[1163] いま、ここにある暗黒時代

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1163    2002/09/24.Tue発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 21483部
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       <素直な反省の言葉こそ、今、待たれている>

■デジタルサウンズ研究室
 いま、ここにある暗黒時代
 モモヨ

■電網悠語:Ridual開発記編(10)
 情報共有
 三井英樹

■イベント案内
 『チェコアニメ新世代』公開記念トークイベント
 ~特別上映イジー・トルンカの名作『手』+マルガリータトークライブ~

■展覧会案内
 ブノワ展
 Illustrator's Work展

■サイト案内
 デジクリWebデザイン研究室:Webデザインのジャンク箱・4

■新製品案内
 ファイル分類・整理ユーティリティ「Kacis マイキャビネット/Windows版」



■デジタルサウンズ研究室
いま、ここにある暗黒時代

モモヨ
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この春、正確には2002年3月12日のこと、東京地裁104号法廷で開かれた「よど
号」犯の妻、赤木(旧姓・金子)恵美子の公判で、八尾恵(やおめぐみ)が、
有本恵子さんの拉致について証言した時、マスコミは一斉にこれを伝えた。こ
の時、マスコミの暗部や、その暗黙の事情に詳しくない私は、なぜ、いまごろ、
これがニュースになるのか? といぶかしむ文章を、このデジクリに掲載した。

この事情については、高沢皓司氏が、講談社ノンフィクション賞受賞作『宿命』
内でつまびらかにしており、私は、それを読んでいた。そんなことから、どう
にも腑に落ちなかったが、その後、幾人かの方からメールを頂き、やっと事情
が飲み込めた次第である。そうしたメールをひとくくりにする乱暴を許してい
ただけば、それらは「高沢氏の嘘、あるいは八尾恵の嘘を鵜呑みにして発言す
るな」というものだった。

著者あとがきによれば、高沢氏の著作は1998年に上梓されている。そして、八
尾証言は、この3月のことだ。こうした経緯を列記すれば、これらの『嘘』は、
高沢氏が考えた筋書きを八尾がそのままなぞっていることになる。そして、当
然ながら、全てを『嘘』であるとしている人たちは、それを主張しているよう
だった。

今回、北朝鮮元首が自らが拉致を認めた。そして首脳会議の翌日、八尾証言に
登場する有本さんが、拉致後、同じく拉致されている石岡さんと同年同日に死
亡している、という情報が公開された。このことは皆さんご承知であろう。私
がここに書くまでもない事実である。私達は、望むとか望まないとかに関わら
ず、歴史の暗部、その極北を垣間見た、いや見せつけられたわけだ。

これまで言われた意味とは、まったく異なる意味で、全てが『嘘』であってほ
しい、私はそう願いもしたが、多分、似た思いをされた人の数は一人や二人で
はなかろう。が、残念ながら全ては事実。あまりに惨い結果である。この顛末
は私達が実は暗黒時代の虜囚だったことをいやおうなく思い知らしめた、そう
思いもする。

私は『宿命』の他にも拉致事件関係の書籍を幾つか読んでいる。そうした中で
も横田めぐみさんのご両親が書かれたもの、あるいは、周辺の人間が事情を整
理したものが印象に残っているが、そのためだろう、首脳会談があった日の夜
は、つい、この少女の身の上に思いをはせてしまい一睡もできなかった。

……『嘘』といえばもう一つ、拉致被害にあった肉親達も虚言者扱いされてい
た。

拉致事件など存在しない、でっちあげである、そう言い切ってきた政治家や学
者がいたのである。皆さんも心当たりがあると思うが、肉親達のこれまでの苦
渋を思うと、被害者をまるで妄想狂のように宣伝してきた政治家やマスコミに
対して、私は憎悪すら覚えるものである。これが危険な感情であるのは、よく
わかっている。しかし、如何ともしがたいのである。特に、政治家(特に過去
のある政党に属していた議員ら)は許し難いと感じている。

事件発覚の後も、外務省とか小泉内閣とか、そういうところに矛先を向けるば
かりで、拉致事件そのものが存在しないと言いつづけてきた自分達について謝
罪一つしないのは、どうも合点がいかないのだ。それも、保守政党ではなく、
弱者、少数者を保護するはずの野党側の政治家がこれまで拉致を否定してきた。
ただですら少数派だった拉致被害者の立場を思うと、これは大変なことだった
ろうと思う。素直な反省の言葉こそ、今、待たれている。

2002年9月17日は、まさに歴史的な一日だったと思うが、これを新しい調和に
むかうスタートにするか、憎悪の始まりにするか、選択は私達一人一人にある。
その意味でも、上記の政治家、あるいは、学者の方々は、こっそり自分の著作
やホームページを改ざんするのではなく、何よりも、最初に反省の言葉を表明
してほしい。

多大なショックを受けているのは想像に難くないとはいえ、某女性政治家のリ
アクションは、あまりにピントが外れていた。政府に××を強く求める、とか
そういう台詞の前に、これまで、彼らが存在しないと断定していた拉致事件、
その被害者に対して、今後、どのような態度で接するか、それを表明し、自ら
反省と謝罪の言葉を表明すべきである。

鉄面皮な反政府発言を繰り返すだけなら、心も、ものを考える頭脳も必要なか
ろう。それでは、あまりに破廉恥である。心に耳はないものか。

モモヨ(リザード)/管原保雄
http://www.babylonic.com/

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■電網悠語:Ridual開発記編(10)
情報共有

三井英樹 / ※Ridual=XMLベースのWebサイト構築ツール
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Webサイト開発を行う場合、直接的にページやリソースに関係する作業ばかり
が必要なのではない。どんな仕事でも同じだろうが、情報共有の部分が大きな
割合を占めている。

Ridualはサイト開発に直接関係する部分を狙っているが、その出力であるPIP
(Project Information Portal)だけが少し性格を異にする。作りこんだペー
ジ等を見やすくするだけでなく、解析結果や関連ドキュメントへのアクセスを
助けることを目的にしている。一種のサイトレポートという意味も持っている
が、やはり少し変り種である。

Winユーザであるならexplorer越しなどでファイルの共有を確保している方々
も多いだろうが、基本的な考えとして、「全ての情報にブラウザでアクセスし
たい」と考えている。サイトを開発するのはサイト越しにできるだろう、と考
えている。また、編集可能な形でアクセスしてくださいと置いておくのにも抵
抗があるというのが本心でもある。情報共有システム内に「本体」が置いてあ
り、参照のためにダウンロードし、ローカルにあるモノは捨てても構わないテ
ンポラリーのモノである、と。

もちろん、mailでワードファイルを送りつけるのも、気持ちが悪い。送るべき
情報は何処にあるかのポインタ情報のみであるべきだ。他人のメールフォルダ
をイビツに広がさせたくはないし、させられるのも嫌だからだ。

そんなポリシーを形にしてみたのが、PIPである。しかし、実際に使おうとし
た場合、恐らく誰もが中途半端な感じを持つだろう。大切な情報がこの"ポー
タル"には入っていない。

情報共有を行うべき情報には幾つかの種類がある。
1)仕上げていくこと自体に価値がある情報(納品物)
2)日々変動するが、数値的にサマリーとして得たい情報(進捗情報)
3)要約的情報(議事録)
4)対話型情報(会話情報)
5)...等

RidualのPIPが箱として機能するのは、精々3)まで。対話型の情報は入れられ
なくはないが相当の労力が必要だ。そこで考えていたのが、プロジェクト単位
にデータベース(DB)を置き、同時に串刺して検索も出来るモノ。しかも、大
きなSIerだけでなく、SOHOでも導入可能なもの。

DBの中に置くものは、量的に多いものはmailである。即ち、プロジェクトが立
ち上がった時点で、mailアカウントが1つ作られる(メーリングリストでも良
い)。特にクライアントとの情報交換には必ずそのメールアドレスを加える。
備忘録的な情報を入手したときも自分に送るだけでなく、そこにも送る。送ら
れたmailは、そのままPOP3経由でDBに格納される。

これが出来たら、いつまでもメールの中を掃除できない状況から脱することが
できる。私だけでなく、メーラがDBになっている方は多いはずだ。何か情報検
索をする必要が出ると、メーラを立上げ検索をかける。綺麗にフォルダーに分
類している人もいるが、そうでない人も多いだろう。しかも、そのような情報
交換を担う人はノートPCで飛び回ることが多くなっている。つまり、マシンご
と情報全てを失う危険性も増している。

やりたかったことは、FileMaker(FM)で実現可能だ。POP3への対応はプラグ
インが可能にしてくれる。メールで送った情報がそのままDBに格納され、コン
パニオン経由でWeb共有できる。しかもマルチOS。DBとアクセス用のHTMLを幾
つか用意すれば、そのまま配布できる。FMには試用版(1ヶ月使用期限)もあ
るので、無料で拡散することもできる。

但し、FMには問題がある。ファイルのアップロードをサポートしていない。こ
れさえあれば、本当に簡易的であろうが"ポータル"が作れると思っている。幾
つか試作したが、ここだけColdFusionを使うとかして対応した。機能は実現で
きるが、コスト的OS的に要件を満たせなくなってきた。勿論、mailで対応する
ことは可能だ。添付ファイルとしてDBに送りつければ良い。例えば、POP3itは、
同じファイル名で添付しても添え字をして上書きしないで保存してくれる。

●手離れの良い開発

昔話ばかりして申し訳ないが、DECでの開発プロジェクトのリーダの最初の仕
事は、実は電子会議室を開くことだった。VAXnotesという簡素でありつつも優
れた会議室システムがVMSにはついていた。最初の10トピック(スレッド)程
度を議長がリザーブして、キット情報やコンタクトパーソン等のアクセスした
(興味があるという意味)人なら誰もが知りたいと思う情報を最初に並べた。
後は質問に答えたり、アナウンスをしたりする。DEC社内である製品の情報が
知りたければ、そのアドレスを教えれば良いだけになっていた。サポート系の
人がお客様からの電話を片手に見ることもあったし、教育部の方が休み時間に
教室から飛んできてヒヤヒヤの検索をしたりもした。

しかし、この効果や意味は、単なる情報共有だけではなかった。エンジニア時
代、先輩から口すっぱく言われたのは、「手離れの良い開発をしなさい」とい
うことだった。製品開発中のテンションの高さは、後で見たときには自分でも
驚く程高いものだ。その中では、Tipsと呼べるものから、テスト方法、デバッ
グ方法、どうしようもない時の回避策..様々な情報が書かれてある。後で、マ
ニュアルを作るのとは少し違った勢いで情報が記述される。確かにそのままで
はお客様には出せない文面もあるが、開発中に自分の知っている情報は全てそ
こに書くと言わんばかりの想いで、その会議室をマネージする。

その結果、自分がそのプロジェクトから離れても、どんな情報がそこにあるか
は自分か若しくはその参加者が知っていてくれる(詳細情報ではなく、そこに
行けばあるという情報が大切)。人間インデックスである。開発が終了し、出
荷される。その後少しの片づけをしたら、基本的には完璧に「手が離れる」と
いうことが実現する。その最大の効果は、皮肉にもDECが傾き始めて大量に人
材が流失した時に、思い知ることになるのだが...。

Webサイトの開発には、言った言わない論争が跡を絶たない。そのためにはで
きる限り形(データ)として残るmailでコミュニケーションを選ぶ。でもその
おかげでその情報の管理が発生する。それをDBにやらせたい。何年も経ってか
ら、あの頃の情報を知りたいんだけど..とか間の抜けた質問をする輩もいる。
人に尋ねる前にキーを叩け、と言える環境を作りたい。しかもを楽して。現時
点ではmailのコピーを取るのが一番だと思っている。

しかし冷静に考えると、これは単なるWebMailかもしれない。もっと高度なリ
ンクを考慮すれば、(次世代の)グループウェアかもしれないし、真のポータ
ルかもしれない。夢は広がるが、Ridualというプロジェクトの中では、ここま
で手を出すことは難しい状況になってきた。せめてアイデアだけでも記してお
こう。

参考:
・ファイルメーカー: http://www.filemaker.co.jp
・POP3it: http://www.pop3it.com
・FMで商用ウェブサイトを構築する(ZDnet編):
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0208/26/hj00_filemaker.html
ps.
FMでの限界を感じるのであれば、4th Dimension(4D)という手もある。少し
敷居は高くなるが、POP3対応もuploadも基本構成で達成できそう。思索中。
・4th Dimension :http://www.4d-japan.com/

【みつい・ひでき】 ridual@mac.com / info@ridual.jp
サイトリニューアルしました。シリコンカフェにバナーを出させて頂きました。
デジクリには足向けて眠れません。
・Ridual(XMLベースのWebサイト構築ツール)公式サイト
http://www.ridual.jp/
・超個人的育児サイト(書籍は絶版中)
http://member.nifty.ne.jp/mit/MilkAge/

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■イベント案内
『チェコアニメ新世代』公開記念トークイベント
~特別上映イジー・トルンカの名作『手』+マルガリータトークライブ~
http://www.realtokyo.co.jp/japanese/bar/RTBAR4.htm
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<主催者情報>

トルンカ、ゼマンやシュヴァンクマイエルらを輩出したアニメ大国チェコから
は、その後も続々と新しい才能が現れてきています。個性あふれる若手6作家
の10作品を、10月に新宿武蔵野館で一気に公開。この独占ロードショーを記念
して、公開作品のトレイラー(予告編)と、チェコアニメの原点ともいうべき
イジー・トルンカの歴史的な名作『手』を鑑賞し、配給元レンコーポレーショ
ンの深澤さんの解説を伺う「BAR」を「開店」します。
出演 マルガリータ(ドラァグクイーン)×深澤徳(レン コーポレーション)
   ×小崎哲哉(RT発行人兼編集長)

日時 9月27日(金)22:00~(開場21:30~)
会場 Roppongi Hills Information Center / THINK ZONE
   港区六本木6-2-31 ZONE六本木ビル1F
   http://www.66ic.com/
入場料 1500円(税込み)
    1ドリンク+クッキー+劇場招待券8名様プレゼント 現金当日清算
申し込み 事前予約制となります。ご希望の方は氏名、住所、メールアドレス、
電話番号、REALTOKYO についての感想を明記の上、メールにてお申し込みくだ
さい。その際、タイトルに「チェコアニメトーク希望」と必ずお書きください
(先着120名 様)。
申し込み先アドレス:murata@realtokyo.co.jp

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■展覧会案内
ブノワ展
http://www.recruit.co.jp/GG/exhibition/2002/g8_0209.html
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ブノワは、独特のユーモアセンスで、詩的な世界を描くベルギー出身のアーテ
ィスト。今年の「エルメス」の秋冬カタログも手掛けている。日本では初の個
展。軽やかなタッチで描かれた線画イラストレーションやドローイング、2メ
ートル以上に及ぶ 作品など約80点が展示される。

会期 開催中~10月4日(金)11:00~19:00(水20:30)土日祝休
会場 クリエイションギャラリーG8
   東京都中央区銀座8-4-17 リクルートGINZA8ビル1F TEL.03-3575-6918

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■展覧会案内
Illustrator's Work展
http://illust.hotspace.jp/illustrator/info.html
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日時 開催中~9月28日(土)11:00~19:00
会場 YAMAWAKIギャラリー 千代田区九段南4-8-21 TEL.03-3264-4027

出品者
青木正、青砥美秋、岩崎政志、植月真弓、桶あきら、柿田ゆかり、川野隆司、
佐藤繁二、白石佳子、須藤敏明、古屋暁、丸子博史、やなぎもと'S、油野健二

今回の展覧会では普通のイラストレーターの普通の制作作品をみていただき、
イラストレーターの仕事の多様さを再認識していただければとおもっておりま
す。(サイト案内より)

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■サイト案内
デジクリWebデザイン研究室:Webデザインのジャンク箱・4
http://www.zdnet.co.jp/macwire/0209/17/cj00_degicri.html
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ああ、とうとうやってしまった。一応これでも気を付けているのだけれど、隙
があったと言われても返す言葉がない。一体何をやってしまったのかというと、
前回のこの欄にとうとうウソを書いてしまったのだ。今回はそのアフターケア
から入ることにする。
???? Rey.Horiさんはなにを言っているのか? 全文はZDNet Macをご覧
ください。デジクリとZDNet Macの共同プロジェクトです。

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■新製品案内
ファイル分類・整理ユーティリティ「Kacis マイキャビネット/Windows版」
http://nks.mvi.co.jp/index.php3?file=mycabinet.html
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デスクトップやマイドキュメントなど、パソコンに日常増え続ける数多くのフ
ァイルのファイル分類・整理ユーティリティです。「ごみ箱か、マイキャビネ
ットに入れるだけ。」といった簡単な整理方法を実現し、さまざまな分類条件
でファイルを一覧できます。10月4日(金)発売予定。

店頭販売版 プラス1ユーザー発売記念版 9,800円(税別)※初回限定1,000本
      5ユーザーパック      29,800円(税別)
      10ユーザーパック     55,000円(税別)
ダウンロード版 3,800円(税別)

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■編集後記(9/24)
・かなり大変である。一日に二つのメルマガをつくって発行することが。もっ
と楽勝だと思っていたが、いやはやどうしてどうして。正午までには二つとも
終えるつもりなのだが、ときどき午後にずれこんでしまう。新しいメルマガの
方の情報整理がまだ追いつかないのだ。あてにしていた二度の3連休だったが、
一番目は内蔵ハードディスクの交換に費やし、二番目は雑誌の仕事で使い切っ
てしまった。10月の3連休を待つか。あ、町会の運動会だよ。これで一日半は
拘束されちゃう。仕方ない。毎日コツコツやるしかあるまい。夕食後もそうだ
と、録画してためこんだ化け物映画やバンパイア映画を見るひまがない。いろ
んな人から薦められた「初恋のきた道」も見なくては。時間が欲しい。(柴田)

・三連休ということを忘れていた。金曜日の夜に新幹線に乗ったのだが、いつ
もは直前でもある指定席がない。仕方がないので自由席で、と一本見送って乗
るが通勤列車かと見間違うような状況。ドア近くに陣取る。乗客は皆疲れ切っ
ている。何が嫌かって、立ち続けることよりも、自分の空間がなく、他人との
距離が近いこと。目を合わさないように皆が気を遣う。その妙な空気が疲れを
増加させる。ふと「これが異業種交流会なら皆喜んで会話しているんだろう」
と思い笑ってしまう。声をかけてみようかと思うが、なかなか難しい。会話が
とぎれたあとの数時間をどうするのか、移動ができないのに、などと考えつつ
1時間。乗車中にするはずだった食事は、混雑で売り子が来られないためでき
ず。酔い止め代わりのホールズを思い出し、口に入れると気分転換になり少し
落ち着く。周囲の疲れた人たちにも分けてあげたいと思うが勇気が出ない。ま
たまた渡した後の数時間をどう過ごすか、断られたらどうするか、欲しくない
のに気を遣われるのも嫌だよな、などと考えはじめ気分が滅入り、30分ほど悩
む。理性が負け、声をかけると喜んで貰ってくれる。いいのだ、貰ってくれる
だけで、と思うが向こうも気を遣って話しかけてくれる。ああ、どんな会話を
すればいいのだ、助けてくれ、と祈ろうとしたが、案外普通に会話が進む。他
の人たちもこの空気が嫌だったのか。足りないと思っていた自分の空間が、他
人との共有により満ちてくる。たった飴ひとつで。一番会話した人は、SEさん
だった。会社の合併のため、毎週、東京大阪間を往復しながらシステム統合し
ているらしい。日曜日にもまた東京に行くんです、と言っていた。名刺交換を
した頃には、名古屋に着き、私たちはどうにか座れた。   (hammer.mule)
http://www.magazine-support.com/  ドラッグストアとコンビニ

<応募受付中のプレゼント>
 「ウェブサイト制作のワークフローと基礎技術」1151号。
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 「図解カラーマネージメント実践ルールブック2002-2003」1158号。
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 「おしえて!! Macromedia FLASH MX」1160号。

<よろしく!>
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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
アシスト    島田敬子 

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