電子浮世絵版画家の東西見聞録[54]イタリアの味
── HAL_ ──

投稿:  著者:


●ロバート・ハリス氏との再会

この夏のイベント「EIZONE2008」のトークショーでお会いした、ロバート・ハリスさんと一緒に仕事をすることになり、その打ち合わせを兼ね、彼の住まいの近くにあるイタリアンの店「FONTANA」で二ヶ月ぶりにお会いしました。何故か開口一番眼鏡の話になり、同じような目の悩みを持っている事で意気投合してしまったのです。まあ、お互いに良い歳であるという事なのですが。

私はずっと日本に生まれ育ち、今があるのですが。ほぼ同年代である彼は横浜で生まれ、若い頃は世界を放浪し、オーストラリアで16年間生活する等、全く違う生き方をしています。しかし、同世代を生きてきたという事で同じ文化を共有している部分がクロスオーバーし、その共有部分から同期した新しい世界を築きあげていく事が出来ると、ある仕掛け人が働きかけ、12月に立ち上がる新サイトの核となる部分を、二人のイメージから作り上げていきます。

この新サイトはアーティストの個性を生かした、現代には見えなくなってきている、過去に繁栄した文化を新しい発想力で築きあげていくというものです。現在15名のクリエイターが参加表明してくれ、このデジクリでもお馴染みのクリエイターの名前もあります。まだ、詳しくは伸べる事は出来ないのですが11月28日(金)にはスタートアップパーティーも開催されますので、是非公開を楽しみにして下さい。


知られざるイタリアへ―終わりなき旅路イタリア編ロバート・ハリスさんは、「知られざるイタリアへ─終わりなき旅路イタリア編」という本を出版しています。彼の語り口そのままの文章で綴られるこの本は、ファン必見です。単に旅行記というのではない、その土地に密着した旅を是非ご覧下さい。
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4487799570/dgcrcom-22/
>

●ディキシーランドの曲にあわせて。

さて、イタリアと言えばピッツァが目に浮かびます。私がピッツァをはじめて食べたのは何時の事だったのでしょうか。振り返ってみると、もう30年以上前、まだ若かりし頃、渋谷は宇田川町にあるシェーキーズでした。こちらはアメリカ風ピザなので、今言われるピッツァとは違いがあります。最近はこういう店には立ち寄らないので分からないのですが、当時は一日に何回かディキシーランドグループのライブが行われていました。

ここで私が、たらふく食べた後にちょうどライブが行われ、ルイアームストロングでお馴染みの聖者の行進が演奏されました。その乗りの良い曲にあわせて「OH! WHEN THE SAINTS GO MARCHIN' IN」と叫んでいると、グループの一人に引っ張られ、参加するように進められてしまったのでした。なんか、のんびりした空気感だったのですよね、当時は。もちろんその後も、ホットなスパイスを掛けたピザとビールを空けたのは言うまでもありません。

森山良子版です。この人は凄い人だ!!
< http://jp.youtube.com/watch?v=nvDCvPOXRiU
>
今ではその表現もずいぶん変わりました。Laughin' Nose のライブではピザは食べられませんね。
< http://jp.youtube.com/watch?v=Yn31oOFoeiY
>

●ナポリのピッツァ

最近はイタリア風の本格ピッツァが多くなりましたが、元々はラードを塗って焼いたシンプルな生地だけのものをフォカッチャといい、その生地を薄くのばしてラードとバジリコとチーズのみで焼いたものをピッツァというそうなのです。日本では、具材が沢山のったピッツァの方が人気を得ていますね。
最近では、フォカッチャもよく目にするようになりました。本格と言えば、ナポリには「真のナポリピッツァ協会」があるそうで、同協会が定める“本物のナポリピッツァ”と呼ばれるための最低限の条件というものまであります。

1)生地に使用する材料は、小麦粉、水、酵母、塩の4つのみ
2)生地は手だけを使って延ばす
3)窯の床面にて直焼きする
4)窯の燃料は薪もしくは木くずとする
5)仕上りはふっくらと、「額縁」がある
6)上にのせる材料にもこだわる
7)オイル:最も適しているのエクストラ・バージン・オリーブオイル
8)使用されるトマトは「サンマルツァーノ種」
9)チーズの種類は、モッツァレラ以外にパルミジャーノ、グラーナ・パダー
  ノ、もしくはペコリーノ
10)すべてのピッツァにバジリコの葉をのせるのがよい

< http://www.nisshin.com/life/italian/pizza/
>
は、は、は。さすがにこの全てをクリアーするのは難しいですね。


●トレンドは生野菜と生ハム

さて、今回は我が家のピッツァのお話です。最近のトレンドは生野菜と生ハムですが、やはり生地が大切。生地さえ作ってしまえば、どんな具材をのせても美味しく食べられます。ほんのちょっとしたさじ加減で変わってしまう生地なので、今回は分量まで明記しておきます。

フォカッチャとピッツァ生地の材料は、強力粉300グラム、イースト8グラム、塩6グラム、ぬるま湯180cc、オリーブオイル少々この分量が標準的です。

さて、作り方はボールに強力粉とイースト、塩を入れ、よく混ぜてからぬるま湯を少しづつ加えて、練っていきます。練るというよりは、粉に水分を含ませていくという感じです。徐々に全体が滑らかになり、手に付かなくなってきたら丸くまとめていきます。別のボールの内側に薄くオリーブオイルを塗り、丸くなった生地を入れ、ラップを掛け、その上に濡れ布巾をかぶせて40〜50分ほど寝かせ第一発酵させます。時間が経って、生地がぱんぱんにふくらんできたらガス抜きをして三等分、それぞれを丸め直し、15分間休ませ生地を完成させます。

休ませた生地は、ピッツァ用とフォカッチャ用の、好みのサイズで手と麺棒で伸ばします。フォカッチャは、伸ばした表面にオリーブオイル、ローズマリー、ニンニクスライス、岩塩、オリーブの塩漬けなどをのせ230度のオーブンで13〜15分焼き上げます。ピッツァの場合は、好みでトマトソースやチーズ具材をトッピングして焼きます。ソースなし、チーズのみで焼き上げ、生野菜や生ハムなどをのせて食べる、さっぱりしたピッツァが我が家のトレンドです。

ピッツァバリエーション
:生ハムやルッコラ、ズッキーニ、お好みの具材をたっぷり乗せて。
< http://www.dgcr.com/kiji/20081027/01 >
< http://www.dgcr.com/kiji/20081027/02 >
< http://www.dgcr.com/kiji/20081027/03 >
< http://www.dgcr.com/kiji/20081027/04 >

【HAL_】横浜在住アーティスト hal_i@mac.com
Web < http://homepage.mac.com/HAL_i/
>
Web < http://lohasfood.exblog.jp/
>
Web < http://Web.mac.com/hal_i/
>