<ネットに学ぶものは未だ多い>
■音喰らう脳髄[3]
闇の中、仕事人は、ほくそえむ
モモヨ(リザード)
■電網悠語:Ridual内面・展開編[123]
mixi:繋げるモノ、繋がるモノ
三井英樹
■Skypeの味わい方[7]
API本出ます
rゆ
■音喰らう脳髄[3]
闇の中、仕事人は、ほくそえむ
モモヨ(リザード)
■電網悠語:Ridual内面・展開編[123]
mixi:繋げるモノ、繋がるモノ
三井英樹
■Skypeの味わい方[7]
API本出ます
rゆ
■音喰らう脳髄[3]
闇の中、仕事人は、ほくそえむ
モモヨ(リザード)
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デジクリの夏休みで、しばし原稿を書かないでいた。だいたい、それに先立つ二回、全面的に私の方の問題で休載という体たらくだったので、本当にながい休みになった。
その間、ふとしたことで複数回目のMIXI参加中、正体がばればれだったので、ひらきなおって日記などを『全体に公開』状態で書いていたが、私の日常といえば地域の活動に限定される。いろいろと問題もあるので、本日付で友人限定に切り替えた。
世の中は、私があれこれと書くまでもなく、いちいち悪い方向へ悪い方向へと向っていく。その一つひとつについて、私たちは真剣に考えなければならないのは当然だが、あまりに多くの出来事がなだれのように継起して起こる現状では、私たちの心が、もはや追いつかないように感じている。
ふがいないワールドカップの後にオシム監督で沸き立ち、そのあげくに8月21日の今日、高校野球の稀に見る盛り上がりに熱狂している私たちである。
当然、私も注目しているが、その一方で、坂道を転げ落ちる世界のことが頭を離れない。
休載する直前に私は、藤原カムイ氏のこととSpeedIDというバンドのフロントマン、優朗君のことを少し書いた。
この夏、優朗君のバンド、SpeedIDは、ワンマンのギグを終了した。以後、年内の活動は予定していないという。なんじゃそりゃ、と思う方もいるかと思うが、実は、今原稿を書いている私も、今年の3月のギグに続いて来る10月20日に新宿ロフトでのライブがあるだけだ。
最近は、息の長い活動を手に入れるためにそれぞれが工夫をしている。若き日の思い出作りのバンドなら短期集中型ということもあろうが、自分の人生をみすえて、腰をすえてロックすることを考えた場合、優朗君のバンド運営は賢明である。
「それで、今年の後半は何をするのよ?」ときけば、function code(); というバンドのために動く、というのである。このバンドは、ヴォーカルの理科さんを中心に癖のあるバックアップアーティストが参集して組まれたもので、優朗君もプロデューサー兼バックアップアーティストとして参加している。
前稿で優朗君のFlashサイトを紹介した。その時は、告知内容、告知したい情報に先立って、デザインや音に対する遊び心が先立ってしまうということを書いた。抑えもせずに岡本太郎のごときアーティスト魂を爆発させていたのだ。
しかし、
< http://www.xllx.jp/fcode/
>
彼が手がけたこのバンドのサイトは、情報の内容が伝わり始めているではないか!? なんてこった。何の因果か、優朗君はサイト制作のプロとしてツボをおさえつつあるようである。これではいけない。年季を誇るプロが困るではないか。
と、一瞬、驚愕したのだが、よく眺めれば、それはトップページのFlashとHTMLの分岐ページをLIVE DVDの告知用に割いたせいであった。Flalshは、これまで通りに感性爆発、情報は不親切にしてミステリアス、優朗ワールドが全開だ! やったぜ。
しかし、この8月25日に彼らの1st LIVE DVDがリリースされる、その情報がトップに掲載されていたわけだが、思えば、これまでこのバンドは仮面の下にあったのだから、ミステリアスであったのが当然だったのかもしれない。いわゆるストリップティーズという古典的広告手法があるが、このバンドの広告はまさにその戦略を思わせるところがある。
って、そこまで優朗君が考えていたはずがない。優朗君にしろ、私にしろ、ロック系のクリエイターである。ともに似た業病をかかえている。緻密な計算を重ねたあげくに、自らその計算を破産させる名人なのである。
私の場合、若き日に某女性グループをプロデュースしたおりにその癖が大爆発。結果、みずから音楽業界を去るに至ったことがある。幸いというか、災いというか、そのグループの方は、その後、十年のながきに渡って芸能業界を生き抜いたようであるが、わたしゃロッカーだ。ロックする魂を忘れるくらいなら音楽業界なんぞいつでも捨ててやる、と、今でも思うほどにその病は深い。
音楽そのもの、ロックそのもの、ビートの力、私が信じて心をゆだねるのはそれであって、周辺を流れる名声や金銭ではないのである。私に同じく業病を抱えた者がいま動きつつある。恐れおののく奴等も多かろう。
ふふふ、である。
モモヨ(リザード)管原保雄
< http://www.babylonic.com/
>
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■電網悠語:Ridual内面・展開編[123]
mixi:繋げるモノ、繋がるモノ
三井英樹
───────────────────────────────────
偶然出会った方からのお誘いで始めたmixiに、どっぷりつかっている。約2年弱。毎日ではないけれど、気軽に自分のスクラップブック兼日記帳になっている。ここを通して新たに出会った人、リアルで知り合ってmixiで交流した人、久々に再会した人。そして、新たに出会った考え方、生き方、コミュニティ。
誰かに物申す、という肩肘張った「言葉」じゃない。話し言葉で書いている分、「じゃない」とか使われると、否定か同意を求めているのかも、読みきれない。肩の力を抜いて、グラス片手に書く、いや独り言に近い感じかもしれない。
そんなどこか気だるい言葉たちの合間に、怒りや涙や悔しさや、本音が垣間見える。業界内では有名な方の愚痴も喜びも、多分ネットでなければ、そんな想いを抱えているなんて知りようもなかった方々の溜息も笑いも頑張りも、ある。
夜中に辛くなりながら、世界中で苦労しているのは自分だけじゃないかと思ったとき、もっと辛そうな人が頑張るぞと声を上げてくれる。耐え切れず「王様の耳はロバの耳」と「洞窟」に叫んだら、どこかで別の声で同じ台詞が返って来る。会うこともなく、多分すぐに忘れてしまうような接点。でもその時、確実に誰よりも支えてくれてる。
少し前に「インターネットはからっぽの洞窟(1997)」という本があったけれど、バブリーな部分が掘り尽くされたように見えても尚、小さくも大きなモノが詰まっている。mixiだけに感じていることではないけれど、ビジネスの前に、「人」がいる。そんなことを痛感する。
●デジタル交流の付き合い方はむずかしい?
mixiには飽きました、そんな声も聞くようになってきた。しかも、マスコミから。「一時は、昼休みは全パソコンがオレンジ色でした」状態からの失速。流行の話題を追い求めるところではなく、デジタルが日常に染み込んできた証のように聞こえた。
日常を支える、他愛ない会話をマスコミは取上げない。井戸端会議を延々と取材する訳にもいかない。普通になってしまったら、別のところに移り住むしかない職業に見える。トレンドウォッチャーには「下降線」に見える中、mixi人口は500万を超える。浮気っぽい宿命のマスコミに、私達は根を下ろすからね、と別れを告げる気分。
< http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/07/26/12798.html
>
その一方で、mixiに疲れました、との声もある。マイミク(友達)付き合いに疲れて、退場する人達。アシアトのお返しや、日記への返信。密な交流になればなるほど、「やらなきゃいけない」と思うことが増大する、らしい。
< http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0607/21/news061.html
>
付き合いがノルマ化されれば、重く感じるのは実社会でも同じこと。実社会での呑み会の断り方は、姿が見える分、定型化しやすいのかもしれない(あいつはそーいうやつだから)。デジタル交流の付き合い方がまだまだ難しいということなのだろう。
あるいは、人との付き合い方を専門家に指南されなきゃいけないほど、人は脆くなって来ているのかもしれない。mailの書き方から、言葉の選び方。誰かに採点されるようなことなのかすら疑問に感じる。昔、手書きの手紙を出していたとき、採点されて返されたことは、まずない。誠心誠意。それが備わっていれば、迷うことはないはずなのに。
一度に複数の人との交流が可能になったことで、筆圧を感じないで想いを綴れるようになったことで、様々な意識的な変化が必要になってきたんだろう。言葉が言葉以上の意味を持つときもあり、言葉が言葉以下の存在になることも。
●お手軽になったのは伝達経路だけだった?
言葉が独り歩きをし始める。まだ幼いとき、いい言葉を伝えてくれた人は、決まっていた。数少ない尊敬できる先生と母と手塚治虫。その人達を通してでないと、震えるような言葉に出会えなかった。それが知り合いが増え、本に出会い、映画にめぐり会う。でも感化される機会は、それほど増えた訳じゃない。
それが、最近励まされる機会が増えた。ネットにそんな言葉が溢れているから。誰かが感動したと書き込みをする。誰かがそれを拾って、別の場所に書き込む。それが回りまわって、私の目に留まる。「あれ、いい話だったよね」と親しい人達とだけ語った雰囲気が、私とパソコンの間に流れる。見知らぬ人の言葉を介して。画面に並ぶ文字を前に、笑い、吹き出し、涙し、唇を噛む。
意図して探した訳じゃないのに辿り着く。落ち込んでいる時には励ます言葉に、奢っているときには戒める言葉に、悩んでいる時には新しい言葉に。言葉が、想いを伝える以上の存在に変わってくる。励まされるとか、励ますとか。言葉は残せないけれど、アシアトは残すとか。人間に生まれて良かった。
でも逆もある。ネットに残る言葉を監視用に使ったり、何かの文句を言うための証拠に使ったり、中傷に使ったり。虚像を大きく見せかけたり。ネットを人とつながるために使わずに、人を縛るために使ってる。見ていて何だか哀れ。相手をしていて疲れる。独りが怖くてネットにしがみ付いているんだろうに。
そんな事を考えている時、mixiにまたも教えられる。mixiでは「マイミクシ管理」することができる。「友人」を管理する訳じゃない、「マイミク」を管理する。概念を一枚被せることで、事務的に、抵抗感を排除できる。
レベルは二段階。「マイミクシィから外す」と「『マイミクシィ最新日記』に表示させない」。静かな絶縁状。情報を伝え合うことで、「つながり」が成立しているなら、その伝達経路を絶てばリセットに近づく。更に拒否するなら、IDを指定してブロック(拒否)することも可能だ。マイミクにしつつブロックも可能。矛盾しているけど、あり得る関係、現実社会でも。
「ユビキタス」の旗の下、コミュニケーションが気軽に簡単になったと錯覚するけれど、お手軽になったのは伝達経路だけだったのかもしれない。そこに通い合うモノは、昔も今もさして変わらない。小さく見えて、大きなモノ。そして、その路に相応しくないものも、さして変わらない。小さく見えても侮れない悪意とか。
コミュニケーションの本質が、シャッフルされて、もう一度本来の立ち位置を探っている時期なのかもしれない。ツールに惑わされず、マスコミに振り回されず、自分らしいコミュニケーションを、自分の社会人的コミュニケーションを、自分の家庭人らしいコミュニケーションを。ネットに学ぶものは未だ多い。
【みつい・ひでき】 感想などはmit_dgcr@yahoo.co.jpまで
「スーパーマン リターンズ」を観た。全編に、クリストファー・リーブへの敬愛が感じられます。最初に「クラーク」と呼ばれた時、「クリストファー」と聞こえてしまいました。その晩TVで「スーパーマン」を観て、約25年間の特撮の進歩を再確認。でも、C.リーブの表情だけで名作だと思う。「彼が飛んだことで、全てが始まった」みたいな事を、Alex Ross氏が言っていた。同感。「スーパーマン I&II」の続編に当たります。3、4は抹殺or忘却(笑)。賛成。
< http://wwws.warnerbros.co.jp/supermanreturns/
>
< http://www.alexrossart.com/
>
Superman: Peace on Earth
< http://www.amazon.co.jp/gp/product/4796841059/
>
画像ないんですが、いい本です。
この本の和訳版です:
< http://www.amazon.co.jp/gp/product/1563894645/
>
・Ridual < http://www.ridual.jp/
>
・Ridual-users < http://groups.yahoo.co.jp/group/Ridual-users/
>
・ミルクエイジ < http://homepage3.nifty.com/mitmix/MilkAge/
>
・日経ITpro Webデザイン エンジニアリング
< http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060309/232107/
>
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■Skypeの味わい方[7]
API本出ます
rゆ
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随分間が空いてしまった。書かなくては、と思っていながらぼんやりしている間にSkype for Macの1.5ベータが出た。
・Skype for Mac 1.5ベータ
< http://skype.com/intl/ja/download/skype/macosx/15beta.html
>
見た目Windows版と違ってかっこいい。が、噂されていたVideo通話はこれではできず、別途Preview版として公開されている。やはりVideo通話は敷居が高い。
・Skype for Macビデオプレビュー版
< http://skype.com/intl/ja/download/skype/macosx/videopreview.html
>
7月に出たばかりの頃は、CPU100%になるなど色々問題があったが、8月にアップデートが入り改善されたようだ。Mac版に限らず、Windows版でも何でも、積極的に使ってみてSkypeにバグ報告して欲しい。Betaの頃の方がバグ報告を受け付けてもらいやすい。
Windows版の2.5も、ベータ中には報告のなかった問題が、公開されてから広まっていてなかなか対応してもらえず、旧バージョンの使用を勧める羽目になっていた。PCの環境の問題で、Videoが使えなくなるという致命的な問題。こちらはやっと直してもらえて、2.6のプレビューでは問題ないはずだ。というように、リリースされてしまうと対応はなかなか難しいので、バグ報告を上げてSkypeをいいものにしていくのに協力して欲しい。
前置きはこれぐらいにして。5月の終わりにオランダのTomさんからメールを貰った。rゆが何本か公開してるSkype用のアドインソフトに対する要望だった。文字の色や背景色を変えたいという話だった。
しかし、「何色にしたらいい」という事が書かれておらず、修正するにも修正のしようがなかったのでソースを送ってあげた。このソフト、始めは慣れ親しんだC言語で書いていたのだが、岩田さんにSkype APIの解説本の執筆を依頼されたときに思い切ってC#でリライトしていた。Cのソースをそのまま渡しても…という思いはあるが、C#なら何とかなるだろうと踏んでいた。
ソースを送ったのが翌日の事で、それから何の音沙汰もなく一か月近く経った6月の末にお返事が来た。それによると、tomさんは62歳でIT関連の仕事をやってたけどもう定年退職。もちろん、言語もFortran、Cobolといった言語だった。しかし、ソース送りつけられてソフトウェアに対する情熱が再燃して、思いっきり勉強して思ったように変更できたよ、ありがとう、という内容だった。ここまで読んで、なにかtomさんの熱いものがちょっと伝わってきた気がした。対Skypeの人ばかりでなく、こうした話を聞くのも嬉しいものだ。
おまけにtomさんは、修正したそれを公開するために独自ドメインまでとってサイトを立ち上げていた。どーやら送ったソースから背景色と文字色だけ変更して名前を変えて公開してるらしい。
ええと……API本のために書き下ろしたようなもので、ソースも本に載せちゃってるのでいいんだけど、ちょっと一言ぐらい、公開していい? って聞いてもらいたかった。まぁ、出る出るといっていて今年始めあたりからなかなか出ないAPI本の方も、ええと……ではあるのだが。8月末には出るはずだ。
【rゆ】ryu.at.nyanyan.to < http://nyanyan.to/
>
Japanese Skype Developers Forum Moderator
本業は普通の会社員、PMやってます。こういう、ネットならではの社会参加も面白いんじゃないかと?
Skype公式ユーザForum(J): < http://forum.skype.com/viewforum.php?f=35
>
Skype公式開発者Forum(J): < http://forum.skype.com/viewforum.php?f=29
>
<応募受付中のプレゼント>
Web Designing 2006年9月号 本誌2027号(8/27締切)
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■編集後記(8/22)
・スーパー堤防に上がると、土手の斜面はきれいにバリカンが入っていた。昨日までのものすごい緑の帝国が、すっかり消滅している。草刈りキャタピラ車はいったいいつ来るのだろう。おかげで、土手下の道路沿いの草地もむきだしになって、違法に捨てられたゴミが目立つ。半月ほど前の、まだ草ボーボーの頃にあったことを思い出す。犬の散歩で堤防を上がるゆったりした坂道を進んでいたら、左下の道路に車が止まった。真っ昼間から堂々のゴミ捨てに間違いない。直線距離で7メートルくらいか。車から降りた初老の男は、身体を伸ばすそぶりであたりを伺い、わたしと目が合った。見られていてはまずいな、そう思った男は運転席に戻る。わたしもその場を動かず、ずっと見下ろしている。5分経過。ちらちらこっちを伺う視線を感じる。急ぐ旅でもなし、いくらでも監視しててやるぞ。相手は、参ったなあ、早くいなくなってくれ、そう思っているに違いない。意地でも動かないぞ。7分経過。まずい、上から犬が来る。それも、おばあちゃんと強そうな成犬。ここで対戦したら、当然こっちが逃げるけど、おばあちゃんはひきずられるかも。彼らは迷わずこっちに向かって下りて来る。仕方ない、こっちが坂を下って別ルートをとろう。てなわけで、監視人と犬が坂を駈け下りているすきに、ゴミ出しおじさんはチャンスを逃さず、すばやくゴミを捨てて車に戻る姿が遠くに見える。ああ、いままではしょっちゅうサイバーショットを持って散歩に出たのに、こういうときに限って持ってこないんだよなあ。カメラがあれば、ぜったい抑止力になったはずだ。昨日の散歩では、雲が重なる西の空の、雲の切れ目から差す光の束が神秘的で美しかった。しかし、カメラを持って来なかった(泣)……。(柴田)
・17日にMebic主催の「クリエイティブ クラスター ミーティング2」にスピーカーで参加してきた。Mebic所長堂野氏の質問に答えたり、他の人の回答に突っ込んだりするというもの。スピーカー10人はテーブルを囲んでいてひとつの輪になっているため、観客を意識せずに済む。人前で話すのが苦手な私も、少しは緊張がほぐれる感じ。ま、このビデオを見たり、音声を聞いたら、あまりの恥ずかしさに顔を覆うんだろうが。テーマはクリエイティブについて。感性の磨き方や、クリエイターの最終型とは? など。こんなメルマガをやっているにも関わらず、自分をクリエイターとかデザイナーと強く意識したことはなく、コンサルみたいな感覚を持っている。お客さんの考えていることを理解し、アイデアを出したり、擦り合わせながら作り上げていくのに労力を費やしている感じ。以前にも書いたがスペシャリストにはなれなくてゼネラリスト。デザイナーって言ってもここまでやるしなぁ、クリエイターの範疇を越えることも多いしなぁと。取材やったり、ライターしたりするし、企画もする。参加者の中にもばりばりデザイナーであり、かっこいいデザインをするにも関わらず、デザイナーというよりは……という人もいて共感。Web制作業界だと特に、技術やスタンスがどんどん変わるし、過去の成功体験パターンで再爆発できるほど甘くないと思っている。なので最終型は芯(核)のあるアメーバ、メタルスライム、目指せはぐれメタルと言った。共通言語だと思っていたら、メタルスライムとは? と聞かれてしどろもどろ。会場でも半分ぐらいしかわかっていなかったような感じでがっくし。今までスピーカーは断り続けていたけど、苦手なものにトライしたら、結果はともかく自分的には成長したような気がして嬉しい。機会をくださったMebicの皆様に感謝!(hammer.mule)
闇の中、仕事人は、ほくそえむ
モモヨ(リザード)
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デジクリの夏休みで、しばし原稿を書かないでいた。だいたい、それに先立つ二回、全面的に私の方の問題で休載という体たらくだったので、本当にながい休みになった。
その間、ふとしたことで複数回目のMIXI参加中、正体がばればれだったので、ひらきなおって日記などを『全体に公開』状態で書いていたが、私の日常といえば地域の活動に限定される。いろいろと問題もあるので、本日付で友人限定に切り替えた。
世の中は、私があれこれと書くまでもなく、いちいち悪い方向へ悪い方向へと向っていく。その一つひとつについて、私たちは真剣に考えなければならないのは当然だが、あまりに多くの出来事がなだれのように継起して起こる現状では、私たちの心が、もはや追いつかないように感じている。
ふがいないワールドカップの後にオシム監督で沸き立ち、そのあげくに8月21日の今日、高校野球の稀に見る盛り上がりに熱狂している私たちである。
当然、私も注目しているが、その一方で、坂道を転げ落ちる世界のことが頭を離れない。
休載する直前に私は、藤原カムイ氏のこととSpeedIDというバンドのフロントマン、優朗君のことを少し書いた。
この夏、優朗君のバンド、SpeedIDは、ワンマンのギグを終了した。以後、年内の活動は予定していないという。なんじゃそりゃ、と思う方もいるかと思うが、実は、今原稿を書いている私も、今年の3月のギグに続いて来る10月20日に新宿ロフトでのライブがあるだけだ。
最近は、息の長い活動を手に入れるためにそれぞれが工夫をしている。若き日の思い出作りのバンドなら短期集中型ということもあろうが、自分の人生をみすえて、腰をすえてロックすることを考えた場合、優朗君のバンド運営は賢明である。
「それで、今年の後半は何をするのよ?」ときけば、function code(); というバンドのために動く、というのである。このバンドは、ヴォーカルの理科さんを中心に癖のあるバックアップアーティストが参集して組まれたもので、優朗君もプロデューサー兼バックアップアーティストとして参加している。
前稿で優朗君のFlashサイトを紹介した。その時は、告知内容、告知したい情報に先立って、デザインや音に対する遊び心が先立ってしまうということを書いた。抑えもせずに岡本太郎のごときアーティスト魂を爆発させていたのだ。
しかし、
< http://www.xllx.jp/fcode/
>
彼が手がけたこのバンドのサイトは、情報の内容が伝わり始めているではないか!? なんてこった。何の因果か、優朗君はサイト制作のプロとしてツボをおさえつつあるようである。これではいけない。年季を誇るプロが困るではないか。
と、一瞬、驚愕したのだが、よく眺めれば、それはトップページのFlashとHTMLの分岐ページをLIVE DVDの告知用に割いたせいであった。Flalshは、これまで通りに感性爆発、情報は不親切にしてミステリアス、優朗ワールドが全開だ! やったぜ。
しかし、この8月25日に彼らの1st LIVE DVDがリリースされる、その情報がトップに掲載されていたわけだが、思えば、これまでこのバンドは仮面の下にあったのだから、ミステリアスであったのが当然だったのかもしれない。いわゆるストリップティーズという古典的広告手法があるが、このバンドの広告はまさにその戦略を思わせるところがある。
って、そこまで優朗君が考えていたはずがない。優朗君にしろ、私にしろ、ロック系のクリエイターである。ともに似た業病をかかえている。緻密な計算を重ねたあげくに、自らその計算を破産させる名人なのである。
私の場合、若き日に某女性グループをプロデュースしたおりにその癖が大爆発。結果、みずから音楽業界を去るに至ったことがある。幸いというか、災いというか、そのグループの方は、その後、十年のながきに渡って芸能業界を生き抜いたようであるが、わたしゃロッカーだ。ロックする魂を忘れるくらいなら音楽業界なんぞいつでも捨ててやる、と、今でも思うほどにその病は深い。
音楽そのもの、ロックそのもの、ビートの力、私が信じて心をゆだねるのはそれであって、周辺を流れる名声や金銭ではないのである。私に同じく業病を抱えた者がいま動きつつある。恐れおののく奴等も多かろう。
ふふふ、である。
モモヨ(リザード)管原保雄
< http://www.babylonic.com/
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■電網悠語:Ridual内面・展開編[123]
mixi:繋げるモノ、繋がるモノ
三井英樹
───────────────────────────────────
偶然出会った方からのお誘いで始めたmixiに、どっぷりつかっている。約2年弱。毎日ではないけれど、気軽に自分のスクラップブック兼日記帳になっている。ここを通して新たに出会った人、リアルで知り合ってmixiで交流した人、久々に再会した人。そして、新たに出会った考え方、生き方、コミュニティ。
誰かに物申す、という肩肘張った「言葉」じゃない。話し言葉で書いている分、「じゃない」とか使われると、否定か同意を求めているのかも、読みきれない。肩の力を抜いて、グラス片手に書く、いや独り言に近い感じかもしれない。
そんなどこか気だるい言葉たちの合間に、怒りや涙や悔しさや、本音が垣間見える。業界内では有名な方の愚痴も喜びも、多分ネットでなければ、そんな想いを抱えているなんて知りようもなかった方々の溜息も笑いも頑張りも、ある。
夜中に辛くなりながら、世界中で苦労しているのは自分だけじゃないかと思ったとき、もっと辛そうな人が頑張るぞと声を上げてくれる。耐え切れず「王様の耳はロバの耳」と「洞窟」に叫んだら、どこかで別の声で同じ台詞が返って来る。会うこともなく、多分すぐに忘れてしまうような接点。でもその時、確実に誰よりも支えてくれてる。
少し前に「インターネットはからっぽの洞窟(1997)」という本があったけれど、バブリーな部分が掘り尽くされたように見えても尚、小さくも大きなモノが詰まっている。mixiだけに感じていることではないけれど、ビジネスの前に、「人」がいる。そんなことを痛感する。
●デジタル交流の付き合い方はむずかしい?
mixiには飽きました、そんな声も聞くようになってきた。しかも、マスコミから。「一時は、昼休みは全パソコンがオレンジ色でした」状態からの失速。流行の話題を追い求めるところではなく、デジタルが日常に染み込んできた証のように聞こえた。
日常を支える、他愛ない会話をマスコミは取上げない。井戸端会議を延々と取材する訳にもいかない。普通になってしまったら、別のところに移り住むしかない職業に見える。トレンドウォッチャーには「下降線」に見える中、mixi人口は500万を超える。浮気っぽい宿命のマスコミに、私達は根を下ろすからね、と別れを告げる気分。
< http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/07/26/12798.html
>
その一方で、mixiに疲れました、との声もある。マイミク(友達)付き合いに疲れて、退場する人達。アシアトのお返しや、日記への返信。密な交流になればなるほど、「やらなきゃいけない」と思うことが増大する、らしい。
< http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0607/21/news061.html
>
付き合いがノルマ化されれば、重く感じるのは実社会でも同じこと。実社会での呑み会の断り方は、姿が見える分、定型化しやすいのかもしれない(あいつはそーいうやつだから)。デジタル交流の付き合い方がまだまだ難しいということなのだろう。
あるいは、人との付き合い方を専門家に指南されなきゃいけないほど、人は脆くなって来ているのかもしれない。mailの書き方から、言葉の選び方。誰かに採点されるようなことなのかすら疑問に感じる。昔、手書きの手紙を出していたとき、採点されて返されたことは、まずない。誠心誠意。それが備わっていれば、迷うことはないはずなのに。
一度に複数の人との交流が可能になったことで、筆圧を感じないで想いを綴れるようになったことで、様々な意識的な変化が必要になってきたんだろう。言葉が言葉以上の意味を持つときもあり、言葉が言葉以下の存在になることも。
●お手軽になったのは伝達経路だけだった?
言葉が独り歩きをし始める。まだ幼いとき、いい言葉を伝えてくれた人は、決まっていた。数少ない尊敬できる先生と母と手塚治虫。その人達を通してでないと、震えるような言葉に出会えなかった。それが知り合いが増え、本に出会い、映画にめぐり会う。でも感化される機会は、それほど増えた訳じゃない。
それが、最近励まされる機会が増えた。ネットにそんな言葉が溢れているから。誰かが感動したと書き込みをする。誰かがそれを拾って、別の場所に書き込む。それが回りまわって、私の目に留まる。「あれ、いい話だったよね」と親しい人達とだけ語った雰囲気が、私とパソコンの間に流れる。見知らぬ人の言葉を介して。画面に並ぶ文字を前に、笑い、吹き出し、涙し、唇を噛む。
意図して探した訳じゃないのに辿り着く。落ち込んでいる時には励ます言葉に、奢っているときには戒める言葉に、悩んでいる時には新しい言葉に。言葉が、想いを伝える以上の存在に変わってくる。励まされるとか、励ますとか。言葉は残せないけれど、アシアトは残すとか。人間に生まれて良かった。
でも逆もある。ネットに残る言葉を監視用に使ったり、何かの文句を言うための証拠に使ったり、中傷に使ったり。虚像を大きく見せかけたり。ネットを人とつながるために使わずに、人を縛るために使ってる。見ていて何だか哀れ。相手をしていて疲れる。独りが怖くてネットにしがみ付いているんだろうに。
そんな事を考えている時、mixiにまたも教えられる。mixiでは「マイミクシ管理」することができる。「友人」を管理する訳じゃない、「マイミク」を管理する。概念を一枚被せることで、事務的に、抵抗感を排除できる。
レベルは二段階。「マイミクシィから外す」と「『マイミクシィ最新日記』に表示させない」。静かな絶縁状。情報を伝え合うことで、「つながり」が成立しているなら、その伝達経路を絶てばリセットに近づく。更に拒否するなら、IDを指定してブロック(拒否)することも可能だ。マイミクにしつつブロックも可能。矛盾しているけど、あり得る関係、現実社会でも。
「ユビキタス」の旗の下、コミュニケーションが気軽に簡単になったと錯覚するけれど、お手軽になったのは伝達経路だけだったのかもしれない。そこに通い合うモノは、昔も今もさして変わらない。小さく見えて、大きなモノ。そして、その路に相応しくないものも、さして変わらない。小さく見えても侮れない悪意とか。
コミュニケーションの本質が、シャッフルされて、もう一度本来の立ち位置を探っている時期なのかもしれない。ツールに惑わされず、マスコミに振り回されず、自分らしいコミュニケーションを、自分の社会人的コミュニケーションを、自分の家庭人らしいコミュニケーションを。ネットに学ぶものは未だ多い。
【みつい・ひでき】 感想などはmit_dgcr@yahoo.co.jpまで
「スーパーマン リターンズ」を観た。全編に、クリストファー・リーブへの敬愛が感じられます。最初に「クラーク」と呼ばれた時、「クリストファー」と聞こえてしまいました。その晩TVで「スーパーマン」を観て、約25年間の特撮の進歩を再確認。でも、C.リーブの表情だけで名作だと思う。「彼が飛んだことで、全てが始まった」みたいな事を、Alex Ross氏が言っていた。同感。「スーパーマン I&II」の続編に当たります。3、4は抹殺or忘却(笑)。賛成。
< http://wwws.warnerbros.co.jp/supermanreturns/
>
< http://www.alexrossart.com/
>
Superman: Peace on Earth
< http://www.amazon.co.jp/gp/product/4796841059/
>
画像ないんですが、いい本です。
この本の和訳版です:
< http://www.amazon.co.jp/gp/product/1563894645/
>
・Ridual < http://www.ridual.jp/
>
・Ridual-users < http://groups.yahoo.co.jp/group/Ridual-users/
>
・ミルクエイジ < http://homepage3.nifty.com/mitmix/MilkAge/
>
・日経ITpro Webデザイン エンジニアリング
< http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20060309/232107/
>
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■Skypeの味わい方[7]
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随分間が空いてしまった。書かなくては、と思っていながらぼんやりしている間にSkype for Macの1.5ベータが出た。
・Skype for Mac 1.5ベータ
< http://skype.com/intl/ja/download/skype/macosx/15beta.html
>
見た目Windows版と違ってかっこいい。が、噂されていたVideo通話はこれではできず、別途Preview版として公開されている。やはりVideo通話は敷居が高い。
・Skype for Macビデオプレビュー版
< http://skype.com/intl/ja/download/skype/macosx/videopreview.html
>
7月に出たばかりの頃は、CPU100%になるなど色々問題があったが、8月にアップデートが入り改善されたようだ。Mac版に限らず、Windows版でも何でも、積極的に使ってみてSkypeにバグ報告して欲しい。Betaの頃の方がバグ報告を受け付けてもらいやすい。
Windows版の2.5も、ベータ中には報告のなかった問題が、公開されてから広まっていてなかなか対応してもらえず、旧バージョンの使用を勧める羽目になっていた。PCの環境の問題で、Videoが使えなくなるという致命的な問題。こちらはやっと直してもらえて、2.6のプレビューでは問題ないはずだ。というように、リリースされてしまうと対応はなかなか難しいので、バグ報告を上げてSkypeをいいものにしていくのに協力して欲しい。
前置きはこれぐらいにして。5月の終わりにオランダのTomさんからメールを貰った。rゆが何本か公開してるSkype用のアドインソフトに対する要望だった。文字の色や背景色を変えたいという話だった。
しかし、「何色にしたらいい」という事が書かれておらず、修正するにも修正のしようがなかったのでソースを送ってあげた。このソフト、始めは慣れ親しんだC言語で書いていたのだが、岩田さんにSkype APIの解説本の執筆を依頼されたときに思い切ってC#でリライトしていた。Cのソースをそのまま渡しても…という思いはあるが、C#なら何とかなるだろうと踏んでいた。
ソースを送ったのが翌日の事で、それから何の音沙汰もなく一か月近く経った6月の末にお返事が来た。それによると、tomさんは62歳でIT関連の仕事をやってたけどもう定年退職。もちろん、言語もFortran、Cobolといった言語だった。しかし、ソース送りつけられてソフトウェアに対する情熱が再燃して、思いっきり勉強して思ったように変更できたよ、ありがとう、という内容だった。ここまで読んで、なにかtomさんの熱いものがちょっと伝わってきた気がした。対Skypeの人ばかりでなく、こうした話を聞くのも嬉しいものだ。
おまけにtomさんは、修正したそれを公開するために独自ドメインまでとってサイトを立ち上げていた。どーやら送ったソースから背景色と文字色だけ変更して名前を変えて公開してるらしい。
ええと……API本のために書き下ろしたようなもので、ソースも本に載せちゃってるのでいいんだけど、ちょっと一言ぐらい、公開していい? って聞いてもらいたかった。まぁ、出る出るといっていて今年始めあたりからなかなか出ないAPI本の方も、ええと……ではあるのだが。8月末には出るはずだ。
【rゆ】ryu.at.nyanyan.to < http://nyanyan.to/
>
Japanese Skype Developers Forum Moderator
本業は普通の会社員、PMやってます。こういう、ネットならではの社会参加も面白いんじゃないかと?
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Web Designing 2006年9月号 本誌2027号(8/27締切)
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■編集後記(8/22)
・スーパー堤防に上がると、土手の斜面はきれいにバリカンが入っていた。昨日までのものすごい緑の帝国が、すっかり消滅している。草刈りキャタピラ車はいったいいつ来るのだろう。おかげで、土手下の道路沿いの草地もむきだしになって、違法に捨てられたゴミが目立つ。半月ほど前の、まだ草ボーボーの頃にあったことを思い出す。犬の散歩で堤防を上がるゆったりした坂道を進んでいたら、左下の道路に車が止まった。真っ昼間から堂々のゴミ捨てに間違いない。直線距離で7メートルくらいか。車から降りた初老の男は、身体を伸ばすそぶりであたりを伺い、わたしと目が合った。見られていてはまずいな、そう思った男は運転席に戻る。わたしもその場を動かず、ずっと見下ろしている。5分経過。ちらちらこっちを伺う視線を感じる。急ぐ旅でもなし、いくらでも監視しててやるぞ。相手は、参ったなあ、早くいなくなってくれ、そう思っているに違いない。意地でも動かないぞ。7分経過。まずい、上から犬が来る。それも、おばあちゃんと強そうな成犬。ここで対戦したら、当然こっちが逃げるけど、おばあちゃんはひきずられるかも。彼らは迷わずこっちに向かって下りて来る。仕方ない、こっちが坂を下って別ルートをとろう。てなわけで、監視人と犬が坂を駈け下りているすきに、ゴミ出しおじさんはチャンスを逃さず、すばやくゴミを捨てて車に戻る姿が遠くに見える。ああ、いままではしょっちゅうサイバーショットを持って散歩に出たのに、こういうときに限って持ってこないんだよなあ。カメラがあれば、ぜったい抑止力になったはずだ。昨日の散歩では、雲が重なる西の空の、雲の切れ目から差す光の束が神秘的で美しかった。しかし、カメラを持って来なかった(泣)……。(柴田)
・17日にMebic主催の「クリエイティブ クラスター ミーティング2」にスピーカーで参加してきた。Mebic所長堂野氏の質問に答えたり、他の人の回答に突っ込んだりするというもの。スピーカー10人はテーブルを囲んでいてひとつの輪になっているため、観客を意識せずに済む。人前で話すのが苦手な私も、少しは緊張がほぐれる感じ。ま、このビデオを見たり、音声を聞いたら、あまりの恥ずかしさに顔を覆うんだろうが。テーマはクリエイティブについて。感性の磨き方や、クリエイターの最終型とは? など。こんなメルマガをやっているにも関わらず、自分をクリエイターとかデザイナーと強く意識したことはなく、コンサルみたいな感覚を持っている。お客さんの考えていることを理解し、アイデアを出したり、擦り合わせながら作り上げていくのに労力を費やしている感じ。以前にも書いたがスペシャリストにはなれなくてゼネラリスト。デザイナーって言ってもここまでやるしなぁ、クリエイターの範疇を越えることも多いしなぁと。取材やったり、ライターしたりするし、企画もする。参加者の中にもばりばりデザイナーであり、かっこいいデザインをするにも関わらず、デザイナーというよりは……という人もいて共感。Web制作業界だと特に、技術やスタンスがどんどん変わるし、過去の成功体験パターンで再爆発できるほど甘くないと思っている。なので最終型は芯(核)のあるアメーバ、メタルスライム、目指せはぐれメタルと言った。共通言語だと思っていたら、メタルスライムとは? と聞かれてしどろもどろ。会場でも半分ぐらいしかわかっていなかったような感じでがっくし。今までスピーカーは断り続けていたけど、苦手なものにトライしたら、結果はともかく自分的には成長したような気がして嬉しい。機会をくださったMebicの皆様に感謝!(hammer.mule)