[1876] 裏腹なことしか言えない男たち

投稿:  著者:


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1876    2005/12/02.Fri.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18230部
情報提供・投稿・広告の御相談はこちらまで mailto:info@dgcr.com
登録・解除・変更・FAQはこちら http://www.dgcr.com/regist/index.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

       <残念ながら本人がそれに気付いていなかった>      

■映画と夜と音楽と…[273] 
 裏腹なことしか言えない男たち
 十河 進

■セミナー・イベント案内
 「Microsoft OfficeとPDFによる印刷ワークフロー研究」
 広告サミット
 第4回デジコンフェスタ横浜

■Webサイト案内 千都フォントサイト
 組版外伝(2)[読ませる]文字組みと[注目してもらう]文字組み
 


■映画と夜と音楽と…[273] 
裏腹なことしか言えない男たち

十河 進
───────────────────────────────────

●病院嫌いで薬嫌いの報い

8月に夏風邪をひいてからずっと咳が止まらない。9月に同僚からも「医者に行
った方がいい」と何度も言われたが、そのままにしていた。それでも昼間はま
しで、夜、自宅に帰って寝ようとする頃に咳が止まらなくなり、喘鳴が始まる。

さすがに見かねた図書館勤めのカミサンが喘息の本を借りてきた。それを読む
と医者にいって喘息の発作を止めるステロイド吸引器を出してもらっても多用
すると副作用がいろいろ出ると書いてあり、アレルギー体質を改善する地道な
方法がよいとある。

それで、ウコンエキスとシソの実油のサプリメントを毎朝飲み、お茶もシソ茶
に変えた。一時は、酒屋で見付けたシソ焼酎を「体質改善だあ」と言いながら
飲んだ。その結果、一か月もすると以前より心なしか楽になった。

しかし、一昨日から咳がずっと続き、昨日は会社でもかなりひどく、帰宅の電
車の中もバスの中も咳き込み通しだった。こういうときは周囲の人に気を遣っ
てしまうが、どうしても止まらない。ハンカチで口を押さえてガマンしていた
ら顔が真っ赤になりめまいがしてきた。

吸う息も吐く息も苦しく、のどがゼイゼイヒューヒューと鳴る。家に帰って四
つん這いの姿勢になるといくらかおさまったが、ベッドで寝返りを打った途端
に咳が出始め、ずっと眠れない。椅子の背に向かって座り、躯を前傾姿勢にす
ると少しおさまるので、そのまま朝までうつらうつらしていた。

今朝になって、呼吸器科がある近くの病院へいくことにした。病院嫌いで薬嫌
いなのだが、それほど切羽詰まったのだろう。こんな夜が続いたらまいってし
まうと思った。立ち上がるとフラフラする。寝不足と酸欠で、まったく頭が働
かない。

病院ではレントゲンを撮られ、血液を抜かれ、いろいろと調べられた。筒がつ
いている計器に息を思い切り吹き込めと言われる。その計器によると、僕の吐
く息のピークは標準の50%しかないという。気管支がかなり細くなっているら
しい。躯はずっと肥り続けているのに、と意味もなく思う。

結局、「気管支喘息ですね」と断定された。「点滴で喘息をおさめて帰ります
か」と聞く医者に「いえ、大丈夫です」と断って待合室に戻った。本当はそう
してもらった方が楽だったのだが、どういうわけか昔からそんなときにやせ我
慢を張る。待合室で薬を待つ間、ずっと咳き込んでいた。

自宅に帰っても、なかなかおさまらない。横になると咳がひどくなるので、ま
た椅子に逆に座って背もたれに顎をのせる。そんなマヌケな姿勢でできること
といったら音楽を聴くかビデオを見るかしかない。本を読もうという気には、
とてもなれない。

こういう気分のときにはどんな映画がいいだろうと考えていたら、ジョン・フ
ォードの名が浮かんだ。続いて、そう言えば「リバティ・バランスを射った男」
をしばらく見ていないと思い出し、久しぶりに見たくなった。

●強いばかりが男じゃないと…

南佳孝が歌う「ラスト・ショー」の中に「ジョン・ウエインが死んだときが強
かった男の時代の終わり」というフレーズが出てくる。映画「ラスト・ショー」
の中で閉館される映画館で最後に上映されたのがジョン・ウエイン主演の「赤
い河」だった。

「赤い河」の監督はハワード・ホークスである。ホークス映画に出たジョン・
ウェインは確かに強かった。「リオ・ブラボー」「ハタリ」「エル・ドラド」
など、ジョン・ウエインは力強くマッチョな主人公を地のママに演じているよ
うだった。

しかし、ジョン・ウエインの魅力は力強い男らしさだけではない。彼にアカデ
ミー主演男優賞をもたらせた「勇気ある追跡」で見せた強い男の中にある本当
の優しさや勇気こそが魅力なのだ。そんなジョン・ウエインの本質を早くから
引き出したのが、ジョン・フォード監督だった。

ジョン・ウエインを一躍スターにした1939年の「駅馬車」でも、彼が演じたリ
ンゴォ・キッドは単なるアウトローではない。心優しい酒場女をかばう繊細な
ヒーローなのである。それは「静かなる男」でも「黄色いリボン」でも「捜索
者」でもそうだった。

残念ながら本人がそれに気付いていなかった。自ら製作監督した「アラモ」で
演じた西部の英雄デイビー・クロケット、あるいはベトナム戦争支持を表明す
るためにまたも自ら監督した「グリーン・ベレー」の愛国的な軍人の何と浅薄
な人間像だったことか…。

彼は強いアメリカ人であろうとし、政治的には徹底したタカ派を演じた。今も
生きていれば、ブッシュは彼を国の英雄として讃えるだろう。ジョン・ウエイ
ンの悲劇は、それがアメリカ国民が望んだイメージなのだと彼自身が信じ込ん
でしまったことである。

彼は椅子に腰を降ろし長い脚をテーブルにのせ、からんできた無法者を一発の
パンチで叩きのめし、酒場のカウンターでウィスキーをストレートで呷り、生
意気な女の尻を叩いてお仕置きし、歳をとっても高い柵を馬で跳び越える西部
のヒーローであり続けようとした。

「リバティ・バランスを射った男」(1962)でもジョン・ウエインはそのイメ
ージを崩さず、強い西部男として登場する。食堂を切り盛りする勝ち気なベラ・
マイルズに対しても、いつものジョン・ウエインのように対する。つまり、
「愛している」などとは絶対に言わない。男の沽券にかかわるからだ。

だが、彼がベラ・マイルズを愛しているのが観客のすべてにわかるようにジョ
ン・フォードは描いた。ジョン・ウエインが自分の牧場で咲いたサボテンの花
をベラ・マイルズにプレゼントする場面を、最初の登場シーンでさりげなくフ
ォードは挟み込む。

数十年の後、サボテンの花は、さみしく死んだジョン・ウエインの棺の上にベ
ラ・マイルズの手によって飾られるのである。

●失恋したジョン・ウエインの優しさ

「リバティ・バランスを射った男」は西部の町に列車が到着するシーンから始
まる。降りてきたのは年輩の上院議員夫妻(ジェームス・スチュワートとベラ・
マイルズ)である。迎えたのはでっぷりと肥った老人。彼らの会話から上院議
員夫妻がある男の葬儀のために戻ったことがわかる。

町の新聞記者がやってくる。議員はかつて誰もが怖れた無法者のリバティ・バ
ランスと決闘して勝った男であり、町の人々から推薦されてワシントンへ出た
英雄であり、彼の帰郷は新聞にとっては大ニュースなのである。

議員の妻は肥った老人(昔、町の保安官だった)と一緒に懐かしい場所を馬車
で巡る。彼女は「サボテンが咲く頃ね」とつぶやき荒野の牧場へ向かう。そこ
には焼け落ちたままの家があり、周囲にはサボテンの花が咲き誇っている。

次のシーンでは、ひなびた葬儀屋の奥の殺風景な安置室に棺がひとつ置かれて
いる。隅に黒人の老人がひとりさみしげに腰を降ろしているだけだ。議員夫妻
と肥った老人が部屋に入ると、追ってきた記者が「死んだのは何者か」と聞く。
議員が名を告げても記者にはわからない。無名の死者である。

安置室から出た議員は、彼が東部の大学で弁護士資格を得、西部に夢を求めて
やったきた若い日から始まる長い長い物語を記者に語り始める…

旅の途中、リバティ・バランス一味に襲われ瀕死の重傷を負ったジェームス・
スチュワートはジョン・ウエインに助けられ(彼の登場までに映画はすでに20
分が過ぎている)、町で食堂を営むベラ・マイルズに託される。彼は皿洗いを
しながら傷を癒し、新聞社主と知り合い場所を借りて弁護士事務所を開く。

ジェームス・スチュワートはインテリで銃を撃ったこともない。暴力を否定し、
言論を重んじ、アメリカの政治の主体は民衆だと町の人々に教える。文盲のベ
ラ・マイルズや町の子どもたちのために教室を開設し、言葉や歴史やアメリカ
の憲法を教える。

ジェームス・スチュワートは、ジョン・ウエインが演じる牧場主とは対照的な
理想主義者である。ジョン・ウエインは力がなければ生き残れなかったことを
知っている生粋の西部男だ。保安官でさえ逃げ出す無法者リバティ・バランス
一味を唯ひとり怖れない男である。そんなジョン・ウエインは、シニカルな処
世訓を教えながらもジェームス・スチュワートをフォローする。

そして、リバティ・バランスが死んだ夜、彼と決闘し怪我をしたジェームス・
スチュワートを涙ながらに介抱するベラ・マイルズの姿を見たジョン・ウエイ
ンは、愛する女が他の男を愛していることを知る。彼は、愛する女はその男に
譲るべきだと心の中で言い聞かせるが、泥酔するしかない。

おぼつかない足取りで荒野の家に帰ったジョン・ウエインは、愛するベラ・マ
イルズを迎えるために建て増ししていた新居に火をつけ、自らも椅子に倒れ込
む。焼け死んでもかまわないと彼は思っていた。しかし、忠実な従僕の黒人が
彼を助け出す。

僕はこのシーンのジョン・ウエインを見るたびに、彼の絶望を想って涙ぐむ。
胸をかきむしられる。天を仰ぐ。彼がどれだけ彼女を愛していたか、結婚を夢
見て新居の仕上がるのをどれだけ心待ちにしていたか、僕にはわかる。その新
居が無用になったと知った夜、彼はすべてを消滅させるかのように自らの手で
火をかける。その無念さが、わかる。

「君は怒った顔が素敵だな」としか言えない男が、どれほど彼女を愛していた
か、僕は知っている。愛する女を失い死を望んだ男の絶望的な悲しみが…、愛
する女のために彼女が愛している男を影ながら守るせつなさが、僕には伝わる。

そんな想いや秘密を数十年、誰にも語らず、ジョン・ウエインは貧窮の中でさ
みしく死んでいく。それこそが真の男らしさなのではないのか、本当の優しさ、
強さなのではないか。これほど出演場面が少なく、これほどジョン・ウエイン
らしい見せ場のない映画の中に、僕は本当の男とはどう生きるべきなのかを見
出した。

すべてを語り終えた議員が安置室に入ると、棺の上にはサボテンの花が飾られ
ている。彼は妻の気持ちをしみじみと思いやる。自分の命を守ってくれたぶっ
きらぼうで乱暴な、心で思っていることとは裏腹な言葉しか言えなかった心優
しい友の思い出を甦らせながら…

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
病院から数種類の薬をもらい、朝昼夜と飲むことになりました。ステロイド吸
引器は、やはり吸い過ぎるなと注意されました。喘息の発作を止める即効性は
あるが、心臓に負担をかけることになるようです。今が楽になるなら死んでも
いい、と考えるのは概念矛盾でしょうか?

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
<http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html>

---PR-----------------------------------------------------------------
     日刊デジタルクリエイターズから二冊の本が出ました。     
「映画がなければ生きていけない」十河進・「怒りのブドウ球菌」永吉克之
    【筆者参加のBlogも公開中】<http://www.dgcr.com/books/>    
-----------------------------------------------------------------PR---

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■セミナー案内
JPC PDF委員会定例セミナー
「Microsoft OfficeとPDFによる印刷ワークフロー研究」
<http://www.jpc.gr.jp/jpc/seminar/051214.html>
───────────────────────────────────
<主催者情報>
一般企業のMicrosoft Officeユーザーが自分たちで印刷原稿を作るケースが増
えています。印刷原稿では、プロ向けのDTPソフトを使用することが主流でし
たが、現在では様々なアプリケーションソフトで作られることも多く、そこに
いろいろな課題が発生しています。

印刷側は一般企業が作成したデータを、従来のワークフローにどう組み込むか
が課題となっています。企業側は自らデザイン・構成したデータが、効率の良
い方法で意図した通りの印刷物となるのか試行錯誤しています。

こうした課題を解決できるのが、PDFを活用したワークフローです。発注者、
受注者それぞれの立場で事例を紹介していただき、ディスカッションを通して
両者が満足できるワークフローを考察します。

日時:12月14日(水)13:00~17:00 受付開始 12:45~
会場:コートメダリオン(フジボウ会館ビル)東京都千代田区富士見2-10-28
TEL.03-3265-6077 FAX.03-3239-2487
参加費:JPC会員・団体会員無料 一般10,000円(税込)

●プログラム
13:00~13:10「ご挨拶およびセミナー概要説明」
株式会社グラファイン 赤羽紀久生(PDF委員会委員長)

13:10~14:40「Microsoft OfficeとPDFによる入稿、印刷ケース・スタディー」
社団法人輿論科学協会 企画調査局 企画2部 課長 中野道明氏
株式会社インターブランド ジャパン マーケティングアナリスト 仲田真樹氏
日本コンベンションサービス株式会社 メディカルカンパニー 高橋邦明(PDF
委員会副委員長)
日宣テクノ・コムズ株式会社 製作部 ゼネラルマネージャー 西村征己(PDF委
員会副委員長)

14:50~15:30「クローンPDFやWindows系の非DTPアプリケーションでの入稿に
関する問題点と解決法について ~PDF/X-Plusなどを含めて事例紹介~」
西村征己

15:40~16:50
パネル・ディスカッション「Microsoft Officeや非DTPソフトウェアによる入
稿の現状と対応策」
モデレーター 赤羽紀久生
パネリスト 中野道明氏、仲田真樹氏、高橋邦明、西村征己

16:50~17:00
全体の質疑応答

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■イベント案内
広告サミット2005
<http://kokokusummit.com/>
───────────────────────────────────
会期:12月2日(金)、3日(土)、4日(日)
会場:ラフォーレミュージアム原宿、ピアザアッセンブリーホール 12月2日
(金)3日(土)4日(日)
スパイラルホール 12月3日(土)4日(日)
シンポジウム数:26プログラム(各90分間)
入場料:1プログラム 前売2,000円 当日2,500円
1DAYフリーパス 前売5,000円 3DAYSフリーパス 前売14,000円
主催:広告サミット2005実行委員会

「広告」という本来とてもドキドキする生き物を改めて体感し合うために、こ
のイベントを開催します、とあるが、プログラムナビゲーター、タイムテーブ
ルなどをじっくり見ないと内容がよくわからない。よく読むとかなり面白いイ
ベント。それにしても、久しぶりにSKIPしたくなるWebサイトに出会えた(笑)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■イベント案内
第4回デジコンフェスタ横浜
<http://idec.or.jp/digi/>
───────────────────────────────────
会期:12月2日(金)~12月4日(日)
会場:横浜ワールドポーターズ6階
内容:デジタルコンテンツコンテスト、アジアグラフィック作品展示、こども
デジタルアート教室、デジコン放送局、ネイルアート、無料ITセミナー、デジ
タルクリエイターの作品展示、「メディア芸術祭」の受賞作品の上映、クリエ
イタートークショー(HAL_)ほか。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■Webサイト案内
千都フォントサイト「タイポグラフィの世界」組版編 海津ヨシノリ
組版外伝(2)[読ませる]文字組みと[注目してもらう]文字組み 公開
<http://www.screen.co.jp/ga_product/sento/pro/index.html>
───────────────────────────────────
いまはなつかしい写植の切り貼り手動ツメ処理の実際、電車やバスの中吊り広
告の挑発的なデザインについて、「文字はどこまで潰せるか?」という極端で
少し意地悪な実験など、豊富な作例でおもしろく組版を語る。

---PR-----------------------------------------------------------------
■■■■■ デジクリ + Mebic presents KNN Night Kansai 04 ■■■■■
   「好きなことでメシを食う、夢のインターネットCGM生活入門!」
  ~来たるべき、今後のインターネットCGMビジネスの波をつかもう~

      受付中→<http://www.dgcr.com/seminar/knn.html>
-----------------------------------------------------------------PR---


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(12/2)
・北方謙三「黒龍の柩」(幻冬舎文庫、全2巻)を読んだ。帯に「北方版『新
選組』」とあったので、新選組フリークとしては読まねばならぬと思ったもの
の、以前「草莽枯れ行く」を途中で放棄したこともあり、この作家とはあまり
相性がよくないようなので買うのを迷った。それでも、新選組・ミステリ評論
家という人の解説を読むと、「斬新な土方像を前にして血が騒がない人はいな
いはずだ」「いまや本書を抜きにして、彼を語ることはできない」と手放しの
大絶賛大会なので、土方好きとしては見逃せないと思った。また、カバーにあ
る内容紹介を読むと、たしかにいままでにない新選組、幕末のストーリーであ
る。たとえば土方と山南敬助は親友であったという設定(いわゆる異説)。そ
して、坂本龍馬の立案した、徳川慶喜を王とする蝦夷地の独立国家を設立する
という夢に賭けた男達が北を目指すという設定(創作だがリアリティがある)。
ともに非常におもしろい。歴史上の有名人物たちの動かしようも興味深い。節
目で現れる架空の人物は、正体不明でちょっと怪しい。でも、最期の最後で重
要な役を演じるために用意された人物だった。うまい。ところで、ハードボイ
ルドな出演者たちは、あまり分かりやすく語らないのがかっこいいらしいけど、
そのへんが説明不足だと感じてしまう軟弱なわたしである。それにしても、
「黒龍の柩」というタイトルはなに? 新選組伝奇小説かい(笑)と思ったが、
そんな物体は出てこない。黒龍とは土方を指すようだが柩って? こんなに内
容と乖離したタイトルも珍しい。わたしは絶賛大会に参加しませんが、土方好
きにはおススメです。信じられないくらい強い歳サンです。    (柴田)

・仕事に追われているとネタを仕入れられない。が、なんと弟がオークション
詐欺に! 姉思いの弟よ(違う)。オークションIDを持っているのは私だけな
ので代理取引をした。直感的に危ない気がしたので、弟に再三注意した。メー
ルもIDも変な気がして、他の出品物も見てやはりおかしいと思ったのだ。エス
クローにしようとしたがエラーで入金できない。仕方ないので、ヤフーの提示
しているトラブル口座番号一覧をチェックした後、普通の振込にした。で、商
品が届いたか弟に聞いたら遅れていると言う。毎日メールは届くのだがという
話。連絡掲示板を見たら「詐欺だ」という書き込みがあった。こういう時は2
ちゃんねるだろうと覗いてみたら、TVでも取材されているような大物詐欺師だ
ったようで、でかした弟! である。どうせ詐欺にひっかかるなら大物でOKよ。
金額は少ないからマシ。詐欺師も慣れたもので、ヤフーの補償制度内での詐欺
なので、最悪でも80%は戻ってきそうな感じではある(何故100%じゃないん
だろう……。20%の過失って何だ? ID登録に身分確認のためクレジットカー
ドが必要だったり、確認のため有料化され使用料金も払っているのだが)。被
害者の会のみんなと話し合ってみるよっ。メールアドレスは大阪のケーブルネ
ットのものだから問い合わせて、ヤフーと銀行にも連絡し、警察に被害届を出
そう。まだ被害にあったと気づいていない人たちがいるので、どうにか連絡と
ってあげたい。弟は落ち込んでいるが、姉のネタになっただけでもいいじゃな
いか。転んでもただでは起きないっ!           (hammer.mule)
<http://www.pureweb.jp/%7Etargest/auctionfraud.htm>  対処方法
<http://www.pureweb.jp/%7Etargest/swindlers_list.htm>  リスト
<http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/2995/1079610019/>  被害者

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
発行   デジタルクリエイターズ <http://www.dgcr.com/>

編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

情報提供・投稿・プレスリリース・記事・コラムはこちらまで
                        
登録・解除・変更・FAQはこちら <http://www.dgcr.com/regist/index.html>
広告の御相談はこちらまで  

★等幅フォントでご覧ください。
★【日刊デジタルクリエイターズ】は無料です。
お友達にも是非お奨め下さい (^_^)/
★日刊デジクリは、まぐまぐ<http://mag2.com/>、
E-Magazine<http://emaga.com/>、カプライト<http://kapu.biglobe.ne.jp/>、
Ransta<http://ransta.jp/>、melma!<http://www.melma.com/>、
めろんぱん<http://www.melonpan.net/>、MAGBee<http://magbee.ad-j.com/>、
のシステムを利用して配信しています。配信システムの都合上、お届け時刻が
遅くなることがあります。ご了承下さい。

★姉妹誌「写真を楽しむ生活」もよろしく! <http://dgcr.com/photo/>

Copyright(C), 1998-2005 デジタルクリエイターズ
許可なく転載することを禁じます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■