今回は、電子書籍(出版コードはないけど)を実際に作ってどうだったのかについて書きます。
まず、ライターではない人であれば、出版社/編集部との絡みがないので割と電子出版しやすいでしょう。ライターの場合、最初のハードルは出版社や編集者などとの関係にあります。特定の出版社とだけおつきあいしている場合には、最初からハードルが高くなってしまうかもしれません。
私の場合、幸いにして特定の出版社には依存していないので、この部分のしがらみについては無視することにしました。過去に出版した本を電子化するわけでもなく1から書くわけですから問題なし、ということです。
出版社/編集者以外には、デザイナー絡みというのもあります。イラストや図版などです。これも、今まで書いた書籍のほとんどは自前でIllustratorを使って描いたものがほとんどなので、依存する部分はありません。
まず、ライターではない人であれば、出版社/編集部との絡みがないので割と電子出版しやすいでしょう。ライターの場合、最初のハードルは出版社や編集者などとの関係にあります。特定の出版社とだけおつきあいしている場合には、最初からハードルが高くなってしまうかもしれません。
私の場合、幸いにして特定の出版社には依存していないので、この部分のしがらみについては無視することにしました。過去に出版した本を電子化するわけでもなく1から書くわけですから問題なし、ということです。
出版社/編集者以外には、デザイナー絡みというのもあります。イラストや図版などです。これも、今まで書いた書籍のほとんどは自前でIllustratorを使って描いたものがほとんどなので、依存する部分はありません。
次の問題は、DTPソフトを使ってレイアウトする作業です。原稿を書くことや図版を描くのは問題ないのですが、さすがにレイアウト作業は時間がかかります。DTPによるレイアウト作業もQuarkXpressが登場する前(つまりAldus PageMaker)からやっていたので、大変なことは分かってはいます。
いくら原稿を書くのが早くても、レイアウト作業に時間がかかっていてはスムーズな電子出版は望めません。320ページくらいの書籍であれば、本職がやっても(これまでの経験から)一ヶ月くらいの時間が必要です。ちなみに、300ページくらいの技術書籍でスムーズに事が運んだ場合は、以下のようなスケジュールで作業が進みます。
(1)執筆作業(早くて1か月、だいたい3か月〜6か月)
(2)レイアウト作業/前処理も含む(早くて1か月)
(3)校正作業(2週間)
(4)印刷〜配本(1週間〜)
まあ、すんなり行けば最速で3か月で出版されるといった感じです。もちろん、もっと早い場合もありますが、書籍の場合半年遅れや1年遅れというのも結構あります。
今回は(1)から(4)まで全部自分でやらないといけませんから、普通のやり方ではかなり時間がかかってしまいます。執筆作業に関しては仕方ないとしても、その後の工程をスムーズに進めなければいけません。
そこで、この連載でずっとやってきた「処理を自動化」することによりレイアウト作業にかかる時間を短縮させることにしました。現在、主なDTPソフトとしては以下のものがあります(マルチページが扱えるIllustrator CS4でレイアウトする、というのはさすがになしということで)。
Adobe InDesign
< http://www.adobe.com/jp/products/indesign/
>
Adobe FrameMaker
< http://www.adobe.com/jp/products/framemaker/
>
QuarkXpress
< http://japan.quark.com/
>
EDIColor
< http://ps.canon-its.jp/ec/
>
今回はInDesign CS3を使うことにしました。スクリプトで細かく処理できるということと、自分でInDesignの自動化本を書いていて、割とよく知っているからというのが理由です(一番大きな理由はInDesign CS3しか持っていないから......ですが)

< http://www.amazon.co.jp/gp/product/4774136875/dgcr-22
>
自分で買いた本を見つつ、簡単なレイアウトスクリプトから作成していきました。実際にやってみると、自分が書いた本だけではフォローできていない部分も結構あったりして、試行錯誤が必要でした......。
結局、ひとつのスクリプトで全部処理するのではなく、2つのスクリプトに分けることにしました。実際にレイアウトを行うスクリプトは、図版や表組みなど含めて1ページあたり3〜4秒でレイアウトすることができるようになりました。これなら、たくさん原稿を書いても大丈夫そうです(と当初はそう思っていた)。
ということで、続きは次回。
〈発売中〉
Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< http://www.openspc2.org/book/PDF/Adobe_Illustrator_CS3_JavaScript_Book/
>
【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>
本当はソースコードの書体はメイリオが見やすくてよかったんですが、円記号と半角のバックスラッシュに同じコードが割り当てられていたため、使うことができませんでした。
デジクリの原稿は今年分(一年分)は用意したんですが、今年に入ってから電子書籍/電子出版関連のネタが多くなり、さらに次々と状況が変わるという状況。この原稿も昨年書いたので、少し手直ししないと時代から遅れそうです。
・自費出版の時代
< http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51347634.html
>
・Kindle開発キット(News Release)
< http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle
>

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by G-Tools , 2010/01/25