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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1524 2004/05/20.Thu.14:00発行
http://www.dgcr.com/ 1998/04/13創刊 前号の発行部数 18809部
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＜なんせ5ユーザなら1人あたり7,800円ですよ、お客さん＞
■笑わない魚 112
他人の立場に立つなんて芸当ができるか
永吉克之
■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト
ケチケチ社内データベース構築術（う～ん）
茂田カツノリ
■Powerbook Publishing Project 84
番外編「WebDesigning」誌で紹介されました
8月サンタ
■笑わない魚 112
他人の立場に立つなんて芸当ができるか
永吉克之
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ラッシュ時に電車通勤をしている方なら、ご理解いただけると思うが、車両が
腫れ上がるくらい乗客がつめこまれて飽和状態になっているとき、乗客はみな
エゴイストになっている。「こんなにたくさん乗ってきやがって、ちょっとは
他人の迷惑も考えんかい」と思っているのである。
ましてや時期が真夏で、日光がギラギラ当る側のドア口に、二日酔、寝不足で
立っている人なら、「あー不愉快だ、これなら一人くらい殺しても心神喪失と
いうことで、罪には問われないだろう」と考えるに違いない。
ただでさえ満員御礼状態で入ってきた電車に、さらに大量の客をネジ込んで、
後はドアが閉まって発進だというときに、プラットフォームにひとり駆けこん
できて、どの入口から入ろうかと見渡しているのを見ると、ドアの近くにいる
乗客なら誰もが「わ、こっちに来るな」と思うはずである。
そして、その人がムリヤリ押し入ろうとすると「なんちゅうド厚かましい奴や」
と周囲の乗客の憎悪を一身に浴びることになる。その人にしたって、無理にで
も乗らなければならない事情があるのだろうが、そんなこと思いやる余裕のあ
る乗客なんか存在しない。
「きっとこの人は、駅にくる途中で猟師の罠に脚をとられて苦しんでいる子狐
を見つけて、助けてやっているうちに、いつもの電車に乗り遅れてしまったの
だろう。それでこの電車にのらなければ仕事に遅刻するので、他の乗客の方々
には申し訳ないが、と心の中で手を合わせて乗り込んできたのだろう」と思い
やることのできる人がいたとしたら、それは如来の化身としか考えられない。
■
養老孟司氏が『バカの壁』に書いていたが、大学の薬学部の学生に、ある夫婦
の妊娠から出産にいたるまでを追ったドキュメンタリー映像を見せたところ、
女子学生と男子学生とでは反応が正反対だったらしい。
女子学生は、いずれ経験するかもしれないことだから非常に興味をもって観、
しかも新しい発見をしたのに対して、男子学生は、すでに保健体育の授業で習
ったことなので、何を今さら、てな態度だったそうである。
自分の利害に関係のないことに興味がもてないのは、最近の若い人の特徴なの
かもしれないが、関係がないとはいっても、ベネズエラの対日輸出実績を調査
しろといっているのではない。いずれ結婚して妻に子供を産ませることになる
かもしれないのだから、まだ見ぬ妻の苦労を理解するために関心をもって観る
のが、渡世の義理というものではなかろうか。
実際、おたがいの立場に立って考えてみることが難しい関係の代表が男女関係
である。愛しあっていることが、必ずしも理解しあっていることにはならない。
性が異なるということは、それだけで相互理解を困難にするには充分に厚い壁
になる。だいたい女が男に抱かれたいと思う気持ちからして全く理解できない。
私は黒澤映画のなかの三船敏郎が好きだが、抱かれたいと思ったことはない。
こればかりは相手の立場になってみるのは不可能である。
しかし、女性が結婚相手に望む条件として「三高」（高収入、高身長、高学歴）
という皮肉を含んだ言葉があったが、これは女性の立場に立って考えれば容易
に理解できることである。批判するのは筋違いというものだ。
高収入にこだわるのは、金銭的な心配のいらない環境で子供を育てたい、いい
教育を受けさせてやりたいと思うからであり、自然なことである。
また女性が強くなったとはいえ、現実には、男性に対して依存的な女性はまだ
多い。自分や子供を守ってほしい人が背が低かったら頼りなく感じるだろう。
実力はともかく、背は低いより高い方が頼りになるように感じるのは理解でき
ることだ。それに、少々顔が悪くても、スラッと背が高くて、脚の長い男だっ
たら、連れて歩いていると一種のアクセサリーにもなる。自分を飾りたいとい
う気持ちは、人間の本能であり、これも自然なことだ。
そして高学歴の男性を結婚相手に望むのも理解できる。友人に「ウチのダンナ、
東大の医学部出てるから、いい病院紹介してあげるわよ」と、さりげなく自慢
して、三流私大出の夫をもつ友人を小馬鹿にし、優越感にひたりたいと思うの
も人間なら極めて当然なことだろう。
■
自分も同じ目に遭ってみないと、なかなか他人の苦しみは解らないものである。
「インドの干ばつで2000人餓死」なんていう新聞記事を見ても「こりゃひどい
な」と思うだけで、すぐ下段にある「週刊ポスト」の「あの肉感派女優のSMテ
ープが流出」という広告の見出しに関心を移してしまうのが、飽食の国に住む
下根の衆生というものであろう。
しかし、すべての事件、事故、災害の被害者の立場になって悲しんでいたら、
年中泣いていなければならないので、とりあえずは、どこの誰か知らない人た
ちの不幸は他人事化し、感情移入しにくくしているのは防衛本能かもしれない。
例えば、太平洋戦争のドキュメンタリー映像で、特攻機がアメリカ軍の艦船に
体当たりしている場面を見ることがあるが、体当たりを決断して、つまり自分
の身体が木っ端微塵になるのを覚悟して戦闘機の高度を下げたときのパイロッ
トの胸中たるや想像を絶するものがある。しかし、このカミカゼパイロットの
胸中がほんとうに理解できたら、とてもそんな映像は見ていられないだろう。
人間いろんな死に方があるが、個人的には溺死だけはしたくない。だからデキ
シーランドジャズも嫌いである。まだ感電死や凍死や餓死の方が好きになれそ
うだ。というのは、子供の頃二度、溺れかかったことがあるからだ。水面に顔
を出して呼吸することができず、必死にもがいているときの水中の様子が、今
でも鮮明に思い出せる。
だから、毎年、夏になると必ず「水の事故で亡くなる」要するに「溺死」する
人が何人か出るが、私が味わったような苦しみと恐怖を、私よりも長く味わっ
たのかと思うと、たまらない気持ちになる。これらの犠牲者とは一面識もない
が、追体験をしてしまうため、2000人の餓死者のようには他人事化できない。
「何ごとでも、人々からしてほしいと望むことは、人々にもその通りにせよ」
（マタイ福音書7:12）
【ながよしかつゆき／アーティスト】katz@mvc.biglobe.ne.jp
先日の個展を、あのまま終らせてしまうのは惜しいので、巡回先をどうしよう
かと思案していたら、ちょうどデジクリに、デザイナーの稲垣有さんの展覧会
案内が載っているのを見て、その会場の形態が私の好きな飲食店＆アートスペ
ースだったもので、これだと思い、裸足のまま、東京の阿佐ヶ谷にある「我無
双」というDJバーにすっ飛んでいって、オーナーと会うや、7秒で個展をする
ことが決まった。地図などの詳細や能書、前口上は私のサイトで。
EPIGONE / http://www2u.biglobe.ne.jp/%7Ework
会期：2004年6月12日（土）～7月15日（木）月曜休
会場：JR阿佐ヶ谷駅北口徒歩2分、バー「我無双」内『ギャラリー・CHROMA』
営業時間：20-26時（火水木）20-29時（金土）20-24時（日）
※初日はオープニング・パーティを行います。デジクリ読者は是非、余は読者
じゃと私に仰せくだりませ。ああ、私は皆様の忠実な下僕です。参加費不要。
▼稲垣有さんのサイト。もう食べたいくらい可愛いキャラが並んでいます。
http://www.visualclip.com/
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■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 22
ケチケチ社内データベース構築術（う～ん）
茂田カツノリ
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もうちょっとネタがあるので、今回もまたまたFileMaker 7のお話しだ。書籍
や雑誌レビューの執筆をするためにいろいろ検証してたら、面白いことをチョ
ロチョロ発見するので、ついつい書きたくなっちゃうのだ。
●速度の検証続報
前回、バージョン6と7との速度差について「7のほうが飛躍的に速い」とご紹
介したところ「うちではほとんど速度差が出ず、7のほうが遅い機能もあるん
だけど」とお問い合わせをいただいた。
たしかに、CSVファイルのインポートのように、7のほうが倍以上遅い機能もあ
る。件数が少ないデータベースでは、ほとんどの場合差が生じない。ところが
件数にして20万件以上で、フィールド数も多く索引が複雑にからみあうような
ファイルだと、7のほうが飛躍的に高速になってくるのだ。
だから速度向上をアップグレードのポイントとお考えの方は、まず評価版をダ
ウンロードして実験してみていただくことをお薦めする。
FileMakerというのは、もともと結構高速なソフトだ。ある案件で、本格デー
タベースの「4D」との検索速度比較をしたのだが、大方の予想を覆してFile
Makerの圧勝だったことがあった。
繰り返すが、動作速度は状況によって大幅に異なるので、あくまで「参考」な
り「傾向」としてとらえてほしい。FileMaker 7では、索引がらみがかなり高
速化されてるということだ。
●OSの代わりにファイル管理＋FTPを
FileMakerには、画像や音声などを取り込む「オブジェクトフィールド」（英
語版ではContainer）がある。従来から静止画や音声などは取り込み可能で、
PDFもQuickTime形式で取り込めば、ページめくりも可能だった。
この「オブジェクトフィールド」がバージョン7でさらに進化し、取り込むフ
ァイル種の制約がなくなった上、1フィールドあたり4GB/1ファイル8TBと、容
量制限も実用上無限といえるレベルになった。
どんなファイルでも取り込めるということは、つまりOSが行なっていたファイ
ル管理的作業をFileMakerで行えるということだ。
さらにすごいことに、このデータベースをそのままインスタントWeb公開する
と、オブジェクトフィールドをクリックすることでFTPのようにダウンロード
が可能になるのだ。
さまざまなファイルをサーバに放り込んで共有しているという会社は多いが、
これだと分類がホントに大変。そこでFileMakerを使えば、分類もコメントも
検索も自由自在というわけだ。しかもID/パスワードでアクセス管理もできる。
特定のファイルだけはパスワードが必須なんて仕組みも、まったくの朝メシ前
に作れてしまう。
この「オブジェクトフィールド＋インスタントWeb」の使い方は、ちょっとし
たものだけれど実用性はかなり高いと思う。インスタントWebでの公開はふつ
うのHTTPとなんら変わらないから、インターネットに公開するのもごく簡単だ。
ポートも80にしておけば、フィルタに引っかかる心配ないし。
エクセルやワード、PDFといったファイルがあちこちにゴチャゴチャと存在す
る状況に困っているなら、FileMakerで管理する手法をぜひ検討してほしい。
ついでにMac版なら、フォルダアクションからAppleScriptでFileMakerのレコ
ードを作成すれば、ファイルをフォルダに放り込むだけで最低限の情報は自動
記録される、なんてことも可能だ。
えっ、そんなに言うならサンプル作りなさいって？ わかりました、これは作
って無償公開します。そのうちね。
留意点として、39,000円で買える通常のFileMakerの場合、同時アクセスが5ユ
ーザまでという制約がある。同時5ユーザならかなり大丈夫だと思うが、これ
でも足りないという場合はFileMaker Server 7 Advancedを買えばいい（秋に
発売予定）。ちなみに289,000円です（ぶっ←はなぢ）。
●小規模オフィスに導入するなら
FileMaker Proの大きな特徴は、データの共有がとても楽だという点だ。1つの
ファイルをみんなで閲覧でき、誰かが変更しているときはそのレコードだけロ
ックがかかり変更できなくなる、といった排他制御も自動的に行なってくれる。
これはビジネスにおいてホントに便利な機能であり、もっともっと活用してほ
しいポイントだ。
FileMakerでの共有には、各クライアントにも1本ずつFileMaker Proが必要。
ライセンスだけなら1本35,000円で買えて、この金額以上の価値は十分にある
とは思う。しかしもう1つの問題として、FileMaker 7はMacOS X/WindowsXP/
2000でしか動かない、ということも考えねばならない。ちょいとした入力用に
Windows MEマシンとか使ってる場合、これらも買い替えるというのはちょいと
大変だ。
しかし大丈夫、こうした問題を一気に解決する方法がある。名付けて「ケチケ
チ社内データベース構築術」（う～ん）だ。
作戦はこうだ。まずFileMaker ProまたはFileMaker Developerを1本だけ購入
し、FileMaker構築担当者のマシンにインストールする。そしてこのデータベ
ースをインスタントWeb公開するのだ。
こうすればクライアント側はInternet ExplorerとかSafariとかのブラウザか
らデータベースの利用が可能になる。ブラウザだから古いマシンでも大丈夫だ
し、当然タダだ。
前述のとおり同時アクセスは5人までだが、これで間に合う規模ならホントに
安上がり。なんせ5ユーザなら1人あたり7,800円ですよ、お客さん。この金額
で、遠隔地も含めたデータの共有が可能になるのだ。
ちなみに画面デザインについては、単にFileMaker上でレイアウトをしておく
だけで、ブラウザ上にそのまま反映されるから、ホントにラクチンだ。パスワ
ードやIPアドレスの制限により、セキュリティも守れる。
289,000円のFileMaker Server 7 Advancedも、サーバ＆クライアント型データ
ベースだと考えてみると、クライアントにブラウザを使ってユーザ数がほぼ無
制限に増やせるとなれば、実はとっても安いものなのだ（ああ、鼻血が止まっ
た）。
インターネット回線を使っての遠隔地でのデータ共有を使えば、家で子育てし
ながらの仕事も可能になるというものだ。
●細部で気に入ったところ
FileMakerの「カスタムダイアログを表示」スクリプトでは、メッセージなど
のダイアログを表示することが可能なのだが、バージョン7では表示するメッ
セージとして計算式を直接指定することが可能になった。
いままでも計算フィールドでメッセージを自動生成して表示されることは可能
だったが、今回は計算式を直接指定することで、必要なフィールドが1つ減る
のだ。
FileMakerで複雑なデータベースを作っていると、とにかくフィールド数がや
たら増えるのが悩みだったから、こういうちょっとした改良が実にうれしかっ
たりする。
あとは以前にも書いたが、ローカル変数が使える「Let関数」も、実に嬉しい
限りだ。ちなみにLet関数が有効なのは計算式の中だけなので、ほかのフィー
ルドに値を渡す場合は、やっぱりフィールドを作らねばならない。ただしそれ
も、変数的に使うフィールドだけを別テーブルにまとめておけば、旧バージョ
ンよりはずっとすっきりした構造にできる。
●無料配布のFileMaker Solutionsがすごい！
ファイルメーカー社のサイトでは、「FileMaker Solutions」と題していろん
なサンプルを無償配布している。無料のサンプルだからと僕も正直軽く見てい
たのだが、実際ダウンロードしてみると、これが実によくできている。
こうしたサンプルをカスタマイズして使ってくださいというわけだが、実はカ
スタマイズなんてしなくても、そのままで十分実用になりそうだ。これだけで
パッケージとして売ってもいいくらいのレベルに達している。もちろんFileMa
kerでのデータベース構築を勉強するネタとしても、かなりいい。
・今すぐ役立つFileMaker Solutions
http://www.filemaker.co.jp/solutions/solutions.html
・FileMaker Solutions US版
http://www.filemaker.com/solutions/
【しげた・かつのり】shigeta@amonita.com
Webプロデューサー／テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro7の
執筆を多数抱えて気が遠くなっているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底
から思いっきり楽しんでる。
1965年生まれという世代の僕としては、なんとしても映画「CASSHERN」は見て
おきたいのだが、まだ行けてない。妻だけ先に見に行った。ズルイ。
［有限会社アモニータ］
http://www.amonita.com/
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■Powerbook Publishing Project 84
番外編「WebDesigning」誌で紹介されました
8月サンタ
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毎日コミュニケーションズの発行するWebデザイン専門誌「WebDesigning」6月
号は第二特集のテーマが"メールマガジン"である。その記事内で、デジクリの
姉妹紙「写真を楽しむ生活」を取り上げられた。（88-89ページ）
読み応えのある特集である。特に、まぐまぐ編集長の浅尾さんの記事は必読で
ある。この人には実際にお話を伺ったが、よくいる最先端人間と違って、ぶれ
のないしっかりとした視点を持ってサイトの運営を続ける数少ない人である。
一見そんな人に思えないのだが（笑）でもこの人の言っていることは常に地味
だけど、どこまでいっても常に基本に忠実で、読み流してはならない。
誌面の上では、率直に言って、「写真を楽しむ生活」にとっては、身に余る光
栄である。だって5800部強という発行部数は、正直、メルマガの世界では吹け
ば飛ぶような数なのだ。「流行っている」「話題になっている」という基準を
「数」に求めるとすれば、明らかに少数派、どってことない発行部数のメール
マガジンである。（みなさん、ナダール林さんの毎日掲載の原稿に免じて（？）
「写真を楽しむ生活」是非購読してください。下記アドレスからどうぞ）
http://www.dgcr.com/photo/
ちなみにあんまり教えたくないけど（？）プレゼントもしてます。
・「WebDesigning」6月号プレゼント
http://www.dgcr.com/present/20040518.html
●EC系のメルマガの盛り上がりは凄いぞ
例えば、楽天、Yahoo!の二大ショッピングモールに出店しているEC（ネット店
舗）の連中は、両社が「メルマガこそ売り上げアップの最強ツール！」と煽っ
ていることもあり、各ショップがそれぞれ独自に、とんでもない数量のメール
マガジンを発行している。
販売物からいっても、取り立てて特徴も話題もなさそうなショップ（失礼）の
メールマガジンでも、キャンペーンと抱き合わせで、簡単に数万人単位の読者
を獲得している。デジクリがこんなに苦労して（といっても宣伝は全くしてな
いけど）やっとのことで2万人いくかいかないかのところなのに、たかが××
ショップが（ごめんなさい。これはひがみです）メルマガ読者5万人とか聞く
と、くらくらする。
もちろん両ショッピングモールのおびただしい利用者数・登録者数を背景とし
て、業種はなんであろうが、とりあえず流行りもののプレゼント（今はデジカ
メやiPodが効くらしい）と、「お得な」情報と、ちょっぴりあわてんぼ店長の
失敗日記のセットがあれば、とりあえず購読するネット通販ジャンキーがあっ
という間に数万人、群がってくるというだけのことなのだが、それにしても日
々の購読者数を一桁の単位で一喜一憂しているうちとは、エライ違いである。
このEC系のメールマガジンというのは、実際に売り上げにも直結しているらし
いし、「売り上げアップのメルマガ術」なんていうセミナーも大盛況である。
先日ECで働く知人が、社長の命令でYahoo!主催のその手の講座に出たそうだが、
（もちろん六本木ヒルズ）参加費5千円なりで、びっちりと埋まっていたそう
である。ちくしょう、私たちも5千円で会場埋めたいなあ。
●数は少なくても影響力はすごいぞ
しかし、デジクリ編集部は、目先の購読者数であれこれ悩んでも仕方がないと
達観してもいたりする（ここまで書いておいてそういうか）。負け惜しみでも
何でもなく、うちは読者数じゃない、内容で売っているゾという自負があり、
そして受け手の読者層の質がそもそも、レベルが違うという実感があるからだ。
この「数」と「質」については後々、本稿で詳細に取り上げていかなくてはな
らない重要なテーマだが、本誌日刊デジクリは月～金の執筆陣それぞれが「濃
い」読者を抱えていて、その中には明らかに現場・業界の大物と思われる人が
多く、こちらもびびってしまうことがよくある。
手前味噌で恐縮だが、この電子出版社の特集の第一回には、グラビアで超有名
な某写真家の方からメールをいただいて腰を抜かしそうになってしまった。私
の場合、月に一回は、こういうある意味怖い出会いがある。月曜日に募集をは
じめたデジクリのプレゼントの応募欄に、目を疑う有名イラストレータの名前
が！（Sさん！ それも二日連続って… もちろん当たるかもしれませんし、
当たらないかもしれません（皇室風）抽選は公平ですが、お楽しみに！）
とにかく、ええっ、こんな人が！？ という読者が多いのである。月～金まで
の執筆陣は別につながっているわけではないから、それぞれの執筆者さんのと
ころにはもっといろんな反響がきていることと、想像される。これはとにかく
嬉しい力で、この手応えだけで続けていける、という気さえする。
というわけで、読者のみなさん、もっと執筆陣に気軽に感想をメールしてみて
ください。返事は保証しませんが、確実に皆さんの声は執筆者に影響を与えて
いるんです。
【8月サンタ】santa8@mac.com
LondonとLyallとLeCarreを愛する35歳元書店員。某超大手取次社員の経験アリ。
今週はお休み予定でしたが、せっかく紙媒体にデジクリが登場したので、よろ
しく！
＜応募受付中のプレゼント＞
『PREMediaパート21 いますぐ始める色の標準化作戦』
『Web Designing 2004年5月号』
以上 デジクリ#1522号
『タブレット＋Photoshop Elements お絵かき・工作教室』
『「COMMERCIAL PHOTO 2004/6」100 Photographers 特集号』
『Photoshop CS 実戦デジタル写真術』
以上デジクリ#1521号。すべて5月25日（火）14時締切です。
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■編集後記（5/20）
・中島らも「こどもの一生」を読む。構想14年、執筆1年半、よくできたB級ホ
ラーである、と作者自ら言っている。自分の劇団ではギャグの芝居の脚本ばか
り書いていた作者が、よその劇団のために書いたホラーな脚本「こどもの一生」
のノベライズである。物語の2/3まではこわくない。登場人物のみんなが個性
的でおもしろい。それが急転直下、大変なホラーになってしまう。作者は、執
筆中に大麻所持で逮捕され、22日間の拘置所づとめ、保釈後はすぐに精神病院
に入院、囚われの身でこのクライマックスを書き終えたという。どうだ、傑作
だろう、こわいだろう、これで夜中にトイレに行けまい、とまで作者は言いた
いようだが、じつはそんなことはなく、血も凍るようなこわい話を期待してい
たわたしはちょっとがっかり。もっと悲惨に終えて欲しかった。単行本一冊で
1700円もする。買わないで（買えないで）、図書館で借りて正解。 （柴田）
・小枝不動産が好きだ。欠陥じゃないのかというような住宅物件を紹介するコ
ーナー。たとえば、27LDKの豪邸ということで小枝さんがわくわくしながら訪
ねるが、外観はさほど大きくは見えない。上の階から案内されるが普通の住宅
のようだ。が、下の階は三畳ほどの小さな部屋がいっぱい。そう、27LDKのほ
とんどは三畳の部屋だった、というオチ。ほかにも「強い家」という回は、階
下にあるキックボクシングジムのサンドバッグ音が柱を伝って聞こえる物件だ
ったり、普通のマンションである「見晴らしのいい家」は、最上階にオーナー
手作りの天体望遠鏡が設置されている物件だったりする。ほかの物件もユニー
クなのでぜひサイトで見て欲しい。この枠は昔からいい感じ。（hammer.mule）
http://www.ytv.co.jp/dameyo/ 土曜はダメよ！
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発行 デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>
編集長 柴田忠男
デスク 濱村和恵
アソシエーツ 神田敏晶
リニューアル 8月サンタ
アシスト 鴨田麻衣子
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★【日刊デジタルクリエイターズ】は無料です。
お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
★日刊デジクリは、まぐまぐ<http://mag2.com/>、
E-Magazine<http://emaga.com/>、カプライト<http://kapu.biglobe.ne.jp/>、
Macky!<http://macky.nifty.com/>、melma!<http://www.melma.com/>、
めろんぱん<http://www.melonpan.net/>、
MAGBee<http://magbee.ad-j.com/>、posbee<http://www.posbee.com/>、の
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