[1756] 確かにそれは美しい音の宝石

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1756    2005/05/27.Fri.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18354部
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       <もっと高い次元に連れていってくれる何か>       

■映画と夜と音楽と…(256)
 確かにそれは美しい音の宝石
 十河 進

■Powerbook Publishing Project 
 ノンプログラマーのためのOME入門ガイド(4)
 8月サンタ



■映画と夜と音楽と…(256)
確かにそれは美しい音の宝石 

十河 進
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●ビル・エヴァンスを聴く幸せ

土曜日の朝、ひさしぶりにベランダ側の窓を開け放ち、五月の陽光が差し込む
部屋でアームチェアーに深く身を沈めてビル・エヴァンスを聴いている。夜、
音を控えめにして聴くのとは、また趣が違う。

自動車評論家の徳大寺有恒さんは「一日の終わりにビル・エヴァンスを聴く幸
せ」をエッセイに書いていたが、明るく影ひとつない部屋で聴くエヴァンスも
いい。今、僕がかけているのはギタリストのジム・ホールと共演した「アンダ
ーカレント」である。深い河の中を漂う女性のジャケット写真で有名なブルー
ノートのアルバムだ。

そのジャケット写真は水中から撮影されているから、水面に出ている女性の頭
が写っていない。まるで河を漂う首なし死体みたいだが、名盤には変わりない。
1962年4月24日と5月14日に録音された。その一曲目に収められた「マイ・ファ
ニー・ヴァレンタイン」は名演として名高い。

先日、久しぶりに月刊プレイボーイを買った。特集が「ジャズ・ピアニストの
凄絶なる人生ビル・エヴァンス」だったからだ。特集の冒頭には「エヴァンス
の魅力を語る」というテーマでクリント・イーストウッドとノラ・ジョーンズ
がコメントを寄せている。

ジャズファンであり、チャーリー・パーカーの伝記映画「バード」でカンヌ映
画祭グランプリを獲得しているクリント・イーストウッドは「ビル・エヴァン
スの伝記映画を作りたいね」と語り、ノラ・ジョーンズは子供の頃からのエヴ
ァンス体験を語っていた。

ちなみにノラ・ジョーンズのプロフィール記事を読んで僕は驚いた。ラヴィ・
シャンカールの娘、と書いてあるではないか。ラヴィ・シャンカールと言えば
僕らのようなビートルズ世代にとっては思い出深い名前だ。インドのシタール
奏者で多大な影響をビートルズに与えたミュージシャンである。

さて、クリント・イーストウッドがビル・エヴァンスの伝記映画を作ったら、
僕は真っ先に見にいくだろう。しかし、一体、どんな俳優がビル・エヴァンス
を演じられるだろうか。若い頃ならグレゴリー・ペックやジェームス・スチュ
アートなんかが似合いそうだ。

きちんと分けた髪に黒縁のメガネ。地味なネクタイを締め、きちんとしたスー
ツを着て少し猫背でピアノに向かう。深く首を垂れるような姿勢で鍵盤を叩く。
優しく愁いを含んで、まるで自己の心の底に降りていくようにピアノを弾く…、
そんなプレイスタイルを再現できる俳優はいるだろうか。

レイ・チャールズの伝記映画「レイ」の主演俳優ジェイミー・フォックスがよ
く似ていると評判でアカデミー主演男優賞を獲得したが、レイ・チャールズの
ピアノの弾き方は特徴を捉えやすかった。小刻みに躯を左右に動かしリズムを
とる。勢いよく鍵盤を叩く。プレイスタイルからソウルが溢れ出す。

レイ・チャールズは1930年に生まれ、2004年に死んだ。70歳を過ぎてもソウル・
ミュージックの巨匠として現役だった。僕は彼の音楽を中学生の時に初めて聴
いてファンになり、40年間聴き続けている。

しかし、ビル・エヴァンスも1929年生まれ。レイ・チャールズとは一歳しか違
わない。現在、生きていたら76歳である。ピアニストとしてはまだまだ現役と
して活躍していただろう。レイ・チャールズとは対照的にビル・エヴァンスの
音楽は内省的で、まるで哲学者のような雰囲気さえ漂う。

●頂点を極めると同時に喪ったパートナー

CDデータベースで検索したら僕はビル・エヴァンスのリーダーアルバムを47枚、
サイドメンとして加わっているアルバムは11枚持っていた。そんなに持ってい
るミュージシャンは他にいない。どのアルバムを聴いてもビル・エヴァンスら
しく胸の奥に響くようなピアノの音色が悲しい。

村上春樹さんが和田誠さんとコラボレートして出した「ポートレイト・イン・
ジャズ」という本は、もちろんビル・エヴァンスのあまりにも有名なアルバム
のタイトルを借用している。ピアノ・トリオの金字塔(古い言い方ですいませ
ん)とも言われる1959年録音のアルバムだ。

その本の「ビル・エヴァンス」の項で、村上さんは「ポートレイト・イン・ジ
ャズ」「ワルツ・フォー・デビー」「サンデー・アット・ヴィレッジ・ヴァン
ガード」「エクスプロレーションズ」の4枚をビル・エヴァンスの最良の部分
が表現されたアルバムとして紹介している。

それは、天才ベーシストと言われたスコット・ラファーロが参加したピアノ・
トリオのアルバムだ。しかし、ビル・エヴァンスのピアノ、スコット・ラファ
ーロのベース、ポール・モチアンのドラムスというトリオ構成は、この世にた
った4枚のアルバムしか残さなかった。

それも、「ワルツ・フォー・デビー」「サンデー・アット・ヴィレッジ・ヴァ
ンガード」は一日の演奏を2枚のアルバムにしたライブ盤である。1961年6月25
日の日曜日、ニューヨークのジャズ・クラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」に
いた客は、自分たちが歴史的な瞬間に立ち合ったのだと後に知ることになる。

その十日後、両親が住む町をめざして車を走らせていたスコット・ラファーロ
は、樹に激突し即死した。若き天才ベーシストは夭折し、ジャズの歴史に名を
刻んだが、最良のパートナーを喪ったピアニストは何ヶ月も自宅ですら演奏で
きなくなってしまった。

──われわれが演奏するにつれ音楽は発展し、実際の演奏を通じて形になって
いった。(中略)特定の傑出したミュージシャンの演奏に依存する部分が多い
コンセプトを発展させてしまったら、その人物がいなくなってしまった時はど
うやってふたたび演奏し始めればいいのだろう?

そう嘆いたビル・エヴァンスは生涯で最高の時を迎えた1961年6月25日の夜を
再現するために、その後の人生を費やしたのかもしれない。

──人間の自我が(それもかなりの問題を抱えていたであろう自我が)才能と
いう濾過装置を通過することによって、類まれな美しい宝石となってぽろぽろ
と地面にこぼれおちていく様を、僕らはありありと目撃することができる。

村上春樹さんは、前述の4枚のアルバムをそう紹介している。類まれな美しい
宝石──確かにそれは間違いなく美しい音の宝石だった。

●メランコリーに彩られた音楽

ビル・エヴァンスの音楽を聴いていると「メランコリー」という言葉が浮かぶ。
それは彼が紡ぎ出す一音一音から伝わり共振れしていく感じで、いつの間にか
浮かんでくる。メランコリーな気分になるというのではない。彼の音楽を聴い
ていると、心の隅々まで澄み切っていく。

ビル・エヴァンスの演奏には何かがピーンと張り詰めた緊張感が終始漂ってい
る。しかし、次第に聴き手の緊張は解け、高ぶっていたものが鎮まってゆく。
透明な気分になっていく。癒し、ではない。もっと高い次元に連れていってく
れる何かがある。

ただ、彼の演奏にはどこかにメランコリーが漂う。そんなビル・エヴァンスの
生涯が語られる時、必ず引用される言葉がある。友人の作家が語ったという。

──彼の死は、歴史上一番時間をかけた自殺だった。

ビル・エヴァンスは若い頃からヘロインに手を出し、同じ麻薬中毒仲間だった
マイルス・デイビスにさえ「ヤクと縁を切らなかったらバンドはクビだぞ」と
言われる始末だった。そのドラッグは彼の肝臓を痛めつけ、慢性的な肝炎を抱
えて演奏を続けた。

彼の演奏から死を越えた透徹した視線を感じるのは、そんな彼の生涯を知って
聴くからだろうか。いや、彼の生涯を知る前に僕は彼の演奏に「生と死」の意
味を求める探求者のような印象を持った。哲学的な音楽、というものがあると
すれば、ビル・エヴァンスの音楽がそれだった。

死の一週間前のコンサートのライブ盤3枚組を僕はよく聴く。彼はいつ死んで
もおかしくない状態だった。だが、どの曲もしっかりとした澄み通った美しい
音の連なりだ。彼は死を覚悟していた、と僕はそのアルバムを聴くと確信する。
諦念ではない、悟りのようなものを感じる。死を直視した人間の爽やかさがあ
る。どこかに憂愁の翳りがある。

1963年の録音に「カンバーセイション・オブ・マイセルフ」というアルバムが
ある。「自己との対話」と訳されるソロ・ピアノの演奏だ。多重録音を駆使し
てビル・エヴァンスのピアノ同士が対話をするように展開されていく。それは、
まるで彼の中に存在する複数の人格が対話をしているようだ。

その複数の人格はそれぞれにビル・エヴァンスでありながら、対立し、調和し、
それぞれに自己主張する。心の内の葛藤をピアノの鍵盤に叩きつけているよう
な気さえしてくる。時に明るく、時に憂いに充ちていても、そこには常に真摯
に苦悩するビル・エヴァンスがいる。

ビル・エヴァンスは1980年9月15日午後3時30分に死ぬ。51歳だった。それまで
に、彼は多くの愛する者を喪っていた。スコット・ラファーロの事故死、1973
年の恋人の自殺、1979年の兄の自殺……、最終的に兄の死が彼の生きる気力を
失わせたのだと友人たちは言う。

その音楽を聴く限り、ビル・エヴァンスはメランコリーに彩られたミュージシ
ャンだった。間違いなく憂鬱なる党派の一員だった。憂愁の翳を消すことがで
きなかった。その結果、彼は信じられないほどの音楽の高みにまで到達した。
だからこそビル・エヴァンスの音楽は、今も僕を惹きつけてやまない。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
このところ、何も予定がない休日には外に出なくなって昔のような生活様式に
なってきた。ずっと部屋にいると、あまり気分転換ができない。それに、ます
ます肥りそうだ。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html

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■Powerbook Publishing Project 番外編
ノンプログラマーのためのOME入門ガイド(4)

8月サンタ
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皆さんお元気ですか。santa8です。原稿の少ない日を選んで出没するので、前
からまた時間がたってしまって申し訳ないですが、今回も引き続き、フリーの
Macintosh用メールソフトOME、話題のMac OSX Tiger、そしてファイルメーカ
ーのお話であります。

・Open Mail Environment = OME (Mac OSメール環境)
<http://mac-ome.jp/site/index.html>
・Mac OSX 10.4 "Tiger"
<http://www.apple.com/jp/macosx/>

●Macintosh環境の「目的指向の」再構築

簡単にご説明すると、OMEとは新居雅行さんが中心になって開発している、オ
ープンソースのメールソフトである。といっても、OutlookとかEudraみたいな、
きちんとしたインターフェイスは付属していない。メールサーバとのやりとり
を命令によって実行する「コンポーネント」というのが正しく、送受信やメー
ルの読み書きといったインターフェイスはDIYの精神で自分でくっつけるとい
う、一癖もふた癖もあるソフトウェアである。

一応普通のメールソフトっぽくも出来るので(OMEのサイト参照)誤解されや
すいけれど、OMEは自分の常用環境・ソフトと組み合わせてなんぼのメーラー
なので、そこが理解できないと、最初の導入時のハードルはやや高い。

だがかゆいところに手が届くかわりに肥大化が進む今時のメールソフトと違い、
パーツを買ってきて組み立てる自転車のようなおもしろさがある。

この、まるでエンジンとハンドルとボディが別売りのようなメールソフトにど
んなメリットがあるかと言えば、ずばり「Macintosh環境の目的指向の再構築」
である。

「必要最小限の要素を組み合わせ、最大の効果を上げる」にはどうすればいい
のか、何一つ機能に余裕のないOMEを使おうとすると、「自分がMacを使ってや
りたいことは何だろう」と、嫌でも考えさせられるし、漠然と使っていた機能
を、ゼロから見直すチャンスである。実際、OMEを使ってから、Macという機械
に対する見方はずいぶん変わった。

●"素"のテキストとしてメールを扱う

もっと簡単にいえば、OMEは命令によって、メールサーバからメールを、ソー
スもヘッダもまるごと付いた、"素"のテキストとして自分のMacまで引き抜い
てきてくれる。あとはそのテキストをどう管理するか、何をつかって処理す
るか、目的にあわせて自分で決める。Excelにメールを直接取り込んだり、
Wordでメールを書いたりもできる。使い慣れたツールと組み合わせられる。

たとえば私は今はMacの標準の画面、Finderでメールを直接受信し、メール書
きにはJeditという組み合わせを使っている。(下記の画面参照。もうすぐ新
購入のJeditXに変更予定)
<http://www.dgcr.com/ome/index.html>

何が便利って、Jeditという使いやすいエディタがそのままメーラーになり、
(タブを駆使した文章整形、検索・置換などはやはりメールソフトより素敵)
すべてはテキストデータなので開くソフトを選ばず、Windowsのサーバにその
ままバックアップ出来たりする。素の"テキストデータ"の素性の良さを、そ
のまま生かすことができるということなのだ。

・Jedit
<http://www.artman21.net/ShowCase.html>

●OMEはTigerでさらに面白くなる

さて、メールの管理がFinderでできるということは、Finderが良くなればそれ
だけOMEの使い心地、実用度もあがるわけである。Mac OSX 10.4 "Tiger"には
バージョンアップの恩恵をもろに受ける、OMEユーザーの全てが期待しまくっ
ていた(と思う)。インストールしてはや一ヶ月、まずは簡単な印象を。

まずはSpotlight、これでOMEで受信したメール内容からの検索が、格段に楽に
なった。JeditXはSpotlightのメタデータにも対応するそうで、組み合わせれ
ばMac OSXの文書管理力をフルに享受できそうである。これだけでもアップグ
レードする価値はあった。そしてスマートフォルダもすばらしい。100人100様
の使い方が出来そうである。

しかし一方、Automator、がっかりである。GUI化されたAppleScriptとして、
ノンプログラマーにもいろんな便利なアクション・ツールが開発出来るように
なれば、もっともっと面白くなるのだが、現実はデジクリ月曜日の古籏さんが、
日刊デジクリ1752号で書かれていたように、まだまだ未成熟な環境である。お
まけに動作が重い。古いMacでも自動化することでいろんなことに役立てたい
身としては、この重さはつらい。正直今回は見送りである。

●ファイルメーカーとメールについて

ファイルメーカーというソフトは、「データベース」という、それだけでは具
体的にどうにもイメージしにくい名前のジャンルのソフトだが、(データベー
スって聞いて私が思い浮かべることが出来るのは、なんとなく「ぐちゃっ」と
情報が凝縮されているイメージである。ワープロのようにはうまくイメージで
きないし、伝えられない)テキストを管理したりばらしたりくっつけたりする
情報加工処理の道具として、他に代わる物がないほど便利である。ファイルメ
ーカーとテキスト処理だけの専門ガイドブックがあってもいいのにと思う。
(頼むぜ茂田さん)

・ファイルメーカーPro
<http://www.filemaker.co.jp/>

つまり、そもそもテキストであるメールと組み合わせると最高に強力だし、事
実ファイルメーカーですべてのメールを管理している人も多い。海外ではファ
イルメーカーをメーラーとしてつかうための、数々のプラグインが発売されて
いる。

・有名どころのメールプラグイン。他にも数種あります。
<http://www.cnsplug-ins.com/products.htm?product=POP3it>
<http://www.dacons.net/fmplugins/mailit/>

だが今ひとつ海外製のメールプラグインは普及していない。理由は簡単で、
「文字化け」するからである。とりあえず私はほとんどのものは試してみたし、
ライセンスを買って数ヶ月運用もしてみたが、完全に文字化けを排除出来たも
のはなかった。(いいところまではいくんだけど…)ファイルメーカーでメル
マガを制作している身としては、これはとてもシリアスな問題なので、この二
年ほど、相当しつこく追いかけているのだが…。

メールが直接データベースの中に取り込めて、ファイルメーカーの自動処理が
生かせれば最高に便利だが、「たかが文字化け、されど文字化け」であって、
大事な事務連絡メールがもし文字化けしたら、と考えると、ほとんどのメール
が無事に読めたとしても、なかなか使いづらいものがある。ましてや仕事の
CRMシステムにはこの段階では導入できない。残念ながらメールプラグインは、
私にとっては今のところ、絵に描いた餅であって、実用にはいたっていない。

ところで、新居さんはOMEをファイルメーカーのフロントエンドに持ってくる
やり方を提案している。これはありかもしれない。
<http://msyk.net/fmp/ome_fmp/index.html>

私のほうからもおすすめがひとつ。OMEを使わないやり方だけど、非常に実用
的。文字化けゼロ。Apple純正の"Mail"にメールを受信しておいて、下記のソ
フトを使う。
・Mail to FileMaker Importer
<http://www.automatedworkflows.com/products/importMail.html>

これはAppleScriptで出来た小さなアプリケーション。15ドルだけど、ファイ
ルメーカーを使っていて、メールは純正のMailを使っている人なら試してみて
損はないとおもう。

さて、次回はTigerとOMEの組み合わせの応用編、スクリーンショットつきでお
見せしたい。この「DIY的楽しみ」をうまくお伝えできればいいのだが…

【8月サンタ】santa8@mac.com
LondonとLyallとLeCarreを愛する36歳元書店員。某超大手取次社員の経験アリ。
・ちょっと間隔が開きましたが、またデジクリ+富士ゼロックスさんというコ
ラボイベント、近日開催につき準備中です。お楽しみに!


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■編集後記(5/27)
・デジクリの英語版を発行することになった。では、だれが英訳するのか。そ
んな経費なんてあるもんか。そこで、もっとも安上がりの方法を考えた。安上
がりというより、タダで、というほうが正しい。自動翻訳させりゃいいじゃん、
というナイスなアイデア。そこで、試しにふたつの短いテキストをexiteの自
動翻訳機に投げ込んでみたら、あっと言う間に、英語になってあらわれた。バ
ンザイ。しかし、その英語が正しいのかどうかわからない。それじゃ日本語化
してみればすぐわかるのでは、ということでその英文を自動翻訳したらすばら
しい日本語になって出てきた。日本語>英語>日本語の作業は10秒かからない。
コンピュータって頭がいい。
「ベストテンに関してその時その時で変化しますが、私が映画ファンになると
いう可能性になった3つの映画がいつも不変です。その後、私は、私がそれら
の3個の書見台を見たので映画を見続けるつもりであると思います。それは1つ
の映画ではなく、3個の書見台でした、そして、映画の幅はBocに教えられまし
た。」これは、十河さんのテキスト。だいたいわかる。3個の書見台とか、Boc
とはなんだろう。
「いつも堅いというわけではない根拠が反動的な国粋主義者としてありますが、
私は無条件に感嘆しましたが、事実上、正しい用法はまだ終わることができま
せん、そして、外国文化は攻撃されます、そして、日本の伝統文化に、知識は
不十分です、そして、日本の尊称に関して自然に立派で、歴史的な重さに懇願
したいと思います。」これは永吉さんのテキスト。まるでわからないが、これ
は永吉さんがシラフで書いたと言い張れば、また新しい藝を開発中かいなと納
得できる。
……使いものにならないではないか。これをもって、デジクリ英語化プロジェ
クトを解散しました。元となるテキストは以下の通り。
「ベストテンについては、その時その時で変動するけれど、僕が映画ファンに
なるきっかけになった三本の映画は常に不変だ。あの三本立てを見たから、そ
の後、僕は映画を見続けることになったのだ、と思う。それは一本の映画では
なく、三本立てだったからこそ僕に映画の幅広さを教えたのだった。」
「私は日頃から、反動的国粋主義者として、確固たる根拠もなく外国文化を攻
撃し、日本の伝統文化に関しては知識も乏しいのに、無条件に讃美してきたの
で、日本語の敬称についても、当然、その尊さ、歴史的重みを訴えたいのだが、
いかんせん、いまだに正しい使い方ができないのである。」
まあ、後者は意味を変えずに書き直してから英訳すればなんとかなるのだが。
その後、ためしにこの日本語を英訳しまた和訳したら、やや洗練されて(?)
出てきた。それをまた英訳し、和訳したら、、、どうなるか。みなさんも、こ
んな遊びをひまなときにどうぞ。                (柴田)

・関西から東京にお引っ越しした方のお宅訪問。仕事絡みなんだけど、気持ち
はほとんど遊びに行くって感じ。関西でのお家がとっても素敵だったので、東
京に建てられたお家も見てみたかったのだ。旦那さんがイラストレーター、奥
さまがグラフィックデザイナー、息子さんがファッション雑誌のエディター。
センスの良さはさすが。今回のお家は関西の時ほどではないと少し不満げな奥
さまなのだが、今風でこれはこれでいいんじゃないかなぁ、どのお部屋にも太
陽光がたっぷりと降り注ぎ、気持ちのよい風が通る。たくさんの緑とたくさん
の絵がお家を引き立てていて素敵なのにと思い、つい「雑誌で紹介されている
ような(選択されて掲載されるような素敵な)お家ですね」と言ったら、息子
さんに苦笑された。そうだな。雑誌を作る側の人にそんな褒め言葉ってないよ
な……。                        (hammer.mule)

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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