[2442] 尾道とカメラの巻

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<あっという間に全話見終わってしまった「HEROES」>

■わが逃走[23]
 尾道とカメラの巻
 齋藤 浩

■伊豆高原へいらっしゃい[16]
 ドラマ「HEROES」を見終えて……
 松林あつし

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■わが逃走[23]
尾道とカメラの巻

齋藤 浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20080612140300.html
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1◎持って行くデジカメで悩む

大林宣彦監督の『転校生』直撃世代のオレにとって、やはり尾道は特別な場所だ。先日、ひょんなことからその尾道へ行くことになった。実に18年ぶりのことである。

18年前は、あえてカメラを持っていかなかった。“聖地”の風景を脳に焼き付けるためだ。青い少年の心がそうさせたのであろう。今思い返しても、まあその気持はわかる。

今回はもうオトナなので、デジカメを持って行くことにした。で、悩んだのがどれを持って行くかだ。

●悩むその1 一眼レフ?

仕事ではキヤノンのEOSを使っている。あたりさわりのない優等生カメラだ。失敗がなく確実、という意味で非常に重宝している。ただし、気をつけないと何事もカメラ任せになりすぎてしまい、油断すると自分が撮ったんだかカメラが撮ったんだかわからない絵になってしまい、それなりに気をつかう。

●悩むその2 コンパクトカメラ?

リコーのGX100は、デジカメという以前にきちんとカメラなのである。操作感も秀逸で、楽しく写真が撮れる。画像データではなく、“写真”が撮れるのだ。これはスゴいことです。正方形や3:2など、フィルムを意識したフォーマットを選ぶことができるし、なにより24mm〜72mmという広角に強いズームを搭載している点がイイ。

小さくて軽い。旅カメラとして文句のつけどころがない。という訳で、出発前日までこれを持って行こうと思っていたのだが。

●結論 レンジファインダー

結局持って行ったのはエプソンR-D1というカメラ。だって尾道の写真が尾道っぽく撮れそうなんだもん。なんでだかわからんのだが、こいつはすげえ写真が撮れる。その場所の空気まで撮れる気がするのだ。

昨年、オレにとって衝撃的な事件があった。レンジファインダーカメラ『BESSA』との出会いである。ひと言で言えば古くさい機械なんだけど、目からウロコを落とされたと言ってもいい。

ピントも手動、露出も手動。電池がなくたって撮影できちゃうフルマニュアルのカメラが、なまっていた“身体で撮る”感覚を思い出させてくれたのだ。R-D1は言わばこれのデジタル版だ。もちろんBESSAのレンズがそのまま使える。

こういう、物好きしか買わないようなモノは往々にして高価なのだが、ちょうど去年の今頃、熱病にうなされるがごとく後先考えずに勢いで購入したのだ。という訳で、持ってくカメラは決まった。

●レンズで悩む

次に悩むのは、どのレンズを持っていくかだ。このカメラはライカのMマウントと互換性があるので、古今東西のあらゆるライカ用レンズが使えてしまうハマると恐ろしいカメラなのだ。ちなみに私の持っているレンズは12mm、21mm、28mm、40mm、50mm、75mm。いずれもBESSA用に開発された高性能かつリーズナブルな国産レンズだ。

ちなみにライカ製のレンズはこの5倍〜10倍くらいの値段。それって、オレの持ってるレンズと値段以外にどう違うのか。答えを知ってしまうと、なんか危険な気がするので、知ろうとしないオレなのさ。

さて、尾道は細いくねくねした坂道の周りに日本家屋が密集しているような町なので、やはり広角レンズじゃないと風景が入りきらない。という訳で、広角寄りの3本、12mm、21mmと28mmを持っていくことにした。R-D1は焦点距離が35ミリカメラの1.5倍になるので、それぞれ18mm、32mm、42mm相当の画角となる。超広角、広角、準広角の、程よいバランスなのではなかろうか。

2◎撮影で舞い上がりっぱなし

で、尾道に着いた。もう、どこをどう切り取っても絵になるという美しい町だ。駅前や港付近は再開発が行われたようで様変わりしていたが、商店街も山側の住宅地も18年前と印象はそう変わらない。

なんだかもう、嬉しくなってしまい片っ端からシャッターを切った。舞い上がってしまったせいか、画面に落ち着きがない。いつもならアートディレクター脳がフォトグラファー脳を指示しながら冷静に撮影するのだが、ここでは無理だな。

階段の脇に生えている雑草から、土塀に入るひび割れまで、もう全てが美しい。ああもう思い出すだけでまた行きたくなってきた。冷静に語るのが難しくなってきたので、とりあえず撮った写真をお見せします。

・猫道。尾道はこんな道だらけです。
< http://www.dgcr.com/kiji/20080612/fig1 >

・塀と階段。無作為の美。
< http://www.dgcr.com/kiji/20080612/fig2 >

・壁。こういった幾何形態的美しさも、ちょっと探せばたくさん発見できる。
< http://www.dgcr.com/kiji/20080612/fig3 >

・『転校生』の階段。ぜんぜん変わってない。
< http://www.dgcr.com/kiji/20080612/fig4 >

・西洋建築。電線の影もが美しいと思った。
< http://www.dgcr.com/kiji/20080612/fig5 >

・急斜面にへばりつく木造家屋。神がかり的な構造美を感じました。
< http://www.dgcr.com/kiji/20080612/fig6 >

3◎尾道はフィルム向きだった

ようやく落ち着いてきた。そうしたらスゲエ重要なことに気づいたのだ。なんでフィルムで撮らなかったのか?

非常に基本的かつ単純な疑問である。自分でも何故かはわからない。尾道ってどう考えてもフィルム向きだよなあ。

てな訳で、次に行くときは絶対フィルムで撮ろうと決意いたした次第。観光でも仕事でもなく、写真撮影という目的で、再度尾道を訪れたいと思ったのであった。

【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。
< http://www.c-channel.com/c00563/
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■伊豆高原へいらっしゃい[16]
ドラマ「HEROES」を見終えて……

松林あつし
< https://bn.dgcr.com/archives/20080612140200.html
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最近はあまりアメリカのドラマも見ることがなかったのですが、「HEROES」のTVCMを見るうち、ちょっと見てみたいなという気分になり、一話目を借りて観てみました。そうしたところ結構おもしろく、一気にシーズン1を見終えてしまいました。

今まで、同じSFでも超能力ものはあまり真剣に観たことはなく、映画の「X-MEN」や「ファンタスティック4」も時間つぶしで観る程度でした。根本的に、超能力映画をSFと呼んでいいかどうかという疑問もあります。宇宙ものに比べて超能力ものは科学的根拠が希薄で、とても「サイエンス・フィクション」とは呼べそうにありません。もちろん、すべての超能力映画がSFというジャンルでくくってあるわけではなく、サスペンスやサイコホラーに属する作品もたくさんあります。

この「HEROES」は、SFというよりはサスペンスに近い超能力ものと言えるのかも知れません。ただ、登場する特殊能力者がタイムトラベラー、テレポーター、予知能力者、飛行能力者、肉体再生能力者、読心術者、放射能発散者、透明人間、怪力人間、壁抜け人間、サイコキネシス能力者、発火能力者などなど、派手な能力者ばかりが登場するところは、アメリカドラマだな、と感じます。もう少し身近でも起こりそうな、地味な能力+サスペンスの方がよりリアリティが出たのではないかと思います。

それでも、それぞれの個性を生かした人間ドラマとしての完成度が高いのか、かなり集中して観られました。続きを早くみたいと思えるドラマとしては、「ツインピークス」「Xファイル」「スターゲイト」などが挙げられますが、この「HEROES」もあっという間に全話見終わってしまった、という感じです。

まだドラマを見ていない方のために、簡単に内容を紹介します。

何気ない普段の生活を営む人々の内、一部の人間に特殊能力が芽生え始める。どんなに傷つけられても決して死なない体の少女、鏡の中のもう一人の自分と入れ替わった時に、とてつもない力を発揮する母親、自分は空を飛べると信じている青年、人の心が読める警官、時空を飛び越えてヒーローになれると思いこむ日本人サラリーマン、能力者の脳を切り取り、その仕組みを吸収する殺人鬼。……それらはまるで違う世界の話のようで、少しずつひとつの方向へと導かれて行く。味方かと思えば裏切られ、敵かと思えば味方に転身する人間関係。彼らはなぜ能力を持っているのか、ニューヨークの壊滅を防ぐのは誰なのか。それぞれの思惑と能力が入り乱れ、彼らを最終決戦の場へと導いていく。

この物語でおもしろいな、と思わせてくれる部分は、なんと言ってもキャラクターのバリエーションが豊富だということです。ある者は能力に戸惑い、ある者は世界を救おうと本気で取り組み、ある者は犯罪に手を染める……しかし、それぞれの人生の背景を描くことによって、単なるエンターテイメントではなく、深みのある人間模様が描き出せているのではないでしょうか。

そして、ドラマはこんな能力を持ったら自分だったらどうするだろう……と考えさせてくれます。ひたすら隠すのか、金儲けをするのか、人助けをするのか、世界を征服するのか、スーパーマンになるのか……どのパターンもこの物語の中にあるのです。つまり、単独主人公の存在しないドラマだからこそ、観る側の感情移入できるキャラもそれぞれ違ってくるという訳ですね。

僕だったら誰だろう……やはりマシ・オカ演じる「ヒロ」でしょうか。時間をあやつり、時を止め、テレポートし、タイムトラベルをする能力……ほしいですね〜。逆に絶対ほしくない能力もあります。クレッグ・グランバーグ演じる警官、マットが持つ人の心を読む能力です。聞きたくなくても人の考えが聞こえてしまうなんて、気が変になりそうです。

キャストとして気に入ったのは、なんと言ってもヘイデン・バネッティーア演じる不死身の少女クレアです。かわいいです! 調べたところ、なんと生後11か月でデビューし、そのまま売れっ子の子役になってしまったということで、18歳とはいえ経歴は長いんですね(安達祐実もビックリ?)。

逆に、これは変だろうというキャストとして、マシ・オカ演じるヒロを挙げさせてもらいます。まあ、いかにも日本人らしいオタクっぽいサラリーマンが時間を操る能力を持ち、ひょうきんな行動をする、という設定は良いとして、なんといっても彼に関わる日本の表現がおかしすぎ! 以前映画「コンタクト」の紹介の際、変な日本人について書きましたが、この「HEROES」に登場する日本は“変の極地”です。未だにハリウッドは、日本をこんな感じにしか表現できないのかと思うとがっかりします。

マシ・オカは、今やアメリカで最も有名な日本人と言われています。「HEROES」の中でもキーパーソンとしての役割を果たし、彼のストーリーでシーズン2へと突入します。最近、日本人が活躍する映画やドラマが少なくなったと感じている今だからこそ、これは嬉しいことではあります。しかし、マシ・オカの演技ってどうなの? 滑舌の悪さはどうなの? と思ってしまうのです。

マシ・オカは東京生まれの日本人となっていますが、6歳でアメリカに渡っており、その後どれだけ日本と関わってきたのかわかりませんが、日本語のイントネーションがおかしかったり、滑舌がすごく悪かったりという部分を見る限り、生活の基盤はアメリカであったと思われます。元々俳優ではなく、本業はジョージルーカスのスタジオで働くVFXスタッフなのだそうです(IQ180の天才少年だったそうですが)。

とはいえ、マシ・オカは今ではアメリカで大人気。演技力というよりも、ネイティブな日本人にはないユニークさが受けているのかも知れません。しかし、しかし! だからといって、アメリカ人のイメージに合うように、わざわざ日本のイメージをねじ曲げて表現するというのはどうなんでしょうか。サラリーマンは全員グレーのスーツで七三分け、ビルの屋上で変なラジオ体操、繁華街はどこかの安っぽいアトラクションのような造り、カラオケバーでは変なダンサーが踊り、道行く女子高生は皆変な制服を着た東南アジア系の人たちばかり。日本人の話す言葉は、駅の構内放送に至るまですべてが「カタコト」(唯一、ヒロの姉だけはネイティブな日本語を話していましたが、言動はやはり変でした)。

メイキング映像を見ると、日本語はマシ・オカが自ら翻訳している、と話しています。……う〜む、なぜ日本人の翻訳家に依頼しないんだろうか……それよりも、なぜ本物の日本人を使わないのだろうか……これが、アメリカ人の見る日本のイメージなのかも知れません。逆に本当の日本人を使うと、違和感を覚えてしまうのでしょうか……(少なくともヒロの親友役であるアンドウくんを韓国人のカイソン・リーが演じるより、日本人俳優の卵を探してきた方が良かったのでは? と思いますが)

変な日本人の表現にはマシ・オカも気がついているようで、シーズン2からはそのへんを是正したいと言っているようです。期待しましょう。

そして、日本人繋がりですが、個人的に「おお!」と思ったのが、ヒロ・ナカムラの父親であるカイト・ナカムラです。最初「どっかで見たことのある人だなあ」と思っていたら、なんとスタートレック・宇宙大作戦のミスター加藤役、ジョージ武井ではないですか。懐かしい! 相変わらず日本人離れした渋い声です。

もう一点、「HEROES」で気になるのが、ストーリーの整合性です。全体としてはなんとなくうまくまとまっているように思えますが、よく考えたら、あの時登場した、あの能力者はどこ行ったんだろうとか、あの時こうしていたら問題は解決したはずなのに……という部分が随所に見られますし、根幹を成す闇の組織が何なのか、最後までさっぱり解りませんでした。シーズン2以降に課題として残しているということでしょうか。シーズンをまたいででも、シナリオの整合性はしっかり押さえてほしいものです。

日本でこの手のドラマや映画を作ると、どうしても子供向け作品になってしまいます。大人でも楽しめるSF作品を作れるという点では、やはり日本とアメリカの制作者と視聴者双方の、成熟度の違いを感じずにはいられません。当分はアメリカのドラマに楽しみを求めることになりそうですが、日本のドラマも頑張ってほしいものです。

最後に、水野晴郎さんのご冥福をお祈りします。

【まつばやし・あつし】イラストレーター・CGクリエーター
< http://www.atsushi-m.com/
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pine4980@art.email.ne.jp

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<主催者情報>

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日時:7月30日(水)19:30〜21:00(受付開始19:00)
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対象:クリエイティブに携わる方全般
定員:60名(各回)
受講料:2,000円(各回/税込)
会場:メビック扇町(大阪市北区南扇町6-28 水道局扇町庁舎2F)
詳細・申込:< http://www.mebic.com/seminar/751.html
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主催・問合:メビック扇町 TEL.06-6316-8780 E-mail info@mebic.com
企画協力:ライターズナイト

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■編集後記(6/12)

・昨日、巨人・日ハムのナイトゲーム中継の始めあたりを見ていたら、2アウトでランナーがいる重要な場面でいきなりCMに突入、長い長い時間が経過して、始まったら当然ゲームは次の回に入っていた。昔ならこんな無神経な中継はしなかったと思うが。こんなことやってるからプロ野球ますます凋落だわいと思っていたら、なんと9回裏2アウトで中継打ち切りだって。あと一人じゃないか!と巨人ファンの妻が激怒する。/CHANGE (木村拓哉、深津絵里出演)ドラマ「CHANGE」を初回から連続して見ている。スマップ嫌いのわたしであるが、ケチをつけるのだったら一応ちゃんと見てからでないといかん、てなわけで見始めたらけっこうおもしろい。弘兼憲史のマンガ「加治隆介の議」の設定とそっくりじゃないか、と最初は思ったのだが、全然違った。加治隆介はそれなりにリアルで、展開が読めない緊張感があった(当時はそう感じた)のだが、朝倉啓太はコメディというかファンタジーというか、別の意味で展開が読めないけど、絶対的な安心感があるのだ。危機が訪れても、必ずうまくいくようになっている。そんなばかな、ありえないストーリーだと憤るのは無粋。現在の政治への風刺かというと、それほどのものではない。木村拓哉はうまいのかヘタなのか分からないが、共演者たちはみんな達者だ。阿部寛はどこへ行っても阿部寛だけど。このドラマ、どういう終わり方をするのだろうか。一定の成果をあげてまた教師に戻る、それが普通か。でも、そこまでは読めなかった、というものすごい結末を期待する。対抗する「ごくせん」は、お約束の見せ場で仲間由紀恵のアクション手抜きが甚だしい。よける、相手の拳をつかむ程度じゃなあ。もっと派手に攻撃的でないと、見ていてスカッとしない。ドラマ自体たいしたストーリーではないので、主役のアクションくらいしっかり見せないとダメでしょうが。(柴田)

・個人的には逆方向を考えている。コンサルしながら、は疲れる。相談を受け、問題解決のための提案をする。で、自らハードルあげてしまったことを後悔しつつ、ひーひーいいながら制作する。「おしゃれ」「きれい」には理屈が必要だとデジクリでもたくさんの人が訴えかけてきた。Webサイト制作仕事の場合、長期コンサルは難しいと思うことしばしば。でもサイト制作って問題解決仕事だよね。会社案内として、なんて案件ないよ〜。みんな過度な期待を持ちつつ相談してくるもの。私が会社規模なら別なんだろうか。/ドラマ「CHANGE」で、サラリーマンの昼食平均価格の話になった。政治家たちが、1,000円前提で話を進めようとした時、キムタクが「1,000円は高い、せいぜい650円」と反論したら、「1,000円も650円も同じようなものじゃないか」と鼻で笑われてしまう。ドラマの中の話なんだけど、この違いわかってくれている政治家がどれだけいるんだろうと。当然官僚に対する皮肉もある。政治家も注目しているドラマらしいので、こういう国民との乖離エピソードを増やして欲しいな。/大阪市消防局の消防隊員さんたちが、硫化水素を短時間で除去する装置をつくったというニュースを見た。今まで3時間かかっていた避難時間が30分に短縮されたという。装置を見たら手作り感があって、それもそのはず、市販されているプラスチックのケースに硫化水素を吸着する活性炭を入れ、送排風機で吸い込むというもの。隊員12人で費用を出し合い、試作や実験を重ねたもので費用約1万円なり。誰でも作れるから全国の消防署で活用して欲しいとのこと。職業意識の強い公務員さんもいるんだよなぁ。硫化水素での自殺が減るほうがいいんだけど、せめて二次被害は防ぎたいという消防隊員さんの知恵に拍手。(hammer.mule)
< http://www.asahi.com/national/update/0611/OSK200806100101.html
>
記事
< http://www.city.osaka.jp/shobo/updata/1213174496_148851.pdf
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作り方。「プラスッチク」。慌てて書かれたようだ
< http://www.asahi.com/shopping/column/tatsujin/TKY200806090098.html
>
R40というのがあったのね

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CHANGE オリジナル・サウンドトラック
延近輝之
UNIVERSAL SIGMA(P)(M) 2008-07-02

「HERO」TVシリーズ オリジナル・サウンドトラック ハード・キャンディー HERO 特別限定版(3枚組)



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CHANGE (木村拓哉、深津絵里出演)
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starまたでたー!
starミステイク

by G-Tools , 2008/06/12