[1500] 自尊心を捨てる時

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1500    2004/04/02.Fri発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 19923部
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<気がつけばデジクリ1500号>

■映画と夜と音楽と… 207
 自尊心を棄てる時
 十河 進

■かりん島 
 「5%」
 北川かりん

■展覧会・イベント案内
 2004 TDC展/デザインフォーラム「TDC DAY」

■ニュース
 CG検定、画像処理検定、マルチメディア検定、デジコミ検定

■1500号記念コメント





■映画と夜と音楽と… 207
自尊心を棄てる時

十河 進
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●貧窮で生き恥晒すより…

小林正樹監督の「切腹」(1962/134分)に出演した時、仲代達矢はまだ30代
の若さだったはずだ。しかし、この映画で仲代は50代の初老の浪人を演じた。
白いものが目立つほおひげを生やし、戦国時代の生き残りの古強者を演じた。

時は徳川幕府体制が固まりつつある頃、関ヶ原以来の浪人が江戸の巷に溢れて
いるが、太平の世に仕官の途もなく、陋屋で日々を内職で暮らすしかない。そ
んな貧窮にあえぐ浪人の一人として、仲代達矢演じる主人公は登場する。

ある日、彦根藩邸・井伊家を津雲半四郎(仲代達矢)と名乗る男が訪れ、生活
に困窮しおめおめと生き恥晒すよりは、いっそ武士らしく切腹して果てたいの
で玄関先を借していただけまいかと申し出る。

井伊家の家老(三國連太郎)は「また、来おったか」とうんざりし、男を座敷
に通せと命じる。家老は苦虫を噛みつぶした顔である。

半年ほど前、ある浪人が某藩邸に同じ願いを申し出る。その浪人は本気で腹を
切るつもりだった。しかし、その藩では浪人の覚悟に感じ入り千石という高禄
で召し抱える。

そのことが江戸中の評判になり、真似をする浪人たちが現れた。彼らは腹を切
る気などなく、武家屋敷からいくばくかの金をせしめようとするたかりなので
ある。

座敷で対面した津雲半四郎に、家老は数ヶ月前に井伊家を訪れた若い浪人・千々
岩某(石浜朗)の話を始める。その浪人は「生活に困窮し、生き恥晒すよりい
っそ腹を……」と言い、井伊家の玄関を借りたいと申し入れてきた。

武勇を誇る井伊家では、他家と同じようにいくばくかの金子を包んでお引き取
りを願うやり方を強硬派が反対し「武士の風上にも置けぬ強請たかり」と罵り、
浪人に本当に腹を切らせてしまう。それも本人が持っていた竹光で、である。
「竹光でありながら腹を切るとは、しらじらしい」と井伊家の家臣たちは浪人
の浅ましさを嘲笑う。

その話をした後、家老は「それでも、お手前は気が変わらぬか」と問うが、半
四郎は「これのことですかな」と腹を切る真似をして笑う。それでは、と井伊
家では庭先に切腹の用意をする。

庭先に座った半四郎は、井伊家随一の剣の達人と言われる家臣を介錯人に所望
する。だが、家臣(丹波哲郎)は病気で出仕しておらず、使いが出る。その間
のつれづれに「拙者の身の上話、聞いていただけぬか。明日は我が身というこ
ともある」と半四郎が言い出し、回想が始まる。

●愛する者のために「よくぞ血迷うた」

半四郎は取りつぶされた大名・福島正則の家臣だった。関ヶ原以来の友人がい
て、彼は藩取りつぶしの際に殉じて切腹をする。一人息子を半四郎に託して、
である。その一人息子が千々岩求女(ちぢいわ・もとめ)であった。

一人娘(岩下志麻)と求女を連れて江戸へ出た半四郎は貧乏暮らしを続けるが、
美貌の娘を某藩の側室にという話を断り、求女の嫁にやり孫も生まれる。しか
し、無理がたたった娘は労咳になり、ある日、孫も高熱を出す。

彼らは貧窮のどん底にいる。しかし、武士としての自尊心を持ち、浅ましい振
る舞いをしない生き方をしている。半四郎が娘の側室の話を断ったのも「娘の
縁で仕官や出世などしたくない」という自尊心なのである。半四郎と求女は、
切腹すると称して金品をたかる浪人たちの行為を嘆く。

だが、妻の病と子供の急病にせっぱ詰まった求女は、ついに自らの自尊心と恥
を捨て、井伊家を訪れる……

物語は、この後、意外な真相が明かされる。物語と映像と語り口の見事さにグ
イグイと映画の中に引き込まれる。もちろんチャンバラシーンもふんだんにあ
る。風が吹き抜ける荒野での仲代達矢と丹波哲郎の対決シーンは、公開当時も
評判になったことを憶えている。

「切腹」は「武家社会の非人間性、権力者の体面を取り繕う偽善を“切腹”と
いう形で鮮烈に描いた作品」(ぴあシネマクラブ)と紹介される映画であり、
そのテーマに間違いはないと思う。半四郎も「武士道とは、所詮、うわべだけ
を繕うもの」と批判する。

しかし、単に権力者の体面を取り繕う偽善を批判するだけではなく、人間の生
き方の根幹を考えさせる映画である。映画でも小説でも、すぐれた作品は、人
間の生き方を問いかけてくるものだ。人間にとって大切なのは「なぜ生きねば
ならないか」より「いかに生きるか」ということだと僕は思う。

半四郎は求女の刀が大小とも竹光だったことを知り、妻子のために武士の魂を
売り渡した求女の首の離れた亡骸に「わしは、これだけは、これだけは、と諦
めきれなんだ」と泣き叫び、刀を抱えて詫びる。悲痛の極みである。彼にとっ
て刀は自尊心を保つための最後の砦だったのだ。

半四郎は言う。
──求女は血迷うた。いや、よくぞ血迷うたと誉めてやりたい。

あれほど軽蔑していた行為を求女は妻子のために(愛する者のために)自尊心
を捨てて行うのである。腹を切らねばならなくなった時にも、瀕死の妻子のた
めに恥を忍んで「一両日の猶予を、必ず(腹を切りに)立ち戻って参る」と、
井伊家の家臣たちに血を吐くように懇願する。

●土壇場での自尊心の保ち方

人間は土壇場での身の処し方に本性が現れるという。本当にすべてに窮した時、
日頃から「男はやせ我慢だ」などと虚勢を張っている僕は、どんな行為をする
だろう。僕がやせ我慢を張るのは自尊心を保つためである。だが、そのやせ我
慢だって、本当にせっぱ詰まった時に張っていられるだろうか。

僕が収入の途を断たれることを怖れるのは、その結果、生活に窮し、浅ましい
ことをしてしまいはせぬか、ということを怖れるからである。とりあえず自分
のことだけなら、やせ我慢を張り続ける気概はある(たぶん)。

だが、愛する者たちを路頭に迷わせてしまう、そのことを迫られた時、僕はや
せ我慢を張り続けられるだろうか。自尊心のために愛する者たちを路頭に迷わ
せて平気だろうか。己の自尊心のために、愛する者たちを不幸にしてよいのだ
ろうか、だが、しかし……、と僕はアンビヴァレンツな思いに捉われる。

もう二十年以上も昔のことだが、「あんな風に処遇されて、どうしてあの人は
会社を辞めないのだろう、自尊心はないのか」と大先輩の人の生き方を見て思
ったことがある。まだ、僕も生意気な20代で子供はいなかった。

その時に、その人は「家族を抱えているからね」という言い訳をした。確かに
愛する者のために恥を忍んで……というのは自尊心を納得させやすい理由では
ある、と僕は若気の至りでクールに受け取ったものだ。

「本当は何をやっても食わせてみせるという自信がなく、家族のためと言い訳
しながら自分のために自尊心をなくしているだけじゃないか」と意地の悪い分
析もした。

それから何年かして僕にも子供ができた。カミサンはずっと専業主婦で生活力
はまったくない。二番目の子供もでき、三年の間に扶養家族は三人になった。
彼らへの責任を日々感じて生きているわけではないが、自分が一家を支えてい
るという自覚は生まれた。

そしてある日、気がつくと僕も若いモンの酒場での挑発に「家族を抱えている
からね」と答えていた。そう言った時、その言葉はやはり自分自身への言い訳
に聞こえた。

その時に僕はわかった。誰かがわかっていてくれる、という思いがなくては自
尊心は棄てられない。だが、おそらく家族は「妻子を抱えているからね」と言
い訳する僕を理解しない。あるいは自分たちを言い訳に使うことを許さない。

求女は武士としての覚悟と生き方を持つ立派な男として描かれる。それほどの
男が、妻子のためにすべてを捨て恥を忍んでたかりを行う。だが、最大の理解
者である義父は彼の汚名を雪いでくれるのだ。

しかし、僕が浅ましいことを行なっても誰も理解者はいないだろう。「あいつ
も切羽詰まって浅ましいことをしたモンだ。尾羽打ち枯らしても、ああはなり
たくないねえ」などと人の口の端にのるだけである。

誰かがわかってくれているという想いがあれば、人は耐えられる。自尊心を棄
てられる。しかし、現実に生きている僕たちには、そんな理解者はいない。

僕が知っていたAさんは、編集長をやっていた雑誌がつぶれ会社が倒産し、新
会社を仲間たちと興したが失敗した。その後、アル中気味になっていた酒もや
めて清掃員になり新宿の町を掃除していたが、その時に妻子に去られた。

誰か私を理解して……と願うのは、叶わぬ夢なのだろうか。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
我が家の周囲は桜並木になっていて、この時期は駅までの道をゆっくり歩いて
いきたくなる。歳をとったせいか、朝早く出るのがあまり苦にならなくなった。
もっとも前夜に深酒していなければ…ですけど。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■かりん島 
5%

北川かりん
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※注 3/31執筆

皆さん、もうとっくに知ってると思うけど、4月1日から総額表示が義務付けら
れます。

今まで税抜き価格の特売赤文字に心を奪われ、レジに並んで税込み価格を告げ
られると桁が違ってショックを受けた。なんて事のないように、今春から税込
み価格をきちんと表示しようよ。というのが、政府の狙いだ。

そして、そんな政府の陰謀に巻き込まれ翻弄されているのが、私だ。メニュー
デザインがメインの仕事なので、今まで作ったものを全部作りかえなければい
けない。しかも3月31日までに……。

この総額表示、賛否両論あって、便利だという人もいれば、今の方が、自分は
こんなに税金を払ってるんだという認識が深まっていいという人もいる。商売
をしている人にとっては、やはり少しでも安く売ってると、消費者にアピール
したいので、価格設定にものすごく悩むようである。

税込価格をドーンとひとつ書いて、「表記価格には消費税が含まれています」
と一文を入れるケースはまだいいが、税抜価格と税込価格をふたつ表示してい
る場合がある。この場合、いかに税抜価格を大きくし、税込価格を小さく表記
するか、この辺りが商売に対する社長の姿勢が見てとれる。

ちなみに今回私が行った税込価格の最小表記は5ポイントだった。
見えねーよ!

また、端数を切り捨てるのか、それとも切り上げるのか、四捨五入か? これ
もかなり悩むようで、中々決断できずに入稿してこないケースが多々見られた。
大手チェーン等では、切り捨てするところが多いらしく、トータルで見ると大
きな損失らしい。

が、そんな事こちらとしては知ったこっちゃない。
「早く原稿をくれ!」の一言に尽きる。

こんなに繊細に悩む人もいるかと思えば、「君が計算してくれ」と投げやりな
人もいる。もう私の頭の中は×105%に占領されて、早くこんな状態から脱出
したい想いでいっぱいだ。

もっと色々芸術的な出来事を書こうと思ってたけど、今回は5%しか脳が使え
ないようだ。次回はもっとステキな出来事をお送りします。

北川かりん
http://www.h3.dion.ne.jp/~tasu/index.htm

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■展覧会・イベント案内
2004 TDC展/デザインフォーラム「TDC DAY」
<http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/index.html>
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会期:4月5日(月)~4月28日(水)11:00~19:00 土18時 日祝休
会場:銀座グラフィックギャラリー(東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F
TEL.03-3571-5206)
内容:「文字の視覚的表現の追求」をテーマのもとに、国際デザイン・コンペ
ティションを開催する東京TDC(タイポディレクターズクラブ)。本年度も世
界中から数多くのタイポグラフィ作品が寄せられ、TDCグランプリほか受賞作
が決定した。本展は8月の「TDC年鑑2004」刊行に先駆けて、受賞作品・優秀作
品の紹介を行うもので、世界各国のタイポグラフィデザインの最先端動向が見
られる。

●デザインフォーラム「TDC DAY」
04 TDC賞受賞者を中心にしたレクチャー&対談。より深い内容、議論の充実を
目指し、2日間にわたり開催する。
主催:東京タイポディレクターズクラブ
共催:ギンザ・グラフィック・ギャラリー
協力:女子美術大学
会期:4月3日(土)4日(日)13:00-18:00(終了時間は予定)
会場:女子美術大学杉並キャンパス4号館 4401教室
詳しい内容、スケジュール
http://www.tdctokyo.org

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■ニュース
<CG検定><画像処理検定><マルチメディア検定><デジコミ検定>
2004年度願書受付開始
<http://www.cgarts.or.jp/top.html>
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<主催者情報>
CG-ARTS協会(財団法人画像情報教育振興協会)は、ディジタル情報を使いこ
なし、ディジタルイメージの制作や処理・編集、インターネットなどディジタ
ル情報でのコミュニケーションの能力を測るための試験を行なっています。文
部科学省認定CG検定、画像処理検定、マルチメディア検定、デジコミ検定の4
つの検定で、いずれも特定のアプリケーションソフトの操作や知識を対象とし
たものではなく、総合的なスキルを評価するもの。ディジタル情報を使いこな
すための基礎が身につき、スキルアップを図ることができます。

各検定の詳細や、学習のための書籍の案内は、協会のwebサイトで公開
しています。合格者の声を掲載中。
http://www.cgarts.or.jp/exam/index.html


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■デジクリ1500号を迎えて
じつにたくさんの方々から支えられているデジクリは、本来ならばいままでコ
ラムを寄せていただいたみなさん全員にコメントをいただきたかったが、そう
いう特集をすると1550号くらいまでは特別号になってしまうので、とくにとく
に古くからお世話になっている方々と身内からのコメントでまとめてみた。

十河進
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1998年4月の創刊時には、デジタル系の雑誌編集長としてコメントを出した。
誰かの原稿落ちの時には急遽、原稿を仕上げた。日刊のメールマガジンが珍し
かった頃の話だ。今でも日刊で出しているのは貴重だろう。金にもならんのに
ようやるわ、と関西人ならつぶやくかもしれない。しかし、デジクリの発生は
関西だし、スタッフも本拠も関西だ。だから、僕は柴田編集長以外には会った
ことがない。それでも1500回続くのはネットの世界だからだろうか。そろそろ
オフ会でもやってみますか。

須貝弦
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デジクリが創刊した98年から数えて丸6年。こんなに続くと、当時いったい誰
が予想し期待しただろうか。私が原稿を書き始めたのは98年の9月だが、頼ま
れもせず続けた結果(自分から書かせて欲しいと言って始めた)、当時24歳の
私も29歳になり、阪神はその間に「一回も」優勝してしまった。何も考えずに
書き始めたし、今でも何も考えていない。できるだけ多くの人に対して、好き
勝手なコトが書けるから続けている。私は今後のデジクリがどこに行くのか知
らないし、未だに柴田さんと会ったことがない。それが面白い。××××がど
うだとか、○○○○がどうとか、そういうことを生半可に青臭く語れる雰囲気
が実は好きだ。デジクリは部活なのだ。部活だから浸れる雰囲気があり、私は
それを無責任に楽しんでいる。善し悪しは別として。

まつむらまきお
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デジクリ1500号、6年ですか。聞くところによると編集部は無報酬なのはおろ
か、持ち出しまでしてるらしいのに、一体なぜ、こんなに続いているのでしょ
う? いや、人ごとではありません。まつかさ水曜チャットは1999/4/28から
で、約200回くらいはあのオッサンとチャットしてるのかと思うと、人生の貴
重な時間をどぶに捨てたような哀しい気分になってきます。ちなみにまつむら
がやってるBak@Flaは1999年の6月から始めて現在1600本くらい。1600本のバカ
Flashを見てきたかと思うと、これまた人生を......。でもやってる本人はバ
カだなぁと思いつつ、けっこう世のため人のためと思っていたり、自分でも楽
しんでやっているので、きっと編集部もそうなんでしょうね。まぁ、デジクリ
にせよ、Bak@Flaにせよ、これはもう「mission from God」、逃げられない業
とあきらめて、振り返らず歩いてゆくしかないですね。

笠居トシヒロ
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デジクリの原稿を書くときはいつもネタがない。1500回のうち水曜日は1/5だ
から300回、僕が関わったのが2/3として200ネタ。なんだ、200くらいで尽き
てしまうのか、と思われた方、それは間違いです。50くらいで尽きていたのだ。
あとはゴマカシゴマカシやっていただけ。1500号記念コメントを、と言われた
けど、やっぱりネタがない。しかたがないから、原稿の数でも数えてゴマカシ
ておこう。1500回のうち水曜日は1/5だから……

永吉克之
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これはおそらく何かの間違いだろう。つい最近、1000号に達したとかいって騒
いでいたのを憶えているが、あれからもう500回も配信されたとは、どうして
も思えない。200回分ほど、うっかりスッ飛ばしてしまったに違いない。それ
はともかく、いろんなメルマガを見るたびに胸を痛めているのが「購読」だ。
この言葉がやむなく誤用されているのは他に適切な言葉がないからだが、きっ
と濱村さんも泣きながら使っていることだろう。しかし、だからこそチャンス
なのである。「購読」に代わる大ヒット用語を造り出し、読者のハートを鷲づ
かみにして握り潰し、業界のパイオニアになる絶好のチャンスが目の前にぶら
さがって、おいでおいでをしているのである。

神田敏晶
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1500号っていうことよりも、それカケることの読者数。すごい分量になります
ね。でもまだまだ、総数は、日本の人口の1/4人分相当にすぎません。そこか
ら考えると中国全土にリーチするためには、7万2000号まで出し続けなければ
ならないのです。やはり中国って"宇宙"みたいな規模と感じます。

santa8
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8月サンタです。1500号、いろんな節目が盆と正月のように一度に来てますが、
私からはデジクリ新スタッフのご紹介を。
前任の吉田さんが3月末をもって新天地へ行ってしまわれたので、(ご活躍を
お祈りします!)急遽私の会社の唯一の正社員にして、この半年間、人形みた
いに事務所のすみっこでじっとしていたマイリーこと鴨田麻衣子23歳に、発行
アシストを任せることになりました。今後事務連絡の拠点となる、デジクリ東
京事務所の電話番も担当します。表情も容姿も綾波レイっぽいロボットみたい
な娘ですが、それなりに頼りになるやつです。ふつつかものですが、よろしく
お願いいたします。
スタッフ全員のたゆまぬ努力によって、発行作業もずいぶん省力化してきまし
たが、まだ道半ばです。(ほんとにね)とりあえず一番近い目標は、「毎日午
前中に全て終わらせて発行する」ですね。日刊紙らしく、毎日決まった時間に
お届けできるよう努力いたします。今後とも、日刊デジクリをよろしくお願い
申し上げます。

<応募受付中のプレゼント>
DTPWORLD70号(2004.4月号) 1496号
Web Site Design vol.10 1497号
グラフィックデザイナーズ年鑑2004-2005 1498号
CG&映像クリエイターズ年鑑2004-2005 1498号

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■編集後記(4/2)
・「バーチャルビューティEXPO」(仮タイトル)がすごいことになっている。
本日現在、エントリーしたのが54名もいる。じつはクオリティの問題で数人の
作家さんにはご遠慮いただいたのだが、この数字は予想を超えた。展覧会主催
の「アジアグラフィック」からは一部屋の半分くらいを借りており、その壁面
からざっと計算して200点くらい展示かなあと思っているが、あまり根拠ある
数字ではない。今回はまったく予算もないので、参加作家さんの手作りパネル
(A3サイズ)を壁面にびっしりくっつける展示にする。ここまで人数が増える
とは思っていなかったので、ひとりあたり6点までOKと知らせてしまったので、
全員が満額回答すると324点になる。まあ、そうはなるまい。でも、ひとり3点
としても162点だ。それで1枚が厚み7ミリのパネルだ。A3サイズでけっこうな
分量になる。それらがすべてわたしの家に届く。今月中頃は宅配便が集中する
だろう。荷物が山積み、引っ越し直後の再現か、でも楽しい。
・気がつけば1500号達成。よく続いていると思う。という程度で、あまり感慨
がないのがわたし自身意外です。読者をはじめ、デジクリを支えてくれている
すべてにみなさんに謹んで感謝します。ありがとうございます。  (柴田)

・電車に乗る。前にすわっている高校生らしき男子集団が、こっちを見ながら
「(女優の)●●●●●に似てるよな。」「あ、似てる、似てる!」「えー、
似てるか?」「似てるって、なぁ。」「うん、歳いった●●●●●って感じ」
「そう、そう!」……君たち、リアクションとれないから、もう少し小さな声
で話しなさい。第一、失礼じゃないか。似ているって言われたことあるし(髪
型だけとちゃうんかい!)、女優さん似だなんて光栄なんですが(髪型真似し
たわけちゃうぞ)、その「歳いった」が頭の中でこだまするんですが。とって
も傷つくんですが。
・1500号ですか、6年ですか、そうですか、そりゃ歳いきますな。人間なら来
年は小学生ですな。高校生よ、君らは正しい……。3000本以上のコラムが掲載
されたメルマガとなりました。月並みですが、コメントくださった方々、コラ
ムを書いてくださった方々、読者の皆様、プレゼントや広告を出してくださっ
た方々、協力してくださっている皆様ありがとうございます。(hammer.mule)
http://gmail.google.com/  googleがメール? 気になる~。

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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