[1679] 男と女の間には…

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1679    2005/01/28.Fri.14:00発行
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        <テーマは「愛と友情と裏切り」>

■映画と夜と音楽と…(243)
 男と女の間には…
 十河 進

■Workforce of a Freelance(8)
 ネットワークホームを見据えてみよう
 新居雅行



■映画と夜と音楽と…(243) 
男と女の間には…

十河 進
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●漱石作品の素晴らしさ

夏目漱石がいつも苦虫を噛みつぶしているような顔をしていたのは、生来の胃
弱のせいだったという説が有力だ。

イギリス留学中に神経を病んだ話は有名だが、神経性の胃炎で若い時から悩ん
でいたのだろうか。修善寺で大喀血するのは漱石の年譜には必ず記述される。
その時には一命をとりとめるが、結局、胃病が漱石の命を縮めた。

漱石の作品は、今も学生たちの休暇中の課題図書にあげられているのだろうか。
僕も中学高校の課題図書で漱石の作品を読まされた。「心」は高校生の時に読
んだが、特に印象には残らなかった。親友に自殺された「先生」がどうしてそ
んなに悩んでいるのか、僕には理解できなかったのだ。

漱石を本格的に読み始めたのは三十代になってからである。岩波版の新書サイ
ズの「漱石全集」を一冊ずつ買い揃え読破していった。ただし、全巻は買って
いない。小説の巻はすべて揃えたが、評論の巻はどうせ読みはしないと思い主
要なものだけしか買わなかった。もっとも、小説も未だにすべては読み切って
はいない。

しかし、「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「虞美人草」「三四郎」「それか
ら」「心」「明暗」などと読み進むうちに僕は気付いた。「我が輩は猫である」
や「坊っちゃん」によって誤解されているが、漱石は心理小説の名手なのだと。
いや、「我が輩は猫である」だって滑稽さを強調しているが、シリアスな心理
小説の側面をすでに顕していた。

漱石作品を原作にした映画では、新藤兼人監督の「心」を1973年に、市川崑監
督の「我が輩は猫である」を1975年に、森田芳光監督の「それから」を1985年
に、それぞれ封切りで見ている。その他に坂本九主演の「坊ちゃん」を見た記
憶があるが、これはほとんど記憶に残っていない。

「心」はATG映画で主演は松橋登、自殺する友人を辻萬長が演じた。静かな映
画だったという印象だ。ドラマチックなことは起こらない。「心」は読んでい
たから物語は理解できたが、やはりその面白さがわからなかった。「心」が凄
い小説だと気付いたのは、三十を過ぎてから再読した時だ。

「我が輩は猫である」は就職した秋に見た。撮影監督の岡崎宏三さんを取材す
るので最新作を見ておく必要があり、試写会にいれてもらった。仲代達矢のク
シャミ先生がとてもよかった。猫の見た目ショットをどう撮ったかという話を
岡崎さんから詳細に聞いたことが、今はとても懐かしい。

「それから」は、当時、新進気鋭の監督だった森田芳光が「家族ゲーム」で組
んだ松田優作を主演に、初めて明治という過去の時代を舞台にして作った映画
だった。ヒロインの藤谷美和子は、当時は豪華な写真集が出るほど人気があっ
た女優だ。

その映画化の前、僕はちょうど「それから」を読み終えて、漱石の小説の素晴
らしさにようやく気付き始めていた。

●友人の妻を奪った男の苦悩

向田邦子の「阿修羅のごとく」は四人姉妹の話だが、ある回の冒頭に図書館に
勤める三女が漱石の「虞美人草」を読むシーンがあった。「虞美人草」は失敗
作と言われることが多いけれど、藤尾というヒロインが魅力的で愛読者は多い
のではないだろうか。僕も藤尾には惹かれるものを感じる。

その「虞美人草」の連続テレビドラマを昔、見た。資料によるとNET(日本教
育テレビ、今のテレビ朝日だ)で1966年10月20日から1967年2月23日まで放映
されたことになっている。藤尾を長谷川一夫の娘である長谷川稀世が演じた。
中学生の頃、僕は長谷川稀世の熱烈なファンだったので、見たのだと思う。

漱石原作のテレビドラマで「まいった」と思ったのは、TBSで1973年1月12日か
ら4月6日まで放映された「門─わが愛」である。脚本を早坂暁が書いていた。
現実の漱石の生活と「門」の物語が交錯するように描かれる。漱石を演じたの
は山内明、悪妻と言われた鏡子夫人は岩崎加根子だったと記憶している。

第一回目が鮮烈だった。「漱石は、その頃…」というようなナレーションと共
に漱石が夜の東京の町を歩いている。向こうから人力車が走ってくる。その横
を先導するように走っているのは宗助役の加藤剛だ。宗助と人力車は脇目もふ
らず漱石の前を走り抜ける。カメラは宗助を追う。

人力車は古びた崖下の一軒家の前に停まる。宗助が血相を変えて家に入り、人
力車から医者が降りてくる。しばらくたったシーンで宗助の妻(星由里子)が
流産したのがわかる。それも何度目かのことであるらしい。彼らの落胆は並大
抵ではない。それに、流産が何かの罰であるかのような台詞がふたりの間で交
わされる。

作中人物と作者がすれ違ったりする仕掛けに当時の僕は斬新なものを感じたの
だろう。しかし、「門─わが愛」が30年も前に一度見たきりなのにそれだけ鮮
明に残っているのは、ドラマとして素晴らしかったからだ。早坂暁は「門」を
大胆に脚色し、後半には宗助が妻を奪った親友(山崎努)まで登場する。

漱石の後期の小説は、すべて友人の恋人や妻を愛したり奪ったりした男の苦悩
を描いたものばかりだ。「心」は親友が愛していた女を妻にし親友に自殺され
た男の話だし、「それから」は好きだった女を友人の妻に譲ったものの人妻に
なった相手を忘れられない男の話である。

「門─わが愛」は友人の妻を奪った男と夫を裏切り逃げた女がひっそりと隠れ
るように暮らす話だ。彼らは仲のよい夫婦である。しかし、彼らと同居する宗
助の甥は、物静かな夫婦に謎めいた何かを感じ、それが何だろうと興味を持つ。
次第にふたりの過去が明らかになり、彼らの罪の意識がドラマを支配する。

そう、「門─わが愛」のテーマは「愛と友情と裏切り」なのである。それは現
実の世を生きる人間たちの永遠不変のテーマかもしれない。

●身近に感じた男と女の物語

僕が「門─わが愛」を僕が見ていたのは、大学生の時のことである。1973年の
1月から4月だとすれば日本はまだ高度成長のまっただ中で、オイルショックと
いう挫折を迎えるのはその年の秋のことだ。僕は大学二年を終え三年になろう
としていた。

当時の僕には「門─わが愛」が描いた親友の奥さんに恋をし、互いに惹かれ合
い、ふたりで逃げるという行為をロマンチックなフィクションとしてしか受け
取れなかった。恋するふたりの後ろめたさや罪の意識も、ふたりの愛を確かめ
合い高めるための舞台設定なのだと理解していた。

そんな夢見がちな若者だった男も何十年かの時間を経て「愛と友情と裏切り」
という言葉に現実の重みを感じるようになる。自分の周囲でそんなことが起こ
るとは思ってもいなかった未熟な青年は、長い時間を生きて漱石作品のコアが
見えるようになったのだ。

──あれは僕に子供が生まれた頃だった。三十を過ぎ、仕事にも多少の自信が
でき、家族のために腰を落ち着けなければと覚悟を決めた頃のことである。あ
る夜、友人から電話がかかってきた。電話の途中で、彼は声を詰まらせる。

彼は、どういうわけか、友人の奥さんに恋をしてしまった、何年も見知ってい
たのに、ある日、夫婦同士で食事をしている時に友人の奥さんが口にしたひと
言で恋に墜ちたという。「その瞬間、心が通じたんだ。完全に理解し合えた」
と彼は言う。歓びが彼を充たした。

しばらくして彼は我慢できず友人の奥さんに電話をしたが、「私も電話を待っ
ていたのよ」と言われ、会うことになった。会って何をするというのでもない。
ただ憑かれたようにふたりは話をした。まるで、初めて言葉が通じる相手に出
会ったようにふたりは話した。

そんな状態が一ヶ月も続いただろうか。ふっと我に返ると、夢の中で生きてい
るような時間が過ぎていた。彼にようやく妻を思いやる気持ちが甦った。妻は
気付いているに違いない、と思った。昨夜も、溜め息をつきながら何度も寝返
りを打つ彼を妻が不審そうに見つめていた。

──もう、会うのはよそう、と彼は友人の奥さんに言った。
──そうね、私、あなた以外に月に一度くらい会っている人がいるの、と彼女
が答えた。

その言い方から彼は彼女とその相手が月に一度寝ているのだと確信した。その
時、不意にひとりの男の姿が浮かんできた。彼は「……でしょう」と彼女に名
を告げた。

──どうしてわかったの。
──僕のことを完全に理解してくれる人に出会ったと僕は思っていた。でも、
違っていたんだ。僕があなたのことを理解できる人間だったんです。

深い悲しみが彼を包んだ。彼の脳裏に浮かんだ男は、若い時から彼に多大な影
響を与えてきた友人で、あの男になら彼女だって惚れるだろう、という納得感
があったけれど、だからこそ彼女を諦められなくなった。

今までは話すだけの相手だった。妻もいる、裏切るわけにはいかない、と思っ
ていた。しかし、彼女が夫とは別の男と逢っていると告白したことで、彼女の
存在が違う意味を持って彼に迫ってくる。息苦しいほどの誘惑だった…

──俺はどうしたらいい? と電話の向こうで黙り込む相手に僕は何も応えら
れなかった。

漱石の作品が新しい意味を持って立ち上がってきたのは、そんな経験をした後
のことである。僕はいつしか「男と女の間のことだ。どんなことがあったって
不思議じゃない」とつぶやく男になった。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
先日、朝日新聞の死亡欄で岡崎宏三さんの名前を見付けた。お会いしたのは三
十年前のこと。宮川一夫さん以降では、最高の撮影監督だったのではないだろ
うか。ご冥福を祈ります。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■Workforce of a Freelance(8)
ネットワークホームを見据えてみよう

新居雅行
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電子メールのやりとりは「メールソフト」で作業するものというのが当たり前
になっているが、筆者らが開発しているメールソフトの「オープンメール環境
(OME)」も、当初はもちろん、「メールクライアント」を作るのが目的であ
った。しかしながら、ネットワーク利用が進むとまた違う方向性も見えてくる。
もっとも、実はそれは大昔のメールの環境にとても似ている点がちょっとおも
しろいところだろう。
http://mac-ome.jp/

●ネットワークOSのネットワークホーム

Mac OS Xを使っている人は、「ホームフォルダ」というものが何かはもう容易
に理解できると思う。マルチユーザOSで、1つの資源(ハードディスク)を複
数のユーザが問題なく使うために、要は個室を用意しているのがホームフォル
ダである。もっとも、Windowsしか知らない人にとっては理解しにくい概念で
はあるが、UNIXではおなじみの概念である。

Mac OS X ServerとMac OS Xを使うことで、ユーザごとのホームフォルダを、
ファイルサーバ上に確保することができる。以前のバージョンからできること
ではあるが、Panther ServerになってLDAPをしっかりサポートすることが可能
となり実用度が増した機能でもあると言えるだろう。

こうした機能を実現するのに、必ずしもMac OS X Serverは必要ないとは言う
ものの、Mac OS X Serverを使えば、GUIの管理ツールで簡単に実現できる。キ
ーになる技術はOpen Directory 2、つまりディレクトリサービスだ。このネッ
トワークサービスを使って、アカウントをサーバで一元管理し、ホームフォル
ダをファイルサーバで運用することができる。

ホームフォルダがネットワーク上にあるということの一つの大きなメリットは、
ネットワーク内のどのMac OS Xからログインをしても、ファイルサーバ上の同
一の公開ボリュームにホームがあることだ。あるコンピュータで、「書類」フ
ォルダに保存したファイルは、別のコンピュータにログインしても「書類」フ
ォルダにきちんと見えている。どのクライアントからも同じ環境を実現できる。

もっとも、ハードディスクではなくEthernetの向こうにファイルを保存するこ
とになり、遅いのじゃないかと思うかもしれないが、確かにガリガリとディス
ク処理をするとなるとそれなりに遅いことは気になる。あまりに巨大なファイ
ルを開いて頻繁に保存するのであれば、あまりお勧めはできないが、メールや
Web、文書作成といった事務作業くらいではそんなに重くはならない。もっと
も、これはネットワークトラフィックが少ない環境だからかもしれないが、い
ずれにしても、ネットワークの性能は今時そんなやわではないのだ。

●ネットワークホームとメールソフト

たとえば、Mac OS Xの純粋メールソフトのMail.appは、ログインしているユー
ザのホームフォルダ内にあるLibrary以下のある場所にメールボックスをいく
つかのファイルで構成している。だから、ネットワークホームで運用すると、
メール自体は使っているマシンではなく、サーバ上に溜め込まれる。それでも、
IMAPだのPOPだのと、通信をして、その結果をまたファイルサーバと通信をし
て保存することになっているのだが、まあ、今時のネットワークではさほど大
きなデータのやり取りとも言えないだろう。

それでは、OMEではどうだろうか。もちろん、普通に使えば、Mail.appと同様
になるが、そうやって運用しながら、ふと頭をもたげた使い方がある。OMEは1
メールを1ファイルに保存するのであるが、受信したメールを保存するフォル
ダは、もちろん、ホームの中にある。クライアントで見えているそのホーム内
のOMEのフォルダ(そのトップは「OMEルート」と呼んでいる)は、実はサーバ
にあるわけである。

となると、メールを受信してメールをファイルにする作業は、別にクライアン
トのMac OS Xでやる必要はなく、サーバ上でできればいいわけだ。つまり、ロ
グインをしなくても、メールボックスから、サーバがせっせとメールを取って
きて、サーバにある自分のホーム内にあるOMEルートにメールを溜め込んでく
れることになる。

ちなみに、ちょっとテクニカルな説明になるが、ユーザmsykのホームは、
/Users/msykが一般的なパスである。これが、ネットワークホームだと、
「/Network/Servers/サーバ名/Users/msyk」などとなる。
「/Network/Servers/サーバ名」のところに、自動的にファイルサーバがつな
がっていて、そのパスはクライアントから見れば、ファイルサーバの中身にな
る。

ところで、Mac OS Xを普通に使っていて、「ネットワーク」の中身を不可解に
思った人もいるかもしれない。Serversの下に、自分自身のホスト名で、ハー
ドディスクのルートが見えているのにお気づきだろうか。クライアントで
「/Network/Servers/サーバ名/Users/msyk」はサーバの方にあるが、サーバに
とっては、「/Network/Servers/サーバ名/Users/msyk」で、実はローカルのハ
ードディスクの、ユーザmsykのホームをしっかりポイントしている。なかなか
うまくできている。

●UNIXの原点に戻った?

いずれにしても、クライアントに取ってのホームはサーバにとってのホームに
もきちんとなる仕組みになってる。ならば、いつもクライアントで使っている
アカウントで、サーバ上で、メールをダウンロードするソフトを稼働させるこ
とに、まったく問題はないことになる。つまり、~msykはクライアントもサー
バも同じ場所を指すのである。動くソフトにとってはおおむねどちらでも同じ
ことになる。

OMEの処理はほとんどがバックグランドでできるので、そうなるとUNIX的解決
方法で、cronを使ってメールのダウンロードを一定時間ごとにさせるという手
法が使える。未読メールはあるフォルダにエイリアスを作っているが、AFPで
マウントする限りはサーバで作ったエイリアスも、クライアント側でも正しく
エイリアスとして機能している。

ちなみに、メールの送信は、わざわざサーバにさせる必然性は、手書きして送
信する上ではないので、それはクライアントでログインしているときに、クラ
イアント側で送信プロセスを起動して行っている。

実はこうしたサーバでメールを受信するというやり方は、昔のUNIXのやり方で
ある。昔は「クライアント」というものが滅多に使われず、端末からサーバに
接続する使い方だった時代、ホームはサーバにあり、メールはホーム内に保存
された。SMTPで送られるメールはホームにダイレクトに蓄積されるのが基本的
な動作である。

つまり、OMEのように、データとしてのメールファイル群と、それを扱うアプ
リケーション群が分離したことで、結果的には原点に帰ったと言えるかもしれ
ない。しかしながら、昔はそうした環境でより良くメールをやりとりするため
に、mhのような仕組みが作られ、エディタのemacs上で今のメールソフト並み
の機能を実現していたのである。

そして、現在は、昔のような端末しか使えないという状況ではなく、極めて高
機能なクライアントOSが使える。それでも、昔からのネットワークホームとい
う仕組みを導入することで、原点回帰するのはUNIXの思想の豊満さを感じる。

●モバイルからの問題もあるけれど

ただ、若干の問題があるとすると、常にネットワークログインができるとは限
らないことだ。たとえば、PowerBookでモバイルするときはどうするか? 離
れたところにいながら、ネットワークログインをするのはちょっと難しい。管
理がぐっと大変になるし、ファイアウォールなどの経路の問題で実はダメって
こともある。

実は、単にホームフォルダを「サーバへ接続」でマウントして、OMEのルート
にあるファイルが見えればそれでメールは読めるのだが、オンラインでないと
基本的にはリアルタイムには読めないので、現状では念のため、PowerBook専
用のメールアドレスに適当に転送をして、PowerBookはローカルでOMEを動かし
ているという状況である。ほんとうのユビキタスとは、決してアクセスポイン
トをばらまくことではなく、インフラからソフトウエアの利用までを巻き込ん
だ非常に広い範囲のスローガンであるとも言えるだろう。

Mac OS X Serverの機能を知っている人は「モバイルアカウント」はどうなの
かと思うところだろう。もちろん、PowerBookはモバイルアカウントにしてい
るが、OMEルートを同期するとかはしていない。それぞれ受信する方が、今の
ところは「軽い」気がする。ある意味、ちょろちょろやってくるメールは、ち
ょろちょろとダウンロードするのがいいみたいなのだ。

それでも、通常は自分のデスクで仕事をするのなら、ネットワークホームは便
利だし、サーバに仕事をさせておくという使い方が、ネットワークっぽくてい
いんじゃないかと思う。そして、自分のデスク以外でも、自宅ならどこでも自
分の作業環境が開いて作業できる。リビングで軽くメールをチェックするとい
うのを、ちょっと重量感のあるポータブル機をいちいち持ち歩かなくても、そ
こにあるデスクトップ機でできるのである。そして、メールは常に自分のホー
ムのOMEルートに随時溜め込んでくれているというわけである。

【にい・まさゆき】msyk@msyk.net
トレーナー、コンサルタント、デベロッパー、そしてライターと、あれこれこ
なすフリーランス。久しぶりに書籍が出る。いろいろワケありで、書いたのは
半年ほど前なのだが、丸一冊の校正紙を受け取るのも懐かしい感覚だ。昔はそ
れを広げる机のスペースがあったはずなのに、なくなっていることに気付き、
思わずキッチンテーブルワーカーになっていた。

<応募受付中のプレゼント>
『デジタルフォトテクニック#001』 本誌 1677号(2/3 14時締切)


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■編集後記(1/28)
・またやってしまった。懲りない男である。いままで何度も挫折したではない
か。今回も途中でやめてしまうのは確実だろう。そう、また週刊百科スタイル
の出版物をつい買ってしまったのだ。このたびは小学館の隔週刊「クラシック・
イン」である。全50巻、永遠の名曲335曲である。初巻はなんと490円、2巻か
らは980円となるが、24ページほどのマガジンもつくのだから安いものだ。最
初は必ずそう思うのだが、なぜかこのスタイルの出版物の完結までつきあった
ことが全然ない。クラシック系ではDeAGOSTINIが1994年から2001年にかけて発
行した「THE Classic COLLECTION」というのにも手を出しており、いまは13枚
のお皿が残っているだけだ。「クラシック・イン」って聞いたタイトルだと思
ったら、1989年に小学館がCD3枚組+小冊子、箱入りスタイルで何巻か出して
いて、わたしも3巻買っている。当時はそれで1巻7,000円した。「THE Classic
COLLECTION」はシンガポール製で、気のせいだと思うがいまひとつ音質に満足
できなかった。さいきん何を見てもMADE IN CHINAなので辟易していたが、今
回の「クラシック・イン」は東芝EMI製ああ、よかった。とにかくiTunesでMP3
ファイルに変換した。あれ? 曲名がトラック01、トラック02、、、だって、
アーティスト名もアルバム名も出ない。なぜだ?? CDに情報が入ってないの
か? わからん。これでは使いものにならないではないか。    (柴田)

・パソコンのメンテをしている間、手帳の整理をする。今年は「やらなきゃ」
よりも「したい」をたくさんできるようにしたい。仕事スケジュールの都合で
諦めていることも多いのでプライベートも充実できるように。今年こそは、こ
れとあれを。と、もう一か月経ってしまっているではないか。(hammer.mule)

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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
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