[1534] 根拠がなくても自信を持とう

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1534    2004/06/03.Thu.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18814部
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    <「子供を持つ」ってことが人生の選択肢の中にある>
 
■笑わない魚 114
 根拠がなくても自信を持とう
 永吉克之

■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 24
 少子化の本当の責任者
 茂田カツノリ

■イベント案内
 フランスにおけるデジタルメディア/マルチメディアの教育機関、デジタル
 スタジオ、デジタルシネマ、地域振興、テレビ番組アーカイブ等に関する最
 新動向講演会
 アンダーグラウンド・ブックカフェ 地下室の古書展 Vol.2

■WEBマガジンCLIP
 ますます巧妙化するネットのオレオレ詐欺



■笑わない魚114
根拠がなくても自信を持とう

永吉克之
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クリエイターを育てる学校で非常勤講師をしているが、生徒には、自分の感性
やアイデアに絶大な自信をもって作品を作りなさい、自惚れなさい、自画自賛
しなさい、自分以外の生徒はみなカスだと思いなさいと集団催眠をかけている。

才能に自信をもてないクリエイターなんて、漫才のできない大阪人のようなも
のだからである。そんなものは存在しない。大阪では脳死状態の患者でも漫才
ができるのである。

課題制作として作品を提出させると必ず講評会をすることにしている。ひとり
ひとりの作品をスクリーンに映して、私が偉そうに批評を加えるのだが、自分
の作品が批評される番になると下を向いてしまったり、講評会のある日に限っ
て欠席したりする生徒もいる。自分のへたくそな作品がさらしものにされるよ
うな気がするのだろう。

実際にへったくそで、しかも内向的な生徒には可哀相かもしれないが、クリエ
イターというのは他人に見せるための作品をつくるのが使命なのだから、自分
の作品を他人がどう見るのかということに興味を持てなければ困るのである。

これはそのための試練だと、私は心を鬼畜生にして生徒の作品を罵倒…したら
自信をなくして学校をやめてしまうので、問題箇所は簡潔に淡々と指摘し、長
所は針小棒大に絶賛する。こんなんどこ誉めたらええねんという作品でも、な
んとか美点を捏造して誉める。最近のコは誉めて育てるのが流行だそうである。

                 ■

これは最近に限った傾向ではないが、若い連中のなかには、最先端の、あるい
は奇抜な、挑発的なファッションや行動で、周囲に対して「どうだ」と自己主
張しようとする者がたくさんいる。しかしそのなかに、自分の意見やアイデア
を「どうだ」と主張できる者は少ない。それに奇抜なファッションといっても、
流行の範囲内での奇抜さであり、個性的でも独創的でもない。

彼らには自信がないから、流行の様式をはずれる奇抜なファッションは恐くて
できないはずだ。スーツを裏返しに着るとか、和服の上から柔道着を着るとか、
仕事に行く時も、六本木ヒルズに行く時も、どこに行く時でも必ず、物干ザオ
を持ち歩くとか、そんな根性はあるまい。私もないが。

私がこれまでに受けもった生徒のなかにも、いつも迷彩服を着て腰に鎖をジャ
ラジャラいわせている者や、髪をまっキンキンに染めて唇にピアスをしている
者などがいたが、それらも平凡極まる奇抜さであり、しかも外見だけである。

講評会で、クラス全員が注視するなか、スクリーンに映し出された生徒作品に
関して、それを作った生徒自身にコメントを言わせることがあるが、迷彩服の
モヒカンが、何を言えばいいのか分らず、頭をかかえながら、ときどき上目遣
いにこちらを見て、私の「もういい」というお赦しが下るのを待っている姿は
哀れというほかない。

つまり「それは違うぞ」と否定されたり、反論されたり、幼稚な考えだとバカ
にされたりするのが恐いのか、でなければ何のビジョンもなく制作しているの
かのどちらかである。いずれにせよ自信が欠如していることに変わりはない。

                 ■

高校の時、叔父に大学は合格できるかと聞かれて、五分五分だったので「多分」
と返答したら「なんか、その自信のなかごたる返事は。合格しますと言わんか」
と叱られて「なんというアナクロニズムだろう」と辟易したものだが、今では、
この実情を度外視した断言を私に求めた叔父の気持ちが理解できるのである。

政治家は責任を取らされるのを怖れて玉虫色の発言をする、小学校では、テス
トで間違った解答をしても、それも個性だということで正解になってしまうよ
うな自信喪失の時代にあって、断言をするのは勇気のいることだが、それだけ
にこの、ある種のヤケクソ感は爽快でもある。

われわれは公の場では、人々の反感を買うのを恐れて断言を避けようとする。
「私個人は死刑推進論者です」とか「学級崩壊の原因は、学校よりも、むしろ
家庭での教育にあるんじゃないかと僕は思います」とか「森田さんは何となく
アリクイに似てるような気がする」とか「Windows 2000上では漢字Talk 7.5は
動作しない可能性がある」といったようにワンクッションおいた言い方をする。

だからこそ「悪党はひとり残らず死刑だ」「学級崩壊は何から何まで親が悪い」
「森田はアリクイだ」「Windows 2000上では漢字Talk 7.5は動作しない」と、
いいにくいことを自信たっぷりに断言できる人が今の時代、人を惹きつけるの
である。ちょっと危険な香りもするが、石原都知事が人気があるのは、その辺
りと無関係ではないのではないか、という考え方も、あながち的外れではない
と言ったら言い過ぎだろうか、というのが私個人の感想である。

デジクリでの私の発言はバックナンバーという形で未来永劫に保存されるわけ
だから、失言も保存されるのである。配信済みのメルマガの内容を改ざんする
ことは主要農作物種子法で禁止されているので「し、知らんよ。何の話だね、
キミ」としらばっくれることはできない。

私は生涯その汚名を額に刻みつけたまま生きていかなければならないのだ。し
かし私は常に真摯な気持ちで書いている。今後、過去の発言と矛盾したことを
言ったりするかもしれないが、それを書いた時点では真実なのだからいいのだ。

【ながよしかつゆき/アーティスト】katz@mvc.biglobe.ne.jp
前回、自分のマシンに非対応の内蔵ハードディスクを買うてしもてどないしょ、
と泣き言を書いたら、T.N.さん、S.N.さん、M.I.さんからアドバイスをいただ
いた。要するに私が買ったのは160GBのディスクだったのだが、マシンが137GB
までしか対応していなかったので、マニュアルには「正しく認識しません」と
書いてあったのだが、それはつまり137GBまでなら認識しますよ、ということ
で、ムリに接続したら爆発するぞということではないらしくて、ほっとした。

《個展@東京・阿佐ヶ谷のお知らせ》
会期:2004年6月12日(土)~7月15日(木)月曜休
会場:JR阿佐ヶ谷駅北口徒歩2分、DJバー「我無双」内『ギャラリー・CHROMA』
営業時間:20-26時(火水木)20-29時(金土)20-24時(日)
※初日は20時からオープニング・パーティを行います。私は東京には知人が少
ないので非常につつましやかなパーティになることでしょう。参加費不要。
*現在、Kanda Gaigo Digital Creator Course Student Art 展開催中。

▼地図など詳細は私のサイトで。
EPIGONE / http://www2u.biglobe.ne.jp/%7Ework

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■子育てSOHOオヤジ量産プロジェクト 24
少子化の本当の責任者

茂田カツノリ
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前回の「渋谷区が少子化No.1に決定しました」(1529号)について多くのご意
見をいただいた。メールをお送り頂いた方に、この場を借りてお礼申し上げま
す。今回はその続きというか、むしろ本題ともいえる部分のお話しだ。

●環境はたしかに良くない。でも...

前回、「ジジイ連中が作った社会システムが少子化を作り出した」といった話
をした。確かにいまの日本は、子供を持ち、育てようって気になりにくい環境
になってしまってると思う。

しかし、それはあくまで環境の話である。少子化の直接的な原因は、当たり前
だがいま子供を持つであろう世代が、子供を作ってないということだ。

念のためだけれど、僕は「子供を持たなきゃダメだ」などと説教を垂れようと
いうつもりはない(僕はとてもとても、他人に説教垂れられるような人間じゃ
ない)。そうじゃなくて、気づいてほしいのだ。

たとえばジジイ連中が作った会社なり仕事なりのシステムに疑問を持ち、自分
なりにいい仕事をしたいと思って独立したという人は多い。ジジイ世代が作っ
たシステムに反抗し、自分の考えで進むことにしたわけだ。

それと同じで、ジジイ連中が作った価値観、たとえば子育てを女性だけに押し
つけたりとか、女性を生産の現場で男性と同等の存在とみないとか、男が育児
休暇取りにくいとかいう状況にも、反抗してほしいのだ。

ジジイ連中が作った仕組みは、男に都合の良いことが多い。楽な考えだから、
うっかりそれに飲み込まれがちだ。でもちゃんと、自分の頭で考えてほしい。

子供を持つかどうかっていうことは、まったく個人の自由であり、他人が口を
出すべきことではない。そのことは僕もわかっているのだが、自分が子持ちに
なって良かったという思いがすごく強いので、最近はかなり図々しく「子供を
持とうよ」と言っている。

それで不快な思いをした方々、すいません。それでもとにかく僕は「子供を持
とうよ。楽しいから、騙されたと思ってさあ」と言い続けるので、不快なら耳
をふさぐなりケリを入れるなり殴りかかるなり、してください。

そして、話はさらに、ぶっ飛ばされそうな方向に進むのだ。

●男と女の温度差があるのか?

子供を持たない理由は、もちろん人それぞれだ。だけど自分の友達とかの話を
総合すると、ある程度の傾向というのは見えてくる。

その傾向というのは、女性の多くは、それなりの相手なり環境なりがあれば、
子供がほしいと思っているということ。「私は子供はほしくない」と明言する
女性というのは、僕はあまり会ったことがない。

一方男のほうは、「いやあ、まだ子供はいらない」と明言する人は多い。その
「いやあ」の裏には、「まだ稼ぎが悪いから」とか「まだ遊びたいから」「も
っと旅行したいから」とか、いろいろあるんだろう。でも根本的に、「子供を
持つ」ってことが人生の選択肢の中にあるってことを、そもそも意識すらして
ないのではと思える(僕もそうだった)。

まあ男なんて自分で産むわけじゃないから実感もないし、そんなもんかもしれ
ないんだけど。

しかし、たとえばつき合ってる女性が本当は子供がほしいと思っていて、でも
男のほうが子供ほしくないとか稼ぎが悪いとかで子供を持つに至らないような
状況があったとしたら、それはその男は悪い。

そんな男は、その女性を束縛する権利はない。だから逆に、女性のかたで子供
がほしいけど、いまの配偶者や彼氏の稼ぎが悪いとかなら、キッパリ見捨てて
新しい相手を捜すべきと思う。人生は短いのだから。

もちろん人生そう単純じゃないから、あくまで僕の独り言として聞いてもらえ
ばいいんだけど。

ということで、この話は次週に続くのであった。

【しげた・かつのり】shigeta@amonita.com
Webプロデューサー/テクニカルライター、あるいはファイルメーカーPro7の
執筆を多数抱えて気が遠くなっているただの凡人。子育てSOHO生活を、心の底
から思いっきり楽しんでる。
大きな液晶ディスプレイがほしいな~と思ってたら、DellでPen4/2.8GHz本体
と20インチUXGAで152,000円(税別)っていうセットがあった。買おうかどう
しようかとちょっと迷ってたらキャンペーンが終わってしまった。しばらく待
ったら再開したのでソッコーで注文したら、その翌日に10,000円引のクーポン
が届いた...。なんだかDellのマーケティング戦略との駆け引きをした気分...。
しかし注文から到着まで10日もかかるとは知らなかった。まあそのやり方で20
年もやってるんだし、注文してから生産するっていうスタイルも十分納得でき
るから、時間かかってもぜんぜんいいんだけど。店頭に在庫があって持ち帰れ
るのが当たり前っていう消費者側の感覚こそ、直すべきなのかとも思う。

[有限会社アモニータ]
http://www.amonita.com/

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■イベント案内
フランスにおけるデジタルメディア/マルチメディアの教育機関、デジタル
スタジオ、デジタルシネマ、地域振興、テレビ番組アーカイブ等に関する
最新動向講演会
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<主催者情報>
デジタルメディアに関する非営利組織メディア・フォーラムでは本年2月から2
か月にわたり、フランスのデジタルメディア/マルチメディア動向調査を行い
ましたので、その報告講演会をフランス大使館ほかのご協力のもとに以下のよ
うに開催します。それぞれ終了後、懇親会の予定があります。

■名古屋会場
日時:6月17日(木)13:30~17:10
会場:愛知ベンチャーハウス 3Fセミナー室(名古屋市中区新栄2-2-24)
http://www.venture-house.jp/
・プログラム
「日本からフランスへの投資環境とフランス大使館の支援活動」
講師:クーロン和子 フランス大使館(対仏投資部)名古屋事務所代表
「NAB2004の報告-これからの映像・放送業界を見据えて、ポスト万博を踏ま
えての当地の動き」
講師:行木修 デジタルマジック株式会社代表取締役
「フランスにおけるデジタルメディアの最新動向とコンピュータ・グラフィッ
クス映像作品上映」 
1.フランスにおけるデジタルメディア(コンピュータ・グラフィックス、ゲー
ム、アニメーション、映画)の教育機関の現状と日仏の比較
2.コンピュータ・グラフィックス映像作品の上映(学生作品)
3.フランスのデジタルスタジオ(デジタルプロダクション)の現状
4.最新コンピュータ・グラフィックス映像作品上映(プロフェッショナルの作
品)5.デジタルメディアによる地域振興の実情紹介6.デジタルシネマの現状
7.INA(フランス国立視聴覚研究所)におけるテレビ番組、ラジオ番組のアー
カイブの現状
講師:河内隆幸 メディア・フォーラム代表、
   フィリップ・ベルテ メディア・フォーラムヨーロッパ支部

■大阪会場
日時:6月18日(金)13:30~16:50
会場:マイド-ムおおさか研修会議室1号室(大阪市中央区本町橋2-5 
マイドームおおさか TEL.06-6947-4321 研修会議室係)
http://www.mydome.jp/mydomeosaka/04.html
・プログラム
「日本からフランスへの投資環境とフランス大使館の支援活動」 
講師:ローランス・オーブリー フランス大使館対仏投資部大阪支部長 
「私の考えるコンピュータ・グラフィックスとイメージファクトリー」
講師:大村皓一 宝塚造形芸術大学教授   
「フランスにおけるデジタルメディアの最新動向とコンピュータ・グラフィッ
クス映像作品上映」 
1.~7. 名古屋会場と同じ
講師:河内隆幸 メディア・フォーラム代表
   フィリップ・ベルテ メディア・フォーラムヨーロッパ支部 

■岩手会場日時:6月21日(月)15:00~18:00
会場:岩手大学工学部 情報システム工学科(4号館)1F 106講義室
http://www.eng.iwate-u.ac.jp/jp/introduction/index.html
・プログラム
1.~7. 名古屋会場と同じ
「フランスにおけるデジタルメディアの最新動向とコンピュータ・グラフィッ
クス映像作品上映」 
講師:河内隆幸 メディア・フォーラム代表
   フィリップ・ベルテ メディア・フォーラムヨーロッパ支部

◎参加費:無料
◎参加申込み締切り 名古屋6/15 大阪6/16 岩手6/19 定員に達し次第締切
◎参加方法 
・事前登録制です。以下を info22@mfa.jp までご返送下さい。各会場共通。
-----------------------------------------------
フランスのデジタルメディア講演会参加申込み
ご参加会場( 名古屋 大阪 岩手 )不要な会場を消して下さい
参加者氏名とフリガナ (                )
会社名(大学名等) (                 )
部署(学部、学科名等)・役職 (            )
 ※学生の方は、学部、学科名等の後に学年をお書き下さい。
住所 (                        )
tel(携帯電話も可)(          )
fax(         )
email-1(        )
email-2(個人用等)(       )
-----------------------------------------------

・一通のメールで複数の方の参加も可能です
・その際には、このお申込み部分をコピーして下さい。参加者各人ごとの氏名、
会社名、所属、email、電話番号等が必要となります。
◎お願い 参加申込み後、参加できなくなった方は必ずメディア・フォーラム
事務局(info22@mfa.jp)までメールでご連絡下さい。無断欠席とならないよ
うにお願いします。
◎問合せ メディア・フォーラム事務局 info22@mfa.jp

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■イベント案内
アンダーグラウンド・ブックカフェ 地下室の古書展 Vol.2
<http://underg.cocolog-nifty.com/tikasitu/>
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会期:6月13日(日)~15日(火)10:00~18:30 最終日17時 
会場:東京古書会館 地下ホール
併催企画展示:本を散歩する雑誌「sumus」による「小出版社の冒険」展
期間は古書展と同じ 古書会館2階情報コーナー
13日(日)午後3時よりスムース同人によるトークショー

・地下室の映画会:石井輝男監督による新作「盲獣VS一寸法師」 
13日(日)と14日(月)開場18時半 開演19時 入場料1,500円 
14日(月)には開演前に山根貞男さんによるトークもある

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■WEBマガジンCLIP
ますます巧妙化するネットのオレオレ詐欺
<http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/rep01/310891>
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(BP's Eye・柔らかいデジタル 第13回 林伸夫)
メール文中に用意された「口座確認用ページ」には決して行かないように!
記者魂がうずいてしまった筆者が危険な実験にトライ、貴重なレポートである。 

<応募受付中のプレゼント>
『Photoshop レタッチ・画像合成テクニックマスターブック』
『Flash便利帖』
『変わるか・印刷業の構造と意識の改革』
 以上デジクリ#1531号。締切は6月10日(木)14時。

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■編集後記(6/3)
・清水文吾著「本は流れる 出版流通機構の成立史」(日本エディタースクー
ル出版部)という本を入手した。クラシックな装丁だが、1991年刊だからそん
なに昔でもない。しかし、いかにも売れそうにない体裁に価格(3,500円)で
ある。まえがきの中で著者は「本稿は"正史"ではなく"稗史"の類である」と強
調している。つまり、これまで書かれた出版史のなかから、出版の流通を巡る
世相的な事象、挿話を好んで拾い上げたものだという。筆者は「旧日配」最後
の職員で、出版界の裏街道に隠然たる影響力を持った特異なジャーナリストだ
ったらしい。この書籍では、「日配」の解体で終わっているが、著者が病魔に
襲われて続きが書けずに未完になったようだ。いわば出版流通革命の前夜の話
であるが、興味深いエピソードが満載のルポルタージュだ。さて、この古びた、
しかしきれいな保存状態の書籍は古本市場という店で見つけた。105円とはあ
んまりな値段だ。奧付けにTOHANの印が押してあった。       (柴田)

・事務所の近くにあるラシーヌというお店のケーキがおいしいらしい。フレッ
ツ・スポットにもなっているようだ。一度は行かねばなるまい。他にも近場に
おいしそうなケーキ屋さんがあるから制覇したいと思いつつ、食べ損ねた昼食
代わりにキャベツ焼きを買ってしまう。/このラシーヌの入っている建物がい
い感じで、こんなところで仕事してみたいな~なんて思うのだが、うちの事務
所に90坪は広すぎるし、とてもじゃないけど賃料払えないわ。(hammer.mule)
http://www2.ocn.ne.jp/%7Eracine/  ラシーヌ
http://www.kanshin.com/index.php3?mode=keyword&id=443287 キャベツ焼き
http://www4.ocn.ne.jp/%7Euakbuild/  ビル

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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