<「絵の力」をもっと信じてもいいんじゃないか>
■ネタを訪ねて三万歩[26]
個人的に気になるソフトについて
海津ヨシノリ
■デジクリトーク
漫画よ飛べ、漫画よ広がれ。
新 泰幸
■ネタを訪ねて三万歩[26]
個人的に気になるソフトについて
海津ヨシノリ
■デジクリトーク
漫画よ飛べ、漫画よ広がれ。
新 泰幸
■ネタを訪ねて三万歩[26]
個人的に気になるソフトについて
海津ヨシノリ
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●わたしと関西方面
前回のテキストで、京都府と大阪府を県としてカウントしてしまい、お叱りを受けてしまいました。他意はありませんし、東京都が優越しているなんて考えたこともありませんが、これからは地域ネタは出来るだけ慎むようにいたします。ところで改めて考えてみると、公式(仕事に関係してという意味です)に関西方面(※その時は大阪府で、笠居さんやまつむらさんと某所で盛り上がりました)へ出かけたのは10年前が最後でした。
もちろん関西方面を避けているわけではありません、年に二度ほどセミナー等の企画が沸いて出ては、盛り上がる寸前で立ち消えの繰り返しというわけです。まっ、仕事である必要などまったくないのです。たとえば十数年前に、飲み会だけの目的で友人数名と泊まりがけで大阪まで勢いで出かけたこともありました。さすがにあの当時のパワーを今は持ち合わせていません。
また、数年前に、京都府と奈良県への日帰り観光なる無謀な行動を衝動的に行いました。しかし、さすがに日帰りは二度とやりたくないです。ほとんど小走りの強行軍でしたので、死ぬほど疲れました。それでも強行突破できたのは、平日だったからかもしれません。
さらに蛇足ですが、実は毎年家族の誰かが関西方面に出かけています。そして、お土産はやっぱりベタな発想ではありますが八つ橋(生八つ橋と瓦せんべい風の聖護院八ツ橋のどちらも)が好きです。ちょうどこのデジクリが配信されている頃には、久しぶりの八つ橋を味わっているはずです。京都府は時間とお金があれば毎週出かけたい気分です。そんなわけで、京都府界隈でのお仕事を希望いたしますので、ご連絡お待ちしちゃいます。
ということで、予定外の前振りが長くなってしまいました。申し訳ありません。ここから本題です。
さて、いよいよ来月から新学期ということで、学生でもないのにこんな気分に浸れるのはありがたいことなのかもしれないですね。そこで、新学期特集というわけでもありませんが、久しぶりにソフトウェアについてちょっと私見を整理してみました。あまり参考にはならないと思いますが……。
●Fontographer
Macromedia製品となってから(曖昧な記憶では……確か)随分長い間アップデートが行われていなかったFontographerが気になっていました。しかし、Mac OSX版がリリースされる気配もなく、いつの間にか忘れていたわけです。ところが急転直下でMacromediaがAdobeとなった時点で、FontographerはFontlab社の製品となり、国内では恒陽社が代理店を務めることになりました。
余談ですが、恒陽社と聞くと私は条件反射的に、何度かセミナーを行なったこともあるLivePictureを思い浮かべてしまいます(現状だとEyeOneですね)。さて、そんなこんなで随分ご無沙汰していたFontographerに興味が湧いてきました。何よりMac OSX版がリリースされたのが引き金ですね。
これでも10年ほど前にはかなり頻繁に活用していました。例えば企業のロゴマークを特定のキーに埋め込んだ、専用のフォント類はかなり作成しました。Macintosh版であってもWindows版のフォントも生成できるのでかなり助かったことを覚えています。なにせ、最後にアップデートしたものはフロッピーディスク版でしたので、どれだけ長い間眠っていたかがお分かりいただけると思います。もちろん、Mac OS9環境であれば今も現役で使えますが、もはや戻りたくありません。
< http://www.koyoshagraphics.com/fontographer/
>
●STRATA FOTO 3D
STRATA FOTO 3DはWindows版オンリーというものの、かなり面白いツールです。簡単に説明すると、現物をマッピングデータも含めた形で3D化させてしまうソフトです。手順としては専用の台紙をプリントアウトし、その上に3D化させたいオブジェクトをのせて、回転させながら写真を撮影しするだけです。あとはソフトが勝手に処理をしてくれます。
ここで問題なのは、オブジェクトをのせたテーブルをきれいに回転させることですが、回転テーブルを新たに買うのは出費がかさみすぎるので得策ではありません。そこで、当初は自作の道を考えていました。100円ショップでお盆を買い、その下に6Pチーズのケース(低い円柱状の箱)を貼り付けて、中にビー玉を入れるというアバウトな作戦です。
ところが、100円ショップで偶然、園芸用の回転テーブルを発見しました。かなり丈夫で大助かりです。もし発見できない場合は、調味料を載せる回転テーブルでも代用できます。100円ショップにあります。なお、プリントアウトは、用紙を分割指定して拡大出力することができるので、大きな回転テーブルさえ確保できれば、どんなものでもデータとして取り組めます。これと、今後リリース予定の3DデータをFlashやAcrobat 3D形式で書き出しができるSTRATA LIVE 3Dがあれば、かなり面白いこともできそうです。
< http://www.swtoo.com/strata/foto3d/
>
< http://www.strata.com/live3d_demo.asp
>
●Painter X
Painterの最新バージョンがリリースされました。今回の目玉機能といえば、リアルブリスルペインティングシステムにて絵具、キャンバス、ブラシの相互作用がもたらすタッチを忠実に再現できるようになった事。構図ツール、作業領域マネージャやユニバーサルミキサーパレット等がクリエータを挑発するといったところですね。基本は、堅牢な環境整備にポイントをおいた実直で真摯なアップデートといえるでしょう。今回のPainter Xは、ユーザーにとってのアップデートとはこうあるべきだという意味で、正しいアップデートのあり方を見たような気がしました。
ということで、4月のアップルストア銀座のセッションはPainterをネタにする事になりました。
------------------------------------------------------------
今月のお気に入りミュージック
"L-O-V-E" by Nat King Cole in 1964
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4月16日(月)19時より、アップルストア銀座で
Made on a Mac 画像処理セッション
『海津ヨシノリの画像処理テクニック講座Vol.9
PhotoshopユーザーのためのPainter活用術』を行ないます。
Photoshopの類似ソフトと思われているPainterについて、最新版のPainter Xを使い、Photoshopを活用しているデザイナーの視点で、強力なデザインツールとしての可能性と応用について整理・検証してみます。(予約不要・無料)
2004年11月末に消滅した絵風蔵が、ニフティーの老舗フォーラムであるMAUG-Japanのご好意により、2005年10月1日に復活したのも束の間、ニフティーのフォーラム・コミュニティサービスが2007年3月末で終了となることに伴い、新しい場所探しなどで2006年7月10日より一時停止していましたが、このたび移転先が決まり、絵風蔵 on MAUG時代のデータ転送完了いたしました。
< http://efgra.blogspot.com/
>
つまり昨年9月にDoS攻撃で沈没したために移転した、私自身のBlogと同じBloogerというわけです。どうせなら操作が同じほうが混乱ないですからね。MovableTypeをドメイン内にインストールすることも検討しましたが、それは予備枠としてとりあえず温存させることにしました。
------------------------------------------------------------
【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター
とあるラジオ番組の予約録音を毎回行なう必要に迫られ、調べて気がついたのは、我が家にそんな機器がなかったことです。それではこの際だからということで、当然あると信じて疑わなかったので、ラジオとタイマー付きのiPod用スピーカーを買うつもりで量販店(空気清浄機を買うついでだったわけで)へ行ったら、該当品がないことを知り、かなりのショックを受けてしまいました。タイマーが付いていても、時刻を知らせるだけ、あるいは指定時刻に再生するだけだったのです。
仕方がないので、その場で消去法にてMDダブルコンポ(CD・カセット機能付き)なるものを買いました。価格的にはお手ごろで、iPod用のまともなスピーカーとそれほど変わらないというのがナイスでした。しかし、2007年になって初めてMDを使うことなった事が、なんだか時代に逆行してしまったようでかなり間抜けな感じ。まっ、昔から使っていたと思えばいいことなのですが、世の中まだまだ意外とありそうでないものだらけだと痛感してしまいました。なお、お金に糸目をつけなければ(こんなセリフのある人生を希望)、HD内蔵のラジオレコーダーがリリースされているようです。
yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com/
>
< http://kaizu-blog.blogspot.com/
>
< http://efgra.blogspot.com/
>
< http://web.mac.com/kaizu/
>
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■デジクリトーク
漫画よ飛べ、漫画よ広がれ。
新 泰幸
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本来「何でもアリ」が漫画のはずなのに、いつの間にか漫画はどれも非常に似通ったものになってしまいました。
雑誌も一応ジャンルではいろいろありますが、おたく系漫画雑誌もサラリーマン向け漫画雑誌も大同小異です。表現のスタイルも、技術も、ほとんど同じ、誤差の範囲と言っていいでしょう。パラパラとめくった印象も、どの雑誌もほとんど同じに見えます。
私個人的には、6年ほど漫画の雑誌を離れていた時期があり、久しぶりに漫画雑誌に戻ることになったとき、自分のブランクを考えて、ついていけるか心配したのですが、安心するやらガッカリするやら、少数の作品を除いて、むしろ漫画全体は退行しておりました。
そんなとき、以前からお付き合いのある海外の漫画関係者や、海外の漫画家さんたち(※この場合、漫画とは、ベーデーやコミック、マナ、マンホァなども含みます)とまたお会いする機会もあり、「そうだ、彼らがいたじゃないか!」と今更ながら思い当たりました。
日本の漫画読者に、漫画というのはそんな狭いものではなくて、もっといろんな表現、テーマ、スタイルがあることをしってほしい。のみならず、漫画をこれから描こうと思う人や、すでに活躍中の漫画家さんにも、それを知ってほしいと思いました。
「漫画よ飛べ、漫画よ広がれ」という表紙のコピーは、こういう思いをこめたつもりです。
また同時期に、知り合いの漫画家さんたちから、いろんなお話を聞きました。いわく、「漫画の雑誌って貧乏臭いというか……どうしてカッコいい雑誌がないのかなあ?」
ごもっともです。カッコいいかどうかは別にして、いろんな形態の雑誌があっていいはずです。
いわく、「いま、映画のストーリーボードが、コンセプチュアル・アートという独立したアートのジャンルになっているんですよ」
なるほど古くは『ギーガーズ・エイリアン』や、最近では『スチームボーイ』など、映画(アニメ)のために作られた絵のはずなのに、映画よりもハイ・クオリティの絵があります。
「絵の力」で、映画(アニメ)という数百人の共同作業を一気に実現させる作品があるのなら、「絵の力」をもっと信じてもいいんじゃないか。そこで、「絵の力」を信じた、何でもアリのカッコいい漫画雑誌を作ろうと思いました。
必然的に、作家陣は日本国内に限らず、世界中の友人に声をかけました。どんなに長いカラー作品も収録できるようにしたいと思いました。判型も、定期刊行雑誌で最大のものにしたいと思いました。その結果が、L判=女性誌サイズです。
そして『モーニング』編集長、弊社コミック販売部ほか関係部署も全面的に協力してくれた結果、ほぼ考えた通りの雑誌が(正確にはMOOKですが)出来たと思います。
『MANDALA』という名前は、ふと浮かんだものですが、ひょっとしたら、以前モンゴルに行ったときにチベット仏教寺院を訪れて曼荼羅を見、ウランバートルで曼荼羅絵の画集を買って帰ったことがあるからかもしれません。
漫画の「漫」につながる音で始まっていますし、その混沌とした世界観こそ、自分の目指す漫画雑誌にピッタリだと思っております。アジアはもちろん、英語、フランス語にもなっており、意味はほとんどの国で伝わるはずです。
この名前のせいでしょうか、『MANDALA』ができてから、あらためて眺めてみると、現実世界のお話がほとんどありませんでした。ほとんどが、想像力から生まれた異世界の話でした。
ひるがえってわが『モーニング』を見てみますと、逆にほとんどが現実世界でのお話です。もちろん、それが悪いわけでは全然ないのですが、それだけじゃつまらないですよね。
ところで、世の中には「世界雑誌」というべき雑誌が、いくつかあります。『NEWS WEEK』『PLAYBOY』『EL』などがそうです。これらはいずれも欧米の文化から生まれた雑誌で、日本ほか世界中で発行されています。
じゃあ一方で、日本の文化から生まれて、世界で発行されて入る雑誌はあるのか。ありませんね。ちょっと悔しいです。もしそういう雑誌が出来るとすれば、それは漫画雑誌のような気がします。
『MANDALA』がそうなれば、こんなに嬉しいことはないのですが……。
新 泰幸【しん・やすゆき】y-shin@kodansha.co.jp
講談社 第7編集局モーニング編集部
MANDARA
< http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=3788393&x=C
>
※2168号の「ローマでMANGA[2]壮大な計画」で話題の雑誌です。
※『MANDALA』の内容紹介やプレゼント企画は30日(金)掲載予定です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記(3/28)
・一時、冬と春が逆転して寒い日が続いたが、先日久しぶりに雨が降ってからもうまちがいなく春になった。「わんぽ」で荒川の土手を登ると、ますます緑色の分布がふえた。雲雀の声も聞こえる。荒川の流れもなんとなく春らしい。ちょっとくさいけど。土手でつくしを摘んでいる人の姿をよく見かける。茹でて食べるのか。昨年2月の朝日新聞に、つくしを食べて花粉症の症状が緩和されたという記事があったとか。つくしから抽出したエキスに抗アレルギー物質があることを大学の薬学部が確認したという。そういう用途の人も来ているのだろう。わたしの兄は、毎年荒川の河川敷で自生しているからし菜を摘んで漬物をつくってわけてくれる。うちの近所ではからし菜をみかけないが、どこかに秘密の収穫地があるようだ。自生の菜の花はかなりよく見られる。また、川端に違法に畑をつくった人の「農園」にも、自生ではないがいろいろな作物が育っている。この農園にはみょうなオブジェがセットされている。なんとも表現できない怪しい物体で、風よけのシートをはったベンチみたいなものや、明らかに檻のようだが中には単一の乾電池が数本ひもにつながれているというものなど。呪術的な装置なのだろうかと疑いたくもなる。それもとコンテンポラリーアートか。誰が見るんだ。そして、さいきんもっと怪しい物体が登場した。農園とはえらく離れているので、同一のアーティストの作かどうかは不明だが、ある日突然現れた、川に向かって立つ人物像らしきもの。遠くから初めて見たとき、ホンモノの人間かと思った。近寄ってみると、そいつはバスタオルをまとい、変な仮面をつけていた。ユーモラスというよりグロテスク。次はなにが現れるのか、季候のいいときの「わんぽ」は楽し。(柴田)
・伊藤かずえがうらやましい。甥一号と話を合わせるために「獣拳戦隊ゲキレンジャー」「仮面ライダー電王」を斜め見。電王の主役は堤真一似。CGが綺麗で、こんなの毎週やるのは大変なんじゃないかと思ったり。変身シーンは同じのを使うから大丈夫か。伊藤かずえが出ているのはゲキレンジャー。私がこのドラマに出ていたら、甥らから尊敬されるんだろうなぁ、と。調べていたらサイトに「5歳の娘さんの通う保育園でも、すでに“ゲキレンジャー”は大注目だそうで、『保育園の男の子たちから声をかけられ気分がいいです(笑)』だとか。」ってあったよ。やっぱり。(hammer.mule)
< http://www.tv-asahi.co.jp/geki/
> ゲキレンジャー
< http://www.tv-asahi.co.jp/den-o/
> 電王
< http://www.tv-asahi.co.jp/geki/contents/sp.html
> 会見レポート
< http://www.dgcr.com/present/list.html
> 読者プレゼント受付中!
個人的に気になるソフトについて
海津ヨシノリ
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●わたしと関西方面
前回のテキストで、京都府と大阪府を県としてカウントしてしまい、お叱りを受けてしまいました。他意はありませんし、東京都が優越しているなんて考えたこともありませんが、これからは地域ネタは出来るだけ慎むようにいたします。ところで改めて考えてみると、公式(仕事に関係してという意味です)に関西方面(※その時は大阪府で、笠居さんやまつむらさんと某所で盛り上がりました)へ出かけたのは10年前が最後でした。
もちろん関西方面を避けているわけではありません、年に二度ほどセミナー等の企画が沸いて出ては、盛り上がる寸前で立ち消えの繰り返しというわけです。まっ、仕事である必要などまったくないのです。たとえば十数年前に、飲み会だけの目的で友人数名と泊まりがけで大阪まで勢いで出かけたこともありました。さすがにあの当時のパワーを今は持ち合わせていません。
また、数年前に、京都府と奈良県への日帰り観光なる無謀な行動を衝動的に行いました。しかし、さすがに日帰りは二度とやりたくないです。ほとんど小走りの強行軍でしたので、死ぬほど疲れました。それでも強行突破できたのは、平日だったからかもしれません。
さらに蛇足ですが、実は毎年家族の誰かが関西方面に出かけています。そして、お土産はやっぱりベタな発想ではありますが八つ橋(生八つ橋と瓦せんべい風の聖護院八ツ橋のどちらも)が好きです。ちょうどこのデジクリが配信されている頃には、久しぶりの八つ橋を味わっているはずです。京都府は時間とお金があれば毎週出かけたい気分です。そんなわけで、京都府界隈でのお仕事を希望いたしますので、ご連絡お待ちしちゃいます。
ということで、予定外の前振りが長くなってしまいました。申し訳ありません。ここから本題です。
さて、いよいよ来月から新学期ということで、学生でもないのにこんな気分に浸れるのはありがたいことなのかもしれないですね。そこで、新学期特集というわけでもありませんが、久しぶりにソフトウェアについてちょっと私見を整理してみました。あまり参考にはならないと思いますが……。
●Fontographer
Macromedia製品となってから(曖昧な記憶では……確か)随分長い間アップデートが行われていなかったFontographerが気になっていました。しかし、Mac OSX版がリリースされる気配もなく、いつの間にか忘れていたわけです。ところが急転直下でMacromediaがAdobeとなった時点で、FontographerはFontlab社の製品となり、国内では恒陽社が代理店を務めることになりました。
余談ですが、恒陽社と聞くと私は条件反射的に、何度かセミナーを行なったこともあるLivePictureを思い浮かべてしまいます(現状だとEyeOneですね)。さて、そんなこんなで随分ご無沙汰していたFontographerに興味が湧いてきました。何よりMac OSX版がリリースされたのが引き金ですね。
これでも10年ほど前にはかなり頻繁に活用していました。例えば企業のロゴマークを特定のキーに埋め込んだ、専用のフォント類はかなり作成しました。Macintosh版であってもWindows版のフォントも生成できるのでかなり助かったことを覚えています。なにせ、最後にアップデートしたものはフロッピーディスク版でしたので、どれだけ長い間眠っていたかがお分かりいただけると思います。もちろん、Mac OS9環境であれば今も現役で使えますが、もはや戻りたくありません。
< http://www.koyoshagraphics.com/fontographer/
>
●STRATA FOTO 3D
STRATA FOTO 3DはWindows版オンリーというものの、かなり面白いツールです。簡単に説明すると、現物をマッピングデータも含めた形で3D化させてしまうソフトです。手順としては専用の台紙をプリントアウトし、その上に3D化させたいオブジェクトをのせて、回転させながら写真を撮影しするだけです。あとはソフトが勝手に処理をしてくれます。
ここで問題なのは、オブジェクトをのせたテーブルをきれいに回転させることですが、回転テーブルを新たに買うのは出費がかさみすぎるので得策ではありません。そこで、当初は自作の道を考えていました。100円ショップでお盆を買い、その下に6Pチーズのケース(低い円柱状の箱)を貼り付けて、中にビー玉を入れるというアバウトな作戦です。
ところが、100円ショップで偶然、園芸用の回転テーブルを発見しました。かなり丈夫で大助かりです。もし発見できない場合は、調味料を載せる回転テーブルでも代用できます。100円ショップにあります。なお、プリントアウトは、用紙を分割指定して拡大出力することができるので、大きな回転テーブルさえ確保できれば、どんなものでもデータとして取り組めます。これと、今後リリース予定の3DデータをFlashやAcrobat 3D形式で書き出しができるSTRATA LIVE 3Dがあれば、かなり面白いこともできそうです。
< http://www.swtoo.com/strata/foto3d/
>
< http://www.strata.com/live3d_demo.asp
>
●Painter X
Painterの最新バージョンがリリースされました。今回の目玉機能といえば、リアルブリスルペインティングシステムにて絵具、キャンバス、ブラシの相互作用がもたらすタッチを忠実に再現できるようになった事。構図ツール、作業領域マネージャやユニバーサルミキサーパレット等がクリエータを挑発するといったところですね。基本は、堅牢な環境整備にポイントをおいた実直で真摯なアップデートといえるでしょう。今回のPainter Xは、ユーザーにとってのアップデートとはこうあるべきだという意味で、正しいアップデートのあり方を見たような気がしました。
ということで、4月のアップルストア銀座のセッションはPainterをネタにする事になりました。
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今月のお気に入りミュージック
"L-O-V-E" by Nat King Cole in 1964
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4月16日(月)19時より、アップルストア銀座で
Made on a Mac 画像処理セッション
『海津ヨシノリの画像処理テクニック講座Vol.9
PhotoshopユーザーのためのPainter活用術』を行ないます。
Photoshopの類似ソフトと思われているPainterについて、最新版のPainter Xを使い、Photoshopを活用しているデザイナーの視点で、強力なデザインツールとしての可能性と応用について整理・検証してみます。(予約不要・無料)
2004年11月末に消滅した絵風蔵が、ニフティーの老舗フォーラムであるMAUG-Japanのご好意により、2005年10月1日に復活したのも束の間、ニフティーのフォーラム・コミュニティサービスが2007年3月末で終了となることに伴い、新しい場所探しなどで2006年7月10日より一時停止していましたが、このたび移転先が決まり、絵風蔵 on MAUG時代のデータ転送完了いたしました。
< http://efgra.blogspot.com/
>
つまり昨年9月にDoS攻撃で沈没したために移転した、私自身のBlogと同じBloogerというわけです。どうせなら操作が同じほうが混乱ないですからね。MovableTypeをドメイン内にインストールすることも検討しましたが、それは予備枠としてとりあえず温存させることにしました。
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【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター
とあるラジオ番組の予約録音を毎回行なう必要に迫られ、調べて気がついたのは、我が家にそんな機器がなかったことです。それではこの際だからということで、当然あると信じて疑わなかったので、ラジオとタイマー付きのiPod用スピーカーを買うつもりで量販店(空気清浄機を買うついでだったわけで)へ行ったら、該当品がないことを知り、かなりのショックを受けてしまいました。タイマーが付いていても、時刻を知らせるだけ、あるいは指定時刻に再生するだけだったのです。
仕方がないので、その場で消去法にてMDダブルコンポ(CD・カセット機能付き)なるものを買いました。価格的にはお手ごろで、iPod用のまともなスピーカーとそれほど変わらないというのがナイスでした。しかし、2007年になって初めてMDを使うことなった事が、なんだか時代に逆行してしまったようでかなり間抜けな感じ。まっ、昔から使っていたと思えばいいことなのですが、世の中まだまだ意外とありそうでないものだらけだと痛感してしまいました。なお、お金に糸目をつけなければ(こんなセリフのある人生を希望)、HD内蔵のラジオレコーダーがリリースされているようです。
yoshinori@kaizu.com
< http://www.kaizu.com/
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< http://kaizu-blog.blogspot.com/
>
< http://efgra.blogspot.com/
>
< http://web.mac.com/kaizu/
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■デジクリトーク
漫画よ飛べ、漫画よ広がれ。
新 泰幸
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本来「何でもアリ」が漫画のはずなのに、いつの間にか漫画はどれも非常に似通ったものになってしまいました。
雑誌も一応ジャンルではいろいろありますが、おたく系漫画雑誌もサラリーマン向け漫画雑誌も大同小異です。表現のスタイルも、技術も、ほとんど同じ、誤差の範囲と言っていいでしょう。パラパラとめくった印象も、どの雑誌もほとんど同じに見えます。
私個人的には、6年ほど漫画の雑誌を離れていた時期があり、久しぶりに漫画雑誌に戻ることになったとき、自分のブランクを考えて、ついていけるか心配したのですが、安心するやらガッカリするやら、少数の作品を除いて、むしろ漫画全体は退行しておりました。
そんなとき、以前からお付き合いのある海外の漫画関係者や、海外の漫画家さんたち(※この場合、漫画とは、ベーデーやコミック、マナ、マンホァなども含みます)とまたお会いする機会もあり、「そうだ、彼らがいたじゃないか!」と今更ながら思い当たりました。
日本の漫画読者に、漫画というのはそんな狭いものではなくて、もっといろんな表現、テーマ、スタイルがあることをしってほしい。のみならず、漫画をこれから描こうと思う人や、すでに活躍中の漫画家さんにも、それを知ってほしいと思いました。
「漫画よ飛べ、漫画よ広がれ」という表紙のコピーは、こういう思いをこめたつもりです。
また同時期に、知り合いの漫画家さんたちから、いろんなお話を聞きました。いわく、「漫画の雑誌って貧乏臭いというか……どうしてカッコいい雑誌がないのかなあ?」
ごもっともです。カッコいいかどうかは別にして、いろんな形態の雑誌があっていいはずです。
いわく、「いま、映画のストーリーボードが、コンセプチュアル・アートという独立したアートのジャンルになっているんですよ」
なるほど古くは『ギーガーズ・エイリアン』や、最近では『スチームボーイ』など、映画(アニメ)のために作られた絵のはずなのに、映画よりもハイ・クオリティの絵があります。
「絵の力」で、映画(アニメ)という数百人の共同作業を一気に実現させる作品があるのなら、「絵の力」をもっと信じてもいいんじゃないか。そこで、「絵の力」を信じた、何でもアリのカッコいい漫画雑誌を作ろうと思いました。
必然的に、作家陣は日本国内に限らず、世界中の友人に声をかけました。どんなに長いカラー作品も収録できるようにしたいと思いました。判型も、定期刊行雑誌で最大のものにしたいと思いました。その結果が、L判=女性誌サイズです。
そして『モーニング』編集長、弊社コミック販売部ほか関係部署も全面的に協力してくれた結果、ほぼ考えた通りの雑誌が(正確にはMOOKですが)出来たと思います。
『MANDALA』という名前は、ふと浮かんだものですが、ひょっとしたら、以前モンゴルに行ったときにチベット仏教寺院を訪れて曼荼羅を見、ウランバートルで曼荼羅絵の画集を買って帰ったことがあるからかもしれません。
漫画の「漫」につながる音で始まっていますし、その混沌とした世界観こそ、自分の目指す漫画雑誌にピッタリだと思っております。アジアはもちろん、英語、フランス語にもなっており、意味はほとんどの国で伝わるはずです。
この名前のせいでしょうか、『MANDALA』ができてから、あらためて眺めてみると、現実世界のお話がほとんどありませんでした。ほとんどが、想像力から生まれた異世界の話でした。
ひるがえってわが『モーニング』を見てみますと、逆にほとんどが現実世界でのお話です。もちろん、それが悪いわけでは全然ないのですが、それだけじゃつまらないですよね。
ところで、世の中には「世界雑誌」というべき雑誌が、いくつかあります。『NEWS WEEK』『PLAYBOY』『EL』などがそうです。これらはいずれも欧米の文化から生まれた雑誌で、日本ほか世界中で発行されています。
じゃあ一方で、日本の文化から生まれて、世界で発行されて入る雑誌はあるのか。ありませんね。ちょっと悔しいです。もしそういう雑誌が出来るとすれば、それは漫画雑誌のような気がします。
『MANDALA』がそうなれば、こんなに嬉しいことはないのですが……。
新 泰幸【しん・やすゆき】y-shin@kodansha.co.jp
講談社 第7編集局モーニング編集部
MANDARA
< http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=3788393&x=C
>
※2168号の「ローマでMANGA[2]壮大な計画」で話題の雑誌です。
※『MANDALA』の内容紹介やプレゼント企画は30日(金)掲載予定です。
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■編集後記(3/28)
・一時、冬と春が逆転して寒い日が続いたが、先日久しぶりに雨が降ってからもうまちがいなく春になった。「わんぽ」で荒川の土手を登ると、ますます緑色の分布がふえた。雲雀の声も聞こえる。荒川の流れもなんとなく春らしい。ちょっとくさいけど。土手でつくしを摘んでいる人の姿をよく見かける。茹でて食べるのか。昨年2月の朝日新聞に、つくしを食べて花粉症の症状が緩和されたという記事があったとか。つくしから抽出したエキスに抗アレルギー物質があることを大学の薬学部が確認したという。そういう用途の人も来ているのだろう。わたしの兄は、毎年荒川の河川敷で自生しているからし菜を摘んで漬物をつくってわけてくれる。うちの近所ではからし菜をみかけないが、どこかに秘密の収穫地があるようだ。自生の菜の花はかなりよく見られる。また、川端に違法に畑をつくった人の「農園」にも、自生ではないがいろいろな作物が育っている。この農園にはみょうなオブジェがセットされている。なんとも表現できない怪しい物体で、風よけのシートをはったベンチみたいなものや、明らかに檻のようだが中には単一の乾電池が数本ひもにつながれているというものなど。呪術的な装置なのだろうかと疑いたくもなる。それもとコンテンポラリーアートか。誰が見るんだ。そして、さいきんもっと怪しい物体が登場した。農園とはえらく離れているので、同一のアーティストの作かどうかは不明だが、ある日突然現れた、川に向かって立つ人物像らしきもの。遠くから初めて見たとき、ホンモノの人間かと思った。近寄ってみると、そいつはバスタオルをまとい、変な仮面をつけていた。ユーモラスというよりグロテスク。次はなにが現れるのか、季候のいいときの「わんぽ」は楽し。(柴田)
・伊藤かずえがうらやましい。甥一号と話を合わせるために「獣拳戦隊ゲキレンジャー」「仮面ライダー電王」を斜め見。電王の主役は堤真一似。CGが綺麗で、こんなの毎週やるのは大変なんじゃないかと思ったり。変身シーンは同じのを使うから大丈夫か。伊藤かずえが出ているのはゲキレンジャー。私がこのドラマに出ていたら、甥らから尊敬されるんだろうなぁ、と。調べていたらサイトに「5歳の娘さんの通う保育園でも、すでに“ゲキレンジャー”は大注目だそうで、『保育園の男の子たちから声をかけられ気分がいいです(笑)』だとか。」ってあったよ。やっぱり。(hammer.mule)
< http://www.tv-asahi.co.jp/geki/
> ゲキレンジャー
< http://www.tv-asahi.co.jp/den-o/
> 電王
< http://www.tv-asahi.co.jp/geki/contents/sp.html
> 会見レポート
< http://www.dgcr.com/present/list.html
> 読者プレゼント受付中!
- 30大スーパー戦隊超全集―秘密戦隊ゴレンジャーから轟々戦隊ボウケンジャー+獣拳戦隊ゲキレンジャー!
- てれびくん
- 小学館 2007-03
- おすすめ平均
- 皆さん感じてらっしゃいますが・・・
- すごいですよぉ!
- 分かるんですけども
- いとうあいこちゃん目当てで購入しましたが、
- ビバ!内表紙
- 仮面ライダー電王 ライダーヒーローシリーズD01 仮面ライダー電王 (ソードフォーム)
- バンダイ 2007-01-27
- おすすめ平均
- あと少し…
- マジでかっこいいと思うの?
- モモタロウ。
by G-Tools , 2007/03/28