、あらかじめご了承ください。」とは書いてある。ただしスク
    ロールフィールドだけど(笑)、でも最終確認画面には「間違えたら
    630円とるぞー」なんて一言も書いてないよ。申し込み時に送って来
    た利用規定にちっちゃな字で「所定の組戻手数料いただきます」って
    かいてあるだけ。利用パンフレットにもそういう間違いが起きる可能
    性があるなんてひとっことも書いてない
かさい: 読み方わからんかったらどうすんの? わしの名前なんか「聡宏」や
    けど普通まともに読んでくれる人少ないよ。そういう大事なことはで
    っかく入力ページに書いとけ! それじゃ、まるで間違いを誘発して
    手数料ぼったくってるようなもんやないか
まきお: そうそう! それが言いたかったのよ。おそらく日本全国で毎日 3ケ
    タ以上のヒトが間違えてると思うのよね。で、銀行側としては、間違
    えてもらえば手数料入るから、わざと放置してんじゃない? っとま
    で勘ぐってしまう 
かさい: 3桁もいくかな(^^;)?
まきお: 100人くらいはいるでしょう。おらんか(^_^;)?
かさい: 毎日はおらんような気が…(^^;) まあ、数はともかく「インターフェ
    ースは悪い」な。んでさ、どうするおつもり? このあと
まきお: 実はその振込金額ってーのが「1150円」やってん(^_^;)
かさい: うーん(^^;) 小額やね(笑)
まきお: うん。ごっつー少額。まぁ、手数料が2~300円ほどとられてるから、
    もちょっといくけど(笑)で、こっちがその手数料払ったら、自分の
    非だけを認めることになるでしょ? だから払わない。結果、あたし
    ゃ名前を書き間違えただけで住友銀行から1150円返してもらえない状
    況にあるわけです
かさい: 払わんのか(^^;)
まきお: んな納得でけん 630円はらうんやったら、1150円あきらめた方がええ
    わぃ!
かさい: まあそのくらいやったらドブに捨てたと思って諦めもつくわなー。
    しかし、これが10万円だったらどうする?
まきお: そら、当然泣く泣く払ってるわけですが(^_^;) 住友銀行~、わしの
    1150円返せっ~~~!
かさい: それそれ、そういうパターンで泣き寝入りしてる人は多いような気が
    するぞー

●インターフェイス設計がアホ

まきお: たしかに、「ほらここに書いてあるでしょ」って言われたら、そうで
    すねぇ、としか言えないけど。でもとにかく腹がたつのが、ATMで油
    断させといて、Webバンキングでこういう仕打ち、まるで穴掘って待
    ってるかのようにおもわんか?
かさい: ほってるほってる(笑) まあネット上で顧客の情報バンバン流すわ
    けにも行かないってのはわかるが
まきお: それはわかるよ。でもそういう危険性があることをちゃんと明言せず
    によ、しかもさっきの届く保証がないなんて、あたしゃはじめてきい
    たよ
かさい: だよなー、それならそれで、ユーザーが間違わないように入力インタ
    ーフェースをきちんと整備すべきだろ。穴ほってるんじゃないとした
    ら、明らかに手抜きだ。そうじゃなかったら全然考えが足らない 
まきお: っていうか、間違えたら消費者にツケがまわるようなあぶないモノ運
    用するなって言いたい。
かさい: それ、設計したのは銀行そのものじゃなくて、どっかのシステム屋だ
    ろうけど、そいつらもアホだな
まきお: システム屋さんは銀行の出してくる仕様の通りつくってるんでしょ?
かさい: インターフェイスの設計まで銀行がやるわけないと思うがなー、まあ
    銀行側からこうしてくれ、って要望があったとしても、それはこうこ
    うですからこうしましょう、くらいはきちんと考えて提案すべき。素
    人にいいなりに仕事こなすだけなら辞めちゃったほうが世の中のため
    だ。プロだったらどの商売でもそうだと思うがねー
まきお: すくなくともさぁ、そういう重要な注意書きは赤字ボールドで、黄色
    い注意マークとか付けるよね、シロートでも。それがスクロールフィ
    ールドの中で、普通の文字。しかも最終確認じゃなくて入力のところ。
    とにかく、世界有数の銀行がですね、こんなもんですよ。あたしゃす
    っかり銀行不信になっちゃってねぇ、他の銀行に移すか、郵便局、い
    や、政府もたよりないな。外銀か、いや、やっぱりゴールドにして..
    (-"-ブツブツ)
かさい: でもツボに金貯めるわけにはいかんだろー(^^;) しかし、銀行だって
    どこだって、送金とかいってもコンピュータの中で数字動かしてるだ
    けなんだろ?
まきお: それそれ。 ATMはさっき言ったみたいに、他行とのDBかなんかに繋が
    ってるらしいんだけど、窓口での送金はつながってないんだと! で、
    Webバンキングは窓口処理と同じ扱いなんだと!!
かさい: 窓口と同じだってーなら、受付のおねーちゃんの代わりもちゃんとこ
    なせ(笑)
まきお: ところがよ、聞いておどろくなよ(笑)。窓口送金の場合、相手間違
    えたらやっぱり630円なんだって。あきれちゃったよ、あたしゃ。そ
    れなら窓口のおねーさん、ATM操作すればええやんかっ
かさい: それができなくて、間違い誘発するインターフェース使わせてるんな
    ら、間違いの後始末くらい無料でやれ!
まきお: とにかく、今回の1150円と最初の振込手数料は、日本の銀行ってーの
    がいかに利用者のことを考えていないアブナイシステムを運用してい
    るのか、後始末は全部利用者におしつけてるか、ってことの勉強料だ
    と思うことにした。銀行に何言っても「そういうことになってますか
    ら」でラチあかんもん
かさい: さいきん、そういう勉強ばっかりだねえ(笑)
まきお: 人生、一生勉強(笑)みなさんも振込、あとインターフェイス設計に
    は十分気をつけて下さいねー
かさい: 金がつづかんなあ(^^;)

【笠居 トシヒロ/グラフィックデザイナー】
先週「やってる暇がない」といってた年賀状ですが、やっちゃいましたよ、は
ははは。今年は早い、エライぞ>自分。でも印刷に出すと500枚単位なんで、
いっつも余っちゃうんですよねー。そこで今年は「絶対余りが無駄にならない」
とある工夫をしました。秘密だけど(笑)
<http://www.mad-c.com/>

【まつむら まきお/まんが、イラスト、アニメーション作家】
たった1150円でバブルの頃に銀行にえらいめにあわされた人達のキモチがよく
わかったと思えばなかなかいい経験だったかも。みなさんもぜひ一度おためし
ください(笑)これとは逆に、先日ソフマップさんはぼくが受け取りわすれた
お釣り50円を電話で連絡、不要だと断ったのにもかかわらず切手でわざわざ送
付してくれた。客商売ってのはこうでなくちゃね。
<http://www.makion.net/>

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■連載「ip2000-phase2」 疾走記(159)11/15
大西洋衛星さようなら、インド洋衛星こんにちは! のはずが・・

川井拓也@スエズ運河
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現在のオリビア号の位置(凸)
マッサワ(エリトリア)>>凸>ポートサイド(エジプト)

43通にものぼった初日のデータであるがCGIデータにすると20Kもなかった。添
付されている画像含めても100K以内である。64Kのインマルサットでは、洋上
といえどわけのないデータ量である。通常船の9600bpsのインマルサット経由
の電話やFAXを使用すると、A4の書類送るのに3000円くらいかかる場合がある
から、それに比べると無料で送れるこのサービスに乗船者が期待するのは当然
とも言える。

また同じく日本から船に電話やFAXするのもかなりの通信費がかかるので、イ
ンターネット上から無料でメッセージを送れるとなると多くの家族、友人が利
用することが考えられる。

今回のプロジェクトは、その通信回線を独占しているという船独特の環境を利
用して乗船者と家族、友人とのコミュニケーションサービスを立ち上げること
により、そのコンテンツ自体が「魅力的な船旅」の「広告」として機能させよ
うというものだ。

データを送信して日本サイドの書き込みをFTPで落とす。まだ日本でこのサー
ビスを知る人間は関係者だけなので、テスト書き込みのデータしかない。明日
以降船からの書き込みを通知された人達から反応があるだろう。

PeaceBoardのシステムでは、メールアドレスを入れると本文の最初の50文字が
転送される仕組みになっている。メール自体をすべて転送してしまうことも可
能なのだがこのサイトは他人の経験を読んで「船旅」を実感してもらうことが
「広告」であるので、メールを個別にサービスしてしまっては意味がないわけ
である。

自分宛てのメールを探しながら前後の他人のメッセージを読んでいるうちに、
「ピースボートの船旅」をイメージしてもらわかければいけない。そして船側
はどうかというと「返事を待ちわびる」ようになる。

この現象は、せっかく日本と通信が困難な状況に自分を置き日常から切り離す
ことができる船旅なのに・・・という意見もあるとは思うが、そういう人は特
にこのサービスを利用しなくてもいいと思う。自分の感動を人に伝えたいと思
ったり、愛する人たちに伝えたいという気持ちは自然なものであるから、それ
をサポートできればよいわけだ。

営業2日目は「返事まだですか~」という問い合わせが多くなる。「1日1回夜
通信しますから明日以降ですねー」と答える。そして夜太平洋衛星が捕捉不可
能な位置まできたのでインド洋衛星に切り替える。そして通信再開。

と・・・遅い・・切れる・・遂につながらなくなる!! ピースボートの大平
さんのにこやかな顔からも笑顔が消えた。まずい!!! 通信不能状態だ! 
通信ケーブルか? ISDNカードか? 電話機本体か? パソコンの問題か? 
アクセスポイントの問題か? 灼熱の甲板で消去法であらゆるパターンを試す。
謎のアラートが表示される・・・。

遂に日本のデータはゲットできずに営業3日目の朝を迎えることになった・・・。
返事を待ちわびる乗船者がオープン前からカウンターで待っている。私は青ざ
めた・・・。堂々と「世界初のサービス!」をプレゼンしていた2日前の自分
の姿が浮かぶ・・・。

「まずいぞ、これは!」

http://www.japangrace.co.jp/board/

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■デジクリトーク 連載・助太刀日誌 「記憶」までのカウントダウン-9
ファッションショーの構造改革を目指す彼ら

魚住耕司
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月曜・火曜と、フィッティングという作業にお邪魔してきました。これは実際
にモデルに服を着てもらい、寸法をチェックする作業です。場所は門司港ホテ
ル。モデルさんに門司港まで来てもらい、服を試着してもらい、寸法をチェッ
クして、仮止めをする。アイテムを組み合わせてみる。少し歩いてもらう。そ
して、イメージが固まったら、私が撮影しておく。その繰り返しを二日に分け
て行いました。

作業の合間に話を聞いて知ったが、ファッションショーというイベントには、
今まで観客という存在が希薄だったそうです。バイヤーと報道関係者を招待し
て行い、費用もうなぎ上り。何百万円もかけて言わば「閉じた」イベントに近
いものを、商業的成功のために新作のお披露目として開催している、という意
味のことを説明してもらった。

その構造を変えたいのだ、というのが、彼らの願いなのである。服それ自体だ
けでなく、それを見せる場の雰囲気や空気・その服のために作るロケーション
も楽しめる、「ファッションショーのLive化」という願い。その為の努力が、
一歩づつ完成に近づきつつある、という予感の中、スタッフはこの最後の追い
こみの週をそれぞれの役割を果たしつつ過ごしている。

経費の点でも、今回は画期的に低くなっているという。商業的には12月の展示
受注会を開くから、ショー自体のチケットは無料。山中・石丸らが走りまわり
集めている個人・企業の協賛金で運営する。費用は、200万程で収まるかもし
れない。それで千人の観客に見せるショーができそうだ、という。「百万で百
万のことをするのではなく十万で百万のこと」ができそうである。

「一本の映画のようなショーですから、貴方も服を見せるためのモデルではな
くて、女優として演じてください」山中わたる(最近は名刺まで"恵比寿屋わ
たる"になっている^^;)は、モデルが帰るとき、一人ひとりに必ずそう言って
送り出す。ショーの主演は彼女達である。

後は、スタッフと彼女達モデルの健康が損なわれないことと、当日の気象条件
が、最高のものであることを、祈るしかない。

「11月15日
深夜、眠れずアトリエとハンドルを握る。本番前で少し興奮気味なのかもしれ
ない、あっと言う間の出来事の様に時は流れた。しかし、確実に突っ走ってき
たんだと実感する。最初に描いた夢が毎日毎日リアル感を増し、場面場面で目
頭が熱くなるのをたびたび感じる。
こんなに胸が踊るのは懐かしい気がする。これが夢でない事を祈り今日も眠り
につく、多くの人にこの先、生きて行く上で愛と友情そして、勇気が芽生える
事を信じて・・・・
懐かしの門司港、やましろ屋のレストランに再び灯りがともる事を信じて。
とうちゃん、かあちゃんありがとう・・・
追伸:九州のモデルは輝いている・・・今を忘れないで欲しい。
by 恵比寿屋わたる」

「東京コレクションin門司港」のオフィシャルサイトはこちらから
http://www.philly.ne.jp/mojiko/

詳細説明サイトへ直接はこちらへどうぞ
http://mojiko.com/kioku/

魚住耕司
門司港ポータル&LIVE Station
http://www.mojiko.com
uozumi@mxj.mesh.ne.jp

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■展覧会案内
斎賀和彦作品展「body language」
http://www.linkclub.or.jp/~upiupi/index/index.html
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<主催者情報>

会期 11月17日(金)~11月29日(水)12時~23時(木曜定休)
会場 赤レンガ(画廊喫茶) TEL.03-3395-7304(JR西荻窪5分)

昨年来、写真雑誌や展覧会で発表した作品の中から女性の身体(ボディ)を、
スクリーンにした作品群を中心にした小さな展覧会を、昔からお世話になって
いる西荻窪の小さな画廊喫茶にて行ないます。

ヌード専門では決してないのですが、評価されるのは何故か決まってその路線、
今回は身体のラインと陰影の関係がテーマです。

デジタル画像処理がもはや一般名詞となりつつある中で、デジタルと銀塩写真
の微妙な境界線上で作品を作っています。膨大なデジタル処理の殆どは撮影前
の素材作成に費やされ、撮影自体はストレートに、更に撮影後の画像処理は最
小限の補正に限定した「銀塩写真」を、珈琲と一緒に気軽に楽しんでいただけ
れば幸いです。

http://www.linkclub.or.jp/~upiupi/

ディジタル・イメージ
http://www.digitalimage.org/

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■新刊案内
[PREMedia-パート14]シリーズ
出版 印刷e革命
オンライン出版@書店 オンデマンド出版@印刷 実像と未来
http://www.print-info.co.jp/
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<担当編集者情報>

弊社・株式会社印刷出版研究所では、[PREMedia-パート14]シリーズを11月
に刊行いたしました。

オンライン出版・書店、オンデマンド出版・印刷など出版・印刷業のeビジネ
スが2000年に入って話題になっています。出版社・印刷企業をはじめ多くの関
連企業がこの分野に参入し、低迷している現状を打開するための一つの方策と
して様々な模索を続けています。

『PREMedia-パート14』では、『出版 印刷e革命』と題して、出版・印刷業
にとってこれから生き残りを模索する上でキービジネスともなるオンライン出
版・書店、オンデマンド出版・印刷の2つにスポットをあてて実像と未来を提
示しています。

現在ビジネス化しているオンライン出版・書店やオンデマンド出版サービスの
ほとんどを網羅したサイト情報に始まり、オンライン出版の作り手である作家
・出版社などの動向、さらに2002年の出版・印刷ビジネスの姿を展望していま
す。オンデマンド印刷のビジネス度や、オンデマンド印刷機の最新情報、基礎
技術の現状にもふれ、オンデマンド印刷ビジネスに成功している企業の実例も
盛り込んでいます。

出版・印刷業の現在と今後を知るだけでなく、新ビジネスを模索している人に
とっても、貴重な一冊となるはずです。

●オンライン出版@書店=電子出版ビジネスモデル創出への誘い・オンライン
出版の気になる66サイト・オンライン書店bk1のサイト構築哲学・オンライン
出版2002年はこうなる・米国eBook戦略・電子出版の著作権を守るアドビPDFマ
ーチャント・紙メディア対電子メディア
●オンデマンド出版@印刷=オンデマンド出版サービスのすべて・オンデマン
ド出版の読者はどこにいる・オンデマンド印刷技術の基礎知識・オンデマンド
印刷市場はどこにある・これからが本番!オンデマンドビジネスのビジネス度
・オンデマンド印刷ビジネスの成功事例・キンコーズに学べ!オンデマンドプ
リンティングサービス
●夢メディア[デジタルペーパー]

体裁 A4判・本文176頁 本体価格2381円
問い合わせ先 株式会社印刷出版研究所(電話03-3267-6231)
       東京都新宿区新小川町3-16
       E-Mail:publish@print-info.co.jp

■印刷出版研究所から本誌を読者5名にプレゼント。希望者は、デジクリの感
想や提案、送り先住所氏名を書いてデジクリ編集長まで。サブジェクトは「e
革命」締切は17日(金)正午。発送をもって発表にかえます。

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■編集後記(11/15)
・『出版 印刷e革命』とてもヨイです。ぎっしり詰め込んだ欲張りで豪華な
内容だ。編集の小川好子さんは、わたしが「すっとんきょーな編集者」と名付
けているコワイモノ知らずの不思議キャラである。そして、いまとなっては珍
しい問題意識のある雑誌編集者だ。失敗しても懲りないところが美点で、かつ
て「懲りない男」と言われていた(自分で言いふらしていた?)わたしとはウ
マがあうのだ。今回の企画は夏前に立てられ、わたしも8月いっぱいでレポー
トを書く約束をして、じっさいに仕上げたのは10月10日というトンデモライタ
ーであった。カタログ的内容だがじつに30ページ近くを書いた。オンライン書
店、オンデマンド印刷の注目サイトのナナメ見レポートだが、印刷本ではリン
クができない。「すっとんきょーな編集者」が、近くオンラインで公開する仕
掛けを考慮中である。こういう時代の出版はこうでなくっちゃ。 (柴田)

・住友銀行のwebバンキング。申込用紙は取り寄せているものの、身分証明書
の用意が面倒で放置していた。テレフォンバンキングは、確認作業が面倒と思
いつつ、振り込みでよく利用する。これはガイドのおねえさんたちが、その場
で振込手続をしてくれるようで、「そのようなお口座はございませんが」と他
行宛であっても言ってくれる。それで二度ほど助かったことがある。今日のコ
ラムを読んで、webバンキングの利用は保留にしようと思う。(hammer.mule)

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■ 日刊デジクリは投げ銭システム推進準備委員会の趣旨に賛同します ■
http://www.nagesen.gr.jp/  <投げ銭システムをすべてのhomepageに>
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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
        森川眞行 

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