[1739] 競争と感傷

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1739    2005/04/26.Tue.14:00発行
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            <危機管理が甘かったわ>           

■電網悠語:Ridual開発記編 
 競争と感傷
 三井英樹

■デジタルサウンズ研究室 
 怨霊の系譜
 モモヨ(リザード)

■買い物の王子さま(82) 
 じっくり味わう
 石原 強

■公募案内
 トーキョーワンダーウォール公募2005



■電網悠語:Ridual開発記編(92)
競争と感傷

三井英樹
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●AdobeとMacromediaの「合併」

AdobeがMacromediaを買収。このニュースのおかげで、一週間ほど脱力感が切
れない。両社とも現在進めている次期版には影響はないと明言しているし、そ
もそもツールが変わろうと、Webに関わる者の仕事が変わる訳ではない。それ
は理解した上で感傷的になっている。

少し情報の整理をしておこう。買収規模、総額34億ドルの株式交換。Webに限
った話で言えば、最近はMacromediaの方が勢いがあった。しかし、会社規模か
ら言えば、Adobeの2004年における業績は、売上高が前年比29%増の16億3000
万ドル、純利益は同69%増の4億5040万ドル、時価総額148億3000万ドル(独立
系ソフト企業としてはMS、オラクルなどに次ぐ世界第5位)。
対するMacromediaは、売り上げで前年比20%増の4億2200万ドル。同レベルで
競り合っていると言うには少し規模の差が見える。

それでも両社は、早くから「ライバル企業」という関係にあり、同じユーザ層
を対象として競い合っていたイメージが強い。大きな展示会が多く開催された
時期とも重なり、両社のプレゼンを聞くためだけに幕張メッセに足を運んだも
のだった。

両社の競合が頂点に達したのは、2000年。特許侵害で互いを訴え合う事態に発
展した(2001年に和解)。この時、多くのユーザ(基本的に両社のユーザであ
って、片方のみのユーザは少なかったと思われる)は、どちらを応援する訳で
もなく、ただ使い勝手の良さが、特許の名の下に、欠落されるのを心配した。

この時点で、ユーザはどちらかの信者になるのを止め、機能を受け入れるかど
うかを中心に考えていて、切替を面倒に思いながらも共存関係を受け入れてい
たのではないだろうか。AdobeファンとMacromediaファンが、犬猿の仲という
話は聞いたことがないし、互いの機能の話を互いに聞き耳立てて聞くような関
係だった。

和解を機に、棲み分けがはっきりしたとも見えた。AdobeはPDFへの投資を増や
し、「Adobe Designer」という名でXMLフォーム設計ツールを発表する。この
名が、いわゆるデザイン製品に付けられなかったことに衝撃を感じた。
Macromediaは紙分野への進出を諦めたようにも見えていた。そして、どちらも
が必要としていたのが、サーバ技術。デザイナの見えない世界で何かが動いて
いたのだろうか。

そして、一つの会社になる。ユーザの中では、統廃合される製品の話で持ちき
りだ。そして、統合される機能やユーザインターフェース(UI)に期待と不安
が交じり合う。

今は当事者の誰もが言葉を慎重に選んでいるが、その中でも慎重な言い方をし
ている場合、「買収」よりも「合併」という言葉を用いているように感じる。
一方が他方を吸収したというイメージよりも、両社の良いとこ取りの新会社が
誕生するというイメージを選んでいるかのように。

●なにが感傷的にさせるのか

冷静に考えると、今まで似たような二つの製品を買っていたのが、一製品で済
む訳だし、メリットは大きい。しかし、何かが引っかかる。この両社が一つに
なってしまうことに抵抗がある。

別にAdobeが嫌いな訳ではない。今はFlash系でMacromediaの方に近いポジショ
ンにいるが、Photoshopがあったからこそ、この業界に流れて来たし、今でも
一番愛用しているのは、Illustratorだ。それでも二つの企業の「競い合い」
が業界を引っ張って来たのではないかと思えてならない。

両社の合併は、競合製品をつぶし合う戦いの結果には見えない。両社は共通の
「競争相手」に挑む体制を整え始めたと見るのが一般的な見方だ。OS企業。デ
ザイン業界の競合相手ではない、プラットフォーム企業。Microsoft。

これが感傷的にさせる点だと思う。Microsoftは、Macromediaを買収するとの
噂が流れたこともあり、次期OS「Longhorn」では、この両社に対する競合機能
を多く搭載すると言われている。抗PDF対策として文書の携行性に関する機能
追加や、Flashキラーの搭載。現に、Microsoftは一番Flashに近いドロー形ソ
フトである、Expressionを既に買収している。

そして、両社を動かしたもう一つの言葉は、「ケータイ」らしい。そもそも、
日本ではFlashLite 1.0が一般的だが、もう少し色々なことができる1.1が海外
では広まっている。更に、携帯端末自体の仕様も異なる。左右ボタンを、アプ
リケーションが識別できる(日本のケータイは上下ボタンだけでゲームをやる
程に難儀だと評した友人がいる)。

そして、あと5年以内に携帯電話の75%がマルチメディア機能を持つとも予想
されている。明らかに市場として明るい。似たような機能で競い合って、仕様
を二分するようなことをせず、大きくなるパイを大きいまま頂いてしまえとい
うのは、当たり前の戦略だろう。

以前、Macromediaの説明でも、より大きな市場への拡大(ケータイへの進出)
を明確に謳っていた。両社は共に、より大きな市場へとステップアップしてい
く時期なのだ。

●何かを置き忘れている気もする

子供の頃、近所に「コーベ屋」という駄菓子屋があった。汚い店で、何か買う
たびに面倒そうにオバちゃんかオッちゃんが出てくる。二人とも年中怒ってい
るような顔をしてたが、世話焼きだった。「元気か?」とか、「最近来んな」
とか無愛想に話しかけ、当たりくじを見せると時にはオマケをくれた。

そこは、仮面ライダーカードや駄菓子やたこ焼きを通じた、子供達と大人の接
点であり、社交の場だった。そこが、きれいなコンビニに変わり、スーパーマ
ーケットに変わっていた。鼻をたらした子供達はそこにはもう居ない。きれい
なお母さん達が毎日のおかずを買いに来る。売り上げは、駄菓子屋の比ではな
いだろう。でもそこはもう名実共に「コーベ屋」ではない。

そんな店を思い出した。企業の拡大を否定するわけではない。それが「発展」
と呼ばれるものなのだろう。しかし、何かを置き忘れている気もする。そんな
波が、デザインの先端ベンダーに押し寄せて来た。

デザインツールがどうのというレベルの話ではなく、両社のIT業界での生き残
りをかけた戦いなのだろう。どっちのUIが良いとか好きだとかの話ではない。
そんな「コダワリ」を徹して消えていった企業も数多い。

両社は、「デザイン」を一般的なものにするのに貢献してきた。色や形や動き
を一般大衆が操作して試行錯誤できる形にしてくれた。そこから学び取ったも
のは、数え切れない。機能や知識だけでなく、同じ感性をもつ友人達との出会
いすら演出してくれた。

それが、拡大/発展というビジネスラインに乗っかって遠ざかっていくような
感覚がぬぐえない。デザインと言う場ではなく、ビジネスという場での戦略。

両社はともに、「コミュニケーション」の大切さを説いて業界を引っ張ってき
た。いつも新しい何かを目の前に示してくれた。今度は、企業のあり方として
も、身近で大きな新しい企業の形を見せてくれることを期待したい。この感傷
的な気分を吹き飛ばしてくれるような、元気で魅力ある新生Adobeに。

【みつい・ひでき】 h-mitsui@nri.co.jp / ridual@nri.co.jp
少し前に日本Macromediaは社長も交代。井上社長、お疲れ様でした。

・販売窓口(ベクター)
<http://shop.vector.co.jp/service/catalogue/sr042976/>
・Ridual(XMLベースのWebサイト構築ツール)公式サイト
<http://www.ridual.jp/>
・超個人的育児サイト(書籍は絶版中)
<http://homepage3.nifty.com/mitmix/MilkAge/>

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■デジタルサウンズ研究室 
怨霊の系譜

モモヨ(リザード)
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永井路子氏の著作に『悪霊列伝』『続・悪霊列伝』という一連の作品がある。
これまで幾度か文庫版化が行われているので、書店などでタイトルに目をとめ
た読者も多いだろう。

日本史には、さまざまな要因から、非業の死、無念の死をとげるものが少なく
ない。そうした者のうち、没後、怨霊として世に祟りなしたと世に広く認めら
れ、ために、鎮魂のための神社が建立される、そうした人物が数多くいる。
『悪霊列伝シリーズ』はそうした、闇に眠リ続けることを祈願された魂を列伝
体で語ったものだ。

荒俣宏氏のヒット作『帝都物語』で描かれる平将門も、怨霊の系譜に入る。平
将門の怨霊については、それを正式に祭る神田明神は穏やかではあるが、大手
町官庁街の中にポツリと残された首塚は、いまなおミステリースポットとして
人の口に上るほど、ナニモノカのパワーが存する所として世の人に怖れられて
いる。

将門以前で知られるのが、今や受験の神様として信仰をあつめる天神・菅原道
真公だ。道真公が没した後、京に落雷事故が頻発。そうした自然現象を政争に
敗れて九州に追われた道真公の怨霊によるとして、時の朝廷により、かの御魂
を鎮めるため天神として祭られるに至った。これが天満宮、天神の由来である。

ちなみに将門は、道真没すると時を同じくして誕生したと世に信じられている。
こうした二者の関係が、さらに将門の怨霊としての霊格を高めたようである。
このニ魂の他にも、怨霊、悪霊を鎮めるための神社は数多くある。

そうした怨霊を描くということは、とりもなおさず、その後の為政者が何を恐
れて、かの魂を鎮魂するための社を建立したか、それを考えることでもある。
それは、正史の裏側に葬り去られようとした歴史の闇の部分を見つめなおすこ
とに繋がっていく。こうしたダークなナニモノカを神聖なものへと昇華させて
過去をとらえようとする日本人の心性を、この列伝は闡明にしてくれたのだっ
た。こうした心性、怨霊鎮魂が、民俗的方面から見た神社の役割だと思う。

神社の本来的なありようには、このように、憤り荒ぶる御魂を鎮め和御魂(に
ぎみたま)へトランスフォームさせる機能が欠かせない。『悪霊列伝』を読め
ば、それがおぼろげに見えてくる。

が、実際のところ、私達は日常こうしたことにあまり目をむけないし、時と場
合によって、この事実に対して無知である場合もある。特に、明治政府が日本
国を一つに纏め上げるための思想、宗教的基盤として築いた『国家神道』を我
が国固有の信仰であると思い込んでいると、こうした事実には目が行きにくい
ものである。

多少のデフォルメを許してもらうと、神は人の上にあるものであり、現世は、
人の頂点に存在する現人神のもとに統べられるべきであるというのが『国家神
道』の言うところで、この理念のもとに日本人は太平洋戦争を闘ったと海外の
目には見えているし、国内でも一般に知られるところである。

そうした観点を離れないと、荒ぶる禍々しい魂を祭ることで鎮め、和魂へと昇
華させる『場』が神社である、などということは、まず思いもしないだろう。
前回のテキストで、私が十代の一頃、靖国神社、いや神道一般を禍禍しいもの、
穢れたもの、と感じたことを書いたが、そうした感覚のおおもとは、これであ
る。

『国家神道』と『神道』の区別がつけられない、そのことが元凶だったと思
う。

考えてみれば、大陸の人々は『国家神道』の名のもとに侵略されたわけで、そ
うした人にとってみれば、神道とは『国家神道』をそのまま意味するものであ
り、当然ながら忌わしい過去の象徴でもあろう。侵略された側が神道として教
え込まれたのも、実は『国家神道』だったのだ。本来的には『国家神道』こそ
がバチモノだったわけだが、上記のことを考慮にいれれば、そこのところを説
明し理解してもらうには、やはりそれなりの努力や工夫が必要であろう。

解決するには、どうすればいいか、それを空想的に考えているが、例えば、戦
後派の私達、いや今の十代の者が読んでも理解できるような内容で、かつ面白
い読み物を提供するというのは、どうだろう。

日本の漫画はアジアでも好まれている。永井著の『悪霊列伝』などを漫画にし
て読んでもらうのは、どうか。本気でそう思う。アニメだっていい。日本でヒ
ットするほどのクォリティでつくれば、ぜったいにヒットするし、ヒットすれ
ば、自然と理解が行くだろう。

例えば、太公望の活躍する『封神演義』がある。あれは、中国から日本、つま
りその逆方向の例であるが、少年ジャンプに連載されるまで、多くの子供達は
そのタイトルさえ知らなかった。多分、日本人の多くが、ジャンプによって物
語の面白さに目覚めたことだろう。白状すれば、私もその口で、以来、翻訳も
のをあれこれ読むほど熱中した。この逆を試みればよいのである。

鎮魂の意味、神社の意味を感情的にとはいわない、せめて理知の部分で理解し
てもらえないものか。そう思うのだ。

モモヨ(リザード) 管原保雄
<http://www.babylonic.com/>

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■買い物の王子さま(82) 
じっくり味わう

石原 強
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夜遅い晩酌は、大抵焼酎のお湯割りです。最近のお気に入りは鹿児島の芋焼酎。
芋の甘い香りにほっとするし、体にやさしくて後に残らない所もいい。でもよ
く飲むお酒なのに、ワインや日本酒のように器にこだわっていませんでした。
熱いお湯を注ぐので、耐熱グラスを使っていましたが、せっかくなら焼酎を美
味しく飲むための専用カップが欲しい。

焼酎の本場九州は、伝統的な焼き物が盛んな場所でもあります。ネットを探す
と、すぐに様々な色や形の焼酎カップが見つかります。けれど、なんだかしっ
くりこない。焼酎カップは和風の素朴な器が多いのです。あたたか味のある雰
囲気は好きだけど、家で使うなら、洋食器ともマッチするスマートさも欲しい。

良く知られた窯元の一つに佐賀県の「有田焼」があります。精緻な絵付け磁器
は、明治時代にヨーロッパに輸出され「ジャポニズム」の火付け役となった、
芸術品です。今でも高価な工芸品から日常品まで、あらゆる器に伝統が受け継
がれています。

この「有田焼」の食器を扱っているお店の中で「キーポ」と言う一風変わった
名前のカップを見つけました。やわらかい曲線を持ったシンプルな形は、北欧
デザインの洋食器などにも似合いそうです。しかも見えない所まで手が込んで
いるのです。

---
このカップのスゴイところは、保冷・保温効果の高いところ。その秘密は、空
気孔のない二重(中空)構造にあります。これが外気との温度差を少なくし長
時間保冷・保温してくれます。この二重構造は陶磁器で初めてだそうです。
(特許出願中)
---

サイトには詳しい説明と、断面写真が掲載されていました。魔法瓶のような二
重構造になっているのがわかります。1,300円という価格は普通のカップとし
てはちょっと高いけど、試してみたいと注文しました。

届いた商品は、サイトの写真よりも黒っぽい色で落ち着いた感じです。焼締め
のマットな質感が手になじみます。デザインのアクセントになっているフチの
グレー部分はつるりとして口当たりが良い。

早速お湯割りを入れてみると、いつもより香りが立っておいしく感じます。夏
はロックで飲むのにも良さそう。ビールにもオススメとあったので試してみた
ら、予想以上にきめ細かい泡が立つのに驚きました。

保温効果は目に見えないですが、より温かさが持続するために、一杯の量が少
なくても満足感があるみたいです。実際、飲む量が少し減りました。季節を問
わず、お酒をじっくり味わうのに良さそうです。

焼酎カップを買ったお店「ギャラリー蔵もと」
<http://www.rakuten.co.jp/kuramoto/>

【いしはら・つよし】info@webanalyst.jp
ウェブプロデューサー、ウェブアナリスト
学生時代には陶芸にハマってました。時間も忘れてろくろをまわすのに熱中し
ていました。今でも食事の時に、自分で作った器をよく使っています。暇を見
つけてまたやりたい。粘土をいじる感触って以外と気持ちよいのです。
・ウェブマスターの情報源「ウェブアナ」
<http://www.webanalyst.jp/mt/>

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■公募案内
トーキョーワンダーウォール公募2005
<http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/bunka/wonderwall/index.html>
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トーキョーワンダーウォールコミッティ、東京都の主催。全国の新進若手作家
を支援する公募展。応募資格は日本在住で35歳以下(平成17年9月30日現在)
の人。グループの場合は、全員が有資格者で全体としてひとつのメッセージ性
をもっていること。募集作品は、絵画、版画、デザイン、写真等の平面作品。
1人(グループ)1点。トーキョーワンダーウォール大賞1点100万円、トーキョ
ーワンダーウォール審査員長賞1点50万円、トーキョーワンダーウォール賞10
点10万円、入選80点程度、入賞者の作品は、「トーキョーワンダーウォール都
庁2005」で展示。応募締切5月27日、展覧会は7月23日~8月14日、東京都現代
美術館企画展示室1階。


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■編集後記(4/26)
・平成の大合併による市長選の一覧が新聞に掲載されていた。新市がどこにあ
るのかテスト。いきなり、筑西市である。意外に地理の知識がある妻に、筑西
市とはどこかと聞くと、筑の字から福岡あたりであろうと推測。残念、この筑
は筑波山の筑なのだ。下館市、関城町、明野町、協和町の合併した茨城県の市
である。市名協議の経過によると、最終選考で筑波野、北つくばをおさえての
決定とか。いずれもイージーな候補だ。でも、二次選考で白票が50票で、続い
て筑西が31票というのだから、5つの候補が魅力的なものではなかったという
証拠ではないのか。考え直せばよかったのに。そして、さくら市、そこに住む
人以外は誰も知らないだろう。栃木県の氏家町、喜連川町の合併による新市名
だ。両町名とも由緒あるものだが、さくらには由緒なんてあるもんか。さくら
市のサイトに「新市名『さくら市』選定の理由」という一文がある。「氏家町
では勝山城址の桜・鬼怒川堤防の桜堤、喜連川町では県道佐久山・喜連川線の
桜並木・お丸山公園の桜など両町民にとって桜は長年親しまれてきた花である。
また、ひらがなにすることで表現が柔らかくなり、桜の花のように美しい“ま
ち”になってほしいという両町民のまちづくりへの願いが込められている」。
笑止、桜は日本中の人に長年親しまれてきた花である。それが一市名の命名の
根拠になるわけがない。桜を栃木県の一市が独占? こんな勝手が許されるの
だろうか。「ひらがなにすることで表現が柔らかくなり」とは何? 「桜の花
のように美しい“まち”になってほしい」とは何? なんというからっぽな理
念なき「理由」であろうか。住民の方には失礼を申し上げるが、あの南セント
レア市以上の、史上最悪の市名というべきである。地名という貴重な無形文化
財を破壊し、捨て去った犯罪である。よそ者がとやかく言っているのではない。
当事者は、そこに住む者だけではなく全日本国民である。わずか1324票差で辛
勝した新市長は、まず市名の変更が最初の仕事ではないだろうか。 (柴田)

・ハードディスクの調子がおかしくなって(買って一年半だぞー)、仕事しな
がらという要因もあるんだけど、たたられているのかと思うくらい整備が進ま
ない。リカバリソフトは最新にも関わらず、パソコンに追いついてなくてCD-
ROMから起動できない。別ディスクからリカバリかけたら、ハード自体が問題
なもので一日中やっている。そのうち中身が少しずつ消えていく。バックアッ
プはハードエラーでできず。そういうファイル類に限って、頻繁に使っている
大切なものなんだよね。復活に四苦八苦。ハードディスクを買いにいったら欲
しい容量のものはないし、別のユーティリティソフトをメーカー直で買ったら、
送付済みと連絡が来ているにも関わらず届かない。メーカーのサポートに電話
して送ってもらったものも、届かないので電話したら「海外から送付していま
すので」と言われてしまうが、なぜか電話をした翌々日に国内からのメール便
で届く。打ち合わせに出かけ、戻ってきたらAirMacに繋がらないこともあった。
パスワードを入れろと言われてしまうが、何をやっても繋がらないので諦めて
寝たら、翌朝何もしないのに繋がっていた。プロバイダーにメンテや障害情報
はなかった。アプリケーションのインストールも面倒で、まず古いバージョン
を入れてからアップデートをかけるのだが、時間のかかることかかること。マ
イナーバージョンアップもあって、メーカーサイトからダウンロードして解凍
して入れて。起動させて環境設定を整えて。現在進行形。/危機管理が甘かっ
た。危機管理が企業の生命線という最近の事件を人ごとのように見ていたわ。
バックアップだけじゃだめだと同じハードディスクを二つ買い、一時間ごとに
クローン。バックアップも曜日ごと7つと10日ごと3つの10は常時残しておこう。
10日ごとのはDVD-RAMに残していって一年ぐらいは保管しよう。(hammer.mule)

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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