[2129] ウェブ3.0型社会の到来

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<リアル社会とウェブの相互歩み寄り>

■KNNエンパワーメントコラム
 ウェブ3.0型社会の到来
 神田敏晶

■クリエイター手抜きプロジェクト[115]Photoshop CS2編
 文字で埋め尽くす
 古籏一浩

■展覧会案内
 文化庁メディア芸術祭10周年企画展『日本の表現力』開催中
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■KNNエンパワーメントコラム
ウェブ3.0型社会の到来

神田敏晶
───────────────────────────────────
KNN神田です。

現在、ウェブの世界は2.0というひとつの分岐点によって、進化の段階からさまざまな融合を繰り返し、新しい価値を生み始め、そのうちのいくつかはすでに「ウェブ2.0バブル」としての淘汰がすでにはじまっている。

ウェブ1.0型社会では、それまで限られたメディアからの情報を受身の立場で受信してきたことが、いつでも好きな時にニュースを見たり、必要な情報を検索して探し出すことができるようになった。必要な商品は自由に検索し、いつでも好きなときに、垣間見ているだけではなく、自由に発注もできるようになった。しかしこの発注作業は、ECなどのショッピングにおいては、企業の基幹業務システムのデータエントリー部分をすべて代行し、自ら働かされている状態であったともいえる。

まさにウェブは、ユーザーがなんでもできてしまう、いや、なんでもやらなければならない「究極のセルフサービス」でもあったのだ。かつて留守番電話やFAXたちが提供してくれたサービスを、ウェブを通じてユーザーが自ら進んでより協力的に参加しているだけなのである。ウェブ1.0は、リアルの社会をネット社会にリプレースしたことによって起きた社会変化であった。

そして、ウェブ2.0型の社会になり、ユーザーは積極的にウェブによる情報発信をおこない、情報を公開すればするほど便利になるというひとつの法則性に気づきはじめた。有名ブロガーはマスメディアを凌駕しはじめ、広告宣伝などのバイアスがないだけ、さらにユーザーの信頼を獲得していく。

すでにコミュニティは、地域をさすドメインな言葉ではなくなり、嗜好性や思考、趣味が似ている人たちが自由に世界のどこからでも集うことのできる空間やメディアへと変化しつつある。

そして、ロングテールは、ますます個人の趣味の多様性を深め、限りない選択型の社会を促進していく。世界のありとあらゆるものを商品棚に並べて販売することさえも可能としている。今までに価値が認められなかったものも、オークションなりブログに掲載されることによって、RSSや検索により圧倒的大多数の目にとまり、新たな価値を創り、貨幣と交換され始めることとなった。

価値の交換は有史以来、物品によってなされたり、貨幣の流通によるその移動によって意味づけがなされてきた。しかし、現在、全資産の貨幣を物質的に視覚化することは不可能となっている。銀行に預けられた、引き出すことのできる価値へと姿を変えているからだ。

しかし、ボクの実際の貨幣は銀行にも存在しておらず、実は銀行のために他の企業などに融資され、別の意味で働らかされている。そしてボクにはその僅かな利息が還元されているだけだ。その貨幣をATMで夜間出し入れする手数料だけで、それら利息は消え去ってしまうのも皮肉な話だ。

オークションによって、自分の所有する貨幣以外の価値も認められ、代替通貨である、ペイパルやポイントマネーによって、空気抵抗のない貨幣に代わる価値も誕生している。しかし、100年も前に整備された法律によって、空気抵抗がネット社会においてまで、ますます加重されているのが現状だ。

ウェブ2.0は、空気抵抗の少ないウェブで理想のウェブ2.0型社会を、世界同時進行で刻々と構築中である。その代表的な企業が、たまたまグーグルなだけのである。彼らはオープンソース技術を用いて、オープンユースなサービス環境を提供することによって、次の理想社会を構築している。

しかし、その万能と思われ、やっかまれている彼らでさえ、リアル社会との歩み寄りは慎重にならざるをえない。それはリアル社会が必要以上に彼らを警戒しているからだ。

次のウェブ3.0型社会においては、ウェブだけではなくリアルな社会との相互の歩み寄りが非常に重要だ。単にデリバリーや効率化だけのネットワーク利用なのではなく、ネットワークやウェブで構築された文化や社会を、リアルな現実社会へと、今度はリプレースする必要があるのではないだろうか。

それらは、リアルな社会で日々営んできた人類が個人として、コミュニティとして、企業として、政府として、国家として、もっと、どのようにしたら便利になるのか? もっと快適にするのはどうしたらいいのか? もっと安全にするためにはどうしたらいいのか? という発想を、小さな利権にとらわれずに、地球的、いや宇宙的規模で理想を掲げ、そこからダウンサイジングした計画を真剣に考えなければならない時期なのである。

ただ単に便利で面白いだけではなく、広く伝播するためには、すばらしく、人に伝えたくなるようなことでないといけない。人間的な崇高な志は、人類に共感されやすいものだ。

リアルな現実社会は、たくさんの問題を抱えている。また、ウェブの社会もたくさんの問題を抱え始めた。人類の歴史の進化は、まさに問題を解決してきた歴史なのでもある。それらを、リアルとウェブが歩み寄ることによって解決できることは多々あるはずだ。


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■クリエイター手抜きプロジェクト[115]Photoshop CS2編
文字で埋め尽くす

古籏一浩
───────────────────────────────────
イラストやポスターなどの背景の効果として、日本語文字で埋め尽くすものがあります。手作業でコピー&ペーストしてもできますが、スクリプトを使えば手軽にできあがります。以下のスクリプトは、最初の一行目で定義された「あ〜ぬ」までの文字で埋め尽くすものです。テキストレイヤーとして生成されるため、後からフォントやサイズ、色などを自由に変更することができます。


【スクリプト1】
str = "あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬ";
w = 40; // 横の文字数
e = 400; // 表示文字数
fs = 16; // 文字サイズ
preferences.rulerUnits = Units.PIXELS; // 単位設定
layObj = activeDocument.artLayers;
layRef = layObj.add();
layRef.kind = LayerKind.TEXT;
layRef.textItem.font = "Osaka"; // Osakaフォント
layRef.textItem.size = fs;
txt = "";
cnt = 0;
for (i=0; i< e; i+=w)
{
for(j=0; j< w; j++)
{
txt += str.charAt(cnt++);
cnt = cnt % str.length;
}
txt += String.fromCharCode(13);
}
layRef.textItem.contents = txt;


あらかじめ決められたものではなくて、どちらかといえば漢字で埋め尽くしたい人もいるでしょう。この場合は、以下のスクリプトを使えば一応可能です。一応と書いたのは、フォントによっては文字コード(Unicode)と対応していないものがあり、その場合は???となってしまうためです。ただ、レイヤーパレットやウィンドウのタイトルバーには正しく表示されるので、内部的に何か不具合がある可能性もあります。最悪は手作業で???を消すというオチになってしまいます(自動化になってませんが、文字化けしているかどうか、という判断はプログラムではできないのです)。


【スクリプト2】
w = 40; // 横の文字数
s = 20124; // 最初の文字コード
e = 21124; // 最後の文字コード
fs = 16; // 文字サイズ
preferences.rulerUnits = Units.PIXELS; // 単位設定
layObj = activeDocument.artLayers;
layRef = layObj.add();
layRef.kind = LayerKind.TEXT;
layRef.textItem.font = "Osaka"; // Osakaフォント
layRef.textItem.size = fs;
txt = "";
for (i=s; i< e; i+=w)
{
for(j=0; j< w; j++)
{
txt += String.fromCharCode(i+j);
}
txt += String.fromCharCode(13);
}
layRef.textItem.contents = txt;


表示される文字コードの範囲は以下の2行で変更することができます。

s = 20124; // 最初の文字コード
e = 21124; // 最後の文字コード

この文字コードですが、以下の一行だけを書いたスクリプトを用意し実行すると文字コードが表示されます。以下の場合には「亜」の文字コードが表示されます。

alert("亜".charCodeAt(0));


【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>
大量にハイビジョン映像素材を用意しました。全部無料ですので、どんどん持っていってください。回線速度も2〜3倍速くなっています。ハイビジョンサイズだけでなく、レターボックスに変換したSD/DV(NTSC)に変換したものも用意しておきました。
< http://www.openspc2.org/HDTV/
>

●安倍総理に聞いてみました(嘘)
国民「もう歳だし再チャレンジできないと思うのですが・・・」
安倍「大丈夫です。あなたの第二の人生を以下のサイトに用意しました」
< http://secondlife.com/world/jp/
>

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■展覧会案内
文化庁メディア芸術祭10周年企画展『日本の表現力』開催中
< http://plaza.bunka.go.jp/ex/
>
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会期:1月21日(日)〜2月4日(日)10:00〜18:00 入場無料
会場:国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2 TEL.03-6812-9900)
主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会(文化庁・CG-ARTS協会)、国立新美術館
【展示】
< http://plaza.bunka.go.jp/ex/exhibition/index.html
>

●日本のメディア芸術1950-2006
1950年代から現在にいたる、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの軌跡。各年代を代表する作品がずらりと並びます。

●表現の源流
「マンガ」「アニメーション」「ロボット」「フィギュア」「ゲーム」の5つのキーワードを切り口に、日本の表現力の“源流”を探ります。

●未来への可能性
科学技術やメディアと共に進化し続けるメディア芸術。先端的なアート作品を通して、日本のメディア芸術の未来を展望します。

【シンポジウム/トークセッション】
< http://plaza.bunka.go.jp/ex/eventinfo/index.html
>

「メディアで何を表現するのか」
日時:1月29日(月)16:30〜17:30
浜野保樹(東京大学大学院教授 )細田守(アニメーション監督)杉山恒太郎(エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター)

「少女マンガの半世紀」
日時:1月31日(水)16:30〜17:30
里中満智子(マンガ家)わたなべまさこ(マンガ家)竹宮惠子(マンガ家)安野モヨコ(マンガ家)

「映画・PV・CM〜時代を映し続ける映像の魅力〜」
日時:2月1日(木)14:00〜15:00
中島信也(CMディレクター)ピエール瀧(ミュージシャン)田中秀幸(アートディレクター)樋口真嗣(映画監督)

「メディアと添い寝するクリエイティブ」
日時:2月4日(日)14:00〜15:00
宇川直宏(京都造形芸術大学教授 )タナカカツキ(マンガ家)エキソニモ(アートユニット)

【ライブ・その他】
「明和電機ライブ2007 六本木メカトロニカ」
日時:2月3日(土)14:30〜16:00/18:30〜20:00(2回公演)
当日3,000円(前売りは完売)

※会期中10時より当日のシンポジウム、トークセッション、シアタープログラム、ライブの整理券を2F「日本の表現力」入り口の受付にて配布する。

【公式ブログ】
< http://media-arts.cocolog-nifty.com/10th/
>
開催までの準備の様子や最新のインフォメーション、会場からのレポート等を掲載している。

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■展覧会案内
「THE WORLD」イラストレーターが思い描くさまざまなWORLD
< http://www.mitsumura.co.jp/map/index.html
>
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会期:1月29日(月)〜2月9日(金)10:00〜18:00 土日休 入場無料
会場:ミツムラ・アート・プラザ(東京都品川区大崎1-15-9 Tel.03-3492-1193)1月29日(月)18:00よりオープニングパーティー
内容:1901年にニューヨークで設立したソサエティ・オブ・イラストレーターズは、現在世界各国の1200名を超える作家が参加する世界最大のイラストレーター会員組織です。現在、わが国を代表するイラストレーター約70名も会員として登録し、国内外でイラストレーションの潮流を牽引する活動を展開しています。本展ではその主要メンバー34人が「THE WORLD」をテーマに、イラストレーションで架空の世界の創出に挑戦します。(サイトより)

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■編集後記(1/29)

・こどもはキカイに対応が早い。孫娘はニンテンドーDSを親よりも器用にこなし、マックのマウスさばきもみごとなものだ。わたしのサイバーショットを勝手にいじって家族の写真を撮る。それが自然ないい表情を捉えていたりして、感心する出来なのだ。わたしを撮った写真もなかなかいい。それを見て妻が「あのときに使えるね」と言う。自分たちの死や葬儀などのテーマは地雷だと思って、いままでまともに話したことはなかったのだが、どうやらタブーではなかったようだ。いまでは、自分たちはなるべく簡単な最小規模での葬儀をやる(やってもらう)ことまで話が進み、具体的にどういうかたちがあるのか調べてほしいと言われている。言われなくてもやっているんだけど。今年になってやたら新聞広告が多い仏壇・墓の会社に小冊子を申し込んだりして。折りしも、週末に親戚の葬儀があって二日間おつきあいせざるを得なかった。こんな時期なので、寒さ対策にユニクロのヒートテックインナーTシャツを買ってきた。長袖の下着を用いるなんて真冬の中国に行ったとき以来だ。さいわい二日間とも好天で、土曜目は4月並みの暖かさだった。寒くはなかったが、やはり葬儀は堅苦しく疲れるものだ。ありがたいお経も、短ければもっとありがたい。葬儀はごく普通のスタイルで、葬儀社の仕切でとどこおりなく行われた。プロの提供するサービスにのっかれば楽でいいのだが、それではないやり方をとなるといろいろめんどうなことも多いようだ。けっこういろいろな本を図書館で借りて、今までこっそり読んできたが、いまひとつ納得できるものがなかった。今後は、この分野をもっと研究しようと思うのであった。この年末年始に、同級生ふたりの訃報が届く。間に合うか? 自分のイベント(笑)(柴田)

・eBayでfilofaxの手帳を買った。今までPalmや電子手帳(なつかし〜)を使ってみたが、結局はバイブルサイズのリング式手帳に戻ってしまう。データ化して検索できたり、数値計算が簡単だったり、通信ができたりとコンピュータに頼りたい面は多いのだが、手帳として使う時はアイデアを好き勝手書ける紙がいい。無精者なのであちこちにメモを書いてはサイズの揃わないメモを一定期間保存しなければならなかった。なので今は何でも手帳に書くようにしている。何かあったら手帳の中を探検するだけで済む。頭の中を整理するためにも使う。ランダムに図表を書き込み、矢印やら○でぐりぐり囲んだりするのだ。足りない時は次の紙を使い、見る時はそれらを並べるなり、素早くめくるなり。電子機器だとインプットデバイスに慣れる必要があり、使い勝手が良くなる前に挫折してしまうのだ。モニタの大きな画面で、両手を使い思考を妨げない状態でキーボードを使うのとは勝手が違ってくる。20年ほど前に一目惚れして、その頃の自分にとっては背伸びした値段のものを買っていた。傷みはあるものの、いまだに気に入っているのだが、訳あって今年はA5サイズのリフィルを使うことにした。いいものがないかと探すのだが、驚くほど種類が少ない。色気がない。そして高い。価値に見合うならいい。気に入ったなら仕方がない。が、妥協しようとするものにお金を出すのは気が乗らない。海外なら半額以下。で、後記ネタにもなるからとeBayで買うことにしたのだ。(hammer.mule)
< http://www.ebay.com/
>  言わずと知れたeBay
< http://www.filofax.com/int/
>  Filofax公式
< http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/070126_4.html
>  060で家と外
< http://www.dgcr.com/present/list.html
>  プレゼント受付中!