電子浮世絵版画家の東西見聞録[77]銀座のギャラリーをぶらり、春山菜のお味噌汁
── HAL_ ──

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5月25日(月)、午後4時から夜の打ち合わせまでの時間、スケジュールがぽっかりと空いたのでギャラリー回りをしてきました。ギャラリー回りは有名美術館へ行くのとは違い、平日のゆっくりと動く時間帯で作品を堪能でき、暇つぶしにカフェなどへ行くよりはずっと良いのです。

・ギャラリー回りで得たパンフレット、リーフレット類


まずは、桜木町旧東横線駅舎で行われている上畠益雄氏の「チヨガミックスの世界」。「ディジタル・イメージ」の仲間なのですが、ご挨拶したことがあるのかどうか不明です。彼の作品は、伝統的な千代紙をテクスチャーとした3DCGです。初めて作品を見たのが何時だったのか忘れてしまっていますが、ずっと同じことを貫かれているようで、初めて見る方には面白いのかも知れませんが、私にはあまり変化が感じられずちょっと残念な気もします。

氏のサイトを見ると「日本の美術史を復活させるため」とありますが、このような画一的な表現手法で社会に影響を与えるのは、なかなか難しいのではないかと思いますね。もっとリアルに千代紙を生かす方法を模索するべきではないでしょうか。でも、中で私が評価したのはペーパークラフトの「チヨガミット」です。これはワークショップも行っているようですが、千代紙というアナログ素材を3Dのテクスチャーとして変換し、さらにアナログへ戻すという面白い発想です。これが新しい展開を見せるかなと、期待感を持ちました。
< http://www.maroon.dti.ne.jp/chiyogamix/
>



桜木町を後にして、いよいよ本命の銀座画廊回りです。はじめに行ったのが日動画廊です。こちらは画廊創業80周年記念展として、「第46回太陽展」を開催中でした。100点以上展示された油彩画は、作家の表現力の元となる素材感が多様で、これらを見ることはとても面白くためになるのです。デジタルアートの作品展やイラストレーション展では、油彩画による絵の具の素材感の表現力の深さにまだまだ太刀打ちできません。興味を持った作品の一つ一つを「デジタルでもこのようなマテリアル表現が出来るか?」など、深く考えながらじっくりと眺めることが出来ました。

会場内をぐるりと回り、最後に花をモチーフにした作品が目に止まりました。長い時間見ていたのですが、そこで太陽展関係者らしい人に話しかけられました。お話を伺うと、目の前にした作品は20代の若手女流新人の作だということです。やはり若手はテクニックに溺れない新しい視点が感じられ、自然に興味を引く部分があるようです。
< http://www.nichido-garo.co.jp/exhibition/2009/05/46_1.html
>

素材感の話に戻りますが、デジタルの作品でマテリアル感を生かした作品は、このデジクリにも寄稿されている吉井宏氏の昔の作品群です。最近は3Dの作品しか見ることが出来ず、個人的にはとても残念でなりません。と、ラブコール(笑)

次はビルの三階にあるギャラリー桜の木。菅原さちよ氏の「久遠 いえにしえの月 とこしえの花」を見てきました。こちらは小規模ながらとても良い雰囲気の画廊です。ビルの中にある小さな画廊は、はじめて入る時には勇気が要り、入ってもよそよそしく感じられ居心地が悪いものです。でも、入ることに躊躇しなければ良い作品に巡り会えるチャンスが沢山あります。どんどん入ってみるべきですね。この画廊に掛かっていた作品は、岩絵の具、箔、墨を美濃紙の上に展開した日本画です。気持ちの良い日本画の広がりある屏風絵、ふわっと浮かび上がるような優しい色使い、そして、煌めきを押さえた金箔。作家は私とちょうど一回り違う年齢ですが、落ち着きと若さが画面に広がっています。
< http://www.sakuranoki.co.jp/
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落ち着いた日本画を見た後に訪れたのが、何度か足を運んだ事のあるギャラリーSILKLANDです。展示作品は鈴木強氏の「傾き者旅日記」。笑いは幸福の最小単位という、彼の作品コンセプトにより描かれる動物たちが、ユーモラスに私に語りかけてくれます。こちらは箔を多用した日本画ですが、前記の菅原さんの作品とはまったく違い、煌めくような箔の使い方をしています。それが画面の中に登場する象やウサギ、キリンに龍など、動物たちの表情に喜びと楽しさを背景から演出し、絵を見ながら思わずこちら側でもニコリと笑顔が出てしまう作品でした。
< http://www.silkland.co.jp/
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そして、gggの矢萩喜從郎「Magnetic Vision/新作100点」を見てきました。ここはグラフィックデザインの展示ギャラリーです。矢萩氏は視覚世界の不思議な成り立ちに興味を持ち、その世界の謎に様々な角度から迫るということなのですが、今回の作品群は何が謎なのか私にはまったく理解できず、何の面白さも新鮮さも感じませんでした。作品はすべて同じ大きさで、印刷した画面をインクのドットが見えるほどに拡大し、さらに中央に円を作り、中には凹レンズで見たような縮小画面が配置されています。パンフレットには批評家達に高く評価されていると書かれていますが、アートってこういうものだとしたら、わたしはその世界観に疑問を感じてしまいます。ただただ、何のためらいもなく大きな作品100点を並べることにだけは感動しました。
< http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/
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◇本日のお薦めYouTube Music──The Sugarcubes

実は今回、2000年にカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞した「Dancer in the Dark」の主演、天才歌手ビョークを探そうと思ってYouTubeを見ていたのですが、インディーズバンド時代の作品にとてもパワーを感じましたので、それをご紹介します。シュガーキューブスはビョークとギタリストのソール・エルドンとの間に出来た子供を出産した日に結成し、新レーベル「バッドテイスト」からデビューしました。その時には来日も果たしているようです。12才でデビューしたビョークは、こんなにものびのびした時代を過ごしていたのですね。解散後の彼女のことは、世界の誰もが知るようになるわけです。

The Sugarcubes - Eat the Menu
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The Sugarcubes - Walkabout
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Sugarcubes - Planet
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Sugar cubes "Regina"
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等々、沢山ありすぎます。


●豆鰺(あじ)の南蛮酢漬け

鰺は一年中出回っていますが、5月から8月までが旬の夏の魚です。最近は骨があって苦手だという子供達が多いそうですが、この豆あじは素揚げにすると太い中骨までサクサクとおやつ感覚で食べられるのではないでしょうか。美味しい時期に美味しい魚を是非食べて下さい。さて、今日はそんな素揚げにした豆鰺を南蛮漬けにして頂いてみました。

豆鰺はえらの部分から内臓を取り出し、流水で洗いキッチンペーパーなどで水分を拭き取ります。醤油とショウガの絞り汁で下味を付け、軽く小麦粉をまぶして170度位の油で揚げ、一度さましてからカラッとなるように二度揚げします。漬け込みの南蛮酢は材料をすべて混ぜ、小口切りした赤唐辛子を加えて小鍋で沸騰させます。二度揚げした豆あじを南蛮酢に漬け込み出来上がりです。食卓に出す時は、新玉ネギのスライスを添えてお召し上がり下さい。我が家ではフェンネルを加えてちょっとエスニックな風味を楽しみます。

材料:豆鰺300グラム、小麦粉、揚げ油、フェンネル、新タマネギ
下味用調味料:醤油大さじ1、ショウガの絞り汁少々
南蛮酢の材料:穀物酢80CC、醤油80CC、砂糖大さじ2、だし汁40CC、酒大さじ2、赤唐辛子2本

●春山菜のお味噌汁

もう一品はお味噌汁です。ワラビは水煮がスーパーなどで売られていますが、生のワラビが手に入ったので、あく抜きして調理してみました。ワラビはシダ植物の一種ですが、アクを抜かないと毒性が強いために生では食せません。アク抜きの方法は色々あるようですが、今回は長火鉢にある灰を使いました。水から沸騰させる方法もあるようですが、ワラビはちょっと火が入りすぎると柔らかくなりすぎてしまいます。我が家ではシャキシャキした食感が好きなので、沸騰したお湯を注ぐ方法をとっています。まずワラビが完全に入るくらいの大きな鍋に入れ灰を振りかけます。その上にワラビがかぶるまで熱湯を注ぎ、一晩つけ置きします。翌朝きれいな水にさらして完成です。

ちょっと贅沢にワラビと細竹を使った豆腐の味噌汁に、山菜の王様と称されるコシアブラをあしらい、山菜のほろ苦さが香る美味しい一品。残ったワラビは市販の麺つゆにお酢を加えた三杯酢をつくり、あく抜きしたワラビをゆがいて漬け込んでも、数日の間ちょっとした箸休めとして頂けます。食卓に出す時は、すりおろしショウガを乗せてくださいね。

◇Macで楽しいタブレットデッサン:Painter ワークショップ 第2回

大好評だった第1回目に引き続き、2回目が近づきました。
ぜひ足をお運びください。
日時:6月4日(木)19:00〜20:00
場所:アップルストア銀座(東京都中央区銀座3-5-12 サヱグサビル本館
TEL.03-5159-8200)
< http://www.apple.com/jp/retail/ginza/
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デジタルの時代、MacとタブレットそしてPainterなどのグラフィックソフトがあれば、デッサンは手軽に始められるのです。この講座はアカデミックな考え方に留まらず、Painterとタブレットを生かした新しいデッサンの考え方を、月に一度のペースで参加者と共にゆっくり勉強できたらと考えています。第二回目のテーマは「絵に対する苦手意識」です。デッサンを自分のものにしたい、デッサンで遊んでみたい、デッサンを研究したいなどデッサンに興味のある方、ぜひご参加下さい。

◇Bohemian Night
< http://www.bohemian.jp/night/index.html
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日時:6月5日(金)18:30〜21:00 定員:150人
場所:club edge tokyo(六本木のCLUBです)
< http://www.edge-tokyo.jp/
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参加費:一般入場5,000円(前売り/事前登録4,000円)2ドリンク+ブッフェスタイルの軽食つき。参加者はパーティ後、EDGEのクラブ営業時間内フリーの特典つき(クラブ初体験の方でも気軽に楽しめます)。
事前登録は本日24時まで

【HAL_】横浜在住アーティスト hal_i@mac.com
Web < http://homepage.mac.com/HAL_i/
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Web < http://lohasfood.exblog.jp/
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Web < http://Web.mac.com/hal_i/
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