[1148] あなたと夜と音楽と

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1148    2002/08/30.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 21340部
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         <だけじゃないぞ、他にもあるぞ>

■映画と本と音楽と… 136
 あなたと夜と音楽と
 十河 進

■デジクリトーク
 出版元代表。
 白石 昇

■金曜ノラネコ便
 Netscapeには思わず同情した
 須貝 弦+堀本真理美



■映画と本と音楽と… 136
あなたと夜と音楽と

十河 進
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●酔眼亭鶏頭齋のぼやきエッセイをめざす

四年目に入り、前回からこのコラムのタイトルが「映画と本と音楽と…」に変
わった。柴田編集長から「タイトルを変えるから何か考えろ」とメールがきた
ので少し考えて「鶏頭齋夜話」というのを送ったら「ん~あんまりよくないで
すわ」との返信。「鶏の頭ほどの脳みそもない男のしょーもない話」のつもり
だったのだが、まったく受けなかった。

もっとも「鶏頭齋」という号は借用である。会社の先輩で昔からその号を使っ
ている人がいる。彼は酔眼朦朧とした時に「俺は鶏頭齋だあ」と叫ぶことがあ
る。僕は尊敬する石川淳大先生の「夷齋」という号に憧れていたのでそうつけ
たかったのだが、今の世には通じないらしい。ちなみに石川淳には「夷齋筆談」
「夷齋俚言」「夷齋清言」と続くエッセイがある。

「夜話」は谷崎潤一郎に「武州公夜話」という作品があったなと思ってつけた
のだが、調べてみたら「武州公秘話」だった。古くから伝わる資料に「××夜
話」というのがあったと思う。「甲州夜話」だったかな。「信長公記」(「の
ぶながこうき」と読まずに「しんちょうこうき」と読むらしい)みたいなもの
である。

編集長の拒否にあったので「酔眼亭のぼやき」とか「ピンクの象を見ながら」
とか、酔っ払い系のタイトルを考えたのだが、いいのが出ない。その分野には
「酒呑みの自己弁護」という山口瞳大先生の傑作があり、どうつけても太刀打
ちできない。もちろん「男性自身」という不滅の名作もある。

仕方がないから「映画と本と音楽と…」という候補を送ったら、「面白くない
けど一番無難」ということで採用になった。僕としては「あなたと夜と音楽と」
から連想したので、四文字・三文字・五文字(つまり七五調)のリズムにこだ
わったのだが、一回目のタイトルが「本と映画と音楽と」になってしまった。
それに、最後の「…」に「だけじゃないぞ、他にもあるぞ」という含みを残し
たかったのだけど……

今年、思い切って本の整理をした。しかし、未だに我が家には本が多い。スチ
ール製五段の本棚で12本分くらいになる。アバウトに数えて四千冊くらいだろ
うか。五千冊にはいかないと思う。今まで買った本(雑誌を含めて)を全部置
いておけば、もしかしたら一万冊くらいにはなるかもしれない。

映画は、VTRがほぼ五百本、LDが百枚、DVDが十枚ほどある。三倍速の録画もあ
るから映画の作品数にしたら七百本といったところだろうか。音楽に関しては、
CDがほぼ千枚、アナログレコードが百枚ほどある。こちらは本よりずっと高い
から、あまり買えなかったのだ。

先日、竹中直人がテレビに出てきて「映画のLD・DVDが数万枚」と話していた。
林家こぶ平は自宅に地下室を作り、ジャズのレコード・CDを数万枚保有してい
るという。こういう話を聞くと、俳優か落語家になっていればよかったかなと
思わないでもない。もっとも、どちらになっても売れなければ勤め人より状況
はひどい。

「映画と本と音楽と」──僕が金を消費してきた対象は、ほとんどこの三つで
ある。ギャンブルにも女にもほとんど使ってこなかった。呑むけれど(三十を
いくつか過ぎてからだけど)、打つ、買うはなかった人生である。「観る・読
む・聴く」ばかりの人生だった。

●目立たなかった「あなたと夜と音楽と」

「あなたと夜と音楽と(You and the night and the music)」を僕の手持ち
のCDリストで検索したら16枚がヒットした。ジャズの世界では有名な曲だ。吉
祥寺のジャズ喫茶のマスターである寺島靖国さんが、あちこちで「好きだ、好
きだ」と書き散らしている。

16枚のリストの中にはキース・ジャレットが2枚、ビル・エバンスが3枚入って
いた。彼らもお気に入りの曲なのだろう。ジュリー・ロンドンのヴォーカルは
気怠い感じだが、東大卒の美人シンガー(?)鈴木重子さんもデビューアルバ
ムで唄っていて、そちらは軽快なアレンジになっている。

僕もどちらかといえば、速い曲想のアレンジの方が好きだ。スローテンポでや
られると、間延びがする。ビル・エバンスも「インタープレイ」の一曲目では
軽やかに疾走する感じでピアノを弾いている。

「あなたと夜と音楽と」はミュージカル映画「バンドワゴン」(1953年)の中
で唄われたナンバーだ。僕はジャズアレンジの「あなたと夜と音楽と」をよく
聴いていたので「バンドワゴン」でこのナンバーが出てきた時には、最初、気
が付かなかった。ものすごくゆっくりとしたテンポだったし、まったく軽快じ
ゃなかったからだ。

だから「あなたと夜と音楽と」というナンバーを最初に取り上げたジャズマン
は誰だったのだろうと興味が湧いた。地味なナンバーに着目し、スタンダード
にしてしまった功労者がいるはずだ。まるで訛りがひどい花売り娘のイライザ
をレディに仕上げたヒギンズ教授のような人である。

「バンドワゴン」の中で最も有名なナンバーは「ザッツ・エンターテインメン
ト」だ。この曲をタイトルにしてミュージカルのハイライトシーンばかりを集
めて作られた「ザッツ・エンターテインメント」という映画は、パート3まで
公開されたと思う。

余談だが、「ザッツ・エンターテインメント」という映画がなければ「ザッツ
・ポルノ」(そのシーンばかり集めた)も「ザッツ・ロマン・ポルノ──女神
たちの微笑み」(こちらはロマン・ポルノ女優史になっている)も「アゲイン」
(矢作俊彦さんが作った日活映画の名場面を集めた映画)もこの世には出なか
った。

「ザッツ・エンターテインメント」を見ていても思うのだけど、昔のハリウッ
ド・ミュージカルはとにかく楽しい。僕はハリウッド・ミュージカルの中でも
フレッド・アステアの「バンドワゴン」とジーン・ケリーの「雨に唄えば」が
特に大好きで、気持ちを明るくしたい時にはどちらかの映画を見る。

「バンドワゴン」は、小林信彦さんが絶賛するミュージカルである。1930年代
にジンジャー・ロジャースと組んで活躍し全盛期を作ったアステアだが、1950
年代にも彼はもう一度全盛期を作った。その頂点に立つのが「バンドワゴン」
だ。相手役はぐっと若くなり、シド・チャリシィになった。

●フレッド・アステアが復活したミュージカル

冒頭にオークションシーンがあり、昔のミュージカルスターであるトニー・ハ
ンターの持ち物が競売にかけられる。ステッキとシルクハット、それに白手袋
で、それは実際のアステアのトレードマークでもあった。しかし、5ドルから
始めた競売は誰も声をかけず、50セントまで下がってしまう。

次のシーンは大陸横断列車の食堂車のロビー。紳士が二人、トニー・ハンター
の話をしている。「とうに消えてしまったよ」などとひどいことを言う。二人
の間のソファで大きく新聞を広げて読んでいた男が新聞を降ろすとトニー・ハ
ンター(フレッド・アステア)である。

ニューヨークに到着すると昔なじみのミュージカル作家の夫婦が迎えにきてい
る。彼らに連れられてトニーはブロードウェイにいき、現代演劇の天才演出家
であると言われるコルドバに会う。

彼は一種の前衛演劇家で、ミュージカル作家の夫婦はすっかり心酔しているの
だが、昔風の考え方から抜けられないトニーは胡散臭く感じる。さらに、新作
ミュージカルを現代版「ファウスト」にし、ヒロインをバレリーナのガブリエ
ル(シド・チャリシィ)にという提案にトニーは首をひねる。

初めてガブリエルに会った時、トニーは相手の背が自分より高いことにこだわ
り、「あなたの映画を博物館で見ました」と言われてムッとする。「国立近代
美術館のフィルムセンターで見ました」と言われたようなものだろう。「ダン
サーの化石トニー・ハンター」とトニーは自分で皮肉る。

インチキとハッタリで生きてきたような舞台人であるコルドバ演出のミュージ
カルに違和感を抱きながらトニーはリハーサルに励むが、案の定、ミュージカ
ルは大こけになり、初日の夜に打ち切りが決まる。しかし、若い役者仲間たち
と盛り上がったトニーは「本当の面白いショーを作ろう」と立ち上がる。

ここからはアステアの独壇場だ。唄って踊って、あの甲高い声で喋りまくる。
秀逸なのは1953年当時、ベストセラーだったミッキー・スピレインのマイク・
ハマー風タフガイ・ストーリーをミュージカルにした部分である。トニーは私
立探偵に扮し、ガブリエルは謎めいた女を演じる。このふたりのハードボイル
ド風ダンスが楽しい。

しかし、改めて確認したら「あなたと夜と音楽と」があまり印象に残らない理
由は、失敗したミュージカルのナンバーとしてしか出てこないからだとわかっ
た。前衛ミュージカルのつまらなさを象徴するようなアレンジで、舞台中から
スモークがたかれガブリエルが咳き込んで失敗するシーンに「あなたと夜と音
楽と」が使われている。

やっぱり、この曲を見出してジャズ演奏した人は目が高かったと思う。僕が持
っているCDの中で最も古い「あなたと夜と音楽と」は、ピアニストのハンプト
ン・ホーズが1956年1月25日に録音したもので、これは「バンドワゴン」公開
より2年と少し経った頃のことだ。

「ニューヨークの溜め息」と呼ばれたヘレン・メリルも1988年に吹き込んでい
て、これは名唱と言われている。今度、探してみよう。そう言えば数年前、寺
島靖国さんが「テレビCMでビル・エバンスの『あなたと夜と音楽と』が流れて
きて驚いた」というようなことを書いていたなあ。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
雑誌編集者。先日も酔眼亭朦朧となり、降りるべきではない駅で降りてしまっ
た。ところで、北澤浩一さんが発行するメールマガジン「青い瓶の話」に一挙
2本の原稿が載った。本業の宣伝もMM「写真を楽しむ生活」に載った。夏休み
の成果?

ネットギャラリー&オリジナルプリント販売
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フォトテクニックWebSite
http://www.genkosha.co.jp/pt/

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■デジクリトーク
出版元代表。

白石 昇
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白石昇です。白石昇なのですが、そうは言っても金なら無い。

自費出版というものは要するに自分で出版費用を負担して出版すると言うこと
なのだから金が要るのだ。お金がなければ印刷機は回せないのだ。しかし繰り
返すが、一年以上無収入の吾輩にそんな金などない。

印刷、日本への配送にかかるおおまかな費用を計算してみると、今回の出版は
出版コストとしてはそう大変な額ではない。三千部刷って、吾輩が一年ここで
暮らす為の生活費とほぼ同じくらいである。

吾輩は早速その方針に従い、検討してみることにした。なにしろ吾輩は自腹で
出版する版元の代表なのだ。言ってみれば角川春樹事務所から自分の句集を出
版する角川春樹なのだ。版元代表としてきっちりかっちり検討しなければなら
ないのだ。

検討した結果。千部なら無理だが。三千部刷れば、一冊あたりの単価もそう高
くはならず、なんとかこちらが意図した値段で販売できるだろう。

そうなのだ。出版元の代表故、吾輩は吾輩の意のままに本の売価を決定するこ
とが出来るのだ。というかあまり高い値段で出すとなるとそもそも吾輩が時間
をかけた意味が無くなってくるからこれでいいのだ。

一番大事な出版資本については、吾輩が日本に行き、東海地方の自動車車体工
場で、ラインで流れてくる塗装工程前の車体の埃を一日八時間昼夜二交替で拭
き取ったり、東北地方の電子部品工場で一日十二時間昼夜二交替で、部品素材
を研磨したりして期間工として働いたりすればいいだけの話だ。

そうやって、真面目に日本の生産社会を支える労働に従事すれば、四ヶ月で手
に入れることが出来るほどの費用である。いや別に工場労働でなくてもいいの
だが。

そうなのだ。出版元の代表故、要するに吾輩が賃労働して資本を得ればいいの
だ。ただそれだけの話なのだ。自分のなすべき仕事のために賃労働してその資
本を得る。それは素晴らしいことなのだ。いままでもずっとそうしてきたのだ。

となったらとりあえず吾輩は著作者にそういう経緯で長くて半年、出版が遅れ
る旨を告げてから、日本に向かわねばならない。あんたにふんどし借りての初
土俵が大幅に遅れる、と言ってから出稼ぎに行かねばならないのだ。それが物
事の筋というものである。

しかし七月になってからずっと、著作者は北部都市に個展の為に行ったまま戻
ってこなかった。事務所に問い合わせてもいつ戻ってくるのかはっきりしたこ
とはわからなかった。

著作者の公式サイトの掲示板を見てみると北部都市の学校で生徒達にアートの
授業をしているらしい。吾輩はそんなこと全然聞いてないのだが、個展のつい
でに突然そういうことになった、と言うこともかなりの確率であり得る。よう
するに、そういう人なのだ。

時間が一週間、十日と過ぎてゆき、預金残高が減ってゆくと共に吾輩の焦りが
募ってくる。そしてようやく、事務所サイドから著作者とチーフ・マネージャ
ーさんが首都に戻ってくる日を確認しアポが取れたのが七月中旬だった。

吾輩はとりあえず自費出版に向けて変更された方針を著作者側に説明するため
の文書を作成し、会うと約束した日までの時間、日本に行って仕事を見つけ、
貯金を積み上げるためのシミュレーションを繰り返した。お金がないままその
ような意味があるのかないのかよくわからないシミュレーションなどをしてゆ
くのは、なかなか気持ちが暗くなる作業である。

そんなときに電話が鳴った。

「シライシサン、どうよ出版? いつ出るか本?」

久しぶりに電話を掛けてきた彼は日本語ペラスラで、以前ウチに来て改稿中の
下訳を見て興味を示していた人間だった。

「ダメっすね。どこもお金出しそうにないんで、とりあえず日本に出稼ぎに行
って、自費出版することにしました。ははははっ」

吾輩がそう答えると、彼はしばらく考えたあと、

「そのお金、ボクが出してもいいよ。貸すよお金。ハヤク読みたいよ本」と言
った。

突然のパトロン志願者登場である。

つづく。

【しらいしのぼる】noboru@geocities.co.jp
語藝人。昭和44年5月1日長崎県西彼杵郡多良見町生まれ。『抜塞』で第12回日
大文芸賞を受賞。

パパイヤ削ってます↓
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/2444/

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■金曜ノラネコ便
Netscapeには思わず同情した

須貝 弦+堀本真理美
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●今さらなんだけどビックリしたこと

須貝:今さら言うような話じゃないんだけどね、私はずーっとMac派じゃない
   ですか。で、あるとき自分のWebサイトをWindowsのIEで見たときに、
   私はアングリしてしまいましたよ。本当にもう「ひょえー」って感じで。
   Mac版のNetscapeとIEとの違いをはるかに凌駕してたね。

堀本:同じHTMLを再現するのに、どうしてブラウザによってこうも見え方が違
   うんだろうね。Web制作を仕事にしている立場からすると、困るのを通
   り越して呆れてるよ。

須貝:WindowsのIEとNetscape、MacのIEとNetscapeって具合に、それぞれチェ
   ックしないといけないもんね、どんなふうに見えているか。個人的に
   Webをやる分には「今さらNetscapeでもないでしょ」とか言っちゃって
   も大丈夫だけど、仕事じゃそうはいかないもんね。

堀本:確かに「Webブラウザ=WindowsのIE」っていうイメージは定着している
   よね。クライアントの担当者さんなんかは、当然その環境のみだし。

須貝:むかしはみんなNetscapeっていう時代もあったのに、大きく変わったよ
   ね、IEの登場で。

●「Netscapeなら安全」の理由に思わず同情

堀本:この前、ある女性誌のネット関連記事を読んでいたらね「最近ではWeb
   ページを見ただけで感染するウィルスがあるから、マイナーなNetscape
   などを使用するのも回避には有効だ」なんて書いてあって、思わず
   Netscapeに同情しちゃったよ。

須貝:そんなコト言ったらMacでNetscape使うのが最強じゃん。でもね、HTML
   を正しく解釈しているかどうかは別として、Mac版のIEがいちばん見え
   方はカッコイイというか、スマートだと思うんだな。IEに目が慣らされ
   たってこともあるんだけど、Netscapeで見ると不自然な感じがしちゃう。
   Mac版のIE 5.0とNetscape 4.7の比較ですらそう思ったし、Netscape 6
   以降はもうダメ、完全に。

堀本:私も今のメインブラウザはMac版のIEだよ。むかしはNetscapeを愛用し
   てたけど。今はIEのほうがブックマークの整理がラクに思えるから、
   こっちにしてる。

須貝:IEは、Win版よりMac版のほうがスマートに思えるくらい基本的には気に
   入ってるよ。細かいところを言い出すと、確かにキリがないけどね。

堀本:でもMS勤務の友人が言うには、Mac版のIE5.1は、ブラウザの中でもいち
   ばんバグがあるそうで……。メニューバーからブックマーク(お気に入
   り)をプルダウンするとある位置から下にいかなくなるの。これってバ
   グなんだろうか?

須貝:マジっすか!? 確かに解せない挙動が多いんだけど……。とはいえ、
   Mac OSXの環境にいちはやくブラウザを提供したって意味ではMSには感
   謝せにゃいかんし、ある程度は。

堀本:私はせめて、同じIEなんだったらMac版もWin版も同じように見えるよう
   にして欲しいなぁ。フリーのモノだとそこまでやるのは難しいのかな。

須貝:今はOpenTypeフォントもあるし、MacとWinで見え方が違うっていう問題
   は解決できそうな気がするんだけどね。実際、どうなんだろう。でもさ、
   せめてMSがMac/Win間での表示の違いがない、もしくは極めて少ないブ
   ラウザを作ってくれたら、世の中のWeb制作者はだいぶラクになると思
   うよ。

堀本:でも、そうするとますます世の中IE中心になっていくね。

須貝:世の中みんなAOLブラウザになっちゃうよりは、いいと思うなぁ。根拠
   はないけど(笑)

堀本:てゆーか、AOLブラウザってすでにIEのOEM製品なんじゃ……。

■今週の画像:こんなに見え方違うんです。
http://www.macforest.com/dgcr/024.html

【すがい・げん】sugai@macforest.com
第17回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍、無事完走。なんとか足を着かず
に登りきった。終わってみれば、なかなか満足。来年は更なるタイムアップを
目指す、たぶん。デジクリ姉妹誌【写真を楽しむ生活】に対抗し、【自転車を
楽しむ生活】の創刊を画策中(と言ってみるテスト)

【ほりもと・まりみ】mari@macforest.com
乗鞍完走で元気な須貝氏にひきかえ、私は恐怖の歯科治療を再開して気分はか
なりダウナー。夏休みらしい休みもなかった8月の涸れた心のよりどころはネ
コ?! 『世界でたったひとつの猫劇場(http://www.webforest.net/cat/)』
を観に行きました♪

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■編集後記(8/30)
・先日の夜、ハニー号が逃走した。たまたま門扉が開いていたとき、近所で花
火の爆発音がして、猛烈パニックに陥ったのである。めくらめっぽう逃げる、
逃げる。たちまち姿が見えなくなった。花火や雷の時のうろたえぶりはすさま
じく、そんなとき外で散歩していると、もう道順もあったものでなくとんでも
ない方向にぐんぐん引っ張っていく。どこかに逃げるというかんじだ。自転車
で探し回ったが見つからない。交通事故が心配で、長い夜になりそうだったが
あたりが静かになった時ひょっこり帰ってきた。近所の犬も吠え狂っていて飼
い主のなだめる声が聞こえたし、知り合いの犬も花火や爆竹の音には家に入れ
ろと大騒ぎすると聞いた。新聞の投書では、鳥を追い払う爆音におびえた犬が
散歩中にパニクり、以来行方不明だという。花火や爆竹、なんとかならんかと
いってもなあ。巨大マンションが建って、公園ができたことが近所の犬にとっ
てとんでもない迷惑になっているのだ。気の毒だが仕方がないのか。(柴田)
・読書犬ハニー号
http://allabout.co.jp/diary/virtualbeauty/

・グラフィックデザインにおいても、写真を学ぶことって意味がある。専門学
校に入学したら、写真の授業があって、周囲はブーイング。写真勉強する時間
があれば、他を勉強したいと思う人も多かった。スタジオ撮影したり、シャッ
タースピードいじったり。カメラマンになるための授業ではなく、あくまでグ
ラフィックデザイナーとしてのカメラの授業。たとえば構図。瞬間瞬間で、被
写体を切り取っていく。ここ切ったほうがかっこいいな、寄ったら迫力でるな、
カメラが地面に近い方が面白くなるな、という感じで、人物と背景とのバラン
スなんかを自然に学ぶ。たとえば色。かぶりの知識は画像補正において役立つ。
海辺でクラスメイトをモデルに撮影した。嬉しがって白黒写真。構図の面白い
写真で自信があった。先生に見せたら「こんなの写真じゃない」と言われた。
「黒がない」と一蹴された。説明はしてくれなかった。白黒写真のつもりが、
グレー写真だったことに気付いた。安いプリントショップで現像したのが原因
かもしれない。でもその仕上がりに満足していた自分がいた。すぐに有名な人
の写真展に行った。どの写真にも黒があった。カラーじゃない分、黒と白との
範囲に意味があるのだと知った。/う、これって新メルマガ用の後記の方が良
かったかしらん。昨日の賠償問題はYahoo!とイーアクセス。 (hammer.mule)
・MacIEのデフォルトの文字の大きさと形は嫌いだ~(と言ってみるテスト)

・新メルマガ「写真を楽しむ生活」創刊しました。 http://dgcr.com/photo/
・「Web Site Design」vol.5をプレゼント。詳細は1145号。

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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 

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 担当:濱村和恵
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