[1973] 世の中は三つの要素でできている

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1973    2006/05/19.Fri.14:00発行
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         <嫉妬する己を下劣な人間に思えるか>        

■映画と夜と音楽と…[291]
 世の中は三つの要素でできている
 十河 進

■インターフェイスの旅[9]
 今どきのメタデータ
 鷹野雅弘



■映画と夜と音楽と…[291]
世の中は三つの要素でできている

十河 進
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●三姉妹の名は「ねたみ・そねみ・ひがみ」

現代は「嫉妬の時代」であると、その著書の中で岸田秀センセーは言っておら
れるが、僕はずっと以前から、世間(という実体のないもの)を作り出す三つ
の要素は「ねたみ・そねみ・ひがみ」(妬み・嫉み・僻み)なのではないかと
睨んでいる。

昔、欽ちゃんのテレビ番組で「のぞみ・かなえ・たまえ」という明るい希望に
充ちた名前の三姉妹が登場したが、それに対して僕は負の精神を象徴する三姉
妹として「ねたみ・そねみ・ひがみ」という名前を考案した。当時の言い方で
言えば、ネクラな青年だったのだ。

鬱々とネクラな青年だった僕は、いつものようにへそ曲がり的言辞として「俺
は、ねたみ・そねみ・ひがみで生きてるんだあ」と酔っぱらって居直り、先輩
に殴られそうになったこともある。阿佐ヶ谷駅の高架下にあった「鳥妻」とい
う焼鳥屋での出来事である。三十年以上も前のことだ。

僕は基本的には、ねたみ・そねみ・ひがみを露わにすることは下品だと自覚し
ているから、自分が誰かを嫉妬しているなどと人に見られたりしたら死にたく
なるほどの屈辱だと思っている。そうはいっても、人の心は隠せないものだか
ら誰かを妬んだりする感情は目立つものなのかもしれない。

もっとも、最近は、ねたみ・そねみ・ひがみといった感情を露わにすることを
恥と感じていない人々が増えているような気がしてならない。社会全体が、そ
れを容認し、まさに岸田秀センセー言うところの「嫉妬の時代」であるのかも
しれない。

女性誌などで、ある人物を一斉にバッシングすることがある。特に女性週刊誌
は読者に媚びる形で編集する雑誌だから読者の精神性が見事に記事に反映され
る。電車の中吊り広告の見出しを見ながらいつも思うのは「次は誰が嫉妬され
るのだろう」ということだ。

現代は(特に日本においては)「人は平等である」という意識がいきわたって
いる。「何をしても個人の自由」という意識も強い。「自分の自由を主張する
なら、他人の自由も認めなければならない」ことに無自覚で、他者を意識しな
い人たちが増えている気はする。

とりあえず現代の日本では、身分制度はない。ヨーロッパほどの階級社会の歴
史もない。金持ちか貧乏人かという差はあるが、貧乏人の子供が総理大臣をめ
ざしても、ソニーの社長をめざしても誰も文句は言わない。しかし、差別や偏
見や格差がなくなったわけではない。

嫉妬は、相手も自分と同じだという意識、自分もチャンスがあればあれくらい
はなれたという意識がなければ起こらないのではないだろうか。たとえば、人
々は長嶋やイチローに嫉妬するだろうか。ああなりたい、と憧れ夢想すること
はあっても、嫉妬という感情とは違うのではないだろうか。

●誰の心にもイアーゴーは存在する

妬みの物語というと僕は「モンテ・クリスト伯」を思い出す。船乗りのエドモ
ン・ダンテスは同僚や仲間に妬まれ、陥れられ、密告され、無実を叫びながら
投獄される。彼は十数年後、大金持ちのモンテ・クリスト伯爵となり、復讐を
開始する。

エドモン・ダンテスに対する妬みや嫉みは理不尽なものだ。しかし、誰も嫉妬
の対象から逃れることはできない。理不尽だと思っても、誰かに妬まれ、意地
悪をされることは現実として有り得るのだ。美しい婚約者、洋々たる前途、誰
からも愛される資質、それだけで充分に嫉妬の対象になる。

理由のない悪意に充ちた嫉妬は「オセロ」である。イアーゴーがオセロを陥れ
る動機は明確ではない。負け知らずの軍人であるオセロへの嫉妬からイアーゴ
ーは理不尽な悪意を抱いたとしか思えない。ムーア人への偏見もあるだろう。
黒い肌をしているくせに白人の美しい妻を娶ったことへの妬みもある。

同じくシェークスピアが描き出した悪人であっても、リチャード三世は権力を
手中にするためにあらゆる権謀術数を駆使しているのであり、ある意味ではわ
かりやすい。権力への妄執が彼を悪人にし、兄を陥れて殺し甥たちの首をはね
るのだ。

しかし、イアーゴーもリチャード三世もやり口はそっくりである。彼らは善意
の囁きを相手の耳に入れるだけ。その言葉の中に、少しずつ毒を注ぎ込むので
ある。甘い言葉の中にほんの少しの棘を忍ばせる。相手は言葉を受け入れ、や
がて仕込まれた棘に気付く。

イアーゴーもリチャード三世も聞きようによってはどちらの意味でもとれるよ
うな言葉をまぎれこませ、相手の疑心を掻き立てるのである。疑う心を掻き立
てられた人間は、暗闇に鬼の姿を浮かび上がらせる。見えないものを見てしま
う。存在しないものを生み出す。

イアーゴーの言葉に惑わされて、オセロは存在しない妻の不貞を確信する。し
かし、観客はデズデモーナの貞淑を知っている。彼女がオセロを本心から愛し
ていることを知っている。だから、次第に嫉妬に狂い始めるオセロの悲劇にと
らわれてしまうのだ。

オセロもまた嫉妬から逃れられない。黒い肌の自分が美しい妻に愛されるはず
がないという気持ちがベースにあるからか、彼はイヤーゴーの囁きによって簡
単に妻に対して疑心を抱き、相手の男への嫉妬を燃え上がらせる。どんな戦士
であっても、人間の精神は弱いのかもしれない。

イヤーゴーの言葉は悪魔の囁きだ。オセロではイヤーゴーという人間の形をと
っているが、すべての人は自分の心の中にイヤーゴーを宿している。人は自分
の心の中でイヤーゴーの囁きを生み出し、オセロのようにその疑心を打ち消し、
解決のない世界で煩悶する。疑う心と、疑いを打ち消そうとする心がぶつかり
合う。やがて嫉妬が生まれる。苦しみが始まる。

●嫉妬する己を下劣な人間に思えるか

僕が嫉妬した相手は、自分がそうありたいと思うような男だった。がっしりと
した大きな躯を持ち、弁舌さわやかで、小さなことにこだわらない鷹揚さを見
せ、リーダーシップを発揮した。彼は高校一年の三学期に新聞部の部長になっ
た。一年生で部長になるのは初めてだと言われたが、先輩たちが「ぜひ彼に」
と強く推薦したからだったという。

彼は、戦前からのエリートの家庭で育った。母親は、当時は珍しかったが、自
家用車を運転して住宅地から市内のデパートに買い物にきた。「暮らしの手帖」
を定期購読していた。そんな環境で培われた彼の育ちのよさは、細かな仕草か
らさえうかがえた。

ふたりの兄から様々なことを学んだ彼は、年齢よりずっと大人びていた。また、
ふたりの姉の存在は現実の女の姿を教えたのだろう、彼は女生徒のあしらいが
うまく、性的にも早熟だった。もちろん彼は、女生徒たちからも騒がれる存在
だった。

僕が彼の噂を聞いたのは高校に入った冬のことだ。社会科の授業中に記事原稿
を書いているのを教師にとがめられたが、それに対して堂々と反論し、教師を
やりこめたという噂が聞こえてきた。1960年代後半のことである。当時は論客
が尊敬を集めた。「あの男を論破できる奴は、この学校にはいないよ」と僕に
その話をした友人は言った。

ある日、僕はその伝説の男と出会った。学校の食堂の隅にあるコーヒー販売機
の前だった。その男が僕の前にいてコーヒーを買おうとしていた。小銭を入れ
る。そいつはフッと振り向き、「十円持ってないかい」と聞いてきた。何の屈
託もない笑顔につられ、何も言わず僕は十円を差し出した。「サンキュー」と
言って、その男は出てきたコーヒーを持って去った。

四十年前の高校生にとっての十円は端金ではない。コーヒーだって二十円で買
えたのだ。しかし彼に返すつもりはなかった。誰に借りたかさえ憶えていない
だろう。逆に、そんな細かなことを気にする己を僕は否定した。屈託なく卑屈
にもならず、誰にでも小銭をねだれる男になりたいと、心底、願った。

当時の僕は何の自信もなく、様々なコンプレックスに苦しめられていた。彼は
そんなこととは無縁に生きているように見えた。自信があふれているように感
じた。やがて僕は彼と親しくなり、彼の影響で現代文学を読み始め、見ていな
かったジャンルの映画を見始めたり、様々な分野の知識を得た。僕は彼の受け
売りを得意そうに友人たちに披露した。

大学は彼より一年遅れたが、同じ学校の同じ学部の同じ専攻科に入った。卒業
後、彼は誰でも知っている大手の出版社に入り、翌年、僕は二十社近くを落ち
た後、三十人ほどの出版社に潜り込んだ。僕は、自分が彼のコピーになった気
がした。それも縮小版のコピーである。僕は彼の後を追っているだけのモノマ
ネザルだった。

次第に僕は彼と会わなくなった。彼への嫉妬が自分でも抑えられなくなりそう
だったからだ。いや、嫉妬というより、妬み・嫉み・僻みだった。そんな意識
に囚われる自分が厭だった。やがて彼と会わない十数年という時間が僕を癒し
た。立ち直らせた。人を嫉妬しないでいられる人間に戻れた。

そんなある日、僕は朝日新聞に彼の顔を見付けた。大きなインタビュー記事だ
った。彼が編集長をつとめる雑誌が社会的な評判になり、その取材を受けてい
た。もちろん、僕は少し以前から、その雑誌の評判を聞いていた。丸谷才一が
週刊誌の鼎談書評で取り上げるほど評判になっていたのだ。

もしかしたら…、とは思っていた。彼が担当しているのかもしれない。彼がや
りそうな特集ばかりだった。優秀な男だった。とっくに編集長になっていても
不思議ではなかった。しかし、僕はそれを知りたくなかった。その知りたくな
かったことを、僕は最悪のタイミングで知らされたのだ。

その前日、僕は初めて編集長の辞令を受け取った。三十九歳だった。四十前ま
でに自分で一冊責任を持って本を作るという、誰にも言っていなかった目標を
ギリギリでクリアーした自分を誉めてやりたいとさえ僕は思った。自宅でひっ
そりと祝杯をあげた翌朝、僕は彼の記事を見付けたのだ。

僕は、また、周回遅れのランナーのような気分になった。いつになっても彼は
僕の前を走っている。それも、より大きくなって…。彼の幻影を追い続けるの
が僕の宿命なのか、どうしても超えられないのか、と神を呪った。頭を抱えた。
叩きのめされた。

その後で、嫉妬が襲ってきた。自分が下劣な人間になった気がした。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
総務経理部に異動して始めたゴルフもそろそろ三年。先日も新緑に囲まれて下
手なゴルフをしてきました。「五十すぎて始めたゴルフは人に迷惑をかけない
ことだけを考えて…」と忠告されましたが、以前よりは迷惑をかけなくなった
と思います。

デジクリ掲載の旧作が毎週金曜日に更新されています
<http://www.118mitakai.com/2iiwa/2sam007.html>

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■インターフェイスの旅[9]
今どきのメタデータ

鷹野雅弘
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4月27日、アップルストア渋谷で「Aperture? Lightroom? RAW時代の新ツール
について考える」と題して、プレゼン/デモを行なった。今回はその内容をも
とにしたものである。

アップルからはAperture、アドビからはLightroom(Beta)がリリースされ、
今まさに、写真編集に関するツールが盛り上がっている。なお、Lightroomは、
Apertureに対抗してリリースされたものではなく、数年前から開発されていた
製品であるようだ。

私はグラフィックデザインやWebデザイン/ディレクションを生業としている。
子供の写真を撮るためにデジタル一眼こそ使っているが、プロのカメラマンと
いうわけでもない。Aperture/Lightroomともに新しいコンセプトのツールであ
り、これらが日々のワークフローにどう溶け込むのか、また、関係ないのか、
また、インターフェイスという観点からも斬新な印象を受け、興味を持った。

●RAWデータ編集が可能に

まず、Aperture/Lightroomともに、RAWデータ処理が大きなポイントだ。デジ
カメの撮影では、撮影した画像をデジカメ内で加工してJPEGやTIFFに処理して
いる。その処理を施していない「生」(RAW)の状態のデータがRAWデータだ。
RAWデータのポイントは2つ、「16ビット」と「非破壊編集」。

・16ビットデータ
従来(8ビット)RGBデータの場合には、Red/Green/Blueの各チャンネルごとに、
1ピクセルあたり256段階(2の8乗=8ビット)のデータを持っている。これに
対して、16ビット画像では各チャンネル1ピクセルあたり、65,536色を表現で
きる。つまり、圧倒的にダイナミックレンジ(表現の幅)が大きくなる。もち
ろんデータもそれなりに肥大することに注意。

・非破壊編集
Photoshopでいうところの「調整レイヤー」を使わずに、[イメージ]メニュ
ーの[色調補正]のコマンドを利用する場合、実際のピクセル情報を変更して
しまう。つまり[色調補正]を実行すれば、オリジナルのデータは(別名保存
しない限り)消失し、かつ、[色調補正]を繰り返すごとに極端な話、画質は
劣化する。

一方、「非破壊編集」では、画像を現像(エクスポート)するまで、調整を何
度繰り返してもオリジナルの画像はそのままに、編集された結果を変更リスト
として保持する。RAW形式で撮影しておけば、ホワイトバランスやコントラス
ト、明るさの調整などを撮影後に調整できる。なお、Apertureでは、調整時に
仮想の複製ファイルである「バージョン」を作成し、元画像との比較をしなが
ら、調整を加えることが可能になる。

●ワークフローの「穴」を埋める

さて両ソフトとも、このRAWデータ編集にスポットがあたりがちではあるが、
Aperture/Lightroomの登場の意味は、従来のツールでまかなえないワークフロ
ーへの対応という「穴」を埋めるためのものではないかと考えている。

フィルム時代には、フィルム代、現像代、プリント代等、プロであれ、アマチ
ュアであれ、撮れば撮るほどコストがかさんだ。一方、デジタルカメラでは、
プリントにかかるランニングコストは発生するものの、撮影してハードディス
クに入れて鑑賞する分には、イニシャルコストのみと言ってもいいだろう。こ
の差は大きい。「とりあえず、もう1枚」と余計に撮ってしまう方が多いので
はないだろうか。

「後で整理しよう」と思ってもなかなかできないし、まして、NG画像を取り除
いたり(捨てるとなると、またちょっとしたストレス)、最終バージョンをチ
ョイスしたり、と従来の「フォルダ分け」ではまったく立ちゆかないのが現状
だ。

そこで注目されているのが「メタデータ」、つまり「データのためのデータ」
である。デジカメで撮影する際にひとコマひとコマに添付される、撮影カメラ
情報、撮影日付、絞り、シャッター速度などのEXIF情報はメタデータとして代
表的なものである。Aperture/Lightroomは、大量の画像を処理することを前提
に、メタデータの編集作業に長けている点が従来のツールと大きくことなる。
ここでApertureを例に紹介する。

・Apertureで編集に利用可能なメタデータ

(1)カレンダー
iPhotoでお馴染みのカレンダー機能。あらかじめ整理しなくても、撮影日付ご
とに分類できる。

(2)ランク付け(Rating)
iPhotoやiTunesでお馴染みの「五つ星」のランキング。Apertureには★が0
(Unrated)というランクがあり、実質6段階で管理できる。

ちなみに、Adobe Creative Suite 2に付属しているBridgeでは、ランク付けと
別に独自のカラーリングによるラベル付けを行なうことができる。

(3)ジャンル/キーワード設定
後から検索するためのジャンルやキーワード設定が可能。もちろん、カスタマ
イズできる。Apertureでは、Lift & Stamp機能により、メタデータのみのコピ
ー&ペースト機能がある。

(4)スタック
Apertureではスタック機能により、露出時間に基づいて写真を自動的にグルー
プ化する機能がある。「連写」した写真を扱うときに便利だ。スライダをドラ
ッグして露出時間を変更すれば、自動的に再グループしたり、手動で、グルー
プから解除することができる。

(5)シャトル(キーボードショートカットでスクロール)
サムネール画像が並んだ画面をスクロールする際、スクロールバーをクリック
/ドラッグする代わりに、Apertureでは、Lキーで下方向にスクロール、もう
一度、Lキーを押すとスピードアップ。Jキーは逆方向、Kキーでストップとい
った“シャトル”機能を搭載。長文のPDFを読む際などに、あると便利な機能
だ。

(6)フィルタ
Apertureでは、検索条件を“フィルタ”として記録しておくことができる。も
ちろん、上記の情報を絡ませて複雑な条件設定が可能。また、iTunesのスマー
トプレイリストのように、特定の条件を満たすデータのみが自動的に付加され
るように設定することも可能だ。

Aperture、Lightroomのほかに、Photoshop、Bridge、iPhoto、Photoshop
ElementsなどMacintoshプラットフォームだけでも一見同じようなことをする
製品群が多いように見えるが、少なくともAperture/LightroomはPhotoshopを
代替えするというより、連携して使うこと想定されているようだ。

両ソフトともに、外部編集アプリケーションを選択できる。Aperture/
Lightroomは写真の整理と簡単なレタッチ。本格的なレタッチにはPhotoshopに
切り替えるのがスマートな流れだろう。

Aperture/Lightroomともに、Macintosh系では珍しいフルスクリーンタイプの
インターフェイス。そのほかにも斬新で軽快でニヤリとするようなクールなイ
ンターフェイスが盛り込まれている。

・Apple Aperture(現在、英語版のみ)
<http://www.apple.com/aperture/>
・Adobe Lightroom(パブリックβ、英語版のみ)
<http://labs.adobe.com/technologies/lightroom/>

【たかのまさひろ】takano@swwwitch.com
トレーナー・テクニカルライター・デザイナー
株式会社スイッチ代表 <http://swwwitch.jp/>
モスバーガー店員から英会話塾講師、職業作詞家等、100以上の職種を経験後
DTPやWebの制作、トレーニング、ライティングは飽きずに10年。

<応募受付中のプレゼント>
「すぐにわかる! 使える!! カラーマネージメントの本
~仕事で役立つ色あわせの理論と実践マニュアル」 本誌1969号(5/23締切)
Web Designing 2006年6月号 本誌1972号(5/27締切)


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■編集後記(5/19)
・「文藝春秋」6月号に「私たちの嫌いな日本語」という座談会があった。阿
川弘之・佐和子の親子と、村上龍という取り合わせは微妙だが、「徹子の部屋」
に出演した二人の佇まいや話に感心した村上からの呼びかけで実現したという。
そこで現れた嫌いな言葉は、「こだわり」「生きざま」「癒し」「(新しい施
設を)立ち上げる」「キレる」「させていただく」「定番」「・・・じゃない
ですか」「頑張る」、誤った使い方で「とんでもございません」「(自分の子
に)あげる」などなど。どうしてそれが嫌いなのか、その分析に納得納得。こ
こで上げられている言葉は、わたしも大ッ嫌いである。おかげで、嫌いだから
嫌いなんだ、ではなくて、こういうわけだから嫌い、こういう間違った使い方
なのだ、と理論武装できる。わたしの最も嫌いな「させていただく」について、
村上分析----「させていただく」の裏に、「いまわたしがこうしているのは自
分の意思ではなくて、人から命令されて、あるいは頼まれて『させていただい
て』いるんです」というニュアンスが感じられてしょうがないんですよ。なん
だか、自分は責任をとりません、と言われているようで----。なるほどねえ、
責任回避に重宝な敬語なんだ。座談会では、日本語問題だけではなく、犬に服
を着せるとか、タマちゃんの住民登録とか、カルガモの引っ越しとか、馬鹿じ
ゃなかろかと思うことも話題になって、そうだそうだとうなづく。阿川弘之も
村上も、よくテレビに向かって怒っているそうで、気がつくとわたしもやって
いる。そう、黙っていられませんって、このご時世。       (柴田)

・妹の家は歩いて3分の距離にある。母は泊まり込みで、妹や子供らの世話を
している。となると家のことは全部私がしないといけないわけで。仕事もあっ
てゆっくり買い物に行けない。冷蔵庫の中を漁って、何が作れるかと悩む。作
りたいものがあるから、何かを買い足すというわけにはいかない。で、ネット
のレシピサイトを検索して、代用できそうな材料は代用しつつ作る。冷蔵庫が
空っぽになってきた。今日こそは買い物に行かねば。    (hammer.mule)

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編集長     柴田忠男 
デスク     濱村和恵 
アソシエーツ  神田敏晶 
リニューアル  8月サンタ
アシスト    鴨田麻衣子

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