[1507] オリジナル OS を作ろう

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1507    2004/04/13.Tue発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18973部
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      <制作の現場では百害あって一利なしという存在>

■デジタルサウンズ研究室 
 オリジナルOSを作ろう(その1)
 モモヨ(リザード)

■買い物の王子さま 35
 不便さを楽しむ
 石原 強

■セミナー案内
 JPC PDF委員会特別セミナー「PDF/X実運用に多彩な製品も登場!」



■デジタルサウンズ研究室 
オリジナルOSを作ろう。その1

モモヨ(リザード)
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ここ何回か、ウィンドーズ関連の記事を書いてきた。Macのみを支持する方に
は申し訳ないが、今少しこの話を続ける。

前回はお休みしたので前々回になるが、前の原稿で、WindowsXPの機能限定版
がアジアの一部の国でリリースされているということを紹介し、私自身が、も
しそういったバージョンがあれば欲しい、そう書いた。

今、私たちが使っている(つかわさせられている)バージョンは、万能マシン
を目指しているたか、やたらと無駄に肥大している。これには、いろいろな事
情・原因があろうが、ユーザーがもっとも迷惑なのは、最初からOSにブラウザ
ー、そしてメディアプレーヤーが組み込まれていることだ。

こうしたユーティリティーをサービスとして、無料で、OSとは別に、付録とし
ているなら、正直言って、私には何の文句もない。むしろ喜んで使っていたか
もしれないが、OSから切り離せないとなると話は別。ユーザーが他社製の同類
ソフトをインスツールして使う場合、メモリーとハードディスクの著しい無駄
遣いとなるし、トラブルの種になる。

OSにアプリケーションと似たようなプログラムがエンベットされているのだか
ら、プロセスによっては、処理の二重化や無限ループにおちてしまう可能性が
ある。つまり、エラーの原因になってしまうのだ。また、今後、さらに強化さ
れるであろう企業向け著作権管理機能のために、処理のスピードが鈍り、また
クリエイターが自分の作品をつくっている際(もちろんオリジナルだ)そうし
た機能が突如発現したがために、作品が台無しになることだってあろう。

例えば、現在のメディアプレーヤーには、CDライティング機能が搭載され、mp
3などの著作権管理機能も持っている。こうした拡張機能の大半は、エンドユ
ーザー側の違法コピーを防止するために組み込まれているが、実に、制作の現
場では百害あって一利なしという存在。

皆さんにも覚えがあると思うが、例えば、大事なライブをMDで保存などしよう
ものなら後にバックアップ不可能という大悲劇が待ち受けている、MDの場合、
ソフト側のデジタルコピー防止機能だけでなく、ハード側でも制限がある。た
めに、比喩として適当ではないかも知れないが、ファイル保存ができなくなっ
たり、できたと思ったらノイズが乗っていたり迷惑千番、完全にお邪魔虫なの
である。

※ハードウェア側の制限→MDの場合、デジタル端子が用意されているのは、録
音がわ、つまり入力のみ。再生出力はアナログ仕様のものが大半だ。つまり、
MDはバックアップが取れないため、マスター音源には適さない。

こうした無意味なプロセスが埋め込まれたPCを使わざるを得ないのだから、ク
リエーターとしては、癪である。十年前とは比較にならないハードウェア環境
になってなお、ユーザー側の環境が飛躍的にアップしないのは、巨大化したハ
ードディスクやメモリー、向上したPC処理速度の大半が、ユーザーのためでな
く管理者、メーカーのために利用されているからだと思う。

例えば、イラストソフトで知られる某社の製品の多くは、ユーザーに問い合わ
せることもなく、ネットワークに出ようとする。インターネットにも社内LAN
にも接続しないPCでも、定期的に、ネットワーク接続を見に行く。これらのプ
ロセスをバックグラウンドで実行している。ユーザー管理のためだと思うが、
やられる側にとってけっして、いい気分とは言い難い。

というわけで、製作用には、ぜひ、ブラウザーとメディアプレーヤーがOSと別
個になっているものを使いたいというわけだが、現在のところWindowsXPでは
無理らしい。有償のソフトを購入すればそれも可能だが、機能をへらすために
一万円近い出費を強いるのはいただけない。しかし、実際に私が仕事(音楽制
作)に使っているPC二台には、ブラウザーとメディアプレーヤーが仕込まれて
いない。基本OSは、WIndows98セカンドエディションであるが少し改めてある。

XPは家族が使うプリインスツールマシンでのみ使用。WEBは、Vaioの、やたら
Fixを繰り返しているWin2000だ。しかし、仕事には、上記のWin98 セカンドエ
ディション改を使っている。

何回か前に、Win98 セカンドエディションかMeを持っている方にProToolsFree
というソフトがあるというようなことを書いたが、実は、98セカンドエディシ
ョンかMeなら、ブラウザーとメディアプレーヤーを簡単に切り離せる。本当に
簡単なのだ。Netで公開されている某ツールを使えば一発で改造できる。

それが可能な、両OSは、今後貴重なものになるかもしれない。で、問題の方法、
WindowsOSからどうやってIEを削除するか? については、次回に詳細するつ
もりだ。

ヒントはLitePCである。

モモヨ(リザード) 管原保雄
http://www.babylonic.com/

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■買い物の王子さま 35
不便さを楽しむ

石原 強
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押入れを片付けていたら、数枚の風景写真が出てきました。写真を学んでいた
学生の頃、手作りの「ピンホールカメラ」で撮影したものでした。ピンホール
カメラとは、レンズを使わずに針であけた穴(ピンホール)を通った光によっ
て写真を撮る最も原始的なカメラです。

その作りは簡単で、箱に穴をあけてフィルムを詰めただけ。レンズを使わない
ため、画像はシャープでなく、輪郭がややぼんやりとしています。それでも、
こんな簡単な手作りカメラで写真が撮れることに驚いたのを覚えています。

写真を眺めていたらピンホールカメラに久しぶりにチャレンジしたくなりまし
た。そういえば、3年前にポラロイドが組みたて式のピンホールカメラを発売
したと友人から聞いています。その場でできあがりが確認できるポラロイドは
ピンホールカメラを楽しむのにうってつけです。

ポラロイドのサイトをチェックしたら、「ピンホールフォトキット」という名
前で販売されており、赤い箱の「カラーフィルムキット」と青い箱の「セピア
フィルムキット」の2種類があるようです。

「楽天市場」にアクセスして検索してみると、3店で売っていました。中でも
一番安いカメラショップには、こんなそそられる商品説明が載っています。
---
独特の柔らかな質感とノスタルジアに溢れた画像を得られるピンホール写真は
『写真を創作すること』の歓びを再認識させてくれる。ポラロイドフィルムを
利用した針穴写真が手軽に楽しめます。
---

セピア色の写真はレトロな雰囲気があるし、カラーより値段がちょっと安いと
ころにも惹かれて「セピアフィルムキット」を選びました。注文後「メーカー
取り寄せで3日から7日がかかる」と連絡がありましたが、4日で到着。

週末に早起きしてカメラを組みたてます。まず厚紙を折り曲げて二つの箱を作
ります。片方にピンホールの開いた小さな板を貼りつけて、もう片方にポラロ
イドのホルダーを取りつけます。それを二つ組み合わせれて完成。1時間もか
かりませんでした。

早速、押入れの奥から学生時代に使っていた三脚をひっぱり出して、天気の良
い屋外で撮影を開始。三脚を立ててカメラを取り付けます。今のカメラとは似
ても似つかない姿ですから、知らない人がみたら、こんなもので写真が撮れる
わけがないと思うでしょう。

撮りたい風景にカメラを向けてセット。注意深くシャッターを開閉します。時
間は5秒。その後、ポラロイドフィルムをホルダーから引き出して、待つこと
1分弱。シートをはがす瞬間が一番楽しみ。

シートをはがすとセピア色の東京の風景が現れました。出来上がった写真をよ
く見ると、少しぶれて風景が二重になっていました。シャッターの開閉の際に
カメラが揺れたのが原因のようです。

撮影の帰りにカラーのポラロイドフィルムを買いました。今日はちょっと失敗
したけど、来週末に再チャレンジです。今度はぶれを防ぐためにシャッター部
分に手を加えてみるつもりです。こんな風に自分で工夫できるのも、楽しみの
一つかもしれません。

ピンホールカメラを買ったお店「カメラのキタムラ」
http://www.rakuten.co.jp/kitamura/

そして再チャレンジしたピンホールフォト
http://www.webanalyst.jp/pinhole/

【いしはら・つよし】info@webanalyst.jp
なんだか最近ピンホールカメラが熱いです。濱村さんが編集後記に書いていた、
「大人の科学マガジン03号」ふろくの35ミリフィルム使用のピンホールカメラ
はもちろんゲット。そして完成品ピンホールカメラがポラロイドより発売!
http://www.polaroid.co.jp/product/business/pinhole/pinhole80.html

【いしはら・つよし】info@webanalyst.jp
ウェブアナ http://www.webanalyst.jp/
メルマガ「お金をかけないサイト運営術」

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■セミナー案内
JPC PDF委員会特別セミナー「PDF/X実運用に多彩な製品も登場!」
<http://www.jpc.gr.jp/>
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<主催者情報>
日時:4月21日(水)18:30~20:00 ※18:15~受付開始
会場:アドビ システムズ株式会社 会議室(東京都品川区大崎1-11-2 ゲート
シティ大崎 イーストタワー19F)
参加費:JPC会員・団体会員無料、非会員 2,000円(税込)
内容:印刷に特化したPDF/Xへの関心が高くなり実務に必要不可欠なPDF/Xに関
連した新製品の発表も多くなってきました。PDF委員会ではこれら製品を積極
的にご紹介をいたします。

・PDF/X完全対応の「面付け職人」
講師:株式会社恒陽社 マーケティング本部 相場和明
ISO基準のPDF/Xによる標準化が叫ばれていますが、現実問題として面付け作業
において現場の細かいニーズに対応できるツールはまだ少ないのが現状です。
「面付け職人」は新バージョン1.6よりPDF/Xに完全対応し、手軽にPDF/Xフロ
ーを実現できます。

・Acrobatプラグイン「スーパーカラー」
講師:ハイデルベルグ・ジャパン株式会社
ハイデルベルグのAcrobatプラグイン、「スーパーカラー」はPDF入稿時の色の
問題を解決します。ハイエンドドラムスキャナから引き継がれた、定評のある
ハイデルベルグの色変換技術をAcrobatプラグインとして利用できます。

<応募受付中のプレゼント>
 『新宿御苑 撮影ガイド 花と風景の12ヵ月』 364号(4/26締切)

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■編集後記(4/13)

・秋庭俊「帝都東京・隠された地下網の秘密」(洋泉社)の単行本1と2を読ん
だが、次回はこの二冊の内容を一度ばらばらにして、わかりやすく再構成した
決定版を出せば、まだ売れると思う。…つい先日そう書いたのだが、もうそれ
が出ていた。編集者の考えることはいっしょだ。洋泉社MOOKでB5判96ページの
「写真と地図で読む!帝都東京地下の謎」(1050円)という薄い本だ。今度こ
そわかりやすく構成されている。パート1は「知られざる東京の地下スポット
15」として、銀座「幻の地下街」や赤坂見附駅の謎などが展開される。パート
2は「隠された地下の謎に迫る2大スポット」として国会議事堂周辺、霞が関を
掘り下げる。パート3は「東京の地下にはもうひとつの東京が潜んでいる」と
いう14コラムだ。わかりやすいが、つっこみが不足というか、単行本2冊がへ
たなりに迫力があったのに対し、どうもMOOKは薄味なのだ。入門用としてはい
いかもしれない。でも、相変わらず何言ってるのかわからないところもある。
写真や地図がカラーで、それなりに楽しめたからいいけど。    (柴田)

・TIME誌の表紙にgoogleの文字。書店でちらりと見かけたので帰宅してから調
べるが、TIME誌にそのような表紙はないようだ。Newsweekだったのかと思った
が、こちらにもない。TIME誌の表紙は面白いのとせっかく調べたのでurlを。
/タレビン。フロイス。カタカナで書かれていたので人名かと思ったよ。たれ
瓶に風呂椅子だったとは。                (hammer.mule)
http://www.time.com/time/magazine/coversearch/  検索できる
http://www.time.com/time/asia/archive/  アジア版
http://www.newsweek.com/  Newsweek
http://www.nwj.ne.jp/public/backnumbers/bnmenu/20040414/  日本語版

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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