[2162] プロだと思っていたんだぜ

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<読まずに死ねるか!>

■映画と夜と音楽と…[325]
 プロだと思っていたんだぜ
 十河 進

■展覧会案内
 超芸術探査本部トマソン観測センター報告発表会2007

■サイト案内
 「富士フイルム ウェブ写真美術館&ショップ」
 富士フイルム「FUJIFILM MALL」
 オリンパス「FotoPus(フォトパス)」

■マガジンガイド
 コマーシャル・フォト 2007年04月号


■映画と夜と音楽と…[325]
プロだと思っていたんだぜ

十河 進
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●ギャビン・ライアルが登場した新聞広告

昨年暮れに「完全版・映画がなければ生きていけない」二巻本を出し、解説をおねがいした映像作家のかわなかのぶひろさんの紹介で日本冒険小説協会会長の内藤陳さんに献本したところ気にいってもらえたらしく、ハガキサイズの書店用POPに陳さんの推薦文が印刷されることになった。

いくつものコピー案が出版社経由で届いた日、これはお礼にいかねば…と思った。その文案のひとつに「オモシロ小説、オモシロ映画のスーパーナビゲーターの陳めがあえて言い切るのだ、本書を読まずに死ねるか!」とあったからだ。「読まずに死ねるか!」と陳さんに言ってもらえるのは、ギャビン・ライアル、デズモンド・バグリィ級じゃなきゃいけないと思っていた。

お礼にいくとしたら新宿ゴールデン街の日本冒険小説協会公認酒場「深夜+1」にいくしかない。だとすればアレを持っていこう、と僕は思い付いた。三十年間保存してきた新聞広告である。僕は押入のファイルを取り出して、変色した新聞広告を開いた。そこにはギャビン・ライアルが自宅でインタビューを受ける写真と記事が載っている。

三十年前、アラン・ドロンがダーバンという洋服の広告に出ていた。CMもずいぶん流れていたが、ある朝、僕は朝日新聞を開いて驚いた。それは、アラン・ドロンが「我が敬愛する男たち」を紹介するダーバンのシリーズ広告で、「蜂の巣のように射たれても歯だけの力で断崖を登る男がいい」という見出しがあったからだ。

その言葉は「最も危険なゲーム」の最後の対決シーンに出てくる印象的な言葉だった。主人公ビル・ケアリは絶体絶命の危機に陥り、自らを鼓舞するように「体じゅう蜂の巣のように射たれていながら、歯だけの力で断崖が登れる男なのだ。昔、SIS時代は、鉄の男と言われたものだ…」と言い聞かせる。

僕は見出しを見、写真を見て、それがギャビン・ライアルなのだと知った。アラン・ドロンがギャビン・ライアルについて「私が彼の作品で好きなのは男同志の友情である。お互いに認めあいながらも別々の生き方を選ぶ男たち。そこに人生の真実が光を放つ」とコメントを寄せている。僕はその広告を切り抜き、以来三十年、保管してきたのである。

その三十年前の新聞広告を、陳さんは喜んでくれそうな気がした。僕は何枚かコピーをとり、自分用に二枚ほど保管して、残りをオリジナルと一緒に透明ファイル(A3サイズからはみ出したけれど)に挟み、大きめの袋に入れて、翌朝、いつものように家を出た。

その夜、陳さんが酒場に現れるという9時半前に酒場に入り、「○に十の字を書いたボトルありますか」と、正月明け早々、かわなかさんに連れられてきたときに入れておいたワイルドターキーを出してもらった。

客が僕だけになったとき、カウンターの中の青年に「なぜ、十の字なんですか」と聞かれ、「名前に十の字が入っているから」と答えると、「名前に十の字が入っているというと、十兵衛しか思い付きませんね」と青年は言った後、すぐにアッという表情になり「ソゴーさんですか」と続ける。

山田風太郎や五味康祐の小説を読んで、柳生十兵衛ファンになっている僕としては、「十兵衛しか思い付きませんね」と言われ笑いそうになっていたのだが、「ソゴーさんですか」と言われて少し驚いた。陳さんが本を勧めてくれていたらしい。青年は「会長は一気読みしたらしいですよ」と言う。

その夜、たまたま陳さんは店に顔を出さないことになり、僕は持参したギャビン・ライアルの新聞広告を青年に託し、日を改めて出直そうと思いながら引き上げた。翌週、今度は夜の十時過ぎに「深夜+1」にいくと、何と酒場のドアの外側にギャビン・ライアルの新聞広告のコピーが貼ってあったのだった。

●「深夜プラス1」の映画化はなぜないのか

カミさんに「内藤陳さんに気に入ってもらえたらしい」と話したとき、「冒険小説とはあまり関係ないじゃない」と言われたが、確かにそれはそうだと僕も思った。ただし、編集者の判断で本は2000年のコラムから始まっていて、「アル中はスペシャリストであらねばならない」という回が冒頭にきている。

その回は僕の泥酔体験から始まり、「酔いどれ探偵街を行く」のカート・キャノンや「深夜プラス1」のハーヴェイ・ロヴェル、「八百万の死にざま」のマット・スカダーなどを登場させ、ジャン・ピエール・メルヴィル監督の「仁義」に出てくるアル中のスナイパー(イブ・モンタン)を連想する話である。その冒頭の短文が陳さんに受けたのではないだろうか。

陳さんの酒場「深夜+1」は、もちろんギャビン・ライアルの名作「深夜プラス1」へのオマージュである。酒場のボトルにはそれぞれコードネームを書くことになっているそうで、陳さんは自分のボトルには「フィリップ・マーロウ」と「ハーヴェイ・ロヴェル」と書いていると聞いた。

ちなみに僕は改めて「マニュ・ボレリ」と書かせてもらった。マニュ・ボレリはジョゼ・ジョバンニの処女作「穴」の主人公であり、映画化されたときはミッシェル・コンスタンタンが演じた。同じジョゼ・ジョバンニの小説「生き残った者の掟」の主人公であり、映画化されたロベルト・アンリコ監督の「冒険者たち」ではアラン・ドロンが演じた。

さて、「深夜プラス1」はフランスのブルターニュからリヒテンシュタインまで、ある金持ちをふたりの男が護衛する物語である。ひとりはイギリス人で元レジスタンス協力者のルイス・ケイン、もうひとりはアメリカ人で元シークレットサービスのハーヴェイ・ロヴェルだ。もちろん、途中、様々な障害がある。映画化したら面白いだろうと思うのだが、なぜか一度も映画化されていない。

しかし、「深夜プラス1」の映画化というと、僕は三十数年前のある光景を思い出す。大学生のときだった。その日、僕は池袋の名画座である文芸地下の暗闇の中にいた。ずっと見たかった鈴木清順監督の「殺しの烙印」を見にいったのだった。

「殺しの烙印」(1967年)は会社から渡されるシナリオばかりで映画を撮ってきた鈴木清順監督が初めて自分のスタッフと書いたオリジナルシナリオで作った映画である。脚本は具流八郎とクレジットされているが、八人が関わっていると言われている。メインライターは大和屋竺だろう。

鈴木清順監督が好きなように作ったせいか、その映画は当時の堀社長によって「訳がわからない」と言われ、日活を馘首される。その後、十年間、清順さんは映画が作れない。「悲愁物語」(1977年)を経て、「ツィゴイネルワイゼン」(1980年)で清順美学が満開の華を咲かすまでには、十三年の時間が必要だったのだ。

●「深夜プラス1」のディテールを再現する「殺しの烙印」

大和屋竺の歌う「殺しのブルース」が流れるタイトルに続いて、国際空港のネオンが映り花田(宍戸錠)と妻(小川万里子)がロビーから出てきてタクシーに乗る。運転手(南博)に花田が「春日」と呼びかける。春日は「プロのきびしさに耐えられず酒浸りになり」組織の信用をなくした元殺し屋で、名誉回復のための仕事を一緒にやってほしいと花田に頼み込む。

その話を引き受けた花田は春日と一緒に組織の男(玉川伊佐男)に会う。組織の男は、ある男を相模湾から長野のホテルまで護衛してほしいと言う。そのための車を品川で受け取れ、キーはバンパーの裏だ、一度は電話を入れること、と電話番号をコースターにメモする。一瞥して番号を暗記した花田はコースターを破って火を点ける。

車を受け取りにいった花田はバンパーを探すがキーがない。ドアノブを引くと開き、運転してきた男の射殺死体がある。傷を調べた春日が「心臓を一発。よほど腕のいい奴だ。ナンバー2のサクラか、ナンバー4のコウか…」と言う。花田が殺し屋ランキングのナンバー3であることが明かされる。

海辺で男(南原宏治)を拾ったふたりは車で長野までひた走る。尾いてくる車に気付き、花田と春日が臨戦態勢をとる。花田がモーゼル拳銃を取り出し、ガンケースを銃床として取り付ける。尾けてきた車をやり過ごすが、それは無関係な車だった。だが、春日は緊張に耐えられずウィスキーのポケット瓶を呷る。

──肝心なときに震えがきやがった。呑むより手はねえ。
──プロだと思っていたんだぜ。

車が狭い山中の道を走っているとき、前方に道を塞ぐようにして車が止まっている。花田はアクセルを踏み込み、衝突の瞬間にフロントガラス越しに二発の銃弾を撃ち込む。ドアを開けて飛び出し、モーゼルを抱いて崖上の襲撃者たちに向かって引き鉄を絞り続ける。

今は殺し屋ランキングを滑り落ちアル中になってしまった春日は、何の役にも立たない。銃弾に怯えるばかりだ。だが、花田に叱責され、「近くじゃないと当たらなくなった」とつぶやき、拳銃をかざして相手に向かって走っていく。「コウ、俺だ。春日だ」と叫びながら…

──これは「深夜プラス1」じゃないか!!

スクリーンを食い入るように見ながら僕は思った。「殺しの烙印」についての映画雑誌の記事はいくつか読んでいたが、そんなことはどこにも書いていなかったし、元々、映画にもクレジットされていない。だが、設定もストーリーも「深夜プラス1」を踏襲しているし、何よりディテールをそのまま使っている。

人物の設定は、ルイス・ケインとハーヴェイ・ロヴェルを花田ひとりに合わせたようなところもある。原作では襲ってきたナンバー2のガンマンがハーヴェイ・ロヴェルに呼びかけるのだが、それを春日のセリフにしていたりする。しかし、間違いなく「深夜プラス1」だった。

そのとき、僕の斜め前でじっと映画を見ていた男が大きな声で言った。

──何だ、この映画は。訳がわからん。

映画館では非常識なほどの大声だった。場内から笑い声が起こった。しばらくして、男は席を立った。暗かったからよくわからなかったが、当時の僕から見るとけっこう年輩に見えた。劇場を出ていく男の背中が怒っていた。スクリーンでは、土砂降りの雨に濡れながら真理アンヌが「私の夢は死ぬことよ」とつぶやいていた。

彼はきっと「深夜プラス1」を読んでいなかったのだ。「深夜プラス1」は、まだポケットミステリでしか読めなかった。1970年代初期の話である。グアム島で二十八年間もジャングルで生きてきた元日本軍軍曹が発見されたと世間は騒いでいた。

【そごう・すすむ】sogo@mbf.nifty.com
急に寒くなって、深夜の駅前で凍えそうになった。奈良のお水取りが終わらなければ暖かくならないと、昔、祖母や母に言われたが、やっぱりそうなのだろうか。「暑さ寒さも彼岸まで」なんでしょうねぇ。もうすぐだ。

●第1回から305回めまでのコラムをすべてまとめた二巻本
完全版「映画がなければ生きていけない」書店・ネット書店で発売中
出版社< http://www.bookdom.net/suiyosha/suiyo_Newpub.html#prod193
>

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■展覧会案内
超芸術探査本部トマソン観測センター報告発表会2007
< http://www.st.rim.or.jp/%7Etokyo/thomason/
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会期:3月15日(木)〜25日(日)11:00〜19:00 21日(水/祝)のみ休廊 日曜日は通常営業
会場:香染美術(東京都杉並区阿佐ヶ谷北1-10-1 1F)
1.未発表〜新規報告書の展示公開
2.特別企画/墨田区集中探査報告「新東京タワーのできるあたり」
・3月24日(土)17時〜19時トマソン物件スライド発表会
報告したい物件のある方は当日スライド、データー、写真をお持ちください。

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■サイト案内
「富士フイルム ウェブ写真美術館&ショップ」3月26日オープン
< http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/article/ffnr0094.html
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富士フイルムは、著名な写真家の作品をはじめとする国内の貴重な写真作品をデジタルアーカイブしたウェブサイト「富士フイルム ウェブ写真美術館&ショップ」を3月26日よりオープンする。
< http://fujifilmmuseum.com/
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オープン時は、日本の著名写真家の作品を展示する「Photo Artist Gallery」(30名、1,000点)と、質の高いアマチュア写真家の作品を中心として展示する「Premium Gallery」の2つをサイト内に開設。さらに、今年の夏には、写真愛好家が出品できる有料参加型の応募コーナーもスタートする。応募された作品の中から優秀作品を選定し、その作品は「Premium Gallery」に展示していく予定である。

「ウェブ写真美術館&ショップ」の作品は、専用のSHOPページで「銀写真プリント」を購入できる。将来的にはこのサイトだけのオリジナル写真集など多彩なサービスも追加していく予定だという。

オープン時に「Photo Artist Gallery」に出展予定のプロ写真家
(50音順 敬称略、*は故人)
相原正明、青木勝、秋山庄太郎*、芥川善行、浅井愼平、岩宮武二*、大山行男、川上緑桜*、久保田博二、白籏史朗、竹内敏信、立木義浩、田沼武能、垂水健吾、津田洋甫、中村征夫、西川治、野町和嘉、HABU、林忠彦*、林義勝、広瀬飛一、星野道夫*、前田真三*、水越武、緑川洋一、森田敏隆、山本建三、横須賀功光*、吉野信

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■サイト案内
「FUJIFILM MALL」オープン、最新デジタルカメラの購入や様々なタイプのプリント注文が可能
< http://fujifilmmall.jp/
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「FUJIFILM MALL」は、これまで展開していたデジタルカメラ関連商品を取扱う「FinePixネットショップ」とインターネットを通じてプリント注文を行なう「フジカラーネットサービス」を統合し、新たにオープンするもの。富士フイルム製品を中心とした、写真にまつわるあらゆる商品をインターネットを通じ販売する。また、様々なタイプのプリント注文が可能である。デジカメプリントやポストカードに加え、複数の写真をA4サイズ1枚にランダムにプリントするシャッフルプリントや、オリジナルのカレンダー・シール作成など、各種のバラエティプリントが簡単に注文できる。将来的には、写真の修復サービスやカメラマン派遣などのサービスメニューを充実させるという。

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■サイト案内
オリンパス、写真を楽しむためのサイト「FotoPus(フォトパス)」オープン
< http://www.olympus.co.jp/jp/news/2007a/nr070315fotopusj.cfm
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< http://fotopus.com/
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有名アーティストや、風景撮影、水中撮影などをテーマに活躍する写真家などによる、写真を中心にした個性豊かなフォトブログを楽しめる。スタート時のブログナビゲーターは、映画監督の大林宣彦、写真家の萩原史郎、萩原俊哉、北田友二、瀬戸口靖の各氏。また「テーマ別投稿ライブラリ」も設けられており、会員であれば、自身の作品投稿や他会員の投稿作品へのコメント投稿が可能。また、この投稿ライブラリは会員以外でも閲覧が可能となっており、投稿作品の人気投票に参加できる。

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■マガジンガイド
コマーシャル・フォト 2007年04月号
< http://www.genkosha.co.jp/np/detail.do?goods_id=663
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【別冊付録】ADOBE PHOTOSHOP LIGHTROOM ハンドブック
プロフォトグラファーのために開発されたADOBE PHOTOSHOP LIGHTROOM。大量のデジタル画像を整理して目的の写真をすばやく選び出し、RAWファイルのまま画像調整やプリント、Webページの作成ができる。このソフトで撮影現場はどう変わるのか、徹底的に解説する。

【別冊付録】テイストで選ぶ撮影スタジオ&スペースガイド
「リゾートの雰囲気」「リアルな生活空間」「異次元的空間」等々、さまざまなテイストを持った個性的な撮影スタジオ&スペースを紹介したA5判横長のガイドブック。携帯にも便利なこの本で、あなたの撮影イメージを“先撮り”してみよう。

【特集】2007カレンダー制作の現場
家庭や職場で、年明けとともに新しく掛けかえられるカレンダー。毎年、同じカレンダーを愛用し続けているという人も多い。しかし、その制作の現場には、さまざまな変化や流行が存在している。ここ10年のデータから見る最近の傾向、注目の紙や印刷技術、編集部がピックアップしたカレンダーの制作の舞台裏を紹介する。
Part1 注目された動向 印刷技術/用紙
Part2 カレンダー制作の舞台裏
Part3 カレンダーセレクション

【特集】APAアワード2007入賞作品発表
【フォトグラファー特集】Michael Thompson
玄光社 3月15日発売 定価1,400円(税込み)

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■編集後記(3/16)

・今朝、東京に初雪が降ったらしい。冬より寒い春が続いている。一日三回の犬の散歩、じつはわたしの散歩でもあるのだが。昨夜は寒かったから、Aコースにしようねと念じたら、それが通じて最短のAコース(ほぼ一区画)を選ぶハニー号であった。彼は、朝の散歩でAコースを選ぶ確率が高い。Bコースはほぼ二区画、Cコースはわりと遠出である(Dコースが昼の散歩だ)。だいたいは彼の体調や気分によるので、歩くのがめんどうなときはAコース、ウンコをしたいときはBかCになる。Cを選んで、ずんずん遠くに行って、もう帰ろうよと回れ右させて、それでも家に着くまで成果がないときはちょっと困る。夜中に起きだして外に出せと要求することもあるからだ。だから、なるべくしゃがみこみやすい場所を選びながらコースをとる。Aコースでは、途中で野良猫にあうことがよくある。近所のパン工場のパートさんが、ときどきエサを与えているを見る。猫たちは痩せてはいないが、被写体になるほど愛想は良くない。Bコースには、クマのように大きな黒犬がバオンバオンと吠えかかる家がある。知っているのにいつも驚く。Cコースは、ほかの散歩犬とよく遭遇する。和犬はだいたいおとなしくすれ違うが、チビな洋犬は必ずうるさく吠えかかってくるので蹴飛ばしたくなる。オレ様な犬がふえたのも、犬のいいなりになる飼い主のせいだ。犬のほうがヒトを飼っていると思っているに違いない。一日三度の「わんぽ」は近所のばあちゃんにマメだと褒められるのだが、マンションには帽子とサングラスの謎の女性とチビ犬がいて、一日三度どころか、外に出るたびに会う。犬との散歩が生活なのだろうか。お近づきになりたいとは決して思わないが、気になる存在である。(柴田)

・PS3で「Folding@home」ができるようになる。現在、Windows(98以降、Vista不明)、Linux、OSXでは参加可能で、ソフトウェアをダウンロードし起動させるだけで、空きCPUを使って計算を進めて行く。遅いパソコンでもかまわない。結果はネットを通じて自動的に提出される。世界中のパソコンから提出された結果をもとに、スタンフォード大学化学科が研究を行い、サイトで結果報告がなされる。Folding@homeに参加することによって、難病解決に向けたタンパク質折り畳み異常解析(詳細はサイト参照)のお手伝いができるのだ。今はアルツハイマー病、がん、ハンチントン病、骨形成不全症、パーキンソン病、リボソーム及び抗生物質などに向けたもの。以前ここに書いたが、私も参加している。他にもWindowsのみだが、通称UDと言われる白血病・がんの治療薬の研究開発プロジェクトが有名。インストールするだけで、パソコンの余力で難病治療に役立つ活動ができるなんて素晴らしいと思いませんか? UDやFolding@homeに限らず、気になるプロジェクトがあれば、ぜひ参加してみて。PS3には拍手だ。(hammer.mule)
< http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20070315_ps3_folding.html
>
PS3のアナウンス
< http://folding.stanford.edu/japanese/
>
Folding@home公式
< http://ja.wikipedia.org/wiki/
>
「タンパク質構造予測」で検索
< http://ja.wikipedia.org/wiki/United_Devices_Cancer_Research_Project
>
UDがん研究プロジェクト
< http://www2.117.ne.jp/%7Emat/dcomp/shoukai.htm
>
他にも
< https://bn.dgcr.com/archives/20061005140000.html
>
後記に


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starまだまだこれから・・・
star申し訳ないが...
star終わってるプレステ3

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by G-Tools , 2007/03/16