[2112] 死ぬ気で平成十八年をふり返る

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<「青池良輔氏出版記念スペシャルイベント」は明日開催!>

■笑わない魚[214]
 死ぬ気で平成十八年をふり返る
 永吉克之

■デジアナ逆十字固め…[29]
 超芸術トマソン探査への参加
 上原ゼンジ

■泰国パパイヤ削り[X5]
 さようなら変なおじさん。
 白石 昇

■ブックガイド&プレゼント
 イラストレーターのい・ろ・は

■イベント案内
 デジハリ×デジクリ「青池良輔氏出版記念スペシャルイベント」明日開催!

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■笑わない魚[214]
死ぬ気で平成十八年をふり返る

永吉克之
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前回のコラムの原稿を編集部に送ったら、連載は年内あと一回、「死ぬ気で頑張れや」という返事を編集長からもらった。そうだな、どうせ妻子も両親もいない天涯孤独の身、いつ死んでもいい、命短し恋せよ乙女、明日の月日のないものを、と志村喬もブランコに揺られながら歌っていたことだし、というわけで、今回のコラムは死ぬ気で書くつもりだ。

今年一年をふり返るという、誰も思いつかないようなユニークなテーマで書こうと思うのだが、考えてみれば「死ぬ気で頑張る」とはどういうことなのかよく分らない。いろんな解釈ができるからである。

●「死ぬほど気を入れて頑張る」説

つまり、致死量に達するほどの気を注入して頑張るという意味だが、私は気功の経験がないので、どうやって気を入れたり出したり切ったり貼ったりするのか知らない。それに、そんな膨大な量の気を入れて死んでしまっては、頑張れるものも頑張れなくなるから、おそらく、そういう意味ではないだろう。

●「結果的に死ぬことになろうとも頑張る」説

国家権力や、特定の思想・宗教団体の信条や教義を皮肉るようなことを書いて暗殺されるというのは、いつの世にもあることだ。かなり以前のコラムになるが、某宗教の教義の解釈について書いたことがある。私としてはそれを皮肉るつもりはまったくなかった。意図的にちょっと曲解しただけだ。

しかしそれに対して、某新興宗教団体に属していると思しき数名の読者から抗議のメールをもらった。なかには、宗教に関する問題はデリケートなので、発言には気をつけた方がいいですよ、先生と、やんわり脅しをかけてくる内容のものもあった。

つまり編集長は、そういう危ないことを頑張って書けと言っているのだろうか。もちろん私は何も恐くない。言論の自由を圧殺しようとする者に対して自分の身を危険にさらすのは覚悟の上だ。しかし身近な人たちに累が及ぶことがあってはならない。私には、妻と三人の子、そして老いた両親がいるのだ。そういうわけで、この説を支持するわけにはいかない。

●「死んでいても頑張る」説

仮に肉体が滅んでも、執念で頑張り続けるという意味だ。ハエがたかり、ウジがわいている腐乱死体がパソコンに向かって頑張るのだから、さぞや凄まじい光景だろう。「そんなわけで、平成十八年は私にとってまさ飛躍の年になった。この勢いを来年につなげてゆきたい」とかなんとか締めくくったことろで絶命する。…いやもうすでに死んでいるのだから、絶命するというのも変な話だ。なんと言えばいいのだろう。

ジョージ・ロメロの映画では、ゾンビは頭を銃で撃たれたら活動を停止していたが、それは死んだのではない。ゾンビはもともと死体だからだ。死体を殺すというのは、すでに解雇した社員をわざわざ呼び出して、お前なんかクビだ、この野郎、と悪罵を浴びせるようなものだ。そんな、人の名誉を毀損することは私にはできない。

●「いまにも死にそうな状態で頑張る」説

これが「死ぬ気で頑張る」のニュアンスにいちばん相応しい。なぜかというと、この言葉の雰囲気に最も似つかわしいからだ。つまりこれが他の説に比べて、断然フィットするし、おまけにマッチしていて、しかも適切だということだ。

人間は死にそうなときにこそ本来の力を発揮するのである。アンナ・パブロワが舞う『瀕死の白鳥』(チャイコフスキー)は観たことはないが、その美しさたるや、えも言われぬ美しい花を咲かせて散ってゆく、なんとかという名前の花、死の間際に竪琴のような優雅な羽音を鳴らす、なんとかという蝶を彷彿とさせるもので、私は劇場で観終わったあとも、しばらく席を立てなかった。

【いまにも死にそうな状態で平成十八年をふり返る】

こ、今年も残すところ、わずか10日となりま、した…ううっ。こんどの正月まで、なんとか生きて、最後の雑煮、た、食べたいなぁ…ぐはっ(吐血)…

今年の話題といえば、ハアハア、安倍さんが、しゅ、首相になったことですけど、で、でも、どう…して首相の奥さんって、みんなそこそこ美人なんでしょうか…ねえ。うぐっ! み、水だ…水を飲ませてくれ…

…政治家として、せい…成功するには、やっぱり…奥さんもそこそこ美人じゃないと、かっ、格好がつかないんでしょうかね、ねえ…ごほっごほっ…政治家といっても、ごほっ、見かけが大事なんですね、は、ははは…ごほごほ…

…政治家としての器なんて、し、支援者にもなかなかわからないけど、とにかく…とにかく奥さんがそこそこ美人…で、せ、性格もそこそこなら、そりゃ…ダンナの印象も、よく、なるって、もんで…しょう、うう…目が、目がよく見えない、もっと光を!

外交面では…しょ、将軍様に振り回された一年だった…か、な…。でも、あの顔で、あの…あの出っ腹で人民の圧倒的支持を集めてるんだから、さ、さすがは…さすがは独裁政権ですよ…ね。せ、政治は能力で行なう…もの、容姿じゃない。だから…一日も早く、テポドンに核弾頭をつけて、いつでも発射できるようにして…わが国を、き、北朝鮮の脅威から守ってくだ…さ…ぐひ(絶命)

【ながよしかつゆき/傍観者】katz@mvc.biglobe.ne.jp
来年のNHK大河ドラマは『風林火山』だってさ。『源義経』『功名が辻』に続いて、3年連続で戦乱ものですか。いったいいつになったら、戦のない世の中になるのだろう。

・ちょ〜絵文字< http://emoz.jp
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■デジアナ逆十字固め…[29]
超芸術トマソン探査への参加

上原ゼンジ
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久しぶりにトマソン探査に参加した。トマソンというのは「超芸術トマソン」のことで、「不動産に付着していて美しく保存されている無用の長物」という定義がある。たとえば、建物の入り口へと続く階段。入り口がなんらかの理由でつぶされたのに階段だけは撤去されずにような残った物件。上り下りは可能だが、何の役目も成さない。

そういった意図的に作られたわけではない超芸術物件を見つけ出し、様々な考察を加えていくのがトマソンの楽しみ方だ。第一号が発見されたのは1972年、赤瀬川原平氏によってだ。その後、赤瀬川さんが教鞭をとっていた美学校絵・文字工房(後に考現学研究室となる)での授業の一環として探査が行われるようになる。

トマソンの概念が固まり、「超芸術探査本部トマソン観測センター」が設立されたのが1982年。報告書や認定印なども作られ本格的な活動を始めた。といってもその核になったのは、その年に考現学研究室に通っていた生徒達で、活動というのは、みんなでトマソンを探し歩いたり、個人で探し歩き報告書を書くというのが基本になる。まあ、そんなに大袈裟なものではない。

翌1983年1月に「写真時代」誌上で赤瀬川さんによるトマソンの連載が始まった。そして私は4月から美学校に通い始め、センター主導の探査にも参加するようになる。ちょうど色んな物件が、ぞろぞろ発見された時期だったので、今から思えばひじょうに面白い場に立ち会えたものだと思う。

1985年に「写真時代」での連載が「超芸術トマソン」(白夜書房)としてまとめられると、他の雑誌やテレビなどでも取り上げられ話題になるようになった。しかし、翌1986年に超芸術トマソンの枠組みを越え、「路上観察学会」が誕生すると、世間の注目を集めるようになるとともに、トマソン自体は下火になっていった。

当時、先生と生徒の遊びを取り上げられてしまったようで、少しさびしい気がしたのを覚えている。

今春行われた「美学校ギグメンタ2006」にトマソン観測センターも参加することになり、私も何通かの報告書を提出した。トマソンというのはトマソンを発見する眼にならないと発見することはできない。カメラを持って街中をお散歩していれば眼に入るというものではなく、けっこう意識的である必要がある。

私も意識的にトマソンを探すようなことはなくなってしまっていたが、それでも街中で撮り歩いて時にたまたまトマソンを発見すれば、習性としてシャッターは切る。そんな写真がいくつかあったので、報告書として提出したというわけだ。

展覧会の基本は新しい報告書の展示、古い報告書ファイルの閲覧だったが、報告会も行われた。これが私には美学校当時の授業を彷彿させて楽しかった。スクリーンに写真を投影しながら、発見者が報告をし、周囲の人がツッコミを入れるというスタイルだ。

写真が投影され、トマソンでも何でもないのに、皆が同時に感嘆の声を漏らすような物件もある。何か「ほほー、お見事!」という感じなのだが、誰にも何が見事なのかは分からない(笑)。でも、このシンクロがけっこう気持ちいいのだ。

トマソンの概念を知らない人にとっては価値のないものだが、分かっている人にはその価値を共有することができる。けっこう知的な遊びなんじゃないかと思う。

●トマソンの視線

今回の探査には観測センターの会長以下8名が参加した。新東京タワーの出来る辺りを中心に、その変貌を写し留めておこうというのがコンセプトだ。一応、業平橋駅に集合したのだが、その後はそれぞれ分かれて独自に探査を行なう。会長は前日にも一人で探査を行なったということで、地図には歩いたルートが赤くなぞられていた。会長にはきちんと探査のスタイルが確立されていて、それがすごく渋くて格好いい。

私は久しぶりの探査で、うまく調子が掴めず、無闇に歩き回ってしまい、日が暮れる頃にはかなり疲れてしまった。それでも多少の成果はあった。というのは物件としての成果ではなく、撮影するスタンスに対する発見だ。

今回は「写真」を撮りに行ったのではなく、「トマソン」を撮りに行った。しかし、気になる被写体があればシャッターは切る。その時、何か力まず撮れた気がするのだ。もちろん力むというのは指先に力が入っちゃうというようなことじゃなくて、アプローチの問題としてね……。何かトマソンを観察する時の視線というのは、自らの表現というよりは、物件中心になり、押しつけがましくないフラットな写真になるような気がする。

夕方5時に亀戸で落ち合い、居酒屋で本日の成果の報告と来年3月の展覧会に向けての打ち合わせを行なう。まずギャラリーの床には新東京タワーを中心とした地図を敷き詰め、その中心に新東京タワーの模型を配する。物件を見つけた場所には地図上に物件のサムネール写真と番号を記し、壁面の物件写真に対応させる。なんていうアイディアも出たが、果たしてそんなことが可能なのか?まあ、そんなことを話している時間が楽しいのだけれど……。

トマソンの写真を撮っていれば、トマソンの定義からは外れるようなものも目に留まる。そうやってはみ出ていったものが路上観察へとつながっていったと思うのだが、路上観察やVOW的なネタはやめて、トマソンの原点に立ち返ろうという超芸術原理主義の考え方もある。

それに対し、超芸術という概念は元々そんなに狭いものではなく、「なんとも分類しようのない物件にたいする驚きの感覚こそが超芸術原理主義」という立場もある。トマソンをあまり狭い所に閉じこめず、「いやー、それは違うんじゃない?」という物件も、ゆるーく許容してしまう方がトマソン的なのかもしれない。

美学校の考現学研究室というのは物の面白がり方、考え方を学ぶ場だったと思う。赤瀬川さんはいろんな種を蒔いては、別の興味ある所に移動してしまうけど、書籍化、文庫化され話題になったおかげで、トマソン自体は定着し、多くのトマソニアンを生み出した。私も積極的に自主探索を行なうほどのヒマではないのだけれど、できれば今後もトマソン周辺で遊んでいきたいと思っている。

●さて、来年は……

今回は本年の最後ということもあり、違うネタを考えていたのだが、トマソンのことを書き始めたら長くなってしまった。顕微鏡写真の方はどうなっているのかというと、どうにもなっていない。しかし、そこには生と死の壮大なドラマがあったよ(ホントカナー)。年が明けたらいよいよ核心に迫っていくぞ!(ホントカナー)。

それからキッチュレンズの方も地味ながら動きがある。レンズじゃなくて、フィルターを作ってみたら、けっこう面白かった。フィルターというのはなんか姑息な気がしてたんだけど、面白いからいいや。自分で勝手に制限をつけてしまわずに、どんどん実験していこう。

【うえはらぜんじ】zenstudio@maminka.com
◇上原光子・金子千枝二人展
カミさんが大宮で作品展をやっています。ご近所の方はぜひ覗いてやってください。12月23日(土)にはマトリョミンによるコンサートあり。
< http://www.maminka.com/
>
◇キッチュレンズ工房
< http://kitschlens.cocolog-nifty.com/blog/
>

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■泰国パパイヤ削り[X5]
さようなら変なおじさん。

白石 昇
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白石昇です。いえーい。

まだまだパパは毒吐き足らないようでしたが、なんとかわたくし、見事にパパに利息つけて借りていたお金を払い、契約書に契約終了のサインをしてもらったのであります。いえーい。

縁が切れたからにはパトロンでも何でもないので、もうパパなんて呼ぶ必要はありませんです。わたくしはとっとと彼の部屋の隅に積まれている二十五個以上の段ボールをドアの前に運び出したのであります。

良かったねえ帰ってきて。もう変なおじさんに預けたりしないからね、などと運び出した二千七百冊のエロ本に向かってわたくしが心の中で呼びかけていると、変なおじさんがドアのところまで来て、一言だけいっときたいんですケド、白石さん、アンタこんな風にいきなり部屋に来て、一方的に契約解除ナンてことやってタラ、今後仕事うまくイかないですヨ、とか言うんです。

わたくしは心の中で、仕事してへんおまえがゆうなコラ、と突っ込みを入れながらも、とりあえず、お金貸して下さって有り難うございました。おかげで助かりました、といってその変なおじさんに右手を出しました。

変なおじさんはおそるおそる右手を出してわたくしの右手を握り返します。円満です。ええ、見た目は円満に縁切りです。いちおう見た目だけでも円満に縁切りしておかないとあとあと怖いのです。なにしろ彼は変なおじさんなのですから。

わたくしから手を離すと変なおじさんは必要以上に激しい音を発てて激烈にドアを閉めました。その大きな音を含め、変なおじさんは最後まで変なおじさんのままでしたが、その瞬間、わたくしにとってその変なおじさんは過去の人になったのです。

世界はわたくしとエロ本が満載された段ボールだけになりました。わたくしは心の中でもう一度いえーい、と叫ぶとしばらくその新しい世界を満喫していたい気持ちに駆られましたが、そうもいきません。

今度はこの全部で三百キログラム以上のエロ本を運び出さなければならないのです。わたくしは手伝いに来てくれた二人のお友達の姿をあたりにさがしました。見あたりません。もしかしたら待たせすぎたせいで二人は帰ってしまったのかもしれません。

人生においていまだかつて味わったことがないくらいの大量で品性下劣な罵倒と非難を浴びすぎたせいかで、一体自分がどれくらい変なおじさんと一緒にいたのかよくわかりません。もしかしたら善意で来てくれた友人二人を一時間以上も待たせてしまったのかもしれません。

それかもしくは変なおじさんのあまりに尋常ではない叫びをドア越しに聞いていて、二人は関わり合うのがイヤになってしまったのかもしれません。それはそうです致し方ないのです。わたくしだってイヤだったんですから。

わたくしはとりあえず歩いてエレベータのところまで行ってみました。するとそこに、二人はしゃがんで待っていました。すいません長いこと待たせてしまって、とわたくしが言うとそのうちの一人が、終わりましたか、とため息をつくように言います。

ええなんとか。どれくらい待ってました? とわたくしが聞くと、三十分くらいですね、と言った後、表情を笑顔に変え、お疲れさまでした、と言いました。

わたくしはその言葉に、いえーい、と返事しながら早朝に叩き起こされてこんなところまで連れて来られた上に、初対面の変なおじさんに、ゲラウトヒアなんて英語で怒鳴りつけられた挙句に三十分以上も待たされたのにわたくしの事を気づかってくれるこの人たちは本当にいい人たちだと思った。

しかし、次の瞬間からわたくしはそのいい人たちを本格的にこきつかうことになったのです。三人でエロ本満載のダンボール箱を一階に運び、通りから呼んで来たオート三転タクシーに積みこんで彼らが泊まっている建設中の宿にとりあえず運び終えてしまった頃には、わたくしたちはかなり疲れてしまっていたのでした。

つづく。

【しらいしのぼる】< http://www.mag2.com/m/0000012912.htm
>
言語藝人。昭和44年5月1日長崎県西彼杵郡多良見町生まれ。『抜塞』で第12回
日大文芸賞を受賞。訳書にノート=ウドム・テーパニット『エロ本』『gu123』。

エロ本販売サイト
< http://hp.vector.co.jp/authors/VA028485/erohonyakaritenpo.html
>
報道実績
< http://hp.vector.co.jp/authors/VA028485/erohonyakaritenpomedia.html#erhn-press
>
書評リンク集(書評wiki)
< http://mystery.parfait.ne.jp/wiki/pukiwiki.php?%A5%CE%A1%BC%A5%C8%A1%E1%A5%A6%A5%C9%A5%E0%A1%A6%A5%C6%A1%BC%A5%D1%A1%BC%A5%CB%A5%C3%A5%C8
>
mixi エロ本コミュニティ
< http://mixi.jp/view_community.pl?id=38847
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■ブックガイド&プレゼント
イラストレーターのい・ろ・は
< http://www.wgn.co.jp/store/dat/3093/
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雑誌DTPWORLDで常にランキング上位の連載『イラストレーターのい・ろ・は』が一冊の本になりました。人気の理由は作例の美しさとテクニックの高度さ。Illustratorの解説本のみならず、プロのイラストレーターの作品集としてもおすすめです。

著者:大賀葉子
AB版・160頁/定価1,890円(税込)ISBN4-86267-006-7

著者の大賀葉子氏のコメント:
DTPWORLD誌の連載(今も連載中)が2年分に、コラム+αを加筆して一冊の本になりました! Illustratorをもっと簡単に絵の道具として使っちゃおう、という本です。文章ではなく絵をメインに解説していますので、読むのではなく「見て解る」ように作られています。簡単で効果的に見える作例とヒントが満載です。是非、中を覗いてみてください!(^−^)

DTPWORLD編集部・菅原正晴氏のコメント:
DTPWORLDの中でも、1、2位を争う人気の高さの連載の書籍化です。ただまとめて、書籍にするのもなんなので、カバーや帯にちょっとした仕掛けが隠されています。それから、用紙にも凝りました。実際店頭で、手にとって、手触りを楽しんで下さい。中身は大賀流テクニックがすべて…、いや、これも実際に見て下さい。とにかく、こんなにいい「イラストレーター」本はありません!

●本誌をDTPWORLDよりデジクリ読者2名様にプレゼント。12月28日(木)締切。
当選者(都道府県、姓)はサイト上に1月上旬掲載予定です。
< http://www.dgcr.com/present/list.html
>

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■イベント案内
デジタルハリウッド×日刊デジタルクリエイターズ
「青池良輔氏出版記念スペシャルイベント」は明日開催!
< https://ss.study.jp/module/event/reservation/select_event.asp?cid=dhg_osaka#418
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「CATMAN」、「PERESTROIKA」など、独自の世界観を持つ作品が熱い支持を受けている映像クリエイター青池良輔氏。その青池氏がこの12月に初めての著書「Create魂 Flashクリエイターによるオリジナルアニメ創作論」を出版されることを記念して、デジハリとデジクリがタッグを組んでお届けするスペシャルイベントです! 内容は創作論、テクニカル論、作品上映、メイキングなど。

日時:2006年12月22日(金)19:00〜21:00
会場:デジタルハリウッド大学院 大阪サテライトキャンパス
< http://gs.dhw.ac.jp/faq/map/index.html
>
定員:100名 参加:無料(要予約)
予約:< https://ss.study.jp/module/event/reservation/select_event.asp?cid=dhg_osaka#418
>
0120-655-810(フリーダイヤル)

・青池良輔氏公式サイト < http://www.aoike.ca/
>
・Create魂 Flashクリエイターによるオリジナルアニメ創作論
< http://www.ascii.co.jp/books/books/detail/4-7561-4842-5.shtml
>

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■編集後記(12/21)

・デジクリは2113号をもって2006年を終えます。長いメンテナンス休暇に入り、2007年は1月9日からのスタートとなります……といった告知は、本来は明日するのが普通ですが、明日は明日のテーマがありますので、今日は一日早く2006年をふり返ることにします。
2003年3月からのリニューアル担当(のちにシステム担当)メンバーであった8月サンタさんが、この夏にご自身の仕事の都合でデジクリを離れた。同時に彼のスタッフであった鴨田麻衣子さんも。8月サンタさんには、デジクリデータベースの構築とシステムの強化、さらに公式ブログのオープンに力を尽くしてもらった。鴨田さんには毎日の発行業務のほか、イベントのお手伝い、デジクリ本の制作などしてもらった。お二人とも、いまごろは新しい天地でご活躍のことと思う。システムとアシストが抜けて、いまは編集長、デスク、アソシエートの3人体制になった。神田アソシエートの分担する役割はといえば、とくにない(笑)。実働はわたしとハマムラ・デスクのふたり。デジクリの第一次リニューアル当時に戻ったともいえる。一時はちょっと大変だったが、ペースを掴んでからは毎日問題なく動いている。それから、6月27日にデジクリが2000号を達成したことが2006年のトピックだ。よく続いたものである。先日、久しぶりに会ったクリエイターから「えっ、デジクリってどこからのサポートも受けずに8年も続けてきたの!」と唖然とされたが、そうなんです、ばかですねえと(やや力なく)笑って応じたのであった。次の節目は2500号か、3000号か、どうなるんだろうか。先のことはわからない。昔のことは忘れた。今日がおもしろければそれでいいや。←年寄りはそれでいいだろうが、まだ若いハマムラ・デスクの立場はどうなんだ、と言われそう……(柴田)

・小学生のうちから英語を授業として学ばせるのには反対。以前にも書いたと思うが、ホームステイ先がイギリス人とフランス人の夫婦であった。小学生の兄の英語はふにゃふにゃ。聞くと、両方の言語を学ばせたため中途半端な発音が身に付いてしまったらしい。そのため妹には英語だけを学ばせ、綺麗なクイーンズイングリッシュを話すようになったそうだ。英語力は大人になってからでもどうにかなるし、文法や発音が悪かろうと、内容がしっかりしていたら会話にはなる。パーティーで文化的な会話ができる知性を学ばせる方が国際社会では役に立つ。外来語はいっぱいあるし、知らないうちに英単語や英語の発音は耳に入ってくる。英語教育のノウハウそのものも昔とは違う。そのノウハウを取り入れて、真面目に勉強するなら中学からでも大丈夫。/四歳から小学校低学年対象のTV「にほんごであそぼ」。とりあげられる文章は子供向けじゃないしぶいもの。いつだったか、中也の「汚れつちまつた悲しみに……」を紹介していた。斎藤孝先生っ、子供に何を教えますのや(笑)。わらべうたみたいに、意味わからなくても耳に残せ作戦かっ! 枕詞やかるたは子供向けなんだけどさ。国語の教科書で「こころ」や「人間失格」を使うのもやめて欲しかったなぁ(笑)。選考の先生方の趣味が反映されているわ。文学にはめようとしているわねっ。や、評価してます。迎合されるよりはいいわ。国語の教科書はもらった日に全部読むような奴だったが、それらの作品は続きが読みたくて本屋に走りトラウマになったわよ(笑)。先生が口癖のように言うので、未だにときどき頭に浮かぶ「不機嫌は怠惰の一種である。」という言葉。ゲーテだったのよね。文学ヲタクな先生に学べていま思えば良かったよ。(hammer.mule)
< http://www.chuyakan.jp/
>  中原中也
< http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/773_14560.html
>  こころ
< http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/301_14912.html
>  人間失格
< https://ss.study.jp/module/event/reservation/select_event.asp?cid=dhg_osaka#418
>
イベント
< http://www.aoike.ca/
>  青池良輔氏公式サイト
< http://www.ascii.co.jp/books/books/detail/4-7561-4842-5.shtml
> Create魂