[1395] 愛は歳の差を超えるか?

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1395    2003/10/03.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 20169部
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    <スクリーンの中には実に魅力的な男たちが生きている>

■映画と本と音楽と… 186
 愛は歳の差を超えるか?
 十河 進

■かりん島
 大阪のオモロイ中小企業事情
 北川かりん

■ライフスライス研究所
 オリジナルデジカメ開発奮闘記(2003年10月3日金曜日)
 第32回「無印良品のコンセプト研究」
 ユビキタスマン

■イベント案内
 Creator's Sabato Festa



■映画と本と音楽と… 186
愛は歳の差を超えるか?

十河 進
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●中年の殺し屋と少女の純愛映画

追いつめられた殺し屋は、斧を振るって通風口が通っている壁に穴を開け、愛
する少女だけを逃がそうとする。彼は何度も何度も斧を叩きつける。SWATの隊
員たちが重火器で今にも扉を爆破しようとしている。その時、殺し屋は自分の
命のことなど考えてはいない。彼は愛する者を救うために、懸命に斧を振るっ
ている。

ようやく、壁に小さな穴があく。その向こうを滑り落ちれば地下室から脱出で
きるのだ。だが、少女は「あなたには狭すぎるわ」と言って逃げようとしない。
独りで逃げるのはイヤ、あなたも一緒でなければ……。だが、殺し屋は言う。

──俺独りなら何とか逃げられる。大金を預けてあるんだ。それを持って一緒
  に街を出よう。いけ。
──気休めはよして。死ぬ気なの。
──きみは俺に生きる望みをくれた。大地に根を張って暮らしたい。独りには
  しないよ。頼むからいってくれ。

相手だけは助けたいと願うふたりだ。泣きながらむしゃぶりついてくる少女を
優しく抱いて殺し屋は言う。少女の髪をかき上げながら……

──アイ・ラブ・ユー・マチルダ
──アイ・ラブ・ユー・ツー・レオン

字幕には出なかったが、ジャン・レノ演じる殺し屋レオンとナタリー・ポート
マン演じる少女マチルダがそう言い合うのを、僕は間違いなく映画館で身を乗
り出して聞いた。その時に確信した、「レオン」は恋愛映画なのだと。

マチルダが登場した時から、僕はこの映画が恋愛映画なのだと感じてはいた。
元々、英語があまり話せないジャン・レノは、この映画でもきちんと英語が喋
れず、読めないという設定になっている。英語を教える代わりに銃の使い方を
教えて、というマチルダは彼にとって英語の教師なのである。

レオンは殺し屋ではあるが、イノセントな男だ。数え切れない男たちを殺しな
がら、イノセントなイメージを出せるのは、ジャン・レノだからだろう。彼が
唯一かわいがっているのは観葉植物だけであり、大金を稼いでいるのにかかわ
らず、すべてを預けてつつましい生活をしている。

毎日、牛乳を2パック呑み、体を鍛えている。酒も呑まず、おそらく女さえ抱
いたことはない。ストイックなのだ。彼は寝る時さえ、敵を警戒して目を開け
て眠る。こんな禁欲的な生活が送れるのは、彼が少年の心を持っているからに
ちがいない。

そういう仕掛けによって四十代の殺し屋と十二歳の少女は同じ地平に立つ。そ
れに、大人びた、時には大人を翻弄するような行動をし、ハッとするセクシー
ささえ感じさせるナタリー・ポートマンの起用が、ジャン・レノとの年齢差を
埋めてしまう。

だから僕はレオンとマチルダの純愛物語として「レオン」を見たのである。そ
れをロリコン映画などと言う奴は、表へ出ろ!!

●男臭さの匂うような男たち

今やコンスタントにCMに登場し、広末涼子と共演などして日本ではすっかり人
気者になったジャン・レノである。1988年というからもう15年も昔になるが、
僕は初めて「グラン・ブルー」でジャン・レノを見た時、なんてカッコイイ男
だろうと思った。

ジャック・マイヨール(自殺してしまいました)がモデルだという主演のジャ
ン・マルク・バールはストイックで哲人のように海に潜り続けるけれど、ジャ
ン・レノが演じたエンゾはどこか遊び心のある余裕を感じさせながら海に潜る。
低くしゃがれた声、頬から顎を覆う濃い髭、そして丸いサングラスをかけたジ
ャン・レノの男臭さに僕はかなりまいった。

子供の頃から僕がファンになった俳優たちは、やはり共通している何かを持っ
ている。端正な二枚目のグレゴリー・ペックは別にして、小学生の時に見てい
た「シカゴ特捜隊M」のリー・マーヴィン。どちらかといえば醜男だが「特攻
大作戦」「殺人者たち」「ポイントブランク」と見て熱烈なファンになった。

ボギーことハンフリー・ボガートには男の生き方を教えてもらった。「マルタ
の鷹」「黄金」「キー・ラーゴ」「アフリカの女王」といったジョン・ヒュー
ストン監督と組んだ作品はもちろん、「麗しのサブリナ」の金持ち役だって僕
にとってはスタイリッシュな男の見本だったのだ。

振り返ってみれば、フランス映画にはそういう俳優がいっぱいいた。アラン・
ドロンは別にして、ジャン・ギャバンがいた。そして、僕の大好きなリノ・ヴ
ァンチュラがいた。僕は今も「冒険者たち」はリノ・ヴァンチュラの映画だと
思っている。

渋いところではミッシェル・コンスタンタンがいた。彼は「冒険者たち」の原
作である「生き残った者の掟」を原作者のジョゼ・ジョバンニが監督した作品
で主役を演じているし、何本もの主演作を持っているが、日本ではほとんど知
られてはいない。僕は一時期、脇に彼が出ていると必ず見にいったものだった。
現役時代の広島カープの衣笠が少し似ていた。

ジャン・レノはフランスのそうした俳優の歴史の中に出てきたひとりである。
おそらく「グラン・ブルー」で見た時に僕が感じた懐かしさは、リノ・ヴァン
チュラやミッシェル・コンスタンタンなどの系譜だったからだろう。彼らしか
持ち得なかった何か、同じ匂いのする何かを彼は感じさせたのである。

それはリュック・ベッソンの次作「ニキータ」(1990年)で証明された。女殺
し屋ものである「ニキータ」にジャン・レノは「掃除人」として登場する。彼
はボックス型の鞄を持ち、オーバーコートにソフト帽という出で立ちで現れ、
ニキータが殺した死体を始末する。完璧なプロフェッショナルで、最後もプロ
らしく死んでいく。

掃除人ヴィクトルのイメージをリュック・ベッソンは発展させ、ジャン・レノ
を初めて主役にして「レオン」(1994)を撮る。掃除人ヴィクトルは「ニキー
タ」の一エピソードとしてしか登場しないが、そのまま消えていくのは惜しい
キャラクターだとベッソンは思ったに違いない。それほどジャン・レノの印象
は強かった。

昔ならリノ・ヴァンチュラの役だったろう。「ニキータ」はハリウッドでリメ
イクされ、掃除人の役はハーベイ・カイテルが演じた。ジャン・レノよりさら
にハードボイルドでプロフェッショナルなイメージだったが、まさに適役だっ
た。キャスティング・ディレクターのセンスの良さである。

リノ・ヴァンチュラ、ジャン・レノ、ハンフリー・ボガート、リー・マーヴィ
ン、ハーベイ・カイテル……、スクリーンの中には実に魅力的な男たちが生き
ている。

●中年女と少年の愛の芽生えを描いた映画

「レオン」を見ながら、僕は一本の映画を思い出していた。ジョン・カサベテ
スが愛妻ジーナ・ローランズを主演にして作った「グロリア」である。インデ
ィペンデント系でニューヨーク派の監督であり、俳優としても活躍したカサベ
テスがアクション映画を作ったと1980年当時、評判になったものだった。

当時、僕は「小型映画」という月刊誌の編集部にいて双葉十三郎さんの映画評
を担当していた。毎月、原稿を受け取る時に双葉さんのお薦め作品を聞くのが
楽しみだったが、「グロリア」は双葉さん絶賛の映画だった。ジーナ・ローラ
ンズのかっこよさがたまらない、と双葉さんはくだけた口調で言った。

その当時、僕はまだカミサンと映画を見にいく習慣を保持していたので、一緒
に「グロリア」を見にいった。ニューヨークのダウンタウンから次第にグロリ
アの住むアパートまで、流れるような導入部の映像にワクワクしながら映画に
引き込まれていった。

マフィアの帳簿係の一家がグロリアと同じフロアに住んでいる。マフィアを裏
切った帳簿係は家族と逃げる準備をしているが、逃げ切れないと悟った妻は友
人のグロリアに末の男の子を預ける。その少年はマフィアの裏帳簿を持たされ
ていた。

帳簿係の一家全員が殺され、グロリアと少年の逃避行が始まる。グロリア自身、
かつてマフィアの幹部の情婦だったから、その世界には詳しい。小型のリボル
バーを身に付けて彼女は少年の手を引いて逃げる。立ちふさがったマフィアの
男たちを相手に銃を放ち、一歩も引かない。

シャネルのスーツだったか、ラルフ・ローレンのスーツだったか忘れたが、中
年の盛りを過ぎた女が着て不自然ではないシックなスーツに身を包み、ハイヒ
ールの脚を少し広げて銃を片手で構えたジーナ・ローランズは惚れ惚れするほ
ど素敵だった。大人の女、だった。

当時の僕はまだ二十代だったから、ジーナ・ローランズはずっとずっと年上だ
ったけれど、独立心が強く誰にも頼らず生きていくハードボイルドな女がいる
のだと感嘆した。少々蓮っ葉なところも気に入った。女が中年まで独りで生き
てきたのだ。タフでなければ生きていけないのである。

逃避行の途中、グロリアは守り続けてきた少年に次第に惹かれていく。それは
女として惹かれていくようにさえ見える。あるいは彼女の母性だったのかもし
れない。グロリアと少年(「レオン」のマチルダと較べると少年の方がずっと
幼く見えるが、ラテン系の少年で女性から見ると違うのかもしれない)の関係
の変化が逃避行のエピソードの中心である。

そして、ラストシーン。墓地でグロリアを待つ少年。一台の車がやってきて、
ひとりの老婦人が降り立つ。少年が走り寄る……

あの時、映画館の中は幸せな気分に充たされていた。場内に明かりが灯った時、
観客の満足感と幸福感が漂った。僕もカミサンとふたり、余韻に浸ってしばら
く椅子に身を沈めていた。

スクリーンの中には、もちろん魅力的な女たちも生きているのである。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
朝日新聞の金曜日の夕刊に小鷹信光さんが連載を始めた。ずいぶん目立つスペ
ースで「私のハードボイルド」が掲載される。そっちの方が好きな担当者がい
るのだろうか。この前は、隣のスペースに田中徳三監督の談話が載った。かな
り趣味的な紙面でした。私は喜びましたけど。

旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■かりん島
大阪のオモロイ中小企業事情

北川かりん
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私が以前勤めてた会社は大阪の典型的な中小企業だった。ワンマン社長だった
が、この社長は変わってるというのか、根はとっても真面目な人なのだが、そ
の仕事ぶりがハチャメチャで、傍から見てておもしろかった。

叩き上げの営業出身で、この人なら道端に落ちてる割り箸でも500万で売って
しまえるのではないかと思わせる程のスゴ腕の持ち主だった。

私の会社は看板屋だった。私は企画をしており、新商品開発が仕事だったが、
予算なんてまったくなく、画期的な新商品を開発するというよりは便乗型企画
が多かった。

そのひとつとして、当時流行っていたiMacのスケルトンブームにあやかろうと、
その名もズバリ「スケルトン」という商品を開発した。ネーミング通り、透明
の箱から七色の光がグルグル回って周囲を照らすというこのド派手な看板は大
阪庶民の心をグッと掴み、そこそこ売れたのだが、中には納品後に代金を払っ
てくれないお客さんもいて困った。

ある喫茶店がどうしても払ってくれず、あげくの果てに担当の営業の女の子に
罵声をあびせかけるという事があった。そこで、ムカついた社長はその喫茶店
に自ら乗り出して代金回収に行く事になった。

その喫茶店は商店街の二階にあって目立たない為、階段の入り口に「スケルト
ン」を客寄せとして置いていた。このお客さんが何故代金を払ってくれないの
かというと、せっかく買ったこの看板を壊されたらどうするんや? というの
が理由だった。ムチャクチャである。

「この看板きれいやろ、ワシごっつ気に入ってんねん。せやけどな、これ、き
れいから盗まれるんちゃうかと思うと心配でしゃーないねん。金を払ったはい
いけど、盗まれてみーな、あんたんとこ弁償してくれるんか?」

確かに盗まれるという心配をするお客さんは意外にも多い。こんな看板盗むの
か? と思うだろうが、盗むマニアックな人がいるのである。防止策としてチ
ェーンをつけられるようにしてはあるのだが、それでも納得してくれない。し
かし、だからといって納品したのに金を払わないというのは理屈に合わない。

早朝、社長は黒塗りのベンツを細い商店街の中に突っ込みその喫茶店の前にバ
ーンと止めた。ハゲた頭とその凄みのある目付きから、黙っていると組関係者
に見える。中には店主の奥さんがモーニングの準備をしており、この早朝の強
面の客にびっくりして主人を呼び出した。

奥さんの知らせに呼び出された主人は自分の店のまん前に止められてあるでっ
かいベンツにびっくりしながら、店に入ってきた。案の定、組関係と思ったら
しく、「あ、あんたひとりか? ほ、ほんまにひとりで来たんか?」としきり
に言ってたらしい。

で、社長が約束通りこちらも商品を納めたのだから、代金を払って下さいとい
うと、例の訳のわからない理由をまくしたてた。言い忘れたが、社長は温和な
好々爺に見える様努力しているが、本当はとっても短気な人なのである。この
変な理屈を聞かされた社長は頭にカーーッと血がのぼり、気がつけばもう叫ん
でいた。

「そんなに心配ならお前が一日中見張っとけーーー!!!」

この誠意ある社長の申し出に胸うたれたのか、店主は翌日代金を支払ってくれ
た。彼は私が企画した愛すべき商品「スケルトン」を一日中盗まれないように、
今でも見張ってくれているのであろうか?

【北川かりん】
TASU ART WORK
http://www.h3.dion.ne.jp/~tasu/

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■ライフスライス研究所
オリジナルデジカメ開発奮闘記(2003年10月3日金曜日)
第32回「無印良品のコンセプト研究」

ユビキタスマン
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2004年3月3日に独自仕様のコミュニケーションツールカメラを発売することを
目標に、それまでの道のりをレポートする本連載。今回は、無印良品の研究に
行ってきました。

私は、広告映像の世界を中心にキャリアを積んできたのでプロダクツとなると
人脈がほとんどありません。クリエイティブディレクターや映像ディレクター、
webデザイナー、システムエンジニアのような人たちは接する機会が多いので
すが、プロダクツデザイナーとなるとなかなか縁がないのです。そんな、時に
知人に勧められて行ったのが「無印良品の位置」というセミナーでした。これ
は乃木坂のギャラリー「間」で行われている「無印良品の未来」のイベントの
ひとつです。

このセミナーのゲストのひとりである深澤直人氏が、無印良品の換気扇型のユ
ニークなCDプレーヤーを生んだ人であることは知っていました。また、先日こ
のコラムでも書いたグッドデザイン賞の候補作品展示会場でも、新型のファイ
ルボックス型のCDプレーヤーが出品されており、そのユニークな形状からすぐ
に同じ深澤さんのデザインであることが分かりました。最近では、タカラとダ
イヤモンド社と深澤氏の家電ジョイントプロジェクトである「プラスマイナス
ゼロ」でも話題の人と言えば、イメージできるでしょうか?

深澤氏の講演は、パワーブックによるスライドショーで進みました。このスラ
イドが実に美しく楽しいものでした。無印の内部のブレストに使われていると
いう5000品目にも及ぶ商品のディテールを深澤氏本人が撮影したものです。

「無印らしいか? らしくないか?」という判断基準で、ひとつひとつを見て
いきます。例えば、このボタンは「無印らしいか?」この足(商品の設置面)
は「無印らしいか?」などなど。そして、「無印らしい」というイメージの説
明のために2枚の写真を見せてくれました。1枚はアメリカのウォッシュ&ホー
ルドというアメリカの洗濯屋さんの包装でした。パリッとした紙にワイシャツ
などが包まれています。もう1枚はお肉屋さんの店先で、サッと包まれた白い包
装紙でした。そこで深澤氏は、こう説明しました。

「ササッと巻いてくれるから、まだ紙のハリが残っている感じなんです。筋を
入れて包んでしまったり最近のパックなんかではなく、こういう感じが無印ら
しさだろうと、そんなことをいつもブレストしているわけです」

説明の速度より少し早いスライドの展開が、目に心地よく、的確なワードが耳
に心地よいプレゼンテーションでした。デザインという言葉にするのが難しい
五感の部分のコンセプトが明快に誰にでも伝わってきます。具体的な製品の説
明でも、こんな風に進みます。

画面は、玄関にずぶ濡れの傘が置いてある絵があります。玄関のタイルの目地
に傘の先をたてかけバランスをとっている絵です。傘たてを作るのではなく、
目地があって傘が立つのであれば傘たてというものはいらないと。カタチや姿
を消してしまうこと、仏教用語で言うと「相即」だそうです。そして、私がお
おっ! と思ったのが、こんなくだりでした。

「商業ベースにのった無印以外のすべてはお店で見たときに『おおっ!』とか
『いいね!』と言わせないといけないんですね。そういう使命があるんです。
これは経済をもっとも強くドライブしているものです。無印だけが、お店では
『ワオ!』と言わないけど買ってくれます。これを私たちは『Later WOW』と
呼んでいます。使って、感じて、ああっ~、いいねえ~、という遅れなんです」

このあとも深い洞察に基づく講演が続くのですが、私は聞きながらライフスラ
イスが持つ『WOW!』をどこに設定すればいいのか? という悩みを重ねていま
した。使って、自分の画像を見て、他人の画像を見て、さらに次の仕組みがあ
り、と時間がかかる仕組みだからです。

「ハンズフリーカメラ」としてのネックストラップ型のキャッチーな商品デザ
イン、そしてそれを通常のデジカメとしても使える機能性、そしてライフスラ
イスをONにしたあと、ネット上でさまざまな人とのコミュニケーションに発展
していくワクワク感、そのカメラ自体がIDとなるさまざまなイベント。

さまざまな発展が可能なライフスライスは、しかし一番確実なのではジワリジ
ワリと「ライフスライスっていいじゃん」というファンを作っていくことだと
思っているのです。

ライフスライスブランドカメラ発売まであと155日!

※「無印良品の未来」9/13~11/08
 http://www.toto.co.jp/gallerma/
 プラスマイナスゼロ
 http://www.plusminuszero.jp/showcase/

~「情報伝達」から「体験伝達」の時代へ ~
L I F E S L I C E . N E T >> http://www.lifeslice.net/
ライフスライス研究所 主任研究員 川井 拓也
jp_kawai@lifeslice.net

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■イベント案内
Creator's Sabato Festa
http://www.sabato.jp/
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会期:10月10日(金)~12日(日)
会場:CHE GRILL & BAR(東京都渋谷区代官山町20-5 SS代官山ビルB1)
   国際連合大学(東京都渋谷区神宮前5-53-70)
内容:制作物をただ展示するという従来の展示形態ではなく、開催期間中の一
日のみで制作の全プロセスが完了する映像コンペディション。10月11日の午前
0時に会場及びサイトでテーマを発表。24時間以内に90秒の映像作品を提出す
る。集まった作品は必ず上映される。賞金総額は最大で30万円。サイトからエ
ントリーする。学生のみの特典もある。
TEL.090-1206-9038 mailto:info@sabato.jp

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■編集後記(10/3)
・今日はデジクリ主催のセミナー、小笠原たけし「プロがこっそり教えるウェ
ブ制作術」が大阪で行われる。コンセプトのしっかりしたセミナーで、参加さ
れた方は必ずや得るところが大だと思う。わたしは都合で行けないのが残念。
ところで、大阪はセミナーの参加費が非常に安いのが特徴だ(と思う)。東京
でやったら5倍の参加費は必要だというようなビッグなセミナーが度々行われ
ているから、関西の人は恵まれている。東京では来週9日(木)にお薦めセミ
ナーがあるのでお知らせする。わたしも運営に参加しているJPCの特別セミナ
ー『フォント、DTPを取り巻くメディアの状況』である。戸田ツトムさんの2時
間半ワンマンショーだ。参加費はJPC会員・JPC団体会員・学生が無料、非会員
2000円である(通常は非会員10000円)。学生は無料! これはもう行くしか
ないでしょう。定員80名、先着順、会場はアップルコンピュータ。(柴田)
http://www.jpc.gr.jp/

・今日は「プロがこっそり教えるウェブ制作術」セミナーだ。わくわく。少し
席が空いているので当日参加可能!/地下鉄の回数カードを買おうとした。1
枚3,000円。券売機に千円札を2枚入れたが、もう千円札はなかったので5千円
札を入れた。7千円と表示された。ボタンを押したら、金額がおかしいので再
度お札を入れ直せと怒られる。5千円札を入れ直したらすんなりカードが買え
た。7ひく3のできない券売機って……。/いまシネコンでやっている映画で、
おすすめなのは何? うーん。              (hammer.mule)
http://www.mebic.com/event/10_03.html  セミナー概要

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発行   デジタルクリエイターズ 

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
アシスト    島田敬子 
リニューアル  8月サンタ

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