[1859] スクープをほしがる心

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1859    2005/11/08.Tue.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18391部
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      日刊デジタルクリエイターズから二冊の本が出ました。    
      美しく、読んで楽しい本が出来上がりました。        

「映画がなければ生きていけない」十河進・「怒りのブドウ球菌」永吉克之
        【発売中】 <http://www.dgcr.com/books/>       
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             <無事こそが至高>             

■デジタルサウンズ研究室 
 スクープをほしがる心
 モモヨ(リザード)

■買い物の王子さま[107] 
 腰を据えてじっくりと
 石原 強

■カラーマネージメント三角絞め…[29]
 具体的なカラマネツールについて
 上原ゼンジ

■Powerbook Publishing Project 
 「映画がなければ生きていけない」「怒りのブドウ球菌」ついに発売[3]
 8月サンタ
 
■セミナー案内
 カンデジ大学「成功するSEOの進め方・実践編」
 


■デジタルサウンズ研究室 
スクープをほしがる心

モモヨ(リザード)
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NHKの記者が放火未遂で逮捕された。

先週、編集長が編集後記に近所での火事について書かれておられた。そのよう
な場をビデオで撮る趣味はないとコミカルに書かれていたが、NHKの記者の場
合は放火現場を携帯のカメラでとっていたそうだ。携帯電話というところが、
プロの所業として妙だが、これはある種のアリバイを考えてのことだろうか。
それとも、時代なのか?

スクープが欲しかったということらしいが、そんなことで火をつけられた側
は、たまらない。

だいぶ前になるけれど、偶然とらえた火事のムービーを公開したことについて、
デジクリ周辺で議論がおきたことがある。それを思い出した。しかし、今回の
放火事件に較べて、なんと健康的なことか、そう思った。

しかし、これまで捏造事件が起きるたびに思うのだが、ジャーナリズムにおけ
るスクープ=事件願望は、どうにかしなければならないだろう。

いわずもがなのことだが、そういうスクープというやつは、ほとんどが人の不
幸を底辺においているからだ。

例えば朝日が昔しでかした珊瑚を傷つけた問題も、それで傷ついた人は多くい
るはずだ。それが、放火となると、なにをかいわんや、である。スクープの捏
造が、人の不幸の生産につながる、これが即、頭に浮かばないような状況とは、
いかなるものなのだろうか。それも連続放火となれば、罪は重い。

私は、このような仕事、記者を職としたことはない。しかし、このような記者
に対して、企業上層部のスクープを望む姿勢はそれほど強いのだろうか、ま、
こんなことは幾ら考えても私の場合、推測の域を出ない、ゆえにこれ以上考え
ても無駄である。が、車の販売や、他のセールスマンのノルマを思えば、何と
なくわかるような気もする。しかし、それも妄想でしかない。

昔とことなり、いまや、あちこちで大事件が頻発する時代になった。そのよう
な時代に、スクープといっても地方都市では大きなものは、まずないだろうか
ら、こうした放火になるのだろうが、それだけに性質が悪い。不幸の量産だか
らである。

もし、町にスクープがなければ、それこそが幸運、平和なのであり、こうした
時代にあってはスクープなのだが、ジャーナリズムにおいては、こうした論法
は、当然、通用しないのだろう。

しかし、無事こそが至高、と私は思うのだ。

わが町におおいては、月に二度ほど、子供達の安全をまもるためのネットから、
不審者情報というものが配信されてくる。東京では、それほど事件が身近に迫
っているのだ。わざわざ事件をつくる必要はない。

これ以上、面倒くさい世の中になるのは、正直、きつい。

モモヨ(リザード)管原保雄
<http://www.babylonic.com>

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■買い物の王子さま[107] 
腰を据えてじっくりと

石原 強
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ネットの掲示板やメールマガジン発の書籍がブームです。近所の書店には特設
コーナーもできました。私も話題の本はいくつか買って読んでいます。コピー
ライター糸井重里氏のサイトによる「ほぼ日ブックス」シリーズや、「2ちゃ
んねる」で盛り上がって映画やTVドラマにもなった「電車男」などです。

日刊デジタルクリエイターズからもついに本が出るという。1,800号を超える
デジクリの初書籍化で、十河さん、永吉さんのコラムをまとめた2冊の本を同
時刊行。10月17日の出版告知のプレスリリースには、このように紹介されてい
ました。

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本書はよくある「インターネット企画本」とは、一線を画する仕上がりとなり
ました。目次を含むサンプルPDFをごらん下さい。見て美しく、読んで楽しい、
充実した本が出来上がりました。
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柴田編集長がそこまで言うなら間違いない。ただし自費出版で書店では手に入
らない500冊の限定本、定価は2,000円とやや高め。早々に申し込もうと思って
いたら、柴田編集長から、レギュラー執筆者には2冊とも送呈しますとのあり
がたいメール。

楽しみに待っていたところ、10月末に郵便で届きました。奥付に記されたシリ
アルナンバーは、十河本が173、永吉本が163でした。自費出版といっても安っ
ぽさは全くなくて、本としての出来が素晴らしい。

上品なカバーデザインは裏表紙に無機質なISBNコードがないのも美しく見える
要因の一つです。本文レイアウトもヒラギノ明朝を使った縦組で読みやすい。
永吉さんの本はイラストも効果的に配置されています。

本は画面で読むのとは違って落ち着いて読めます。普段、タイトルに興味がな
かったり読む時間がとれないときは、すぐ飛ばしてしまうので内容もあまり覚
えていません。だから、ほとんどが初めて読んだように新鮮。マンガを週刊誌
で読んでから単行本で読むという楽しみに似ています。

早く読もうと思いつつ、まとまった時間がとれず読むのが遅いことも手伝って、
なかなか読み進めません。ゆっくり週末に読もうと何気なくテーブルの上に置
いて出かけたら、帰って見た時には、きれいだったカバーが何人もに読みこま
れた古本のようにしわだらけに変貌していました。

なんでも気になる年頃の息子に、さんざんいじりまわされてしまったのです。
風格を持った本を手にしたら、さっさと読みなさいと急かされている気分にな
りました。

本を頂いたお店「デジタルクリエイターズ」
<http://www.dgcr.com/>

【いしはら・つよし】info@webanalyst.jp
ウェブプロデューサー、ウェブアナリスト
こんなコラムだと身贔屓でやらせっぽくてなんですけど本当にいい本です。
本当はデジクリ読者以外の人におすすめしたいです。自費出版では、ネットの
本屋さんも扱ってくれないのでしょうか?
・ウェブアナ
<http://www.webanalyst.jp/mt/>

▼本文はヒラギノ明朝Pro W3に、かな部分は游築五号仮名std W3の組み合わせ、
見出しはヒラギノ明朝Proに游築36ポ仮名、というフォント布陣です。

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■カラーマネージメント三角絞め…[29] 
具体的なカラマネツールについて

上原ゼンジ
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すでにカラーマネージメントツールの選び方に関しての原稿は書いたが、今回
は商品名を挙げてもう少し具体的に……。

●Eye-Oneシリーズ

元々色を測るための測定器というのは、ひじょうに高価なものだった。利用さ
れていたのは製品を開発するための研究所であったり、大きな工場での検査用
であったりと、とてもSOHOレベルで導入できるようなものではなかった。

とは言うもののカラーマネージメントというのは、測定器で測ったCIEカラー
を元にプロファイルを作成することが基本だ。個々のモニタやプリンタの特性
が反映されていない汎用的なプロファイルの利用では、精度の高いカラーマッ
チングを行なうことは難しい。

一般的なユーザー向けの製品がないわけではなかったのだが、高価なわりには
精度に難があり、いまひとつ普及にはいたらなかった。そんな中で登場したの
が、グレタグマクベス社のEye-Oneシリーズだ。精度の高い分光式の測定器が、
やっと一般ユーザーの手に届くような価格で供給され始めたのである。

現在Eye-Oneシリーズでは測定器が3種用意されている。これらの測定器をプロ
ファイルを作成するためのアプリケーションである、Eye-One Matchと組み合
わせて使うことになる。

(1)Eye-One Display測定器
  モニタの測定専用のフィルタ方式の測定器(Eye-One Display2に附属)

(2)Eye-One Monitor測定器
  モニタの測定専用のスペクトル方式の測定器(Eye-One Moniorに附属)

(3)Eye-One Pro測定器
  モニタにも反射モードにも対応したスペクトル方式の測定器
  (プリンタプロファイル作成可能なパッケージに附属)

ここで注意しなければならないのは(1)や(2)のモニタプロファイル専用タ
イプの測定器では、プリンタのプロファイルが作成できるようにはならないと
いうことだ。将来的にプリンタのプロファイルも作成したいのであれば、購入
前によく考えておくべきだろう。

クリエイターには最低限フィルタ方式の測定器を導入して欲しい。また、カラ
ーマネージメントに対応した色再現域の広いモニタを利用している場合は、精
度の高いスペクトル方式のEye-One Monitor測定器かEye-One Pro測定器がおす
すめ。

Eye-Oneにはデザイナー向け、カメラマン向けといったいろんな種類のパッケ
ージが用意されているので、各自研究されたし。とりあえず、無駄にならない
ようにEye-One Pro測定器が欲しいという場合にはEye-One Designがおすすめ。
あとからモジュールを追加することによって、色んなデバイスのプロファイル
が作成できるようになる。ただし、購入時に附属するイージーチャートという
のは、いまいち実用的ではない(精度の面で)ので、プリンタのプロファイル
が作りたい場合にはモジュールの追加を前提にしたほうがいいだろう。

その他、11月初旬にはプロファイルエディタが登場する予定だ。これはPhoto
shopのバリエーションのような感じでプリンタ用プロファイルの調整ができる。
高機能な編集機能はなく簡易的なものではあるが、感覚的に扱えて便利。

◇Eye-One COLOR
<http://www.i1color.co.jp/>

●Pulse Color Elite System

パルスカラーエリート(エックスライト社)には、モニタ、スキャナ、デジタ
ルカメラ、プリンタ等のプロファイルを作成するための様々なパッケージが用
意されている。基本になる測定器はパルス分光測色計(DTP20)で、Eye-One
Pro測定器と同じスペクトル方式の測定器。精度の高い測定が可能だ。この測
定器にはバッテリとメモリが内蔵されており、パソコンと切り離して使えるの
がミソ。専用のパッチ測定用ガイドの使用感は滑らかで、ストレスなくカラー
チャート上のパッチの測定が可能。

Eye-One Pro測定器の場合、発光モードと反射モードの両方に対応しているが、
これはグレタグマクベス社の特許だそうで、他社の場合は測定器が別々になっ
てしまう。DTP20の場合、反射モード専用なので、モニタの測定にはオプショ
ンでMonacoOPTIX XR(DTP94、フィルタ方式)を追加することになる。

MonacoOPTIX XRはモニタキャリブレーションツールとして単体での購入が可能。
同じ測定器を使った上位版であるMonacoOPTIX XR PROもある。違いとしては、
PROの方には、複数モニタのマッチング機能、プロファイル編集機能、経時変
化管理用機能などがあり、またユーザーライセンスは1パッケージ5ユーザー
(CPU)ライセンスとなっている。

◇モナコシステムズ
<http://www.monacosys.jp/index.html>

その他、モニタキャリブレーションの専用ツールにはカラービジョン社の
Spyder2およびSpyder2PROがある。どちらも測定器はSpyder2 センサーを使う。
フィルタ方式の測定器だが、他社製品が3~4枚のフィルタを使っているのに対
し、7枚のフィルタを使っているというのが売り。

Spyder2とSpyder2PROでは測定器は同じだが、機能に違いがある。Spyder2PRO
独自の機能としてはマルチモニタのキャリブレーション。ガンマ、色温度の任
意の値での設定。作成したプロファイルの検証等の機能がある。とりあえず
Spyder2を買い、あとでSpyder2PROにバージョンアップするということも可能
だ。

◇PANTONE COLOR VISION製品
<http://www.solution-systems.com/colorvision/product.htm>

【うえはらぜんじ】zenji@maminka.com
写真撮影からデザインまでを生業とする。JPCカラーマネージメント委員会副
委員長。MD研究会所属。「デジタルフォトグラフィー─エキスパートのPhoto
shopテクニック」(オライリー・ジャパン刊)監修

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■Powerbook Publishing Project 
美しく、面白い本出来ました。
「映画がなければ生きていけない」「怒りのブドウ球菌」ついに発売[3]

8月サンタ
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引き続き、「映画がなければ生きていけない」「怒りのブドウ球菌」関連の話
題である。今回は特に、特定の会社のお話ではなく、一般論としてお読みいた
だきたい。出版界において、既存の枠組みで素晴らしいお仕事をされておられ
る方は星の数ほどおられるし、もはや問題点を指摘したいとかいう話ではなく、
「こういう話もあります」と、いいたいだけなので。

・デジクリ本の購入はこちらから。新たに公式のBlogも設置しました。十河さ
ん永吉さんのコメント、購入者のコメントなども掲載しております。購入ずみ
の方も、引き続きお楽しみ下さい。
<http://www.dgcr.com/books/>

●「本」は、どのように売られるのか

いわゆる通常出版というのは、出版社がクリエイター(作家、漫画家、イラス
トレーター、ライター、カメラマン、etc)からコンテンツを集めて本のかた
ちに編集して印刷して商品化し、それを取次店という問屋がまとめて預かり、
書店という街の販売組織に並べてお客に売る、という仕組みである。

この流れを、コンテンツの移動という観点で見ると

(1)クリエイター → (2)出版社 → (3)取次店 → (4)書店 → (5)読者

へと移動する。逆にお金の流れから見ると、下記のようになる。

(5)読者(定価を払う) → (4)書店(販売マージンを取る) → (3)取次店
(マージンを取る) → (2)出版社(編集費・印刷費・営業費などの諸経費を
取る) → (1)クリエイター(原稿料・印税を受け取る)

順当に行けば、読者が代価を払ってから、クリエイターに取り分が手渡される
までの間には、そのままでは、ずいぶんなタイムラグがある。もちろんこのな
かで一番立場が弱いのは、売れるまでは評価の定まらない(1)の発信者・クリ
エイターだが、一方コンテンツの源の供給者として、なくてはならない存在で
もある。

そこで、その(1)クリエイターを育てて売れる商品を企画・制作し、一時的に
リスクをかぶって原稿料・制作費を立て替えるというのが(2)出版社という存
在であった。利害関係者としては (2)出版社 = (3)発信者・クリエイターと
いう、ほぼ一体化した立場であったといえる。(何度も書くけど、あくまで一
般論)

ところが、今回デジタルクリエイターズの本を書店売りにすべく、いろんな会
社と交渉を行なった過程で、「一時的にデジクリからお金を出版社に払う」こ
とで、通常出版が可能ですよ、というお話を何件かいただいた。

つまり立場的にはデジクリは(1)のはずだが、本屋さんで売るためには、コン
テンツ(実際には企画も編集も制作もしたわけだが)を出すだけじゃなく、さ
らにまとまったお金も出さなくてはならないという。(制作費だけでも大変な
のに!)

先週水曜日のMKチャット対談でもまつむらさんが触れられていたが、実はこう
いうお話、今は珍しいものではない。

●「リスクは負いません」という出版社

デジクリは(2)出版社になっても構わないが、(3)取次を通して(4)街の書店に
商品を委託して販売するためのライセンスを持っていない。だから本屋さんで
売りたいならどうしても、取次店への取引口座を持つ既存の出版社にお願いす
るしかない。

で、2005年現在、日本全国の書店に書籍を配本する(3)取次店は、トーハン、
もしくは日販という、たった二社で大部分を占めており、このどちらかと契約
に至らないと、現実の営業的には苦しい。数多くの本屋さんの店頭に並ばなく
ては、通常出版の意味などほとんどないからだ。

しかしこの取次店との契約は、新参者にとってハードルは理不尽に高く、まず
不可能。取次に本を委託するというルートは、既存の出版社の「既得利権」と
いっていい状況である。(事実、ルート提供・名義貸しという商売で食べてい
る出版社も数多くある)

そして出版不況である。とにかく本が売れない。となると、出版社は、ただで
さえ商品を出荷してから回収までのサイト(期間)が長い。おまけに制作費、
印刷費など、コンテンツを出すたびに、切りつめられない固定支出がリスクと
してのしかかってくる。当然運営は、とても厳しくなってくる。

そこで事態は逆流を始めた。(2)出版社が(1)クリエイターに向かって「素晴ら
しいクリエイティブなコンテンツですね! 私たちは売るために努力します。
ビジネスですから。プロですから。売れて儲かったら印税どんどんお支払いし
ます。でもリスクを持ってしまったばっかりに損をする、という目に遭う気は
さらさらないので、実費・手間代だけは先に確保させていただきます」
ということを言い出してしまった。

○○出版、○○出資、呼び方はいろいろあるし、志の高いまっとうなものから
低いものまでいろいろあるのだが、本を出版するのに発信者がカネを出さなく
てはならない事情とは全てこういう意味である。これも金の出所から言えば立
派な「自費」出版である。(5)の読者がお金を払って購入しようがしまいが、
(2)(3)(4)は損をかぶらないように、最初から(1)にコストの支出を求める、と
いうことなのである。

これがさらに進化して、編集、制作、印刷、流通、その他にかかるコストを過
大に見積もり「出版とはこのくらいお金がかかるものなんです」とクリエイタ
ーに費用請求、つまり(1)からしっかりいただいた上で、コンテンツを申し訳
がきく程度に(4)書店へ流すという、新種のハゲタカビジネスも登場してしま
った。これが今問題になっている「自費出版ビジネス」である。

この商売は末端の(5)読者にクリエイターのコンテンツが届くかどうかなどは
もはやどうでもよくて、金持ちでコンテンツを発信したがっているクリエイタ
ー的なカモを見つけて本を出させるだけである。この数年、この商法は全国を
荒らし回った。(皮肉なことに、あまりに悪名がとどろいてしまったおかげで
商売がやりにくくなったために、今逆に、積極的にクリエイターを支援し始め、
「普通の出版社化」が始まっていたりする)

こんなビジネスで巨額の富が生まれるほど、実は通常出版、街の書店というシ
ステムは信用があるということなのだ。書店に置かれると言うことには、長年
培ってきた、他に代えられない価値がある。本屋さんは、今でも素晴らしい
「コンテンツの晴れ舞台」だし、その価値を守るのは(1)(2)(3)(4)(5)全員の
連帯責任だったりする。

最後に、ちょっとブックオフを考えてみる。

(1)読者 → (2)ブックオフ → (3)読者

まるもうけやん!

【8月サンタ】santa8@mac.com
LondonとLyallとLeCarreを愛する37歳元書店員。某超大手取次社員の経験アリ。
・インフルエンザにだけはかかりたくない。神様、それが私の願いです。

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■セミナー案内
カンデジ大学 第2学期開講 ※本日分を緊急掲載
<http://www.kansai-soho.or.jp/seminer/kandigi_unv/>
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「成功するSEOの進め方・実践編」石井研二先生(有限会社いなかどっとコム 
代表取締役)
日時:11月8日(火)19:00~21:00  
会場:メビック扇町(大阪市北区南扇町6-28 水道局扇町庁舎 2F)
受講料:シングル(1回券)2,000円 パック5(5回券)7,500円
  
  
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■編集後記(11/8)
・新幹線の指定席ってのは、クジみたいにあたりかはずれだといつも思う。一
番アタリは、E席にすわっていて、D席があいたままという状態。今回の大阪行
きの新幹線では、みごとにはずれた。3人席に空きが見られるというのに、と
なりに客が来た。2歳児を膝に乗せる若いママ。ときどき子供がむずかってマ
マは周囲に気を遣っているが、乳幼児を育てたベテランのわたしは一向に気に
ならない。かえってほほえましい。でも、少なくとも名古屋までは空いている
んだから、近くの3人席でゆったりすればいいのになあと思う。問題は後ろの
中年女性2人だった。すぐに正体がわかった。高校以上の学校の先生だ。会話
の内容がまる聞こえ。けっして大声ではないが、さすがプロの先生の声の通り
はすばらしい。英語の発音もみごとだ。でもなあ、はっきり言って、すごくう
るさい。わたしにとって新幹線は読書や思索の大切な時間なのに、まったく落
ち着けない。一言ご注意をと思ったが、それをやると肩身の狭い思いをしてい
るであろう隣のママが気の毒である。結局、京都までノンストップで会話を楽
しんでいたお二人だった。帰りの隣席は若い男だったが、しょっちゅう携帯電
話を覗く以外は何にもしていない。本も読まない。静かなものだ。こういう場
面は前回もあったぞ。ケータイを持ったサルだったのかもしれない。(柴田)

・昨日のKNN Nightは調整中。決定次第告知しますのでお待ちください。/ア
スベストや光電話を口実とした詐欺が増えているらしい。アスベストが使われ
ているのでリフォームしないといけないとか、IP電話化するから今の電話は使
えないとか言うらしい。そういや二年程前にMebicに入所しているにもかかわ
らず、この近辺は全部デジタル電話になるからと面会を求められたことがあっ
たっけ。伝言メモを見て、絶対おかしいからと面会を断ったが、伝言を受けた
人は疑問を感じてなくて、工事の連絡みたいなメモにしていたから、よほど公
共的な雰囲気のある電話だったんだろう。今も、来月から電話料金が安くなり
ますのでと「連絡」が来る。最初に社名を名乗らないし、おっかしいなぁと思
って、申込は必要ないんですかと聞くと、この電話が申込(承諾)になります
ので、などと言う。でも、安くなりますと言われて、はぁそうですか、と答え
るしかない連絡みたいな電話なの。突っ込んで聞くとNTTの代理店だと言って、
これまたすぐには社名を名乗らない。電話しないでくれと言っても、しょっち
ゅうかかってくるので聞くと、どうも同じような代理店がごろごろいるらしい
よ。                          (hammer.mule)
<http://www.asahi.com/life/update/1108/003.html>  石綿口実
<http://www.mainichi-msn.co.jp/kansai/news/20051102ddf001040004000c.html> 光
<http://dgcr.typepad.jp/books/>  作家も

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発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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★日刊デジクリは、まぐまぐ<http://mag2.com/>、
E-Magazine<http://emaga.com/>、カプライト<http://kapu.biglobe.ne.jp/>、
Ransta<http://ransta.jp/>、melma!<http://www.melma.com/>、
めろんぱん<http://www.melonpan.net/>、MAGBee<http://magbee.ad-j.com/>、
のシステムを利用して配信しています。配信システムの都合上、お届け時刻が
遅くなることがあります。ご了承下さい。

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