[2189] スパム(?)メールは止めました

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<頭の中が真っ白>

■ネタを訪ねて三万歩[27]
 スパム(?)メールは止めました
 海津ヨシノリ

■グラフィック薄氷大魔王[91]
 ショートアニメ制作顛末3 3ds Max篇
 吉井 宏

■ブックガイド
 「イラストレーションファイル」2007 玄光社刊


■ネタを訪ねて三万歩[27]
スパム(?)メールは止めました

海津ヨシノリ
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新学期がスタートして約一か月。やっとリズムが戻ってきました。ところで今年は、顔見知りが数名生徒になっていたというサプライズ付きの新学期スタートです。また。最近は妙な所で生徒から声をかけられることが多くなり、今までのように馬鹿面して町中を歩くことが出来なくなってしまいました。まっ、適度な緊張感があったほうがいいのかもしれませんけど……。

ところで、3月4月は色々なシーンで企画書や提案書、進行表といった書類をやたらと作成することになっていました。事務的な処理、例えば表作成といった場合は当然Excelですが、それ以外の書類のほとんどはJeditで草稿を作成し、InDesignでレイアウトといった流れです。InCopyもそろそろ検討したほうがいいかな。ついつい無駄なレイアウトに凝ってしまったりするのはご愛嬌ですね。

で、とある書類をPDF6.0形式で作成してから先方に渡し、しかるべき部数をあらかじめプリントしていただくようにお願いしたら、なんとこだわっていた欧文書体全てがヒラギノでプリントアウトされてしまいました。確かにフォントはエンベットしているわけだし、試しに送った元データで使ったフォントがインストールされていないマシンで確認しても問題はなし。そこで色々と問い合わせてみたら、理解不能なAcrobat Reader 4.0を使用していたのだそうです。言葉が出ませんでした。

しかし、PowerPC環境でMacOSXのClassicにてAcrobat Reader 4.0を使う意味が私にはよく解りません。現在は名称もAdobe Readerとなり、バージョンは8.0。もちろんフリーウェアなのにね。きっと、想像を絶する匠の技が潜んでいるのかもしれません。もっとも業界での不思議話はうんざりするほどありますから、いちいち気にしていたらストレスが溜まる一方です。

話を変えると、ここのところ通常の10倍近い書籍を購入していることに気がつきました。ジャンルは、歴史・数学・国語・科学・視覚・造形・心理といったとこです。しかも70%がアマゾンでの購入というわけで、本との関わり方が変わりました。書店で探すというのは実は相当な労力を必要とします。確実に手に入ることの方が少ないですからね。

基本的に書店の陳列は新刊本優先ですから。もちろん中身を理解している本だからオンラインで購入できるわけですが、最近は、オンラインでも一部の本は立ち読みが出来るので、まったく知らなかった本も平気で買ってしまうことも多くなってきました。つまりオンライン衝動買いというわけです。そして、残りの30%がオーソドックスな書店での新刊本衝動買いです。

こんな具合に、オンラインでの処理は多種多様にわたり便利になったものです。知らず知らずのうちに、ついつい危ない使い方をしてしまいそうで、逆にピリピリしています。まっ、気にし過ぎなのかもしれませんが。気にするといえば、セミナー告知のメールを取りやめることにしました。

毎回Apple Storeのセミナー等の告知として一括同報メールのMailMagic2.0を利用していましたが、OutBound Port25 Blocking(OP25B)に対応していないので、使い物にならなくなってしまいました。アップデートの予定もなさそうです。ところでOP25Bとは、メールの送信に使われる25番ポートをブロックし、特定の条件下においてメールの送信を不可能とする仕組みで、主に迷惑メール対策として最近急速に導入されています。私の利用しているプロバイダでも3月に導入されました。

そこで代わりのソフトを色々と探しているうちに、『スパム対策で各サーバーがOP25Bを導入』したから『OP25Bに対応した一括送信ソフトを探す』っていったイタチごっこしているだけじゃないの? と思うと、なんだか馬鹿らしくなってしまいました。自分自身がスパム発送してどうするのだという結論です。そして、とりあえず一括送信処理は止めることにしました。

一部にはメールをあてにされていた方もいましたが、今後はBlogなどで確認してくださいとしか言えなくなりました。特別な場合を除き、毎月第三月曜日の19時からなので。もちろん散々悩んだわけです。OP25Bに対応しているツール(主にFileMakerの実効型ファイルとして配布されているものがなぜか多い)や、退会が自由に設定できるメールマガジン形式も考えましたが、どんな理屈をつけても「この行為」はスパムでしかないので、スパッと決めてしまったというわけです。

もちろん将来的には、広告などが入っていないメールマガジン形式のものを送信できれば少し考えを変えるかもしれませんが、今はとりあえずスッパリと止めました。なにより、この世界は数月先には予想もしなかったものが現れている可能性が高いので、それにすこしだけ期待といったところもあります。でも、自分が嫌なことはやっぱりパスかな。

そして、問題の4月16日のPainterXのセッションは少し失敗してしまいました。まず前日になりIllustratorのデータが読み見込めないことに気がつき、原因が特定できないのでそのネタは封印。製品出荷が16日で、私は許可を取ってベータ版にてセッションを行うことになっていましたので、誤解の発生する処理はご法度です。そして当日、イメージホースの登録がうまくいかないトラブルにライブで遭遇し、頭の中が真っ白になってしまいました。

まっ、ジタバタしてもしかたがないわけですが、結果として最後の最後に見せたいと思っていたネタ数発を発表せずに終わってしまったほど焦っていました。とにかく会場でも公約いたしましたが、リベンジのセッションを出来るだけ早い時期に行いたいと思います。

まっ、このあたりは使い込みの時間が少ない分だけ土壇場に弱いという典型例みたいな結末でした。随分Photoshopライクなインターフェースになったとはいうものの、頭の切り替えは必要ですからね。

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今月のお気に入りミュージック(毎月1曲ということもないですからね)
"I'm in the Mood for Dancing" by Nolans in 1979
"Nineteen Hundred And Eighty Five" by Paul McCartney & Wings in 1973
"You Can't Hurry Love" by Diana Ross & the Supremes in 1966
"Beyond The Sea (from Finding Nemo) " by The Cowntdown Singers in 2003
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●5月21日(月)19時〜 アップルストア銀座
Made on a Macとして画像処理セッション
『海津ヨシノリの画像処理テクニック講座Vol.10 即効性バツグンの
Illustratorブラシ活用術と図形処理』を行います。予約無用・参加無料

【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター

4月に入ってから唐突に、とある勉強を始めています。いや、正確にはある情報の整理というべきかもしれません。そんな話をすると『書籍の執筆準備ですか?』と突っ込まれそうですが、そうではありません。随分昔から無意識に近い形で私の中に溜まっていたある研究テーマとでもいうべき事柄が、意外な所でもしかしたら開花するかもしれない状況になってきた、というのが本当のところなのです。

しかし、残念なことに現時点では細かい内容に触れることが出来ません。もったいぶった言い方でもうしわけありませんが、時期が来ればこちらでもネタにしてみたいと思います。でも、ちっともデジタルじゃないネタなのですけどね。

デジタルじゃないといえば、随分ネタが溜まってきたクッキーやケーキのレシピを真面目に整理しようかと思い始めました。どうも毎回行き当たりばったりで適当に作っていたことを反省していたのですが、どこかでビシッと切り替えないとダラダラと同じことの繰り返しになってしまいますからね。

yoshinori@kaizu.com
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■グラフィック薄氷大魔王[91]
ショートアニメ制作顛末3 3ds Max篇

吉井 宏
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モデリングやマップ画像などの準備が整い、いよいよ3ds Max 9でのアニメーション作業に突入。

僕はWindowsマシンは現在持ってなく、MacBook ProをBootCampでWindows起動して3ds Maxを使っている。僕がやるようなシンプルなアニメーションならまったく十分実用になる。それどころか、ワークステーション用のCPUを使ったマシンを除けばCore2Duoの2.33GHzといえば、最上級クラスなのだ。

準備の段階で、簡単なものも含めて九体のキャラクターにボーンを仕込んだのだが、この作業が時間を食う。ヘタすれば一体に丸一日かかってしまう。ボーンは3ds Maxのキャラクタースタジオは使わず、CAT(Caracter Animation Toolkit)というプラグインを使っている。CATには、あらかじめいろんなキャラクターの形や用途に合うように多数のリグ(ボーンを組んだもの)が用意されていて、キャラクターの形に合わせて微調整するだけで使える。歩きや走りの動作も読み込んで使える。

というとカンタンみたいだが、関節や胴体などのポリゴンメッシュが思い通りにボーンで変形させられるようにする調整作業が大変。関節を曲げたときに、周囲の頂点が不自然にならないよう、最終的には一個一個の頂点のウエイトを微調整しなきゃならない。だいたいできたかなと思ってキャラクターを動かしてみると、一部の頂点が置いていかれてビヨーンと伸びたり、関節の内側の肉がめり込んだりする。ボーンで動かすキャラクターは細く手足が長いほど仕込みがラクで、針金の手足みたいなものが理想。ところが僕のキャラクターはみんな太く、手足が短い。

キャラクターや大道具などをシーンに読み込んで構成、ライティングや大気の設定をする。三本のムービー全編にわたって同じライティングでいきたいので慎重に設定する。メンタルレイや間接光などを使えば美しいレンダリングができるのだが、なるべく時間をかけたくないので、シンプルな設定にする。レンダリングを速くするにはシャドウマップという単純なシャドウを使うのだが、森のセット全体を照らすとシャドウが粗くなってしまうことがわかり、いろいろ設定してごまかす。まあ、静止画で気になるような粗さも、アニメーションではぜんぜん見えなかったりするのでそのあたりの妥協点を探す。

で、動きをつけていく。作業全体を書くのはややこしすぎるし、3ds Maxを使ったことがある人しかおもしろくないので、困ったことや失敗だけ書く。

●割り出したフレーム数を厳密に守ってキャラクターを演技させるのだが、あまりにチャカチャカしすぎて早回しフィルムみたいにせせこましくなってしまうことが多い。で、限界まで切り詰めてある動作をさらにシンプルに切り詰めてフレーム数をかせぐ。やってみると意外に不自然な感じはなく、逆にわかりやすくなることもたびたび。

●アニメーション作業真っ最中、ボーンやIK(特定の関節の動きに応じて他の関節が動く仕組み)が期待通りに動かないことがわかったりする。突貫工事で仕込んだせいだ。修正するのがたいへんそうな場合、そのキャラクターが登場する残りのカットが少なければ修正せず、チカラワザで1フレームごとにキーを打ってしのいだ。手の指がまともに動かないことが判明したときはあせった。パーとグーの二種類くらいしか使わなかったが、動きが速いアニメーションなのでまあ、わからないか。べークマの胴体が不自然に歪んでしまうカットがいくつもあるが、動いてるとほとんどわからない。

●べークマが切り株を頭上に持ち上げるシーンと双眼鏡を覗くシーン。気がついて愕然としたのだが、手の長さがぜんぜん足りない。顔の半分くらいが切り株にめり込んでしまうし、双眼鏡は口までしか上がらない。困った〜。結局、問題になるカットだけ手を二倍近く長くした。

●一番困ったのが、「ターザンのように木のツルにぶら下がって振り子運動をしていたキャラクターが木の枝に飛び降り、木の枝からツルに飛び移る」動作。つまり、「キャラクターの動き=ツルの振り子運動」をある時点からオフにして枝の上に立たせ、次に別のツルにつかまる、というような構造の動き。リンクコンストレイントという機能で動きの「親」を切り替えるらしいのだが、これがどうやってもうまくいかない。丸一日試行錯誤した末、あきらめた。飛び移ったり降りたりする瞬間は、別カメラからの視点に切り替えてごまかすことにした(編集してみると自然に飛び移っているように見えるから面白い)。

●もう一つ困ったのが、小道具のカメラにぶら下がっているストラップ。布の属性をつけてやれば自然な動きをするだろうと思ったら、ストラップのような細いものではムリなのか、オンにしたとたんにブワッと巨大に延び拡がってしまう。いくら設定を変えてもぶら下がるヒモのようにならない。ちゃんとダイナミクスを習得していないとムリみたいで、これも断念。動きの少ないカットにはポリゴンのストラップ(動かないもの)を使った他は、後で一コマずつPhotoshopで描くしかない。編集作業へ持ち越し。

●プレビューアニメーションでチェックしても、本番レンダリングしてみなければわからないミスがあったりする。レンダリングには作業MacBook ProとMac Bookの二台を使ったネットワークレンダリング。3ds Maxで作業しながら、バックグラウンドでレンダリングさせておき、終わったらQuickTimeに連番画像を読み込んで確認。何度もレンダリングを繰り返し、六回目が採用というのもある。とは言っても、三本合わせても1分半しかないし、設定の甲斐あって1フレームのレンダリングは10秒かからない程度(サイズは720x480)。やはり、レンダリングが速いに越したことはない。

●編集中に気がついた。冒頭シーンで丘の頂上にいるピヨッチが、ラストでは谷にいるように見える。困った。頂上を谷に変更するか、その逆か。どちらにしても数カットを修正してレンダリングしなおさなきゃならない。結局、谷を谷っぽくなく変更するにとどめた。

●あと小さなミス。やはり編集中に気がついたりするのだが、他のカットで使うキャラクターが遠くに小さく映っていたり、木の根本が地面に接してなくて空中に浮いていたり、キャラクターが幹にめり込んでいたり。また、半秒後に視野に入ってくる(まだ動いてない)キャラクターの影が地面に落ちていたり、逆に視野から出て向こうへ行ったはずのキャラクターの影が残っていたり。細かいところでは、目玉だけモーションブラーをつけるのを忘れていたり、背景の切れ目の端っこが見えていたり……などなど。いくつかはPhotoshopで修正したものの、ほとんどはレンダリングしなおし。こういった凡ミスをなくせば、制作時間は半分以下で済むかも。

……というように、やたらトラブル頻発しながらも少しずつレンダリングが出来上がっていくが、三本を仕上げるには時間が足りない。昨年やったキャラクターアニメーションの仕事は、キャラクターひとつを20分近くアニメーションさせるのに三週間かからなかったからナメていたかも。複数のキャラクターが相互に反応しあいながらの演技をさせるのは、桁違いにややこしい。しかし面白い。思い通りに動かせたときは何度も何度も見返してしまうくらい楽しいのだが……。

締め切りまで残り数日の段階で「三月中に最初の一本があれば可」ということになってホッとする。あと、きっかり30秒でなくてもいいことも判明。とりあえず一本を仕上げようと、完成に近いものを選んで集中することに……。

あああっ! 効果音や音楽はどうするんだ! 専門家に頼むつもりだったのに、時間がギリギリすぎて、頼めなくなってしまったー。しかたない、自分でやることにする。とりあえず、声優さんとスタジオの手配をし、録音に臨む……。

あと一回だけ、つづく。

オリンパスわくわくタウン
< http://www.olympus.co.jp/jp/fun/webanime/
>

【吉井 宏/イラストレーター】hiroshi@yoshii.com

ワイヤレスMightyMouse、おおむね気に入ってるのだが、単三電池を二本入れるとかなり重く、一本だけでもまだ重い。なので、軽い単三リチウム電池が推奨されている。ふと思いついて、エネループの単四電池一本を、ゼムクリップを折り曲げてマイナス側に挟んで入れてみたら、リチウム電池よりも軽い! 電池交換は早いだろうけど、軽く動いて快適!

HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
>

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■ブックガイド
「イラストレーションファイル」2007 玄光社刊
< http://www.genkosha.co.jp/np/detail.do?goods_id=668
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< http://www.genkosha.co.jp/np/detail.do?goods_id=669
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「イラストレーションファイル」は、第一線で活躍しているイラストレーターの「仕事ファイル」である。その2007年版が発売中だ。この本(ムック)は10数年以上前から同じスタイルで、一人1ページ、平均4点の作品が掲載されている。作品はすべてポスターや広告など実際に使われた形で掲載されているほか、連絡先・略歴・顔写真・サイトURL・制作スタッフ名も同じページに見やすく整理されている。巻末には、検索に便利なアートディレクター別の「ADインデックス」もついている。

2003年版から「デジタル」と「アナログ」の二冊が同時刊行されるようになった。2007年版では、「アナログ」に502人、「デジタル」に375人が収録されている。「アナログ」は、従来の画材にこだわりを持って制作している人。「デジタル」は、制作過程でパソコンを利用し、データ納品も可能な人。という分け方をしているようだが、完全にアナログオンリーの作家、デジタルオンリーの作家と区別しているわけではない。いまや、そういう区別は意味がないことだし。

想像だが、収録作家人数をふやすためにこうしたのではないのか。かつては、一冊の厚いムックだったが、どんどん厚くしていくと製本上の問題があるし、使い勝手も悪くなる、価格も高くなる。それを解決する手段として、分冊にしたのだろう(もっとも、価格は2007年版は二冊で税込み6,720円となる)。

「イラストレーションファイル」は、「広告制作者や出版関係者、キャラクタービジネス関係者など、クリエイティブな仕事に携わる方々から制作依頼のための情報源として高い評価をいただいている“イラストレーション年鑑”です」とうたい文句にあるように、名実ともに日本でもっと情報量の多い「イラストレーターのデータバンク」となっている。

だから、このムックに掲載されたイラストレーターは、仕事を得るチャンスが増える(はずだ)。あらゆるタイプのイラストレーションを一覧比較できる本、あるいはサイトはほかに存在しない。なにしろ、二冊で約3,500点の作品が収録されているのだから、クライアントにとってこれほど便利な情報源はほかにない。

「イラストレーションファイル」に、掲載されるとされないでは大違い(だと思う)。そこで、どうしたら掲載されるのか、希望するイラストレーターに代わって編集部に聞いてみた。

「本誌『イラストレーション』で、何らかのかたちで、人あるいは作品を紹介させていただいたイラストレーターの中から、編集部がセレクトし、掲載をお願いしています。“何らかの”というのは「ザ・チョイス」に入選したとか、もっと言えば準入選でもいいし、ズームアップの欄で個展(あるいはグループ展)の模様を紹介したとか、も含まれるという意味です」

とのこと。「イラストレーション」本誌に掲載がないと資格なしということだ。いくら自信があっても、いくら金を積んでも(笑・冗談)だめ。「ぜひファイルに載せて欲しいと、編集部に作品を持ち込んで見てもらえるのか」と突っ込んでみたら、「直接『ファイル』には結びつかないが」という前提で、売り込みを受け付けています」というお返事。

いずれにしろ、編集部と関係を持たないと前には進まない。持ち込みは常時受け付けているという。電話が一番早い。TEL.03-3263-3518 にピポパ。

※写真で見る「イラストレーションファイル」
< http://www.dgcr.com/kiji/20070425/
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※マガジンガイド&プレゼント
< https://bn.dgcr.com/archives/20070419140200.html
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●本誌アナログ・デジタルセットを玄光社よりデジクリ読者3名様にプレゼント。応募フォームをつかってください。締切は4月27日(金)14時。
当選者(都道府県、姓)はサイト上に5月上旬掲載予定です。
< http://www.dgcr.com/present/list.html
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■編集後記(4/25)

・さいきんではパロマや不二家が、不祥事をとぼけ続けて結果として大きな痛手を負った。まずいことが発覚したら、さっさと公表して謝ってしまったほうがまだマシってことで、その類の新聞広告がよく見られるようになった。そんな中で、東京電力のお詫びとも思えぬ居直りまがい広告には、首をかしげざるを得ない。「総力をあげて最大限の調査・点検を行って」「過去においてデータ改ざんや隠ぺいなど数々の不正な取り扱いがあったことが判明しました」「こうした事態に対する強い反省に立ち」まではよしとしよう。ところが、「改めて、これまで実施してきた『企業倫理の遵守』『情報公開の徹底』『コミュニケーションの強化』『品質管理の徹底』を中心にした取り組みをより一層強化・拡充してまいります」って、これまでぜんぜん実施してこなかったから国や自治体から追及されているのではないか。取り組んでこなかったから、ちゃんと調査・点検した結果不祥事がゴロゴロ発覚したのではないか。「今後、データの改ざんや隠ぺいなどを『しない風土』と『させない仕組み』を充実・徹底するとともに、業務上の課題や問題を自発的に言い出し、それを積極的に受け止める『言い出す仕組み』を構築し」という段には笑えるというかゾッとするというか。同社が、データの改ざんや隠ぺいなどを、やる風土、やる仕組み、言い出せない仕組み、であったことがよくわかる。いままで原発のある地域を消滅させるような大事故が起きなかったことが奇跡かもしれない。ともかく、全体のトーンから深い反省やそれに基づく真摯な決意が感じられないアリバイ広告である。ところで、改ざん、隠ぺいという表記は軽すぎる。改竄、隠蔽でなければならぬ。虐めを「いじめ」と書くから事態が軽く感じられるのだ。話は変わるが、今日の読売スポーツ欄の見出しが傑作。「ダメ姜」っての。姜はジャンと読む。(柴田)

・第9回プロレス写真記者クラブ報道展「激闘!」が気になる。プロレス雑誌を定期的に見るほどハマってはいない。断じて。でもいい試合の時の、いい「瞬間」の写真ってのはあるんだよ。その時は雑誌を買おうかなぁなんて思うのだ。キヤノンのリリースにある堀内氏のメッセージ。「安易な話題作りにマイクパフォーマンス、スター選手の不在、また団体の分裂からリングの中ではなく外の話題が多かったことなど、プロレス本来のあるべき姿から離れてしまった気がしてなりません。」そう、そうなんだよ。マイクパフォーマンスはハマっている人にはいいのだが、構図を知らない一見さんにとっては、うっとおしいだけなんだよ。どれもが新しいファンを拒むものだと思う。女子プロなんて話題すらならず、やめてからの方が華やかな人がいたりするのも不思議。プロレスマンガやアニメ、お笑いの人が取り上げてくれたりした方が身近に感じられ、入りやすいみたい。一見さんになら、エンタメ性追求型のドラゴンゲートの方が楽しいんじゃないか? 個人的には、思わず唸ったり、足踏みしてしまうノアが好き〜。(hammer.mule)
< http://cweb.canon.jp/newsrelease/2007-04/pr-prowres.html
>  激闘!